提言書 ごみ減 量 化 ・有 料 化 について 平 成 25 年 2 月 岩 見 沢 市 ごみ減 量 化 検 討 委 員 会 目次 はじめに 1 ごみ減量化の取り組みについて (1) 再 資 源 化 の 推 進 (2) 生 ご み の 減 量 化 ・ 堆 肥 化 (3) 事 業 系 ご み の 減 量 (4) 環 境 教 育 1 1 2 2 2 2 ごみ有料化の意義 (1) ご み 減 量 と リ サ イ ク ル 推 進 (2) ご み 問 題 へ の 意 識 向 上 と 処 理 費 用 負 担 の 公 平 化 3 3 3 3 ごみ有料化の目的 3 4 ごみ有料化の制度 (1) 対 象 範 囲 (2) 料 金 体 系 (3) 徴 収 方 法 (4) 手 数 料 使 途 (5) 減 免 措 置 (6) 不 法 投 棄 ・ 不 適 正 排 出 対 策 (7) 市 民 周 知 (8) 実 施 時 期 4 4 4 4 4 5 5 5 5 5 付帯意見 6 資料1 資料2 ごみ減量化検討委員会 ごみ減量化検討委員会 開催経過 委員 7 7 はじめに 私 た ち は 、 平 成 2 4 年 7 月 2 7 日 、 委 員 の 委 嘱 を 受 け 、「 岩 見 沢 市 廃 棄 物の処理及び清掃に関する条例」の趣旨を踏まえ、ごみ減量化に向け た取り組みをはじめ、ごみ有料化の導入について意見交換を進めてき ました。 ま た 、 岩 見 沢 市 で は 、 平 成 27 年 度 の 稼 働 に 向 け 現 在 、 焼 却 施 設 な ど 中間処理施設や最終処分場を整備中ですが、稼働に伴う「燃やせるご み 」「 燃 や せ な い ご み 」 の 区 分 変 更 な ど 、 新 た な 施 設 で の 処 理 も 踏 ま え 検討してきました。 岩見沢市のごみ減量化・有料化のあり方については、ごみ減量化市 民懇談会での市民の意見も参考に、慎重に協議を重ねてまいりました が、ごみ減量化検討委員会では、ごみ有料化の導入によって資源の分 別、ごみ減量効果が期待できるとの結論に至りました。 また、市民理解を得るため、周知・啓発を十分に行い、市民、事業 者、行政が協働で、ごみの減量化を目指すべきと考えますので、次の とおり提言いたします。 1 ごみ減 量 化 の取 り組 みについて (1) 再 資 源 化 の推 進 ごみの適正処理のためには、ごみ排出源での分別が不可欠です。 現 在 整 備 中 の 新 た な 処 理 施 設 の 稼 働 に あ わ せ 、「 燃 や せ る ご み 」、「 燃 や せ な い ご み 」、「 資 源 物 」 の 分 別 区 分 を 見 直 す こ と が 必 要 で す 。 ①分別品目の拡大 焼 却 や 埋 め 立 て 処 理 す る ご み を 減 ら し て 、環 境 へ の 影 響 を 少 な く し な け れ ば な り ま せ ん 。そ の た め 、他 市 町 村 の 先 行 事 例 を 参 考 に 、分 別 品 目 を 拡 大 す る こ と に よ り 、処 理 す る ご み を 減 量 す る こ と が で き ま す 。 ②集団資源回収 町 会 な ど の 集 団 資 源 回 収 に よ り 古 紙 、缶 な ど が 分 別 回 収 さ れ て い ま す が 、集 団 資 源 回 収 奨 励 金 の 対 象 と す る 品 目 を 増 や す こ と や 、奨 励 金 の増額により、団体、市民の利用を増やすことに繋がると考えます。 ③資源物(びん、缶、ペットボトル)の収集方法見直し 燃 や せ る ご み 、燃 や せ な い ご み の 中 に 、び ん 、缶 、ペ ッ ト ボ ト ル な ど の 資 源 物 が 入 っ て い ま す 。処 理・処 分 さ れ る ご み の 分 別 を 徹 底 す る た め 、ご み は 指 定 ご み 袋 に よ る 有 料 化 の 対 象 と し 、資 源 物 は 無 料 で 回 収するなどの仕組みを導入することが効果的であると考えます。 ま た 、現 行 の リ サ イ ク ル ス テ ー シ ョ ン 方 式 に よ る 収 集 だ け で は な く 、 曜日によってごみステーションでも収集することや公共施設などで の拠点回収の実施も検討するべきと考えます。 ④大型ごみの収集方法見直し 現 在 、春 と 秋 の 年 2 回 、ご み ス テ ー シ ョ ン で 収 集 し て い る 大 型 ご み に つ い て は 、市 民 の 利 便 性 や ご み ス テ ー シ ョ ン 周 辺 の 環 境 美 化 の 観 点 か ら 、戸 別 収 集 な ど 、収 集 方 法 の 見 直 し に つ い て 検 討 す る べ き と 考 え ます。 1 (2) 生 ごみの減 量 化 ・堆 肥 化 岩見沢市で排出されるごみの多くを生ごみが占めていますが、その 減量化については、排出源での堆肥化が効果的であると考えられます。 家庭や事業所での取り組みを促進するため、従来の家庭向けの生ご み堆肥化容器等の助成制度並びに堆肥化の方法について、パンフレッ トを作成するなどの啓発を更に充実することが必要です。 また、公共施設に処理機器などを設置することや、作られた堆肥の 回収、受け入れ先の確保について検討しておくべきと考えます。 (3) 事 業 系 ごみの減 量 事業者が排出するごみは、事業者自らの責任で処理することが原則 となっていますが、適正なごみ処理を進めるため、商工会議所など関 係団体と連携し、事業者への啓発、指導などを図るべきと考えます。 (4) 環境教育 ご み 減 量 化 、再 資 源 化 を 進 め る た め に は 、市 民 の 協 力 が 不 可 欠 で す 。 施設見学会をはじめ、町会などへのごみ分別説明会、また、子ども たちへの環境教室の開催など、環境教育に取り組むことが効果的であ ると考えます。 2 2 ごみ有 料 化 の意 義 (1) ごみ減 量 とリサイクルの推 進 ごみの中に含まれる資源物を分別することは、ごみの減量化につな がります。また、資源物のリサイクルは、天然資源の多くを輸入に依 存している我が国がめざしている循環型社会の形成に資するものです。 (2) ごみ問 題 への意 識 向 上 と処 理 費 用 負 担 の公 平 化 現在、岩見沢市で行われているごみ処理の費用は、全額、税金によ って賄われています。有料化制度の導入により、市民一人ひとりがご み 処 理 は 「 た だ ( 無 料 )」 で は な い こ と を 自 覚 し 、 減 量 化 や 資 源 化 の 取 り組みを進めていく効果が期待されます。また、ごみの排出量に応じ て料金を徴収することにより、ごみ処理費用の負担が公平なものとな ります。 3 ごみ有 料 化 の目 的 岩見沢市の一人当たりのごみ排出量は、全国平均、全道平均を上回 っています。また、ごみの組成調査結果では、燃やせるごみや燃やせ ないごみとして排出された中に、びん、缶、ペットボトル、古新聞、 ダンボールなど、資源となるものが含まれています。 焼却や埋立など、ごみ処理費用の削減のため、資源の分別、ごみ減 量化が求められます。 有 料 化 制 度 は 、 ご み の 排 出 量 に 応 じ て 料 金 を 支 払 う も の で す が 、「 ご み に な る も の を 購 入 し な い 」、「 家 庭 な ど ご み の 排 出 源 で 減 量 化 し よ う 」、 「資源を分別しよう」などという動機付けに繋がることが期待されま す。とりわけごみの分別を徹底し、資源を回収することは、循環型社 会をめざす岩見沢市にとって、必要な取り組みであると考えます。 3 4 ごみ有 料 化 の制 度 (1) 対象範囲 家庭及び事業所から排出されるごみの有料化制度の導入により、ご みの排出抑制や資源の分別、ごみの減量効果が期待されます。 そ の た め 、「 燃 や せ る ご み 」、「 燃 や せ な い ご み 」、「 大 型 ご み 」 を 有 料 化の対象とし、リサイクル可能なびん、缶、ペットボトルおよびプラ スチック製容器包装は無料にすることが望ましいと考えられます。 また、集団資源回収の対象となっている古新聞、ダンボール以外の 紙類についても、分別収集を検討することが必要です。 (2) 料金体系 ごみの減量化、資源化に効果的な金額を徴収する単純従量制の導入 が望ましいと考えられます。金額の水準については、他市町村の先行 事例などを踏まえて経済的な動機付けとなるとともに、過度な費用負 担とならないような合理的な水準とすることが望ましいと考えます。 (3) 徴収方法 市 民 に と っ て わ か り や す い 、指 定 ご み 袋 制 度 の 導 入 が 望 ま し い と 考 え ます。 指 定 ご み 袋 は 、ご み の 量 に 応 じ て 袋 を 選 択 で き る よ う に 、い く つ か の 大きさの袋を用意することが必要です。なお、指定ごみ袋に入らない ような大型ごみについては、シールを貼付する方法も検討するべきで す。 また、処理施設に直接、搬入する場合には、重量に応じて料金を徴 収することも検討するべきです。 (4) 手数料使途 ごみ有料化の手数料収入は指定ごみ袋製作費や運搬・保管費など有 料化の運用経費の他、廃棄物の処理・処分に要する費用、ごみ減量や リサイクルの推進に繋がる施策など、ごみ行政に利用するべきです。 4 (5) 減免措置 ごみ減量のための経済的な動機付けが失われるため、原則、手数料 は減免すべきではないと考えます。 ただし、自然災害等により一時的に大量に発生する罹災ごみや、地 域の清掃ボランティア活動等によるごみ、乳幼児等が使用する紙おむ つなどについては、有料化の対象としないことが望ましいと考えます。 (6) 不 法 投 棄 ・不 適 正 排 出 対 策 ごみの有料化を実施している他市町村において、不法投棄は特に増 加していないという調査結果もありますが、不法投棄の増加の懸念は 払しょくされないため、監視パトロール等は強化するべきです。 ごみの排出方法や時間を守らないといった不適正排出は、現在でも 見受けられますが、指定ごみ袋以外での排出等も懸念されるため、指 導体制を強化することや、集合住宅等における排出ルールを改善する ため、町会や市民団体と協働で指導・啓発すること、管理会社やオー ナーへの指導など、対策のあり方を検討するべきです。 (7) 市民周知 ごみの有料化の導入にあたっては、ごみの現状や目的、効果、ごみ 有料化の必要性などについて十分に市民の理解を深める必要がありま す。 また、排出ルールが守られるよう、説明会を開催することや、広報 紙、ホームページなどの活用、公共施設などのポスター掲示や新聞折 り込みなど、出来る限り様々な媒体を活用し、十分な期間を設け周知 を図るべきと考えます。 (8) 実施時期 ごみ減量化のためには、市民の理解を得て早期に導入することが効 果的であると考えますが、岩見沢市では、平成27年4月より新しい ごみ処理施設の稼動が予定されており、稼働に伴い、ごみの分別区分 が変更されます。 この点を踏まえ実施時期を検討することが望ましいと考えます。 5 5 付帯意見 (1) 小 ・ 中 学 校 の 児 童 、生 徒 か ら 募 集 す る 、 「 環 境 美 化 標 語 」や 分 別 ポスターなどを、ごみ収集車や公共施設などに掲示し、ごみ減量 化の市民啓発に努めること。 (2) 有料化の導入にあたっては、市民の新たな負担を求めることに な り ま す の で 、市 民 が 混 乱 を 招 か ぬ よ う 、ま た 理 解 を 深 め る た め 、 制度内容などについて十分に説明すること。 (3) 指 定 ご み 袋 に つ い て は 、「 燃 や せ る ご み 」「 燃 や せ な い ご み 」 の 袋の色を分けるなど、分別がわかりやすいように配慮すること。 (4) 有害物質を含む蛍光管などについては、処分場への負荷を軽減 するため、別に収集し処理することが望ましい。 現在行っている拠点回収の拡大や市民周知を行い、分別収集の 拡大に努めること。 6 資 料 1 ごみ減 量 化 検 討 委 員 会 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 平成 24 24 24 24 24 24 25 25 25 年 7 月 27 日 年 8 月 23 日 年 9 月 24 日 年 10 月 29 日 年 11 月 19 日 年 12 月 21 日 年 1 月 16 日 年 1 月 31 日 年 2 月 15 日 開催経過 第 1 回委員会開催 第 2 回委員会開催 第 3 回委員会開催 第 4 回委員会開催 第 5 回委員会開催 第 6 回委員会開催 第 7 回委員会開催 第 8 回委員会開催 提言 資 料 2 ごみ減 量 化 検 討 委 員 会 委員 ※所 属 組 織 等 役 職 は平 成 24 年 7 月 27 日 現 在 区分 所属組織等 委員名 学識経験者 酪農学園大学 教授 押谷 一 学識経験者 北海学園大学 准教授 鈴木 聡士 大友 敏幸 春木 芳則 梅内 優美 地域 岩見沢市町会連合会 副会長 ごみのよりよい始末を 市民団体 進める市民会議 代表委員長 消費者団体 農業関係団体 商工関係団体 岩見沢消費者協会 理事 JA い わ み ざ わ 徳橋 佐智子 女性部長 岩見沢商工会議所 副会頭 廃棄物収集・ 岩見沢環境整備事業 処理等関係 協同組合 事業者 事務局長 7 松浦 淳一 江本 勝典 備 考 委員長 副委員長
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