駅空間の発展に伴う商業施設のあり方

駅空間の発展に伴う
商業施設のあり方
20528109
鬼塚 春菜
研究概要
研究背景
多機能化施設として発展する駅の
果たしている役割とは
| 研究目的
さらに利便性が高い駅空間の商業施設の
在り方を探る
| 研究方法
現地調査
観察調査
ルミネ立川店データ調査
|
第1章 駅の街化
JR東日本の取り組み
《駅スペース活用事業》ecute、Dila、キオスク
など→改札内での商業施設事業
今やこの事業は主体である
運輸事業の次に
大きな売上を占めており、
これからの伸びに
期待がかかる事業である。
JR東日本項目別売上高
www.jreast.co.jp
駅が果たす役割
|
電車を利用したエコ活動
大規模な駅ビルや駅ナカが発展するにつれ、
人々も電車を積極的に利用するようになって
いる。
電車はほかの交通機関に比べ最も二酸化
炭素排出量の少ない交通機関である。
最も二酸化炭素排出量の多い自家用自動車
の9分の1、排出量が比較的少ない乗合バス
と比べても4分の1と、非常に環境負荷が小さ
い。
交通機関別の二酸化炭素排出原単位
出所:阪急阪神ホールディングスグループポータルサイト
http://www.hankyu-hanshin.co.jp/kenkyusho/eco/200604/index.html
第2章 発展していくecuteの
現状
|
|
ターゲット明確化
ecuteがある大宮・品川・立川駅ではそれぞれ
利用客のターゲットを決め、それに沿った店舗
配置がされている。
ecute立川のライフサポート施設
立川駅のecuteには、保育園「ポピンズナーサ
リー立川」がある。駅構内という立地の強みを
生かし、通勤の途中に立ち寄れるこのようなラ
イフサポート施設を導入したのは立川駅が初
めてである。
「駅」は新しい多機能化施設として発展して
いる。
Ecute利用者数と
乗降客数の比較
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
男
女
比較してみると…
∼10代 10代∼ 20代∼ 30代∼ 40代∼ 50代∼ 60代∼
0
0
1
3
25
140
118
108
111
165
66
50
24
12
品川駅ecute利用者数
220
200
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
男
女
∼10代 10代∼ 20代∼ 30代∼ 40代∼ 50代∼ 60代∼
3
2
12
45
62
83
204
26
135
56
22
13
10
4
品川駅乗降客数
品川駅は、男性の乗降客が圧倒的に多く、ほとんどがビジネスマンであった。
品川駅のコンセプトは、プレミアムプライベートというビジネスマンやビジネスウーマンをコアターゲットと
するものなので、こちらもターゲットと実際の利用客は一致するものであった。
しかし、実際の店舗は女性向けが多いように感じる。
デパ地下のような雰囲気を創り出しているため、男性客は入りづらい面もありそうだ。
もう少し男性向けの店舗が増えると良いのではないか。
第3章 考察・これからの駅の
在り方
|
新たな店舗の提案
《男性向け店舗》
実際に利用者調査をすると、男性のほうが改札を通る人数は多かっ
た。それに対して駅ナカは女性向けの店舗が多いので、男性客を取
り込むため。
《地元に密着した商品を取り扱う店舗》
駅が発展することで、その街の商店街が衰退してしまう可能性は否
定できない。駅が発展しているのに、その街の商店街が駅にお客を
取られ衰退してしまっては、本来の駅の役割は果たせないだろう。
駅と街が一体となって活性化するために、地元特有の名産品を積極
的に売り出すことで、その街への人々の関心も高まるのではないか。
駅は、その街の看板として、街と一体となって発展していくべきであ
る。
多機能化施設として発展する駅に今後も大きな期待が
かかっている。