笠原 芳樹

情報共有の運用事例
設計図・施工図の一元管理による効果
と総合図運用
平成16年10月
斎久工業 株式会社 笠原 芳樹
本セミナー発表に当たり
■昔も今も総合図作成の手法は一緒!
(昔)MM21、国際フォーラム
建築CAD(EWS)
建築CAD(EWS)
ACE CADなど
2/4
(現在)ほとんどの大型物件
建築CAD(PC)
建築CAD(PC)
Auto CAD
I/F用CAD
I/F用CAD
I/F用CAD
I/F用CAD
(建築CADと同じ)
(建築CADと同じ)
(Auto CADLT)
(Auto CADLT)
1/4
3/4
4/4
??
互換性が無いため二重入力
設備CAD(EWS)
設備CAD(EWS)
衛生設備
空調設備
電気設備
設備CAD(PC)
設備CAD(PC)
衛生設備
空調設備
電気設備
サブコンと総合図とが融合
できない大きな要因の一つ
■総合図って誰が作るの?(サブコンは自分ではないと考えている?)
サブコンは被害者意識が強く前向きに取り組んでこなかった。(CADにより新た増えた作業)
■ EWSがPCに変わり、ハード・ソフトとも大幅に安価になっただけでデータ互換が無いためサブコン が有効利用できてない。
■総合図って今後とも否定できるのか?
当然出来ません!むしろ業界全体で生産設計化などが最近の話題に取り上げられている。
設計 積算 施工 FMなど一貫した流れによるコストダウン!!!
本発表は総合図をより有効活用する手法として、現実的かつ有効な手法としての一例である。
設備CAD運用の課題
設備CAD運用の課題
施工図作成上の課題
●データ変換・修正の手間
●建築下図作成の手間
データの流れの一例
建築CAD
建築CAD
建築図
作図業務の40∼60%がデータ変換・修正作業
設備CAD
設備CAD
1/4
3/4
データ変換
データ変換
設備図作成
設備図作成
データ変換
データ変換
図面分割
図面分割
●データ二重入力
2/4
分割作図
4/4
白図化
白図化
建築図の変更回数に
建築図の変更回数に
応じて、分割・修正の
応じて、分割・修正の
コストが増大する
コストが増大する
修正・確認
修正・確認
設備図提出
設備図提出
データの二重・三重の入力が発生
■図面を分割して作図しているため、同一部分の重複作図による効率の低下、
修正ミスの原因になっている。
■図面の変更が多く、最新図面管理がむづかしい
■使用CADが統一されていないため、規格化ができず、図面変換や図面
修正が面倒である。 データ共有や有効活用ができない。
建築CADと異なるCADで設備図を
作成した場合の問題点
■建築へデータを提出する場合 AutoCADでの再確認、再修正が必要
(原点、レイヤ調整、色・文字化け修正)
■建築図変更に伴うデータ変換・分割・差替え手間によるコスト増大 ■データの一元管理(フロア単位)ができない 分割図しか書けない
■建築図を設備図にバインドした場合のデータ量が大き過ぎる (100MB∼1G)
■提出後のデータは単なる線情報でしかなく、専用ソフトで書く“うまみ”が無くなる
(取り合い調整後のデータ有効利用ができない)
■図面データ変換・修正用にAutoCADが必須である
(CADの二重投資・データの二重管理)
運用課題1 データ変換(誤変換)
65A FL+775
データ変換
= データの欠落・誤変換
全角文字に誤変換
65A FL+775
データ変換
設備専用CAD
色情報が誤変換
【データ構造】
線分情報
文字コード情報
画層情報
線種情報
線太さ情報
部品名称
部品コード
サイズ情報
高さ情報
設備区分
材質
能力
施工場所
メーカ名
メーカ型番
付属品
メンテナンス
変換したらデータは戻らない
正 常
誤変換
欠 落
線種情報が誤変換
【データ構造】
線分情報
文字コード情報
画層情報
線種情報
線太さ情報
部品名称
部品コード
サイズ情報
高さ情報
設備区分
材質
能力
施工場所
メーカ名
メーカ型番
付属品
メンテナンス
設計図・施工図の一元管理のメリット
業界の動きとして、
業界の動きとして、
大手ゼネコン・設計事務所ではAutoCADでの建築図作図が多くなってきた。
大手ゼネコン・設計事務所ではAutoCADでの建築図作図が多くなってきた。
建築系CADの
建築系CADのデファクトスタンダード
デファクトスタンダードはAutoCAD?
はAutoCAD?
(提出図面がDWGでの要求が多い)
(提出図面がDWGでの要求が多い)
■建築CADと同じCADで設備図を作成することでより生産性が向上する。
■本来のデータの標準化、共有化でき建築と設備のコラボレーションが可能になる
■外部参照機能、レイアウト機能、ビューポートの利用による運用効果
・建築図面差替え手間の最小化・・・・・・・差替え修正手間の50%以上のコスト低減が図れる。
・整合性の確保、大規模図面の作図・・・分割手間 変更回数に反映したコスト低減
・・・整合性の取れた図面を合理的に作成できる
・建築図データ容量の最小化、図面の原本性の確保
外部参照、レイアウト利用による運用課題
■外部参照
現在の図面に、別の図面を関連性を保持してリンクします。
建築図の変更が全ての業種のデータにリアルタイムで反映できます。
■レイアウト、ビューポート レイアウトは印刷用紙をスクリーン上で再現し、異なる尺度
設定や、部分表示をすることができます。
建築図外部参照
全体作図(モデル空間)
建築図
レイアウト1(出図用)
1/50
リンク
建築CAD
建築CAD
■大規模図面の全体作図が可能になる
■整合性の確保が容易になる
■図面管理・変更対応など図面作成業務
の全体的な効率化が図れる。
設備CAD
設備CAD
レイアウト2 (出図用)
1/50
総合図運用データの有効活用
重ね合わせ図面による取り合い調整
(元図に反映できる。)
総合図
天井・床プロット図の抽出
衛生設備図
梁貫通 スリーブ の検討 空調設備図
電気設備図
建築図
干渉チェック、取り合い調整
一元管理
一元管理
モデル
外部参照
施工図への展開
施工図への展開
総合図
総合図の有効活用ができれば
作図コスト低減が期待できる。
DWG
協働プロセス
空調設備図
衛生設備図
1/100
電気設備図
1/100
その他 防災設備図
・
・
今後のCADへの課題 技術支援型CADへ
現状のCAD運用は作図中心
現状のCAD運用は作図中心

 設備専用機能以外の汎用機能で作図に使用している部分も多い
設備専用機能以外の汎用機能で作図に使用している部分も多い
(検討図、収まり図 等)
(検討図、収まり図 等)

 技術者への技術力の継承(2007年問題)
技術者への技術力の継承(2007年問題)


作図ツール中心。
作図ツール中心。
作図支援型CAD
作図ツールから情報処理ツールとして活用する。
作図ツールから情報処理ツールとして活用する。
技術支援型CAD
(設備CADの簡易版イメージ)
電子化された情報の 交換・共有・連携・活用 等
CADを活用した業務プロセスの改革
梁貫通処理の確認
拾い支援/積算連携
設計計算確認機能 等