平成21年度アジア農業青年人材育成事業 発行日:平成21年6月25日 発行者:(社)国際農業者交流協会 業務部業務課 Tel :03-5703-0254 / Fax:03-5703-0255 携帯電話(夜間、早朝、休日の緊急時) :090-3138-0646 梅雨の季節に入り、ジメジメした日々が続いております。先月より、農家巡回訪問が始まっていますが、貴重な 時間を割いて対応していただきありがとうございました。まだ、これから伺う県もありますので、どうぞよろしくお願 いいたします。 6月分の報告書を今月末までにご提出くださるようお願いします。 受入農家巡回訪問について 訪問では通訳も同行しています。せっかくの機会ですので、どんなことでもお話し下さい。日常生活や作業 の中でうまく伝えられないことや、研修生の言うことが理解しにくいこと、プロジェクトのことなど、伝えたいこと、 聞きたいことなどがあれば、通訳を通して確認していただきたいと思います。研修生と受入農家の良い人間関 係が受入事業の大切なポイントとなりますので、よろしくお願いいたします。訪問した際の写真をいくつか掲載 しますのでご覧ください。 今後の訪問日程:千葉 6/29、7/4、広島 7/7、埼玉 7/13、7/18、福岡 7/13-14、岩手 7/15、熊本 7/17、 愛知 7/21-23、山形 7/28 栃木県(岡田さん:酪農) ポンピモン(タイ)左から 3 人目 プラシット(タイ 3 年制)右から 3 人目 栃木県(桜井さん:花木生産) ギャティサック(タイ 3 年制) 左から 4 人目 山梨県(田中さん:野菜) ギャティサック(タイ) 右から 3 人目 栃木県(小島さん:野菜・水稲) ノッパドン(タイ)前列左 栃木県(和氣さん:水稲・畑作・ 野菜)アダム(タイ 3 年制) 左から 4 人目 奈良県(井上さん:肥育牛) ウィディアント(インドネシア) 右から 2 人目 -1- 栃木県(森島さん:水稲・植木) ワッタナー(タイ)右から 4 人目 山梨県(五味さん:鉢物・果樹) ルンティワー(タイ) 前列左から 3 人目 奈良県(樋口さん:養鶏) スヘルマン(インドネシア) 右から 2 人目 和歌山県(橋詰さん:柑橘、野菜) ダルムジ(インドネシア) 左から 3 人目 宮崎県(大形さん:肉牛) スパシャイ(タイ)左から2人目 福島県(大内さん:野菜・水稲) ジョハリ(マレーシア)左から3人目 和歌山県(伊藤さん:柑橘・水稲) ハディ(インドネシア)前列中央 和歌山県(栗本さん:野菜・ミカン) エリヤント(インドネシア) 前列左から 2 人目 宮崎県(冨満さん:鉢花・稲作) ペンシャン(タイ)右から2人目 鹿児島県(寺田さん:施設園芸) ティラサック(タイ)右から 2 人目 福島県(加藤さん:野菜・水稲) アザハ(マレーシア)左から3人目 宮城県(今野さん:水稲・野菜・ 花卉) ジェロム(フィリピン)左から3人目 宮城県(庄子さん:水稲・野菜) ラニー(フィリピン)中央 宮城県(中津留さん:養豚) ロメル(フィリピン)中央 長野県(宮下さん:養豚・果樹) ウィチャッチャコン(タイ) 前列右から2人目 長野県(塩沢さん:鉢物) ナロンサック(タイ3年制)中央 神奈川県(秋澤さん:柑橘・果樹・ 野菜) レーヌー(タイ)左から3人目 神奈川県(早藤さん:柑橘・野菜) スシャット(タイ)右から2人目 -2- 「新しい腕時計が腕から消えていたので、「時計どうしたの?」と聞くと、「壊れました。」と作業着の胸ポケットから、 目覚まし時計を取り出しました。これには、笑いが止まりませんでした。東京にいる時に 100 円で買い、3 日で壊 れたそうです。「100 円の時計は、ダメね。」と言いました。後から仕事用の腕時計をプレゼントしちゃいました。タ イ/栃木)」胸ポケットから、目覚まし時計が出てくるとは、ビックリですね。確かに 100 円で何でも買えますが、壊れ やすいのも事実ですよね。研修生にとっては、いい勉強になったかもしれませんね?! 「殺生は、心が痛むようで、植木の枝や葉を切らせても「木は痛くないですか?」と聞きます。蛇や蜂に出会うと 「ダメよ。向こうへ行って。」と言い聞かせるそうです。蜂の巣や毛虫を見つけては、潰す自分が、醜い人間に思 えてしまいます。(タイ/栃木)」仕事をやっていく上で、殺生しなければいけないとはいえ、研修生の心の綺麗さには、 日々の生活の中で忘れかけていた事かもしれませんね。研修生の心の綺麗さを爪の垢でも煎じて飲まなければいけない かもしれません… 「刈払機で草刈りをしている途中、「1 時間休みたい。」というので疲れたのかと心配して良く話しを聞くと「エンジ ンかけてから 1 分は、暖機運転をしてから。」という事を「1 時間したら 1 時間休むように。」と勘違いをしていて、 後で笑いました(タイ/長野)」1 時間と 1 分では、大きな違いですよね。研修生も一生懸命やっていた事なので、思わず笑 ってしまいますね。 「先日、市街地に自転車で出掛けました。行きは 30 分、帰りは 1 時間位かかりますが、初めての探検をしました。 帰りは、迷子になり迎えに行きましたが、良い経験になったと思います。どんどん、出掛けてもらいたいと思いま す。(タイ/宮崎)」研修生にとっては、大冒険でしたね。私もどちらかと言えば方向音痴なので、研修生のドキドキ感は、 大変なものだったかもしれませんね。次回は、大冒険にならないと、いいですね。 「一度教えると学び取ってしまい、作業の能率も大変良好です。手帳を持ち何でも良くメモ しています。(インドネシア/奈良)」常に手帳を持ち歩いてメモを取る姿勢は、研修生として 100 点満点ですね!更に作業能率も、上がっていく事でしょうね。 「電話のカードをチャージする為にコンビニへ行ったら、久しぶりに旧友に会い「しばらく。」 と言ったら、研修生も「しばらく。」と旧友に言ったので、大笑いになってしまいました。(マ レーシア/福島)」最初の頃挨拶は、オウム返しで覚える事が多いと思いますので、何とも微笑ま しいエピソードですね。 「忙しい春作業も一段落し、皆でホッとしております。研修生は、着こなしが上手で重ね着も、かっこ良く着て季節 ごとのオシャレが楽しみです。(フィリピン/宮城)」研修生は来日直後、重ね着が上手に出来ず苦労している事を良く 耳にしますが、御家族の着こなしを良く見て、研修生なりに理解しているのでしょうね。さすがですね! 「日本語は、まだまだですが話しはします。言葉が不自由でも、相手に自分の話を伝えようと努力しています。 (フィリピン/埼玉)」言葉は通じなくても、一生懸命努力している姿で不思議と意思疎通が出来るものですよね。研修生も 頑張って日本語を早く覚えられると良いですね。 ☺ 研修生の報告書より☺ (原文でのひらがなを漢字に直している箇所があります) 「私は、機械を耕運機と CD の機械が同じだと勘違いしていました。でも、おかしくてみんなで笑っ た事が楽しかった。」「いつも、おばあさんは一緒にお菓子を食べたり新しい言葉を教えたりしまし た。初めて温泉に入りました。そして、自転車で遊びました。」「金曜日の夜バレーボールの練習に 行くことです。田植機の運転は、難しいけど楽しかったです。フォークリフトの運転も楽しかったで す。」「農業研修生と一緒に海へ行って、家族と話しして、お父さんとお母さんと仕事をしました。 友達とタイ語で話しました。」「鯉のぼり祭りで鯉のつかみ取りをしました。お父さんと柔道の試合 を観に行きました。」「体の元気で、多分お疲れありました。そして、恋人に会いたいです。」「店 でたくさんの人と会いましたから、たくさん言葉覚えます。」「楽しかった事は、たくさん知識もら います。働き者。それから、機械、文化と色々です。」「お寺へ行きました。お寺でコーヒーを勉強 しました。楽しかったです。」「畑で、つぼみを投げる(取る?)しました。私は、畑の片付けをし ました。」「お父さんのメロンは、毎日毎日綺麗がなりました。私は、お父さんに日本語を習いまし た。私は、温泉に入りました。」「仕事をする出来ました。それを楽しかったです。もし、仕事で間 違いしました。それは、楽しくないです。」「イチゴ畑へイチゴを収穫に行きました。イチゴをたく さん食べました。」 -3- ✍受入農家の方々から、研修生の記事等送っていただきました。ありがとうございました! ☆タイのウィチャッチャコン研修生(受入農家:宮下さん)が、『信濃毎日新聞』に掲載されました。 真剣に作業に取り組む研修生の姿は、なかなか凛々しいですね! ☆マレーシアのエズアン研修生(受入農家:渡辺さん)の仕事風景です。 何だかすっかり貫禄のある 農場主に見えませんか?! ☆5 月 17 日に行われました、奈良県国際農業者交流協会の家族交流会様子です。 奈良県(井上さん:肥育牛)左から 2 人目 ウィディアント(インドネシア)一番左 奈良県(樋口さん:養鶏)左から 3 人目 スヘルマン(インドネシア)一番右 母国から持ってきた楽器を演奏中 ウィディアント(インドネシア)左 スヘルマン(インドネシア)右 -4- 【職員からひとこと】 ・坂元 [[email protected]] 『例年より遅い入梅です。昨日今日は凄い雨でした。雨合羽を着て最寄り駅まで自転車漕ぎですが、あたかも シャワーを浴びたようにビショビショになりました。今月の受入農家・研修生双方からの報告書によると、例年 どおり、語学力不足により、コミュニケーションが計られていないケースが見受けられます。農場訪問をして実 感することは、それぞれの研修生の取り組む姿勢によって、個々に既に差が付いているという現状です。やは り仕事とコミュニケーションを一生懸命取り組んでいるからこそ、周囲もその姿勢を評価し、色々とサポートして くれる状況になっています。研修生本人もそのことに気付き、感謝しながら、毎日一生懸命に、かつ楽しく充実 した日々を送れているのだと思います。その反面、たとえ農場配属時の研修生の日本語レベルは低くても、受 入家族の上手なアプローチにより、研修生がその気になって日本語が上達しているケースも結構見られます。 それがお互いの信頼関係にも繋がり、会話も増えて、仕事に対しても積極的に取り組むような積極性に繋が っておりますので、日々農作業や地域の行事等で忙しいことは承知しておりますが、決して諦めずに可能な限 り声を掛けて頂くように宜しくお願い申し上げます。』 ・窪田 [[email protected]] 『ビルの立ち並ぶここ東京でも、雨に鮮やかに映える紫陽花やくちなしの花の甘い香りに季節を感じ、心癒さ れる思いがしています。今月私も受入農家巡回訪問で数県の研修先を訪問させていただきました。受入農家 の方々が研修生を家族の一員として受け入れ親身に指導してくださっている様子を嬉しく拝見させていただき ました。まだまだ日本語が充分ではなく、中には作業内容の理解が充分出来ていない研修生もおりましたが、 全員一生懸命研修をするのだとの意欲は持っておりますので、これからも根気強い指導をしていただければ 有り難いです。農作業のお忙しい中対応していただいた皆様、有り難うございました。』 ・三浦 [[email protected]] 『農家訪問ではお世話になっております。運動会やイベントなどに参加させてもらって、地域の人気者になりつ つある研修生をあちこちでみています。概してそういった研修生は仕事にせよ、勉強にせよ、日頃上手くやっ ていますね。きっかけやチャンスは受入農家の皆様に同じように与えてもらっていると思いますので、正に本 人の姿勢如何によるもの。アセアンの人にせよ、日本人にせよ、受身の研修生は必ず損をしています。早く自 身でそれに気がつかないと可能性に満ちた「研修生としての時間」がもったいないはずです。 ところで、話は変わりますが新型インフルの話題はどこへいってしまったのでしょう??引き続き、うがい、手 洗い等についてご指導をお願いしたいと思いますが、研修生が体調不良の際、新型インフルが注目されてい るが故にご苦労された受入農家の方々もおられると思います。ここ、蒲田のある大田区でも感染者の確認が ありましたし、いろいろな地域で感染者が出たようですが、そういえばパタッとニュースにはならなくなりました ね。ほぼ終息したのかどうかわかりませんが、いずれにせよ、マスコミの動きと流行に対する日本人の熱の上 がりよう下がりようは考えものですね。最初に感染の疑いのあった女性(結局感染していなかった・・)が頭か ら布を被せられて、まるで犯罪者のように扱われて飛行機から降機してきたことを記憶していますが、その現 場にわざわざカメラを向けて全国に流す配慮のなさもさることながら、視聴者がその映像を見て、何を感じる のかということも今日の日本の問題かもしれませんね。・・ってなんだか評論っぽくなってしまいました(><)』 ・田村 [[email protected]] 『研修生達も日本での生活が、2 ヶ月を過ぎました。日本語も少しは、上達しましたでしょうか?先月より受入 農家巡回訪問ということで、協会職員及び通訳さんが、訪問させていただいております。お忙しい中、色々と 御配慮いただき、ありがとうございます。研修生達も元気に過ごしているとの報告を聞き、安心しております。 中には、少しホームシック気味の研修生もチラホラいるようですが…。家族と離れて研修することは、確かに 淋しいと思います。気分転換に近くの友達に会いに出掛けてみたり、地域の行事に参加したりなど、受入農家 の皆様には、色々と御配慮いただいております。気分転換する事によって元気を取り戻し、作業に関しても更 に一生懸命取り組むようになっているようです。梅雨の時期に入り、ジメジメした日々が続いておりますが、研 修生へも体調管理について十分気をつけるようにお伝え下さい。真夏ではなくても、湿気が多いことで熱中症 に掛かりやすいようです。また機械を使用することも多いと思いますので、くれぐれも事故には気をつけてもら いたいと思います。』 <協会 Home Page> http://www.jaec.org/members/student/letter/index.htm -5-
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