なごや学 - 生涯学習Webナビなごや

生涯学習センターにおける「なごや学」のあり方
平成18年3月
名古屋市生涯学習推進センター
はじめに
近年、全国各地で「地域学」と呼ばれる取り組みが盛んになっています。
主に「自分の住む地域を見つめ直し、その地域の魅力や可能性を発掘してい
こう」とする取り組みで、多くは生涯学習の分野で実践されています。それ
ぞれ独自の目的や方法をもって進められており、その実施主体も行政・大学
等高等教育機関・NPO・自主グループなど多岐にわたっています。
本市生涯学習センターでは、地域における生涯学習の中核的施設として、
早くから 地 域学の実 践 が進めら れ てきまし た 。平成12年度には 生 涯学習セ
ンターが区役所に編入されたこともあり、それぞれが地域の実情に応じた幅
広い事業を展開し、地域活性化やまちづくりの意識の高揚を図っています。
平成16年 度からは 、 講座編成 に おいて「 な ごや学・ ま ちづくり 」 が分野・
領域のひとつに挙げられるようになり、地域学である「なごや学」の取り組
みが一層求められているところです。
本研究は、これまで生涯学習センターが取り組んできた「なごや学」の成
果を基にしながら、今後の「なごや学」の基本的な方向性を示すとともに、
企画・立案に際しての視点や方法などを提案するものです。
それぞれの地域性を生かしながら「なごや学」のプログラムを作成する際
に、参考資料としてご活用いただければ幸いです。
おわりに、助言者をはじめ、本研究を進めるにあたりご協力いただいた皆
様に心より感謝申し上げます。
平成18年3月
名古屋市生涯学習推進センター
目 次
第1章 「地域学」と「なごや学」
1
1
地域学の全国的な動向
1
2
「地域学」とは、「なごや学」とは
2
第2章 生涯学習センターにおける「なごや学」の背景
4
1
生涯学習センターにおける「地域づくり」の経緯
4
2
「なごや学」・・・・新たな講座分類
5
第3章 生涯学習センターにおける「なごや学・まちづくり」の現状と課題
1
平成16年度の具体的な取り組みとその傾向
7
7
「市全域系」と「区域系」/「ねらい」による4タイプの分類
2
区役所との連携による事業展開
10
(1)区役所と連携し、成果発信・成果環流を図る事例/(2)区役所と連携
し、啓発・地域開設を図る事例/(3)その他の事例
3
「現代なごや学ノススメ!」における取り組みとその傾向
17
4
今後の課題
19
第4章 「なごや学」の考え方と体系の整理
20
1
「なごや学」と「まちづくり」の捉え方
20
2
「なごや学」の意義
21
3
「運動性」の側面における3つの視点の捉え方
22
4
「なごや学」の体系と講座の性格
25
5
「なごや学」と「自分学」
26
第5章 「なごや学」企画・立案の視点と方法
1
学習内容の把握
27
27
「なごや学」の学習内容分類/(1)「歴史」に関する学習内容/(2)「自
然」に関する学習内容/(3)「民俗」に関する学習内容/(4)「町並み」
に関する学習内容/(5)「産業」に関する学習内容/(6)「人物」に関す
る学習内容/(7)「地域課題」に関する学習内容/(8)「まちづくり」に
関する学習内容/(9)「その他」
2
講座プログラム企画の工夫
38
2つの「つながり」の視点∼①「内容的なつながり」/2つの「つなが
り」の視点∼②「人的なつながり」/長期的な取り組みの視点
3
区役所等との連携の工夫
区役所との連携の工夫/新たな連携方策の工夫
43
第1章 「地域学」と「なごや学」
1
地域学の全国的な動向
近年、「地域学」と呼ばれる取り組みが盛んになっている。エリアスタディ
も し く は リー ジ ョ ナ ルス タ デ ィ とい わ れ る 学問 分 野 の ひと つ で あ る「 地 域研
究」とは多少性格が異なり、主に
生涯学習
の分野で実践されているところ
が特徴である。
財団法人山形県生涯学習文化財団 ※ 1-1 のホームページには「全国地域学一
覧」 ※1-2 が掲載されているが、その一覧表からも全国各地で多様な地域学が
展開されていることがわかる。
「山形学」「とちぎ学」「佐賀ふるさと学」など県単位の広域な地域を対象
にした取り組みから、山形県西置賜郡飯豊町「飯豊学」、石川県金沢市「金沢
学」、長野県須坂市「須坂学」など市町村単位の地域を対象にした取り組みま
※1-1
全国の地域学の情報
収集を進めるととも
に、「全国地域学ハ
ンドブック」作成や
「全国地域学交流集
会」を開催するな
ど、地域学に視点を
あてた全国的な事業
展開を進めている。
で、その当該地域の範囲は様々である。実施主体も多岐にわたっている。教育
委 員 会 や 社会 教 育 施 設な ど 行 政 ・財 団 が 主 体の も の ( 「新 潟 ふ る さと 学 」や
「長崎学」)、大学等高等教育機関や研究者が主体のもの(江戸川大学「東京
湾学」や大妻女子大学「多摩ニュータウン学」)、NPOや自主グループが主
※1-2
http://yugakukan.or
.jp/yugakukan_event
/tiiki/guide/list.
html
体のもの(NPO法人すみだ学習ガーデン「すみだ学」や自主グループ逆手塾
「広島県北学」)など、多様な実施主体が挙がっている。
このホームページの一覧表に掲載されていない取り組みも相当数にのぼるも
のと考えられ、全国的に多くの地域学が、しかも多様に展開されていることを
計り知ることができる。
これら多種多様な取り組みのうち、「なごや学」と同様に政令指定都市とい
う地域を対象にして、主として行政が関わりながら地域学を展開している事例
を 図表1-1 にまとめる。
都市名
札幌市
仙台市
千葉市
事業名
さっぽろ
ふるさと学
講座仙台学
川崎市
ちば
カレッジ
川崎学
横浜市
横浜学
実施主体
札幌市生涯学習センター
高等教育ネットワーク・仙台(大学の連携
組織・市教育委員会が参加)
千葉市生涯学習センター
かわさき市民アカデミー事務局
京都学
横浜学連絡会議(大学・経済団体等の組
織・市企画局が参加)
京都市生涯学習総合センター
京都学
コンソーシアム京都(大学の連携組織)
大阪学
財団法人大阪都市協会
京都市
大阪市
【図表1-1
政令指定都市の地域学の事例】
- 1 -
URL
http://chieria.slp.or.jp
/index.html
http://www.smt.city.sendai.
jp/ hens/index.html
http://chiba-gakushu.jp/
http://www.kpal.or.jp
/academy/
http://www.tangramnet.com/yokohama.html
http://web.kyoto-inet.or.jp
/org/asny1/top.html
http://www.consortium.or.
jp/
http://www.osaka-cpa.or.jp/
2
「地域学」とは、「なごや学」とは
前述のように「地域学」の取り組みは多種多様であり、定義や体系が整理さ
れているわけではない。
このような状況の中、宇都宮大学教授
廣瀬隆人氏は、これまで地域学につ
いて先駆的な考察を続けている米地文夫氏 ※1-3 、金安岩男氏 ※1-4 の論考などを
基に、地域学の概念を「生涯学習」の観点から次のようにまとめている。 ※1-5
地域学とは、地域を構成する諸要素の科学的、総合的、体系的把握や地
域課題を内容とし、研究者、民間企業、行政と地域住民の主体的参画による
共同作業、相互学習によって新しい科学的体系を創造する学習、研究活動
であるとともに、地域を知り、地域を見直し、まちづくりをすすめる社会参加活動
である。
また、「地域学」という語句は地域によってかなり多義的に使用されている
※1-3
○米地文夫・今泉芳
邦「生涯学習におけ
る『自地域学』と地
域社会∼社会科教
育、特に地理と社会
学の視点からの『山
形学』の分析∼」
(地域経済研究会年
報NO.24・1994)
○米地文夫「生涯学
習における『自地域
学』と社会科教育に
おける地理分野∼生
涯を通じて身につけ
る学力とは何か∼」
(日本社会科教育学
会「社会科教育研
究」NO.69・1993)
が概ね次のタイプに分類して考えることができる、としている。 ※1-5 (一部省
略して記述。)
①
②
③
地域に関する
地域に関する様々な学習機会をカテゴライズする用語
学習機会の総称
としての地域学。県民大学・市民大学等の学習機会の一
や事業の名称と
つとして顕著にみられる。概ね行政が主導する地域学に
しての地域学
多い。
地域を科学的
地域に関する科学的研究を既存の諸領域と統合すると
に把握する学問
ともに、学際的な領域を包含しながら地域学として再構
研究の体系とし
成を目指す、研究としての地域学。地方都市の大学教員
ての地域学
を中心とした研究者が主導する地域学に多い。
地域振興、地
地域振興、地域文化振興を指向し、まちづくりのシン
域文化振興とし
ボル、社会参加活動としての地域学。市町村を中心とし
ての地域学
た自治体やNPO、自主グループなどで進められること
が多い。特に新興住宅街を地域内に包摂する都市型の地
域学に顕著に見られる。
④
地域の科学的
前述の②と③の両面を具備したタイプ。科学としての
把握と地域振興
地域学と、研究者、地域住民、行政、民間企業のパート
としての地域学
ナーシップによって、住民が主体に学びながら創ってい
くものとしての地域学。
- 2 -
※1-4
金安岩男「『山形
学』遊学世界・『知
的に地域を楽しむ方
法∼地域学のすす
め』」(「現代のエ
スプリ」344)
※1-5
「地域学と生涯学習
∼地域学の方向性を
探る∼」(全日本社
会教育連合会「社会
教 育 」 1997 ・ 11 月
号)
廣瀬氏は当時、国立
教育会館社会教育研
修所 専門研修指導
主事
これらをもとに、本研究では「なごや学」を次のように考えることとする。
本研究における「なごや学」の考え方
地域学には多様な取り組みがあり、前頁②のような学際的研究も含め、地域に視点をあ
てた学習・研究活動はすべて地域学ということができる。「なごや学」も最広義では「名
古屋に関する学習・研究すべて」ということができる。
その中でも、前頁②のような学際的研究とは異なり、主に生涯学習・社会教育の分野で
実践される地域学の取り組みが広義の「なごや学」である。
広義の「なごや学」は、行政に限らず、様々な教育機関、NPOなどの市民団体、自主
グループなど幅広い実施主体によって取り組まれるものである。本研究では、その中でも
教育委員会が実施主体となって企画・運営する事業(各区の生涯学習センターの事業を含
む)を指して「なごや学」とする。(図表1-2)
最広義の
「なごや学」
名古屋に関する学習・研究すべて
広義の
「なごや学」
生涯学習・社会教育の実践としての「なごや学」
本研究の
「なごや学」
教育委員会の事業としての「なごや学」
【図表1-2
本研究の「なごや学」の考え方イメージ図】
具体的には、生涯学習センターなどで提供される地域に関する学習機会の総称であり、
「住民の地域に対するアイデンティティの形成」「まちづくりの動機付け」「地域課題の
新たな切り口と誘導」「地域住民の学習活動の推進」などをめざしたセンターの取り組み
の総称といえる。 ※1-6
前頁①と③の両面を具備したタイプであるといえる。
※1-6
「なごや学」の意義
や捉え方について
は、第4章「『なご
や学』の考え方と体
系の整理」において
詳しく述べる。
- 3 -
第2章 生涯学習センターにおける「なごや学」の背景
1
生涯学習センターにおける「地域づくり」の経緯
昭和49年以前、本市の社会教育に関する事業は、教育委員会事務局が直接実
施するか、各区長に委任する形で実施されていた。
こうした状況の中、本市社会教育委員協議会より「社会教育の事業は行政機
関が直接行うよりも、市民の身近な日常生活圏にある社会教育施設で行われる
ことが望ましい」という見地から、昭和43年、45年、49年と三度にわたり1区
1社会教育センターの設置が提言されてきた。 ※2-1
この提言を強い社会的、
時代的要請と受け止めた本市は、1区1館構想の計画にそって、昭和50年の千
種社会教育センター開館を契機に毎年1∼2館の社会教育センターの建設をす
すめ、昭和60年の中村・西の開館をもって全区の設置を完了した。
当時、各センターは地域の総合的な社会教育施設として年間50∼60講座を開
※2-1
昭 和 43 年 「 総 合 社 会
教育センターについ
て 」 、 昭 和 45 年 「 社
会教育センター設置
推進について」、昭
和 49 年 「 名 古 屋 市 に
おける社会教育の推
進について」
設していた。講座編成にあたっては「教養的講座」「趣味・実技的講座」「ス
ポーツ・レクリエーション的講座」などの分野を設定し ※ 2-2 、分野間のバラ
ンスを考慮しながら、市民の学習要求に対応できるよう努力されてきた。
このような取り組みの中、地域学にあたる「地域づくり」は、「ボランティ
ア養成」「障害者への学習援助」「社会同和教育」などとともに必要課題のひ
※2-2
分野の記述について
は「名古屋市社会教
育センター年報・昭
和 58 年 版 」 の 「 現 状
と課題」を引用。
とつに挙げられ、センター設立当初より積極的に展開されていた。
平成2年には「社会教育行政におけるコミュニティ学習の推進について(提
言)」(本市社会教育委員協議会)が出され、社会教育センターを中心に「地
域づくり」の学習であるコミュニティ学習をいっそう積極的に促進する必要性
が述べられた。
平成3年度からは、主催講座のおおまかな傾向をわかりやすく表すために、
全センター共通で 図表2-1 のような4区分の仕分けが行われた。「地域住民
平成2年度まで
教養
平成3年度から
※2-3
教養
人文科学・自然科学等の学習を通じ、広い知識
を身につけ、深く豊かな心を得るための講座。
コミュニティ
地域住民としての市民意識や連帯感などの社会
的能力を高めることを目的とした講座。
文化・生活
個人の日常生活を豊かにし、潤いをもたらすた
めの趣味や実技などの講座。
スポーツ・レク
リエーション
健康を増進させるための体育・スポーツ・レクリ
エーションの講座。
趣味・実技
スポーツ・レク
リエーション
※2-3
区分の記述について
は「名古屋市社会教
育センター年報・平
成4年版」の「定期
講座の区分につい
て」を引用。
【図表2-1
- 4 -
講座の分野・区分の変遷①】
としての市民意識や連帯感などの社会的能力を高めること」を目的とした講座
は新たに「コミュニティ講座」と仕分けされ、「地域づくり」の取り組みをよ
り明確化することとなった。
平成6年、本市における生涯学習を推進していくための基本的な方向を示す
「名古屋市生涯学習推進基本指針」が名古屋市生涯学習推進会議より報告され
た。この指針に基づき平成8年には「生涯学習推進と社会教育行政の課題(答
申)」(本市社会教育委員協議会)が出され、生涯学習推進にあたっての社会
教育センターの役割についての基本的視点が示された。
その中で、社会教育センターには「地域の生涯学習推進の拠点としての機能
を期待する」とされ、学習機会提供については、これまでの成果を生かしつつ
「住民一人ひとりの生涯にわたる発達と、地域や社会への主体的参加、そして、
住民相互のコミュニケーションを深める観点からの学習機会の提供が求められ
る」 ※2-4 と述べられた。社会教育センターにおける「地域づくり」の取り組
みの必要性が改めて示された形となった。
これらの流れをうけ、平成9年4月、これまでの「社会教育センター」を、
「家庭教育・学校教育・社会教育を総合的にとらえて市民の学習を支援してい
※2-4
「生涯学習推進と社
会教育行政の課題
(答申)」
第4章「社会教育セ
ンターと生涯学習推
進」2「社会教育事
業の今後の方向」
く拠点施設」と位置づけ、「生涯学習センター」とする名称変更が行われた。
さらに平成12年4月には、より地域に密着した柔軟で幅広い事業展開をめざ
して、生涯学習センターを地域の総合行政機関である区役所に編入する組織改
革が行われた。各センターには、市民一人ひとりの生涯学習活動に対して側面
的な支援を推し進めるとともに、「地域活動の発展と地域住民の交流を促し、
広範に生涯学習を推進する拠点施設」 ※2-5 としての役割が求められるように
なった。
区役所への編入により、各センターでは「地域づくり」の取り組みが一層積
※2-5
「名古屋市生涯学習
センター年報・平成
12 年 版 」 の 「 は じ め
に」より引用。
極的に展開されるようになり、区におけるまちづくり推進事業との連携によっ
て事業が展開される事例も多くなった。 ※2-6
2
※2-6
各センターと区役所
との連携事例につい
ては第3章で詳しく
述べる。
「なごや学」・・・・新たな講座分類
生涯学習センターにおいては、主に施設内で開設されている主催講座が学習
機会提供の中核をなしている。
この主催講座に関して、すでに本市社会教育委員協議会の昭和57年提言 ※2-7
において、市長部局や民間教育事業者の行う学習機会提供との競合についての
指摘がされており、「諸事業の固有の独自性を主張」する必要性が述べられて
いた。その後も、大学等高等教育機関での公開講座の増加、通信による遠隔学
習機会の拡充など、市民の学習の選択肢が大幅に拡充していることに加え、行
財政改革に伴う事業の必要性・効率性の追求もあり、名古屋市の社会教育施設
- 5 -
※2-7
「名古屋市社会教育
行政の当面の課題と
将 来 の 方 向 ( 提
言 ) 」 ( 昭 和 57 年 10
月)
として「他の生涯学習機関では開設しにくい内容を行っていくことにより、生
涯学習施設の特徴を明確にしていく」 ※2-8 という方向性が強く求められるよ
うになってきた。
※2-8
「名古屋市生涯学習
センター年報・平成
10 年 版 」 の 「 は じ め
に」より引用。
このような流れをうけ、平成16年度からは、主催講座の講座編成における分
野・領域が 図表2-2 のように示されるようになり、講座に関わる事務的な目
安、市民向け広報に活用されている。
平成3年度から
教養
平成16年度から
現代的課題
コミュニティ
【図表2-2
変化の著しい現代社会において、その解決が求
められている今日的課題についての理解を深め
るとともに、課題解決に向けての実践的な態度
を養うための学習機会を提供。
なごや学・
まちづくり
歴史や文化、産業などの観点から市の魅力や特
徴について学んだり、区の特性を生かしたまち
づくりについて実践したりする機会を提供。
親学・
青少年育成
子どもたちの健全育成を図るため、「親学」の
観点から家庭教育や子育て支援などについて学
習するとともに、学校休業日を中心に青少年の
ための体験活動の場を提供。
その他
各区の実情に応じて、生きがいづくりや生涯学
習へのきっかけづくりとなる学習機会を提供。
文化・生活
スポーツ・レク
リエーション
※2-9
講座の分野・区分の変遷②】
センター設立当初は年間50∼60講座開設されていた主催講座は、事業の見直
しに伴い、現在では年間20講座程度の開設となっている。しかし前述のように、
基本指針や様々な提言においてその必要性が述べられ、各センターが積極的に
展開してきた「地域づくり」は、「なごや学・まちづくり」として分野・領域
のひとつに挙げられ、今後もセンターが取り組むべき内容として、より一層の
充実が求められるに至っている。
- 6 -
※2-9
分野・領域の記述に
ついては「名古屋市
生涯学習センター年
報 ・ 平 成 17 年 版 」 の
「事業の概要」を引
用。
第3章 生涯学習センターにおける「なごや学・まちづくり」の現状と課題
1
平成16年度の具体的な取り組みとその傾向
6ページ 図表2-2 に示したように、平成16年度より、生涯学習センターの
主催講座の編成における分野・領域のひとつに「なごや学・まちづくり」が挙
げられている。平成16年度1年間に各センターで開設された「なごや学・まち
づくり」に関する主催講座数は71講座にのぼり、それぞれが地域の実情に応じ
た幅広い講座プログラムとなっている。(【巻末資料】一覧表 ※3-1 参照)
これら71講座の実施状況から、現在の「なごや学・まちづくり」に関する主
催講座の傾向を次のように捉えることができる。
※3-1
47ページ
【巻末資料】生涯学
習センターの「なご
や学・まちづくり」
に関する主催講座一
覧(平成16年度)
「市全域系」と「区域系」
それぞれのプログラムの学習内容を見ていくと、「名古屋を知ろう∼名古屋
100年の歴史∼」や「再発見!なごやの名物」など名古屋市全域に関する内容
を扱う講座(市全域系)と、「我が町ちくさ再発見!」「魅力いっぱい!見て
みて熱田」などそれぞれの区に関する内容を扱う講座(区域系)の大きく2つ
に分かれていることがわかる。
講座によっては、「該当区から市全体」または「市全体から該当区」へと視
点を移す手法がとられている場合があり、これらは市全域と区域の複合系の取
り組みといえる。(図表3-1)
例)「名古屋を知ろう∼名古屋100年の歴史∼」
「再発見!なごやの名物」
「伝統工芸にふれてみませんか」
範囲:広
「市全域系」
例)「名古屋の発展につくした東区ゆかりの
人々」
「堀川七橋ものがたり」
「複合系」
例)「我が町ちくさ再発見!」
「魅力いっぱい!見てみて熱田」
「わが守山のすばらしき自然」
「区域系」
範囲:狭
【図表3-1
「全市域系」と「区域系」の分類イメージ】
「ねらい」による4タイプの分類
「なごや学・まちづくり」に関する主催講座を主に「ねらい」から見ていく
と、概ね次の4つのタイプに分類して考えることができる。(図表3-2)
- 7 -
啓発
タイプ
内容
具体例(H16年度)
歴史や文化、産業など、
様々な観点から市・区の魅
力や特徴について学んでも
らう機会を提供するタイ
プ。講座を通して、市民に
地域の魅力や可能性に気づ
いてもらい、それらについ
て知ってもらうことをねら
う。現地学習を組み入れて
いる場合が多い。
全市域系
「尾張なごやの古墳を訪ねて」 【写真1】
「名古屋まるごとウォッチング∼過去・現在・未来∼」
「その時、名古屋は・・∼幕末から近代にかけて∼」
区域系
「西区の魅力発見∼考現学採集による街角ウォッ
チング∼」
「名古屋港をきれいな水に」 【写真2】
「天白の梅で健康づくり」
【写真1】西生涯学習センター
「尾張なごやの古墳を訪ねて」
成果発信
タイプ
講座を通して学んだ地域
の事象を学習成果として発
信していく「仕掛け」を組
み入れたタイプ。センター
や地域のまつりにおいて学
習成果を発表したり、マッ
プを作成し展示したりする
等の発信方法が見られる。
【写真2】港生涯学習センター
「名古屋港をきれいな水に」
全市域系
「正調名古屋甚句で私たちのまち 名古屋 を唄
おう!」→(発表会) 【写真3】
「歴史的町並み保存地区を歩こう」→(マップ作
り・展示)
区域系
「ふるさとの味 味鋺いも から始まるまちづくり」
→(地域のまつりに参加)
「知る区ロード発∼中区の史蹟マップを作ろう∼」
→(マップ作成・展示)
「前田利家ONDOに挑戦∼ダンスで仲間づくり∼」
→(センターまつり等で発表) 【写真4】
【写真3】北生涯学習センター・「正調名古屋
甚句で私たちのまち 名古屋 を唄おう!」
- 8 -
【写真4】中川生涯学習センター
「前田利家ONDOに挑戦」
成果環流
タイプ
内容
講座修了後に「まちづく
り」に関わるボランティア
活動や、自主グループ活動
が連動して企画されている
タイプ。具体的な活動を通
して「まちづくりに関わる
人 づくり」をねらう講
座。その性格上「区域系」
での実施となっている。
【写真5】守山生涯学習センター
「市民緑地ボランティア養成講座」
地域開設
タイプ
対象を学区住民に限定し
たり、学区のコミュニティ
センターや公民館を会場に
して実施したりするなど、
区域よりもさらに狭い範囲
(学区単位)で展開するタ
イプ。学区住民に対象を絞
ることにより、学習内容を
一層地域に根ざしたものに
することをねらう。
具体例(H16年度)
区域系
「『文化のみち』ガイドボランティア養成講座」
「なごや散歩学∼のんびり歩こう∼」
「あなたもまちの劇場ボランティアⅢ」
「花と緑でまちづくり∼ごきそ緑道アダプトプロ
グラム∼」
「生きがい発見!昭和区案内人になろう」
「熱田の町の史跡ガイドになりませんか?」
「港区のガイドボランティア養成講座∼ガーデン
ふ頭かいわい∼」
「港区の史跡・名所を紹介∼ガイドボランティア
養成∼」
「市民緑地ボランティア養成講座」 【写真5】
「森のあんない∼自然散策サポーター養成講座∼」
「荒池緑地ふるさとづくり実践講座」 【写真6】
【写真6】天白生涯学習センター
「荒池緑地ふるさとづくり実践講座」
「暮らしに密着した防災」 【写真7】
=いくつかの学区の住民限定
「荒池ふるさと村づくり」
=学区住民限定・会場は地元公民館
「大高南コミュニティ講座・親子で楽しく凧づくり」
= 学区 住民限 定・ 会場は 地元 コミュ ニテ ィ
センター
【写真7】名東生涯学習センター
「暮らしに密着した防災」
【図表3-2
「ねらい」から見た講座の4タイプ】
- 9 -
2
区役所との連携による事業展開
平成12年4月、より地域に密着した柔軟で幅広い事業展開をめざして、生涯
学習センターを地域の総合行政機関である区役所に編入する組織改革が行われ
た。 ※3-2 各センターでは「地域づくり」の取り組みが一層積極的に展開され
るようになり、区役所のまちづくり推進室をはじめとする様々な組織との連携
(以後「区役所との連携」と表記)による事業展開が多くなっている。
平成16年度に取り組まれた「なごや学・まちづくり」に関する71講座をみて
みると、そのうち26講座において、その企画や運営において区役所との連携が
図られている。ここでは、それら26講座を大きく3つに分類し、各々の連携の
概要と傾向をまとめる。
(1)区役所と連携し、成果発信・成果環流を図る事例
東生涯学習センター「『文化のみち』ガイドボランティア養成講座」
区の魅力づくり ※3-3 「史跡・町並みネットワーク事業」
に関わり、「文化のみち」を発信するガイドボランティアを
養成する講座。センターが養成講座を実施し、修了者による
グループ「東区文化のみちガイドボランティアの会」の活動
サポートは区役所が行っている。
平成12年度から実施されており今回が3回目。今回は徳川
園の開園にあわせて、徳川園に関する内容で実施。講座修了
者は上記グループに入会し、ガイド活動を展開中。
北生涯学習センター「ふるさとの味 味鋺いも から始まるまちづくり」
区の魅力づくり「さつまいもによる地域おこし」に関わる
講座。これまでセンター・区役所が別々に展開していた さ
つまいも に関する様々な事業を3年前から一本化し、連携
しながら展開。この講座はその事業展開のひとつ。
区役所が区民ぐるみで展開している「北・北(ホクホク)
いもの会」の取り組みのひとつである「地域の祭りにおける
ブース運営」をサポートする人材育成をねらって実施されて
いる。
中村生涯学習センター「なごや散歩学∼のんびり歩こう∼」
「 散 歩学 」 と な っ て い る が 「 中 村 区 の ガ イ ド ボ ラ ン テ ィ
ア養成」をねらうものである。区役所の「まちづくり魅力発
見隊」という単発事業とセンターの主催講座を合体させ、連
携により企画運営した講座となっている。プログラムの中の
公開講座が区役所の予算で運営されている。
区役所にとっては、センターの講座と組み合わせることに
より、一定の参加者数を見込むことができるというメリット
がある。
- 10 -
※3-2
生涯学習のための市
民利用施設(地方自
治 法 第 244条 の 公 の 施
設)としての性格を
有する施設の管理権
限を区長に委任。一
方、教育機関(地教
行 法 第 30 条 ) と し
て、生涯学習の振興
のための教育に関す
る事業を行うこと
は、教育委員会が最
終的な責任を負い、
区長の補助執行とし
た。
※3-3
区の魅力づくり
に つ い は 、 12 ・ 13 ペ
ージで後述。
中村生涯学習センター「あなたもまちの劇場ボランティアⅢ」
区の魅力づくり「中村区アクターズタウン事業」に関わり、区内にある演劇練習館(アクテノ
ン)において、照明・音響・司会などのスタッフとして活躍する劇場ボランティアを養成する講
座。平成15年度前期に1回目の講座が開設され、これが3回目となる。今回は1回目の修了者に
よるグループ「ねこの手」の会員補充がねらい。
センターが養成講座を実施し、修了者によるグループの活動サポートは区役所が行っている。
昭和生涯学習センター「花と緑でまちづくり∼ごきそ緑道アダプトプログラム∼」
区の魅力づくり「地域で花と緑を育てる事業」に関わり、
区民による街路の花壇づくり活動の推進をねらう講座。セン
ターの区役所編入に伴い、連携講座としてスタート。
センターが花壇づくり体験講座を実施。修了者は、区役所
が公募によって立ち上げた既存グループ「ゆめ緑道ごきそ」
に入会し、その活動を継続できる仕組みとなっている。プロ
グラムの中には区役所職員をパネラーにした、まちづくりに
関するディスカッションが組み込まれている。
昭和生涯学習センター「生きがい発見!昭和区案内人になろう」
センターの区役所編入に伴い、連携講座としてスタート。
区の魅力づくり「いっしょになってすすめる地域の魅力再発
見」(当時)に関わる講座で、現在も継続実施されている。
センターが案内人養成講座を実施し、修了者によるグルー
プ「昭和区案内人クラブ」の活動サポートは区役所が行って
いる。案内人の補充を目的に毎年同様の講座が実施されてお
り、今回で4回目の実施となる。
熱田生涯学習センター「熱田の町の史跡ガイドになりませんか?」
区の魅力づくり「熱田の歴史・文化の継承・発展事業」に
関わり、熱田区の史跡散策路4コースのガイドボランティア
を養成する講座。1年1コースの割合で講座化し、この講座
で4コース目となる。
養成講座をセンターが実施し、修了者によるグループ「熱
田史跡ガイドの会」の活動サポートは区役所が行っている。
プログラムの中には区役所職員による「史跡とまちづくり」
というコマが設定されている。
中川生涯学習センター「前田利家ONDOに挑戦∼ダンスで仲間づくり∼」
区役所が区の魅力発信のひとつとして、公募により「前田利家発信隊」を立ち上げる。その活
動の中で「前田利家ONDO」を作詞作曲。これにダンスを組み合わせてその発信を図っている。
センターと区役所の協議により、センター主催講座で「前田利家ONDO」を取り上げることとな
る。センターと講師との橋渡し役を区役所が担う。講座修了後は自主グループが立ち上がり、セ
ンターまつりなどで活動発表している。
8ページ【写真4】
- 11 -
港生涯学習センター「港区の史跡・名所を紹介∼ガイドボランティア養成∼」
当初はセンター独自のガイドボランティア養成講座であっ
たが、講座修了者によるグループ「港区史跡学習会」を区役
所の「みなと魅力マップ」作成事業に橋渡ししたことをきっ
かけに、区の魅力づくり「港文化の発信事業」との連携が生
まれる。
平成17年度のガイドボランティア養成講座では、企画段階
から区役所との連携により講座が実施されている。
緑生涯学習センター「グリーンマップをつくろう」
区役所が公募によって立ち上げた既存グループ「グリーンマップみどり」の取り組みを「愛・
地球博」で発表することとなり、グループの会員補充をねらいセンター・区役所・グループの三
者連携で開設された講座。センターとしては地域の再認識を図る講座としても位置づけている。
講座修了者は上記グループに入会し、万博での活動発表も含めその活動を継続できる仕組みと
なっている。
名東生涯学習センター「森のあんない∼自然散策サポーター養成講座∼」
区の魅力づくり「自然散策サポート事業」に関わり、平成13年度よりセンターと区役所が連携
して「自然散策サポーター」を養成している。センターが初級講座を、区役所が中級講座を分担
している。また、センター主催の初級講座のうち現地学習は区役所の予算で実施している。
講座修了者は「自然散策サポーター」として、区役所のサポートにより継続的に活動を展開し
ている。
天白生涯学習センター「荒池緑地ふるさとづくり実践講座」
平成8年度、緑政土木局からの協力要請を受け「雑木林インストラクター養成講座」を開設。
その後も継続的に森づくり・公園づくりにかかわる人材養成講座を実施している。このような取
り組みを受け、センターは区の2010計画づくりに当初より参画。区の魅力づくり事業に「荒池緑
地にかかる森のサポーター養成事業」が位置づけられた。
区役所をはじめ、緑政土木局、農業センターなどと連携して展開する「荒池なごやかファーム
9ページ【写真6】
構想」における事業展開とも連携している。
これらの概要から、「区役所と連携し、成果発信・成果環流を図る事例」の
取り組みの特徴を次のようにまとめることができる。
○「区の魅力づくり」に関わる内容が多い。
「区の魅力づくり」に関わる事業で連携が積極的に進められてい
る。「区の魅力づくり」とは、名古屋新世紀計画2010の地域別計画
において「区の特性や課題に応じて、市民やNPOを運営主体とし
た 魅 力 あ ふ れ る 特 色 あ る ま ち づ く り を 支 援 す る 」 も の ※ 3-4 で あ
る。それぞれの区が3∼4本の柱を立てて取り組んでいる。
(図表3-3)
- 12 -
※3-4
「名古屋新世紀計画
2010 第 2 次 実 施 計
画」第3部「地域別
計画」から引用。
○人材育成はセンター、活動サポートは区役所中心で。
「区の魅力づくり」が「市民やNPOを運営主体とした」取り組
みと位置づけられているため、主催講座という系統的な学習機会を
提供することのできる生涯学習センターが、その機能を生かして人
材育成の役割を担っている。このような場合、講座修了者によるグ
ループの活動サポートは区役所が中心となって展開されている。
○既存グループを利用し、活動を継続できる仕組みづくり。
講座修了者が、区役所によって立ち上げられた既存の「区の魅力
づくり」に関わるグループに入会し、その活動を継続できる仕組み
を取り入れている。
○センターと区役所の事業を合体。
センターの主催事業と区役所の単発事業を合体し、ひとつの学習
機会提供として企画・運営する事例が展開されている。
千種区
東区
北区
西区
中村区
中区
昭和区
瑞穂区
・アジサイタウン事業
・城山・覚王山地区魅力アップ事業
・文教地域の学習環境づくり
・ちくさ自然発見事業
・伝統芸能の紹介・継承事業
・ヤダ・リバーサイド・アメニティづくり
・史跡・町並みネットワーク事業
・「魅力ある黒川」の再生
・さつまいもによる地域おこし
・ふるさと北文化の振興
・ガーデニングによるまちづくり
・「ものづくり文化の道」推進事業
・「健康の道」推進事業
・まちづくり活動支援事業
・中村アクターズタウン事業
・「おいしいふれあいひろば」事業
・中村まちづくりNPO委員会
・防災コミュニティプラン事業
・堀川文化を後世に伝える事業
・御園・花のまちづくり事業
・外国人との共生と交流のまちづくり事業
・都心のきらめき発見事業
・マップによる地域の魅力再発見事業
・地域で花と緑を育てる事業
・高齢者や障害者にやさしいまちづくり事業
・「住みたくなるまち昭和区」を実現するための調査研究
・サクラのまち瑞穂づくり
・瑞穂ふれあいネットワーク事業
・伝統的庶民文化等の復活・継承事業
【図表3-3
熱田区
・堀川周辺にぎわいイベント事業
・あったかまちづくりネットワーク事業
・熱田の歴史・文化の継承・発展事業
中川区
・川を生かしたまちづくり事業
・農業体験・ふれあい事業
・郷土の文化を明日に伝える・情報発信事業
・港文化の発信事業
・ガーデンふ頭界隈にぎわいづくり
・ドレスアップ大作戦 学区の花選定・植栽事業
港区
南区
守山区
緑区
名東区
天白区
・香りと色彩ゆたかなまちづくり事業
・世代を越えた地域文化の継承事業
・ものづくりのまち魅力発信事業
・守山探検隊によるお宝発見事業
・守山自然ふれあいスクール事業
・守山芸術文化振興事業
・歴史文化交流支援事業
・花・水・緑の公園通り推進事業
・文化活動情報発信事業
・マップを使ったまちづくり事業
・自然散策サポート事業
・いきいきライフ応援事業
・わいわいスタッフ事業
・手づくり文化ガイドボランティア養成事業
・荒池緑地にかかる森のサポーター養成事業
・「天白・もりのフォーラム」シンポジウム
各区の「区の魅力づくり」一覧(平成16年度末現在)】
- 13 -
(2)区役所と連携し、啓発・地域開設を図る事例
千種生涯学習センター「我が町ちくさ再発見!」
区の魅力再発見をねらうセンターの主催講座。
区内の史跡や施設などの現地学習を中心とした講座であるが、その初回に「区の歴史や生い立
ち」について区役所職員を講師として依頼。また、講座のひとコマに区の魅力づくり「アジサイ
タウン事業」に関する学習内容を取り入れて、その啓発を図っている。
東生涯学習センター「訪ねてみよう!東区の山車と祭り」
区の魅力再発見をねらうセンターの主催講座。
区役所では区内の山車についてビデオや冊子を作成し、そ
の魅力を発信する事業を展開している。そこで、区役所がそ
れらの事業で培った地域とのつながりを生かし、センターと
地域(主に山車保存会)との橋渡し役を担っている。現地学
習の際には、区役所が運営補助として同行している。
北生涯学習センター「歴史ロマン 稲置街道 をゆく」
区役所が区内に残る旧街道 稲置街道 の啓発冊子を作成。「冊子作成にあわせて、稲置街道
に関する啓発講座を開催できないか」との打診を受け実施したもの。
区役所が、その冊子作成に関わっていた講師とセンターとの橋渡し役を担う。各回講座運営の
補助も行っている。
北生涯学習センター「ふるさと北文化の旅
∼未来に伝えたい名人たちの技∼」
区の魅力づくり「ふるさと北文化の振興」に関わり、伝統
文化体験を中心にして組み立てられた講座。センターの区役
所編入を機に、平成12年度より毎年開催されている。
当初より、企画段階からセンターと区役所が連携して講座
を展開。区役所が活動をサポートする「ふるさと北文化の
会」会員を中心に講師を選定している。
中生涯学習センター「名古屋本町通り物語」
区の魅力再発見をねらうセンターの主催講座。講師として依頼した「堀川文化の会」代表とセ
ンターとの橋渡し役を区役所が担っている。(区役所が「堀川文化の会」の事務局を行ってい
る。)平成15年度から毎年開催している講座で、「水の道・堀川」「陸の道・本町通り」「面と
してとらえた碁盤割」というように、毎年視点を変遷させてきている。
熱田生涯学習センター「魅力いっぱい見てみて!熱田
∼あつたの文化紹介します∼」
熱田区に関する内容を学習する自主グループの学習成果の
還元をねらう講座。甚句、史跡、都々逸、狂言、謡曲の学習
グループによりプログラムを組み立てている。
講座全体のオリエンテーションを意図して、初回のはじめ
に、区役所職員による区の魅力づくり「熱田の歴史・文化の
継承・発展事業」についての説明を組み入れている。
- 14 -
南生涯学習センター「香りと色彩ゆたかなまちづくり
∼香りの人形を作ろう∼」
区の魅力づくり「香りと色彩ゆたかなまちづくり事業」に
関わる講座。センターの区役所編入を機に、毎年継続して開
催されている。
センターと区役所が連携してプログラムを企画。講師交
渉・謝金支払いは区役所で、広報・会場手配・受付などの運
営はセンターで、という形で役割分担がなされている。
南生涯学習センター「南区の歴史のロマンをたずねて」
センターの区役所編入を機に、区の魅力再発見をねらい毎
年継続して開催されている講座。毎年視点を変え「人物・史
跡」「まつり」「街道」などを取り上げている。
上記事例「香りと色彩ゆたかなまちづくり」と同様にセン
ターと区役所が連携してプログラムを企画。その後、講師交
渉・謝金支払いは区役所で、広報・会場手配・受付などの運
営はセンターで、という形で役割分担がなされている。
守山生涯学習センター「わが守山のすばらしき自然」
区の魅力づくり「守山自然ふれあいスクール事業」の展開
を市民参画により協議する「検討部会」を区役所が立ち上げ
る。センターも当初よりその部会に参加。
部会での検討を受け、センターと区役所が役割分担してそ
の啓発事業を展開。(区役所は単発事業、センターは系統的
な講座)。上記検討部会のメンバーを中心に講師を依頼して
いる。季節にあわせて、前期・後期それぞれ実施。
緑生涯学習センター「緑区のとれたて野菜を使った料理教室」
区役所内にある東部・緑農政課からの「センターと連携し地産地消運動の啓発事業を展開した
い」という打診を受け事業化。東部緑農政課が農協や農家との調整を担当し、センターがプログ
ラム企画・経費負担・広報などを担当。
その後区役所も参画し、朝市イベントを行うなど三者連携により事業が継続している。
天白生涯学習センター「荒池ふるさと村づくり∼竹炭づくりを楽しみながら∼」
区役所をはじめ、緑政土木局、農業センターなどと連携して展開する「荒池なごやかファーム
構想」に関わる取り組みのひとつ。荒池緑地が学区内にある平針学区民を対象に、平針公民館を
会場に実施した地域開設講座である。地域開設にあたり学区との橋渡し役を区役所が担ってい
る。また広報もセンター・区役所双方で展開されている。
これらの概要から、「区役所と連携し、啓発・地域開設を図る事例」の取り
組みの特徴を次のようにまとめることができる。
- 15 -
○区役所のもつ地域とのつながりを生かして。
講座の学習内容に応じ、区役所がもつ地域とのつながりを生かし
た連携が展開されている。特に企画段階の講師選択・講師交渉にお
いて、まちづくりに関わる組織や地域の人材とセンターとの橋渡し
役を区役所が担っている事例が多い。地域開設の際に、学区との橋
渡し役を区役所が担っている事例も見られる。
○「区の魅力づくり」事業以外での連携も多い。
成果発信・成果環流を図る連携事例では「区の魅力づくり」に関
わ る 取 り 組 み が 多 か っ た の に 対 し ※ 3-5 、 啓 発 ・ 地 域 開 設 を 図 る 事
例では「区の魅力づくり」に関わらず、様々な視点から区の魅力再
発見をねらう講座において連携が図られている。
○講師として区役所職員を依頼。
※3-5
10∼13ページ
「区役所と連携し、
成果発信・成果環流
を図る事例」参照。
学習プログラムの中に区役所職員による講義を位置づけた事例が
展開されている。「区の魅力づくり」や区のまちづくりについての
説明を組み入れることにより、受講者に講座のねらいを明確に認識
してもらうことをねらっている。
○役割分担による効率的な講座企画・運営。
センターと区役所が連携して企画し、その後役割分担をして効率
的な事業展開を図る事例が展開されている。役割分担の仕組みは事
例によって様々である。
(3)その他の事例
瑞穂生涯学習センター「 おばけやしき を作ろう∼区民まつりに参加∼」
小中学生対象のセンター主催講座。
従来はセンター内におばけやしきを作り単独で成果発表を展開していたが、平成15年度より区
役所の支援をうけ 区民まつり の会場におばけやしきを作り、成果発表を実施。区民まつりの
広報チラシに、おばけやしき実施の案内が掲載できるメリットもある。
緑生涯学習センター「ふるさと発見
∼歩いて知る扇川の歴史と自然∼」
地域の魅力再発見をねらうセンターの主催講座。区内を流
れる扇川を調べ、その結果を「扇川マップ」として発信する
プログラム。この講座の企画運営で得たマップづくり事業の
ノウハウや成果をもとに、センターが区役所の「区のグリー
ンマップづくり」の事業展開に協力している。
講座の事業展開に直接関わる連携ではないが、センター・区役所がそれぞれ
を支援する形での連携事例となっている。
- 16 -
【参考】
「なごや学・まちづくり」講座以外の事業における区役所との連携
センターの区役所編入以降、区役所との連携は上述の「なごや学・まちづくり」に
関する主催講座以外の事業においても様々展開されている。
いくつかの事例を以下に示す。(図表3-4)
区分
連携組織
現代的
中村
具体的な事業
介護福祉課
介護保険に関する講座
課題
備考
講座企画の際、内容や講師選
択について助言を受ける。
港
親学・青
西
まちづくり推進室
保健所
港区多文化共生推進交流
ブラジルと日本の子どもたち
事業
の交流事業を共催。
すこやかファミリー教室
初妊婦とその夫対象の事業。
少年育成
助産婦との連携は効果的。
昭和
まちづくり推進室
人形劇フェスティバル
青少年育成区民会議との共
催。グループの発表も実施。
熱田
区保健所・児童
子育て交流会
館など4組織
緑
その他
中
区内の子育て支援組織の総合
イベントの実施。
東部・緑農政課
まちづくり推進室
トライアルサタデー
東部・緑農政課の調整により
「みどり体験隊」
農家の協力を得た体験事業。
なか・ぶんかまつり展示
共催で「花のなごやの碁盤割
展」を開催。
天白
まちづくり推進室
区民まつり協賛コンサート
区民まつりの一部としてコン
サートを開催。
【図表3-4
3
「なごや学・まちづくり」講座以外の事業における区役所との連携例】
「現代なごや学ノススメ!」における取り組みとその傾向
各生涯学習センターでは、名古屋新世紀計画2010第2次実施計画(平成16年
6月)に基づき、年間2講座を「現代なごや学ノススメ!」として実施してい
る。「現代なごや学ノススメ!」とは「環境、防災など本市の重要課題や名古
屋のまちづくりについて気軽に学習できる機会」 ※3-6 である。
平成16年度に各センターで「現代なごや学ノススメ!」として実施された講
座を次ページ 図表3-5 にまとめる。
全32講座のうち「なごや学・まちづくり」に区分されているものが24講座、
「現代的課題」に区分されているものが8講座となっている。
- 17 -
※3-6
「名古屋新世紀計画
2010 第 2 次 実 施 計
画」
第2部「部門別計
画」第3章「市民の
教育と文化」2「生
涯学習、スポーツ・
レクリエーション」
事業計画
講座名
千種
東
北
西
中村
中
昭和
瑞穂
熱田
中川
港
南
守山
緑
名東
天白
・名古屋を知ってちょうだゃあすかなも!
・地震に自信あり!?∼わかってたつもりなんだけど・・・∼
・名古屋の発展につくした東区ゆかりの人々
・芸どころ名古屋の伝統文化∼能・狂言の世界∼
・正調名古屋甚句で私たちのまち 名古屋 を唄おう!
・大丈夫?私たちの暮らし
・名古屋の気候環境∼暑さ寒さの原因を探る∼
・尾張なごやの古墳を訪ねて
・名古屋まるごとウォッチング!∼過去・現在・未来∼
・なごや散歩学∼のんびり歩こう∼
・名古屋本町通り物語
・知る区ロード発∼中区の史蹟マップを作ろう∼
・エコライフのすすめ
・その時あなたはどうする∼地域防災を考える∼
・その時、名古屋は・・・・∼幕末から近代にかけて∼
・名古屋の街の4人の恩人
・地域で取り組む防災∼高蔵学区∼
・名古屋の産業遺産
・再発見!なごや
・ことわざから学ぶ防災
・伝統工芸にふれてみませんか
・見つけよう 名古屋の名木・名古屋の植物
・名古屋と戦国時代の武将たち
・再発見!なごやの名物
・わが守山のすばらしき自然
・はじめましょう!環境にやさしい暮らし
・安心なくらし∼防災と防犯∼
・緑区のとれたて野菜を使った料理教室
・暮らしに密着した防災∼今こそ地域防災コミュニティの構築を∼(前期)
・暮らしに密着した防災∼今こそ地域防災コミュニティの構築を∼(後期)
・天白の梅で健康づくり
・知っ得!いざというとき役立つ防災セミナー
【図表3-5
なごや学・
まちづくり
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
平成16年度「現代なごや学ノススメ!」一覧】
これら32講座の実施状況から、「現代なごや学ノススメ!」の取り組みの特
徴を次のようにまとめることができる。
○啓発をねらう講座が多い。
「現代なごや学ノススメ!」が「気軽に学習できる機会」と位置
づけられているため、「なごや学・まちづくり」「現代的課題」ど
ちらの内容を扱う場合にも、啓発をねらう講座が多く見られる。
○両方の内容を具備した学習プログラムの展開。
「現代なごや学ノススメ!」においては、「なごや学・まちづく
り」と「現代的課題」の両方の内容を具備した講座が多く展開され
て い る。 (図 表 3-6)
特 に「 現代 的 課題 」で あ る防 災・ 防 犯の講
座に「なごや学・まちづくり」の内容を取り入れ、地域防災・地域
防犯の視点を重視したプログラムとして展開している事例が多い。
- 18 -
区分
現代的課題
○
例)「名古屋の産業遺産」
「見つけよう名古屋の名木・名古屋の植物」
「なごや学・まちづくり」
例)「そのときあなたはどうする∼地域防災を考える∼」
「地域で取り組む防災∼高蔵学区∼」
「名古屋の気候環境∼暑さ寒さの原因を探る∼」
両方の内容
例)「エコライフのすすめ」
「はじめましょう!環境にやさしい暮らし」
「現代的課題」
【図表3-6
両方の内容を具備した講座・イメージ図】
具体的には、防災の一般論からはじまり、途中「災害図上訓練」
を取り入れて次第に自分の住む地域に視点を移していき、危険の少
ないまちをつくっていくためには何を見直せばよいのかを考えるよ
うな学習の流れを設定するなどの工夫が見られる。
4
今後の課題
各 生 涯 学習 セ ン タ ーよ り 、 こ れま で の 「 なご や 学 ・ まち づ く り 」講 座 の企
画・運営の中で感じた課題等について集約したところ、概ね次のような内容が
挙げられた。(一部省略・加筆して記述。)
◆ 学習内容に限り・取り組みの重複
「学習内容に限りがあり、講座内容に重複がみられる」
「同じような講座が繰り返される傾向にある」
「取り上げる学習内容をどのように発見していくかが課題」
◆ 講座プログラム企画の工夫
「新たな視点・切り口を探っていくことが必要」
「3年くらいをワンサイクルにした取り組みが必要」
「学習成果を生かして活躍できる仕組みづくりが課題」
◆ 区役所等との連携の工夫
「区役所との連携のあり方が今後の課題」
「各区における連携の情報を共有する必要がある」
「様々な組織や市民を巻き込んだ総合的な取り組みが必要」
◆ 「なごや学」の考え方と体系の整理
「
なごや学
とは何か、ということがはっきりとしていない」
「各区の取り組みをまとめ、互いに参考にしていくことが必要」
これまで述べてきた現状と上記の課題をふまえ、第4章では「なごや学」の
考え方と体系を整理し、第5章では今後の「なごや学」の企画や立案に際して
の視点や方法を提案していく。
- 19 -
第4章 「なごや学」の考え方と体系の整理
1
「なごや学」と「まちづくり」の捉え方
主催講座編成における分野・領域の「なごや学・まちづくり」では、次のよ
うにその考え方が示されている。 ※4-1
【なごや学・まちづくり】
歴史や文化、産業などの観点から市の魅力や特性について学んだり、
区の特性を生かしたまちづくりについて実践したりする機会を提供。
「なごや学・まちづくり」に関する主催講座の分類 ※4-2 に、上記の内容を
あてはめた場合、次の2通りの捉え方をすることができる。(図表4-1)
分割的概念
全市域
地域
開設
成果
発信
市や区の魅力や特性について学んだ
り、まちづくりについて実践したりす
る「なごや学・まちづくり」と捉える。
啓発
成果
環流
なごや学
<市>
<学び>
全市域
複合
複合
区域
まちづくり
<区>
<実践>
【図表4-1
※4-2
7∼9ページ
第 3 章 の 1 「 平 成 16
年度の具体的な取り
組みとその傾向」参
照。
包括的概念
市の魅力や特性について学ぶ「なごや
学」と、区のまちづくりについて実践す
る「まちづくり」と捉える。
啓発
※4-1
「名古屋市生涯学習
センター年報・平成
17 年 度 版 」 の 「 事 業
の概要」から引用。
6 ペ ー ジ 【 図 表 2-2
講座の分野・区分の
変遷②】参照。
地域
開設
成果
発信
成果
環流
なごや学・まちづくり
<市・区>
<学び・実践>
区域
分割的概念と包括的概念のイメージ】
「なごや学」の考え方は、このどちらの概念で「なごや学・まちづくり」を
捉えるかによって、次の2通りの捉え方ができる。
分割的概念に基づく「なごや学」
名古屋市(市全域)の魅力や特性につい
て学ぶ事業をカテゴライズしたもの。
- 20 -
包括的概念に基づく「なごや学」
名古屋市(市全域)や各区(区域)の魅
力や特性について学ぶ事業や、名古屋市や
各区のまちづくりについての実践を図る事
業など「なごや学・まちづくり」に関する
事業を総合的にカテゴライズしたもの。
本研究では、すべての名古屋に関する学習・研究のうち「教育委員会が実施
主体となって企画・運営する事業」を「なごや学」と位置づけている。 ※4-3
具体的には、生涯学習センターなどで提供される地域に関する学習機会の総称
として、また地域づくりや社会参加活動などの地域振興をめざしたセンターの
※4-3
2∼3ページ
第1章の2「『地域
学』とは、『なごや
学』とは」参照。
取り組みの総称として「なごや学」を捉えている。この位置づけは、包括的概
念に基づく「なごや学」といえる。
そこで本報告書においては以後、「なごや学」を「なごや学・まちづくり」
に関する事業を総合的にカテゴライズしたものと捉え表記していく。
2
「なごや学」の意義 ※4-4
地域学には、大きく「科学性」と「運動性」の2つの側面があるといわれて
いる。地域を構成する諸要素の新しい科学体系を創造する学習・研究活動とし
※4-4
本項の記述について
は、主に宇都宮大学
廣瀬隆人氏および愛
媛大学 讃岐孝治氏の
論考を基にしてい
る。
ての側面(科学性)と、地域を知り、地域を見直し、地域づくりをすすめる社
会参加活動の側面(運動性)である。
この「科学性」と「運動性」をいくつかの視点で比較したものが 図表4-2
である。
地域学の「科学性」
事業の
方向性
地域学の「運動性」
地域を構成する諸要素の新しい科
学体系を創造する学習・研究活動
地域を知り、地域を見直し、地域
づくりをすすめる社会参加活動
地域に科学性・統合性をもつこと
地域づくり・自分づくりへ
事業の
視点
・有機的な統一性、体系性
・多角的視点による統合性
・学際的、科学的、客観的把握
・地域を知る(多面的な知識)
・地域を認める(再発見・再評価)
・地域を創る(地域づくりへの参画)
事業例
・調査研究
・地域叢書等の出版
・各種講座
・人づくりのしくみ作り
【図表4-2
地域学の2つの側面の比較】
「なごや学」の取り組みの現状を考えれば、「なごや学」が「運動性」の側
面における事業展開であることは明らかである。そこで「なごや学」の意義を、
地域学の「運動性」の側面をふまえて次のようにまとめる。
○住民の地域に対するアイデンティティ ※4-5 の形成
「 地 域を 知る 」 「地 域を 認 める 」活 動 を通 して 、 住民 の地 域 に対
するアイデンティティを高める。
○まちづくりへの動機付け
「 地 域を 創る 」 活動 への 誘 導を 通し て 、住 民の ま ちづ くり へ の参
画意識の形成を図る。
- 21 -
※4-5
アイデンティティと
は、「自我同一性」
「自分らしさ」など
と訳され、「自分が
自分である」という
明確な意識を維持し
ている状態をさす。
このことから「地域
に対するアイデンテ
ィティ」とは、自分
の住む地域の「地域
らしさ」を明確に意
識している状態をさ
すものである。
○地域課題の新たな切り口と誘導
環 境 ・防 災な ど 本市 の重 要 課題 につ い て「 地域 」 を切 り口 に した
学習機会を提供し、課題解決に向けての実践的な態度を養う。
○地域住民の学習活動の推進
地 域 開設 講座 な ど地 域で の 学習 活動 を 推進 し、 地 域住 民と し ての
市民意識や連帯感などの社会的能力を高める。
3
「運動性」の側面における3つの視点の捉え方
前ページ 図表4-2 に示されているように、地域学の「運動性」の側面にお
ける取り組みには、「地域を知る」「地域を認める」「地域を創る」という3
つ の 視 点 があ る 。 「 なご や 学 」 に置 き 換 え るな ら ば 、 「名 古 屋 市 (ま た は各
区)を知る」「名古屋市(または各区)を認める」「名古屋市(または各区)
を創る」となる。(以後、各々「なごやを知る」「なごやを認める」「なごや
を創る」と表記)それぞれの考え方を以下に示す。
なごやを
知る
名古屋市(または各区)の魅力、特徴、可能性について多面的
な知識によって「気づく・知る」学び。
なごやを
認める
名古屋市(または各区)の再発見・再認識を通して、その個性
を「認め」誇りと愛着を「育む」学び。
なごやを
創る
名古屋市(または各区)の未来像を描き、実現させていくため
の推進力として、まちを「創る」活動への参画につながる学び。
この3つの視点の関係については、大きく次の2通りの捉え方をすることが
できる。( 図表4-3 および 4-4 )
系統的・発展的概念
3つの学びの間に系統性(連続性)があり、一連の学びを通じてまちづくり参画
へと発展的に結びつくと捉える。
なごやを
創る
なごやを
認める
地域に対し
て認識の少
ない市民
なごやを
知る
【図表4-3
捉え方①
系統的・発展的概念イメージ図】
- 22 -
まちづくり
に積極的な
市民
個別的・機会的概念
3つの学びの間に系統性(連続性)はなく、それぞれの学習機会によって地域を
「知る・認める・創る」きっかけを提供すると捉える。
まちづくり
に積極的な
市民
地域に対し
て少し認識
のある市民
地域に対し
て認識の少
ない市民
なごやを
創る
なごやを
認める
なごやを
知る
【図表4-4
捉え方②
個別的・機会的概念イメージ図】
これら3つの視点を、これまでの「なごや学」ではどのように捉えているの
かを考察するために、前述した「なごや学」の4つのタイプ ※4-6 における取
り組みを再度概観してみる。
※4-6
8∼9ページ
【 図 表 3-2「 ね ら い 」
から見た講座の4タ
イプ】参照。
「啓発タイプ・地域開設タイプ」では、「気づく・知る」という段階までの
学習で組み立てている講座と、学習した内容をふまえ地域の再発見・再認識を
図り「認める・育む」段階まで意識した講座との、大きく2通りの講座が見ら
れる。(図表4-5)
「 気 づ く ・ 知 る 」 段 階 ま で の 取 り組 み は 「 全市 域 」 を 扱っ た 講 座 に多 い 。
「認める・育む」段階まで意識した講座は「区域」を扱った講座に多く、特に
区役所との連携を図っている講座に多く見られる。
【具体例A(省略して記述)】
全市域
①西上免古墳と前方後円墳の
問題をめぐって
【具体例B(省略して記述)】
区域・区役所連携
知る
①区の歴史を知ろう
知る
②区の文化に触れる(現地)
②東之宮古墳と三角縁神獣鏡
③名古屋気象台見学(現地)
③大須二子山古墳と尾張古墳
文化の特質
④町を見てみよう(現地)
④古墳を訪ねて(現地)
⑤区の花を植えよう(現地)
⑥これからのまちづくりを
考える
【図表4-5
認める
啓発・地域開設タイプの2通りの取り組みイメージ】
「成果発信タイプ・成果環流タイプ」では、その
ねらい
からも明らかな
ように、すべての講座で「認める・育む」段階を通して「創る」活動に結び付
けていく流れが設定されている。
- 23 -
「成果発信タイプ」では「創る」活動への誘導が緩やかであり、「成果環流
タイプ」では誘導がより明確になっている。(図表4-6)
また、「認める・育む」段階を経ず当初から「創る」活動に取り組む講座や、
啓発タイプの講座修了者だけを対象とした成果発表・成果環流の講座などは見
られない。
【具体例C(省略して記述)】
【具体例D(省略して記述)】
成果発信
成果環流
①フィールドワークの方法
認める
①案内人とは?
認める
②現地で史蹟を調べる1
②現地で先輩案内人に学ぶ1
③マップ作り1
③現地で先輩案内人に学ぶ2
④現地で史蹟を調べる2
④現地で先輩案内人に学ぶ3
⑤マップ作り2
⑤現地で先輩案内人に学ぶ4
⑥現地で史蹟を調べる3
⑥ガイドボランティア体験
⑦マップ作り3
⑦案内人をめざして
⑧区の魅力を語る
(環流)既存グループ入会
活動継続
(発信)マップの展示
自主グループ化?
活動継続?
【図表4-6
創る
創る
成果発信・成果環流タイプの取り組みイメージ】
これらの状況から、これまでの「なごや学」に関する講座と3つの視点の関
係は、次のようにまとめることができる。
○講座開設は個別的・機会的
ど の 講座 も広 く 一般 を対 象 とし てい る 。( 啓発 タ イプ の講 座 修了
者 だけを 対象 とした 成果 環流タ イプ の講座 開設 等は見 られ ない。)
「 個別的 ・機 会的概 念」 に基づ き、 多様な
き っかけ
づ くりとし
て「なごや学」に関する講座を開設している。
○講座プログラムにおいて系統的・発展的な視点
啓 発 タイ プの 講 座で は「 知 る」 学び を 通し て「 認 める 」学 び へと
発 展させ たり 、成果 環流 タイプ の講 座では 「認 める」 学び を通して
「 創る」 活動 へ誘導 した りする など 、講座 の中 で「系 統的 ・発展的
概念」の視点をもったプログラム企画がなされている。
- 24 -
4
「なごや学」の体系と講座の性格
「なごや学」を体系別に整理する観点は多様である。これまで述べてきた中
では、次のような観点により体系別整理を行ってきた。(図表4-7)
観点
体系
学習内容の範囲
( 市全域 ) ( 複合 ) ( 区域 )
講座のねらい
( 啓発 )(成果発信)(成果環流)(地域開設)
「運動性」の視点
(なごやを知る)(なごやを認める)(なごやを創る)
【図表4-7
「なごや学」の体系別整理①】
上記以外にも、これまでの取り組みを見てみると次のような観点による体系
別整理が挙げられる。(図表4-8)
講座の形態
(
講義中心
) (参加型学習中心) ( 現地学習中心 )
( センター独自 ) (区役所等との連携)
企画・運営の形態
【図表4-8
「なごや学」の体系別整理②】
「なごや学」に関する講座について、その講座の意義 ※ 4-7 にあわせ、これ
らの体系別整理を当てはめていくと、ひとつひとつの講座の性格が明らかにな
ってくると考える。
※4-7
21∼22ページ
第4章2「『なごや
学』の意義」参照。
いくつかの簡単な仮想プログラムと、その内容を体系別整理に当てはめて性
格を明らかにする例を以下に示す。(図表4-9)
仮想プログラム(1)
①都会の遺跡
②年代と環境
アイデンティティの確立
まちづくりへの動機付け
地域課題の新たな切り口
地域住民の学習活動推進
市全域
③旧石器時代の名古屋
啓発
④名古屋の旧石器時代研究
仮想プログラム(2)
<地域開設>
①地震予測は可能か
複合
成果発信
④まちの防災プラン作り2
創る
講義中心
参加型学習中心
現地学習中心
センター独自
区役所等との連携
アイデンティティの確立
まちづくりへの動機付け
地域課題の新たな切り口
地域住民の学習活動推進
複合
成果発信
区域
成果環流
地域開設
知る
認める
創る
講義中心
参加型学習中心
現地学習中心
センター独自
- 25 -
地域開設
認める
啓発
③まちの防災プラン作り1
成果環流
知る
市全域
②防災とまちづくり
区域
区役所等との連携
仮想プログラム(3)
①史跡とまちづくり
②ガイドボランティアとは
まちづくりへの動機付け
地域課題の新たな切り口
地域住民の学習活動推進
市全域
③ガイドに学ぶ
啓発
④ガイドの原稿作成
⑤ガイド体験
複合
成果発信
【図表4-9
区域
成果環流
地域開設
知る
認める
創る
講義中心
参加型学習中心
現地学習中心
センター独自
⑥今後の活動について
5
アイデンティティの確立
区役所等との連携
講座の体系別整理と性格】
「なごや学」と「自分学」
宇都宮大学教授
廣瀬隆人氏の最近の地域学についての論考では、地域学は
「科学性」「運動性」の側面だけでなく、「自分学の創造」の側面があるとさ
れている。
「地域とは何か、何であったのか、自分たちの住むまちを学ぶことを通じて、
その地に暮らす自分自身を探し、理解し、その地に生きる自分を発見する。自
分が住む地域を通じてそこに住む自分とは何か、何であったのかを問いかける、
壮大な「ふりかえり」(reflection:省察)が地域学である。」 ※4-8 という
考え方である。
本研究では、「なごや学」を「教育委員会が実施主体となって企画・運営す
る事業」と位置づけているため、必然的にそれらは行政的意図をもった取り組
みとなっている。しかし、それらの取り組みの根底には、市民一人一人の「自
※4-8
「」内記述および
【 参 考 】 は 、 平 成 17
年度地域学交流集会
(財団法人山形県生
涯学習文化財団)の
資料より抜粋。
【参考】については
一部省略・加筆して
記述。
分学の創造」があるという認識をもつ必要があると考える。
【参考】 「地域学」と「地元学」・「地方学」 ※4-8
「地域学」とほぼ同じ意味を持つものに「地元学」がある。水俣市、仙台市、新潟市、岩
手県などで提唱されている。ここでは「地元の人が主体となって、地元を客観的に、地域外
の人の視点や助言を得ながら、地元のことを知り、地域の個性を自覚することを第一歩に、
<中略>地域独自の生活(文化)を創りあげていく知的創造行為」と定義されている。
地元学は、より生活圏域に特化した「地元」に焦点をあてたものであるが、地域での暮ら
しの問い直しという点では地域学の一つとみることができる。
また「地域学」の中に、地域の「失われていくもの」に視点をあて「それらを復活させて
いこう」とする「地方学」と、地域の個性を磨き「そこに住むことを楽しくしていこう」と
する「地元学」の2つがあるという考え方もある。
- 26 -
第5章 「なごや学」企画・立案の視点と方法
1
学習内容の把握
各生涯学習センターより、これまでの「なごや学」に関する講座の企画・運
営の中で感じた課題等について集約したところ、そのひとつとして次のような
課題が明らかになってきた。 ※5-1
※5-1
19ページ
第3章の4「今後の
課題」参照。
◆ 学習内容に限り・取り組みの重複
「学習内容に限りがあり、講座内容に重複がみられる」
「同じような講座が繰り返される傾向にある」
「取り上げる学習内容をどのように発見していくかが課題」
ここでは「なごや学」に関する学習内容把握の視点と方法について提案し、
上記課題の解決を図っていく。
「なごや学」の学習内容分類
学習内容を把握していく視点として、まず 図表5-1 のように大まかな学習
内容の分類を設定することが有効であると考える。
(1)歴史
歴史的事実・史跡・文化財・
町の発展など
(6)人物
地域ゆかりの人物
(2)自然
地形・気候・生物・地層・災
害など
(7)地域課題
防災・環境など
(3)民俗
食事・着物・住居・祭礼・芸
能・年中行事・冠婚葬祭など
(8)まちづくり
区の魅力づくり・名古屋新世
紀計画2010など
(4)町並み
特色ある伝統的な町並み・建
造物など
(9)その他
その他地域に関することがら
(5)産業
産業の概況・特徴・系譜・活
性化など
【図表5-1
「なごや学」の学習内容分類】
設定した(1)∼(9)の分類にそって、それぞれ学習内容を把握する方法を提案
していく。
(1)「歴史」に関する学習内容
本市の「歴史」に関する学習内容を把握する方法のひとつとして、『新修名
古屋市史』 ※5-2 (以後「市史」と表記)を活用する方法がある。
「最新の学説や研究成果を取り入れ、新たな視点で本市の歴史をわかりやす
くまとめました。また、名古屋の特色や町の発展、人々のくらしの記述にも重
- 27 -
※5-2
平成元年の市制百周
年を記念して編さん
に取り組まれたも
の。第一巻∼第七巻
に続き、第八巻自然
編、第九巻民俗編、
第十巻年表・索引が
刊行されている。
(編集/名古屋市史
編集委員会・発行/
名古屋市)
点を置いており(後略)」 ※5-3 と述べられているように、市史には様々な角
度から見た本市の歴史がまとめてられており、「歴史」に関する学習内容を総
合的に把握するには大変参考になる。
※5-3
新修名古屋市史
第十巻「本文編の完
結にあたって」より
引用。
市史第一巻「旧石器時代から平安時代」から第七巻「昭和時代(戦後)」に
至るまで、「歴史」に関する学習内容はきわめて多様であり、また量も多い。
そこで、それらの内容を
概観
するには、市史第十巻の「総目次」を利用す
る方法が有効である。
市史では、各節の下に当該部分の内容を端的に表す
小見出し
がつけられ
ている。そこで、総目次の小見出しを辿ることにより学習内容を概観すること
ができると考える。
具体例として、第二巻第6章「戦国の争乱と尾張」の小見出し(一部)を図
表 5-2 に 示 す 。 こ れ まで の 「 な ごや 学 」 に 関す る 講 座 でも し ば し ば取 り 上 げ
られている戦国時代であるが、プログラム企画を意識してこれらの小見出しを
見てみると、新たな学習内容が見出せる。
歴史
(一例)
第二巻第6章「戦国の争乱と尾張」の小見出し(一部)
※省略、加筆して記述
<国内諸勢力の争い>
守護代織田達勝/永正一三年奉書の連署人一族/大永年間の尾張/織田達勝の上洛
/勝幡城/尾張東部の状況/天白川上・中流域の丹羽氏/名古屋台地南部の水野氏
/戸部水野系図/御器所の佐久間氏/庄内川流域の諸勢力
<今川那古野氏>
今川那古野氏の成立/奉公衆今川那古野氏/那古野城と交通路/那古野の寺院・神
社/那古野の住民
<城館が語る戦国の名古屋>
一一八の城館/発掘された鎌倉時代・南北朝期の館/発掘された戦国・織豊期の館
/戦国の館と村/桶狭間の戦いと砦/戦国・織豊期の城を訪ねる
【図表5-2
「戦国の争乱と尾張」小見出しによる学習内容例】
特定の視点をもって小見出しを辿るという方法も学習内容の把握には有効で
あ る 。 「 災害 」 「 文 学」 「 芸 能 」「 暮 ら し 」「 交 通 」 「語 源 」 「 熱田 神 宮」
「産業」など、講座企画に応じて様々な視点の設定が考えられる。
具体例として 図表5-3 に、「災害」の視点で第一巻から第七巻までの小見
出しを辿った例を示す。
歴史
(災害)
「災害」に関する小見出し例
※省略、加筆して記述
<第一巻第4章「古墳時代」>
三川氾濫原の地理と交通
<第四巻第4章「支配体制の動揺」>
尾張平野と治水/庄内川とその水禍/領内諸川の様相/頻発する風水害
- 28 -
<第四巻第6章「名古屋の人々と生活」>
頻発する災害/庄内川の洪水/天明の治水工事/名古屋城下の火事/天保の飢饉/
施しの要求と打ちこわし/尾張藩の窮民救済策/嘉永三年の大水害/安政元年の地
震/安政二年の洪水と高潮/水害をめぐる村々の対立/天災か人災か/「世直し
風」「世直し地震」
<第五巻第4章「明治前期の社会生活」>
救貧と災害救援
<第五巻第8章「明治後期の社会生活」>
自然観察体制の整備としのびよる地震/濃尾地震の発生とその被害/被災者の避難
生活/市民生活・産業基盤の破壊と混乱/濃尾地震の残したもの
<第六巻第10章「一五年戦争の全面化と名古屋」>
戦時下の市民生活/東南海地震と三河地震
<第七巻第2章「高度成長期」>
伊勢湾台風/超大型台風の襲来/0メートル地帯に広がった被害/救助と復旧活動
始まる/避難先にあって/各地から集まった援助/避けられた物価の騰貴/災害に
強い住宅地づくり/臨海部防災区域建築条例の制定
<第七巻第4章「都市供給処理施設−都市のライフライン−」>
<安定給水>地震対策/応急給水施設の整備/相互援助協定 <下水道>伊勢湾台
風と六一年豪雨 <廃棄物の処理>伊勢湾台風と廃棄物処理 <都市ガス>伊勢湾
台風と都市ガスの被害/ガス復旧への取り組み/被災者への特別措置
※第八巻自然編第5章「地震と災害」については【図表5-7】内で後述。
【図表5-3
「災害」に関する小見出し例】
また、第十巻CD−ROMを利用すれば、各章ごとに、小見出しとその該当
ページを同時に表示させることができるため、学習内容把握に有効活用できる。
(図表5-4)
【図表5-4
新修名古屋市史CD−ROMの「小見出し選択・表示画面」】
- 29 -
「歴史」の中でも、史跡・文化財に関する学習内容を把握するには『名古屋
の史跡と文化財(新訂版)』や『名古屋市史跡・名勝地図』(ともに編集・発
行/名古屋市教育委員会)が参考になる。
特に『名古屋の史跡と文化財(新訂版)』は、史跡・文化財に限らず遺跡・
神 社 ・ 寺 院 ・ 建 造 物 な ど ※ 5-4 を 網 羅 す る と と も に 、 「 項 目 別 目 次 」 に 加 え
「行政区別目次」も掲載されているため、「全市域」に限らず「区域」の学習
内容を把握する上でも大変参考になる。
「区域」の指定文化財を把握するならば、名古屋市公式ウェブサイトに掲載
されている「指定文化財等目録一覧」 ※5-5 が簡易である。(図表5-5)
【図表5-5
※5-4
類別として、名古屋
城、熱田神宮、徳川
美術館、考古、神
社・寺院、建造物・
町並み、史跡・名
勝、民俗、名木・樹
叢、博物館がある。
※5-5
トップページ>暮ら
しの情報>教育と文
化と交流>文化>文
化財保護>指定文化
財等目録一覧
http://www.city.nag
oya.jp/kurashi/kyoi
ku/bunka/hogo/mokur
oku/
名古屋市ウェブサイト「指定文化財等目録一覧」】
『 指 定 文 化財 目 録 』 (名 古 屋 市 教育 委 員 会 )に よ れ ば 、市 内 に は 121件の
国 指定 文化財 、 108件の 県指 定文化 財、 108件 の市 指定文 化財 がある 。(平
成18年1月現在)その一部を学習内容例として 図表5-6 に記す。
歴史
(文化財)
【国宝】
短刀 銘来国俊 <工芸/熱田神宮(熱田区)>
漢書食貨志第四、琱玉集巻第十二・第十四 天平十九年書写奥書、古事記、
翰林学士詩集 <以上4点、書跡/宝生院(中区)>
【国指定特別史跡】
名古屋城跡<史跡(中区)>
【国指定重要文化財】
多宝塔<建造物/観音寺(中川区)>
富部神社本殿<建造物/富部神社(南区)>
絹本著色千手観音二十八部衆像<絵画/天永寺護国院(北区)>
名古屋城旧本丸御殿障壁画<絵画/名古屋市(名古屋城内・中区)>
木造地蔵菩薩立像<彫刻/竜泉寺(守山区)>
太刀 銘行平作<工芸/名古屋市博物館(瑞穂区)>
紙本墨書妙法蓮華経<書跡/笠覆寺(南区)>
源氏物語 河内本<書跡/名古屋市蓬左文庫(東区)>
紙本墨書源家長筆熊野懐紙<書跡/昭和美術館(昭和区)> など100件以上
- 30 -
【国指定史跡・名勝】
<史跡>八幡山古墳(昭和区)・大高城跡(緑区)・大曲輪貝塚(瑞穂区)
白鳥塚古墳(守山区)・断夫山古墳(熱田区)
<名勝>名古屋城二之丸庭園(中区)
【図表5-6
今後は、平成22年に
「歴史(文化財)」に関する学習内容例】
名古屋開府 400年
を迎えることもあり、名古屋
城、本丸御殿復元、本丸御殿障壁画などの学習内容を「なごや学」の取り
組みの中でクローズアップしていく必要がある。(図表5-7)
【図表5-7 本丸御殿
シンボルマーク】※5-6
(2)「自然」に関する学習内容
市史第八巻が自然編となっている。自然環境・地盤・自然の移り変わり・地
震災害など、様々な視点から本市の自然環境とその変遷が取り扱われており、
※5-6
名古屋城の金鯱と本
丸御殿の屋根をイメ
ージしたもの。NCは
Nagoya City、Nagoya
Castel、Nagoya Cultureの頭文字。400は
開府400年を表す。
「自然」に関する学習内容を把握する際には参考になる。
図 表 5-8 に 、 市 史 第 八 巻 の 内 容 を 基 に 把 握 し た 「 自 然 」 の 学 習 内 容 例 を示
す 。 文 中 より 抜 粋 し た
物
名 古 屋 の特 徴 的 な 生物 の 例
と、 市 内 の
天 然 記念
についても併せて記す。
自然
<名古屋の自然環境>
名古屋の地形(沖積低地/濃尾平野/庄内川低地/0m地帯/干潟の縮小)
熱田台地
(大地の輪郭/大曽根面/鳥居松面)
名古屋東部丘陵地(丘陵の分布/構成する地層/改変の進む丘陵地)
名古屋の気候(モンスーンの影響/名古屋の気候の特徴/伊吹おろし/関ケ原の雪
雲/夏の暑さ/名古屋と異常高温/局地的な豪雨)
名古屋の生物(ビル砂漠/鎮守の森/公園/緑地/雑木林/湿地/ため池/河川/
水田の低湿地性生物/河口域の塩生植生)
名古屋の地層(地層からわかる過去の環境/低地の地下/堆積年代/濃尾平野下の
地層/第三紀層矢田川累層/唐山・八事層)
名古屋の化石(貝化石/有孔虫/海の古地理/珪藻/昆虫化石と気候変動)
濃尾平野
(名古屋の骨格/第一瀬戸内海と日本海/東海湖/濃尾傾動地塊/猿
投変動/地下構造/養老山地と濃尾平野)
<地震と災害>
地震と活断層(海溝型地震/内陸直下地震/活断層の概観/濃尾断層系/阿寺断層
系/養老断層/伊勢湾断層系/天白河口断層/大高−大府断層/加
木屋断層/猿投−境川断層系/地震災害/液状化)
地震災害
(天正地震/安政東海地震/濃尾地震/東南海地震/三河地震)
【特徴的な生物の例】
コアナミズゴケ/ハッチョウトンボ/ニホンアカジマウンカ/ヒメヒカゲ/ベッコ
ウトンボ/ナゴヤサナエ/ダルマガエル名古屋種族/名古屋城外堀のヒメボタル
【天然記念物】
<国>名古屋城のカヤ(中区)
<市>大乃伎神社のボダイジュ(西区)、宝珠院のイヌナシ(昭和区)、村上社の
クスノキ(南区)、オガタマノキ(個人所有)
【図表5-8
「自然」に関する学習内容例】
- 31 -
(3)「民俗」に関する学習内容
市史第九巻が民俗編である。食事・着物・住居・生業・祭礼・年中行事・芸
能・冠婚葬祭など、世代を超えて蓄積、継承されてきた名古屋の日常生活の行
為や事象である「民俗」が、千人を超す
話者
からの聞き書き調査を基にま
とめられている。「民俗」に関する学習内容を把握する際には参考になる。
図 表 5-9 は 、 第 九 巻民 俗 編 の
章
と
節
の 名 称 を列 記 し た もの で あ る
が、ここからも多様な学習内容の視点が見出せる。
民俗
<自然と民俗>
<社会生活>
地形/気象/動植物
生活空間/自治組織/共有と互助/世代と仲間/家と親族/地域社
会と交流
<生産>
農業/漁業
<商工業と交通>交通/商家の民俗/職人の民俗
<衣生活>
着もの/寝具と付属用具/染色と機織り/仕立てと管理/髪型と装
飾用具
<食生活>
主食/副食/調味料・保存加工食品/食制・食習
<住居>
名古屋の町並み/マチの住居/ムラの住居/災害とその対策
<人の一生>
婚礼/誕生と成長/厄年・年祝い/葬送
<年中行事>
正月の年中行事/春と夏の行事/盆の行事/秋と冬の行事
名古屋市域のおもな年中行事・祭礼
<信仰と生活> 信仰生活の特色/寺院と村落/神社と氏子/ムラの神仏/マチの信
仰/霊神と参詣・巡礼
<祭礼と芸能> 熱田神宮の芸能/きねこさ祭り/山車と造り物風流/人形の芸能と
大人形/カグラ屋形と遷宮祭/獅子舞/馬之頭と棒之手
<口承文芸>
昔話の伝承/昔話の資料
【図表5-9
「民俗」に関する学習内容例】
小見出しの内容を見ていくと、さらに様々な視点が浮かび上がってくる。
具 体 例 と し て 「 年 中 行 事 」 の 小 見 出 し を 図 表 5-10 に 示 す 。 こ れ ま で の
「なごや学」に関する講座でもしばしば「桃の節供(三月節供)」のオコシモ
ノ(オシモン)を取り上げた企画が見られるが、その他にも様々な年中行事に
おける新たな視点が見出せる。
民俗
(年中
行事)
<正月の年中行事>煤払い/餅つき/注連縄/鏡餅/門松/大晦日/元旦/万歳/
初荷・仕事始め・打ち初め/お年頭・在所遊び/初恵比須/七草
/帳綴じ・蔵開き・初寄合/十五日正月/左義長/歩射神事/き
ねこさ祭り/寒籠り/初天神・鷽替え
<春と夏の行事> 重ねの朔日/節分/初午/涅槃会/桃の節供(三月節供)/彼岸
/弘法さん/灌仏会/八十八夜/端午の節供/印地打ち/鍬形祭
り/花の曉/高蔵の井戸のぞき/農上がり/土用/虫送り/天王
祭り/茅の輪くぐり/子ども相撲/九万九千日
<盆の行事>
墓掃除/七夕/盆・精霊棚/迎え火/盆の提灯ともし/オショロ
イサマ/ショウリョウオクリ(精霊送り)/施餓鬼/盆踊り/地
蔵盆
<秋と冬の行事> 月見/二百十日/二十六夜待ち/亥の子/恵比須講/山の講/鞴
祭り・御火焚き/秋葉さん/酉の市/アキアゲ/無実講/冬至
【図表5-10
「民俗(年中行事)」に関する学習内容例】
- 32 -
(4)「町並み」に関する学習内容
「町並み」に関する学習内容を把握する際には、本市教育委員会において進
められている「名古屋市歴史的町並み保存事業」をふまえておく必要がある。
上記事業は「町並み保存要綱」に基づき、町並みの調査を行い、特色ある伝
統的な町並みを「町並み保存地区」として指定するとともに、その地区のある
べき町並みの姿を示す「町並み保存計画」を定めているものである。
現在では、図表5-11 に示す4地区が町並み保存地区に指定されている。
有松
(緑区)
白壁・主税・
橦木
(東区)
四間道
(西区)
中小田井
(西区)
旧東海道の池鯉鮒宿(知立)と鳴海宿の合宿として
開村。有松絞りとともに繁栄。現在の町並みは天明の
大火(1784年)後の復興で、街道沿いの家は瓦葺き、塗
眥造りの防火構造に改められ、二階には虫籠窓を設け
腰壁をなまこ壁にするなど、その景観を残している。
城下町において、三百石級の中級武士の屋敷が置か
れたところ。明治に入ってからは武士にかわって、商
人の屋敷町となった。中部の財界人の屋敷も軒を並べ
この界隈には近代洋風建築の優れた建物が集中するこ
ととなった。
名古屋の城下を流れる堀川の西側にあり、石垣の上
に建つ土蔵群と軒を連ねる町屋が通りに面して建ち並
んでいる。1700年の大火の後、防火の目的と旧大船町
商人の商業活動のため、道路幅を4間(約7m)に広げ
たので、その名前がついたといわれている。
町屋・土蔵を中心とした景観が旧岩倉街道に沿って
続き、ヒューマンスケールの町並みを残している。建
物は主に1891年の濃尾地震以降の明治期のものだが、
伝統的様式を伺い知れる歴史的景観が維持されており
近世から近代にかけての町屋のたたずまいを伝える。
【図表5-11
「町並み保存地区」一覧】※5-7
すでに、保存地区のある区の生涯学習センターでは、「なごや学」の講座を
はじめ、様々な事業において保存地区を学習内容として取り上げているところ
である。
その他の「町並み」に関する学習内容を把握するには、市史第九巻民俗編の
第七章「住居」や『名古屋の史跡と文化財(新訂版)』の項目別六「建造物・
町並み」が参考になる。
- 33 -
※5-7
各写真は名古屋市公
式ウェブサイトより
転用。
そ れ ぞ れ の文 中 よ り いく つ か の 学習 内 容 例 を抜 粋 し 図表 5-12 に 示 す 。 町
並みについては、各センターのこれまでの事業展開の中で取り上げられている
ものが多い。
町並み
<町並み>
本町通り(碁盤割り)/広小路通り/堀川沿い(材木屋・塩問屋)/大船町・船入
町(大商家)/黒門町・百人町(草屋の武家屋敷)/大瀬子町(熱田魚問屋)/大
瀬子・木之免(漁師の町)/下之一色(堤防矩面・閑所)/宮の宿(街道筋)/鳴
海・万場・岩塚(宿場町・町屋)
<建造物> ※五十音順・前から5件を例示
社寺建築=味鋺神社(北区)/熱田神宮(熱田区)/雲心寺(西区)/栄国寺(中
区)/円竜寺(緑区)
近代建造物=愛知学院本館(千種区)/愛知県庁舎(中区)/愛知県名古屋労政事
務所(中区)/伊勢久株式会社(中区)/旧稲葉地配水塔(中村区)
古民家=愛知県議会議員会館・旧大喜多寅之助邸(東区)/熱田荘(熱田区)/伊
藤家住宅(西区)/岡家住宅(緑区)/旧兼松家武家屋敷門(千種区)
【図表5-12
「町並み」に関する学習内容例】
(5)「産業」に関する学習内容
モノづくり都市名古屋
と言われるように、「なごや学」の学習内容とし
て「産業」を取り入れる例は多い。
本市の「産業」に関する学習内容を把握するには、本市の経済・産業の動向
を各種のデータや調査結果からとりまとめた『産業の名古屋』(編集/(財)名
古屋都市産業振興公社・発行/名古屋市市民経済局)が参考になる。
図表5-13 に、その内容を基に把握した「産業」の学習内容例を示す。
内の伝統産業
産業
市
についても併せて記す。
<モノづくり都市名古屋のルーツと活性化>
「木」「糸」「土」「鉄(機械)」の産業技術の系譜/環境関連産業/情報関連産
業/医療・福祉・健康関連産業/次世代ロボット産業/産業デザイン/ファッショ
ン産業/新事業創出/産・学・行政の連携/ビジネスインキュベーター/なごやサ
イエンスパーク
<名古屋の経済と産業の特徴>
景気動向/全国の1割を占める名古屋圏経済/名古屋圏経済を牽引する製造業/第
3次産業化/名古屋圏世帯の所得・消費の特徴/愛・地球博の成果/中部国際空港
と名古屋空港/鉄道網/道路網とITS/名古屋港/土地利用・都市開発/貿易/
市内企業の海外進出/外資系企業誘致/観光客の状況/コンベンション推進
<名古屋市の産業の概況>
製造業/伝統産業/卸売業/名古屋市中央卸売市場/小売業/地下街/商店街/中
心市街地活性化/小売市場/大型店の出店/市内サービス業/情報サービス業/介
護・福祉サービス/飲食業・宿泊業/本市の金融の地位/借入難易度の推移/名古
屋の融資制度/証券市場/市内農業/農畜産物生産の動向/ふれあい農業/農業公
園/地産地消
<名古屋市に本店を有する上場企業>
平成17年8月現在・102社
- 34 -
【市内の伝統産業】
有松・鳴海絞/名古屋桐箪笥/尾張七宝/名古屋仏壇/名古屋友禅/名古屋黒紋付
染(以上、経済産業大臣指定の伝統工芸品)
名古屋節句人形/木桶/名古屋扇子/名古屋提灯/工芸菓子/履物鼻緒/和蝋燭
【図表5-13
「産業」に関する学習内容例】
(6)「人物」に関する学習内容
名古屋ゆかりの「人物」を把握するには、『尾張史料のおもしろさ 原典を
調べる』(編集・発行/名古屋市博物館)が有効である。「尾張人名便覧」の
はじめに「人名の調べ方」があり、様々な場合を想定して、人物の調べ方がま
とめられている。
その中のいくつかを、図表5-14 にまとめる。
人物
<概観する場合>
『名古屋市史・人物編』(名古屋市役所編・昭和9年刊)
2冊から成り、2冊目に索引がついている。古代から近代までの約千人を収
録。有名人はほぼ網羅されている。特に江戸時代の人物については情報量も多
く、出典も示されており参考になる。
<著述家の場合>
『尾張著述家総覧』『尾張著述家総覧・続』(太田正弘編)
五十音順の配列で、江戸時代までの約700名を収録。巻末に称号などでも検索
できる索引がついている。
<俳人の場合>
『 中 京 俳 人 考 節 』 ( 文 化 財 叢 書 第 71号 ) 『 尾 張 俳 人 考 』 ( 鬼 頭 素 朗 ・ 伊 藤 亮 三 共
著)
<書家・画家の場合>
『図説中京書家画人考』(文化財叢書第64号)『愛知書家画家事典』『愛知画家名
鑑』(ともに服部徳次郎編)
<商人の場合>
『近世名古屋商人の研究』(林董一著)『尾張出版文化史』(太田正弘著)
<明治時代の人物の場合>
『明治の名古屋人』(名古屋市教育委員会編)
<その他>
『名古屋の文化・平和公園の仏たち』(文化財叢書第87号)
各界の著名人約300名の墓碑を集成したもの。簡単な伝記が付されているため
参考になる。
【図表5-14
「人物」に関する学習内容把握例(『尾張史料のおもしろさ 原点を調べる』より)】
現在活躍している名古屋ゆかりの「人物」を把握する場合には、インターネ
ットの検索機能を利用した語句検索が有効である。たとえば「名古屋
「名古屋
人物」
有名人」などで検索すれば、名古屋に関わりのある人物を扱ったサ
イト・掲示板・ブログが、数多く検索される。
- 35 -
(7)「地域課題」に関する学習内容
「他の生涯学習機関では開設しにくい内容を行っていくことにより、生涯学
習施設の特徴を明確にしていく」という方向性 ※ 5-8 に見られるように、各生
涯学習センターでは、「地域課題」に関する学習内容を積極的に「なごや学」
のプログラムの中に取り入れている。
※5-8
4∼6ページ
第2章「生涯学習セ
ンターにおける『な
ごや学』の背景」参
照。
現在、平成14年4月に本市が地震防災対策強化地域 ※5-9 に指定されたこと
※5-9
昭 和 58 年 、 国 が 「 東
海地震が発生した場
とつとなっている。
合著しい被害を生じ
るおそれのある地
地震防災学習の方向性や企画・立案に際しての視点・方法の提案については、 域 」 を 地 震 防 災 対 策
当名古屋市生涯学習推進センターが平成15年度調査研究事業として取り組んで 強 化 地 域 に 指 定 。 愛
知県では新城市が指
いる。その詳細は『生涯学習センターにおける地震防災学習の進め方』(発行 定 さ れ た 。 そ の 後 、
想定震源域が西側に
広がったことによ
/名古屋市生涯学習推進センター)として報告書にまとめている。
り 、 平 成 14 年 に 本 市
「名古屋の防火・防災」(発行/名古屋市消防局)も、防災の学習内容把握 も追加指定された。
もあり、地震防災学習が「なごや学」における「地域課題」の重要な内容のひ
の参考になる。
環境学習も「地域課題」の重要な内容のひとつである。名古屋市環境審議会
の専門部会が公表した中間とりまとめでは、市民・事業者・行政の協働による
「環境首都なごや」づくりが目標に掲げられたところである。
環境学習についても、当センターの平成16年度調査研究事業において、その
方向性や企画・立案に際しての視点・方法を明らかにしている。詳細は『生涯
学習センターにおける環境学習のあり方』(発行/名古屋市生涯学習推進セン
ター)として報告書にまとめている。
「 『 な ごや 環 境 大 学』 環 境 ハ ンド ブ ッ ク 」( 編 集 ・ 発行 / 「 な ごや 環 境大
学」 ※5-10 実行委員会)も、
名古屋
という視点から環境学習の内容がまと
められたものであり、学習内容把握の参考になる。
(8)「まちづくり」に関する学習内容
※5-10
「なごや環境大学」
環境問題について、
市民・事業者・大
学・学校・行政など
が立場や分野を超え
て、知識・経験・問
題意識を持ち寄って
学びあい・展望を共
有する取り組み。
生涯学習センターの区役所編入により、各センターでは「まちづくり」の取
り組みが一層積極的に展開されている。
その中で、講師として区役所の職員を依頼して
の説明を組み入れたり、
区のまちづくり
区の魅力づくり
について
について考える参加体験型学習の
機会を設定したりするなど ※5-11 、「なごや学」の学習内容に「まちづくり」
というひとつの学習内容のカテゴリーが見られる。受講者に講座のねらいを明
確に認識してもらうことをねらって企画されている場合が多い。
「 ま ち づく り 」 に 関す る 学 習 内容 の 把 握 につ い て は 、「 名 古 屋 新世 紀 計画
- 36 -
※5-11
14∼16ページ
第3章2の(2)
「区役所と連携し、
啓発・地域開設を図
る事例」参照。
2010」および「同地域別計画」に依るところである。
将来的な市全域の「まちづくり」に関する内容を把握するならば『真の豊か
さを実感できるまちへのみち』(編集/名古屋の将来を語る懇談会・発行/名
古屋市総務局)が参考になる。懇談会委員の提案を環境面・経済面・文化面・
社会面・共通的提案の5つの視点でまとめるとともに、各委員発表資料も添付
されている。
(9)「その他」
「その他地域に関することがら」を概観したり、上述(1)∼(8)の学習内容を
総合的に把握したりする際、参考になる例をいくつか挙げる。
『なごやの町名』(発行/名古屋市計画局)
平成元年の名古屋市制百周年の節目にあたり、町名の変遷をたどり、失われた町名を記録
し、村や町の起こり、名称の由来などを史実に基づいて明らかにし、資料としてまとめ発刊
されたもの。
総論、各区の概要と町名解説、市町村合併変遷表・区別町名変遷表・行政区変遷図・昭和
七年字名一覧などの資料編から成る。
『名古屋市 みどりの年報』(発行/名古屋市緑政土木局)
「公園面積」「公園施設」「利用」「緑道・街路樹」「その他」から成る。
各区の公園施設としてジョギングコース、健康増進コーナー、健康散策園路、香りの園、
花の名所、彫刻、水景施設、日時計や花時計、展望台、河川敷緑地など、その他の施設とし
て緑道、水景施設、フラワーロード、フラワーブリッジ、シンボルツリー、花と緑の散歩
道、特色ある並木道、風致地区、市の木・市の花、区の木、区の花等がまとめられている。
各区の区史や区誌
区制施行周年記念事業として、周年事業実行委員会が区史や区誌を編集・発行している。
記載されている内容は区によって様々であるが、区の歴史・区内の施設、遺跡、史跡、文
化財・町名の由来などがまとめてあり、区域の学習内容を把握する際には大変参考になる。
様々なウェブサイト
<名古屋市図書館>http://www.tsuruma-lib.showa.nagoya.jp/
蔵書検索 の機能を利用し、名古屋に関わる事項を扱った図書をすばやく検索するこ
とが可能である。
<なごやインフォメーション・ナビ>http://www.ncvb.or.jp/index_j.html
(財)名古屋観光コンベンションビューローが運営するサイト。「名古屋のおみやげ」
「産業観光情報」「イベント情報」など、観光の視点から名古屋がまとめられている。
「修学旅行に関する情報」の「見学可能施設リスト」は現地学習企画の参考になる。
<あいち地域資源デジタルアーカイブ>http://www.aichi-lrda.jp/top1.html
愛知県地域振興課が作成したサイト。県内の地域資源の活用に関する情報を扱う。名古
屋市の情報も掲載されている。
- 37 -
2
講座プログラム企画の工夫
各生涯学習センターより集約した「なごや学」に関する講座の企画・運営の
中で感じた課題 ※5-12 の2つめとして、次のような内容が挙がっている。
※5-12
19ページ
第3章の4「今後の
課題」参照。
◆ 学習プログラム企画の工夫
「講座企画の際に、新たな視点・切り口を探っていくことが必要」
「3年くらいをワンサイクルにした取り組みが必要」
「学習成果を生かして活躍できる仕組みづくりが課題」
ここでは「なごや学」に関する講座プログラム企画の視点をいくつか提案し、
上記課題の解決を図っていく。 ※5-13
2つの「つながり」の視点∼①「内容的なつながり」
名古屋に関する学習内容は多岐にわたるが、第5章の1「学習内容の把握」
※5-13
3つめに挙げられて
いる「学習成果を生
かす仕組みづくり」
の解決については、
第5章の3「区役所
等との連携のあり
方」で後述する。
で述べたように、大きく歴史・自然・民俗・町並み・産業・人物・地域課題・
まちづくりなどに分類することができる。
まず、これらの学習内容をひとつひとつ取り上げ、学習プログラムを組み立
て て い く 企画 の 視 点 があ る 。 具 体例 を 、 33ペ ー ジ に 記 述し た 「 町 並み 保 存地
区・有松」に関する仮想プログラムで示していく。(図表5-15) ※5-14
【仮想プログラムA】
【仮想プログラムB】
有松・鳴海絞り入門
町並み保存地区を歩く
①絞りが出来るまで
産業
①絞りの商家と城下町
町並み
②<現地学習>有松
②テーブルクロスを作る
手縫い絞り・折り縫い絞り
③<現地学習>四間道
③まき上げ絞り・根まき絞り
④屋敷町と旧岩倉街道
④康松絞り・まき縫い絞り
⑤<現地学習>白壁・主税・橦木
⑤テーブルクロスを染める
【図表5-15
※5-14
仮想プログラムは、
緑生涯学習センター
の講座プログラムを
改編したもの。Aは
平 成 11 年 1 期 、 B は
16 年 後 期 、 C は 14 年
2期の講座を基にし
ている。
⑥<現地学習>中小田井
有松に関する仮想プログラム①】
プログラムAは、有松に伝わる
絞り
の体験を通して、地域の伝統産業に
ついて「気づく・知る」講座である。プログラムBは、有松をはじめとする市
内の町並み保存地区の現地学習を通して、地域の町並みの魅力について「気づ
く・知る」講座である。それぞれが、有松を取り巻くひとつひとつの学習内容
(プログラムAは「伝統産業」、プログラムBは「町並み」)を取り上げて企
- 38 -
画したプログラムとなっている。
次に、学習内容の「内容的なつながり」を意識して企画する視点を考えてい
く。「内容的なつながり」とは、「地
域を取り巻く様々な事象の系統性・関
【仮想プログラムC】
連性を意識する視点」 ※5-15 と言い換え
有松の町並み探訪
ることができる。
具体例として図表5-16 に仮想プログ
①有松村の生い立ちと祭礼行事
ラムCを示す。このプログラムでは、
②<現地学習>有松の史跡と山車
有松を取り巻く「歴史」「民俗」「産
③有松絞りの変遷
業」「町並み」などの学習内容を総合
④<現地学習>絞り体験
的に捉え、それぞれの系統性・関連性
⑤茶屋集落から商家集落へ
を意識しながら、「まちづくり」の内
⑥<現地学習>町家建築と保存
容へとつなげている。
⑦都市再開発と区画整理事業
歴史
民俗
産業
町並み
まちづくり
このような「内容的なつながり」を
意識した企画の視点は、特に「なごや
を認める」「なごやを創る」 講座にお
【図表5-16
有松に関する仮想プログラム②】
いて有効な視点であると考える。
このように、講座プログラム企画の際には、学習内容をひとつひとつ取り上
げてプログラムを企画するのか、「内容的なつながり」を意識してプログラム
※5-15
東京大学 清野聡子
氏の論考を基に記
述。
を企画するのか、という大きく2つの視点が考えられる。(図表5-17)
学習内容をひとつひとつ取り上げる
歴史
自然
民俗
講座プログラム
まちづくり
地域課題
人物
町並み
産業
「内容的なつながり」を意識する
歴史
自然
民俗
講座プログラム
まちづくり
地域課題
人物
町並み
産業
「なごやを知る」講座
「なごやを認める」講座
啓発・成果発信・地域開設
「なごやを創る」講座
タイプ
成果発信・成果環流タイプ
【図表5-17
講座のねらいと企画の視点・イメージ図】
- 39 -
2つの「つながり」の視点∼②「人的なつながり」
現在取り組まれている「なごや学」に関する講座は、広く一般を対象に、多
様な
「
きっかけづくり
をねらい事業展開されている。(24ページ参照)
まちづくり
人づくり
は
」といわれるように、「なごや学」の講座
プログラムを企画する際には、「人的なつながり」が広がるような
づくり
きっかけ
を意識する視点も必要である。
たとえば、38ページ図表5-15 に示した仮想プログラムA・Bに、「人的な
つながり」の視点を加えた企画例を図表5-18 に示す。 ※5-16
【仮想プログラムA−2】
【仮想プログラムB−2】
有松・鳴海絞り入門
町並み保存地区を歩く
①絞りトーク∼絞りが出来る
まで
①コースの概要と班分け・役
割分担
②テーブルクロスを作る
手縫い絞り・折り縫い絞り
②絞りの商家と城下町
※5-16
38 ペ ー ジ の ※ 5-14 と
同様に、緑生涯学習
センターの講座プロ
グラムを基に記述。
実際のプログラム
も、ここに述べるよ
うな「人的なつなが
り」の視点が意識さ
れたプログラムとな
っている。
③<現地学習>有松
③まき上げ絞り・根まき絞り
④<現地学習>四間道
④康松絞り・まき縫い絞り
⑤屋敷町と旧岩倉街道
⑤テーブルクロスを染める
⑥<現地学習>白壁・主税・橦木
⑦<現地学習>中小田井
⑥作品を持ち寄って
⑧まとめのマップづくり
【図表5-18
有松に関する仮想プログラム③】
プログラムA−2では、第1回に班分けをねらった参加体験型学習を取り入
れ班単位で実習を行うとともに、最終回には作品発表会のコマを設定し、人的
なつながりを促す
きっかけづくり
を図っている。プログラムB−2も同様
に、講義のコマに入る前にアイスブレーキング ※5-17 を兼ねて班分けを行うコ
※5-17
「アイスブレーキン
マを設定し、最終回には町並み保存地区のマップづくりを行うコマを設定して グ」
話し合いに入ってい
いる。
く前のウォーミング
アップで、氷のよう
になっている精神状
このように、「人的なつながり」の視点を意識したプログラム企画によって、 態 を 溶 か し て い く と
いう意味の活動。
地域の魅力や可能性に気づいてもらう
つながりを育む
きっかけづくり
きっかけづくり
から、参加者同士の
へと、講座のねらいを膨らませていくこと
ができると考える。
- 40 -
長期的な取り組みの視点
講座を企画する際には、38ページの課題にも挙げられていたように、3年く
らいを見通した長期的な取り組みの視点をもつことも有効である。
<「内容的なつながり」を意識した長期的視点>
ひとつの学習内容を数年間にわたって取り上げ、それを取り巻く様々な事象
との「内容的なつながり」(38ページ参照)を意識して企画していく視点が考
えられる。具体例として、中区の学習内容を総合的に捉えた仮想プログラムを
※5-18
仮想プログラムは、
中生涯学習センター
の講座プログラムを
改編したもの。Dは
平 成 15 年 2 期 、 E は
16 年 前 期 、 F は 17 年
後期の講座を基にし
ている。
図表5-19 に示す。 ※5-18
1年目
【仮想プログラムD】
2年目
【仮想プログラムE】
堀川・水辺物語
3年目
【仮想プログラムF】
なごや本町通り物語
なごや碁盤割り物語
①「古渡」と七塚
①「橘町」と徳川宗春
①「本町通り」と出版・教育
②<現地学習>「古渡」
②<現地学習>「橘町」
②<現地学習>「本町通り」
③「前津」とおからねこ
③「門前町」と大須
③「栄町」と呉服屋戦争
④<現地学習>「前津」
④<現地学習>「門前町」
④<現地学習>「栄町」
⑤「松原」と民間伝承・
産業遺跡
⑤「末広町」と若宮祭
⑤「長者町」と繊維街
⑥<現地学習>「末広町」
⑥<現地学習>「長者町」
⑦本町通り文化再生に向
けて
⑦碁盤割町の暮らしを伝
えるために
⑥<現地学習>「古渡」
⑦堀川文化再生に向けて
【図表5-19
中区に関する仮想プログラム】
「水の道」「陸の道」「まち(碁盤割)」とテーマを移しながら、それぞれ
に関わる歴史・自然・民俗・町並み・産業・まちづくりなどを、現地学習を取
り入れながら学んでいく企画である。
ひとつひとつが独立したプログラムであるとともに、1回の講座では扱いき
れない多様な内容を、3年間の長期的な取り組みの視点をもつことにより関連
性をもって総合的に学ぶことができるようになっている。
<「講座の性格」のバランスを考慮した長期的視点>
多様な
きっかけづくり
をねらって事業を展開していくためには、第5章
の1「学習内容の把握」で述べてきたように、地域に関する学習内容を把握し
て多様な
内容
のプログラムを企画していくとともに、多様な
性格
の講
座をバランスよく企画していく視点も必要である。
「なごや学」に関する講座は、その意義とともにいくつかの体系別整理を当
- 41 -
てはめることにより、それぞれの性格が明らかになる。 ※5-19 このような「講
座 の 性 格 づけ 」 を 利 用し て 、 「 どの よ う な 性格 の 講 座 をい つ 開 設 して い くの
か」という3年くらいの長期的視点をもって計画することも有効である。
※5-19
25∼26ページ
第4章の4「『なご
や学』の体系と講座
の性格」参照。
講座の性格を意識した実施計画の一例を、図表5-20 に示す。
平成○年度
A講座
B講座
C講座
意義
アイデンティティの確立
地域課題の新たな切り口
地域住民の学習活動推進
まちづくりへの動機付け
範囲
全市域
区域
区域
ねらい
啓発
成果発信
成果環流
視点
知る
知る・認める
認める・創る
講座形態
講義中心
現地学習中心
参加型学習中心
企画形態
センター独自
区役所連携
区役所連携
【図表5-20
講座の性格を意識した実施計画の一例】
<「系統的・発展的概念」を意識した長期的視点>
「なごやを知る」「なごやを認める」「なごやを創る」という3つの学びの
間に系統性(連続性)をもたせ、一連の学びを通してまちづくり参画へと発展
的に結び付けていく「系統的・発展的概念」 ※5-20 に基づく企画を、長期的に
企画していく視点が考えられる。
具体例として、成果環流を図る「創る」講座の開設を計画し、それに向けて
いくつかの「知る」講座、「認める」講座などを事前から企画・開設していく
※5-20
22∼23ページ
第4章の3「『運動
性』の側面における
3つの視点の捉え
方」参照。
手法がある。(図表5-21)
平成○年度 前期
平成○年度 後期
△区・歴史と暮らし
(講義中心)
△区の年中行事
(現地学習中心)
△△祭りを訪ねて
(現地学習中心)
昔の子ども・今の子
ども(参加型学習)
親子で体験伝統行事
(1日教室)
セカンドライフセミ
ナー(参加型学習)
【図表5-21
平成○年度 前期
△区伝承遊び
ボランティア養成講座
「系統的・発展的概念」に基づく講座計画の一例】
事前の講座を企画する際には、性格の違う講座を企画することにより、多様
な
きっかけ
から「創る」講座に誘導する視点も考えられる。
- 42 -
3
区役所等との連携の工夫
各生涯学習センターより集約した「なごや学」に関する講座の企画・運営の
中で感じた課題 ※5-21 の3つめとして、次のような内容が挙がっている。
◆ 区役所等との連携の工夫
※5-21
19ページ
第3章の4「今後の
課題」参照。
「区役所との連携のあり方が今後の課題」
「各区における連携の情報を共有する必要がある」
「様々な組織や市民を巻き込んだ総合的な取り組みが必要」
ここでは「なごや学」に関する区役所との連携の現状をまとめるとともに、
新たな連携方策について提案し、上記課題の解決を図っていく。
区役所との連携の工夫
「なごや学」に関する区役所との連携の現状ついては、第3章の2「区役所
との連携による事業展開」で詳しく述べてきたところである。
区役所との連携の特徴を再度 図表5-22 にまとめてみる。
成果発信・成果環流を図る
事例
・ 「区の魅力づくり」に関わる内容での連携が多い。
・ センターが人材育成の役割を担い、活動サポートを区役所中
心で行う事例が展開されている。
・ 区役所が立ち上げた既存グループを利用して、継続して活動
できる仕組みづくりが展開されている。
・ センターの事業と区役所の事業を合体した企画・運営が展開
されている。
啓発・地域開設を図る事例
・ 区役所のもつ地域とのつながりを生かして、講座の講師選
択、講師交渉、学区との橋渡しを区役所が担う事例が展開され
ている。
・ 「区の魅力づくり」事業に関わる多様な講座での連携が多
い。
・ 講師として区役所の職員を依頼する事例が展開されている。
・ センターと区役所が協働で講座を企画し、それぞれ役割分担
し、効率的な運営をしている事例が展開されている。
その他
・ 区民まつりを成果発表の場として活用している事例がある。
・ センターが主催講座で得たノウハウをもとに区役所の事業に
協力している事例がある。
【図表5-22
区役所との連携の特徴(まとめ)】
課題の中に挙げられているように、区役所との連携を工夫していく際には、
このような各生涯学習センターの取り組みの事例やノウハウを共有していくこ
とが有効である。
- 43 -
センターの区役所編入から6年が経ち、連携事例は今後も増えていくものと
考えられる。そこで、連携に関する最新の情報を16センターで共有していくこ
とが、さらに重要になってくると考えられる。館長会・係長会・社会教育主事
会等での情報交換など、継続的に連携事例を集約・共有していく取り組みが必
要である。
新たな連携方策の工夫
各生涯学習センターでは、区役所に限らず様々な組織・団体との連携が進め
ら れ て い る 。 区 役 所 以 外 と の 連 携 事 例 ( 平 成 16年 度 分 ) の 一 部 を 図 表 5-23
に挙げる。
センター
千種
講座名
連携先
椙山女学園大学
東
<講座>快適な生活を始めよう!∼もっと
できるよ、くらしの工夫∼
<シリーズ講演会>尾張徳川家の名宝
中村
<講座>高齢者の生活を考える
同朋大学
昭和
<事業>興正寺自然観察会
西
<講座>西区女性セミナー∼豊かな学び、
楽しい出会い∼
<講座>大同工業大学高等学校共催パソ
コン講座
<講座>市民緑地ボランティア養成講座
八事里山づくりの会・昭和区住みた
くなるまちづくり研究会
西区地域女性団体連絡協議会、西区レ
クリエーションバレーボール協会等
大同工業大学
南
守山
天白
徳川美術館
緑政土木局、みどりの協会、金城学
院大学
名城大学
天白
<講座>ボランティアで光る☆わたしの
個性
<講座>親・子で、― はてな?
天白
<講座>かんたん運動で健康づくり
天白学区
全区
(地域ふれあい実践講座)
区内小中学校PTA
該当区
(施設開放講座)
区内トワイライトスクール、教育ス
ポーツ振興事業団
【図表5-23
名古屋女子大学
区役所以外との連携事例(一部)】
図表にみられるような地域の大学、美術館、自主グループ、地域女性団体、
国の組織、学区、PTA、トワイライトスクール等との連携事例には、今後の
「なごや学」における新たな連携方策を考える上で、様々な可能性が見出せる
と考える。
また、現行の都市型青年の家の統廃合が行われ、平成19年度には新青少年教
- 44 -
育施設が開設される予定である。新施設においては
ユースサポーター
と呼
ばれるボランティア養成に重点が置かれ、「地域を活かす・世代をつなぐ青少
年」の育成を図る事業展開が考えられている。このような青年のボランティア
活動との連携も、新たな「なごや学」の連携方策として有効である。
38ページに挙げられた「学習成果を生かして活躍できる仕組みづくり」とい
う課題も、様々な組織・団体との連携を進めることにより解決が図れるものと
考える。
新たな連携による「仕組みづくり」の具体例として、国土交通省との連携を
考えてみる。
国土交通省中部地方整備局では、「明日の中部を創る21世紀協議会エクスカ
ーション推進委員会」を組織し、
エクスカーション
の取り組みを進めてい
る。 ※ 5-22 エクスカーションとは「従来型の見学や視察とは異なり、訪 れ た
場所で
案内人
の解説に耳を傾けながら参加者も意見を交わし、地域の自然
や歴史、文化と共に社会資本を学び考え、理解を深める『体験型の見学会』」
※ 5-23
とされている。『エクスカーションガイドブック』を見ると、名 古 屋
市 内 で は 「堀 川 い ま むか し 」 「 近代 建 築 ウ ォッ チ ン グ 」「 名 古 屋 港め ぐ り」
「ITSで未来の道体験」「都市の防災を考えよう」という5種類の
カーションエリア
「
案内人
エクス
が設定されている。
の解説に耳を傾けながら・・・・」とあるように、それぞれのエク
スカーションエリアではガイド(現地解説者)をコーディネートする仕組みが
作られている。国土交通省では地域の
案内人
習成果を生かす場としての連携が考えられる。
- 45 -
の情報を求めており、今後学
※5-22
http://www.cbr.mlit
.go.jp/expo/index.h
tm 参照。
※5-23
『エクスカーション
ガイドブック・中部
の魅力再発見!体験
型の見学会』(明日
の 中 部 を 創 る 21 世 紀
協議会エクスカーシ
ョン推進委員会)よ
り引用。一部加筆。
【参考文献】
◎本文中に記述した参考文献
<
>内は記述ページ
『地域学と生涯学習∼地域学の方向性を探る∼』
(全日本社会教育連合会『社会教育』1997・11月号)<2>
『名古屋市社会教育センター年報』『名古屋市生涯学習センター年報』
(名古屋市教育委員会)<4∼6>
『新修名古屋市史
第一巻∼第十巻』
(編集/名古屋市史編集委員会・発行/名古屋市)<27∼35>
『名古屋の史跡と文化財(新訂版)』(編集・発行/名古屋市教育委員会)<30>
『名古屋市史跡・名勝地図』(編集・発行/名古屋市教育委員会)<30>
『指定文化財目録』(名古屋市教育委員会)<30>
『産業の名古屋』(編集/財団法人名古屋都市産業振興公社・発行/名古屋市市民経済局)<34>
『尾張史料のおもしろさ
原典を調べる』(編集・発行/名古屋市博物館)<35>
『生涯学習センターにおける地震防災学習の進め方』
(発行/名古屋市生涯学習推進センター)<36>
『名古屋の防火・防災』(発行/名古屋市消防局)<36>
『生涯学習センターにおける環境学習のあり方』(発行/名古屋市生涯学習推進センター)<36>
『「なごや環境大学」環境ハンドブック』(編集・発行/「なごや環境大学」実行委員会)<36>
『真の豊かさを実感できるまちへのみち』
(編集/名古屋の将来を語る懇談会・発行/名古屋市総務局)<37>
『なごやの町名』(発行/名古屋市計画局)<37>
『名古屋市
みどりの年報』(発行/名古屋市緑政土木局)<37>
『エクスカーションガイドブック
中部の魅力再発見!体験型の見学会』
(明日の中部を創る21世紀協議会エクスカーション推進委員会)<45>
◎その他の主な参考文献
『地域の学びが地域をひらく』(財団法人山形県生涯学習文化財団)
『生涯学習社会』(著/讃岐幸治)
『家庭・学校・地域の連携・融合のすすめ』(国立教育会館社会教育研修所)
『なごや100年』(編集/名古屋市制100周年記念誌編集委員会・発行/名古屋市総務局)
『マイタウンなごや』(編集/名古屋市市長室広報課・発行/名古屋市)
『なごや発掘・発信マガジン
nagoya発』(編集/名古屋市市民経済局・発行/名古屋市)
『名古屋学連続講座』(編集/財団法人名古屋都市センター)
『名古屋市市民情報センター
資料目録』(編集・発行/名古屋市市民経済局)
- 46 -
巻末資料
生涯学習センターの「なごや学・まちづくり」主催講座一覧 (平成16年度) ※講師名敬称略
オリエンテーション(区の歴史、生い立ちを知ろう・町の由来を
知ろう)
<現地学習>千種区の歴史と文化に触れてみよう∼センターから
自由ケ丘∼
千 我が町ちくさ
<現地学習>名古屋地方気象台の見学
種 再発見!
<現地学習>町を見てみよう・本山(桃厳寺)から名古屋大学
千種区役所職員・千種郷土史学習会会
員
千種郷土史学習会会員
気象台職員
名古屋大学 小松尚
<現地学習>(茶屋ヶ坂公園)区の花あじさいを植えてみよう
東山植物園ガイドボランティア会員
これからの町づくりを考える
名古屋市立大学 鈴木賢一
名古屋の構造
郷土史研究家 舟橋武志
<現地学習>大須かいわいの見学
郷土史研究家 小林元
名古屋を知っ 名古屋弁のわらべ歌
千
てちょうだゃ 名古屋のわらべ歌
種
あすかなも! 名古屋城築城のいきさつ
わらべ歌研究家 服部勇次
郷土史研究家 小林元
名古屋城の構造
郷土史研究家 小林元
名古屋の魅力とこれからの町づくり
都市研究所スペーシア代表 井澤知旦
正調名古屋甚句とは
名古屋甚句にチャレンジ①前唄「恋の鯉」
名古屋甚句で 名古屋甚句にチャレンジ②本唄「宮の熱田」
千
万博に参加し 名古屋甚句にチャレンジ③本唄「尾張大納言」
種
よう
名古屋甚句にチャレンジ④本唄「花の名古屋」
正調名古屋甚句を拡める会 甚富華
名古屋甚句にチャレンジ⑤本唄「名古屋名物」
発表会∼みんなで唄ってみよう∼
<現地学習>九代玉屋庄兵衛さんの工房を訪ねて
絵付けの話と実技(サラダプレート)
千 魅!見!味!
なごやの味 天むす と ういろう をつくろう
種 なごや
<現地学習>史跡探索 旧街道、熱田界隈
尾陽木偶師 九代玉屋庄兵衛
ノリタケクラフトセンター長
川口裕司
管理栄養士 丹羽佐枝子
郷土史家 黒川光雄
なごや百人一首
グループはてな 野村千寿子
<現地学習>地震のメカニズムと災害∼名古屋大学災害対策室を
名古屋大学 鈴木康弘
訪ねて∼
名古屋大学 山田功夫
地震に自信あ 地震による被害 想定
千 り!?∼わかっ きっと大丈夫!?我が家の耐震
名古屋大学 飛田潤
種 てたつもりな
地震予知はどこまで可能か?
名古屋大学 鷲谷威
んだけど…∼
防災準備、家庭でできること∼安心を積み重ねる∼
NPOレスキューストックヤード職員
浦野愛
地震!そのときの行動は?∼頼りになるのは自分です∼
歴代藩主と年寄衆
東区にかかわり深い武士たち
名古屋の発展 藩政時代の文化人
につくした東
東
近代産業の担い手
区ゆかりの
名古屋の文教地区を確立した人たち
人々
大名古屋発展を目指した指導者
新修名古屋市史編集委員 久住典夫
戦後の名古屋の行政職人に徹した人たち
ガイドボランティア活動とその意義
日本社会教育学会会員 中島一
お宝いっぱい、東区の歴史と町並み
新修名古屋市史編集委員 久住典夫
東区の町並み∼東部地区編∼
<現地学習>東区のお宝探訪 その1∼東部地区∼
「文化のみ 東区の町並み ∼西部地区編∼
ち」ガイドボ
東
<現地学習>東区のお宝探訪 その2∼西部地区∼
ランティア養
東区の町並み∼北部地区・南部地区編∼
成講座
<現地学習>東区のお宝探訪 その3∼南部地区∼
<現地学習>東区のお宝探訪 その4∼徳川庭園編∼
※名古屋市緑政土木局職員
まだある東区のお宝 ∼長母寺物語と知られざる東区ゆかりの
人々∼
- 47 -
東区文化のみちガイドボランティアの
会
山車と天王祭りの歴史
中之切奉賛会会長 水野隆志
<現地学習>山車の準備 棒締め
湯取車保存会 伊藤剛二
訪ねてみよ <現地学習>からくり人形と伝統の技
東 う!東区の山
<現地学習>伝統のお囃子
車と祭り
<現地学習>天王祭りと山車
神皇車保存会 加藤善久
古出来町奉賛会 吉田武夫
西之切須佐之男社奉賛会 落合健次
まとめ∼山車と祭りの魅力発信∼
センター職員 仲辻彰人
能の装束∼お話と着付け実演∼
能楽シテ方・観世流 梅田邦久
名古屋の能・狂言の歴史
狂言師・和泉流 佐藤友彦
能の謡と舞∼稽古事としての楽しみ∼
芸どころ名古
屋の伝統文化
東
∼能・狂言の 能の音楽∼お話と実演 笛、小鼓、大鼓∼
世界∼
能の文学∼文学における能・狂言の世界∼
<現地学習>名古屋能楽堂∼能・狂言を楽しむために∼
能楽シテ方・観世流 祖父江修一
能楽笛方・藤田流 大野誠
能楽小鼓方・幸清流 後藤嘉津幸
能楽大鼓方・石井流 河村真之介
椙山女学園大学 飯塚恵理人
前名古屋能楽鑑賞会運営委員長
岩田はるみ
名古屋の伝統文化「正調名古屋甚句」とは・・・∼名古屋甚句を聴
いてみませんか?∼
名古屋甚句にチャレンジ①∼前唄「恋の鯉」中国の古事を唄って
います∼
正調名古屋甚 名古屋甚句にチャレンジ②∼本唄「宮の熱田」宮の熱田と西行法
句で私たちの 師を合わせて唄っています∼
北 まち 名古 名古屋甚句にチャレンジ③∼本唄「尾張大納言」金鯱の心情を 正調名古屋甚句を拡める会 本條秀華
屋 を唄お 唄っています∼
名古屋甚句にチャレンジ④∼本唄「花の名古屋」名古屋の繁盛ぶ
う!
りを唄っています∼
名古屋甚句にチャレンジ⑤∼本唄「名古屋名物」後に付け加えら
れた独自の唄です∼
発表会∼みんなで唄ってみよう!∼
稲置街道の概要∼その歴史と役割∼
北
歴史ロマン
稲置街道
をゆく
清水から黒川へ∼清水の里の歴史、街道のできごと∼
<現地学習>稲置街道をゆく①∼蓮池弁天、御首社、杉の宮、解
脱寺等をめぐる∼
黒川から成願寺へ∼稲置街道と黒川、矢田川、御用水とのかかわ
り∼
堀川文化探索隊代表 沢井鈴一
<現地学習>稲置街道をゆく②∼安栄寺、お福稲荷、成願寺、児
子宮等をめぐる∼
成願寺から味鋺へ∼庄内川と稲置街道、味鋺方面に残る古代遺跡
∼
<現地学習>稲置街道をゆく③∼味鋺神社、護国寺、首切地蔵、
東八龍神社等をめぐる∼
城下はじめての本屋
大岡越前の出版統制
江戸時代の名
古屋城下の本 幕府に挑んだ本屋たち
北 屋さん∼名古 芭蕉も訪れた本屋
屋文化を支え 「北斎漫画」の誕生
た人々∼
「屁クサイ」と北斎
愛知文教大学 岸雅裕
オシベ・メシベは名古屋から
<北区の魅力
づくり体験Ⅱ
>ふるさとの
北
味 味鋺い
も から始ま
るまちづくり
味鋺の早生いもについて
堀川文化探索隊代表 沢井鈴一
<現地学習>いも掘り体験
<現地学習>オズモール・フェアに参加∼地域おこしのイベント
に参加しよう!∼
味鋺いものおいしい食べ方を伝えよう①∼いも菓子づくり体験∼
味鋺いものおいしい食べ方を伝えよう②∼おいしい調理法の工夫
∼
<北区の魅力 オリエンテーション&組細工に挑戦!
づくり体験Ⅲ
>ふるさと北 <現地学習>九代玉屋庄兵衛さんのギャラリーと工房見学
北 文化の旅∼未 名古屋手描友禅に挑戦①∼オリジナルのハンカチを作ろう∼
来に伝えたい
名古屋手描友禅に挑戦②∼オリジナルのハンカチを作ろう∼
名人たちの技
名古屋手描友禅に挑戦③∼オリジナルのハンカチを作ろう∼
∼
- 48 -
北・北いもの会副会長 丹羽好一
北区役所まちづくり推進部地域振興課
職員
北区生菓子組合会員
北・北いもの会会員
一級建築士 河村定夫
尾陽木偶師 九代玉屋庄兵衛
名古屋友禅黒紋付協同組合連合会会長
市石忠昭
身近な街をフィールドワークするために∼考現学採集の手法を学
ぶ∼
街のフィールドワーク①∼四間道付近を歩く∼
西区の魅力発
見∼考現学採 フィールドカードを作ろう∼見つけた資料を整理する∼
西 集による街角 街のフィールドワーク②∼美濃街道を歩く∼
野外活動研究会代表 岡本信也
ウォッチング 街のフィールドワーク③∼ノリタケの森付近を歩く∼
∼
フィールドカードを使ってまとめよう∼採集と分類について考え
る∼
何が発見できましたか∼街歩きの楽しさを雑談∼
徳川宗家の相続争い∼御三家の戦い 吉宗8代将軍に∼
米将軍吉宗の行財政改革∼享保の改革の本質∼
徳川宗春の時 宗春登場、バイブルは「温知政要」∼消費は美徳の経済学∼
西 代∼江戸時代
歴史文化研究家 河島芳和
の構造改革∼ 地方行政は地方で、名古屋の繁栄∼宗春の自由主義政策の反響∼
夢の跡、宗春失脚∼藩財政の破綻∼
尾張藩の行財政改革∼宗勝、宗睦の苦闘∼
名古屋手描友禅の工程と歴史∼下絵∼
西
糸目糊置
名古屋友禅入
挿し友禅
門
伏せ糊置
名古屋友禅工芸協同組合理事長 堀部
満久
彩色仕上げ
西上免古墳と前方後円墳の問題をめぐって
西
東之宮古墳・白山藪古墳と三角縁神獣鏡
尾張なごやの
南山大学 伊藤秋男
古墳を訪ねて 大須二子山古墳・断夫山古墳と尾張古墳文化の特質
<現地学習>熱田区の古墳を訪ねて 高蔵古墳群→断夫山古墳→
白鳥古墳
劇場ボランティアを始めよう∼劇場の舞台機構∼
中村文化小劇場職員
音響の基本としこみ
あなたもまち 音響の効果と操作
中
の劇場ボラン
村
照明の基本としこみ
ティアⅢ
照明の効果と操作
マナコ プロジェクト
ノノヤマ マナコ
藤井照明 坂下孝則
アクテノン夏祭りに向けて
中村生涯学習センタ−職員
集まれ魅力発見隊! オリエンテーション
中村生涯学習センタ−職員
元(財)名古屋都市センター常務理事
池田誠一
郷土史家 黒川光雄
名古屋駅の歴史を振り返ろう
名古屋駅まる <現地学習>ビル群の間を歩いてみよう
中 ごとウォッチ <現地学習>JRセントラルビルに潜入しよう∼普段は見れない
JRセントラルビル職員
村 ング∼過去・ ところが!?
現在・未来∼
<現地学習>地下街を歩いてみよう
郷土史家 黒川光雄
名古屋駅周辺のゆくえ
(財)名古屋都市センター職員
名古屋駅の魅力をスクラップ
中村生涯学習センタ−職員
オリエンテーション∼散歩学のすすめ∼
<現地学習>北区上飯田界隈を散策する散歩学
なごや散歩学 <現地学習>瑞穂区御劍学区を散策する散歩学
中
∼のんびり歩 <現地学習>中村・西区円頓寺界隈を散策する散歩学
村
こう∼
ちょっと休憩・ブレイクタイム∼感想や体験を振り返って∼
三重大学名誉教授 冨野孝生
<現地学習>中村街自慢&魅力発見隊∼中井筋緑道を歩く∼
なごや散歩の魅力を語ろう∼学びの縁から広がる人の輪∼
橘町∼宗春の時代の華やかさ∼
<現地学習>東別院・日置神社・妙善寺、梅香院、仏壇製造所等
を訪れ、町の人との交流
門前町∼大須門前のにぎわい∼
<現地学習>北野天満宮・水天宮・日出神社・天寧寺等を訪れ、
名古屋本町通 大須の人との交流
中
堀川文化探索隊代表 沢井鈴一
り物語
末広町∼若宮祭と町の人々∼
<現地学習>若宮神社・守網寺・御旅所跡等を訪れ、末広町の人
との交流
御幸本町∼本町商人の心意気∼
<現地学習>東照宮・那古野神社・八重垣小路等を訪れ、碁盤割
の町の人との交流
- 49 -
名古屋城築城∼尾張藩の成立と築城の計画、工事の状況等∼
本丸、二の丸、深井丸∼櫓、城門、堀、石垣等の配置とその役割
∼
<現地学習>城内見学∼本丸、二の丸、西の丸∼
中 名古屋城細見
三の丸と武家屋敷∼三の丸の構造と武家屋敷の変遷∼
<現地学習>三の丸西部と堀川端、幅下門、榎多門、御園門等
長久手町文化財保護審議会委員
小林元
本丸御殿と二の丸御殿∼殿舎の建築とその変遷∼
<現地学習>三の丸東部と土居下∼東照宮・本町門・東大手門・
土居下等∼
外堀周辺の城下町∼片端筋、京町筋等∼
フィールドワークの方法と実際
<現地学習>史蹟・遺跡を調べる(1)広小路通より北
マップ作り(1)
知る区ロード
発∼中区の史 <現地学習>史蹟・遺跡を調べる(2)広小路通∼若宮大通
中
蹟マップを作 マップ作り(2)
ろう∼
<現地学習>史蹟・遺跡を調べる(3)若宮大通より南
日本社会教育学会会員 中島一
マップ作り(3)
まとめ∼中区の魅力を語る∼
知っていますか!? ごきそ緑道
<現地学習>区民による花壇づくりの実例∼緑区新海池公園∼
花と緑でまち
づくり
昭
∼ごきそ緑道
和
アダプトプロ
グラム∼
<現地学習>花苗の苗床づくりを学ぶ①∼川名公園∼
<現地学習>花苗の苗床づくりを学ぶ②∼川名公園∼
<現地学習>街路の花壇づくりを学ぶ①∼ごきそ緑道∼
自然観察指導員 篠田陽作
<現地学習>街路の花壇づくりを学ぶ②∼ごきそ緑道∼
ごきそ緑道アダプトプログラムの推進団体のあり方
みんなで考えよう!! これからのごきそ緑道
昭和区案内人とは?
昭和区案内人クラブ代表 加藤龍明
<現地学習>先輩案内人から学ぼう①∼鶴舞を歩こう∼
<現地学習>先輩案内人から学ぼう②∼荒畑周辺の歴史と文化を
生きがい発 訪ねて∼
昭
見!昭和区案 <現地学習>先輩案内人から学ぼう③∼いりなか周辺の歴史と文 昭和区案内人クラブ会員
和
内人になろう 化を訪ねて∼
<現地学習>先輩案内人から学ぼう④∼八事山興正寺を歩こう∼
<現地学習>ちょっとガイドボランティア体験をしよう
昭和区案内人を目指して
昭和区案内人クラブ代表 加藤龍明
尾張藩と明治維新
名古屋が市制をしいてから
名古屋を知ろ 愛知・名古屋の「ものづくり」のあとを訪ねて
昭 う!∼名古屋
大正デモクラシーと名古屋
和 100年の歴
軍靴の足音と軍都名古屋
史∼
焼けあとから立ち上がった名古屋
新修名古屋市史編集委員 久住典夫
高度経済成長と200万都市を目指して
尾張藩社会における近代への胎動
尾張藩と明治維新
その時、名古 城下町から近代都市名古屋へ
瑞 屋は…∼幕末 名古屋の産業近代化を担った人々
東邦学園大学 高木傭太郎
穂 から近代にか
百万都市名古屋はいかにつくられたか
けて∼
<現地学習>近代都市名古屋ゆかりの人々を訪ねて∼覚王山見学
∼
名古屋東部住宅地化とプランナーたち
オリエンテーション
おばけやし
瑞 き を作ろう
穂 ∼区民まつり
に参加∼
おばけやしき
作戦会議
おばけやしき
準備
おばけやしき
制作
おばけやしき
完成・練習
センター学習支援スタッフ
区民まつりに参加1
区民まつりに参加2
- 50 -
街をつくった家康
近代につなげた禄佐
瑞 名古屋の街の
市街地をつくった栄耀
穂 4人の恩人
戦災から復興させた寿郎
名古屋工業大学 池田誠一
そしてその後の街づくり
高齢期の「生きがい」を支える健康と体力
いきいき高齢 楽しい昼食づくりを
瑞
期∼健康が一 健康のための茶の利用
穂
番!∼
ごまー体になぜいいの?
名古屋女子大学 小澤教子
東海学園大学 南廣子
名古屋女子大学 佐野満昭
名古屋女子大学 福田靖子
要介護の予防を考える
瑞穂区社会福祉協議会 中村弘佳
芸どころ名古屋と伝統音楽
日本人の好きな笛(講義と実演)
芸どころ名古 小鼓の音(講義と実演)
熱
屋∼伝統音楽 長唄を唄ってみよう(講義と実演)
田
の今∼
下座音楽から楽しむ歌舞伎
岐阜聖徳学園大学 山田隆
御園座特別職 渡辺久男
江戸歌舞伎に見る風俗あれこれ
似たもの演劇 オペラと歌舞伎
史跡とまちづくり
熱田区役所まちづくり推進部職員
史跡ガイドとは?
熱田史跡ガイドの会代表 中川庄司
「高蔵・夜寒の里」の学習 熱田台地の寺社や古墳群をめぐる
<現地学習>「高蔵・夜寒の里」
熱田の町の史 「高蔵・夜寒の里」ガイドをするなら…(原稿づくり)
熱
跡ガイドにな
田
りませんか? 「熱田神宮・裁断橋」の学習 歴史のふるさとをたずねて
<現地学習>「熱田神宮・裁断橋」
元桜花学園大学 日下英之
「熱田神宮・裁断橋」ガイドをするなら…(原稿づくり)
ガイド原稿の発表と講評
<現地学習>ガイドの体験と今後の活動に向けて
オリエンテーション 名古屋の近代産業の歩み
<現地学習>産業技術記念館∼モノづくり愛知 その原点をここ
に見る∼
<現地学習>名古屋港を海から見学∼築港、それが今や貿易額全
国一に…∼
熱 名古屋の産業 <現地学習>ブラザー工業∼洋装化、そしてアパレル産業振興に
貢献∼
田 遺産
<現地学習>上下水道局鍋屋上野浄水場∼快適、清潔な都市生
活、上水道は第一条件∼
<現地学習>交通局日進工場・レトロ電車館∼熱田にも市電車庫
があった そして栄町へは「黄電」で…∼
<現地学習>名古屋港から歩く∼明治期、町は港から形成されて
いった∼
熱田の歴史・文化とまちづくり
甚句「宮の熱田」を唄おう
魅力いっぱい
見てみて!熱 <現地学習>熱田の史跡を訪ねて∼東海道・宮の渡しコース∼
熱
田∼あつたの 都々逸体験 おはなしいろいろ講座
田
文化紹介しま 狂言とは?
す∼
熱田にまつわる謡曲と仕舞の体験
<現地学習>熱田の史跡を訪ねて∼高蔵・夜寒の里コース∼
熱田史跡ガイドの会会員
名古屋大学 近藤哲生
中部産業遺産研究会 朝倉昭二
中部産業遺産研究会 大橋公雄
中部産業遺産研究会 中住健二郎
中部産業遺産研究会 島田晴人
中部産業遺産研究会 近藤是
熱田区まちづくり推進部主幹
熱田名甚会
熱田史跡ガイドの会
都々逸熱田
熱田わざをぎ会
熱田謡曲を楽しむ会
熱田史跡ガイドの会
「前田利家ONDO」の誕生の経緯と活動状況
「前田利家ONDO」の振り付けを覚えよう(前半)
前田利家ON
中 DOに挑戦∼ 「前田利家ONDO」の振り付けを覚えよう(前半)
川 ダンスで仲間 「前田利家ONDO」の振り付けを覚えよう(後半)
づくり∼
「前田利家ONDO」の振り付けを覚えよう(後半)
ミニ発表会
- 51 -
「前田利家ONDO・舞人」
代表 和嶋啓子
ふるさとの前田利家
郷土史研究家 舟橋武志
なごやの味∼味噌カツを作ろう∼
料理研究家 神戸由利恵
中 再発見!なご なごや弁のわらべ歌
川 や
竹細工を作ろう
わらべ歌研究家 服部勇次
なごや昔ものがたり
あつた蓬莱軒 鈴木せき子
<現地学習>産業技術記念館の見学
産業技術記念館 職員
地震・雷・火事・おやじ∼気象のことわざから学ぶ∼
名古屋地方気象台 防災予報官
籠由商店 高田定雄
<現地学習>百聞は一見に如かず∼実地に学ぶ∼
港防災センター 職員
中 ことわざから 亀の甲より年の功∼高齢者(災害弱者)にとっての防災を学ぶ∼ 日本福祉大学 児玉善郎
川 学ぶ防災
遠くの親類より近くの他人∼災害時のコミュニケーションの方法
愛知淑徳大学 榊原國城
を学ぶ∼
災害は忘れたころにやってくる∼歴史から学ぶ∼
中部大学 武田誠
ガーデンふ頭の歴史&飛躍
<現地学習>ガーデンふ頭まわりを見学∼ポートビルと遊覧船の
港区のガイド 解説ポイント∼
ボランティア <現地学習>ガーデンふ頭まわりを見学∼海洋博物館の解説ポイ
港 養成講座∼ ント∼
<現地学習>ガーデンふ頭まわりを見学∼南極観測船の解説ポイ
ガーデンふ頭
ント∼
かいわい∼
ガイドボランティアをするために
<現地学習>ガーデンふ頭まわりを見学∼名古屋港水族館の概要
&ボランティア活動∼
伝統工芸史∼主に名古屋城築城から現代まで∼
伝統工芸にふ <現地学習>有松絞りでハンカチ染めを体験
港 れてみません <現地学習>名古屋仏壇∼金箔貼りで名刺盤を体験∼
か
<現地学習>名古屋友禅でコースターを体験
<現地学習>名古屋扇子でオリジナル扇子を体験
名古屋港管理組合 小川伸一
名古屋海洋博物館学芸員 山下博道
日本社会教育学会会員 中島一
名古屋港水族館 加藤浩司
元名古屋芸術大学 佃秀實
有松鳴海絞り会館 藤原すみ江
名古屋仏壇商工協同組合 丹羽進
堀部工房 堀部満久
末廣堂 川瀨貞男
オリエンテーション/名古屋の名木を知ろう①
名古屋の名木を知ろう②∼名古屋の街路樹∼
見つけよう名 <現地学習>鶴舞公園
港 古屋の名木・ <現地学習>ランの館
名古屋の植物 <現地学習>名古屋城の名木と菊花展鑑賞
植物研究家 中島武美
<現地学習>白鳥庭園
<現地学習>東山植物園
港
名古屋港の歴史について
NPO伊勢湾フォーラム 田村伴次
名古屋港の水質は今!
名古屋港管理組合職員
名古屋港をき <現地学習>名古屋港の水質を調べよう∼河口や湾内∼
れいな水に <現地学習>名古屋港の水質を調べよう∼沖や高潮堤∼
国土交通省中部地方整備局職員
身近な水を汚さないために
上下水道局水質管理課職員
これからの名古屋港の環境について
NPO伊勢湾フォーラム 磯貝徹
港区の主なる名所・史跡
<現地学習>ガーデンふ頭と港北公園かいわい
<現地学習>百曲街道と観音堂めぐり
港区の史跡・ <現地学習>土古公園から荒子川公園かいわい
名所を紹介∼
港
<現地学習>運河神社から緑地めぐり
ガイドボラン
ティア養成∼ <現地学習>南陽のふるさとめぐり
ガイドボランティアとは∼役割と心構え∼
名古屋市史料研究所所長 山田寂雀
日本社会教育学会会員 中島一
ガイドマニュアルづくり
マップづくり
区の魅力づく
り講座 香り
と色彩ゆたか
南
なまちづくり
∼香りの人形
を作ろう∼
オリエンテーション/ラベンちゃんを作ろう
仲間を作ってファンタジックに/枕になるおやすみ猫
人形作家 渡辺カリン
自分だけの表情をつけよう
ラベンちゃんとおやすみ猫の世界を彩ろう
講評会∼みんなの作品を鑑賞しよう∼
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大高城と徳川家康
蛇池と佐々成政
名古屋と戦国 政秀寺と平手政秀
南 時代の武将た 明徳寺と柴田勝家
ち
名古屋城と加藤清正
愛知淑徳大学 阿部一彦
守山城と松平清康
那古野城と織田信秀・信長
基本操作 基本画面の見方、操作方法 文字の入力(基本)
文章の作成・様々な文字・記号の入力・編集(選択、複写、移
パソコン講座 動) 書式の設定と印刷
南 大同工業大学 表の作成・表の挿入・罫線の扱い
大同工業大学大同高等学校教員
高等学校共催 図の挿入・クリップアートやワードアート・文字の入力(応用)
作品を作ってみよう ・はがきやチラシの作成 セキュリティに
関する知識・コンピュータウィルス
なごやゆかりの人物史
名古屋都市センター元市民研究員
加藤孜
なごやの史跡から
南
大須の名所
再発見!なご
大須の食文化と伝統芸能
やの名物
日本の心と熱田神宮
名古屋都市センター元市民研究員
神戸弥生
名古屋都市センター元市民研究員
原田眞知子
名古屋都市センター元市民研究員
祖父江吉康
なごやの新土産品を考える
オリエンテーション∼鎌倉街道のなぞに迫る∼
<現地学習>鎌倉街道を歩いてみよう
<南区役所連
携講座>南区 塩付街道・笠寺道のなぞに迫る
南
の歴史のロマ <現地学習>塩付街道・笠寺道を歩いてみよう
ンをたずねて
知多郡道のなぞに迫る
<現地学習>知多郡道を歩いてみよう
南区歴史を学ぼう会 加納誠
南区歴史を学ぼう会 原藤広
南区歴史を学ぼう会 樋口曻三
納屋橋∼福島正則と堀川掘削∼
五条橋・中橋・伝馬橋∼清洲越と堀川の産業∼
堀川文化探索隊代表 沢井鈴一
<現地学習>納屋橋から五条橋∼四間道、浅間神社、神明社など
堀川七橋もの ∼
南
堀川総合整備室職員 堀川総合整備室
がたり
堀川の総合整備
職員
日置橋・古渡橋・尾頭橋∼堀川の伝説、民俗∼
<現地学習>納屋橋から尾頭橋∼洲崎神社、山神社、元興寺など 堀川文化探索隊代表 沢井鈴一
∼
古墳時代に想いをめぐらせて
<現地学習>志段味地区の古墳めぐり
鎌倉・室町時代に想いをめぐらせて
守 わが守山の歴 <現地学習>竜泉寺から大森寺へ
山 史探訪
戦国時代に想いをめぐらせて
守山郷土史研究会 道木正信
<現地学習>守山、小幡の城跡めぐり
江戸時代に想いをめぐらせて
<現地学習>善光寺街道を歩く
<現地学習>ホタルが棲む雨池公園
雨池ホタルの会 大藪幸一
<現地学習>渡り鳥が憩う東谷山
尾張野鳥の会 浅沼秀夫
<現地学習>湿地植物の宝庫、八竜湿地
大森自然観察会 柴田美子
<現地学習>絶滅危惧種を守ろう、才井戸流
守山リス研究会 北山克己
志段味の歴史と自然に親しむ会
上林光之
名古屋水辺研究会 五十川暉夫
守 わが守山のす
山 ばらしき自然 <現地学習>ムササビが棲む東谷山
<現地学習>森と水辺の鳥・虫・花
- 53 -
守山区の絶滅危惧種
<現地学習>絶滅危惧種を見て歩く∼小幡緑地∼
<現地学習>自然を味わう∼ジャム作り∼ 小幡緑地
守 わが守山のす
自然を感じる作品作り
山 ばらしき自然
<現地学習>野鳥を知ろう∼野鳥観察の森∼
愛知守山自然の会 五十川暉夫
自然観察指導員 柴田美子
<現地学習>リスとムササビの棲む森で学ぶ∼東谷山∼
守山リス研究会 北山克己
<現地学習>春を探して∼東谷山∼
自然観察指導員 柴田美子
八竜湿地を知り,八竜湿地を守るために
金城学院大学 小野知洋
<現地学習>八竜湿地の自然
植生回復と植生管理
<現地学習>水源の森に入る①∼保全作業∼
市民緑地ボラ <現地学習>水源の森に入る②∼保全作業∼
守
ンティア養成
山
<現地学習>島田緑地公園愛護会の活動を知る
講座
<現地学習>水源の森に入る③∼保全作業∼
<現地学習>水源の森に入る④∼保全作業∼
<現地学習>水源の森に入る⑤∼保全作業∼
八竜緑地公園愛護会 柴田美子
島田緑地公園愛護会 安田聡司
八竜緑地公園愛護会 柴田美子
これからの活動について
中部リサイクル運動市民の会代表
萩原喜之
緑区の歴史を学ぼう会事務局長
扇川の歴史∼生活との関わりのなかで∼
深谷昭治
ふるさと発見 <現地学習>扇川の源流を探る∼大池から徳重、神沢池、要池∼ グリーンマップ愛知事務局 丹羽陽子
環境省自然公園指導員 篠田陽作
∼歩いて知る
緑
扇川の歴史と <現地学習>扇川の上流を探る∼徳重から平手、平手池、乗鞍公
園∼
自然∼
環境省自然公園指導員 篠田陽作
<現地学習>扇川の中流を探る∼平手から鳴海中学付近∼
<現地学習>扇川の下流を探る∼鳴海中学付近から天白川合流点
∼
扇川マップを作ろう
グリーンマップ愛知事務局 丹羽陽子
大高南コミュ 凧の歴史と凧のはなし、凧に絵を描く
ニティ講座
緑
日本凧の会東海会長 古橋鐐治
凧の制作
「親子で楽し
凧を揚げる
く凧づくり」
愛知県健康づくりリーダー・トリムヨ
整膚ってなあに?
ガインストラクター 平野喜久子
神の倉コミュ
ニティ講座 中国茶でリラックス
中国茶研究会梨雲主宰 足利暢厚
緑 「みんなで仲 いろいろな中国茶を飲みましょう!
良く健康
楽しいヨガで健康づくりパート1
愛知県健康づくりリーダー・トリムヨ
に!」
ガインストラクター 平野喜久子
楽しいヨガで健康づくりパート2
扇川マップを作ろう∼マップ作りの目指すもの∼
緑区のとれた ほうれん草やじゃがいも・白菜などを使った料理
緑 て野菜を使っ
た料理教室 ブロッコリーや大高菜・伊勢いもなどを使った料理
管理栄養士 小出弥生
・グリーンマップってなあに・いろいろな団体の取り組みを知ろ グリーンマップ愛知事務局 中川恵子
う・テーマを出し合おう
NPOにっしん市民環境ネット 弟子丸富江
<現地学習>新海池公園を中心に回ろう
グリーンマッ
発見したことをまとめよう
プをつくろう
グリーンマップみどり
<現地学習>まちをよーく見て回ろう
・グリーンマップを使ってまちのことをお互いに知り合おう・今
後の活動を話し合おう
ホームページづくりの基本1・ホームページの構成・FrontPage
Expressについて
ホームページづくりの基本2・印象的なページ作りとは・表や写
ホームページ 真の利用
パソコンボランティア・緑
緑 でわが町の魅 ホームページづくりの基本3・ホームページの公開のしかた
力発信!
オリジナルページの作成1・リンクについて
緑
オリジナルページの作成2・写真の編集・音楽をつける
オリジナルページの作成3・さあ!緑区の魅力を発信だ!
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コースの概要と班・役割分担
絞りの商家有松と城下町四間道
<現地学習>旧東海道沿いの有松をめぐる
歴史的町並み <現地学習>堀川端西に残る四間道界わいをめぐる
緑 保存地区を歩
白壁、主税・橦木の屋敷町と旧岩倉街道中小田井
こう
<現地学習>白壁、主税・橦木界わいをめぐる
郷土史家 黒川光雄
<現地学習>旧岩倉街道沿いの中小田井をめぐる
まとめのマップを作ろう
暮らしに密着 東海・東南海地震への警戒∼災害時の問題を考えよう∼
した防災
名
(北一社・猪 作ってみよう!わたしたちのまちの防災プラン①
東
高・猪子石・
引山学区) 作ってみよう!わたしたちのまちの防災プラン②
NPO法人レスキューストックヤード
暮らしに密着 東海・東南海地震への警戒∼災害時の問題を考えよう∼
した防災
名
(香流・平和 作ってみよう!わたしたちのまちの防災プラン①
東
が丘・蓬来学
区)
作ってみよう!わたしたちのまちの防災プラン②
NPO法人レスキューストックヤード
無形民俗文化財∼「棒の手」の魅力∼
名東区の地名の由来
ぐるっと名東 <現地学習>神明社資料館の見学
名
区∼区の魅力 <現地学習>猪高の森に親しもう
東
発見∼
<現地学習>地下鉄藤が丘工場の見学
高針棒の手保存会連合会会長 加藤家
興
郷土史研究家 小林元
愛知県自然観察指導員 堀田守
地下鉄藤が丘工場職員
<現地学習>「衣の民俗館」の見学
「衣の民俗館」館長 高橋春子
名東区出身の戦国大名「柴田勝家」
歴史研究家 河島芳和
名君の条件∼金鯱をみなかった城の主∼
愛知学院大学 林董一
近世尾張の近 大名への婚姻の奨励
景と遠景
大名二男・三男の就職斡旋
名 ∼「新世紀名
母なる川、木曽川∼すべては水からやってくる∼
東 古屋城博」の
開催にあたっ 母なる川、木曽川∼増える水田の裏側で∼
て∼
町法からみた市民生活
家並帳の語るもの
新修名古屋市史調査員 稲垣知子
愛知学院大学 林順子
愛知学院大学 早川秋子
名東区の自然
猪高緑地の魅力って何?
森のあんない <現地学習>猪高緑地∼どんぐりいろいろ∼
名 ∼自然散策サ
明徳公園の魅力って何?∼公園の景色と野鳥∼
東 ポーター養成
<現地学習>明徳公園∼赤い実いろいろ∼
講座∼
<現地学習>牧野ヶ池緑地の魅力って何?∼冬の水鳥∼
自然の魅力を伝えよう∼サポーターになるために∼
天 天白の梅で健 梅の収穫と梅干づくり
白 康づくり
・しその漬け込み ・しそジュースの作り方
子育てと食生活を考える
愛知県自然観察指導員 堀田守
愛知県自然観察指導員 布目均
愛知県自然観察指導員 巾賢司
農村生活アドバイザーJA天白信用女性
部部長 三田律子
管理栄養士 小出弥生
私たちの健康 高齢者の健康と食事
天
を考える<地 なぜ増えるのか、恐ろしい生活習慣病
白
域開設>
食の安全について考える
望ましい食のあり方とは
東海学園大学短期大学 西堀すき江
天白保健所主査 玉置紀代子
藤田保健衛生大学 長村洋一
東海農政局職員
呼吸を整える
かんたん運動 いすを使って健康運動
天
で健康づくり タオルを使って筋肉を鍛える&ストレッチ
白
<地域開設> らくらく筋力づくりとストレッチ
肩こり腰痛などの改善運動
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WiWiビクス主宰 渡邉由美子
<現地学習>荒池から水源の森へ∼荒池緑地の水系をたどる∼
<現地学習>ホタルが飛び交う里山をめざして∼二ツ池の復元∼
鎮守の森 ∼森を守り、森に学ぶ∼
荒池緑地 ふ <現地学習>心のふるさと
天
るさとづくり <現地学習>里山の再生をめざして∼竹薮管理の理論と実践∼
白
実践講座
<現地学習> カワセミの水辺 で野鳥観察∼荒池に生息・飛来
する野鳥たち∼
<現地学習>ふれあいファームで農を楽しむ∼しだれ梅と農業体
験∼
植田で中国語!
竹と和紙で作る植田の蝶々
植田で楽しく さつまいもを使ったお菓子作り
天
コミュニケー
白
わらぞうりを作ろう!
ション
ビーズアクセサリーを作ろう!
水辺研究家 國村恵子
環境省環境カウンセラー 篠田陽作
雑木林研究会会員 眞弓浩二
日本野鳥の会会員 古澤穎一
農業センター職員
植田学区区政協力委員 高木定
植田の蝶々伝承グループ会員 平野成
子
植田学区女性会委員長 渡辺京子
植田学区区政協力委員長 室賀時男
フラワーアレンジメント
荒池ふるさと村づくり
荒池ふるさと
竹炭の活用
天 村づくり∼竹
白 炭づくりを楽 竹炭づくり①∼切り出し、窯入れ∼
しみながら∼ 竹炭づくり②∼窯出しと活用法∼
農業センターの現況と将来
ビーズアクセサリー講師 大原典枝
(社)日本フラワーデザイナー協会講師
佐々佳世
緑政土木局緑化推進課計画係長 川崎
淳裕
炭焼き工房きくさ主宰 村瀬則夫
農業センター所長 舟橋和時
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【助言者】
名古屋大学名誉教授・中部大学教授
梶田 正巳
生涯学習センターにおける「なごや学」のあり方
発行年月
平成18年3月
発行部数
300部
発
名古屋市生涯学習推進センター
行
〒460-0015
名古屋市中区大井町7番25号
TEL(052)321−1571
FAX(052)321−1574