学習プリント2(数学準備教材)

数学準備教材
1
実数の計算
小学校では自然数・小数・分数を 、中学校では負の数を( これらをまとめて 有理数 と呼びます )
学びました。また、中学校ではさらに、 2 などの 根号(ルート)を使って表される 無理数 を学
びました。この有理数と無理数をまとめて 実数 といいます。
ここでは、実数の性質や計算について復習します。
√
§1−1
分数・小数の計算と数の大小
高校数学では、小数よりも分数での計算が中心になります。そこで、分数の計算などについ
て復習しましょう。
〔例1〕(1)分数計算の基本
分母と分子に同じ数をかける→通分
1 1
1×3
1×2
3 2 5
−+−=
+
=−+−=−
2 3
2×3
3×2
6 6 6
分母子×3
分母子×2
× 分母と分子に同じ数を足したり
引いたりすることはできません
× 分母が違う分数の足し算・引き
算は通分しないとできません
分母と分子を同じ数で割る→約分
3
3÷3
1
−=
=−
6
6÷3
2
分母子÷3
(2)小数は分数に直そう。
1
1
0.1=
0.01=
10
100
1つ移動
0は1つ
2つ移動
0 .25=
0は2つ
251
1
=
1004
4
約分
数の表し方をそろえることで、計算や大小の比較ができるようになります!
3
3 1 2 1
(3)−−0 .25= −−−=−=−
4
4 4 4 2
(2)参照
1
(4)− と 0.3 の大小を比較する。
3
3
9
step1 小数(0.3)を分数に直します
0 .3=
=
10
30
step2 2つの分数を通分(分母を同じにすること)
1
10
すると、分子で2数の大小がわかります
−=
(9 < 10)
3
30
1
よって、0 .3の方が − よりも小さいので、これを不等号<を使って
3
1
0 .3< −
と表します
3
問1−1
次の計算をしなさい。
1 2
(1)−+−
3 3
1 2
(2)−+−
6 9
3 4
(3)−−−
2 5
1 3
(4)−×−
3 2
2 4
(5)−÷−
3 5
1
(6)2−−×2
6
-1-
問1−2
問1−3
次の計算をしなさい 。(整数でない答は分数で表すこと)
(1)3−4
(2)−2+9
1 1
(3)−−−−
2 3
(4)−1 .4+2 .6−3 .7
4
3
(5)−×(−−)
3
4
(6)7÷35×(−25)
(7)(−5)3−5 3
(8)3×{−2−(15−7)}
次の数の大小を、不等号<を使って表しなさい。(例:5,2
1
0,−−,−0 .2
2
§1−2
→
2<5)
→
無理数の計算
〔例2〕
の計算は、2乗すると
(1)
2×
(2)2
2=
2 +3
2
2×
8=
(4)
8=
4×2 =
1
=
問1−4
2
2×
2
2 =2
2
2
・・・同じ仲間の+ ,−は係数だけ計算
2
・・・ どうしの×は1つにまとめて計算
(÷も同様にまとめて計算できる)
16 =4
4×
=
・・・2乗する(同じものを2回かける)と
が消える
2 =5
2×8 =
1×
2
22 =2
=
2 = 2+3
(3)
(5)
2
が消える他は文字式と同じようにできます!
2
・・・(3)の逆の考え方で
を簡単に
・・・分母と分子に同じものをかけて、分母の
を消す 分母の有理化
次の式を簡単にしなさい。(HINT: (5)∼(7)は文字式と同じように展開してみよう! )
(1) 9 + 16
(2) 2 3 +3 3
(3)
2×
(5)
3
(7)
18
(4)
10 ÷
3 −1
(6 )
3+
5 +1
2
(8)
-2-
6
3
5×
5
2
3−
5
2
文字式
わからない数量を文字(xやyなど)で表すと、人に説明するときや、公式のようにいろいろな
数をあてはめる必要があるときに便利です。また、文字を使うことで、より論理的に、簡潔に物
事を考えることができるようになります。
ここでは、文字を使って「考える 」「計算する」ための基礎事項を復習します。
〔例2〕(1)1個120円のリンゴを何個か買うために必要な金額について考えます。
n個買うとして式を立てると、そのときの代金は、120×n(円)ですから、この
nにいろいろな数を代入することにより、
3個買うとき・・・120×3=360円
4個買うとき・・・120×4=480円
のようにそれぞれの代金を求めることができます。
(通常、上の式は「×」を省略して120nと書きます)
(2)2次方程式を因数分解します。
x2+2x−3=(x+3)(x−1)
かけて−3,たして+2
になる2つの数をさがす
問2−1
+3と−1
次の数量を文字式で表しなさい。
(1)1個a円のりんごを3個買ったときの代金
(2)面積が30cm 2の長方形の縦がxcmのときの横の長さ
(3)半径がrの円の面積(円周率をπとする)
問2−2
問2−3
x=−3 のとき、次の式の値を求めなさい。
(1)x+2
(2)−3x+1
(3)−x 2
(4)x2+2x−3
次の式を簡単にしなさい。
(1)4x+2x
(2)8x−2+1+3x
(3)5x−(2x−8)
(4)3(3x−1)−2(x+5)
-3-
問2−4
問2−5
次の式を簡単にしなさい。
(1)3a×5b
(2)(2x3)2
(3)16x3÷8x
(4)(2a−5b)×(−3a)
(5)(12x+8y)÷4
(6)(6a2+4a)÷(−2a)
次の等式を[
]内の文字について解きなさい。
(1)x+y=4
[x]
(3)ax=b−c
問2−6
(2)3x−y=5
1
(4)S=−ah
2
[x]
[y]
[a]
次の式を展開しなさい。
(1)(x+2)(x+4)
(2)(x+3)(x−3)
(3)(x+6)2
(4)(2x−5)(3x+1)
(5)(x+2)(x 2−2x+4)
問2−7
次の式を因数分解しなさい。
(1)ax+ay
(2)x 2+8x+16
(4)x2+5x−6
(5)2x2−8
-4-
(3)x 2−25
3
一次方程式と二次方程式
文字式の計算の応用として 、方程式があります 。文章題を簡潔な方程式に「 翻訳 」することで 、
より問題の理解が進み、解答への近道にもなります。
ここでは、一次方程式を作ることと解くこと、二次方程式を解くことについて復習します。
〔例3〕(1)次の一次方程式を解きなさい。
5x−1=3x+5
5x−3x=5+1
←左辺にxのついた部分、右辺に数だけの部分を集める
2x=6
←両辺を計算して簡単にする
x=3
←両辺を2で割って答
(2)次の二次方程式を解きなさい。
x 2+2x−3=0
(x+3)(x−1)=0
←因数分解
x=−3,1
←x+3=0とx−1=0を解く
問3−1
次の一次方程式を解きなさい。
(1)3x−5=−x+7
問3−2
(2)2(3x−1)=5(1+2x)
友人数名で、せんべいを同じ枚数ずつ分けます。3枚ずつにすると7枚余り、4枚ずつ
にすると1枚足りません。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)人数をxとして方程式を作りなさい。
(2)(1)の方程式を解き、人数を求めなさい。
(3)せんべいの枚数を求めなさい。
問3−3
次の二次方程式を解きなさい。
(1)(x+2)(x−5)=0
(2)x 2−3x=0
(3)x2+6x−16=0
(4)x 2−4=0
(5)x2+2x+1=0
(6)x 2−2x=15
-5-
4
連立方程式
前項の方程式は未知数(わからない数)が1つの場合の方程式でした。未知数が2つ以上で、方
程式も2つ以上あるものを連立方程式 といいます。
ここでは、連立方程式の解き方について復習します。
〔例4〕連立方程式
5x+2y=40 ・・・①
x+y=14 ・・・・・②
(1)代入法
②より
y=14−x ・・・③
③を①に代入すると、
5x+2(14−x)=40
5x+28−2x=40
5x−2x=40−28
3x=12
x=4・・・④
④を③に代入すると
y=14−4=10
x=4
以上より
y=10
問4−1
を2つの方法で解いてみる
(2)加減法
②×2より
2x+2y=28・・・③
①−③より
5x+2y=40
−)2x+2y=28
3x
=12
x=4・・・④
④を②に代入すると、
4+y=14
y=14−4=10
x=4
以上より
y=10
次の連立方程式を解きなさい。ただし、(1)は「代入法」で、(2)は「加減法」で、そ
の他はどちらの解き方か自分で選んで解くこと。
(1)
x+2y=5
y=x−2
(2)
3x+2y=4
2x−y=3
(3)
2x−y=3
2x+y=1
(4)
x=3y−2
2x+y=3
-6-
5
一次関数と二次関数
前項で復習した「比例」の応用として一次関数があります。この 一次関数(直線のグラフ)と、
二次関数(放物線 =物を放り投げたときの曲線)は、いずれも応用範囲の広い関数です。
ここでは、これらの関数の式とグラフについて復習します。
〔例5〕(1)一次関数
3
y=−x−3
2
y
のグラフは、
3
① 傾き − (横に2進むと縦に3上がる)
2
② y切片−3 (y軸とグラフが−3で交わる)
で、右図のようになる。
2
-3
y切片−3
3
傾き−
2
(2)二次関数 y=ax 2 のグラフは、
①放物線(上に凸(山型)または下に凸(谷型))
②原点を頂点 とする
③y軸を中心に左右対称
である。
例えば、 y=x 2 のグラフは、
x
−2 −1 0
1
2
y(=x2) 4
1
0
1
4
から、右図のようになる。
問5−1
x
0
y
1
0
x
1
次の関数の式を求めなさい。
(1)傾き−3、y切片2の一次関数
(2)二次関数 y=ax2 で、点(2,2)を通る
問5−2
次の一次関数について、①傾き、②y切片を求め、③表を完成させ、④グラフをかきな
さい。
(1)y=−2x+1
④
①
③
y
②
x
−2
−1
0
y(=−2x+1 )
-7-
1
2
0
1
x
(2)x−2y=4
y
④
①
②
0
③
問5−3
x
−2
y
(x−2y=4を満たす)
−1
0
1
1
x
2
次の二次関数について、表を完成しグラフをかきなさい。
(1)y=2x 2
y
0
x
−2
−1
0
1
x
1
2
2
y(=2x )
(2)y=−x 2
y
0
x
−2
−1
0
2
y(=−x )
-8-
1
2
1
x
6 三平方の定理
ものの形は大きく分けると平面図形と空間図形(立体)に分けることができます。中には、地図
のように実際は立体であるものを平面で表すことで、より使いやすくしてあるものもあります。
ここでは、平面図形の中でも、特に三平方の定理について復習します。
〔例6〕(1)下図の直角三角形ABCについて考える。
三平方の定理
A
三平方の定理より
c 2=5 2+32
=25+9
=34
c>0より
c= 34
c
3
B
C
5
直角三角形において
c
b
c 2=a 2+b2
a
(2)三角定規は、非常に重要で代表的な直角三角形の例です。
角度や辺の長さの比をきちんと覚えて、問題に活用できるようにしましょう。
45 °
60 °
2
2
1
30 °
45 °
1
3
問6−1
1
次の直角三角形について、x,yをそれぞれ求めなさい。
(1)
(2)
x
5cm
7 cm
y
1 2c m
5c m
-9-
問6−2
1辺の長さが2 cm の正三角形の面積を求めなさい。
2 cm
2c m
- 10 -
年
組
番
氏
- 11 -
名