保護者殿 平成 19 年 3 月 9 日 美作大学附属幼稚園 研究担当:本郷 大岩 山田 平田 研究協力:美作大学 長谷川勝一 幼児のからだ−№3− 健康生活調べの報告 3∼5 歳児の就園児の調査からテレビ視聴時間と就寝時刻 100% 80% 午後10時以降 午後9時から10時まで 午後9時まで 60% 40% 20% 今回は「降園後の外遊びの時間」 「降園後の外遊びをした人数」 「テレビ視聴時間」について調査結 果をお知らせします。いずれも 1 週間の平均値を出しています。 0% 1時間未満 1∼2時間 2∼3時間 3時間以上 NPO法人子どもとメディア『幼児生活メディア』より抜粋 小児保健研究 63 巻、2004 に掲載された結果より 生活調べの結果① 『降園後の外遊びの時間』 降園後の外遊びの時間 40 ノーテレビは、「テレビを見ないこと」が目的ではありません。当たり前になっている「どっぷりテ レビ漬け」を止めてみることで、何が失われていたのか?何を得ていたのかをちゃんととらえて見直 す実験なのです。 36 30 20 人 20 数 10 10 2 1 120分未満 150分未満 0 30分未満 60分未満 90分未満 遊んだ時間 ※降園後の外遊びの時間が 0 分という人も少なくありませんでした。また、外 遊びをしていても一人遊びという人も多く見られます。 ① 朝テレビがついてないと、たいていの子どもは食事や準備がいつもよりも早くなります。 ② 視線が人や外に向き、会話が生まれます。 ③ 帰宅後、テレビやゲームがないと、時間がたつのがゆっくり感じられ、時間がたっぷりあると感 じることが報告されています。 ④ 食事時にテレビがついていないと味やにおいや舌触りをちゃんと感じながら食べ、食卓に会話が 生まれます。 ⑤ そしていつもより早く眠ります。 つまり、テレビがついているときは、これらがテレビに奪われているということです。なんてもった いないことでしょう!月に 1 日だけでも朝から夜までテレビを消してみることで、これらのことに自 分で気づくことができます。 NPO法人子どもとメディア『幼児生活メディア』より転載 『テレビ視聴時間』 テレビ視聴時間 30 24 25 20 18 人 15 数 10 13 11 3 5 0 30分 60分 90分 視聴時間 120分 150分以上 ※附属幼稚園の子どもたちのテレビ 視聴時間は 60 分以内の子が半数以 上という結果となっていますが、極 端に視聴時間の多い子どももいま す。最長で 240 分でした。 (今回の アンケートではビデオ視聴は含ま れていません) ⑴2歳までのテレビ、ビデオ視聴は控えましょう。 ⑵授乳中、食事中のテレビ、ビデオの視聴は止めましょう。 ⑶すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。一日2時間までを目安と考えま す。テレビゲームは一日30分までを目安と考えます。 ⑷子ども部屋には、テレビ、ビデオ、パソコンを置かないようにしましょう。 ⑸保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールを作りましょう。 財団法人 日本小児科医会「子どもとメディア」対策委員会 NPO法人子どもとメディア『幼児生活メディア』より転載 平成 19 年 3 月 9 日 美作大学附属幼稚園 生活調べの結果② ⑴よい睡眠をとるために 年齢が低く、体力の弱い幼児は、午前中の遊びだけで、夜には疲れを誘発し、早く眠くなるが、加齢 に伴って体力がついてくると、午前中の遊びだけでは疲れをもたらさず、遅くまで起きていられる。 もう一つ、午後の遊びが必要である。とりわけ、午後 3 時以降の積極的な遊びで、しっかり運動エネ ルギーを発散させ、情緒の開放を図っておくことが、精神を安定させて夜の睡眠を早める秘訣。 『降園後、外遊びをした友達の人数』 降園後、外遊びをした友達の人数 ⑵理想の食事時間帯 45 40 35 遊 30 ん 25 だ 20 人 数 15 10 5 0 1人未満 2人未満 3人未満 4人未満 外遊びをした友達の人数 5人未満 ※外遊びが大切、友達との遊びが必要というこ とは分かっているけど…。なかなか実行しに くいですね。先ずは、お母さん、またお父さ んと外遊びを楽しむ時間を作ってみてはど うでしょう。お父さん、お母さんが子どもの 頃親しんだ遊びを子ども達にも楽しませて あげて伝えていくことができれば、環境作り への第 1 歩となるでしょう。 夕食の開始が午後 7 時を過ぎると就寝が午後 10 時をまわる確率が高くなる。幼少児には、午後 6 時 ∼7 時頃までに夕食を始めさせるのがお勧め。 ⑶テレビの視聴時間と親子の触れ合いの時間 朝、疲れている子どもは、テレビやビデオの視聴時間が長く、夜、寝るのが遅い。そして、睡眠時間 が短く、日中の運動量が少ない。その母親はメールの実施時間が長い。ともに、夜は物とのかかわり をしており、親子の触れ合いの時間が少なくなっているのが特徴。 ⑷スムーズな入眠をする為に ◇子どもの心とからだ白書 2005 より抜粋 5 歳児の全国調査から、外あそびの時間が 1 時間以内の子どもは各県共通して、男 女ともに 35%を越えた。そして、テレビ、ビデオの視聴時間が 2 時間を越える子 どもは 10%∼50%いるという結果となった。 夜 8 時になったら、環境を暗くし、夜を感じさせて、眠りへと導く。テレビのついた部屋は、光刺激 が入るので眠れない。電気を消して部屋を暗くする。 ⑸朝日を浴びよう 朝になったら、カーテンをあける習慣をつくる。朝には、陽光を感じさせ、光刺激で目覚めさせよう。 生活は、1 日のサイクルでつながっているので、一つが悪くなると、どんどん崩れていく。しかし、 生活の節目の一つが改善できると、次第にほかのこともよくなっていくというロマンがある。 ※ 以上、5 項目を参考にして、生活改善の作戦を立ててみてはどうでしょうか。諦めないで、問題 改善の目標を一つに絞り、一つずつ、改善に向けて取り組んでいきましょう。 2005 年度版.子どもの心とからだ白書より抜粋 2 度の生活調べでは、年中児保護者の方にご協 力いただきましたこと、この場をお借りしてお 礼申し上げます。ありがとうございました。 美作大学附属幼稚園
© Copyright 2024 Paperzz