薬事法第四十一条第三項の規定により厚生労働大臣が定める医療機器

○ 薬事法 第四 十一条 第三 項の規 定に より厚 生労 働大臣 が定 める医 療機 器の基 準
(平 成十七 年三 月二十 九日)
(厚 生 労 働 省 告 示 第 百 二 十 二 号 )
薬 事法(昭 和三 十五年 法律 第百四 十五 号)第四 十一 条第三 項の 規定に 基づ き、薬 事法 第四
十 一条第 三項 の規定 によ り厚生 労働 大臣が 定め る医療 機器 の基準 を次 のよう に定め、平 成
十 七年四 月一 日より 適用 する。
薬 事法第 四十 一条第 三項 の規定 によ り厚生 労働 大臣が 定め る医療 機器 の基準
目次
第 一章 一般 的要求 事項( 第一条 ―第 六条)
第 二章 設計 及び製 造要 求事項( 第七 条―第 十六 条)
附則
第 一章 一般 的要求 事項
(設 計)
第 一条 医療 機器(専 ら動 物のた めに 使用さ れる ことが目的 とされ てい るもの を除 く。以
下同じ。)は、当該医療機器の意図された使用条件及び用途に従い、また、必要に応じ、
技 術知識 及び経験を 有し 、並び に教 育及び 訓練 を受け た意 図され た使 用者に よっ て適正
に 使用さ れた場合に おい て、患 者の 臨床状 態及 び安全 を損 なわないよ う、使 用者 及び第
三 者(医療 機器の使用 にあ たって 第三 者の安 全や 健康に 影響 を及ぼ す場 合に限 る。 ) の安
全 や健康 を害すこと がな いよう 、並 びに使 用の 際に発 生す る危険 性の 程度が 、そ の使用
に よって 患者の得ら れ る 有用性 に比 して許 容で きる範 囲内にあり 、高 水準の 健康 及び安
全 の確保 が可能なよ うに 設計及 び製 造され てい なけれ ばな らない 。
(リ スクマ ネジ メント)
第 二条 医療 機器の 設計 及び製 造に 係る製 造販 売業者 又は 製造業 者 (以 下「製 造販 売業者
等」という。)は、最新の技術に立脚して医療機器の安全性を確保しなければならない。
危 険性の 低減が要求 され る場合 、製 造販売 業者 等は各 危害 についての 残存す る危 険性が
許 容され る範囲内に ある と判断 され るよう に危 険性を 管理 しなければ ならな い。 この場
合 におい て、製造販 売業 者等は次の 各号に 掲げ る事項 を当 該各号の順 序に従 い、 危険性
の 管理に 適用しなけ れば ならな い。
一 既知 又は予見し 得る 危害を 識別 し、意 図さ れた使 用方 法及び予測 し得る 誤使 用に起
因する危 険性 を評価 する こと。
二 前号 によ り評価 され た危険 性を 本質的 な安 全設計 及び 製造を通じ て、合 理的 に実行
可能な限 り除 去する こと 。
三 前号 に基づく危 険性 の除去 を行 った後に残 存する 危険 性を適 切な 防護手 段 (警 報装
置を含む 。 )に より、 実行 可能な 限り 低減す るこ と。
四 第二 号に基づく 危険 性の除 去を 行った後に 残存す る危 険性を 示す こと。
(医 療機器 の性能及び 機能 )
第 三条 医療 機器は 、製 造販売 業者 等の意 図す る性能を発 揮でき なけ ればな らず、医療 機
器 として の機能を発 揮で きるよ う設 計、製 造及 び包装 され なけれ ばな らない 。
(製 品の寿 命 )
第 四条 製造 販売業 者等 が設定 した 医療機 器の 製品の 寿命 の範囲 内に おいて 当該 医療機 器
が 製造販 売業 者等の 指示 に従っ て、 通常の 使用 条件下 にお いて発生し うる負 荷を 受け、
か つ、製 造販 売業者 等の 指示に 従っ て適切 に保 守され た場 合に、医療 機器の 特性 及び性
能 は、患 者又は使用 者若 しくは 第三 者の健 康及 び安全 を脅 かす有害な 影響を 与え る程度
に 劣化等 によ る悪影 響を 受ける もの であっ ては ならな い。
(輸 送及び保管 等)
第 五条 医療 機器は 、製 造販売 業者 等の指 示及 び情報 に従 った条 件の 下で輸 送及び保管 さ
れ 、かつ 意図された 使用 方法で 使用 された 場合 におい て、 その特性及 び性能 が低 下しな
い よう設 計、製造及 び包 装され てい なけれ ばな らない。
(医 療機器の有 効性)
第 六条 医療 機器の 意図 された 有効 性は、 起こ りうる 不具 合を上 回る もので なければな ら
な い。
第 二章 設計 及び製 造要 求事項
(医 療機器 の化学的特 性等)
第 七条 医療 機器は 、前 章の要 件を 満たす ほか 、使用 材料 の選定 につ いて、 必要 に応じ 、
次 の各号 に掲げる事 項に ついて 注意 が払わ れた 上で、 設計 及び製 造さ れてい なけ ればな
ら ない。
一 毒性 及び可燃性
二 使用 材料と生体 組織 、細胞 、体 液及び 検体 との間 の適 合性
三 硬度 、摩耗及び 疲労 度等
2 医療 機器 は、そ の使 用目的 に応 じ、当 該医 療機器 の輸 送、保 管及 び使用 に携わる者 及
び 患者に 対して汚染 物質 及び残 留物 質(以下 「汚 染物質 等」 という 。)が 及ぼす危険 性を
最 小限に 抑えるよう に設 計、製 造及 び包装 され ていな けれ ばならず、 また、 汚染 物質等
に 接触す る生体組織 、接 触時間 及び 接触頻 度に ついて 注意 が払われて いなけ れば ならな
い。
3 医療機器は、通常の使用手順の中で当該医療機器と同時に使用される各種材料、物質
又 はガス と安全に併 用で きるよ う設 計及び 製造 されて いな ければ なら ず、ま た、 医療機
器 の用途 が医薬品の 投与 である 場合 、当該 医療 機器は 、当 該医薬品の 承認内 容及 び関連
す る基準 に照らして 適切 な投与 が可 能であ り、 その用 途に 沿って当該 医療機 器の 性能が
維 持され るよう、設 計及 び製造され ていな けれ ばなら ない 。
4 医療 機器 がある 物質 を必須 な要 素とし て含 有し、 当該 物質が 単独 で用い られる場合 に
医 薬 品 に 該当 し 、 か つ 、 当 該 医 療 機 器 の 性 能を 補助 す る 目 的 で 人 体 に 作 用 を 及 ぼ す 場合、
当 該物質 の安全性、 品質 及び有 効性 は、当 該医 療機器 の使 用目的に照 らし、 適正 に検証
さ れなけ れば ならな い。
5 医療 機器 は、当 該医 療機器から 溶出又 は漏 出する 物質 が及ぼ す危 険性が 合理 的に実 行
可 能な限 り、適切に 低減 するよ う設 計及び 製造 されて いな ければ なら ない。
6 医療 機器 は、合 理的 に実行 可能 な限り 、当 該医療 機器 自体及 びそ の目的 とす る使用 環
境 に照ら して、偶発 的に ある種 の物 質がそ の医 療機器 へ侵 入する危険 性又は その 医療機
器 から浸 出すること によ り発生 する 危険性 を、 適切に 低減 できるよう 設計及 び製 造され
て いなけ れば ならな い。
(微 生物汚 染等の防止 )
第 八条 医療 機器及 び当 該医療 機器 の製造 工程は、患 者、 使用者 及び 第三者 ( 医療 機器の
使 用にあ たって第三 者に 対する 感染の危険 性が ある場 合に 限る。 ) に対 する感 染の 危険
性 がある 場合、これ らの 危険性 を、 合理的 に実 行可能 な限 り、適切に 除去又 は軽 減する
よ う、次 の各号を考 慮し て設計され ていな けれ ばなら ない 。
一 取扱 いを容易に する こと。
二 必要 に応じ、使 用中 の医療 機器 からの 微生 物漏出 又は 曝露を、合 理的に 実行 可能な
限り、適 切に 軽減す るこ と。
三 必要 に応じ、患 者、 使用者 及び 第三者によ る医療 機器 又は検 体へ の微生 物汚 染を防
止するこ と。
2
医療 機器 に生物 由来 の物質 が組 み込ま れて いる場 合、 適切な 入手 先、ド ナー及び物 質
を 選択し 、妥当性が 確認 されて いる 不活性 化、 保全、 試験 及び制御手 順によ り、 感染に
関 する危 険性を、合 理的 かつ適 切な方法で 低減 しなけ れば ならな い。
3 医療 機器 に組み 込ま れた非 ヒト由来の 組織 、細胞 及び 物質 (以 下「 非ヒト由来 組織
等 」とい う。 )は、当 該非 ヒト由 来組 織等の 使用 目的に 応じ て獣医 学的 に管理 及び 監視
さ れた動 物から採取 され なけれ ばな らない 。製 造販売 業者 等は、非ヒ ト由来 組織 等を採
取 した動 物の原産地 に関 する情 報を 保持し 、非 ヒト由 来組 織等の 処理 、保存 、試 験及び
取 扱いに おいて最高 の安 全性を 確保 し、か つ、 ウィル スそ の他の感染 性病原 体対 策のた
め 、妥当 性が確認さ れて いる方 法を 用いて 、当 該医療 機器 の製造 工程 におい てそ れらの
除 去又は 不活 性化を 図る ことに より 安全性を確 保しな けれ ばなら ない。
4 医療 機器 に組み 込ま れたヒ ト由 来の組 織、 細胞及 び物 質 (以下 「ヒ ト由来 組織等」と
いう。)は、適切な入手先から入手されたものでなければならない。製造販売業者等は、
ド ナー又 はヒト由来 の物 質の選 択、 ヒト由 来組 織等の 処理 、保存、試 験及び 取扱 いにお
い て最高 の安全性を 確保 し、か つ、 ウィル スそ の他の 感染 性病原 体対 策のた め、 妥当性
が 確認さ れて いる方 法を 用いて 、当 該医療 機器 の製造 工程 においてそ れらの 除去 又は不
活 性化を 図り、安全 性を 確保し なけ ればな らな い。
5 特別 な微 生物学 的状 態にあ るこ とを表 示し た医療 機器 は、販 売時 及び製 造販売業者 等
に より指 示された条 件で 輸送及 び保 管する 時に 当該医 療機 器の特別な 微生物 学的 状態を
維 持でき るように設 計、 製造及 び包 装され てい なけれ ばな らない 。
6 滅菌 状態 で出荷 され る医療 機器 は、再 使用 が不可 能で ある包 装が なされ るよう設計 及
び 製造さ れな ければ なら ない。 当該 医療機 器の 包装は 適切 な手順 に従 って、 包装 の破損
又 は開封 がな されな い限 り、販 売さ れた時 点で 無菌で あり 、製造 販売 業者に よっ て指示
さ れた輸 送及び保管 条件 の下で 無菌 状態が 維持 され、 かつ 、再使 用が 不可能 であ るよう
に されて なけ ればな らな い。
7 滅菌 又は 特別な 微生 物学的 状態 にある こと を表示 した 医療機 器は 、妥当 性が確認さ れ
て いる適 切な方法に より 滅菌又 は特 別な微 生物 学的状 態に するための 処理が 行わ れた上
で 製造さ れ、必要に 応じ て滅菌され ていな けれ ばなら ない 。
8 滅菌 を施 さなけ れば ならな い医 療機器 は、 適切に 管理 された 状態 で製造 され なけれ ば
な らない。
9 非滅 菌医 療機器 の包 装は、 当該 医療機 器の 品質を 落と さない よう 所定の 清浄 度を維 持
す る も の でな け れ ば な ら な い 。 使 用 前 に 滅 菌を 施さ な け れ ば な ら な い 医 療 機 器 の 包 装は、
微 生物汚 染の危険性 を最 小限に 抑え 得るよ うな もので なけ ればな らな い。こ の場 合の包
装 は、滅 菌方 法を考 慮し た適切なも のでな けれ ばなら ない 。
1 0 同 一又 は類似 製品 が、滅 菌及 び非滅 菌の 両方の 状態 で販売 され る場合 、両者は、 包
装 及びラ ベルによっ てそ れぞれ が区 別でき るよ うにし なけ ればな らな い。
(製 造又は 使用 環境に 対 す る配慮 )
第 九条 医療 機器に つい ては、 次の 各号に 掲げ る危険 性が 、合理 的か つ適切 に除去又は 低
減 される よう に設計 及び 製造さ れな ければ なら ない。
一 物理 的特性に関 連し た傷害 の危 険性
二 合理 的に予測可 能な 外界か らの 影響又は環 境条件 に関 連する 危険 性
三 通常 の状態で使 用中 に接触 する 可能性 のあ る原材 料、 物質及びガ スとの 同時 使用に
関連する危険 性
四 物質 が偶然医療 機器 に侵入 する 危険性
五 検体 を誤認する危険 性
六 研究 又は治療の ため に通常 使用 される 他の 医療機 器又 は体外 診断 用医薬 品と 相互干
渉する危 険性
七
保守 又は 較正が 不可 能な場 合、 使用材 料が 劣化す る場 合又は 測定 若しく は制 御の機
構の精度 が低 下する 場合 などに 発生 する危 険性
2 医療 機器 は、通 常の 使用及 び単 一の故 障状 態にお いて 、火災 又は 爆発の 危険 性を最 小
限 度に抑 える よう設 計及 び製造 され ていな けれ ばなら ない 。可燃 性物 質又は 爆発 誘因物
質 に接触 して使用さ れる 医療機 器に ついて は、 細心の 注意 を払って設 計及び 製造 しなけ
れ ばなら ない。
3 医療 機器 は、す べて の廃棄 物の 安全な 処理 を容易 にで きるよ うに 設計及 び製造され て
い なけれ ばな らない。
(測 定又は 診断 機能に 対す る配慮)
第 十条 測定 機能を 有す る医療 機器 は、そ の不 正確性が患 者に重 大な 悪影響 を及ぼす可 能
性 がある 場合、当該 医療 機器の 使用 目的に 照ら し、十 分な 正確性、精 度及び 安定 性を有
す るよう 、設計及び 製造 されて いな ければ なら ない。 正確 性の限界は 、製造 販売 業者等
に よって 示されなけ れば ならな い。
2 診断 用医 療機器 は、 その使 用目 的に応 じ、 適切な 科学 的及び 技術 的方法 に基づいて 、
十 分な正 確性、精度 及び 安定性 を得 られる よう に設計 及び 製造されて いなけ れば ならな
い 。設計 にあ たって は、 感度、 特異 性、正 確性 、反復 性、 再現性及び 既知の 干渉 要因の
管 理並び に検出限界に適 切な注 意を 払わな けれ ばなら ない 。
3 診断 用医 療機器 の性 能が較 正器 又は標 準物 質の使 用に 依存し てい る場合 、これらの 較
正 器又は 標準 物質に 割り 当てら れて いる値 の遡 及性は 、品 質管理シス テムを 通し て保証
さ れなけ れば ならな い。
4 測定 装置 、モニ タリ ング装 置又 は表示 装置 の目盛 りは 、当該 医療 機器の 使用 目的に 応
じ 、人間 工学的な観 点か ら設計され なけれ ばな らない 。
5 数値 で表 現され た値 につい ては 、可能 な限 り標準 化さ れた一 般的 な単位 を使用し、 医
療 機器の 使用 者に理 解さ れるも ので なけれ ばな らない。
(放 射線に 対す る防御 )
第 十一条 医 療機器 は、 その使 用目 的に沿 って 、治療 及び 診断の ため に適正 な水準の放 射
線 の照射 を妨げるこ とな く、患 者、 使用者 及び 第三者 への 放射線被曝 が合理 的、 かつ適
切 に低減 する よう設 計、 製造及 び包 装され てい なけれ ばな らない 。
2 医療 機器 の放射 線出 力につ いて 、医療 上そ の有用 性が 放射線 の照 射に伴 う危険性を 上
回 ると判 断される特 定の 医療目 的の ために 、障 害発生 の恐 れ又は潜在 的な危 害が 生じる
水 準の可 視又は不可 視の 放射線 が照 射され るよ う設計 され ている場合 におい ては 、線量
が 使用者 によ って制 御で きるよ うに設計さ れて いなけ れば ならな い。 当 該医 療機 器は、
関 連する 可変パラメ ータ の許容 され る公差 内で 再現性 が保 証され るよ う設計 及び 製造さ
れ ていな けれ ばなら ない 。
3 医療 機器 が、潜 在的 に障害 発生 の恐れ のあ る可視 又は 不可視 の放 射線を 照射 するも の
で ある場 合において は、 必要に 応じ 照射を 確認 できる 視覚 的表示 又は 聴覚的 警報 を具備
し ていな けれ ばなら ない 。
4 医療 機器 は、意 図し ない二 次放 射線又 は散 乱線に よる 患者、 使用 者及び 第三 者への 被
曝 を可能 な限り軽減 する よう設 計及 び製造 され ていな けれ ばなら ない。
5 放射 線を 照射す る医 療機器 の取 扱説明 書に は、照 射す る放射 線の 性 質、 患者 及び使 用
者 に 対 す る防 護 手 段 、 誤 使 用 の 防 止 法 並 び に据 付中 の 固 有 の 危 険 性 の 排 除 方 法 に つ いて、
詳 細な情 報が記載さ れて いなけ れば ならな い。
6 電離 放射 線を照 射す る医療 機器 は、必 要に 応じ、 その 使用目 的に 照らし て、照射す る
放 射線の 線量、幾何 学的 及びエ ネル ギー分 布(又 は線質 ) を変 更及び 制御 できる よう 、設
計 及び製 造されなけ れば ならな い。
7
電離 放射 線を照 射す る診断 用医 療機器 は、 患者及 び使 用者の 電離 放射線 の被曝を最 小
限 に抑え 、所定の診 断目 的を達 成す るため 、適 切な画 像又 は出力 信号 の質を 高め るよう
設 計及び 製造されて い な ければ なら ない。
8 電離 放射 線を照 射す る治療 用医 療機器 は、 照射す べき 線量、 ビー ムの種 類及びエネ ル
ギ ー並び に必要に応 じ放 射線ビ ーム のエネ ルギ ー分布 を確 実にモニタ リング し、 かつ制
御 できる よう設計及 び製 造され てい なけれ ばな らない。
(能 動型医 療機 器に対 する 配慮)
第 十二条 電 子プロ グラ ムシス テム を内蔵 した 医療機 器は 、ソフ トウ ェアを 含めて、そ の
使 用目的 に照らし、 これ らのシ ステ ムの再 現性 、信頼 性及 び性能が確 保され るよ う設計
さ れてい なけ ればな らな い。ま た、 システ ムに 一つで も故 障が発生し た場合 、実 行可能
な 限り、当該 故障か ら派 生する 危険 性を適 切に 除去又は軽 減でき るよ う、適 切な 手段が
講 じられ てい なけれ ばな らない 。
2 内部 電源 医療機 器の 電圧等 の変 動が、 患者 の安全 に直 接影響 を及 ぼす場 合、電力供 給
状 況を判 別する手段 が講 じられ てい なけれ ばな らない。
3 外部 電源 医療機 器で 、停電 が患 者の安 全に 直接影 響を 及ぼす 場合 、停電 によ る電力 供
給 不能を 知らせる警 報シ ステム が内 蔵され てい なけれ ばな らない 。
4 患者 の臨 床パラ メー タの一 つ以 上をモ ニタ に表示 する 医療機 器は 、患者 が死亡又は 重
篤 な健康 障害につな がる 状態に 陥っ た場合 、そ れを使 用者 に知ら せる 適切な 警報システ
ム が具備 され ていな けれ ばなら ない 。
5 医療 機器 は、通 常の 使用環 境に おいて 、当 該医療 機器 又は他 の製 品の作 動を損なう 恐
れ のある 電磁 的干渉 の発 生リス クを 合理的 、か つ適切 に低 減する よう 設計及 び製 造され
て いなけ れば ならな い。
6 医療 機器 は、意 図さ れた方 法で 操作で きる ために 、電 磁的妨 害に 対する 十分 な内在 的
耐 性を維 持するよう に設 計及び 製造されて いな ければ なら ない。
7 医療 機器 が製造 販売 業者等 によ り指示 され たとお りに 正常に 据付 けられ 及び保守さ れ
て おり、 通常 使用及 び単 一故障 状態におい て、 偶発的 な電 撃リス クを 可能な限り 防止で
き るよう 設計 及び製 造さ れてい なけ ればな らな い。
(機 械的危 険性に対す る配 慮)
第 十三条 医 療機器 は、 動作抵 抗、 不安定 性及 び可動 部分 に関連 する 機械的 危険 性から 、
患 者及び 使用 者を防 護す るよう 設計 及び製 造さ れてい なけ ればな らな い。
2 医療 機器 は、振 動発 生が仕 様上 の性能 の一 つであ る場 合を除 き、 特に発 生源におけ る
振 動抑制 のた めの技 術進 歩や既 存の 技術に 照ら して、 医療 機器自 体か ら発生 する 振動に
起 因する 危険 性を実 行可 能な限 り最 も低い 水準 に低減 する よう設計及 び製造 され ていな
け ればな らな い。
3 医療 機器 は、雑 音発 生が仕 様上 の性能 の一 つであ る場 合を除 き、 特に発 生源におけ る
雑 音抑制 のた めの技 術進 歩や既 存の 技術に 照ら して、 医療 機器自 体か ら発生 する 雑音に
起 因する 危険 性を、 可能 な限り 最も 低水準 に抑 えるよ う設 計及び製造 されて いな ければ
な らない。
4 使用 者が 操作し なけ ればならな い電気 、ガ ス又は 水圧 式若し くは 空圧式 のエネルギ ー
源 に接続 する端末及 び接 続部は 、可 能性の ある すべて の危 険性が最小 限に抑 えら れるよ
う 、設計 及び製造さ れて いなけ れば ならな い。
5 医療 機器 のうち 容易 に触れ るこ とので きる 部分(意 図的 に加熱 又は 一定温 度を維持す
る 部分を除く 。)及び その 周辺部 は、 通常の 使用 におい て、 潜在的 に危 険な温 度に 達す
る ことの ない ように しな ければ なら ない。
(エ ネルギ ーを供給す る医 療機器 に対 する配 慮)
第 十四条 患 者にエ ネル ギー又 は物 質を供 給す る医療 機器 は、患 者及 び使用 者の安全を 保
証 するた め、供給量 の設 定及び 維持 ができ るよ う設計 及び 製造されて いなけ れば ならな
い。
2 医療 機器 には、 危険 が及ぶ 恐れ のある 不適 正なエ ネル ギー又 は物 質の供 給を防止又 は
警 告する 手段が具備 され 、エネ ルギ ー源又 は物 質の供 給源 からの危険 量のエ ネル ギーや
物 質 の 偶 発的 な 放 出 を 可 能 な 限 り 防 止 す る 適 切な 手 段 が 講 じ ら れ て い な け れ ば な ら ない。
3 医療 機器 には、 制御 器及び 表示 器の機 能が 明確に 記さ れてい なけ ればな らない。操 作
に 必要な 指示を医療 機器 に表示 する 場合、 或い は操作 又は 調整用のパ ラメー タを 視覚的
に 示す場 合、これら の情 報は、 使用 者(医療 機器 の使用 にあ たって 患者 の安全 及び 健康
等 に影響 を及ぼす場 合に 限り、 患者 も含む 。)に とって 、容 易に理 解で きるも ので なけ
れ ばなら ない。
(自 己検査 医療 機器等 に対 する配 慮)
第 十五条 自 己検査 医療 機器又は自 己投薬 医療 機器(以 下「 自己検 査医 療機器 等」とい
う。 )は、 それ ぞれの 使用 者が利 用可 能な技 能及 び手段 並び に通常 生じ 得る使 用者 の技
術 及び環 境の変化の 影響 に配慮 し、 用途に 沿っ て適正 に操 作でき るよ うに設 計及 び製造
さ れてい なけ ればな らな い。
2 自己 検査 医療機 器等 は、当 該医 療機器の取 扱い中 、検 体の取 扱い 中 (検体 を取り扱う
場 合に限る。 )及び検 査結 果の解 釈に おける 誤使 用の危 険性 を可能 な限 り低減 する よう
に 設計及 び製造され てい なけれ ばな らない 。
3 自己 検査 医療機 器等 には、 合理 的に可 能な 場合、 製造 販売業 者等 が意図 した ように 機
能 す る こ とを 、 使 用 に 当 た っ て 使 用 者 が 検 証 でき る 手 順 を 含 め て お か な け れ ば な ら ない。
(性 能評価 )
第 十六条 医 療機器 の性 能評価 を行 うため に収 集され るす べての デー タは、 薬事 法(昭和
三 十五年 法律 第百四 十五 号)その 他関 係法令 の定 めると ころ に従っ て収 集され なけ れば
な らない。
2 臨床 試験 は、医 療機 器の臨 床試 験の実 施の 基準に 関す る省令 ( 平成 十七年 厚生労働省
令 第三十 六号)に従っ て実 行され なけ ればな らな い。
附 則
第 二章の 規定につい ては 、平成 二十 年三月 三十 一日ま で適 用しな い。