資料 4 庁舎整備について 1 庁舎の耐震診断結果について is 値 地階 1階 2階 3階 4階 5階 最低値 X方向(東西) 0.740 0.508 0.561 0.608 0.865 0.940 0.508 Y方向(南北) 0.721 0.705 0.823 1.146 1.369 1.280 0.705 is 値とは構造耐震指標のことをいい、地震力に対する建物の強度、靱性(じんせい: 変形能力、粘り強さ)を考慮し、建築物の階ごとに算出します。 「建築物の耐震改修の 促進に関する法律(耐震改修促進法) 」の告示(旧建設省告示 平成 7 年 12 月 25 日 第 2089 号)により、震度 6~7 程度の規模の地震に対する is 値の評価については以下の 様に定められています。 is 値が 0.6 以上 倒壊、又は崩壊する危険性が低い is 値が 0.3 以上 0.6 未満 倒壊、又は崩壊する危険性がある is 値が 0.3 未満 倒壊、又は崩壊する危険性が高い 2 耐震改修工法と概算費用 (1)耐震補強でよく使われる工法 ①耐震壁工法 既存壁の厚さを増したり、開口部に壁を増設することで、耐力と剛性を向上さ せます。 ■ 特 徴 ・補強費が安い工法 ・剛性バランスの改善が容易 ・採用実績が多い補強方法 ・重量が増えるため、採用で きない場合がある ・開口の大きさに対して制約 がある ②鉄骨ブレース工法 開口部等に鉄骨ブレースを設置することで、耐力とねばり強さを向上させます。 ■ 特 徴 ・軽量で施工性がよい工法 ・採光・換気・眺望確保が容易 ・コストは鉄筋コンクリート よりかかります (2)補強計画及び耐震改修概算費用の概要 防災拠点施設は、たとえ周辺地域の建物が被災しても、初動対応及び応急対応が 支障なく開始できる活動拠点としての機能が確保されるために、建物や設備が損傷 を受けないことが最も大切な条件となります。防災拠点の被災は、復旧活動に支障 をおよぼすだけでなく、被災者の生活支援にも大きな影響を及ぼします。 このため一般建物より高い耐震性能が要求され、耐震性能が不足する建物につい ては、耐震改修を行って、十分な耐震性能を確保することが不可欠です。 is 値は過去の被害データに基づき定めたもので、一般の建物で 0.6 以上が必要 とされています。 防災拠点となる建物では、その重要度に応じて、一般建物の概ね 1.25 倍(is 値= 0.75)から 1.5 倍(is 値=0.9)以上の is 値が必要となります。 「官庁施設の総合耐震 計画基準(国土交通省) 」 このことから、学校の耐震改修は is 値=0.7 以上、庁舎の耐震改修は、特に重要 な防災拠点施設として is 値=0.9 以上とされています。 今回の耐震改修補強計画を実施することにより、庁舎の is 値は 0.9 以上となりま す。 ①補強計画…ブレース34構面…P10 地階:8構面、1階:9構面、2階:8構面 3階:8構面 4階:1構面 5階:なし ②耐震改修概算費用…2億円 (3)耐震改修した場合のメリット・デメリット メリット 経費を抑えて耐震補強ができる。 デメリット ①ブレースを設置することで事務所スペースが減る。 ②耐震補強工事は、耐震強度は増すが、耐用年数が延びるものではないため、 いずれ建て替える必要がある。 ③耐震補強工事を行った場合、利便性が低下する。 3 庁舎整備費用見込みについて (1) 現庁舎を耐震改修・大規模改修し、耐震改修で減る面積分を増築する。 ※次の建替えまでは分庁方式となる。=現庁舎職員数360人 億円 見込額 特例債 一般財源 ①仮庁舎(できるだけ両支所等既存施設を利用) 1億円 ②増築(耐震化で減じた事務所スペース=1,000㎡)5億円 ① 1.0 0.0 1.0 ② 5.0 4.8 0.3 ③耐震改修・大規模改修 17億円 ③ 17.0 16.2 0.9 計 23.0 20.9 2.1 ※大規模改修した現庁舎の建替え(55億円)が必要。 ※特例債の額は、見込額×95% その額の70%が交付税措置されます。 (2) 現庁舎を耐震改修・大規模改修し、本庁方式ができる面積を増築する。 ※本庁方式とする。=職員数480人 億円 見込額 特例債 一般財源 ①増築 6,000㎡(11,000㎡-(6,000㎡-1,000㎡)) 30億円 ① 30.0 28.5 1.5 ②耐震改修・大規模改修 17億円 ② 17.0 16.2 0.9 47.0 44.7 2.4 計 ※大規模改修した現庁舎の建替えが(30億円)必要。 ※特例債の額は、見込額×95% その額の70%が交付税措置されます。 (3) 庁舎を新築する。 本庁方式480人 ※本庁方式とする。=職員数480人 億円 見込額 ①新築 11,000㎡ 55億円 ※見込額のほか、用地取得費、物件補償費などが必要。 計 55.0 特例債 52.3 一般財源 2.8 ※特例債の額は、見込額×95% その額の70%が交付税措置されます。 4 今後の方針について 耐震診断結果を踏まえ、合併特例債を活用し、庁舎を整備する。 庁舎整備の方法は、現庁舎を大規模改修するとともに増築するか、現在地あるいは 移転先を定めて新築するか、平成27年7月を目標に結論を出す。
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