※2009年 9 月改訂(第2版) 2005年10月作成(新様式第1版) 体外診断用医薬品 日本標準商品分類番号 877439 製造販売承認番号 21500AMY00153000 インスリン様成長因子結合蛋白1キット 腟分泌液中インスリン様成長因子結合蛋白 1 型(IGFBP-1)検出試薬 チェック PROM Check PROM 免疫クロマト法 この添付文書をよく読んでから使用してください。 〔全般的な注意〕 マウス抗ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 1 型 モノクローナル抗体を固相化した部分 (検体ゾーン) 1.本品は体外診断用であり、それ以外の目的に使用しな いでください。 2.診断は他の関連する検査結果や臨床症状等に基づい て総合的に判断してください。 3.添付文書以外の使用方法については保証をいたしま せん。 抽出液に浸す部分 ウサギ抗マウス免疫グロブリンポリクローナル 抗体を固相化した部分 (コントロールゾーン) 判定部位 〔形状・構造等(キットの構成)〕 ブルーラテックスコロイド標識マウス抗ヒトインスリン様 成長因子結合蛋白 1 型モノクローナル抗体を含浸した部分 1.検査スティック ・マウス抗ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 1 型 ※〔操作上の注意〕 モノクローナル抗体:0.5 〜 1.5μg 1.操作上の注意 ・ブルーラテックスコロイド標識マウス抗ヒトインス (1)付属の滅菌スワブを用いて採取した腟分泌液を検 リン様成長因子結合蛋白 1 型モノクローナル抗体: 体としてください。 1 〜 3μg (2)スワブの綿球部分に直接手を触れないでください。 ・ウサギ抗マウス免疫グロブリンポリクローナル抗体: (3)検体採取後は速やかに操作方法に従って検査して 1 〜 3μg ください。 2.抽出液入りチューブ (4)試薬は室温に戻してから使用してください。 3.(付属品)検体採取用滅菌スワブ (5)検査スティックの袋は室温に戻してから開封して 〔使用目的〕 ください。 腟分泌液中のヒトインスリン様成長因子結合蛋白 1 型の (6)検査スティックの判定部位には手を触れないでく 検出 ださい。 2.妨害物質・妨害薬剤 〔測定原理〕 (1)尿、精液中に含まれる IGFBP-1 の量は検出感度以 測定原理は I G F B P -1 に対するモノクローナル抗体を用 下であり3)、尿、精液で陽性を示すことはありま いた、感度と特異性に優れた免疫クロマト法です。 せん。また、血液混入による検査結果への影響は 検体中に IGFBP-1 が存在すると、ブルーラテックスコ ほとんどありません。 ロイド標識マウス抗ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 1 (2)以下の薬剤は検査に影響を及ぼしません。 型モノクローナル抗体と反応し、抗原-抗体の結合物を クロトリマゾール、硝酸エコナゾール、チオコ 作ります。 ナゾール 次にこの結合物は移動し、判定部位に固相化されたマウ ス抗ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 1 型モノクロー ナル抗体に捕捉され、抗体-抗原-抗体のサンドイッチ 状結合物を作ります。その結果、検体ゾーンにはブルー ラテックスによる青色の線が表示されます。 検体中に I G F B P -1 が存在しない場合は検体ゾーンに青 色の線は表示されません。 また、IGFBP-1 の有無にかかわらず、コントロールゾー ンには青色の線が表示されます。 ※〔用法・用量(操作方法)〕 1.検体の採取法 滅菌した腟鏡を用い、後腟円蓋部から腟分泌液を付属 のスワブに約 10 ~ 15 秒間吸収させて採取します。 2.測定(操作)法 q 検体を採取したスワブを抽出液入りチューブに入 れ、抽出液中でよく撹拌して抽出します。 w 検査スティックを袋から取り出し、抽出液に検査 スティックの先端をブルーの色素が判定部位に現 れるまで浸します(およそ 20 秒間)。 (1) e 検査スティックを抽出液入りチューブから取り出 し、平らなところに置きます。 r 5 分後に判定部位の青色の線の数で判定を行います。 〔性 能〕 「測定にあたっての注意」 (1)湿度の高い場所では検査スティックへの検体の吸 収が悪くなることがありますので注意してください。 (2)検査スティックを抽出液に浸すときは、判定部位 が抽出液で濡れないように注意してください。 (3)検体抽出後の抽出液は少なくとも 200μL 必要で す。それ以下の場合は正しい結果が得られないこ とがあります。 ※〔測定結果の判定法〕 陰 性 コントロールゾーンのみに青色の線が見える場合 陽 性 判定部位に2本の青色の線が見える場合 1.性能 (1)感度 管理用陽性検体 (IGFBP-1 濃度25μg/L) を試験する とき、陽性に判定されます。 (2)正確性 管理用陰性検体(I G F B P -1 濃度 0 及び 12.5μg/L) を 試験するとき、陰性に判定されます。 (3)同時再現性 管理検体を 3 回同時に操作するとき、管理用陰性検体 (IGFBP-1 濃度 0 及び 12.5μg/L) はすべて陰性に、 管理用陽性検体(I G F B P -1 濃度25μg/L)はすべて 陽性に判定されます。 (4)最小検出感度 本品の検出感度 (抽出液中の IGFBP-1 濃度) は 25μg/ Lです。 2.相関性試験成績 臨床診断との一致率を本法、ヒト癌胎児性フィブロネ クチンの検出法及び pH 測定法で比較したところ、以 下のような結果が得られました 4)。 無 効 本 法 臨 有病正診率 床 診 断 無病正診率 判定部位に青色の線が見えない場合 無 効 検体ゾーンのみに青色の線が見える場合 「判定上の注意」 (1)検査スティックを抽出液入りチューブから取り出 して 5 分後に判定してください。 (2)判定部位に青色の線が見えない場合は、無効とし てください。 (3)また検体ゾーンのみに青色の線が見える場合も、 無効としてください。 (4)検体ゾーンの青色の線がコントロールゾーンの青 色の線より薄くても陽性と判定してください。 (5)判定時間をこえて検体ゾーンに青色の線が出現し た場合、25μg/L 未満のI G F B P -1が存在している 場合があります。 (6)破水後12時間以上経過すると、腟分泌液中のIGFBP1はプロテアーゼにより分解されて濃度が低下し、 正しい検査結果が得られない可能性があります 3)。 〔臨床的意義〕 ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 1 型(Insulin-like Growth Factor Binding Protein-1,IGFBP-1)はヒトイ ンスリン様成長因子に結合するたん白質の一つで、羊水 ) I G F B P -1は正常 中に高濃度で存在しています 1 , 2 。この 妊娠妊婦の腟中には極微量しか存在しませんが、破水し た場合には羊水由来の IGFBP-1 が腟中に漏出するため、 腟分泌液中のIGFBP-1を検出することは、前期破水診断 の指標となります。 (2) 94 . 7% (18/19) 93 . 1% (27/29) ヒト癌胎児性 フィブロネク チンの検出法 84 . 2% (16/19) 82 . 8% (24/29) pH測定法 73 . 7% (14/19) 72 . 4% (21/29) 3.関連たん白質との反応交差性 (1)使用している 2 種類のモノクローナル抗体は以 下の関連たん白質と交差しません。 インスリン 5,000mIU/ mL ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 2 型 5,000μg/L ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 3 型 10,000μg/L ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 4 型 5,000μg/L ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 5 型 5,000μg/L ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 6 型 5,000μg/L (2)使用している 2 種類のモノクローナル抗体と関連た ん白質との交差率は以下のとおりです。 qブルーラテックスコロイド標識マウス抗ヒトインス リン様成長因子結合蛋白 1 型モノクローナル抗体 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン (hCG) < 0.001% ヒト胎盤性ラクトゲン (hPL) < 0.005% ヒトプロラクチン(hPRL) < 0.003% ヒトα- フェトプロテイン (hAFP) < 0.001% wマウス抗ヒトインスリン様成長因子結合蛋白 1 型モノクローナル抗体 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン (hCG) < 0.001% ヒト胎盤性ラクトゲン (hPL) < 0.005% ヒトプロラクチン(hPRL) < 0.006% ヒトα- フェトプロテイン (hAFP) < 0.002% 〔使用上又は取扱い上の注意〕 1.取扱い上(危険防止)の注意 (1)感染予防上、検体の取扱いには十分注意してくだ さい。 (2)試薬が誤って目や口に入った場合は、水で十分に洗 い流す等の応急処置を行い、必要があれば医師の 手当等を受けてください。 2.使用上の注意 (1)本品は凍結を避け、2 〜 8 ℃で保存してください。 (2)使用期限を過ぎた試薬は使用しないでください。 (3)検査スティックは使用時まで開封しないでください。 袋が破損している場合には誤った判定結果となる おそれがありますので、使用しないでください。 (4)試薬容器、付属品等は当検査以外の目的に転用しな いでください。 3.廃棄上の注意 検体及び使用後の検査スティック、付属品等は感染の 危険性があるものとして、廃棄物の処理及び清掃に関 する法律、水質汚濁防止法等の規定に従って適切に処 分してください。 4.保険適用上の注意 本キットは、前期破水診断のため妊娠満 22 週以上満 37 週未満を対象として測定した場合のみ保険が適用され ます。 〔貯蔵方法・有効期間〕 貯蔵方法:凍結を避け、2 〜 8℃で保存してください。 有効期間:18ヶ月 (使用期限は、外箱に記載してあります。) 〔包装単位〕 10 テスト (検査スティック 10 本、抽出液(0.5mL)入りチューブ 10 本、検体採取用滅菌スワブ 10 本) 〔主要文献〕 1)Rutanen E.M., et al. : Am. J. Obst. & Gynec., 144 ; 460, 1982. 2)Wathen N. C., et al. : J. Endocrino1., 137 ; Rl. 1993. 3)Rutanen E.M., et al. : Clinica Chimica Acta, 214 ; 73, 1993. 4)久保田武美 他:産婦人科の世界,50(8) ;633,1998. 〔問い合わせ先〕 アルフレッサ ファーマ株式会社 〒 540-8575 大阪市中央区石町二丁目 2 番 9 号 TEL. 06-6941-0308 FAX. 06-6941-4861 問い合わせ TEL. 06-6941-0308 (3) S3BC0909A
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