警視庁サイバー犯罪総合対策実施要綱の制定について(PDF

通達甲(副監.生.ハイ.対1)第18号
平 成 1 6 年 1 2 月 1 7 日
存
続
期
間
部 長 、 参 事 官
各
殿
所
属
長
副
総
監
警視庁サイバー犯罪総合対策実施要綱の制定について
[沿革]平成18年12月通達甲(副監.生.ハイ.技調)第28号
19年
5月同(副監.公.総.管)第9号
21年
3月同(副監.総.企.組)第5号改正
23年
3月同(副監.総.企.組)第2号改正
このたび、別添のとおり、警視庁ハイテク犯罪総合対策実施要綱を制定し、平成16年
12月17日から実施することとしたから、運用上誤りのないようにされたい。
命によって通達する。
おって、警視庁ハイテク犯罪総合対策実施要綱の制定について(平成12年2月 7 日通達
甲(副監.生.総.庶)第2号)は廃止する。
記
制定の趣旨
高度情報化社会の急速な進展に伴い、ハイテク犯罪は増加するとともに、悪質・巧妙化す
る傾向にあり、さらには重大ハイテク犯罪及びサイバーテロの脅威が現実のものとなりつつ
あることから、これらハイテク犯罪の取締り、防止等ハイテク犯罪総合対策の的確な対応を
推進し、体制の強化を図るものである。
別添
警視庁サイバー犯罪総合対策実施要綱
第1
目的
この要綱は、サイバー犯罪総合対策の推進並びに重大サイバー犯罪及びサイバーテロ発
生時の体制、措置等について必要な事項を定め、もって社会の安全と平穏を確保すること
を目的とする。
第2
準拠
サイバー犯罪総合対策については、犯罪捜査規範(昭和32年国家公安委員会規則第2
号)、犯罪捜査規範実施細目(平成15年4月1日通達甲(副監.刑.総.指)第6号)、
警視庁少年警察活動規程(平成15年5月23日訓令甲第22号)、警視庁国際捜査共助
実施要綱(昭和55年12月24日通達甲(副監.刑.共.際)第12号)、警視庁警察
署防犯活動要綱(昭和36年12月20日通達甲(防.防.防)第30号)、等に定める
もののほか、この要綱の定めによるものとする。
第3
定義
この要綱における用語の意義は、次のとおりとする。
1
サイバー犯罪とは、コンピュータ又は電磁的記録を対象とした犯罪(以下「コン
ピュータ犯罪」という。)及びコンピュータ・ネットワークを手段として利用した犯罪
(コンピュータ犯罪を除く。以下「ネットワーク利用犯罪」という。)をいう。
2
コンピュータ犯罪とは、刑法(明治40年法律第45号)第161条の2第1項若し
くは第2項、第163条の2第1項、第234条の2、第246条の2、第258条又
は第259条の規定に該当する犯罪その他のコンピュータ・システムの機能を阻害し、
又はこれを不正に使用する犯罪をいう。
3
違法情報とは、わいせつ画像、他人を脅迫するメッセージ等情報自体が違法であるも
の並びにわいせつ図画、銃器、薬物、毒劇物等禁制品及び規制品の売買に関する情報等
犯罪が行われている疑いのある情報をいう。
4
有害情報とは、犯罪方法を教示する情報、少年の健全育成を阻害するおそれのある情
報等違法情報には該当しないが犯罪や事件を誘発する等公共の安全と秩序の維持の観点
から放置することのできない情報をいう。
5
サイバーパトロールとは、ネットワーク上を流通する違法情報及び有害情報(以下「違
法情報等」という。)を把握するとともに、関係者に対する指導、検挙、連絡、要請等
適宜の措置を講ずることにより、違法情報等の流通による害悪の発生の防止を図る警察
活動をいう。
6
プロバイダとは、インターネットへの接続サービスを提供する業者をいう。
7
アクセス管理者とは、不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成11年法律第
128号。以下「不正アクセス禁止法」という。)第2条第1項に定めるアクセス管理
者をいう。
8
識別符号とは、不正アクセス禁止法第2条第2項に定める識別符号をいう。
9
重要インフラとは、情報通信、金融、航空、鉄道、電力、ガス、政府又は地方公共団
体の行政サービス、医療、水道、物流の各分野における社会基盤をいう。
10
基幹システムとは、国民生活又は社会経済活動に不可欠な役務の安定的な供給、公共
の安全の確保等に重要な役割を果たす情報システムをいう。
11
重大サイバー犯罪とは、不正アクセス禁止法違反その他のサイバー犯罪のうち、国民
生活又は社会経済活動に影響を及ぼすおそれのある大規模なものであって、サイバーテ
ロ以外のものをいう。
12
サイバーテロとは、重要インフラの基幹システムに対する電子的攻撃又は重要インフ
ラの基幹システムにおける重大な障害で電子的攻撃による可能性が高いものをいう。
13
特定サイバー犯罪とは、情報技術を利用した犯罪のうち、インターネットその他の高
度情報通信ネットワーク関係事犯(匿名性が高いこと、痕跡が残りにくいこと、不特
定多数の者に被害が及びやすいこと、地理的・時間的制約が少ないことその他のインタ
ーネットその他の高度情報通信ネットワークの特性を利用する事犯をいう。)で、広域
にわたるものをいう。
14
指定サイバー犯罪とは、特定サイバー犯罪のうち、被害者、被疑者又は関係者が数都
道府県に所在し、当該数都道府県の地域にわたり捜査を必要とする事犯又はこれに発展
するおそれが特に高い事犯の態様として、警察庁から指定されたものをいう。
第4
基本方針
サイバー犯罪に関係のある部門は、相互に連携するとともに、関係機関、団体等と緊密
に連携し、違法情報等の多角的収集、積極的な事件化によるサイバー犯罪の検挙、相談事
案への適切な対応等によるサイバー犯罪防止のための広報啓発、アクセス管理者への指導
及び支援等サイバー犯罪対策を総合的かつ効果的に推進するものとする。
第5
警視庁本部の体制
1
サイバー犯罪総合対策本部の設置
警視庁本部に、サイバー犯罪総合対策本部(以下「対策本部」という。)を置く。
2
任務
対策本部は、サイバー犯罪の対策を効果的に推進するため、総合的な企画及び調整を
任務とする。
3
構成
対策本部は、本部長、副本部長、本部付及び本部員をもって組織し、その構成は、別
表第1の「警視庁サイバー犯罪総合対策本部構成表」のとおりとする。
4
運営
(1)
本部長は、対策本部を総理し、対策本部を代表する。
(2)
本部長に事故あるときは、生活安全部長が本部長の職務を代理する。
(3)
対策本部の会議は、必要により、本部長が招集する。
(4)
本部長は、必要により、専門部会を設置し、特定の課題等について検討することが
できる。
(5)
本部長は、必要により、副本部長、本部付及び本部員以外の者に対し、会議へ出席
を求めて意見を聞くことができる。
5
幹事会
(1)
対策本部に幹事会を置く。
(2)
幹事会は、対策本部の会議に付する議案、サイバー犯罪対策の推進状況、当面の課
題等について、具体的な検討を行うものとする。
(3)
幹事会は、幹事長、副幹事長及び幹事をもって組織し、その構成は、別表第2の
「警視庁サイバー犯罪総合対策本部幹事会構成表」のとおりとする。
(4)
幹事長に事故あるときは、副幹事長がその職務を代理する。
(5)
幹事長は、必要により、副幹事長、事務局長及び幹事以外の者に対し、会議への出
席を求めて意見を聞くことができる。
6
事務局
対策本部及び幹事会の事務局は、サイバー犯罪対策課に置き、サイバー犯罪対策課長
を事務局長とする。
第6
重大サイバー犯罪発生時の体制
1
重大サイバー犯罪対処連絡室の設置
重大サイバー犯罪を認知したとき又は警察庁から警視庁重大サイバー犯罪対処連絡室
(以下「対処連絡室」という。)設置の指示を受けたときは、対処連絡室を設置すると
ともに、当該対処連絡室の設置について警察庁に報告するものとする。
2
任務
対処連絡室は、管内の重大サイバー犯罪に関する情報を集約し、警察庁に報告すると
ともに、警察庁の指導及び調整に基づき、当該重大サイバー犯罪に対する初動措置、捜
査その他の措置を行うことを任務とする。
3
構成
対処連絡室は、総括室長、担当室長、副室長及び室員をもって組織し、その構成は、
別表第3の「警視庁重大サイバー犯罪対処連絡室構成表」のとおりとする。
4
運営
(1)
総括室長は、対処連絡室の事務を総括する。
(2)
担当室長は、各担当業務に関し、総括室長を補佐する。
(3)
副室長は、各担当業務に関し、総括室長及び担当室長を補佐する。
(4)
室員は、各部門間の連携に配意し、各所掌事務に係る措置を行う。
(5)
総括室長は、必要があると認めるときは、室員以外の者に対して対処連絡室への参
加を要請することができる。
(6)
第7
1
対処連絡室の庶務は、サイバー犯罪対策課において処理する。
サイバーテロ発生時の体制
サイバーテロ対処本部の設置
警察庁から警視庁サイバーテロ対処本部(以下「対処本部」という。)設置の指示を
受けたときは、対処本部を設置するものとする。
この場合において、すでに対処連絡室を設置していたときは、同対処連絡室を改組し
て対処本部を設置するものとする。
2
任務
対処本部は、管内のサイバーテロに関する情報を集約し、警察庁サイバーテロ対処本
部(以下「警察庁対処本部」という。)へ報告を行い、警察庁対処本部の指導及び調整
に基づき、当該サイバーテロに対する初動措置、捜査その他の措置を行うことを任務と
する。
3
構成
対処本部は、本部長、副本部長、幕僚及び本部員をもって組織し、その構成は、別表
第4の「警視庁サイバーテロ対処本部構成表」のとおりとする。
4
運営
(1)
本部長は、対処本部の事務を総括する。
(2) 総括副本部長は、対処本部の設置及び運営に関し、本部長を総括的に補佐する。
(3)
担当副本部長及び副本部長は、各担当業務に関し、本部長を補佐する。
(4)
幕僚は、各担当業務に関し、情報の収集、整理、措置の状況その他の必要な事項の
集約及び報告連絡に当たる。
(5)
本部員は、各部門間の連携に配意し、各所掌事務に係る措置を行う。
(6)
本部長は、必要があると認めるときは、本部員以外の者を対処本部へ招集するもの
とする。
(7)
5
対処本部の庶務は、公安総務課において処理する。
総合的なサイバーテロ対策
総合的なサイバーテロ対策に関する事項については、公安部長が別に定めるものとす
る。
第8
警察署の体制
1
サイバー犯罪対策推進本部の設置及び構成
警察署にサイバー犯罪対策推進本部(以下「対策推進本部」という。)を置き、その
構成は、警察署長を本部長とし、必要な人員をもって充てるものとする。
2
任務
対策推進本部は、サイバー犯罪対策を管内の実態に即し、効果的に推進することを任
務とする。
3
(1)
運営
警察署長は、サイバー犯罪の検挙、被害防止のための広報啓発、署員の捜査能力の
向上等に努めるとともに、サイバー犯罪対策課その他の関係所属と連携を密にし、関
係所属員の出席を求めて、対策推進本部会議を開催し、新たな施策、課題等の検討を
行うものとする。
(2)
警察署長は、サイバー犯罪テクニカルオフィサー運用要綱(平成18年12月28
日通達甲(副監.生.ハイ.技調)第27号)に定めるサイバー犯罪テクニカルオフ
ィサーをはじめとする、コンピュータ等に関する知識及び技能並びに捜査能力を有す
る署員によるプロジェクトチームを対策推進本部内に設け、サイバー犯罪の取締りに
活用するなど対策の実効が上がるよう努めるものとする。
(3)
対策推進本部の事務局は、生活安全担当課(島部警察署にあっては生活安全を担当
する係)に置き、生活安全担当課長(島部警察署にあっては次長)を事務局長とする。
第9
不正アクセス禁止法違反事件(以下「不正アクセス事件」という。)との競合事件の
捜査
不正アクセス事件と他の事件が競合する場合において、捜査を適正かつ効率的に行うた
め、必要があると認めるときは、サイバー犯罪対策課長及び当該他の事件を主管する所属
長は、捜査の指揮について、協議を行うものとする。ただし、競合する不正アクセス事件
が特異な手口又は高度な技術によるものである場合は、高度な技術支援又はアクセス管理
者に対する指導及び支援を行う必要があることから、原則として、共同捜査を行うものと
する。
第 10
情報収集
所属長は、次により、情報収集等を行うものとする。
1
収集すべき情報
情報収集に当たっては、次に掲げる情報を重点とし、サイバー犯罪その他の違法情報
等を収集すること。
(1)
犯行の内容、手段等が特に悪質、巧妙及び重要なもの
(2)
同種被害が多発し、若しくは模倣性が強いなど社会又は少年に及ぼす影響が大きい
もの
(3)
他人の識別符号の売買又は盗取、不正アクセスの方法等不正アクセス行為に関する
情報
(4)
2
サイバーテロに関する情報
情報収集の方法
サイバーパトロールのほか、相談事案等あらゆる機会を通じて情報収集するとともに、
コンピュータ・ネットワークに関係のある機関、団体、有識者等多方面からの情報収集
に努めること。
3
情報の通知
早急に対応する必要があると認められる情報については、速やかに、関係所属長に通
知すること。
第 11
1
サイバー犯罪認知時の措置
ネットワーク利用犯罪
所属長は、ネットワーク利用犯罪を認知したときは、関係するプロバイダ等のサーバ
(ネットワークでサービスを提供する側のコンピュータをいう。)に記録されている通
信記録(以下「ログ」という。)について、速やかに保管を依頼すること。
2
重大サイバー犯罪及びサイバーテロ
重大サイバー犯罪若しくはサイバーテロ又はその疑いがある事件を認知したときは、
直ちに事件主管部長(事件主管課長経由)及び生活安全部長(サイバー犯罪対策課長経
由)に報告し、捜査体制を確立するとともに、証拠保全等必要な措置を講じること。
第 12 特定サイバー犯罪認知時の措置
1
所属長は、特定サイバー犯罪を認知し(指定サイバー犯罪を認知した時を除く。)、
その捜査の広域的な調整を求める必要性が認められるときは、当該特定サイバー犯罪の
概要、捜査状況等を事件主管部長(事件主管課長経由)及び生活安全部長(サイバー犯
罪対策課長経由)に報告すること。
2
特定サイバー犯罪の認知の報告を受けた事件主管部長は、捜査の競合防止又は共助が
必要であるなどの事情を認めたときは、警察庁の事件主管課長に当該特定サイバー犯罪
の概要、捜査状況等を報告し、調整を求めることができる。
第 13 指定サイバー犯罪認知時の措置
1
所属長は、指定サイバー犯罪を認知したときは、速やかに当該指定サイバー犯罪の概
要、捜査状況等を事件主管部長(事件主管課長経由)及び生活安全部長(サイバー犯罪
対策課長経由)に報告すること。
2
指定サイバー犯罪認知の報告を受けた事件主管部長は、速やかに当該指定サイバー犯
罪の概要、初動捜査の状況等を警察庁の事件主管課長及び情報技術犯罪対策課長に報告
すること。
第 14
事件化の推進
所属長は、次のとおり事件化を推進するものとする。
1
情報の分析等による積極的な事件化
入手した違法情報等については、その分析、法令の多角的適用について検討するなど、
積極的に事件化を図ること。
2
捜査体制の確立
事件化に当たっては、サイバー犯罪対策課への支援要請を考慮するほか、自所属のサ
イバー犯罪テクニカルオフィサーをはじめとするコンピュータ等に関する知識及び技能
を有する者を捜査員に任命するなど実効の上がる捜査体制を早期に確立すること。
3
共同捜査の推進
特定サイバー犯罪又は特定サイバー犯罪となるおそれのある事犯を事件化するとき
は、事件主管課長と協議の上、関係する道府県警察又は所属間の共同捜査等効率的な捜
査の推進に努めること。
4
捜索・差押えの早期実施
捜査に着手したときは、ログ、契約関係書面等、被疑者の特定に資するものを早期に
押収すること。
5
事前準備
強制捜査等捜査の進展に伴う様々な事態を想定し、事前に捜査対象のコンピュータ及
びそのシステム環境について研究し、資機材等の準備を行うなど捜査の万全を期するこ
と。
6
国際捜査の推進
捜査が国外に及ぶ場合は、組織犯罪対策第二課又は事件主管課を通じるなどして、外
国の捜査機関の協力が得られるように努めるものとする。
7
報告
サイバー犯罪に係る捜査に着手したときは別記様式第1号の「サイバー犯罪捜査着手
報告書」により、検挙したときは別記様式第2号の「サイバー犯罪事件検挙報告書」に
より生活安全部長(サイバー犯罪対策課長経由)及び事件主管部長(事件主管課長経由)
に報告するものとする。この場合、警察署長は、関係方面本部長(担当管理官経由)に
も併せて報告すること。
第 15
サイバー犯罪総合対策の基盤整備
生活安全部長は、高度情報社会の進展に応じたサイバー犯罪総合対策の推進に配意し、
必要なコンピュータ及びコンピュータ・ネットワークの整備、サイバー犯罪捜査に有用な
技術の研究、能力の向上等その基盤整備に努めるものとする。
第 16
1
(1)
サイバー犯罪対策用資機材の管理運用
適用範囲等
サイバー犯罪対策用資機材のうち、生活安全部長が指定した資機材(以下「資機材」
という。)については、適正な管理及び効果的な運用に努めるものとする。
(2)
資機材については、サイバー犯罪対策課長が関係所属長に対して、別記様式第3号
の「サイバー犯罪対策用資機材品目分類表」及び別記様式第4号の「サイバー犯罪対
策用資機材配備表」により、その都度配備するものとする。
2
(1)
資機材の管理体制
資機材が配備された所属に管理運用責任者、管理運用主任者及び管理運用副主任者
を置くものとする。
(2)
管理運用責任者は、資機材の配備されている所属長とし、管理運用主任者及び管理
運用副主任者は、別表第5の「サイバー犯罪対策用資機材管理運用責任者等」のとお
りとする。
(3)
管理運用責任者は、必要に応じて、サイバー犯罪テクニカルオフィサーをはじめと
するコンピュータ等に関する知識及び技能を有する者を管理運用補助者として1名以
上指定し、業務を補佐させるものとする。
3
管理運用責任者等の任務分担
(1)
管理運用責任者は、配備された資機材の管理運用について責めを負うものとする。
(2)
管理運用主任者は、管理運用責任者を補佐し、配備された資機材の総合的かつ効果
的な活用を図るとともに、適正な管理に努めるものとする。
(3)
管理運用副主任者は、管理運用主任者を補佐し、配備された資機材の機能、効用等
について十分に理解し、かつ、その管理状況を把握し、資機材の効果的な配置及び活
用を図るとともに、適切な管理に努めるものとする。
(4)
管理運用補助者は、管理運用副主任者を補佐し、資機材の点検、動作確認等を励行
するとともに、管理等に当たるものとする。
4
(1)
サイバー犯罪対策用資機材使用状況管理簿の備付け
管理運用責任者は、別記様式第5号の「サイバー犯罪対策用資機材使用状況管理簿」
(以下「使用状況管理簿」という。)を備え付け、資機材の数量、使用状況等を適
切に把握しなければならない。
(2)
使用状況管理簿は、管理運用副主任者が管理するものとする。
5
亡失、損傷等の報告
(1)
職員は、資機材を亡失し、又は著しく損傷したときは、直ちにその状況を管理運用
責任者に報告しなければならない。
(2)
前(1)の報告を受けた管理運用責任者は、直ちに生活安全部長(サイバー犯罪対
策課長経由)に報告し、その指示を受け、必要な措置を講じるものとする。
6
点検
(1)
管理運用責任者は、毎年3月及び9月に、資機材の使用状況について点検し、その
結果を明確にしておくものとする。
(2)
生活安全部長は、必要がある場合には、サイバー犯罪対策課長に随時点検を行わせ
ることができる。
第 17 サイバー犯罪に係る相談の適切な取扱い
1
相談を受理する者の心構え
サイバー犯罪に係る相談を受理する者は、平素からコンピュータ関係用語及びコン
ピュータ・ネットワーク並びにインターネット利用者及びサイバー犯罪相談事案の特質
を理解するように努めるものとする。
2
相談の適切な受理及び処理
(1)
相談を受理したときは、相談者との信頼関係を醸成するよう配意するとともに、サ
イバー犯罪対策課をはじめ関係各課・係と連携し、相談内容に応じた的確かつ適切な
措置を講じること。
(2)
相談内容が高度に専門的である場合は、その理解に必要な知識・技術を有している
者の意見を聴取するなどして、適切に対応すること。
(3)
インターネット利用による犯罪等の相談については、事件化を念頭に置き、事実関
係、被害届の意思等を明らかにするとともに、立証上必要な資料の保存等その証拠化
を図ること。
第 18 サイバー犯罪対策に係る業界との連携
所属長は、サイバー犯罪対策協議会、関係協力団体等と連携を図るとともに、次の点に
ついて、指導し、要望し、意見交換するなどサイバー犯罪対策を効果的に推進するものと
する。
1
不正アクセス被害防止のためのセキュリティ対策
2
コンピュータ・ネットワーク上のエチケットの啓蒙
もう
3
ユーザーとの契約時における身分確認
4
違法なホームページ、電子掲示板等の削除
5
不正アクセス事件等サイバー犯罪認知時の早期通報
第 19 アクセス管理者に対する指導及び支援
アクセス管理者に対する指導及び支援を行う者は、コンピュータ及びコンピュータ・
ネットワークに関する最新の知識及び技術の習得、不正アクセス行為その他サイバー犯罪
情勢の把握に努めるものとする。
1
適切な対応
アクセス管理者に対する不正アクセス行為の防止その他コンピュータ・ネットワーク
の秩序維持を図るために必要な指導及び支援を行うに当たっては、サイバー犯罪対策課
と連絡を密にし、アクセス管理者の立場に立った適切な対応に努めること。
2
事例分析
不正アクセス行為が発生した場合は、不正アクセスの手口及び原因を究明する等の事
例分析を行うこと。
3
指導及び支援の実施
不正アクセス行為からの防御措置についてのアクセス管理者に対する指導及び支援を
行うに当たっては、必要な資料の提供等の効果的な指導及び支援を行うこと。
第 20 インターネットカフェ等に対する諸対策の推進
所属長は、不特定多数の者にインターネット環境を提供するインターネットカフェ、フ
リースポット、公共施設等(以下「インターネットカフェ等」という。)に対して、次の
とおり、諸対策を推進するものとする。
1
インターネットカフェ等は利用する際の匿名性が高く、サイバー犯罪に利用されやす
い状況にあることから、インターネット環境、ネットワークセキュリティ、利用者の本
人確認、ログの保存状況等、防犯対策の把握に努めること。
2
少年に有害な情報等へのアクセスの制限についての指導及び有害な情報内容を利用す
ることの危険性や禁止事項等に関する情報提供を行うこと。
3
情報セキュリティの確保及びサイバー犯罪の防止に関する指導を行うこと。
第 21 広報啓発活動の推進
所属長は、次のとおり、広報啓発活動を推進するものとする。
1
広報資料の作成、活用
サイバー犯罪被害防止のための広報紙を作成、活用し、効果的な広報啓発活動を推進
すること。
2
各種会議等における広報啓発活動
防犯座談会、ふれあい連絡協議会等の各種会議、ボランティア活動の場等において、
サイバー犯罪防止のための広報啓発を積極的に行うこと。
3
少年の健全育成対策
学校、教育委員会等に対し、少年のサイバー犯罪への関与防止及びインターネット上
の違法情報等へのアクセス防止等のための諸対策について指導啓発を行うこと。
別表第1
警視庁サイバー犯罪総合対策本部構成表
本 部 長 等
本 部 員
(本部長)
生活安全部
副総監
生活安全総務課長
生活経済課長
(副本部長)
生活環境課長
生活安全部長
保安課長
総務部長
少年育成課長
警務部長
少年事件課長
公安部長
サイバー犯罪対策課長
刑事部長
生活安全特別捜査隊長
組織犯罪対策部長
総務部
東京都警察情報通信部長
企画課長
情報管理課長
(本部付)
広報課長
生活安全部参事官
警務部
総務部参事官
人事第二課長
警務部参事官(人事第一課長)
教養課長
公安部参事官
公安部
刑事部参事官
公安総務課長
組織犯罪対策部参事官
公安機動捜査隊長
第一方面本部長
刑事部
その他本部長が指定する参事官
刑事総務課長
捜査第一課長
捜査第二課長
捜査支援分析センター所長
組織犯罪対策部
組織犯罪対策総務課長
組織犯罪対策第一課長
組織犯罪対策第二課長
組織犯罪対策第五課長
組織犯罪対策特別捜査隊長
東京都警察情報通信部
情報技術解析課長
別表第2
警視庁サイバー犯罪総合対策本部幹事会構成表
幹 事 長 等
幹
事
(幹事長)
総務部、警務部、公安部、刑事部、生活
生活安全部参事官
安全部、組織犯罪対策部及び第一方面本
(副幹事長)
部において別に指定する管理官
サイバー犯罪対策課長
別表第3
警視庁重大サイバー犯罪対処連絡室構成表
室
長
等
室
員
(統括室長)
生活安全部
生活安全部長
生活安全総務課長
生活経済課長
(テロ予兆把握担当室長)
生活環境課長
公安部長
保安課長
少年育成課長
(技術担当室長)
少年事件課長
東京都警察情報通信部長
サイバー犯罪対策課長
生活安全特別捜査隊長
(副室長)
総務部
生活安全部参事官
企画課長
公安部参事官
情報管理課長
広報課長
警務部
人事第一課長
警備部
警備第一課長
公安部
公安総務課長
公安機動捜査隊長
刑事部
刑事総務課長
捜査第一課長
捜査支援分析センター所長
組織犯罪対策部
組織犯罪対策総務課長
組織犯罪対策第一課長
組織犯罪対策第二課長
東京都警察情報通信部
情報技術解析課長
別表第4
警視庁サイバーテロ対処本部構成表
本 部 長 等
本
部
員
(本部長)
公安部
警視総監
公安総務課長
公安第一課長
(総括副本部長)
公安第二課長
副総監
公安第三課長
公安第四課長
(事件指揮担当副本部長)
外事第一課長
公安部長
外事第二課長
外事第三課長
(初動採証・拡大防止支援担当副本
公安機動捜査隊長
部長)
生活安全部
生活安全部長
生活安全総務課長
生活経済課長
(技術担当副本部長)
生活環境課長
東京都警察情報通信部長
保安課長
少年育成課長
(副本部長)
少年事件課長
総務部長
サイバー犯罪対策課長
警務部長
生活安全特別捜査隊長
交通部長
総務部
警備部長
企画課長
地域部長
情報管理課長
刑事部長
広報課長
組織犯罪対策部長
交通部
交通総務課長
(幕僚)
警備部
公安部参事官
警備第一課長
生活安全部参事官
地域部
総務部参事官
地域総務課長
警務部参事官(人事第一課長)
刑事部
交通部参事官
刑事総務課長
警備部参事官
捜査第一課長
地域部参事官
捜査支援分析センター所長
刑事部参事官
組織犯罪対策部
組織犯罪対策部参事官
組織犯罪対策総務課長
第一方面本部長
組織犯罪対策第一課長
組織犯罪対策第二課長
東京都警察情報通信部
情報技術解析課長
別表第5
サイバー犯罪対策用資機材管理運用責任者等
区 分
警 察 署
警察署以外の所属
資機材の管理事務を担当する課
副署長(島部警察署にあっては
管理運用主任者
長代理又はこれに相当する者
次長)
資機材の配備されている課(島
警部又はこれに相当する職にあ
管理運用副主任者 部警察署にあっては係)の課長 るもの
又は課長代理(島部警察署にあ
っては係長)