資料2 平成2 平成23年度 中期経営計画(公立病院改革プラン)事業報告書 春日井市民病院 §1 事業概要 事業概要 平成23年度は、地域医療の充実に貢献できるよう様々な取り組みを実施してまいり ました。まず、がん治療機能の向上に努め、平成24年3月に「愛知県がん診療拠点病 院」に指定されました。「地域医療支援病院」についても、年度内に、指定要件を満た すことができました。また、(仮称)総合保健センターの整備に合わせて、救急専用病 室を増床し、専用CT装置を設置することとしました。さらに、災害派遣医療チーム (DMAT)の発足など救急医療及び災害医療の機能強化を図りました。その他、電 子カルテシステムの導入、日本病院機能評価機構による病院機能評価の更新認定など、 病院の基本的な診療機能の充実にも努めました。また、看護体制の充実を目指し、年々、 看護職員の確保を進めてまいりました結果、平成23年度中に入院基本料7対1看護体 制の要件を達成することができました。 一方、経営面におきましては、地域医療支援病院指定に向けた逆紹介の取り組みに よる外来患者数の減少、看護職員確保のための人件費の増額など厳しい経営状況の中、 薬品費や修繕費の削減などに努めてまいりました。その結果、9,721万8,630円の純利 益を計上することができました。 業務実績としては、一般病床の入院患者数は176,730人、一般病床利用率は87.8%(対 数値目標比△3.2ポイント)、入院患者一人1日当たりの診療収入は48,432円(対数値 目標比+1,243円)となりました。また、外来患者数は322,079人で、外来患者一人1 日当たりの診療収入は11,326円(対数値目標比+867円)となりました。 収益的収支につきましては、医業収益が12,582,315千円(対計画比△17,383千円)、 医業費用が12,576,766千円(対計画比△745,099千円)で、医業収支比率は100.0%(対 数値目標比+2.4ポイント)でした。また、給与費は6,176,631千円(対計画比+75,253 千円)で、職員給与費対医業収益比率は49.1%(対数値目標比+2.2ポイント)、材料 費は2,723,497千円(対計画比△799,942千円)で、材料費対医療収益比率は21.6%(計 画比△5.5ポイント)となりました。 経常収益は13,401,267千円(対計画比△193,976千円)、経常費用は13,271,127千円 (対計画比△781,193千円)で、経常収支比率は101.0%(対数値目標比+4.3ポイント) となりました。 1 §2 数値目標 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 経常収支比率 黒字化 23年度 23年度 24年度 25年度 26年度 目標年度 (計画) (決算) (27年度) (%) 98.1 94.7 92.8 92.4 98.7 103.2 96.7 101.0 97.6 97.8 98.1 103.5 (%) 99.1 95.9 93.7 92.7 98.5 103.1 97.6 100.0 98.9 99.1 99.5 104.4 (%) 45.9 47.7 47.7 48.9 49.0 46.6 46.9 49.1 45.4 45.4 45.0 44.7 (%) 26.9 26.9 28.1 26.9 23.5 21.4 27.1 21.6 27.0 26.8 26.7 26.6 (%) 10.6 11.6 12.6 13.2 11.8 12.2 11.1 12.5 11.0 10.9 10.9 10.8 (百万円) 1,114 735 287 216 1,065 1,290 838 1,395 1,010 1,070 1,147 1,326 病床利用率 (%) 94.5 91.6 89.8 84.9 88.3 89.6 90.0 86.8 90.5 91.0 91.0 91.0 一般病床利用率 (%) 95.5 92.6 90.7 85.9 89.2 90.6 91.0 87.8 91.5 92.0 92.0 92.0 感染症病床利用率 (%) 1.8 0.3 0.0 0.0 0.8 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 入院患者一人1日当たり 診療収入 (円) 42,779 42,594 41,903 44,280 47,000 47,615 47,189 48,432 47,184 47,176 47,175 47,171 外来患者一人1日当たり 診療収入 (円) 8,899 9,237 9,641 9,967 10,479 10,595 10,459 11,326 10,659 10,860 11,061 11,262 (百万円) 7,423 6,792 6,259 5,498 5,531 6,292 3,918 6,134 3,969 4,087 4,437 4,858 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 (経常収益/経常費用×100) 医業収支比率 (医業収益/医業費用×100) 職員給与費対医業収益比率 (給与費/医業収益×100) 材料費対医業収益比率 (材料費/医業収益×100) 委託費対医業収益比率 (委託料/医業収益×100) 減価償却前収支額 現金預金等残高 (現金預金+有価証券+貸付金) 資金不足額 (千円) 地方財政法施行令第19条第1項 により算定した資金不足比率 (資金不足額/医業収益×100) (%) - - - - - - - - - - - 紹介率 (%) 37.2 41.5 44.2 39.4 43.2 56.8 54.0 52.8 56.0 58.0 60.0 60.0 逆紹介率 (%) 16.1 17.5 18.3 16.7 28.6 54.6 32.0 73.4 36.0 40.0 40.0 40.0 クリニカルパス使用率 (%) 16.2 16.9 18.0 20.7 19.9 18.6 40.0 19.2 50.0 50.0 50.0 50.0 当院に対する全般的な 満足度(外来) (%) 95.0 93.0 96.0 96.0 96.0 97.0 98.0 93.7 98.0 99.0 99.0 100.0 当院に対する全般的な 満足度(病棟) (%) 98.0 98.0 100.0 99.0 98.0 98.0 100.0 96.3 100.0 100.0 100.0 100.0 2 - §3 収支計画 (1) 収益的収支 (単位:千円) 20年度 1. 医 業 診 (1) 収 収 療 収 (2) 23年度 (決算) 23年度 (計画) 22年度 24年度 25年度 黒字化目標年度 26年度 (27年度) 益 a 11,723,797 12,700,614 12,896,448 13,000,930 12,582,315 13,116,138 13,221,532 13,297,172 13,378,728 益 11,335,263 12,315,796 12,481,680 12,599,698 12,207,183 12,714,906 12,820,300 12,895,940 12,977,496 入 院 収 益 7,632,267 8,420,850 8,662,049 8,644,142 8,559,461 8,666,969 8,713,012 8,712,730 8,735,833 外 来 収 益 3,702,996 3,894,946 3,819,631 3,955,556 3,647,722 4,047,937 4,107,288 4,183,210 4,241,663 その他医業収益 2. 医 21年度 業 外 収 益 b 388,534 384,818 414,768 401,232 375,132 401,232 401,232 401,232 401,232 620,203 676,747 720,065 594,313 818,952 585,789 577,099 568,239 559,205 (1) 一般会計補助金 406,169 441,967 538,118 398,813 635,135 390,289 381,599 372,739 363,705 入 (2) 国 ( 県 ) 補 助金 50,771 30,712 30,233 43,028 28,282 43,028 43,028 43,028 43,028 その他医業外収益 163,263 204,068 151,714 152,472 155,535 152,472 152,472 152,472 152,472 (a+b) (A) 12,344,000 13,377,361 13,616,513 13,595,243 13,401,267 13,701,927 13,798,631 13,865,411 13,937,933 (3) 経 常 1. 医 収 益 業 費 給 (1) 与 給 用 c 12,640,520 12,898,554 12,513,610 13,321,865 12,576,766 13,262,989 13,343,252 13,364,460 12,810,801 費 5,734,792 6,221,556 6,014,553 6,101,378 6,176,630 5,959,403 5,999,271 5,983,734 5,983,734 料 2,478,575 2,535,947 2,514,988 2,569,504 2,594,663 2,564,531 2,564,531 2,564,531 2,564,531 退 職 給 与 金 946 364,196 301,386 311,448 200,000 200,000 他 3,255,271 3,321,413 3,198,179 3,220,426 3,411,700 3,214,127 3,219,203 3,219,203 3,219,203 費 3,156,673 2,984,259 2,759,757 3,523,439 2,723,497 3,538,112 3,549,685 3,552,615 3,556,975 う ち 薬 品 費 1,720,527 1,597,312 1,529,430 1,966,948 1,358,532 1,975,154 1,981,626 1,983,265 1,985,703 費 2,419,186 2,362,031 2,427,203 2,304,485 2,324,379 2,314,949 2,314,949 2,314,949 2,314,949 そ の 180,745 215,537 支 (2) 材 (3) 経 う ち 委 託 料 1,546,166 1,501,085 1,577,949 1,442,328 1,567,921 1,446,592 1,446,592 1,446,592 1,446,592 (4) 減 価 償 却 費 1,281,878 1,268,903 1,257,260 1,339,784 1,297,673 1,397,746 1,426,568 1,460,383 902,364 (5) そ 出 2. 医 (1) 支 (2) そ 経 常 料 170,267 の 業 他 外 費 47,991 用 54,837 52,779 54,587 52,779 52,779 52,779 52,779 723,142 651,780 676,291 730,455 694,361 781,570 766,448 769,283 658,833 息 287,600 275,535 263,234 250,694 250,694 237,909 224,873 211,583 198,033 うち一時借入金利息 0 0 0 0 0 0 0 1 0 435,542 376,245 413,057 479,761 443,667 543,661 541,575 557,700 460,800 (c+d) (B) 13,363,662 13,550,334 13,189,901 14,052,320 13,271,127 14,044,559 14,109,700 14,133,743 13,469,634 払 利 の 費 用 d 61,805 他 経 常 損 益 (A)-(B) (C) △ 1,019,662 △ 172,973 130,140 △ 342,632 △ 311,069 △ 268,332 468,299 別 利 益 (D) 0 0 0 0 0 0 0 0 特 1. 特 別 別 損 失 (E) 32,921 45,000 45,000 45,000 2. 特 46,371 30,696 393,679 45,000 損 益 特 別 損 益 (D)-(E) (F) △ 46,371 △ 30,696 △ 393,679 △ 45,000 △ 32,921 △ 45,000 △ 45,000 △ 45,000 0 純 累 損 積 益 欠 (C)+(F) △ 1,066,033 △ 203,669 損 金 426,612 △ 457,077 32,933 △ 502,077 45,000 △ 45,000 97,219 △ 387,632 △ 356,069 △ 313,332 423,299 5,879,633 6,083,302 6,050,368 6,988,224 5,953,149 7,375,856 7,731,925 8,045,257 7,621,958 (2) 資本的収支 20年度 1. 企 業 21年度 23年度 (計画) 22年度 23年度 (決算) 24年度 25年度 26年度 27年度 債 0 0 0 0 0 0 0 0 0 収 2. 一 般 会 計 出 資 金 219,863 223,886 170,990 232,166 107,468 236,428 240,773 245,203 249,720 3. 国 ( 県 ) 補 助 金 1,013 4,987 12,658 1,589 3,960 1,589 1,589 1,589 1,589 201,200 203,783 200,181 200,000 209,567 200,000 200,000 200,000 200,000 422,076 432,656 383,829 433,755 320,995 438,017 442,362 446,792 451,309 費 446,971 447,103 485,895 575,000 442,165 575,000 575,000 575,000 575,000 支 2. 企 業 債 償 還 金 659,591 671,656 683,956 696,497 696,497 709,282 722,317 735,608 749,158 49,075 161,650 610,070 186,000 89,700 36,000 36,000 36,000 36,000 16,400 122,650 562,970 150,000 47,500 0 0 0 0 (B) 1,155,637 1,280,409 1,779,921 1,457,497 1,228,362 1,320,282 1,333,317 1,346,608 1,360,158 入 4. そ の 他 収入計 1. 建 設 3. そ 出 う 改 (A) 良 の ち 開 支出計 他 発 費 差 引 不 足 額 (B)-(A) 733,561 847,753 1,396,092 1,023,742 3 907,367 882,265 890,955 899,816 908,849 §4 取組状況 1 地域に果たす医療機能の確保・充実 ⑴ 救急医療の確保 ア 救急医療の充実 (仮称)春日井市総合保健センターの整備に併せ、救急専用病室を6床増設し、 専用CT装置を設置することとした。 イ 救急隊員の育成 前年度に引き続き、救急救命士の資格を有する救急隊員に対し、心肺蘇生等の 救急救命処置の実習を行い、救急隊員の業務の高度化と資質向上を図った。 20年度 実習受入人数 実習年間延日数 21年度 22年度 23年度 52 人 54 人 62 人 52 人 266 日 216 日 177 日 180 日 ※対象:春日井市消防本部、小牧市消防本部、西春日井広域事務組合消防本部(清 須市、北名古屋市、豊山町)及び尾張北部地区メディカルコントロール 協議会 ⑵ がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病などの専門医療の推進 ア 脳卒中センターの開設 医師等スタッフの確保に努めているが、開設に至っていない。 イ 心臓病センターの開設 医師等スタッフの確保に努めているが、開設に至っていない。 ウ 糖尿病センターの開設 (21年度より実施済み) 糖尿病センターは21年7月に開設し、主に次の業務を行っている。 ・糖尿病指導外来 ・糖尿病療養指導士による指導 ・糖尿病教室(外来・入院) ・フットケア外来 ・管理栄養士による栄養指導(集団・個別) ・臨床心理士によるカウンセリング 20年度 在宅療養指導(170点) 栄養指導(130点) 糖尿病合併症管理料(170点) 21年度 22年度 23年度 148 件 225 件 391 件 522 件 1,526 件 1,664 件 1,329 件 1,245 件 0件 0件 2件 54 件 4 エ 愛知県がん診療拠点病院の指定 愛知県が平成22年5月1日に定めた、地域のがん診療の連携の拠点とがん医療 水準の引き上げを行う病院として、国が指定する「がん診療連携拠点病院」に準 ずる病院に、平成24年3月2日付けで指定された。 ⑶ 小児医療・周産期医療の確保 ア 小児医療体制の充実 医師の配置(小児科医:6人) ・平日昼間:6人 ・平日夜間、日曜日:待機1人 ・土曜日、祝日:当直1人 イ 産科医24時間常駐体制の堅持 医師の配置(産婦人科医:4人) ・平日昼間:4人 ・平日夜間、休日:待機又は当直1人 ⑷ 高額な医療機器の充実 ア MRI装置のグレードアップ 21年度実施済み イ 頭腹部血管撮影装置のグレードアップ 頭腹部血管撮影装置を2台更新した。 a①器 械 名 バイプレーン型ANGIO装置(頭腹部血管撮影装置) ②メーカー シーメンス ③購入金額 139,650,000円(税込) ④納 入 日 平成24年2月27日 b①器 械 名 IVR-CT/ANGIO装置(CT付頭腹部血管撮影装置) ②メーカー 東芝 ③購入金額 134,400,000円(税込) ④納 入 日 平成24年3月29日 20年度 21年度 22年度 23年度 CT 検査件数(マルチスライス型:850点) 29,464 件 31,550 件 33,173 件 32,473 件 MRI 検査件数(1.5テスラ:1300点) 10,223 件 11,557 件 12,792 件 12,258 件 ⑸ 地域の医療機関等との医療連携の強化 ア 地域連携ステーションの開設 病院と診療所(開業医)の機能分担及び連携の強化を目的として、旧医療連携 室をリニューアルして、22年6月1日に開設済み。 5 ① 主な業務内容 ・紹介状及び逆紹介状の発送及び管理 ・逆紹介医についての相談 ・当院所有の医療機器の共同利用を促進するための事前予約システムの管理 ・退院後の介護サービス、在宅療養等の情報提供及び手続きの支援 ・開業医及び当院の医師双方の診療技術の向上及び連携の強化を目的とした 勉強会等の管理及び運営 ② 紹介受診者数等 紹介受診者数 高度医療機器共同利用件数 うちCT利用件数 うちMRI利用件数 20年度 21年度 22年度 23年度 16,070 人 17,750 人 18,887 人 20,240 人 2,872 件 3,432 件 4,036 件 4,269 件 1,370 件 1,674 件 1,869 件 2,032 件 730 件 956 件 1,217 件 1,220 件 イ 「診療案内と医療連携利用マニュアル」の発行 医療連携事業を円滑に行うため、22年7月に「診療案内と医療連携利用マニュ アル」を作成し、配布した。 ① 主な内容 ・当院の診療科等の紹介 ・医療連携業務の内容 ・診療情報提供書を利用した受診の手順 ・開放型病床入院の手順 ・検査依頼の手順 ② 配布先 市内及び近隣市町の開業医約2,000か所 ウ 情報誌「Trinity(トリニティ)」の発行 当院と開業医との情報共有を目的として、当院の診療科等の紹介などを内容と した情報誌「Trinity」を、23年5月の第2号から24年2月の第5号まで、年4 回発行した。 ① 主な内容 ・症例の紹介 ・検査、手術数、治療成績等の紹介 ・画像を多用した珍しい症例の報告 ・薬剤に関するQ&A ② 配付先 市内及び近隣市町の開業医約750か所 6 エ 病診連携を推進するための研修等(平成 23 年度開催実績) 研 修 名 回 数 地域の医師等を含めた救急勉強会 10 B L S 、 A E D 講 習 会 9 地 会 5 会 4 会 3 地域の医師等を含めた症例検討会 2 医療関連感染予防対策勉強会 2 春日井市民病院地域連携研究会 1 地 域 連 携 糖 尿 病 研 修 会 1 ク リ ニ カ ル パ ス 講 習 会 1 緩 1 域 乳 が 薬 薬 和 連 ん 連 ケ 携 症 研 例 携 検 研 ア 研 修 討 修 修 会 オ 特定療養費(未紹介患者初診料)の見直し 23年1月1日から、病院と診療所の機能分担の推進を図るため、他院からの紹 介状を持たずに市民病院を受診した場合に初診料に加算する「未紹介患者初診 料」の額を、1,050円から2,100円に引き上げた。 ⑹ 医師及び看護師等の確保・充実 ア 医療スタッフの確保・充実 病院ホームページをリニューアルし、看護師及び研修医募集のコンテンツを 拡充し、さらに看護師募集のパンフレット等も作成し、医療スタッフの確保に努 めた。その結果、23年度中に入院基本料7対1看護体制の要件を達成した。 職員の状況 (4月1日現在:人) 20年度 医師 21年度 22年度 23年度 24年度 119 122 121 121 122 薬剤師 23 24 23 24 24 医療技師 81 82 79 81 86 看護職員 433 447 441 474 495 行政職員 41 43 41 42 43 労務職員 5 3 2 2 2 計 702 721 707 744 772 7 イ 薬学部6年制に伴う学生病院実習の質の向上と環境整備 薬学生の病院実習(1クール33週の参加体験型)に関し、医学・薬学関係図書 一式、学生用パソコン等を整備し、11人を受け入れた。学生はもとより大学側か らも充実した実習教育内容であるとの評価を受けている。 20年度 実習生受入数 21年度 7人 22年度 2人 23年度 9人 11 人 ⑺ 人材育成(スキルアップ) ア 研修医の指導体制の充実 引き続き、初期臨床研修プログラムに基づき実施した。研修管理委員会が、プ ログラム承認、研修目標の達成状況に対する評価等を行う。また、研修医教育 WGを置き、そのメンバー(副院長、整形外科部長、小児科部長など)が研修 医(2~3人)の専任指導者となり、研修状況の把握、初期臨床研修評価票の 作成を行った。 20年度 イ 21年度 22年度 23年度 研修医数 24 人 24 人 24 人 24 人 専修医数 5人 9人 7人 7人 認定看護師・専門看護師の育成支援 23年度の養成者はがん化療療法認定看護師コース1人、皮膚・排泄ケア認定看 護師コース1人であった。 23年度末での認定看護師資格取得者は7人、内訳は感染管理(17年・22年資格 取得)、重症集中ケア(18年)、皮膚・排泄ケア(20年)、摂食・嚥下(21年)、が ん性疼痛(21年)及び糖尿病(22年)である。 20年度 ウ 21年度 22年度 23年度 認定看護師資格取得者数 1人 2人 2人 0人 専門看護師の育成数 0人 0人 0人 0人 学会参加・研修派遣基準の見直し 研修会等出張の改善で、制度化に向け検討したが、様々な資格があり、基準を 設けることが非常に困難であるため、申請段階で、個別に検討を行い、要否を 8 決定することとしている。 20年度 2 21年度 22年度 23年度 研究研修費(千円) 33,833 31,765 34,063 28,116 うち旅費(千円) 13,846 11,497 11,742 10,827 うち研究雑費(千円) 10,522 9,270 9,770 7,962 市民の立場に立った医療サービスの提供 ⑴ 安全で安心できる医療の提供 ア 検査・持参薬・入院案内コーナーの設置 空きスペースにコーナーを設け、検査の説明や持参薬の確認を開始し、さらに、 入院案内も行うこととした。 イ 薬剤師の病棟配置 薬剤師1名を病棟専任とし、医療安全の確保、医薬品管理、薬剤管理指導等に 当たらせた。 ⑵ 市民の視点からの医療サービス ア 外来診療の見直し 糖尿病センターの開設及び紹介患者専用窓口の開設を21年度に実施済み。 イ 予約方法の見直し 予約方法の見直しにより、検査予約、診療予約の件数は引き続き増加している。 20年度 検査予約件数 うち電話予約件数 22年度 23年度 2,859 件 3,478 件 4,153 件 4,489 件 2,386 件 2,648 件 3,381 件 3,715 件 473 件 830 件 772 件 774 件 1,225 件 2,321 件 3,224 件 3,303 件 うちインターネット予約件数 診療予約件数(電話及びFAX) 21年度 ウ 診療スペースの見直し (仮称)総合保健センターに救急専用病床を6床増設し、経過観察室、救急処 置室、救急診察室を設ける。また、それに伴い、既存の建物側に診察室を設置し、 外来での使用等を検討する。 エ 接遇の向上 引き続き、職員を接遇トレーナー養成研修会に参加させ、接遇トレーナーとし て所属内の接遇の向上を図った。 看護師:2人 臨床検査技師、診療放射線技師:各1人 9 オ 歯科衛生士の病棟出張 22年度から歯科衛生士1人が東5階病棟及び西5階病棟を中心に口腔ケアを 実施している。 カ 専門外来・各診療科の特長の広報活動 ① 「診療案内と医療連携利用マニュアル」の発行 当院の診療科の紹介等を掲載した「診療案内と医療連携利用マニュアル」を 22年7月に作成し、市内及び近隣市町の開業医約2,000か所に配布した。 ② 情報誌「Trinity(トリニティ)」の発行 当院の診療科、症例、検査・手術・治療成績等の紹介などを内容とした情報 誌「Trinity」を年4回発行した。23年5月の第2号に始まり、24年2月の第 5号は、市内及び近隣市町の開業医約750か所に配付した。 ⑶ 環境への取組 ア 省エネ対策の推進 従来光熱水費の削減に努めてきたが、電気・ガス・水道の使用量は3.8~4.6 パーセント減となったが、3種類共単価が上がったため、料金は6.6パーセント 増となった。 20年度 21年度 22年度 23年度 5,788,818 5,961,102 6,136,205 5,904,189 103,560 92,345 93,231 96,438 1,845,060 1,750,805 1,855,153 1,770,731 ガス使用料金(千円) 128,370 98,626 107,845 119,131 水道使用量(㎥) 107,047 109,507 117,740 113,214 27,075 27,954 30,604 31,291 電気使用量(kwh) 電気使用料金(千円) ガス使用量(㎥) 水道使用料金(千円) イ 廃棄物の減量 昨年度に引き続き、廃棄物の削減に努めた。 20年度 21年度 22年度 23年度 医療廃棄物処理費用(メディカルペール)(千円) 4,445 4,419 4,028 4,314 医療廃棄物処理費用(ドラム缶)(千円) 7,970 7,480 7,978 7,820 医療廃棄物運搬費用(ドラム缶)(千円) 8,850 8,019 8,549 8,549 一般廃棄物処理費用(千円) 3,200 2,830 3,735 3,697 産業廃棄物処理費用(千円) 3,500 3,078 10 3 安定した経営基盤の確立 ⑴ 運営コスト(費用)の削減 ア 診療手当の見直し 22年度に引き続き、改定した診療手当はなかったが、職員数の増加により、給 与費は前年比2.7%増となった。 給与費(千円) 20年度 21年度 22年度 23年度 5,734,792 6,221,556 6,014,553 6,176,631 48.9 49.0 46.6 49.1 702 721 707 744 給与費対医業収益比率(%) 職員数(人) イ 材料費及び器械備品購入費の削減 ① 診療材料購入委員会による検討 引き続き、診療材料購入委員会を適時開催し、材料の公正かつ適正な採用、 購入、管理及び使用を図った。 ・委員構成 医師7人、技師2人、看護師4人の合計13人(事務局:管理課用 度担当) ・開催回数 24回 ・診療材料の見直しにより、削減された金額(効果) 約4,330千円 診療材料費(千円) 20年度 21年度 22年度 23年度 1,432,810 1,384,955 1,228,253 1,362,322 12.2 10.9 9.5 10.8 1,720,527 1,597,312 1,529,430 1,358,532 14.8 12.6 11.8 10.8 58,487 56,982 52,078 65,132 0.5 0.5 0.4 0.5 医業収益対診療材料費(%) 薬品費(千円) 医業収益対薬品費(%) 消耗品費(千円) 医業収益対消耗品費(%) ウ 委託業務の見直し これまで2社体制であった医事業務委託について、公開プロポーザルにより選 定し、10月から1社体制に変更した。それにより、約42,174千円削減した。し かし、電子カルテの導入等に伴う新規委託の発生により全体で10,028千円削減 となった。 11 委託料(千円) 委託費対医業収益比率(%) 20年度 21年度 22年度 23年度 1,546,166 1,501,085 1,577,949 1,567,921 13.2 11.8 12.2 12.5 エ ペーパーレスの推進 電子カルテシステム導入による院内マニュアルの見直し等により、用紙の使用 量は増えた。 20年度 A4コピー用紙購入箱数 21年度 1,511 22年度 1,331 1,474 23年度 2,407 オ コスト意識の改革 診療材料及び消耗品の使用額の所属長に対する報告、 定価の表示などこれまで の取組を継続し、コスト意識を継続させた。 カ 在庫管理の徹底 年2回、消耗品の在庫調査を行い、未使用の消耗品を必要な部署へ払い出すな ど不良在庫の削減を継続した。 キ 各部門別収支状況の周知 22年度に各部門別の収支状況等を分析するシステムの構築に取り組み、23年度 より、その活用方法等を調査・研究している。 ⑵ 収入の確保 ア DPC導入・分析 DPCは21年度に導入済み。分析については、出来高比較やベンチマーク比較 を実施している。 イ 未収金対策 21年度に引き続き、内容証明郵便による督促状の送付、民事訴訟法に基づく支 払督促を実施した。さらに、事務局全体に増員して、訪宅徴収を行った。 21年度 内容証明郵便による回収金額 支払督促による回収金額 ウ 22年度 23年度 2,097,265 円 1,355,420 円 1,594,295 円 371,461 円 675,861 円 887,161 円 無料提供品の有料化 23年度における新たな取組はなかった。21年12月から実施しているマタニティ クラス退院時指導の有料化(指導料+テキスト代で2,100円)については継続し、 参加者数は前年比122人減となった。 12 20年度 マタニティクラス参加者数(人) 473 21年度 447 22年度 650 23年度 528 エ より有利な資金運用の検討 譲渡性預金と金利比較をした上で、定期預金で運用したが、昨年度よりも金利 が下がったため、23年度末の受取利息配当金の合計は、約4,157千円(前年比約 6,544千円減)であった。 オ 亜急性期病床の設置 検討の結果、当面実施しないこととしている。 カ 適正な契約形態への移行 23年度まで行政財産の目的外使用許可による使用料としていた、院内の売店に ついて、24年度より貸付契約による貸付料へ変更し、約400万円の増収を図るこ ととした。 ⑶ 業務効率の向上 ア 業務経験者の確保・育成 21年度に診療報酬請求事務能力認定資格及び診療情報管理士資格の取得者2 人、23年度にさらに1人を採用した。 イ 業務体制・業務手順の見直し ① 病院機能評価の認定更新 公益財団法人日本医療機能評価機構による病院機能評価を再受審し、平成28 年12月16日までの認定の更新を受けた。その際、マニュアル及び業務手順を 再確認した。 ウ 診療材料等のセット化 手術で使用する、基本的な診療材料等を集めて、中央手術部に配置するなどし ている。 エ 電子カルテの導入 23年5月1日より電子カルテシステムを導入した。全ての診療情報を一括管理 することで、必要な情報を瞬時に取り出すことが可能になった。導入当初は不慣 れな操作で多少の混乱はあったが、順調に運用している。 オ 取組実施の進捗状況の周知 23年度の取組状況は、 経営改善企画委員会の上部組織である拡大幹部会で報告 し、周知を図った。 13 実施状況欄の説明 ◎=実施・・・・・予定していた項目を実施し、具体的な成果が現れている。 ○=一部実施・・・予定していた項目の一部を実施し、一定の成果が現れている。 △=検討中・・・・予定していた項目を実施していないが、実施向けて検討中である。 ×=未実施・・・・予定していた項目を検討したが、実施しないこととしたもの。 平成23年度取組項目実施状況 分 類 1 地 域 に 果 た医 す療 機 能 の 確 保 ・ 充 実 ー 2 市医 民療 のサ 立 場ビ にス 立の 提 た供 事 業 名 取組概要 実施状況 ⑴ 救急医療の確保 7 休日急病診療所と市民病院1次救急患者 (仮称)総合保健センター設計図をもとに、看護局、放射線部、救急部、循環器科、消化器科 診療の移設統合 等病院職員で検討し、円滑な救急診療の実現のための改善案を出し、設計業者と検討した。 ○ ⑵ がん、脳卒中、急性心筋 梗塞、糖尿病などの専門 医療の推進 1 眼科受診状況を調査し、1265名から回答を得た。966名が眼科受診しており、眼科受診率は 糖尿病合併症管理のためのデータベース 76%であった。未受診者には受診を勧告し、他院受診者には診療情報提供書を持参させて逆 紹介とした。 ◎ 2 脳卒中センターの開設 t-PA(血栓溶解療法)適応患者について、治療を施行しており、件数も増加してきている。脳 卒中センターの開設は、医師等スタッフが引き続き不足しているため、未実施。 × ⑸ 地域の医療機関等との 医療連携の強化 3 がん地域連携パスの充実 がん地域連携パス立ち上げから4年、順調に参加者数が伸び、参加医療施設も増えてきてい る。 ◎ ⑹ 医師及び看護師等の確 保・充実 16 院内保育所利用時間拡大 7月から毎週水曜日に22時までの保育延長を実施した。 ◎ 17 病院ホームページの充実 ホームページをリニューアルし、看護師・研修医募集の内容を充実させた。 ◎ 8 日帰り手術センターの安全性の見直し 安全性と確実性を充実させるため、23年度から専任医師(1名)を配置した。 ◎ 22 薬剤師の病棟配置 薬剤師1名を病棟専任として配置し、医療安全の確保、医薬品管理、薬剤管理指導等を実施 している。 ◎ 9 がん相談支援センター業務充実 専任看護師を配置するとともに、23年10月には、病棟7階に移設し、さまざまな専門職種が連 携し、がん相談支援業務に当たっている。 ◎ 35 放射線検査待合室の掲示物充実による待 待ち時間に感じる苦痛を軽減させ、さらには、検査内容をより深く理解していただくために、放 ち時間対策 射線科検査待合室に掲示物を増設した。 ◎ ⑴ 運営コスト(費用)の削減 51 委託業務の見直し これまで2社体制であった医事業務委託について、公開プロポーザルにより選定し、10月から 1社体制に変更した。それにより、約42,174千円削減した。 ◎ ⑶ 業務効率の向上 5 周産期管理機器の整備 45 医療連携システムの導入 ⑴ 安全で安心できる医療の 提供 ⑵ 市民の視点からの医療 サービス っ 3 安 定基 し盤 たの 経確 営立 事業計 画番号 22年度予算で超音波診断装置を計4台購入し、電子カルテとの連携も可能とした。妊婦健診 で胎児異常のスクリーニング、助産外来で4Dエコーが可能となり、評判が向上した。画像取り 込による紙の節減、事務負担の軽減も実現した。 地域連携システムを導入し、紹介患者のデータ管理により、日常業務を改善した。電子カルテ システムと連携させ、「退院支援」「逆紹介・介護支援」にかかわる事項を作成し、情報共有を推 進した。 ◎ ◎ 中期経営計画体系別進捗状況一覧 大分類 (1)救急医療の確保 1 地 域 に 果 た す 医 療 機 能 の 確 保 ・ 充 実 (2)がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病などの 専門医療の推進 (3)小児医療・周産期医療等の確保 (4)高額な医療機器の充実 (5)地域の医療機関等との医療連携の強化 (6)医師及び看護師等の確保・充実 (7)人材育成(スキルアップ) 2 (1)安全で安心できる医療の提供 っ 市 民 の 立 場 に 立 (2)市民の視点からの医療サービス ー た 医 療 サ ビ ス の 提 供 (3)環境への取組み (4)予防医療の実施 (1)運営コスト(費用)の削減 3 安 定 し た 経 営 基 盤 の 確 立 具体的取組 小分類 (2)収入の確保 (3)業務効率の向上 平成21年度 平成22年度 平成23年度 進捗状況 01 救急医療の充実 ○ ○ ○ 実施済・継続中 02 救急隊員の育成 ○ ○ ○ 実施済・継続中 03 脳卒中センターの開設 × × × × 未実施 04 心臓病センターの開設 × × 05 糖尿病センターの開設 ○ ○ ○ 実施済・継続中 06 小児医療体制の充実 ○ ○ ○ 実施済・継続中 07 産科医24時間常駐体制の堅持 ○ × △ 一部実施 08 MRI装置のグレードアップ ○ - 実施済 09 頭腹部血管撮影装置のグレードアップ - - - ○ 実施済 10 医療連携の強化 ○ ○ ○ 実施済・継続中 11 特定療養費(未紹介初診料)の見直し × ○ - 実施済 12 医療スタッフの確保・充実 ○ ○ ○ 実施済・継続中 13 多様な勤務環境の整備 ○ ○ ○ 実施済・継続中 14 研修医の指導体制の充実 ○ ○ ○ 実施済・継続中 15 認定看護師・専門看護師の育成支援 ○ ○ ○ 実施済・継続中 16 学会参加・研修派遣基準の見直し △ △ △ 検討中 17 治療・検査項目などの拡充 ○ ○ ○ 実施済・継続中 18 病院利用時の安全の確保 ○ ○ ○ 実施済・継続中 19 薬剤管理指導の充実 ○ ○ ○ 実施済・継続中 20 外来診療の見直し ○ ○ - - 実施済 21 予約方法の見直し - - 22 検査体制の見直し ○ ○ ○ 実施済・継続中 23 診療スペースの見直し × △ △ 検討中 24 接遇の向上 ○ ○ ○ 実施済・継続中 25 病棟の面会時間、方法の見直し × △ △ 検討中 26 歯科衛生士の病棟出張 △ ○ ○ 実施済・継続中 27 専門外来・各診療科の特長の広報活動 ○ ○ ○ 実施済・継続中 28 治療・検査項目などの拡充(再掲) ○ ○ ○ 実施済・継続中 29 省エネ対策の推進 ○ ○ ○ 実施済・継続中 30 廃棄物の減量 ○ ○ ○ 実施済・継続中 31 検診業務の拡充 ○ ○ ○ 実施済・継続中 32 診療手当の見直し ○ - - 実施済 33 材料費及び器械備品購入費の削減 ○ ○ ○ 実施済・継続中 34 委託業務の見直し ○ ○ ○ 実施済・継続中 35 ペーパーレスの推進 ○ ○ ○ 実施済・継続中 36 コスト意識の改革 ○ ○ ○ 実施済・継続中 37 在庫管理の徹底 ○ ○ ○ 実施済・継続中 38 各部門別収支状況の周知 × × △ 調査・研究中 39 廃棄物の減量(再掲) ○ ○ ○ 実施済・継続中 40 適正な診療報酬請求 ○ ○ ○ 実施済・継続中 41 DPCの導入・分析 ○ ○ ○ 実施済・継続中 42 未収金対策 ○ ○ ○ 実施済・継続中 43 無料提供品の有料化 ○ - - 実施済 44 より有利な資金運用の検討 ○ ○ ○ 実施済・継続中 45 健康診断2次受診者の増加 ○ ○ 実施済 46 亜急性期病床の設置 △ △ × × 検討の結果、未実施 47 治療・検査項目などの拡充(再掲) ○ ○ ○ 実施済・継続中 48 各部門別収支状況の周知(再掲) × × △ 調査・研究中 49 業務経験者の確保・育成 ○ ○ ○ 実施済・継続中 50 業務体制・業務手順の見直し ○ ○ ○ 実施済・継続中 51 診療材料等のセット化 - - ○ 実施済 52 電子カルテの導入 - - ○ 実施済・継続中 53 取組み実施の進捗状況の周知 ○ ○ ○ 実施済・継続中 53の取組み中 実施済み及び実施継続中 45、検討中 5、未実施 3 で、実施率 84.9% 未実施 実施済
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