(様式1−3) WEB版共同研究実績概要報告書 連携体共同研究 テ ー マ 実施企業 水中農薬分析のための自動前処理装置の開発と製品化 名 株式会社アイスティサイエンス (コア企業) 共同研究機関 研究目的 及び目標 学校法人 近畿大学 現在、環境分析分野においては、前処理に固相カートリッジを用いた抽出・測 定にガスクロマトグラフ質量分析装置を使用する事が一般的です。 測定装置の発展により、測定完了まで 30 分程度で完了します。 一方、前処理については、手動または自動化装置を用います。 手動の場合は、約 2 時間程度の時間を要し、手間がかかり、担当技術者の差によ るバラツキが懸念されています。 また、現在市販されている自動化装置は、一部または、ほとんどを自動化でき ますが、処理に3∼4時間と長時間かかり、測定装置との差異が問題です。その ため市場では、短時間・バラツキが少ない前処理装置が要望されております。 そこで、当社が設計・販売している新型固相カートリッジを用いた自動前処理 装置を開発し、市場に投入することで、現在問題点となっている、長時間による 測定装置との時間の差異、技術者によるバラツキが無いという点を解決すること が可能です。 さらに、現状の問題点の解決のみならず、溶媒使用量の削減や使用溶媒の幅広 い選択(より安全な溶媒の選択等)がなどの優位点があります。 本共同研究において、自動化装置を製品化し、市場で評価される完成度の高い 装置を製作することを第一目標とします。 成果概要 自動前処理装置の開発と設計製作については、おおむね良好に進行し、いくつ かの改良点が見つかった。新型固相カートリッジの運搬、連結、脱着、廃棄の動 作検証は完了。動作プログラムの検証、また、自動前処理装置を用いての水中農 薬分析で回収率、再現性の検証とおおむね良好な結果が得られた。 市場へ投入する際の、改良版自動前処理装置の設計図面も完了した。 今後の課題は、市場へ投入するために、より優れた装置を開発すべく、現段階 で見つかっている課題の克服である。 例えば、前処理精度の向上、使用部材の選定、より使いやすい仕様への変更が 必要と考える。 これらを解決し、市場で評価される完成度の高い装置の製作により一層尽力し ていきたいと考えている。
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