医療従事 者着用マスクについて見直し

US to review masks as study shows faults China Post (台湾) 米国、医療従事
者着用マスクについて見直しに-調査結果が外科用マスクは無効と
2009/9/17
保健医療担当者がインフルエンザ感染を防ぐための外科用マスクの着用は無効で、よ
り厚い、高価なN95マスクを着用すべきであるとの研究結果が出されたことから、米
国保健省は、これまでの外科用マスク着用の勧告内容に関して見直すことを検討してい
ると発表した。
昨シーズンの冬に北京の24ヶ所の病院で保健医療担当者1936人を対象にして
5週間に亘って行われた研究で、外科用マスクはインフルエンザおよび他の呼吸器系疾
患の予防には効果がなかった。一方、3M社によって製造されているN95マスクは7
5%で感染予防効果を示した。N95マスクは価格で5~10倍高い。シドニーのニュ
ーサウスウエールズ大学公衆衛生学部の責任者であり、研究論文の筆頭著者のライナ・
マッキンタイア博士が語っている。
外科用マスクは、1918年のスペインインフルエンザ以来、医師達によって感染予
防のために使われてきた。医療の現場のシンボルのようになっている。
しかしマッキンタイア博士は外科用マスクは全て破棄してN95マスクに置き換え
るべきと主張している。
「これはほとんどの公衆衛生的アプローチを変えるべく重大な研究結果である」、と
メルボルン大学の内科教授であるリンゼイ・グレイソン博士が語っている。
「もし本当に予防したいのなら、N95マスクを着用する必要がある。各国政府の多
くのガイドライン内容を変更する必要がある」
米国ガイドラインの変更
米国は保健医療担当者への勧告内容を改正する予定で、また量的に制限のあるN95
マスクをどのように現場に配分するか方法を検討している。CDCの免疫および呼吸器
感染症対策のディレクターであるアン・シュチャット博士が記者会見で語った。
オーストラリア政府は最近保健医療担当者にN95マスクと同等のP2マスクの使
用を勧告している。
保健省の広報官であるケイ・マックニース氏は、外科用マスクは患者が着用して、呼
吸器から飛散する飛沫物を補足するのには、最も有効と考えられる、とコメントしてい
る。
「保健医療担当者に外科用マスク着用を勧めるの倫理的でない」、とマッキンンタイ
ア博士はインタビューで語った。
N95マスクを使用する場合、患者周辺にいる場合にのみ着用するのではなく、勤務
1
時間内を通じて着用すべきであると、トロントのマウント・シナイ病院の感染コントロ
ール責任者のアリソン・マックギア博士が語っている。同博士は、SARSにおける経
験例を引用し、スタッフで感染した80%は、誰から感染したか不明だったという。
(明
かな発病者以外の誰からか感染した)。
ただN95マスクを着用することは非常に辛く、着用者の47%が快適ではないとし
ている。外科用マスクの場合は、10%で不快感を訴えている。
「着用は可能だ。でも快適ではない」、とマックギア博士は、顔面に密着したN95
マスクについて語り、「このパンデミックで、北米で装着する人はどれだけいるだろう
か」、と疑問視している。
「自分は通常の病棟での診療にN95マスクを着けることは実際的とは思わない」、
と香港大学の微生物学教授のマリク・ペイリス博士が語っている。
「その着用は非常に不快である」
。
2