№ 13 シーズの名称 炭複合ガラスセラミックスの製造方法および炭複合

分野材料・プロセス関係
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シーズの名称
炭複合ガラスセラミックスの製造方法および炭複合ガラスセラミックス
シーズの分野
無機材料
13
シーズの保有者
国立都城工業高等専門学校 物質工学科 教授 國府 俊則
TEL0986-47-1226 e-mail:[email protected]
(1)技術の内容(技術的構成)
炭とリサイクルガラスカレット及びケイ酸ナトリウムを主剤とするバインダー混合物を適当な形状に成型し、
乾燥後に熱処理して、炭をガラスセラミックス質で包括複合し、建材、水処理その他の環境浄化に多用できる炭
複合ガラスセラミックスの製造方法と、それにより得られる炭複合ガラスセラミックスの提供。
また、ガラスカレットの原料として、廃瓶ガラスの破砕物を用いることにより、資源リサイクルに貢献すると
ともに、炭の多孔質素材としての特徴を生かした新素材としての炭複合ガラスセラミックスの提供。
(2)技術の特徴、特性(作用・効果)
本技術は、炭及びガラスのカレットを使用して、800∼1000℃程度の温度でガラスが軟化融合するまで加熱し、
軟化融合したガラスにより炭の粒子を包み込ませることによる、炭を複合したガラスセラミックスの製造方法及
び、それにより得られた炭複合ガラスセラミックスに関するものである。
本技術では、低温成型後に型なしで高温焼成することができ、ガラスセラミックス内に炭を包み込んだ形の炭
複合ガラスセラミックスを製造することができる。また、低温成型時のバインダー剤は、ケイ酸ナトリウムを主
剤とし、酸化アルミニウム等を含む構成とするので、粘着性を適切として、木枠等により低温成型を容易に行う
ことができる。
(3)技術の用途
建材として、空気浄化機能、調湿機能、蓄熱保温機能、防音機能等を持った新素材としての壁材料を提供する。
水処理剤として、水中に沈むので、河川の浄化、工場廃水の浄化、畜産廃水の浄化等に有効に利用できる。
また、炭の中に微生物を生育させ、水溶液中での醗酵生産に有効に利用できる。
(4)製品化、事業化に向けての当該技術の進捗レベル
製品試作して、材料特性を詳細に調査している段階であるが、製品化、事業化には十分対応できるレベルにあ
る。
(5)技術の将来性(将来的な市場など産業への波及効果)
建材として、空気浄化機能、調湿機能、蓄熱保温機能、防音機能等を持った新素材として、大きな用途が出現
する可能性がある。
また、水中に沈む特性があるので、河川の浄化、工場廃水の浄化、畜産廃水の浄化等に有効に利用される可能
性が高い。
一方、現在処理に困っている濃い着色の廃棄瓶類の有効利用に繋がり、資源のリサイクル利用および環境改善
に貢献する。
(6)技術育成上の課題
用途を特定しつつ、企業との共同研究を進めることが望まれる。
(7)特許等知的財産権の取得状況
特許出願 特願 2002-33985
発明の名称;炭複合ガラスセラミックスの製造方法および炭複合ガラスセラミックス
(平成 14 年度認定)