No.70 ウガンダからオランダへのマールブルグ病輸入例 2008 年 7 月 10 日 WHO(EPR)、ProMED 情報(ECDC) Queen Elisabeth Park ウガンダ Kabale 世界保健機関(WHO)は、オランダ政府からウガンダへ旅行したオランダ人女性 40 歳がマ ールブルグ病を発症したとの報告を受けました。この女性は 6 月 5 日~28 日までウガンダへ 旅行して、2 ヵ所の洞窟を訪れました。最初に訪れた(16 日)Fort Portal の洞窟ではコウモリ を見かけませんでしたが、6 月 19 日に訪れた Queen Elisabeth Park と Kabale の間にある Maramagambo Forest のニシキヘビの洞窟でフルーツコウモリと接触したとのことです。この 洞窟には、フィロウイルスの保有が確認されている種類のコウモリが生息していると考えられ ています。フィロウイルスはマールブルグ病やエボラ出血熱の原因となります。 6 月 28 日に、この女性がオランダに帰国した際には健康状態に問題はありませんでしたが、 7 月 2 日に最初の症状(発熱、悪寒)が出現し、7 月 5 日に入院しました。7 月 7 日には急激 に症状が悪化し、肝不全や激しい出血がおこりました。現在も危篤状態が続いています。 この女性患者と接触した者の健康調査が 7 月 2 日以降開始されました。この洞窟以外での 感染場所を除外する必要があるものの、さらに情報が得られるまで旅行会社に対して洞窟観 光を避けるようにオランダ当局は警告を出しました。また WHO はウガンダ保健省を通じて住 民や旅行者にコウモリの生息する洞窟へは立ち入らないように勧告しています。 厚生労働省 福岡検疫所
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