天草市第3セクター等の抜本的改善に関する提言書 平成24年3月2日 天草市行財政改革審議会 目 次 1 第3セクター等改革の必要性・背景 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 (1)国の3セク等に対する対応の動き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 (2)天草市第2次行財政改革大綱 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 対象となる第3セクター等 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3 天草市の第3セクター等及び第3セクター等が運営する施設の現状と課題 ・・・・ 2 4 行財政改革審議会での検討の基本的な視点・判断基準等 ・・・・・・・・・・・・ 2 【検討の第1段階】 (1) 事業そのものの意義について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 ① 事業目的と行政目的との整合性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 ② 行政関与の必要性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 (2)採算性について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 (3) 第3セクター等及び運営施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ・・ 3 【検討の第2段階】 (4)事業手法・対応方針の選択 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 (5) 第3セクター等に対する天草市の政策的関与のあり方について ・・・・・・・・ 3 5 各第3セクター等の今後の方向性に関する提言 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 【基本的な考え方】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 【施設類型ごとの方向性の判断にあたっての考え方】 ・・・・・・・・・・・・・・ 4 (1) 「温泉施設」について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (2)「宿泊施設」について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 (3) 「物産施設」について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 (4)「特産物加工処理施設」について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 【各論】 (1) (株)うしぶか(海彩館、牛深温泉センター、やすらぎ荘) ・・・・・・・・ 6 (2)(株)プラスファイブ(ユメール) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (3) (有)愛夢里(愛夢里、河浦海上コテージ) ・・・・・・・・・・・・・・・ 10 (4)(株)くらたけ(倉岳特産物処理加工施設、倉岳特産品展示販売交流施設えびす茶屋)12 (5)天草ありあけ(株) (リップルランド公園) ・・・・・・・・・・・・・・・ 14 (6) 栖本温泉センター管理組合(栖本温泉センター) ・・・・・・・・・・・・・・ 16 (7)下田温泉センター管理組合(下田温泉センター) ・・・・・・・・・・・・・ 18 6 第3セクター等に対する天草市の政策的関与のあり方についての提言 ・・・・・・ 20 (1) 本格的な再生策の期限を区切った実行の必要性 ・・・・・・・・・・・・・・ 20 (2)観光振興策・住民の福利向上対策における各施設の積極的活用の必要性 ・・・ 20 (3) 経営状況の的確な把握 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 (4)情報開示の徹底 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 (5)「指定管理」について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 7 第3セクター等に対する提言 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 (参考資料) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22∼ 1 第3セクター等改革の必要性・背景 天草市は、人口減少や少子高齢化の急速な進行により、5 年間で約 7,000 人の人口が 減少するとともに、交流人口の減少もみられる。特に第3セクター等が運営する施設の 立地する本渡地域以外の地域においてその傾向が顕著である。雇用機会の少なさ等から 進学・就職等で天草を離れた者が 2 割程度しか戻ってきておらず、その結果、急速な少 子化が進み、人口減少や産業衰退など活力低下、財政の悪化の大きな要因となっている。 市が所有する施設を管理運営する第3セクター及び温泉センター(以下、 「第3セクタ ー等」と呼ぶ)を管理運営する主体については、本来、地域活性化の観点から設置され たものではあるが、必ずしもそうした効果が発揮されているとは言えない状況が見られ る。また、財務状況が極めて深刻な主体も見られるところである。 そのため、天草市行財政改革審議会では、第3セクター等及び運営施設について、事 業そのものの意義を含め、再検証することとし、抜本的な改善策を市に提言することと した。 市は、この提言を踏まえ、早急に第3セクター等及び運営する施設に関する方針の明 確化を図るとともに、改善策を実行するよう強く要望する。 (1) 国の第3セクター等に対する対応の動き ○第3セクター等の改革については、 「第3セクター等の抜本的改革の推進等について (平成 21 年 6 月 23 日付け総務省自治財政局長通知) 」により、集中的な取り組み が要請されている。 ○その中で、 「各地方公共団体におかれては、現在第3セクター等が行っている事業の 意義、採算性等について、改めて検討の上、事業継続の是非を判断し、債務調整を 伴う処理を行う場合には、法的整理等の活用を図るとともに、事業を継続する場合 にあっても、最適な事業手法の選択、民間的経営手法の導入の検討を行うなど、第 3セクター等改革推進債の活用も念頭に置きつつ、その存廃を含めた抜本的改革に 集中的かつ積極的に取り組むこと」が求められている。 ○平成 21 年 4 月に施行された「地方公共団体財政健全化法」では、健全化判断比率 の一つである「将来負担比率」の算出にあたり、第3セクターに係る負担額を算入 することとされ、第3セクターの経営状況が地方自治体の財政に直接的に影響を及 ぼすこととなり、抜本的改革に早急に取り組む必要性が強まった。 (2) 天草市第2次行財政改革大綱 ○国の動きを踏まえ、天草市では、平成 23 年 3 月に第2次行財政改革大綱、アクシ ョンプランを策定し、第3セクター等については、 「出資者としての方針の明確化を 図る」こととした。 1 2 対象となる第3セクター等 市が所有する施設を管理運営する第3セクター等及び運営施設を対象とする。第3セ クター等の経営に関すること、施設そのもののあり方に関すること、第3セクター等全 般に対する市の政策的な関わり方を検討の対象としている。 【対象第3セクター等及び運営施設一覧】 (1) 株式会社うしぶか(牛深温泉センター、宿泊施設やすらぎ荘、うしぶか海彩館) (2) 株式会社プラスファイブ(総合交流ターミナル施設ユメール) (3) 有限会社愛夢里(総合交流施設愛夢里、河浦海上コテージ) (4) 株式会社くらたけ(倉岳特産物処理加工施設、倉岳特産品展示販売交流施設えび す茶屋) (5) 天草ありあけ株式会社(リップルランド公園) (6) 栖本温泉センター管理組合(栖本温泉センター) (7) 下田温泉センター管理組合(下田温泉センター) ※(1)∼(4)が第3セクター 3 天草市の第3セクター等及び第3セクター等が運営する施設の現状と課題 ○現在、市内に存在する第3セクター等については、合併前の各市町が産業振興や観 光振興、住民の健康・福祉の増進等を目的に、民間的手法を導入し、目的に沿って それぞれの思いや期待を込めて設立し施設を運営してきたものであり、合併後もそ れぞれの目的に沿って継続して運営されてきたところである。 ○しかしながら、本来求められる民間企業と同様の市場規律が働いていないケースも あり、その経営状況が著しく悪化しているものがある。また、今後老朽化した施設 の大規模改修が予想されるなど将来的に市の財政負担が増大することが見込まれて いる。既に債務超過となっている第3セクター等もあり、財政状況の厳しさが増す 中、抜本的な見直しが必要な状況となっている。 ○市の財政が厳しくなる中、 「地方公共団体財政健全化法」に定める健全化判断比率の 一つである「将来負担比率」には、第3セクターに係る負担額を算入することとさ れている。第3セクターの経営状況は天草市の財政にも影響を及ぼすことから、経 営改善ができない施設については、廃止を前提に検討すべきである。 ○今一度、事業そのものの意義を再検証するとともに、採算性等を踏まえ、第3セク ター等及び運営施設の今後の改革の方向性を明確化し、市政に反映していく必要が ある。 4 行財政改革審議会での検討の基本的な視点・判断基準等 総務省「第3セクター等の抜本的改革の推進等について」を参考とし、以下の視点・ 判断基準等により検討を行った。 【検討の第1段階】 (1) 事業そのものの意義について ① 事業目的と行政目的との整合性 ・当初の目的を既に達成していないか。 ・事業目的は現在も有効であるか。 ・社会情勢の変化により事業の意義が薄れていないか。 ・第3セクター等の事業自体が行政目的と合っているか。産業振興や観光振興とい った抽象的なものではなく、具体的な政策や施策、事業との整合性があるか。 ・事業効果(費用対効果)が十分上がっているか。 ② 行政関与の必要性 ・民間ではできない理由 2 (2) 採算性について 多額の赤字や負債を有していないか、債務超過となっていないかの視点が重要であ り、以下のものについては、採算性がないものとして判断した。 ・ 経常収支が赤字のもの(民間企業と同等の判断を行うことが重要と考えられるため、 市からの財政支出がある場合にはそれを控除のうえ、判断) ・債務超過であるもの ・債務の元利償還がある場合、当該償還費の 10%以上を地方公共団体からの補助金又 は実質的な新規貸付金等の財政支援に依存しているもの (3) 第3セクター等及び運営施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ・市の政策・施策・事業にどのような影響を与えるか。 ・市民生活にどのような影響を与えるか。 【検討の第2段階】 (4) 事業手法・対応方針の選択 ・事業そのものの意義がないと判断される場合には、施設の廃止・民間売却の結論 ・事業そのものの意義がある場合に、採算性がある場合には、現行の方法をそのまま 継続することとし、採算性がない場合には、以下のいずれかを選択。 ・民営化・民間売却については、天草市の厳しい雇用情勢を考慮した具体的な対応策 の検討を行った。 ◆完全民営化・民間売却 ◆上下分離(指定管理等) ◆債務調整を実施した上で、第3セクター等での引き続き積極的な経営改革を実施 ◆経営体制の変更等を行った上で、第3セクター等での引き続き積極的な経営改革 を実施 ◆直営 (5) 第3セクター等に対する天草市の政策的関与のあり方について 第3セクター等の設置目的である産業振興や観光振興等に関しては、社会経済環境 に大きく左右されるものであり、第3セクター等の努力のみでは限界がある。天草市 の政策的かつ計画的な対応が不可欠である。そのため、第3セクター等に対する天草 市の政策的関与のあり方についての検討を行った。 3 5 各第3セクター等の今後の方向性に関する提言 【基本的な考え方】 天草市には、機能、役割が重複している類似施設が多いが、これら施設については、 人口規模、利用状況等に応じた適正配置、統廃合を進めることが必要である。今回、 第3セクター等が管理する施設についても適正配置、統廃合を進めることを原則とし、 4で整理した検討の基本的な視点・判断基準等に照らし、施設の方向性及び経営主体 の方向性を判断した。 ○事業そのものの意義が高い施設で採算性のある施設は存続させること。 ○事業そのものの意義が高い施設で採算性のない施設については、第 1 段階の対策と して平成 24 年度及び次期指定管理の期間である平成 25 年度から平成 27 年度まで に抜本的な経営改善策を実施し、経営改善が図れなかった場合には、第2段階の対 策として、売却を基本とし、売却できなければ解体することを原則とすること。 ○事業そのものの意義が低い施設については、売却を基本とし、売却できなければ解 体することを原則とすること。 ○また、経営主体である第3セクターについては、指定管理者としての指定を行わな かった場合には速やかに解散し、また、平成 24 年度から平成 27 年度中までの経営 状況を見て、経営改善が見込めない場合には解散すること。 【施設類型ごとの方向性の判断にあたっての考え方】 各施設の判断にあたっては、施設類型ごとの考え方や方向性について、以下のとお り整理した。 (1) 「温泉施設」について 開湯 700 年の歴史を持つ下田温泉を除き、合併前に建設された温泉施設について は、新しい温泉拠点として建設され、旧市町がそれぞれの地域住民の健康増進・福 利厚生の拠点としての目的のほか、隣接する市町の住民もターゲットに入れた観光 施設としての目的も担っていた。しかしながら、隣接する市町が合併し市域が一体 となった現在の利用実態から見ると、一部市外観光客の利用はあるものの、ほとん どが市民の健康・保養・憩いの場である健康増進・福利厚生施設として利用されて いる。その結果、事業目的が曖昧となっている。その要因としては、市政の政策目 的に沿った活用が弱いこと等も考えられる。 人口減少や高齢化が著しい天草市にとって、交流人口を増加させる対策が重要で ある一方で、高齢者等への健康増進施策も重要な対策である。温泉施設については、 民間の温泉施設と競合している施設もあり、交流人口対策の柱である観光施策とし ての「事業そのものの意義」が希薄となっている施設がみられる。当初の設置目的 の一つである観光振興面で依然として意義のある温泉施設については、改めて市政 における位置づけを強化し観光振興拠点としての事業目的を明確にするとともに具 体的な活用策を講じること。観光振興面で意義が薄い施設については、市の事業と しては廃止すること。また、全ての温泉施設について、住民の健康増進・福利厚生 施設としての利用が多い現状があるが、民間の温泉施設においてもそうした利用が なされていることから、観光振興面の拠点性が弱い施設については、現状のままで あるならば、市の事業としては廃止すること。 4 (2) 「宿泊施設」について 当初の設置目的は、温泉施設と同様観光施設として位置づけ、温泉施設と併設(隣 接)し交流人口の増加と地域経済の活性化を図ることを目的に建設されたものであ るが、事業展開はそのほとんどを施設管理者にまかせ、積極的な観光客の誘致を図 るなどの市の側面策からの支援策が薄い。観光振興の拠点となるべき施設について は、交流人口増加の重要性を踏まえ、温泉施設と併せ市の観光振興施策における施 設の活用策を強化すること。 (3) 「物産施設」について 牛深の「うしぶか海彩館」と有明の「リップルランド公園」及び倉岳の「えびす 茶屋」の物産館があるが、 「うしぶか海彩館」と「リップルランド公園」については、 それぞれ市の玄関口に位置し、観光・物産振興の拠点、道の駅あるいはみなとオア シスとしての役割を果たしており「事業そのものの意義」も高く、集客の工夫を図 りながら当面は継続して存続させること。 「えびす茶屋」については、次の「倉岳特 産物加工処理施設」と併せ、市政の中でシモン芋の再生の位置づけが明確であれば、 当面は継続して存続させること。 (4) 「特産物加工処理施設」について ㈱くらたけが運営する「倉岳特産物加工処理施設」については、市政の中でシモ ン芋の再生の位置づけが明確であれば、当面は継続して存続させること。 5 【各論】 (1) (株)うしぶか(海彩館、牛深温泉センター、やすらぎ荘) 経営主体名 管理施設 1 第3セクター ㈱うしぶか 海彩館・牛深温泉センター・やすらぎ荘 事業そのものの意義に関連する状況 ①事業目的と 【海彩館】 行政目的との ◎海彩館については、天草の南の玄関口であるフェリーターミナルに隣接した観光拠点で 整合性に関す あり、市の観光情報発信の拠点となっている。国土交通省から指定を受けた「みなとオ ること アシス」との関連やハイヤ祭り等のイベントにも欠かせない施設である。 【牛深温泉センター・やすらぎ荘】 ◎牛深地域の宿泊者数 22,424 人に対し、やすらぎ荘宿泊者数が 5,623 人である。また、 同地域の日帰り客数 442,004 人に対し、温泉センター入場者数が 76,700 人である。 ②行政関与の 【市政との関わり・地域貢献事業】 必要性に関す 市の観光情報発信の拠点であり、天草を代表する産業やイベントとの連携も強い。仕入れ ること 規模が1億5千万円となっており、これだけの規模の事業は民間単体では実施が難しい。 ・日常的な観光情報の発信 ・祝ハイヤ祭り感謝デー ・水産業、水産加工業の振興 ・市内小学校歓迎遠足受入 ・小中学生施設見学受入 ・海運業(フェリー)等の振興、フェリー利用者への利便性の提供 ・魚のさばき方教室開催 ・中高校生職場体験受入 ・教職員の職場体験受入 ・24時間テレビ募金会場協力 ・祝あかね市感謝デー ・朝市の開催 ・カラオケ大会の開催 ・温泉祭り開催 ・伊勢えび祭り 等 2 採算性に関連する状況 債務超過等の状況もなく、経営は安定している。指定管理料もない。ただし、今後多額の維持・改修費 が必要となることが見込まれている(28 年度までに約 7,000 万円。) 【バランスシートについて】 ◎出資金 7,000 万円に加え、利益剰余金も約 2,000 万円あり、安定している。流動負債を大きく上回る 流動資産があり、短期的な支払い能力等の問題もない。 【損益計算書について】 ◎平成 22 年度はマイナスとなっているが、これまでの推移は黒字基調。 ◎利用者の減少や重油の高騰が経営に影響を与えている。 3 第3セクター等や施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ◎観光客数の大幅な減少につながる可能性がある。地域の水産業・食品加工業に多大な影響を与える可 能性がある。 ◎寄付、配当、負担金の納入や入湯税、法人市民税の納税など、天草市への貢献も多大であるがそれが なくなる。 ◎補助金の国等への返還が必要となる。 ◎高額な解体費用(約 14,000 万円)が発生する。 ◎約 50 名の雇用の場が失われる。雇用機会の少ない天草市にとっては影響が大きい。 6 事業そのものの意義 採算性の有無 施設の方向性 出資者としての方向性 ※ 市の南の玄関口に位置し、利用状況も良好であり、市全体で見た観光・ 物産振興施設としての拠点性が高い。 有 (修繕費を考慮しないで判断) ・3 施設全てについて、地域経済への貢献と採算性があるため、当面は存 続させること。 (理由) 〔海彩館〕 ・天草市の南の玄関口としての観光・情報発信の拠点 ・観光振興、物産振興等、市の政策実施の南の拠点 ・ハイヤまつり、あかね市のイベント等への参加、協力、 魚のさばき方教室等の地域貢献 〔牛深温泉センター・やすらぎ荘〕 ・牛深地域の健康及び福祉の増進、憩い及び交流の促進等、 地域活性化の拠点 ・観光振興、物産振興等、市の政策実施の南の拠点 ・牛深地域の重要な宿泊施設 ・カラオケ大会、温泉祭り等のイベントの実施等の地域貢献 ・地域経済への貢献と採算性があるため当面は存続させること。 ・経営改善を図りながら、次期指定管理期間の 27 年度までに完全民営化 に向けた市の出資の引き上げについても検討すること。 審議会での各委員からの意見については、参考資料23∼28ページに掲載しております。 7 (2) (株)プラスファイブ(ユメール) 経営主体名 管理施設 1 第3セクター ㈱プラスファイブ 総合交流ターミナル施設ユメール 事業そのものの意義に関連する状況 ①事業目的と 「ユメール」は、都市と農村との交流という本来の目的よりも、住民の健康及び福祉の増 行政目的との 進に結びついている。 整合性に関す ◎五和地域の日帰り客数 352,197 人に対し、温泉入場者数が 48,639 人(町内 31,258 人、 ること 町外 13,077 人、老人会 4,304 人)となっている。レストラン利用者数は 15,898 人とな っている。町内住民向けサービス拠点としての機能が強い。 ◎経営的に厳しい状況が続いていることや利用者が減少していることから費用対効果が 十分に上がっているとはいえない。 ②行政関与の 【市政との関わり・地域貢献事業】 必要性に関す 様々なイベントやサービスが展開されているが、地域色が強い。 ること ・日常的な観光情報の発信 ・地元食材を生かした食の提供による水産業、水産加工業の振興 ・民宿組合との連携によるお風呂の提供 ・老人会を単位とする生きがいデイサービスの提供 ・グランドゴルフサービスプランの提供 ・中・高校生職場体験受入 ・小学生職場見学協力 ・地域と連携し通詞島をフィールドとする体験活動の主催、天草海道博への参加など観光 事業の実施 ・地元高齢者への惣菜販売 ・地域のまちづくり活動のイベント会場としての提供 ・生産者との連携による農水産物の販売 ・シーカヤックの体験(カヌー協会と連携) ・地元幼・保・小中生、文化協会の作品展示 ・遠足の受入 等 2 採算性に関連する状況 債務超過に近い状況となっている。指定管理料を控除する前でも、当期損益は赤字が続いている。また、 今後多額の維持・改修費が必要となることが見込まれている(28 年度までに約 1,700 万円。) 【バランスシートについて】 ◎資本金 3,100 万円に対し、利益剰余金は約マイナス 2,800 万円となっている。流動資産は流動負債を 若干上回る程度であり、短期的な支払い能力に問題がある。 【損益計算書について】 ◎人件費等の抑制など経営努力は見られるが、当期損益はここ 3 年間マイナスとなっている。毎年の損 失が約 300 万円ずつ増加している状況。 ◎利用者の減少や重油の高騰が経営に影響を与えている。 3 第3セクター等や施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ◎ユメールを利用している住民の健康や福祉に影響する可能性がある。 ◎実質的に近隣の民宿と補完関係にあり、民宿経営に影響を与える。また、取引業者への影響もある。 老人会の利用や地区振興会と連携した取組みがあることから、老人会や地区振興会活動への影響もあ る。 ◎債務超過に近い状況であり、資本金が返還できない。国への補助金の返還が発生する。 ◎土地が借地である。 ◎法人市民税の納入などがなくなる。 ◎高額な解体費用(約 4,000 万円)が発生する。 ◎15 名の雇用の場が失われる。雇用機会の少ない天草市にとっては影響が大きい。 ◎風力発電の受電施設がなくなる。 8 事業そのものの意義 採算性の有無 施設の方向性 ユメールについては、住民の健康増進・福利厚生施設としての利用が多 く、市全体で見た観光施設としては拠点性は低い。 民間との差別化が困難である。 無 ・ユメールについては、市の施設としては次期指定管理期間満了後に廃 止し、地域や民間企業に移行させること。移行先がない場合にあって は解体すること。 (理由) ・都市と農村の交流という本来の目的・意義が薄れている。 ・物産館機能や観光情報発信機能が弱く、民間の温泉施設との差別 化がはかりにくい状況がある。 ・民宿に対する風呂の提供の役割や老人デイサービスとしての利用 があり、地域団体等による経営を検討すること。 出資者としての方向性 ※ ・債務超過寸前の状況であり、抜本的な対策が必要。 ・次期指定管理期間満了までに、事業転換も含め地域や民間企業による 経営について検討すること。 審議会での各委員からの意見については、参考資料23∼28ページに掲載しております。 9 (3) (有)愛夢里(愛夢里、河浦海上コテージ) 経営主体名 管理施設 1 第3セクター (有)愛夢里 総合交流施設愛夢里・河浦海上コテージ 事業そのものの意義に関連する状況 ①事業目的と 【愛夢里、河浦海上コテージ】 行政目的との ◎河浦地域の宿泊者数 8,405 人に対し、愛夢里・コテージの宿泊者数が 5,694 人となって 整合性に関す いる。 ること ◎経営的に厳しい状況が続いていることや特に温泉の利用者が減少していることから費 用対効果が十分に上がっているとはいえない。 【愛夢里】 ◎同地域の日帰り客数 114,724 人に対し、温泉入場者数が 58,609 人(町内 25,885 人、町 外 32,724 人)となっている。レストランは 13,112 人となっている。 ◎経営的に厳しい状況が続いていることや利用者が減少していることから費用対効果が 十分に上がっているとはいえない。 ②行政関与の 【市政との関わり・地域貢献事業】 必要性に関す 様々なイベントやサービスが展開されているが、地域色が強い。 ること ・日常的な観光情報の発信 ・地元食材を生かした食の提供による水産業、水産加工業の振興 ・温泉による健康増進機会の提供 ・天草エアラインとセットのプラン、地元食材を生かしたプラン、グランドゴルフサービ スプランの提供 ・舞踏会(カラオケ大会)の開催 ・市内各種イベントと連携した割引プランの実施、町内高齢者や婦人部と連携したツアー の実施 ・えびね、寒蘭、春蘭展開催 ・海上コテージ釣り大会の開催 ・こどもの日、クリスマス抽選会開催 ・崎津みなとフェスティバル出店協力 ・中高校生職場体験受入 ・あんこう鍋の提供(漁協と連携) 等 2 採算性に関連する状況 債務超過に近い状況となっている。指定管理料を控除する前では、当期損益は 4 年連続黒字であり改善 傾向は見られるが、指定管理料を控除すると赤字である。また、今後多額の維持・改修費が必要となる ことが見込まれている(28 年度までに約 6,000 万円。) 【バランスシートについて】 ◎資本金 3,250 万円に対し、利益剰余金は約マイナス 3,000 万円となっている。流動資産は流動負債を 若干上回る程度であり、短期的な支払い能力に問題がある。 【損益計算書について】 ◎当期損益はここ 4 年間黒字となっている。 ◎温泉の利用者の減少や重油の高騰が経営に影響を与えている。 3 第3セクター等や施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ◎愛夢里を利用している住民の健康や福祉に影響する可能性がある。 ◎債務超過に近い状況であり、資本金が返還できない。国の補助金の返還が発生する。 ◎法人市民税や入湯税などの納入がなくなる。 ◎高額な解体費用(約 8,000 万円)が発生する。 ◎16 名の雇用の場が失われる。雇用機会の少ない天草市にとっては影響が大きい。 10 事業そのものの意義 採算性の有無 施設の方向性 愛夢里については、住民の健康増進・福利厚生施設としての利用が多く、 市全体で見た観光振興施設としては拠点性は低い。 河浦海上コテージについては特色ある施設であるが、市全体から見た観 光振興施設としては拠点性は低い。 民間との差別化が困難である。 無 ・愛夢里、河浦海上コテージについては、市の施設としては次期指定管 理期間満了後に廃止し、地域や民間企業に移行させること。移行先が ない場合にあっては解体すること。 (理由) 〔愛夢里〕 ・市の観光及び産業の振興という本来の目的・意義が薄れている。 ・物産館機能や観光情報発信機能が弱く、民間の温泉施設との差別 化がはかりにくい状況がある。 ・施設規模が大きく、民間企業による経営を検討すること。 〔河浦海上コテージ〕 ・特色ある施設であるが、市全体から見た観光振興の拠点としては 弱く、民間企業による経営を検討すること。 出資者としての方向性 ※ ・債務超過寸前の状況であり、抜本的な対策が必要。 ・次期指定管理期間満了までに、事業転換も含め地域や民間企業による 経営について検討すること。 審議会での各委員からの意見については、参考資料23∼28ページに掲載しております。 11 (4) (株)くらたけ(倉岳特産物処理加工施設、えびす茶屋) 経営主体名 管理施設 1 第3セクター ㈱くらたけ 倉岳特産物処理加工施設、倉岳特産品展示販売交流施設えびす茶屋 事業そのものの意義に関連する状況 ①事業目的と 市の特産物であるシモン芋に高付加価値を付け、農家所得の増大及び雇用促進を図るこ 行政目的との と、特産物の展示販売促進や観光振興を図る目的に沿った6次産業化を推進する取り組み 整合性に関す が行われている。しかしながら販路構築等が十分ではなく、健康志向のシモン芋のブーム ること が去ったあと、十分な機能を発揮していない。 売上げが 7,000 万円程度となっているが、平成 18 年度の 2 億円に比べ激減している。 【倉岳特産物処理加工施設】 ◎加工施設のシモン芋加工品の製品出来高は 20,954kg であり、ピーク時の 55,200kg に比 べて激減している。 【倉岳特産品展示販売交流施設えびす茶屋】 ◎えびす茶屋の利用状況は、倉岳地域の日帰り客数 66,883 人に対し、利用者数が 62,545 人となっており、交流人口の大半を占めている。 ②行政関与の 【市政との関わり】 必要性に関す ・シモン芋を生かした食や加工品の提供による農林水産業、加工業の振興(6次産業化) ること ・えびす祭り・えびすマラソンと連携した取り組みやえびすバイキングの実施等えびす茶 屋の利用促進による観光振興 ・朝市の開催(地元生産者との協力) ・宮田地区ペアマラソン大会協力 ・宮田地区盆踊り大会協力 ・遠足会場受入 ・中高校生職場体験受入 ・小中学校学年活動受入(バイキング料理体験) 等 2 採算性に関連する状況 債務超過に近い状況である。シモン芋加工品の販売の低迷から、当期損益はマイナスが続いている。 【バランスシートについて】 ◎資本金 2,800 万円に対し、利益剰余金は約マイナス 2,300 万円となっている。流動資産が流動負債を 下回っており、短期的な支払い能力がない状況。 ◎短期借入金が約 2,000 万円、長期借入金が約 600 万円存在している。利子負担も多額(約 120 万円) であり、経営を圧迫している。 【損益計算書について】 ◎当期損益は平成 19 年度からマイナスが続いている。 3 第 3 セクター等や施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ◎シモン芋の加工・販売力がなくなり、市の特産物が失われることになる。倉岳地域の観光振興拠点が なくなり、交流人口が減少する可能性がある。 ◎農家所得が減少する(原料仕入れ 300 万円相当)。 ◎法人市民税などの納入がなくなる。 ◎高額な解体費用(約 1,900 万円)が発生する。 ◎14 名の雇用の場が失われる。雇用機会の少ない天草市にとっては影響が大きい。 ◎債務超過に近い状況であるうえに、借入金があり、調整が難航することも想定される。 12 事業そのものの意義 採算性の有無 施設の方向性 出資者としての方向性 ※ 市政の柱の一つである6次産業化に資する重要な事業である。 無 ・倉岳特産物処理加工施設、倉岳特産品展示販売交流施設えびす茶屋に ついては、特色ある農作物の6次産業化を図る事業であり、市政にお ける政策的な位置づけを明確にしたうえで、当面存続させること。 (理由) 〔倉岳特産物処理加工施設〕 ・シモン芋等特産品の処理加工 ・東海岸地域の農林水産業、加工業の振興の拠点(6次産業化) 〔倉岳特産品展示販売交流施設えびす茶屋〕 ・シモン芋を生かした食や加工品の提供 ・東海岸地域の観光・情報発信の拠点 ・えびす祭り等地域イベントへの参加、体験活動等の地域貢献 ・債務超過寸前の状況であり、経営の専門家等の人材の活用も図るなど 集中的な経営改善が必要。 ・特色ある農作物の6次産業化を図る事業であり、販路拡大やシモン芋 の生産量の確保等が図れれば存続させること。 審議会での各委員からの意見については、参考資料23∼28ページに掲載しております。 13 (5) 天草ありあけ(株)(リップルランド公園) 経営主体名 天草ありあけ㈱ 管理施設 リップルランド公園 1 事業そのものの意義に関連する状況 ①事業目的と ◎有明地域の日帰り客数 398,830 人に対し、温泉センター利用者数が 78,371 人、物産館 行政目的との の利用が 148,791 人となっている。 整合性に関す ◎海水浴客利用も多く、市等が主催する観光イベントとの関連も深く、観光交流拠点とし ること ての性格が強い。 ◎地域の「タコ街道」に関する物産振興、情報発信の拠点となっている。 ◎売上げは2億円以上となっており、費用対効果があると考えられる。 ②行政関与の 【市政との関わり・地域貢献事業】 必要性に関す 市の観光情報発信の拠点であり、天草を代表する産業やイベントとの連携も強い。 ること ・道の駅の機能を有する市の観光情報発信拠点 ・日常的な観光情報の発信 ・地元食材を生かした食の提供による農林水産業、加工業の振興 ・温泉による健康増進機会の提供 ・子ども広場による子どもの健全育成機会の提供 ・さざ波フェスタ、サンドアート等のイベントへの協力 ・TACOコンテスト(写真絵画)開催 ・有明漁協と連携したタコ料理開発、地魚料理の提供 ・道の駅物産展スタンプラリー等開催 ・農水産集荷協議会との連携による農水産物の直売 ・小中学生文化展出品作品展示 ・中高生職場体験受入 等 2 採算性に関連する状況 当期損益も黒字であり、財務上の問題点はあまりないが、指定管理料を控除すると赤字である。また、 今後多額の維持・改修費が必要となることが見込まれている(28 年度までに約 3,000 万円。) 【バランスシートについて】 ◎資本金 1,000 万円に対し、利益剰余金は約マイナス 70 万円となっている。流動資産は流動負債を上回 り、短期的な支払い能力はある。 【損益計算書について】 ◎当期損益はわずかながら黒字となっている(指定管理料控除前)。 ◎温泉の利用者の減少や重油の高騰が経営に影響を与えている。 3 第3セクター等や施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ◎天草市の交流人口に寄与していることから、交流人口が激減し、観光面や産業面等市経済にとっての 深刻な影響が懸念される。利用している住民の健康及び福祉の低下にもつながる。 ◎法人市民税や入湯税などの納入がなくなる。 ◎高額な解体費用(約 6,000 万円)が発生する。 ◎32 名の雇用の場が失われる。雇用機会の少ない天草市にとっては影響が大きい。 ◎国への補助金の返還が発生する。 14 事業そのものの意義 採算性の有無 施設の方向性 ※ 市の東の玄関口に位置し、利用状況も良好であり、市全体で見た観光・ 物産振興施設としての拠点性は高い。 無 (指定管理料を考慮すれば有) ・リップルランド公園については、地域経済への貢献が高く、当面は存 続させること。 (理由) 〔リップルランド公園〕 ・天草市の東(陸路)の玄関口としての観光・情報発信の拠点 ・観光振興、物産振興等、市の政策実施の東部(有明)地域の拠点 ・有明地域の健康及び福祉の増進、憩い及び交流の促進等、 地域活性化の拠点 ・さざなみフェスタ等イベントへの参加、協力、漁協と連携した タコ料理開発等の地域貢献 審議会での各委員からの意見については、参考資料23∼28ページに掲載しております。 15 (6) 栖本温泉センター管理組合(栖本温泉センター) 経営主体名 栖本温泉センター管理組合 管理施設 栖本温泉センター 1 事業そのものの意義に関連する状況 ①事業目的と ◎栖本地域の日帰り客数 96,014 人に対し、温泉センター、レストラン、観劇の利用者数 行政目的との は 77,553 人となっている。 整合性に関す ◎独立採算で経営できる見通しが立たない状況が続いており、費用対効果が弱い。 ること ②行政関与の 【市政との関わり・地域貢献事業】 必要性に関す 様々なイベントやサービスが展開されているが、地域色が強い。 ること ・地元食材の提供による農林水産業、加工業の振興 ・温泉による健康増進機会の提供 ・河童祭り、夏祭り協力 ・フリーマーケット開催時の場所の提供 ・踊りの会への協力 ・小中高校生職場体験受入 等 2 採算性に関連する状況 債務超過の状態。H22∼23 の 2 年間で約 650 万円の損益となっており、これを完済するだけの改善の見 込が立っていない。今後多額の維持・改修費が必要となることが見込まれている(28 年度までに約 1,500 万円。) 【バランスシートについて】 ◎資本金 45 万円に対し、利益剰余金は約マイナス 650 万円となっている。 ◎流動資産は流動負債を大きく下回り、短期的な支払い能力のない危機的な状況。 【損益計算書について】 ◎当期損益はマイナスであり、毎年 300 万円以上の債務が累積している状況。 ◎温泉の利用者の減少や重油の高騰が経営に影響を与えている。 3 第3セクター等や施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ◎栖本地域の交流人口が減少する。利用者の住民の健康や福祉に影響する可能性がある。 ◎14 名の雇用の場が失われる。雇用機会の少ない天草市にとっては影響が大きい。 ◎法人市民税や入湯税などの納入がなくなる。 ◎高額な解体費用(約 5,000 万円)が発生する。 ◎既に債務超過の状況である、清算調整が難航することも想定される。 ◎国への補助金返還の必要がある。 ◎これまでの経営状況から採算が成り立ちにくいと判断されれば、民間への売却が難航することも予想 される。 16 事業そのものの意義 採算性の有無 施設の方向性 ※ 栖本温泉センターについては、住民の健康増進・福利厚生施設としての 利用が多く、市全体で見た観光施設としては拠点性が低い。 民間との差別化が困難である。 無 ・栖本温泉センターについては、市の施設としては次期指定管理期間満 了後に廃止し、地域や民間企業に移行させること。 ・次期指定期間における指定管理者の募集において応募者がない場合及 び現在の管理組合が現状の累積債務を清算できる見込みがない場合は 速やかに売却すること。 ・なお、売却先がない場合にあっては解体すること。 (理由) ・市の産業の振興という本来の目的・意義が薄れている。 ・物産館機能や観光情報発信機能が弱く、民間の温泉施設との差別 化がはかりにくい状況がある。 審議会での各委員からの意見については、参考資料23∼28ページに掲載しております。 17 (7) 下田温泉センター管理組合(下田温泉センター) 経営主体名 下田温泉センター管理組合 管理施設 下田温泉センター 1 事業そのものの意義に関連する状況 ①事業目的と ◎天草地域の日帰り客数 209,862 人に対し、温泉センターの利用者 67,249 人、 公衆浴場 行政目的との 70,502 人(町内 54,084 人、町外 16,418 人) 、貸切浴室、レストランの利用者数は合計 整合性に関す で 175,061 人となっている。同地域の交流人口に占める利用者の割合は高くなっている ること が、ピーク時の 231,147 人に比べ利用者は減少している。 ②行政関与の 【市政との関わり】 必要性に関す ・下田温泉地域振興の中核拠点としての情報発信 ること ・地元食材の提供による農林水産業、加工業の振興 ・温泉による健康増進機会の提供 ・浴槽を持たない地元住民の公衆浴場機能 ・高齢者福祉サービスの提供 ・演芸会、老人会、学校行事への施設の提供 ・下田温泉祭への協力 ・中高校生職場体験受入 ・下田地区宿泊者への割り引き(旅館組合との連携) 等 2 採算性に関連する状況 指定管理料がなく損益は黒字である。割引券の前払収益金の負債への計上の影響がある。今後多額の維 持・改修費が必要となることが見込まれている(28 年度までに約 4,000 万円。) 【バランスシートについて】 ◎資本金 100 万円に対し、利益剰余金は約マイナス 130 万円となっている。 ◎約 360 万円の前払収益が負債として計上されている。 【損益計算書について】 ◎当期損益は 230 万円の黒字。指定管理料も発生していない。 3 第3セクター等や施設がないことによるデメリット、廃止による影響 ◎天草地域の交流人口に大きく寄与していることから、天草地域の交流人口が激減し、観光や産業面に 影響がある。 ◎浴槽を持たない住民にとっては、問題となる。 ◎温泉街と共存する施設であり、中心的施設である。数少ない昼食提供ができる施設でもあることから 観光客へのサービスの低下や、下田温泉全体のイメージダウン、プレゼンスの低下にもなりかねず、 天草市の観光振興にも影響が大きい。 ◎14 名の雇用の場が失われる。雇用機会の少ない天草市にとっては影響が大きい。 ◎国への補助金の返還が発生する。 ◎高額な解体費用(約 3,000 万円)が発生する。 ◎法人市民税や入湯税などの納入がなくなる。 18 事業そのものの意義 採算性の有無 施設の方向性 ※ 天草最古の温泉街にある中核的な施設であり、観光振興面での拠点性も 高い。 有 (修繕費を考慮しないで判断) ・下田温泉センターについては、温泉で成り立つ街の中核的な施設であ り、観光振興面の寄与も高く、公衆浴場の機能も有することから当面 は存続させること。 (理由) ・天草最古の温泉街(温泉で栄える街)の中核施設 ・天草市の西の観光・情報発信の拠点 ・観光振興、物産振興等、市の政策実施の西の拠点 ・天草地域の健康及び福祉の増進、憩い及び交流の促進等、地域 活性化の拠点 ・下田温泉祭り等地域イベントへの参加、協力、高齢者へのサービ ス等の地域貢献 ・下田温泉への日帰り客等に対する重要な施設 審議会での各委員からの意見については、参考資料23∼28ページに掲載しております。 19 6 第3セクター等に対する天草市の政策的関与のあり方についての提言 (1) 本格的な再生策の期限を区切った実行の必要性 第3セクター等の経営状況は大変厳しいものであり、人口減少や少子高齢化が著し い天草地域において、今後厳しさは増加することが見込まれる。今回の提言において、 特に、期限を区切った廃止を求めた対象施設については、地域や民間企業への円滑な 移行を行うなど抜本的な再生策を実行すること。 また、存続とした事業・施設についても、経営状況が厳しい事業・施設については、 内部の経営資源や経営主体自身の経営努力のみでは限界も見られる。第 1 次行政改革 時に実行された、外部からの助言に基づく対応にとどまらず、外部専門家からの実地 支援を受けるなど実効性の高い事業再生策を実行すること。 なお、雇用については十分に配慮すること。 (2) 観光振興策・住民の福利向上策における各施設の積極的活用の必要性 厳しい経営環境を克服するためには、各経営主体の経営努力のみでは限界があり、 市の政策目的に沿った形で各経営主体と一体となった協働体制を構築し、利用促進策 等を実施すること。 市が政策的に利用促進のための方策を十分にとっていない現状を改めて認識し、存 続とした施設については、観光振興の拠点として、住民の福利向上策の拠点として、 市政運営の中での積極的活用を図ること。なお、観光振興の観点からは、民間への移 譲を行うべきとした施設や既存の民間施設も含めた情報発信策など側面的な支援策・ 連携策が重要である。 また、株式会社くらたけとその管理施設については、6次産業化の魁であったこと を十分に再認識し、市政の中でシモン芋の再生の位置づけを明確化し、抜本的対策を 実施することを求める。それがなければ、事業そのものの意義はなく、廃止すること。 (3) 経営状況の的確な把握 一部の経営主体においては、抜本的な経営改善策を見出せず十分に行われないまま 赤字の累積により経営が深刻化している状況がある。経営主体に対する定期的な監査 やモニタリングの徹底を図ること。 (4) 情報開示の徹底 市が出資をしている第3セクターについては、その情報を市民へ積極的に開示し、 説明責任を果たしていく必要がある。第3セクターの経営状況については、議会への 報告はもとより、ホームページ上で公表するなど透明性を高めること。 (5) 「指定管理」について 第3セクター等で管理する施設については、全て指定管理者施設として管理運営を 委ねている。しかしながらそれぞれの経営主体において経営改善策を講ずるもその成 果は顕著ではない。指定管理者の選定については新規の経営手法に期待する意味から 今後も引き続き公募すること。 また、管理運営に要する施設管理経費と利用料金等収入との差額を試算し、指定管 理料として委託費を支払っているが、その試算については現在の指定管理者のインセ ンティブ(経営努力)を考慮せず、全て決算から導いたものとなっている。このこと が些細な物価変動に耐え切れず受託先の経営の悪化をもたらし、ひいては人件費抑制 に繋がり従業員のモチベーションの低下も招いている。本来指定管理料とは民間の創 意工夫を生かして運営した場合のあるべき支出と収入の差額によって試算されるべき ものであることから、管理料の算定方法の見直しを早急に行うこと。 20 なおその際、温泉施設の利用料金についても管理料の試算に反映させること。 現行の指定管理者制度にあっては任意団体への管理委託も可能であるが、委託した 任意団体が著しい債務超過及び累積債務の状態となった場合には、個人に責任が及ぶ ことも想定されるため、第3セクター等が管理する施設の指定管理者公募については 法人であることを原則とすること。 また、事業ごとの採算性の把握などは経営において重要なことであり、複数施設を 一つの経営主体に指定管理する際の条件として、施設ごとさらには事業部門ごとの財 務管理を行うことを条件とすること。 7 第3セクター等に対する提言 前項のように市に対してはこれまでにも増して第3セクター等に対する政策的な協働 体制を構築し、施策実施にあたっての積極的な第3セクター等の活用を求めていくこと としているが、第3セクター等についても行政への依存体質から脱却し、主体性をもっ て事業を展開するほか、なお一層の経営改善策を図ること。 21 参考資料 ○行財政改革審議会委員からの意見(概要) ・・・・・・・・・・・・ ○平成22年度国勢調査結果に基づく人口推計について ○地域別の動向について ・・・・・・・ 29 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 ○歳入面で見るこれまでの5年とこれからの10年(イメージ) ○年次別財政計画、年次別職員数 ・・・ 32 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33 ○天草市第3セクター等の今後の方針の明確化検討スキーム ○検討の視点として重要なこと ・・・・・ 34 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 ○天草市政における第3セクター等の目的 ○第3セクター等の状況 23 ・・・・・・・・・・・・・ 36 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37 22 行財政改革審議会委員からの意見(概要) 【事業目的について】 ○事業目的を明確にすべきという意見がある。 ○事業目的の転換が必要ではないかという意見がある。 ○事業そのものの意義について、行政としての政策目的を問う意見がある。 ○温泉施設の経営が思わしくないということだが、これを観光目的で残すべきなのか、 地域の健康増進ということで残すべきなのかということで、目的をどこに置くかと いうことが重要になってくる。 ○地元の福利厚生施設として残したいというのであれば、たとえば高齢者の方のグル ープホームであるとかそういった温泉付の施設にするという方法もあると思う。 ○行政目的については、事業そのものの意義に関しては、具体的かつ明確に官でなけ ればできない理由がない場合には廃止という観点に照らして、温泉事業に関しては 天草市の場合はここ以外に民間で行っている事業者がある。そういった場合に民間 の事業者ではなく、市が直営で指定管理で行っている施設のみに財政的な支援を行 うことの明確かつ具体的な理由の説明が可能であればお願いしますということと、 これまでの政府の中の流れからしていわゆる年金福祉事業でやっていた事業に関 しても判断して廃止・売却という形をとっている。そういったことからも厚生労働 事業としても温泉事業の実施というのは政策の遂行上必ずしも必要不可欠なもの ではないという一定の判断が示されている。 ○実態に合わせて、あるいは市としてやるべきことが何であるかということを考えて、 それを前提にどういう施設をこれから運営していくのか、あるいは廃止するのか、 ということを考えるべきである。 ○行政目的がはっきりしておらず、必要ならば目的の変更も考えるべきではないか。 ○お年寄りに憩いの場を与えるというのは高齢化が進む天草市にとってこれは非常 にふさわしい事業だと思う。 ○政策目的があれば、行政施設として持つ意味はある。赤字であっても潰してはいけ ない時もあるし、逆に、黒字でも廃止すべき時もある。行政がやるべき事業なのか どうかという視点が重要。 ○市の目的をはっきりしてくださいということ。 ○事業そのものの意義で「無」と書かれたら、全く救いようがない。例えば、河浦海 上コテージは、他にはない施設だからこれは意義があるという気がするので、事業 そのものの意義を○か×でやるのはちょっとどうかと思う。 23 【経営改善策について】 ○経営改善にあたっては、人材面での対応を求める意見がある。 ○一定の取組みを行ったうえでの廃止を求める意見がある。 ○赤字解消策としては、様々な方策の検討を求める意見がある。 ○可能性があるような所については、全国から優秀な人材を少々高い給料を払ってで も公募するといったことをやってみてはどうか。それでも駄目なときには廃止なり の結論を出すといった方向でやる。 愛夢里でいけば海上コテージは非常に魅力ある施設であると思う。この施設は可能 性を秘めた施設であるので、やり方によっては良くなると思う。 ○支配人等リーダーとなる優秀は人材を入れていただきたい。 ○私は施設自体はなくなって欲しくない。雇用の場の確保ということもあるし、3セ ク全体で全体で154名の雇用がある。その家族なども考えると、地方では働く場 所もないという状況なので出来るだけ残して欲しい。ただ、民間の経営感覚を入れ ないとうまくいかないんじゃないかなと思う。各施設経営努力はされている。賃金 にしても最低賃金でやっている施設もある。努力をして、無駄を省いて施設を維持 できれば一番いいと思う。 ○どの施設にしても料理がすごくおいしくなった。このことからも努力はされている のかなと思う。ただ、数字的な部分ではなんともいえないなというところもあるが、 ただ一つだけいえることは、物産販売は一番魅力がないなと思う。どの施設にして も「買いたいな」と思うような施設ではない。そういうことから考えると、民間で 独立採算でやるところに開放してやるのも一つの手かなと思う。 ○廃止か続けるか二者択一しかないということではない。いろんなやり方があって、 赤字が問題だというのなら赤字を解消するやり方も色々あるのではないか。 ○市としてやるべきか、民間にやらせるべきかは、事業仕分けのやり方であるが、民 間で高齢者の憩いの場の施設を全部やらせるというのはちょっと無理だと思いま すから、やっぱり市がやるべきだと思う。その次の選択として、市が直営でやるの か、第 3 セクターに指定管理者でやらせるのか、それ以外の方法でやるのかという 取捨選択があるのではないか。 ○それぞれの施設について、採算性が取れない中でもそれぞれ意義があってやってい る中で、私たちはそれに対して○か×か引導を渡す役目なんでしょうか。これに関 しては、これだけ市の財政が厳しい中で、採算性がなければ止めるべきだという方 向性は見えているが、よく分からない。前回頂いたモニタリングの結果についても、 すごくマイナスでやる気がないという風に受け取った。採算性が厳しい中でもやる 気があって、何かを仕掛けようとしているところは本当にあるのか。また、やり方 によっては変わってくるんじゃないかと思う。 ○今の深刻な状況を市なり市民にアピールするということであれば、「現状と課題」 のところにもう少し具体的な数字を入れて、例えば、シモンは累積赤字がいくらで 24 すよとか、そういうことを具体的に入れてこうゆう状況ですよというのを前で言っ て、「財政健全化法でこういった赤字も天草市の赤字に計算されて、それが増える とレッドカードになりますよ」というのも入れて、結論の後ろのほうでは、「経営 改善ができなければ廃止しますよ」とまず強調して、その後で、「それでも住民の ニーズが強いものについては、住民にも責任を分担してもらって、利用形態の変更 とかそういったものも考えますよ」とか、「皆さんで考えてください」とか、そん なことがかけないですかね。残す場合には、皆さんが責任を持ってやってください よ。もちろん市もできる範囲で協力はするけれどもと。用途変更というか、そこら 辺を少しお願いしたい。 【市の関わり方について】 ○管理運営面などにおける市の関与など積極的な関わりを求める意見がある。 ○温泉事業に対する市の関わり方についての意見がある。 ○市の事業としてやっていて、市として管理運営面での目がどうして行き届いていな いのかというのを非常に感じる。これは第 1 次の行革審の答申として、 「基本的に は3セクは全廃です。きっちり見直すのであれば見直しを行ってください。」とい う話があって現在に至っている状況にもかかわらず、指定管理料の組み方に問題が あったり、実際に働いている方からも不満の声があったりしている。市として、運 営のあり方にもう少し手当てをすべきである。 ○雇用の面からも組織としてきっちり残って地域の活性化に繋げて欲しいと思うが、 一方、市が事業として温泉事業をやることの必要性がどう考えても見当たらない。 今後財政状況が厳しくなる状況において、市が自ら温泉事業をやるということにつ いて真っ先に削る対象になってしかるべきである。 ○天草市の財政計画について、これは私はもっと厳しいと思う。非常にこれは甘い積 算です。もっと厳しい。それと、3 セクについても前に 3 年間で改善されなければ 民間に売却又は廃止ということを提言していた。にもかかわらず、ここでまた同じ ことを議論している。皆さん忙しい中に議論して結論を出して、市が本当にやる気 があるのか。ただここで議論して答えを出して終わりなのか。そういう可能性が無 きにしもあらず。せっかくここに挙げたのならば、市も相当な決断を持って取り組 むという姿勢を見せていただかないと議論する意味がない。 ○海岸沿いに温泉施設が集中しているというのはそのとおりだと思う。温泉施設に限 らず、大規模合併した天草市が抱える大きな問題であると思う。これは、3 セクの 経営健全化の上の次元として、市の規模に対して多くなりすぎている施設の再配置 や統合といったことが前提にあってそれが基にあって温泉施設を考えるといった ことも大事である。 ○第 3 セクターといえども会社組織である。役員として市の職員も入っているが、な ぜこれだけ赤字が出るかなど中身について検証したことがあるか。また、これが債 25 務超過になったときに誰が責任を取るか。天草市が取るんでしょう。ということは 皆さんの税金で賄うことになる。そうなると役員として入っている職員は毎年検証 することが必要である。 ○市長が経営陣の一角にいるわけだから、経営が悪化しているということになれば役 員会等でそれについての分析や、対応をしっかり主張しなければいけない。それは 市長だけの仕事ではなく、市職員の仕事でもある。 ○市の職員が取締役ならば同罪である。企業とすれば。 ○取締役は第 3 者に対する会社が行った不法行為等に関して責任を負うことになる。 ○事業に関しては、事業の採算性について、現場レベルでも考えて欲しいということ と、そもそもこれまで市が関与してきた中で、チェック機能が十分だったのかどう かというところ及び事業に関して温泉事業を市が率先してやらないといけない必 然性がなければ考え直していただきたい。下田のように地域が温泉で成り立ってい てそれでやっているというところであれば、単に温泉で雇用ということ以外の位置 付けの役割があるかもしれないが、それ以外に関しては市が温泉事業を直営でやる 位置づけ、また、天草市内で温泉事業をやっている民間の事業者がある中で、そこ に対しては委託費等を払うことなく、ここだけに払う理由、ここに関してはきっち り今後に向けて検討してしかるべきかと思う。 ○「廃止=潰す」ではない。市の事業として廃止するときに民間としてどうするかと いう話はある。行政として事業を掲げるか掲げないか、掲げるとしたらどういうや り方をやるかが重要。 ○既に前回 3 年間の提言があった中での原状で、債務超過になっている現状非常に厳 しいところに関しては、また 3 年間やった後に同じように検討するのかどうかとい うことについて、全法人横並びではなく個別に対応するという対応があってもいい のかと思うので、そこらへんの含みが感じ取れるような書きぶりをお願いしたい。 ○事業ごとの採算性などについて会社自身も把握していないということが現状です。 しかし、市から指定管理を受け複数の事業を行っている事業者については、少なく とも事業ごとの損益というものは指定管理者として把握しておく必要がある。 【㈱うしぶかについて】 ○牛深については、牛深地域の重要な観光施設として残すべきではないかと思う。 ○牛深温泉センターややすらぎ荘については、観光客相手の施設というよりも、地域 の福祉サービスとしての利用がなされている。だからそれに見合った施設にして、 見合った運営をすれば良いと思う。 【㈱プラスファイブについて】 ○プラスファイブについて、ウルグアイラウンドで周辺を一体的に整備したいという ことで作られた施設ですが、途中でウルグアイラウンドがなくなったので、中途半 26 端になってしまった。現在見てみると、周辺の民宿の人が宿泊客の温泉として使っ ている。そういうことであれば、周辺の方が運営するのが一番いいのではないか。 また、不採算部分のレストランは止めていくほうがいいのではないか。そういった 地域の人がやっていくのがいいのではないか。 ○通詞島の温泉施設は、地元の民宿のみなさんが共同経営しませんかと、3 セクでや る意義はありますかということ。 【㈱くらたけについて】 ○シモン芋の加工というのがメインですが、時代の流れでテレビが取り上げてくれた ときからすると現在は少なくなっている。やはりマスコミの戦略というかそういっ たものを考えて行政としてもシモン芋を売っていくという努力がないと復活しな いんじゃないか。また、一つにこだわりすぎるのも問題があるのではないか。シモ ン芋に限らず、もっと幅広くいろんな商品を研究する人材が重要ではないか。なん にしても人材が重要であるので、例えば全国から公募するとかいった形でてこ入れ する、当初ある程度お金がかかってもやるべきではないか。今のままでは赤字のま まで何も改善しないと思う。 ○シモン芋について、市としてやるというのであれば、市としてのサポートがないと 生産者もきついのかなと思います。現在、オリーブ等にも力を入れているが、シモ ンをどう位置付けていくのか、ということを判断していただきたい。やるのであれ ばちゃんと力を入れてやっていただきたい。 ○倉岳ですが、連作障害がある中で、6 次産業化を図るということであれば、天草全 土にシモン芋が植えられないのか。そうすることで連作障害は多少なりとも解消さ れる。 ですから、6 次産業的な支援も必要ですが、運営するための人的支援を行って、専 門的な人を連れてきて経営改善を図るとかそういったことも考えていかないと、将 来は望めないと思う。 【愛夢里について】 ○愛夢里については、使用目的を変更できないか。河浦は近くに(市立の)河浦病院 がある。愛夢里にはプールもあるが何年も使っていない。少しお金はかかるかもし れないが、リハビリ施設に変えて、病院と提携して温泉リハビリの方向に目的を変 えられないか。宿泊施設もあるので、天草市外の人にも来ていただいて1ヶ月とか 2ヶ月とか滞在してもらう。また、市内の人にも利用していただいて、医療費を抑 えるといったこともやっていく。福利厚生だけでなく、目的を変えてやると市とし て指定管理料を払ってやってもおかしくないと思う。いろんな方向から3セクを考 えることが大切であると思う。 ○愛夢里の件ですが、建設当初は利用が13万∼14万人いれば採算が取れるという ことであったが、年々利用者が減少し、燃料費の高騰もあり、厳しい状況である。 27 また、施設規模が大きすぎるということもある。当初の目的は、長期滞在型の宿泊 施設ということで整備したので、今は無があったように、長期療養型の利用が出来 れば良いと思う。温泉は採算が合わず、宿泊と飲食で何とかやっているという状況 である。温泉は、大浴場2、家族風呂4あるので、規模を縮小するなどして運営す るなどの検討も必要であると思う。 ○河浦だって目的変更して、医療センターもあり天草市には公立病院もあるのでそこ から派遣してお年寄りのリハビリセンターに変えることは可能ではないか。 ○愛夢里であれば愛夢里と海上コテージがあるが、それを一体としてしか見ていない のかなと思う。本当に廃止までするということを考えるのであれば、分割して、こ の部分は残す、この部分は廃止するといった、採算性なども考えてもっと細かく見 ていく必要がある。 【下田温泉センターについて】 ○下田温泉は唯一(沸かしていない)天然温泉で、地元にはお風呂をつけないで入り に行く人も多数いる。温泉施設が連なってできているのはもったいないなと思って いたが、下田の泉質は良いからといわれる方が多い。雇用や福利厚生施設として各 地域に温泉施設があるのはいいのかなと思うが、市の財政から考えると、地域ごと に特徴を生かした形で充実させることができないかと思う。 【栖本温泉センター】 ○栖本に関しては結局、行政上絶対欠かすことが出来ない行政コストであるというこ とであれば、債務超過であることが廃止する理由にはならない。行政として必要不 可欠なら赤字を出してもやるべき。健康保険事業の例を考えると、いくら赤字が出 てても止めてはいけないもの。 ○栖本は自分たちで管理組合を作ってされているので、最大限の営業努力をされてる と思う。これ以上努力しなさいというのはちょっと厳しい。もちろん営業をすると いうのはあるが、後は市が助けるかどうかということなのかなと思う。 28 29 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 % 2000年 15.4 27.9 56.7 2000年 102,907 2005年 14.0 30.9 55.1 2005年 96,473 2015年 (H27) 81,365 2020年 (H32) 73,697 2025年 (H37) 66,338 2010年 12.7 33.6 53.7 2015年 11.7 37.4 50.9 2020年 11.0 47.2 41.8 2025年 10.3 45.6 44.1 ■年齢(3区分)別構成割合の推移 2010年 89,065 ■人口総数の推移 (資料:平成22年度国勢調査) 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 人 120,000 2030年 9.8 48.0 42.2 2030年 (H42) 59,222 2035年 9.4 0∼14歳 15∼64歳 65歳以上 41.1 49.5 2035年 (H47) 52,214 人 5,000 2772 2774 3,000 1672 1931 2193 1765 1558 1,000 2266 700 729 1,000 909 792 826 503 1854 404 684 862 821 791 3,000 1093 721 579 1781 1447 987 793 889 1040 1459 1753 2199 2088 2458 2821 2840 1896 829 1598 2035年 (H47) 21481 4888 25845 2035年 2030年 (H42) 25006 5796 28420 0∼14歳 65歳以上 15∼64歳 1957 2141 2436 2151 2097 2025年 (H37) 6860 29250 30228 932 5,000 2020年 (H32) 8071 34813 30813 2059 1695 1037 1628 2013 2139 2005 2367 2669 3221 3725 3644 3259 3436 3966 3492 4038 2015年 (H27) 9553 41397 30415 2010年 2010年 11307 47856 29902 2125 2519 895 1346 2005年 13516 53139 29818 2078 2741 3187 3747 3651 2000年 15852 58329 28726 85∼ 80∼ 84 75∼ 79 70∼ 74 65∼ 69 60∼ 64 55∼ 59 50∼ 54 45∼ 49 40∼ 44 35∼ 39 30∼ 34 25∼ 29 20∼ 24 15∼ 19 10∼ 14 5∼ 9 0∼ 4 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 ■年齢(3区分)別人口の推移 4806 ○天草市の人口は、平成22年以降5年間で、約7,000人のペースで減少しつづけ、20年後の2030年には、2010 年に比べて約3万人少ない59,200人となることが見込まれる。 ○年齢構成別にみると高齢化率は上昇を続け、生産年齢人口率、若年人口率は減少を続ける。 ○2020年には、高齢化率も40%に達し、2.4人に1人は高齢者となる。2025年には生産年齢人口と高齢者人口が ほぼ同数となり逆転する。 平成22年度国勢調査結果に基づく人口推計について 30 50 0 3 96 39 2 50 0 32 0 3 26 88 10 0 3 00 37 1 16 10 0 79 87 74 1 05 88 64 1 41 10 7 88 1 06 80 11 1 13 6 24 5 23 1 22 1 34 2 2 98 45 2 4 20 39 0 36 8 3 48 3 62 32 7 26 8 24 5 21 7 1 89 14 6 1 18 11 1 10 0 1 29 14 7 19 3 19 6 24 2 2 04 16 8 1 99 17 1 11 2 1 65 18 1 15 7 11 2 2010年 3 00 1 31 1 75 2 02 15 8 15 6 14 4 1 51 1 99 19 3 1 66 16 8 1 92 23 1 28 3 32 8 2 51 16 9 2010年 (資料:平成22年度国勢調査) 85∼ 80∼ 84 75∼ 79 70∼ 74 65∼ 69 60∼ 64 55∼ 59 50∼ 54 45∼ 49 40∼ 44 35∼ 39 30∼ 34 25∼ 29 20∼ 24 15∼ 19 10∼ 14 5∼ 9 0∼ 4 【有明地域】 85∼ 80∼ 84 75∼ 79 70∼ 74 65∼ 69 60∼ 64 55∼ 59 50∼ 54 45∼ 49 40∼ 44 35∼ 39 30∼ 34 25∼ 29 20∼ 24 15∼ 19 10∼ 14 5∼ 9 0∼ 4 【五和地域】 500 500 300 199 117 43 33 24 47 34 25 100 34 20 13 36 27 22 37 27 16 36 24 21 59 35 88 97 146 122 68 183 148 99 99 123 170 130 145 335 1,000 30 0 2 00 16 0 1 15 12 6 14 0 1 28 1 21 13 3 1 12 1 00 71 0 237 308 196 240 332 233 130 209 453 344 683 656 616 574 27 38 0 34 29 64 72 59 46 38 68 78 11 0 1 37 1 35 1 93 19 9 19 7 18 9 16 1 1 43 786 671 647 651 2010年 35 56 74 78 82 77 【天草地域】 500 101 47 220 42 46 100 245 51 353 65 249 192 246 275 323 401 491 60 613 723 679 510 522 81 34 323 356 53 33 44 106 96 257 352 204 【牛深地域】 2010年 70 54 43 59 56 66 78 2035年 300 103 146 126 167 197 170 173 178 183 213 264 244 217 2035年 300 1,000 ・各地域とも人口が急速に減少。少子化傾向が顕著となる一方で、高齢者数も減少していく。 地域別の動向について① 200 500 110 0 55 77 87 93 46 56 70 53 34 48 175 134 5 6 9 5 2 3 6 6 8 18 37 40 0 13 14 5 7 8 7 4 7 7 9 35 18 65 58 94 99 85 723 153 2035年 100 77 82 98 87 82 51 62 75 49 25 41 47 66 92 88 135 177 244 287 393 470 479 2035年 227 267 332 442 374 318 31 50 0 30 0 11 7 10 0 70 93 11 0 87 67 83 69 12 0 23 0 34 28 18 15 53 21 67 58 45 31 24 25 20 9 7 16 19 15 8 68 44 47 59 43 54 18 9 8 11 76 59 19 19 78 1 00 46 39 34 1 35 30 43 38 67 71 66 73 1 14 1 00 68 46 52 32 0 40 26 24 54 66 57 44 58 71 62 71 1 09 98 94 95 95 1 43 16 5 ○一方で、公の施設の整理・統廃合等を進めることが重要。 ○コミュニティビジネスの推進や地域資源を生かした産業振興、交流人口を拡大する対策が重要 ○地区振興会活動の充実、交通対策など地域を維持する対策が重要。 75 76 1 00 2035年 44 20 0 25 22 26 13 1 30 0 29 31 100 17 23 28 34 21 12 28 21 12 53 38 28 14 35 59 37 1 27 12 4 1 36 20 0 77 48 37 40 51 0 300 79 87 62 55 79 95 1 00 86 98 80 74 65 53 【栖本地域】 2010年 69 325 89 95 49 26 17 4 14 6 11 7 1 49 500 173 131 131 120 162 120 137 2035年 51 57 62 1 00 95 10 3 13 1 80 83 96 83 89 52 84 2010年 10 2 12 6 14 6 2 00 44 1 40 10 8 98 1 01 13 5 2 01 22 2 17 3 2 28 1 90 2 16 17 3 2 16 2 64 3 13 2 76 29 4 2010年 99 (資料:平成22年度国勢調査) 85∼ 80∼ 84 75∼ 79 70∼ 74 65∼ 69 60∼ 64 55∼ 59 50∼ 54 45∼ 49 40∼ 44 35∼ 39 30∼ 34 25∼ 29 20∼ 24 15∼ 19 10∼ 14 5∼ 9 0∼ 4 14 7 1 77 2 25 3 00 【倉岳地域】 85∼ 80∼ 84 75∼ 79 70∼ 74 65∼ 69 60∼ 64 55∼ 59 50∼ 54 45∼ 49 40∼ 44 35∼ 39 30∼ 34 25∼ 29 20∼ 24 15∼ 19 10∼ 14 5∼ 9 0∼ 4 【河浦地域】 地域別の動向について② 200 70 100 75 50 52 0 19 17 12 10 10 8 8 7 14 8 6 13 12 10 9 12 11 13 13 18 18 28 34 47 54 37 67 51 66 59 2035年 86 183 32 人口減少 合併特例期間終了 による交付税の減 合併、経済対策等 による支援 H18 H23 H24 H25 H26 国勢調査 H27 H28 H29 H30 H31 国勢調査 H32 7割 特例期間終了、人口減による交付税等の減少、段階的な一本算定への移行 特例期間 合併特例期間 国勢調査 H22 5割 合併特例支援、経済対策 H21 3割 これからの10年 H20 交付税一本算定と 合併算定替えの差額 (5年間△4,213百万円) 1割 10割 H33 H34 国調結果交付税反映 (△1,107百万円) 9割 国調結果交付税反映(△1,110百万円) 国調結果交付税反映(△1,200百万円) ※その他人口減少による税収減少 一本算定替えによる交付税の減 人口の減少による交付税の減 【平成22年度試算数値】 これまでの5年 H19 (5年計:4,336百万円) 合併特例支援 経済対策 2年計 6,213百万円 歳入面で見るこれまでの10年とこれからの10年(イメージ) 33 7,544 26,301 9,541 6,332 6,699 56,417 11,539 60,872 9,001 61,391 10,907 59,573 48,826 H23 9,717 9,198 7,052 4,753 7,601 5,376 4,248 3,749 498 1,380 49,325 H23 7,456 23,702 8,609 4,843 4,714 49,325 8,907 58,869 48,487 H24 9,671 9,106 7,203 4,604 7,461 5,618 7,457 3,637 3,820 1,188 52,307 H24 7,260 23,898 8,873 6,160 6,116 52,307 8,407 58,500 47,357 H25 8,956 9,015 7,216 4,507 7,391 5,579 6,971 3,528 3,443 1,166 50,800 H25 7,211 23,951 8,803 6,050 4,785 50,800 6,907 58,571 47,030 H26 9,580 8,925 7,245 4,308 7,103 5,303 8,240 3,422 4,819 1,144 51,849 H26 7,164 24,111 8,753 6,355 5,466 51,849 4,407 58,872 45,493 H27 8,677 8,836 7,229 4,246 7,088 5,282 11,337 3,319 8,017 816 53,510 H27 6,961 24,262 9,046 6,755 6,487 53,510 4,107 55,857 45,118 H28 8,562 8,571 7,423 4,034 6,947 5,176 4,670 3,593 1,077 814 46,195 H28 6,925 23,202 8,179 3,659 4,230 46,195 3,807 51,737 44,621 H29 8,071 8,485 7,661 3,913 6,808 5,124 3,749 3,749 0 811 44,621 H29 6,883 22,633 8,097 2,809 4,199 44,621 3,507 48,619 44,088 H30 8,578 8,400 7,465 3,717 6,503 4,868 3,749 3,749 0 808 44,088 H30 6,695 21,863 7,854 3,519 4,157 44,088 3,207 45,015 42,569 H31 7,543 8,316 7,282 3,680 6,373 4,819 3,749 3,749 0 806 42,569 H31 6,652 20,927 7,815 3,043 4,132 42,569 (注) 投資的経費・一般分:道路や河川の整備など毎年度予算化が見込まれる経費 投資的経費・特別分:小中学校の耐震化や学校統廃合による小中学校建設など一時的に歳出の増加が見込まれる経費 ※ 各年度の数値は、表示単位未満を四捨五入しているため、その内訳は合計と一致しない場合があります。 56,417 4,079 56,417 58,133 1,887 58,133 H21決算 H22予算 9,899 10,200 7,732 8,729 7,821 8,008 4,172 4,988 7,964 7,662 5,788 5,370 12,870 7,381 H21決算 7,641 25,081 13,830 7,763 5,800 60,116 H22最終予算 各年4月1日現在(単位:人) ● 年度別職員数(定員適正化計画より抜粋) H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 普通会計 1,090 1,053 1,005 978 937 911 850 病院事業会計 184 184 195 213 214 214 213 その他事業会計 115 110 110 110 110 110 110 合 計 1,389 1,347 1,310 1,301 1,261 1,235 1,173 市債残高 財政調整基金残高 投資的経費 特別分除き 歳出合計 人件費 扶助費 公債費 物件費 補助費等 繰出金 投資的経費 一般分 特別分 その他 【歳出】 歳入合計 地方税 地方交付税 国県支出金 市債 その他 【歳入】 ● 年次別財政計画 2,907 41,899 41,703 H32 7,375 8,233 6,883 3,643 6,246 4,771 3,749 3,749 0 803 41,703 2,607 39,534 40,686 H33 6,872 8,150 6,663 3,606 6,121 4,723 3,749 3,749 0 801 40,686 単位:百万円 H32 H33 6,616 6,434 19,883 18,405 7,811 7,803 3,225 3,866 4,169 4,179 41,703 40,686 総合計画・行革大綱 提出用 34 有 無 無 ○完全民営化・民間売却 または ○経営努力を行いつつ、第3 セクター等で引き続き経営 採算性 有 事業そのものの意義 (行政目的との一致度) 【総務省指針に基づく検討】 有 事業性 有 無 清算 資産 地方公共団体 運営 民間 地方公共団体(直営) 経営体制の変更等を行った上で、第3セク ター等での引き続き積極的な経営改革を 実施 債務調整を実施した上で、第3セクター等 での引き続き積極的な経営改革を実施 上下分離 完全民営化・民間売却 事業手法の選択 完全民営化・民間売却 採算性 無 【検討の第2段階】 (4) 事業手法・対応方針の選択 ・事業そのものの意義がないと判断される場合には、廃止・民 間売却の結論 ・事業そのものの意義がある場合に、採算性がある場合には、 現行の方法をそのまま継続することとし、採算性がない場合 には、以下のいずれかを選択。 ◆完全民営化・民間売却 ◆上下分離(指定管理等) ◆債務調整を実施した上で、第3セクター等での引き続き積 極的な経営改革を実施 ◆経営体制の変更等を行った上で、第3セクター等での引き 続き積極的な経営改革を実施 ◆直営 (5) 第3セクター等に対する天草市の政策的関与のあり方につ いて 第3セクター等の設置目的である産業振興や観光振興等に 関しては、社会経済環境に大きく左右されるものであり、第3 セクター等の努力のみでは限界がある。天草市の政策的か つ計画的な対応が不可欠である。 【検討の第1段階】 (1) 事業そのものの意義について ① 事業目的と行政目的との整合性 ・当初の目的を既に達成していないか。 ・事業目的は現在も有効であるか。 ・社会情勢の変化により事業の意義が薄れていないか。 ・産業振興や観光振興といった抽象的なものではなく、具体 的な政策や施策、事業との整合性があるか。 ・事業効果(費用対効果)が十分上がっているか。 ② 行政関与の必要性 ・民間ではできない理由 (2) 採算性について 以下のものについては、採算性がないものとして判断 ①経常収支が赤字のもの(民間企業と同等の判断を行うこと が重要と考えられるため、市からの財政支出がある場合に はそれを控除のうえ、判断) ②債務超過であるもの 等 (3) 第3セクターがないことによるデメリット、廃止による影響 ・市の政策・施策・事業にどのような影響を与えるか。 ・市民生活にどのような影響を与えるか。 天草市第3セクター等の今後の方針の明確化検討スキーム 35 ・民間の温泉施設もある。 ・意義のない施設は廃止すべきではないか よりベターな3セ ク等の今後の方 針をどうつくるか ・それ以外の3セク等が運営する温泉施設(平成 7年∼11年に開湯) ・意義ある施設を経営改善を図りながらどう 残すか。 ユメール、下田温泉センター 【類型3】「飲食店」+「温泉」 リップルランド ・雇用の場となっている3セク等をどう考えるか。 地域活性化の視点 【類型2】「物産館」+「飲食店」+「温泉」 愛夢里、栖本温泉センター 牛深温泉センター・やすらぎ荘 【類型1】「宿泊」+「飲食店」+「温泉」 温泉施設の類型イメージ ・雇用がないと定住者は増えない。 ・雇用機会が少ないため、天草出身の若者のU ターン率は2割程度となっている。 ・天草は厳しい人口減少と若年層の急速な減少 期を迎えており、その傾向はますます強まる。 ・施設類型で市の政策的意義を考えるべきか。 ・天草市政にとっての温泉の意義をどう考えるか。 ・天草最古の下田温泉(開湯740年前) 温泉のあり方の視点 ・市は厳しい財政運営 財務の視点 ○「財務の視点」、「温泉のあり方の視点」、「地域活性化の視点」の3つの視点で3セク等が経営する施設のあり方と施 設の経営主体のあり方を考える視点が重要。 検討の視点として重要なこと 36 【総合交流施設愛夢里】 住民の健康及び福祉を増進し、 憩い及び交流の場を提供すると ともに、市の観光及び産業の振 ◎ 興に寄与し、地域の活性化を図 ることを目的として、天草市総合 交流施設愛夢里を設置する。 【河浦海上コテージ】 住民の健康及び福祉を増進し、 憩い及び交流の場を提供すると ともに、市の観光及び産業の振 興に寄与し、地域の活性化を図 ることを目的として、海上コテー ジを設置する。 有限会社愛夢里 住民の健康増進及び保養意識 の向上を図るとともに、下田温泉 の活性化及び天草市の観光振 興に資するため、下田温泉セン ターを設置する。 下田温泉センター ◎ ◎ ◎ 株式会社うしぶか ◎ ◎ ◎ 【牛深温泉センター】 住民の健康及び福祉の増進を図り、憩い及 び交流を促進し、地域の活性化を図ることを 目的として、牛深温泉センターを設置する。 【うしぶか海彩館】 市の産業活性化及び観光の振興に寄与す ることを目的として、海彩館を設置する。 【宿泊施設やすらぎ荘】 過疎化及び高齢化の進展する社会において、 交流人口の増加促進による地域の活性化を 図ることを目的として、やすらぎ荘を設置す る。 ◎ 【総合交流ターミナル施設ユメー ル】地域農業基盤確立農業構造 改善促進対策要綱に基づき、都 市と農村との交流を基盤とし、地 域特有の農村資源等の活用によ り、農業の振興並びに地域の新 たな所得及び就業機会の増大を 図るため、ユメールを設置する。 株式会社プラスファイブ 天草市政における第3セクター等の目的 高齢者の福祉の増進はもとより、 地域住民の健康及び福祉を増進 し、憩い及び交流の場を提供す るとともに、地域の産業の振興に 寄与し、地域の活性化を図ること を目的として、栖本温泉センター を設置する。 栖本温泉センター 【倉岳特産物処理加工施設】 市の特産物に高付加価値を付け て有利販売を行い、栽培面積の 拡大に努め、農家所得の増大及 び雇用促進を図ることを目的とし て、特産物処理加工施設を設置 する。 【倉岳特産品展示販売交流施 設】特産品の展示販売促進及び 観光振興を図ることを目的として、 特産品展示販売交流施設を設置 する。 株式会社くらたけ 【リップルランド公園】 住民の健康及び福祉を増進する とともに、地域資源を生かした産 業の振興及び交流を促進し、市 の活性化を図ることを目的として、 リップルランド公園を設置する。 天草ありあけ株式会社 第3セクター等の状況 〔50%以上出資している第三セクター〕 法 人 名 ㈱うしぶか 所 在 地 牛 深 町 法人形態 (法人・財団等) 株式会社 (商法法人) (単位:千円) ㈱くらたけ 倉 岳 町 ㈱プラスファイブ 五 和 町 ㈲愛夢里 河 浦 町 株式会社 (商法法人) 有限会社 (商法法人) 株式会社 (商法法人) 資 本 金 70,000 31,000 32,500 28,000 うち天草市分 50,000 30,000 30,000 24,000 出資比率 0.71 0.97 0.92 0.86 設立年月日 平成8年4月1日 平成11年9月1日 平成11年2月10日 平成5年4月1日 指定管理料等 (平成23年度) 業務内容 0 ・うしぶか海彩館 ・やすらぎの湯 ・やすらぎ荘 の運営、管理 (指定管理者) 15,000 13,000 ・倉岳特産物処理 加工施設 ・倉岳特産品展示 販売交流施設 (えびす茶屋) の運営、管理 (指定管理者) ・愛夢里 ・海上コテージ の運営、管理 (指定管理者) ・ユメール の運営、管理 (指定管理者) 3,000 ・一般廃棄物収集 ・公衆トイレ清掃 (受託事業) 〔第三セクター以外の温泉管理者〕 法 人 名 天草ありあけ㈱ 栖本温泉センター 管理組合 (単位:千円) 下田温泉センター 管理組合 所 在 地 有明町 栖本町 天草町 法人形態 (法人・財団等) 株式会社 (商法法人) 管理組合 管理組合 資 本 金 設立年月日 指定管理料等 (平成23年度) 業務内容 10,000 平成20年12月1日 450 平成21年2月9日 4,100 ・リップルランド公園 (温泉、物産コー ナー、公園) の運営、管理 (指定管理者) 1,000 平成18年2月1日 10,888 ・栖本温泉センター の運営、管理 (指定管理者) 37 0 ・下田温泉センター ・海上コテージ の運営、管理 (指定管理者)
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