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岡部定一郎「福岡城寸描」(2)
1.
福岡城の構え
福岡本城の入り口は!!
おおやすみ れんざん
福岡城は、警固断層が生み出した、 大 休 連山の北部に突出した「福崎の地」を巧みに構築
して、本城をぐるりと水壕で囲んだ、四面に水の力を取り入れた平丘城である。
町人と武士のくらしを一つに活かす楽市楽座、くらしやすい町づくり、その中にあって、「加
藤清正公」、城づくりの名人と言われ熊本城の城主であったこの人をして、「仲々に攻め難き
城である」と言わせた城構えである。
この本城に入れるのは三カ所で、三つ共、渡る橋と入口の門とが一緒に繋がっており、そこ
からしか這入られない。いずれも今に現存している。
明治通側に2カ所あり、江戸に近いから「大手上の橋」(※1)(旧平和台球場入口の所)、遠
いから「大手下の橋」(※2)と呼ばれた。
現在、二層の「下の橋大手門」と(傳)汐見櫓(※3)が再整備されている。
おいまわしば し
もう1カ所は、お城の南側、護国神社の前にあるお濠の側に架かる追 廻 橋(※4)である。追
廻門は、裏門に当たり、馬を追いかけながら入城させる専門の出入り口を兼ねていた。
※2下の橋
※4追廻橋
※1上の橋
(福岡城下町博多近隣古図)
※2下の橋
※1上の橋
※3下の橋大手門と(傳)汐見櫓
(現在の舞鶴公園)
※4追廻橋
次回は、8月18日(水)に 「福岡城は水に浮かんだ城!!」を掲載予定です。