平成28年9月改訂 一般会計中 一般会計中期財政計画 1 目的 この計画は、島田市総合計画の着実な実現を図るため、一般会計における今後の財政見通 しを作成し、財政運営の基本方針及び中期財政目標を設定することにより、計画的な行財政 運営に資することを目的とする。 2 位置付け 位置付け 本計画は、実施計画及び平成28年度から平成30年度までの当初予算編成における資料の一 つとする。 3 本市の 本市の状況 少子高齢化の進行に伴う人口構成の変化及び人口減少、景気の低迷、社会保障経費の増加、 社会資本の老朽化、地域経済の基盤強化、合併市町に係る普通交付税合併算定替加算措置 期間の終了など本市の財政を取り巻く状況として、次の事項を課題として捉えている。 (1) 日本の人口の長期的推移と21世紀での急減 (2) 本市人口の将来推計 (3) 増加している社会保障経費 (4) 「社会保障と税の一体改革」とその対応 (5) 老朽化するインフラ整備財源の課題 (6) 普通交付税合併算定替加算期間の終了 (7) 地方公共団体の財政の健全性に関する比率基準のクリア (8) 地方債に係る普通交付税措置の状況 (9) 臨時財政対策債の状況 (10) 財政指標等から見る本市の状況 4 財政運営に 財政運営に臨む基本方針 今期3か年の財政運営に当たっては、総合計画の着実な実現を図るために、実施計画に基 づく事業の計画的・戦略的な実施、事務事業の取捨選択と行政運営のさらなる効率化と財源 の創出、歳入の増加を図る観点からは、企業誘致等による産業振興や雇用確保施策による税 収の確保、地方債に関しては、公債費の将来負担の増嵩を回避するため、元利償還金に対す る交付税措置が厚い地方債を選択し、地方債の借入抑制、市債残高を削減することを財政運 営上の課題と位置づけるとともに、下記の3項目を基本方針として掲げ、財政の効率化と健 全化に努め、安定的、発展的な行財政運営に取り組むものとする。 (1) 少子高齢化の進行に伴う人口・社会構造の変化及び人口減少時代を踏まえた予算編成を 行う。 (2) 将来にわたり健全な財政運営を持続していくため、長期的な視点に立って財源の確保に 努める。 (3) 限られた財源の中で、創意工夫をもって総合計画の着実な推進を図る。 - 1 - 5 中期財政目標 (1) 市債残高 平成38年度末の市債残高を17.4%削減することを目途とし、今期は市債残高を14.9億円 削減する。 ただし、本計画期間中に市債残高が増加する場合には、後年度において市債新規発行額 の削減により目標残高を回復させることとする。 目標値:平成38年度末 35,369 百万円(平成23年度末 42,821 百万円) (35,369-42,821)× 3/15 年 = △1,490百万円 人口減少の下で将来の公債費負担を見ていくに際しては、わかりやすい指標として市債 残高に着目し、「市民一人当たり市債残高」をモノサシとして、これを現在よりも増やさ ないように調整することとする。 平成23年度末市債残高 42,821,228千円 平成23年度末の生産年齢人口 62,495人 平成23年度末の生産年齢人口の1人当たり市債残高 685,194.46円 参考1 市債残高の推移 区 分 平成23年度 市債残高 42,821,228 平成24年度 平成25年度 42,829,458 42,948,575 (A) (B) (A/B) (単位:千円) 平成26年度 平成27年度 43,244,173 42,598,719 (2) 基金残高 財政調整基金及び減債基金の残高について「平成23年度末残高額」を維持する。 財政調整基金及び減債基金は、年度間の財源過不足を調整するための財源としての役割 を持つ。予算編成上、財政の硬直化が進み、又は事業の集中などにより財源に余裕がな くなると、これらの基金の活用が検討されることとなる。 大規模災害時において、被災地方公共団体へどの程度の財政支援が講じられるかは白紙 であることから、大規模災害等の緊急事態に備え、財政調整基金及び減債基金の残高に ついて、「平成23年度末残高額」を維持することとする。 参考2 区 財政調整基金・減債基金の推移 分 平成23年度 (単位:千円) 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 財政調整基金 3,565,039 5,089,601 6,073,376 6,601,277 6,605,894 減債基金 1,277,620 1,278,300 1,279,495 1,280,739 1,283,123 6 中期財政見通し 中期財政見通し (1) 推計方法 国の地方財政制度及び税制の改正等に留意し、平成27年度の決算数値及び平成28年度予 算額等を基礎として、歳入・歳出について一般財源ベースでの傾向分析により推計する。 (2) 主たる前提条件 ア 歳入 ① 市税 市税は、平成27年度決算額を基礎とし、税法改正等による影響、経済情勢の動向、 少子高齢化・人口減少の進行を踏まえ、個人市民税及び法人市民税の推移に留意し て見込む。 固定資産税については、土地は地価の動向、家屋は評価替え、償却資産は設備投 - 2 - 資の動向等を踏まえて見込む。 ② 地方交付税・臨時財政対策債 普通交付税及び臨時財政対策債については、平成28年度から合併算定替加算措置が 段階的に削減されることを見込む。 また、特別交付税については、地方交付税に占める割合が平成28年度以降も6%を 継続することを踏まえて見込む。 ③ 地方譲与税・税交付金 地方消費税交付金については、平成31年10月の消費税率の改定の影響を踏まえて見 込む。 ④ 市債・基金 臨時財政対策債を除く市債の発行については、財政措置の厚い市債に限定(原則と して償還に対する普通交付税需要額算入率60%以上。)するものとし、極力発行を抑 制する。 基金の活用については、予算編成の過程で調整する。 イ 歳出 ① 人件費 平成27年度の決算額を基に、平成28年度から消防救急広域化に伴い職員が減となっ たことなどを踏まえて見込む。 ② 物件費 平成27年度の決算額を基に、平成28年度以降は消防救急広域化負担の増などを踏ま えて見込む。 ③ 扶助費 平成27年度の決算額を基に、障害福祉サービス費、生活保護扶助費などの増を見込 む。 ④ 補助費等 平成27年度の決算額を基に、企業立地補助金等の推計により補助金額を見込み、後 期高齢者医療広域連合負担金については、年5%程度の増を見込む。 ⑤ 公債費 既発債の元利償還金と、平成28年度以降の借入見込額により推計。 ⑥ 特別会計への繰出金 国民健康保険事業は、被保険者数の減少が見込まれる。基盤安定繰出金はこれま での決算額から年2%の増、事務費等繰出金は年1%の増として、一般財源所要額 を見込む。 介護保険事業は、被認定者数の増加が見込まれる。介護保険事業への繰出金はこ れまでの決算額から年3%程度の増として、一般財源所要額を見込む。 後期高齢者医療事業は、被保険者数の増加が見込まれる。保険基盤安定繰出金は これまでの決算額から年5%の増として、一般財源所要額を見込む。 - 3 - (3)財政見通し(一般財源ベース) (単位:百万円) 区 分 28 年度 見 込 市税 13,791 13,767 6,061 5,886 5,886 5,657 普通交付税 4,710 4,586 4,586 4,357 臨時財政対策債 1,351 1,300 1,300 1,300 800 800 800 800 71 71 71 71 2,601 2,601 2,601 2,829 1,945 1,945 1,945 2,173 656 656 656 656 財産収入(経常・臨時一般財源) 153 25 18 12 使用料、諸収入 194 194 194 194 繰越金・その他 1,625 1,375 1,375 1,375 59 1,633 1,746 25,691 25,169 26,369 26,451 人件費 4,832 4,812 4,730 4,916 物件費 4,922 4,939 4,934 5,001 197 239 252 252 扶助費 2,044 2,056 2,069 2,083 補助費等 2,454 2,501 2,491 2,556 933 956 943 979 1,522 1,545 1,548 1,577 490 438 419 467 59 1,633 1,746 特別交付税 地方譲与税、税交付金 地方消費税交付金 地方道路譲与税ほか7交付金等 市債(新病院建設費出資分) 計① 歳 維持補修費 一部事務組合等負担金 その他(病院3条、その他補助等) 出資金(病院・水道繰出金(4条分)) 出資金(新病院建設費分) 出 31 年度 見 込 14,158 地方特例交付金 入 30 年度 見 込 14,186 普通交付税・臨時財政対策債 歳 29 年度 見 込 公債費 4,450 4,644 4,534 4,402 特別会計への繰出金 3,216 3,267 3,414 3,427 813 400 400 400 23,419 23,356 24,875 25,250 2,272 1,813 1,494 1,201 積立金 計② 歳入歳出差引一般財源(①-②) 財源調整:基金 調整後の投資的経費、新規事業等への 2,272 1,813 1,494 1,201 充当一般財源の計③ (注)投資的経費等の財源とする一般財源③が減少傾向であるため、事業の再編、重点化を推進するも のとしますが、なお、不足する財源については、財政調整基金等の基金を充当するものとします。 (注)平成28年度以降の数値は、平成28年8月現在において算出した見込数値です。 - 4 -
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