黒斑山の動物

(3) キツネ(イヌ科)
黒斑山の動物
日本は四国以外
1 ほ乳類
に分布している。イヌ
(1)
科には珍しく群れず小
ニホンカモシカ
さな家族単位で生息し
ている。
ウシ科
( 2013.4.28 佐久市千
曲川)
( 2012.7.14 離山)
日本固有のカモシカで、本州、四国、九州の山地にのみ分布して
います。かつては狩猟の対象とされ、数が減少したことから現在では
天然記念物に指定され、保護されています。名の通りカモシカ平でよ
く見られます。追いかけない限り、人と出会っても気にしません。
(2)
動物たちの足跡
ニホンジカ
ニホンジカ(日本鹿、学名: Cervus nippon )とはアムールからベトナ
ムに及ぶ東アジア沿岸部及び日本列島に分布するシカの一種。日本
クマの足跡などは覚えて、
緊急の際に役立てましょう。
では北海道から九州、その他の島々に広く棲息し、日本人にとってな
じみ深い大型哺乳
類である。
南アルプスの
ニホンジカ
人を見ても逃げ
なくなっている
(南アルプス北
沢 峠 ) 2009.8.7
- 動物
1-
クマ
イノシシ
- 動物
ニホンジカ
2-
ウサギ
(4 )
ニホンリス
(リス科)
旅をする蝶 アサギマダラ(タテハチョウ科)
(2008.8.1しらびそ小屋)
アサギマダラは春から夏にかけては本州などの高原地帯を
樹上でもすばやく移動
繁殖地とし、秋、気温の低下とともに適温の生活地を求めて
する。ニホンリスは冬眠
南方へ移動を開始
せず、秋にはドングリな
し、遠く九州や台
どの木の実を地中に埋
湾にまで海を越え
めて蓄える習性がある。
て飛んでいきま
す。アサギマダラ
ニホンザル
が北上、そして南
(オナガザル科)
下の行動を誘発す
(5)
るときの刺激要因
(2013.8.1上高地)
は明らかになって
特徴は顔とおしりが赤
いこと。上高地で食べ
いません。
(2013.7.31北沢峠 アサギマダラ♂)
蝶は羽化後10
られるものを物色中の
数日で死にます
サル。
から、南下する
アサギマダラと
北上するアサギ
(6)イノシシ
マダラは別の個
(イノシシ科)
体です。まだ分
(2014.11.15
からないことだ
佐久市香坂)
らけです。
突 進 力 が 強く 、ま
た体重も重いため、
大人でも大けがす
る。
- 動物
3-
(2013.7.27北八ヶ岳
また、食草はキ
アサギマダラ♀)
ジョランやイケマ、サクラランというガガイモ科の植物で毒
を持っています。これを食べているアサギマダラにはほかの
昆虫や鳥もちかづけないのです。
- 動物
4-
3 佐久地方の鳥
(1)
ヤマガラ
(シジュウカラ科)
カラ類
ツツピーツツピーと
シジュウカラ
やや低い声でさえずっ
(シジュウカラ科)
ている。木のうろに巣を
(2010.4.25懐古園)
つくるが巣箱もよく利用
する。
「ツツピーツツピー」と繰り
返し鳴く。市街地にも多く見
られる鳥。おなかの黒いネク
(2012.12.16東電池)
ヒガラ(シジュウカラ科)
タイが特徴。
ツピツピと高く響く声で
さえずる。シジュウカラが
ゴジュウカラ
黒いネクタイに対してヒガ
(ゴジュウカラ科)
ラは黒いよだれかけで見
「フイフイ」と大きな声でさ
分ける。
えずる。
白というよりはやや灰色
虫を探しながら幹を上下
がかった鳥。
左右に移動し、下向きに幹
(2013.4.13軽井沢)
を降りてくることもできる。
(2011.5.8戸隠)
エナガ(エナガ科)
コガラ
(シジュウカラ科)
人里にもよく現れる。
雪どけ直後枯れ木に穴
冬の間はカラ類と群れ
をあけ、巣をつくっていると
をつくる。
ころを見かける。シジュウカ
ラよりも低い声で鳴く。
(2013.12.28懐古園)
(2011.4.29軽井沢)
- 動物
5-
- 動物
6-
(2)
子育てをしない鳥
身近な鳥
メジロ(メジロ科)
(2012.12.2葛西臨海公園)
カッコウ
(ホトトギス科)
(2011.7.5佐久市中込)
花の蜜を吸うための
舌を持つ。ソメイヨシノ
の満開の時期には群
れになって集まってい
るのを見かける。
鳥の中には自分で子育てをせずに他の鳥に任せてしまうものがいます。
カッコウの仲間(ホトトギス科・・カッコウ、ホトトギス、ジュウイチ、ツ
ツドリ)はどの種も自分で巣を作らず他の鳥の巣にその卵を産みつけて育て
(3)
キツツキの仲間
てもらいます。最も早く渡ってくるのは4月下旬でツツドリ、5月にはい
って、ジュウイチ、カッコウ、ホトトギスの順。
これを托卵と言い育ての親を仮親と言います。
ホトトギス類は、仮親(托卵の相手)が卵を産み始めるとその巣から卵
の一つをくわえ出し、自分の卵を一つ産み落とします。この卵は仮親の卵
より早くヒナになり、他の卵を全部巣外に押し出してしまうため、仮親は
このヒナを自分のヒナとして育てるのです。
托卵と仮親の卵は類似しており、どの種も托卵相手がおおよそ決まって
いるそうです。
4種の主な托卵相手
カッコウ…………モズ、ホオジロ、オオヨシキリ、オナガ、アオジなど。
ホトトギス………ウグイス、ミソサザイなど。
ツツドリ…………センダイムシクイなど。
ジュウイチ………コルリ、ルリビタキ、オオルリなど。
♂
アカゲラ
- 動物
7-
♀
(キツツキ科)
- 動物
8-
穴を掘る鳥の仲間(キツツキ)。「ケッケッケ」と鳴きながら飛び、
(4)ツグミの仲間
「タララララ」と木をつつくドラミングの音を聞くことができます。春先に
アカハラ
は運がよければ穴を掘っている姿が観察できる。
ツグミ科
(2013.6.25小諸市柏木)
(2014.5.17戸隠)
冬になると中国や
アオゲラ
フィリピンにわたる
(キツツキ科)
夏鳥。大きな声で
「キョロン、キョロ
ほかのキツツキ
ン」と鳴く。軽井沢
よりも個体数が少
の町鳥。
なく出会うのが難
しい。ビーイピー
イと響く声でさえ
ずる。
コルリ(ツグミ科)
(2010.5.16戸隠)
個体数が少なく出
( 2014.11.23 懐古園)
会うのが大変難しい
鳥。藪の中で昆虫な
どを食べている。さえ
コゲラ
ずりはチッチッチと前
(キツツキ科)
奏がはいるので分か
りやすい。
(5)
(2012.12.8懐古園)
高原の鳥
ミソサザイ
全長 15cm ほど
ミソサザイ科
で、スズメと同じくら
(2011.5.8軽井沢野鳥の森)
いの大きさ。日本に
生息するキツツキと
本来沢添いに見られる
しては最も小さい。
鳥であるが、山頂付近な
町場にも多い。
ど標高の高い場所でもよ
- 動物
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- 動物
10 -
く見かける。日本で1,2を争うほど小さな鳥だがさえずりは大きく長い。
高原にきたことを感じさせる人気の高い鳥。
ヤブサメ
(ウグイス科)
ウグイス
( 2010.4.29軽 井沢)
シシシシシと秋
(ウグイス科)
の虫が鳴くよう声
(2013.6.1八千穂高原)
で鳴く。藪の中を
「ホーホケキョ」と大きな
駆け 回りよほど 運
声で さ え ずる。日本三
がよくなければ見
鳴鳥の一つ。山梨県お
ることはできない。
よび福岡県の県鳥。笹
藪の中で動き回ってい
(5)
高山帯の鳥
るので姿を見るチャンス
メボソムシクイ
は少ない。
(メボソムシクイ科)
キビタキ(ヒタキ科)
(2013.8.3北アルプス)
(2010.5.16戸隠)
聞きなしは「銭とり、銭
黒と黄色のコントラスト
とり」。亜高山帯の鳥で
が美しく、バードウオッチャ
あるが、渡りの時期には
ーに人気の高い鳥。ブー
標高の低い山地でも見
ン、ブーンと羽音を立てて
られる。動物食でくもや
激しく縄張り争いをする。
虫を捕まえた食べる。
ホシガラス
オオルリ
(カラス科)
(ヒタキ科)
(2013.7.18黒斑山)
全体的に黒茶色だが、
(2014.5.4軽井沢)
白い斑点が縞を なして
- 動物
11 -
日本三鳴鳥のひと
いるため、星空のように
つ(他はウグイスとコマ
みえる。和名の「ホシ」ガ
ドリ)。
ラスはこれに由来する。
- 動物
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イワヒバリ(イワヒバリ科)
(2009.6.27南八ヶ岳)
標高の高いハイマツ林や岩場に生
息する。食性は雑食で、夏季は昆虫類
や節足動物、冬季は種子等を食べる。
<地域3委員会夏期研修講座の活動>
浅間山の噴火(2004.9.15)
平成 19 年度 飯盛山(野辺山) 信濃教育会 信州自然学
平成 20 年度 飯盛山(野辺山)
植物主催
平成 21 年度 浅間山(小諸市)
地学主催
平成 22 年度 茂来山(佐久穂町) 動物主催
平成 23 年度 黒斑山(小諸市)
平成 27 年度佐久教育会研修会テキスト
植物主催
平成 24 年度 石尊山(軽井沢町) 地学主催
黒斑山の自然
平成 25 年度 蓼科山(立科町)
動物主催
平成 26 年度 千曲川源流
植物主催
平成 27 年度 黒斑山
地学主催
○地学委員会 植物委員会
平成 28 年度 白駒の池
動物主催
動物委員会 理科同好会
佐久教育会
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学校
氏名
※ 動物委員会のページ (中山厚志 佐久市立東小学校)
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