シンポジウム プログラム

シンポジウム
プログラム
場所 União Cultural Brasil-Estados Unidos
(参加費無料)
住所 R. Mario Amaral, 209 - Paraíso – SP (地下鉄 Linha Verde Brigadeiro 駅から徒歩 7 分)
10 月 24 日(土)
13:15
基調講演
◆
基調講演
:
►
講演者
:
(90 分)
『つなぐ教育を求めて』
塩﨑
紀子
早稲田大学日本語教育研究センター非常勤講師
慶応義塾大学日本語・日本文化教育センター非常勤講師
<基調講演要旨>
「暮らしの中にある文化とことば」と「つなぐ教育をめざそう」という2点から話を
します。今回、私が紹介したい「文化」は、「限界文化」です。これは、哲学者の鶴
見俊輔が提唱した「純粋芸術」「大衆芸術」「限界芸術」を発展させたものです。こ
こでいう「限界」とは、「純粋」と「大衆」の境界のことで、私たちの暮らしの中に
あるという意味です。料金をとるプロの音楽演奏は純粋芸術ですが、カラオケや鼻歌
などは限界芸術にあたります。その視点から限界文化をとらえると、漫画、アニメ、
料理、町並みなど世界的に人気の高いポップな日本文化には限界文化が多い事がわか
ります。日系社会にも限界文化が多くあることでしょう。限界文化は暮らしのあり方
に直接結びつき、ずれや切れをつなぐ役割も果たしています。2点目については、
「面白くないけれどやらなければならない学び」から「面白そうだから/面白いからや
りたい学び」に向けて振り幅が大きく取れる教育をめざします。教育素材と教育方法
が大事になります。日系社会に根を下ろし、移民国家であるブラジルの共生にも関わ
る教育素材と教育方法を考えていきましょう。私たちが知ってはいるけれど気づかず
に「継承」してきた「既にあるもの見つけ」をしたいと考えています。
14:45
コーヒーブレイク(30 分)
15:15
ディスカッション(100 分)
1
◆ パネリスト
① 塩﨑 紀子 (講演者)
② 水野 晴美
公益社団法人国際日本語普及協会(AJALT) 出版事業部担当部長
社会人一年生の頃、総合商社での輸出入の仕事を介し、ことばと文化がことなる人びと
とのコミュニケーションの楽しさ、難しさを知ったことが、日本語教育の道に進むきっ
かけとなりました。国際日本語普及協会(AJALT)で、ビジネスパーソン、留学生、技術研
修生、インドシナ難民、初中等教育の生徒等、さまざまな外国人に向けた日本語授業や
教材開発に携わっていくうちに、JICA のプログラムを通して、南米の日系社会でことば
と文化の継承に力を尽くす方々に出会い、今に至っています。/共著「にほんごドレ
ミ」「日本語文法解説書」(JICA)、「Japanese for Young People」「Wadaiko―An
Introduction to the Sounds and Rhythms of Japanese」(講談社 USA)、「かんじ だいすき―
日本語をまなぶ世界の子どものために」「あたらしいじっせんにほんごー技能実習編」
(AJALT)
③ 向井 エリーザ
パラー州トメアス市生まれ日系二世。インダイアツーバ市の公立校に通いながらインダ
イアツーバ日伯文化体育協会日本語学校で日本語を学ぶ。Unicamp 大学卒後、ブラジル
校で数学教師として勤務。1992 年文部科学省教員研修生プログラムで東京大学と千葉大
学で算数・数学の問題解決について研究。帰国後、ブラジル日本語センターの日本語教
師養成講座修了し、インダイアツーバ日本語学校の教師・コーディネーターとして勤
務。サンパウロ州が取り組んでいる学校制度改革(一日校の導入)の教師として経験を
積み、同時に Unesp 大学の教育学学位を 2003 年に取得。現在、IT 教育の教授法の取り
組みについて勉強中。
④Luiz Maximiliano Santin Gardenal
パラナ連邦大学准教授
言語異文化センター所長
①
外国語としてのポルトガル語・日本語の教師。パラナ連邦大学文学部現代外国語学科で
外国語教師育成に努める。日本語教師をするかたわら「外国語教育法・学習法」分野で
研究中。応用言語学並びに教育学(外国語教育と教師育成)に深い興味を持つ。
2001 年にサンパウロ州政府外国語センターCELEM(S.P 州 Assis 市にある中学校)で日本
語教師を始める。2002 年、パウリスタ州立大学(Unesp)で日本語・ポルトガル語教員
免許取得。2004 年から 2007 年までアチバイア文協日本語学校に勤務。その間、2006 年
から 1 年間、日本の大学と協定を結んだパウリスタ州立大学 Guaratingueta キャンパス
工学部で学生と教授に日本語を教える。また、アルモニア学園でも児童に教え、2007 年
より 2009 年まで当学園で日本語コース、コーディネーターも担当。同時期に自分が卒
業したパウリスタ州立大学文学部日本語学科でも非常勤講師として勤務する。2009 年に
パラナ連邦大学文学部専任准教授となり、言語異文化センター日本語公開講座コーディ
ネーターとして勤務。2012 年には同大学文学部現代外国語学科長。2014 年後期、同大
学言語異文化センター副所長、2015 年同センターの所長となり現在に至る。
2
司会者
:
日下野
良武(くさかの
よしたけ)
熊本県熊本市出身、フリージャーナリスト(ブラジル・サンパウロ市在住
33 年)
②
熊本商科大学在学中、日本学生海外移住連盟派遣の商業部門の一員として、10 か月間リ
オデジャネイロ市の石川島ブラジル造船所船舶営業部で実習しブラジルとの関わりを持
つようになる。
1971 年から 22 年間サンパウロ新聞社に関わりその後、日伯を繋ぐフリージャーナリス
トとして活躍。また、1998 年から 14 年間、ブラジル日本語センター副理事長を務め
『ふれあい日本の旅』を企画立案。団長として約 40 人の日本語を学ぶ生徒を 2 度引率
し日本訪問。
16:45
④
質疑応答(20 分)
17:15
閉会の辞
17:30
カクテルパーティー
まとめ
③
3
記念写真