資料6 1 監査を受けるに当たっての 留意事項について 平成28年12月 日本公認会計士協会 ①二重責任の原則 経営者:GAAPに準拠して財務諸表を作成し適正に表示する。 監査人:独立の立場から財務諸表に対する意見を表明する。 監査報告書の文言 「経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企 業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにあ る。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表 を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を 整備及び運用することが含まれる。」 2 ②主なポイント (1)収益認識 ・収益認識には不正による重要な虚偽表示リスクがあるという推 定のもと監査を実施 (日本公認会計士協会 監査基準委員会報告書240) ・企業の通常の取引過程から生じる収益の認識 ・企業の通常の取引過程から外れた取引から生じる収益の認識 ⇒ 事業上の合理性が不明瞭 ⇒ 不正による重要な虚偽表示を示唆する状況 3 ②主なポイント 4 (2)会計上の見積り 会計上の見積りに伴う不確実性の程度 ⇒重要な虚偽表示リスクに影響を与える (日本公認会計士協会 監査基準委員会報告書540) (例)棚卸資産の評価、有価証券の評価、固定資産の減損、繰延 税金資産の回収可能性、退職給付債務の算定 ・会計上の見積りを行う方法及びその基礎データの理解と検討 ・重要な仮定の合理性の評価 ・専門家の業務の評価 ②主なポイント (3)継続企業の前提 継続企業の前提に関する経営者の評価 (日本公認会計士協会 監査基準委員会報告書570) ・単独で又は複合して継続企業の前提に重要な疑義を生じさ せるような事象又は状況の有無 ・継続企業の評価に関連する経営者の対応策が、当該事象 又は状況を改善するものであるかどうか、及びその実行可 能性 ・有価証券報告書等における開示 (事業等のリスク、財務諸表の注記) 5 ②主なポイント 6 (4)後発事象と事後判明事実 (日本公認会計士協会 監査基準委員会報告書560) 事後判明事実に対する経営者との協議 事後判明事実・・・監査報告書日後に監査人が知るところとなったが、もし監査報告書日現在に 気付いていたとしたら、監査報告書を修正する原因となった可能性のある事実 監査報告書の翌日から財務諸表発行日/財務諸表の発行後 財務諸表の修正、財務諸表における開示、財務諸表の訂正 ②主なポイント 7 (5)新会計基準等への対応 ・「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」 ・「平成28年度税制改正に係る減価償却方法の変更に関する実務 上の取扱い」
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