1 課 題 消費者のための野菜販売戦略 畑作園芸課程 2 古川 衛 課題設定の理由 生産するだけでなく、消費者の視点に立った販売をしたいと考えた。そこで、水耕栽培で生産し たみつば、葉ねぎを道の駅の産直、イベント等で年間を通して販売し、販売方法を検討した。また アンケート調査も実施して、消費者のニーズを把握した。 3 実施方法 (1)通年出荷のための野菜栽培 ア 栽培品目:みつば、葉ねぎ イ 栽培方式及び施設規模:養液装置(湛液型循環式水耕「えむ」)ガラス温室・全自動環境制 御、面積 330 ㎡、ベット総数 6 ベット、パレット総数 216 枚 ウ 施設利用:1 品目当たり、ベット 11 分割を 1 回とし、年間使用回転数は 4 回とする。 (2)販売方法・アンケート調査 4 ア 実施場所:青森市「サンロード青森」6 月 26 日、七戸町「道の駅」8 月 11 日 イ 販売促進のための工夫:生産者写真入価格 POP、料理提案・保存方法を商品に貼付した。 ウ アンケート調査:20 代以上の男女 82 人を対象とした聞き取り調査を実施した。 結 果 (1)栽培計画は、88 回に対し、実際にはみつば 41 回、葉ねぎ 25 回の計 66 回と少なかった。こ れは、葉ねぎが夏場の高温や虫害により、収量・品質が低下したことによる。 (2)損益分岐点比率は、みつばが 68.9%、葉ねぎは 74.3%となり、2 品目とも経営的に安全である という結果だった。 (3)アンケート調査の結果、年齢層が高く、家族人数が少ないことから、今後の野菜販売におい て大量販売、大量消費が難しくなってきたと言える。 (4)みつば、葉ねぎの「料理提案・保存方法に興味がある」と答えた消費者が 9 割を占めている ことから販売促進効果があったと考えられる。 (5)営大の野菜販売はリピーターが 38.1%と評判が良く、その理由を聞くと「新鮮」「安い」 「おいしい」という順であった。 5 考 察 みつばと葉ねぎの水耕栽培は、夏場の高温や害虫対策が必要だが、通年出荷は可能であり、これ らは経営的にも安定していることがわかった。またアンケート調査の結果、消費者が求めるものは 「新鮮」「安い」「おいしい」の 3 つが揃っているということだとわかったので、今後、消費者の満 足を得られるような、消費者のための生産と販売を行いたい。
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