古代ギリシアとヘレニズム

第1章 世界の形成
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2.古代ギリシアとヘレニズム
(1)ギリシア文明の発展①エーゲ文明
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古代ギリシアとヘレニズム
§1
ギリシア文明の発展(①エーゲ文明)
エーゲ文明
前 3000 年ごろから,バルカン半島南部やエーゲ海周辺の島々に,オリエント文明の
影響を受けた青銅器文化が発展した。これをエーゲ文明という。エーゲ文明は大きくク
レタ文明とミケーネ文明に分かれる。
(1) クレタ文明…前 2000 年ごろまでには,クレタ島を中心にクレタ文明が発展。
→中心のクノッソスには壮大な宮殿が営まれた。
(2) ミケーネ文明…前 1600 年ごろまでにバルカン半島を南下してきたインド=ヨーロ
ッパ系のギリシア人の一派であるアカイア人によって,ペロポネソス半島にミケーネ
文明が発展した。
(3) トロヤ文明…小アジア(アナトリア)のエーゲ海岸にあった文明。→シュリーマンが
発掘。ホメロスの詩の中にあるトロヤ戦争の実在を遺跡の発掘によって確証した。
クレタ文明
時
期
ミケーネ文明
前 20∼前 15 世紀
前 16∼前 13 世紀
中心地
クレタ島のクノッソス
ミケーネ・ティリンス(ギリシア本土)
遺
跡
クノッソス宮殿
巨石による城砦・アーチ型墳墓
特
色
海洋的・平和的
戦闘的傾向。
発掘者
エヴァンズ(イギリス)
シュリーマン(ドイツ)
文
字
絵文字→線文字 A(未解読)
線文字 B(ヴェントリスが解読)
滅
亡
アカイア人による
ドーリア人,「海の民」による
ギリシア人の移動
ギリシア人の南下は,大きく 2 波に分かれておこり,エーゲ海の島々や小アジアに住
みついた。
(1) ギリシア人の移動
・第 1 次…前 20 世紀ごろ,アカイア人。
・第 2 次…前 12 世紀ごろ,ドーリア人。
(2) ドーリア人の侵入…前 1200 年ごろ,ドーリア人が南下し,ミケーネ文明を滅ぼす。
① 社会の構成…氏族社会と推定。→暗黒時代。
② 植民市の建設…海外へ進出→ビザンティオン(黒海入り口)・ミレトス(小アジア)・
ネアポリス(南イタリア)・シラクサ(シチリア島)・マッシリア(南フランス)。
(3) ポリスの成立…前 8 世紀ごろ,集住(シノイキスモス)や征服によりポリス(都市国家)
が成立。→ギリシア人は自分たちをヘレネス,異民族をバルバロイとよび,区別した。
→初期において貴族政がとられた。
アテネ型…アクロポリスやアゴラを中心に集住。→原始王政から貴族政へと変化。
スパルタ型…先住民を征服。→市民がペリオイコイ(半自由民)やヘロット(国有奴隷)を支配。
世界史
新基礎演習
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