北薩地域を中心としたグリーン・ツーリズム の推進による農村活性化方策

北薩地域を中心としたグリーン・ツーリズム
の推進による農村活性化方策に関する調査
報 告 書
平
成
1
7
年
3
月
財団法人 九州地域産業活性化センター
はじめに
北薩地域は,川内市や出水市等を中心に広域的な生活・産業関連機能の整備が進みつつ
あるものの,若者を中心とした人口の流出が進み,過疎・高齢化が著しく進行しています。
また,川内川沿いに開けた水田地区では,稲作を基幹とする水田営農が営まれています
が,新たな活性化対策の構築に苦慮している状態にあります。
一方,北薩地域には伝統芸能,温泉,棚田,焼酎産業,竹産業さらには鶴の渡来地,大
綱引き等美しい農山漁村景観や観光資源が豊富であることから,これらを活用したさらな
る活性化対策として,グリーン・ツーリズムの推進が期待されているところです。
この報告書は,第1章で,北薩地域の人口や主要産業の動向などの概況を,第2章で,
地域資源と文化資源の現況を整備してあります。第3章は福岡県民や鹿児島市民さらに北
薩地域住民などを対象にした7種の意識調査の結果を整理,分析しています。第4章は国
内のグリーン・ツーリズム推進の先進地の事例報告を掲載しています。
第5章は1章から4章までの現状分析や意識調査を踏まえて当地域での推進のための振
興方策として,「視点と提言」さらにそれらをうけて「8つの基本戦略」として具体的に
提案を行っています。
この報告書が北薩地域の各市町の行政関係者はもとより,関係機関団体さらに農林水産
関係業者をはじめ地域住民の方々に読んでいただき,地域興しや村興し,さらに農山漁村
での新たな産業を展開する上での参考として活用していただければ幸いです。
この報告書をとりまとめるにあたりまして,北薩地域の21市町の行政関係者,地元の
実践者,有識者ならび経済産業省九州経済産業局,鹿児島県農政部農政課および経営技術
課,観光課,さらに今回のこの調査事業の審議や検討にご指導いただきました「グリーン
・ツーリズム調査委員会」ならびに「同ワーキンググループ委員会」の委員の皆さまから
貴重なご意見をいただきました。また専門的な立場から社団法人鹿児島県農業・農村振興
協会にご協力をいただきました。
ここに関係各位のご尽力に対し,深く感謝申し上げる次第です。
平成17年3月
財団法人九州地域産業活性化センター
会長
大野
茂
委員会概要
■北薩地域を中心としたグリーンツーリズムの推進による農村の活性化方策に関する
調査事業委員会
1)委員名簿
氏
名
○秋山
所
竹崎
邦裕
鹿児島大学
キヨ子
大迫
政喜
上大迫
重視
属
役
農学部
職
教授
高尾野町生活研究グループ
会長
長島町グリーン・ツーリズム推進協議会
会長
鶴田町観光協会
会長
中村
周二
菱刈町ガラッパ王国
大統領
養父
信夫
㈱マインドシェア九州
取締役
中島
美由紀
生活協同組合コープかごしま
副会長理事
前囿
義広
宮之城町
農林課長
湯下
吉郎
鶴田町
経済課長
高尾野町
経済課長
岡
和徳
薗田
清澄
長島町
農林水産課長
高松
淳美
菱刈町
農林課長
大山
勇美
栗野町
農林課長
松本
長原
平
鹿児島県
徳美
農政部
九州経済産業局
農政課長
総務企画部
企画課長
※○印は委員長、敬称略
2)委員会審議経過
第1回委員会
平成 16 年 7 月 28 日(宮之城町:手塚旅館)
第 2 回委員会
平成 16 年 11 月 25 日(出水市:ホテル
第 3 回委員会
平成 17 年 3 月 1 日(出水市:ホテル
キング)
キング)
3)委員会視察経過
現地視察
平成 16 年 7 月 27 日(高尾野町、菱刈町、栗野町、宮之城町、鶴田町)
先進地視察
平成 16 年 10 月 19 日∼10 月 21 日(長野県飯田市、大鹿村)
■北薩地域グリーンツーリズム調査ワーキンググループ委員会
1)委員名簿
氏
名
○岩元
北島
泉
横峯
淳朗
濱田
均
末永
孝一
新改
稼木
所
鹿児島大学
役
農学部
職
教授
かわなべ森の学校
代表
高尾野町
館長
長島町
㈲ふれあい館
農漁業体験民宿「夕暮荘」
忍
宮之城町
久富木地区公民館
館長
義則
宮之城町
湯田がらっぱ会
会長
きわ子
東郷町
川薩ファームレディ倶楽部
会員
則子
牧園町
WaiWai あとりえ
代表
千恵子
吉松町
上床牧場
原田
竹中
甫立
萩木場
光治
一水
宮之城町
鶴田町
主査
高尾野町
浜田
好昭
経済課
淳一
枦山
アンの家
農林課農林係
久保
橋口
属
経済係長
経済課
農業振興係
長島町
農林水産課
課長補佐
光
菱刈町
農林課
主事
博巳
栗野町
農林課
農政係長
※○印は委員長、敬称略
2)ワーキンググループ委員会審議経過
第1回委員会
平成 16 年 8 月 9 日(大口市:鹿児島県大口合同庁舎)
第 2 回委員会
平成 16 年 11 月 9 日(長島町:長島町役場)
第 3 回委員会
平成 17 年 2 月 15 日(薩摩川内市:東郷温泉
ゆったり館)
北薩地域を中心としたグリーン・ツーリズムの
推進による農村活性化方策に関する調査
報 告 書
目
本
次
編
第1章
北薩地域の概況 ………………………………………………3
1.地理的条件と地域の概要と気象 …………………………………………………………4
2.人口の動向 …………………………………………………………………………………5
3.道路・交通の状況 …………………………………………………………………………6
4.主要産業の動向 …………………………………………………………………………10
5.地域の林業資源 …………………………………………………………………………17
6.地域の水産業 ……………………………………………………………………………18
7.観光業と温泉資源 ………………………………………………………………………20
第2章
地域資源と文化的資源の現況 ……………………………23
1.地域の市町別国・県指定の文化財の状況 ……………………………………………23
2.棚田・棚畑の状況 ………………………………………………………………………24
3.グリーン・ツーリズム事業関連施設の設置状況と内容等 …………………………24
第3章
グリーン・ツーリズムに対する意識調査 ………………29
1.福岡県民への調査 ………………………………………………………………………29
2.鹿児島市民への調査 ……………………………………………………………………38
3.北薩地域住民への調査 …………………………………………………………………54
4.地域の交流施設利用者への調査 ………………………………………………………65
5.市町実務担当者への調査 ………………………………………………………………76
6.交流施設代表者への調査 ………………………………………………………………89
7.関係団体・グループへの調査 …………………………………………………………95
アンケート結果の総括分析 …………………………………………………………104
第4章
先進地の取組事例 ……………………………………108
1.グリーン・ツーリズム推進の町・安心院町の取り組みの概況 …………………108
2.長野県のグリーン・ツーリズム取り組み状況事例調査 …………………………112
3.福岡県黒木町のグリーン・ツーリズムの取り組み状況 …………………………118
第5章
北薩地域のグリーン・ツーリズム推進に向けた振興方策
グリーン・ツーリズム推進に向けた課題 ……………123
1.地域の振興のための基本的な視点と提言 …………………………………………126
1)グリーン・ツーリズムについての認識の醸成 ………………………………126
2)広域でネットワーク体制の整備を ……………………………………………127
3)地域資源活用の再評価による最大限の活用を ………………………………128
4)主役は、人であり,子供たち,女性,高齢者です …………………………129
5)安心・安全な地産地消を中心とした「食」と「農林水産」の発信を ……130
6)日本でも有数な「温泉郷」と農林漁業を結びつけた滞在型の推進 ………131
2.グリーン・ツーリズムの実現に向けての基本戦略 ………………………………132
1)住民啓発と研究会の設立さらに連絡協議会の設立 …………………………132
2)グリーン・ツーリズムの受入体制の整備 ……………………………………140
3)地域住民による「受け皿」づくり ………………………………………………143
4)集客のための多様な情報の発信 ………………………………………………150
5)具体的な体験メニューづくりと「基幹モデルルート」づくり ……………154
6)かごしまの「食」の発信 …………………………………………………………169
7)都市側の高齢者へのグリーン・ツーリズムの推進 …………………………171
8)想定できるグリーン・ツーリズム「認証」「認定」 「登録」制度の創設 …173
3.交通体制の整備 ………………………………………………………………………174
1)新幹線の全面開通と路線バスの創設 …………………………………………174
2)北薩型「シーニックバイウェイ」の創設 ……………………………………175
3)道路標識の充実と資源の案内版の設置 ………………………………………176
資 料 編
Ⅰ
法律関係
1.農林漁家民宿開設に当たっての関連法律……………………………………………1
1)農林漁家民宿の建設及びその活動に関係する法律の一覧…………………………1
2)農林漁家民宿に関する主な関連法案等の要点………………………………………2
3)農林漁家民宿に関する主な関連法案の概要…………………………………………3
(参考)構造改善特区等に於ける農家民宿関係の規制緩和措置……………………13
Ⅱ
アンケート調査結果………………………………………………………………… 14
1.わたしの町の自慢できるもの………………………………………………………14
2.福岡県民の自由意見…………………………………………………………………36
3.鹿児島市民の自由意見(この項は本編に記載)…………………………………41
4.関係団体・組織の意見(この項は本編に記載)…………………………………41
5.北薩地域住民の自由意見……………………………………………………………42
6.アンケート調査票……………………………………………………………………59
※
参考文献 ………………………………………………………………………………79
総括表
北薩地域のグリーン・ツーリズム推進に向けた振興方策
グリーン・ツーリズム推進の目的は,都市住民が農山漁村に滞在して自然,文化,人々との交流を通じて休
暇を楽しむことにより農山漁村に社会的,経済的効果をもたらそうとするもので,地域活性化の一つの手法
で あ り ま す 。 そ の た め の 基 本 的 な 視 点 と 提 言 , 基 本 戦 略 を 示 し た も の で す 。
基 本 的 な 視 点 と 提 言
交
通
体
制
の
整
備
1.グリーン・ツーリズ 2.広域でネットワー 3.地域資源活用型 4.主役は人であり,子 5.安心・安全な地産 6.日本でも有数な
の再評価による最大 供たち,女性,高齢者 地消を中心とした
ムについての認識の ク体制の整備を
「温泉郷」と農林漁業を
限の活用を
です
醸成
「食」と「農林水産」の 結びつけた滞在型の
発信を
推進
●2005年度から3年間で実行する「短期計画」
●10年間を目途に実施する「中長期計画」とする Ⅰ 住民啓発と研究会の設立 さらに,連絡協議会の設立
●情報発信の基本的な考え方
●各種の具体的な宣伝の方法
○高齢者のグリーン・ツーリズムに関する必要なポイント
○高齢者に対するグリーン・ツーリズムのキーワード
Ⅷ 想定できるグリーン・ツーリズムの「認証」「認定」「登録」
制度の創設
の
創
設
ニ
ク
バ
イ
ウ
イ
﹂
Ⅳ 集客のための多様な情報の発信
Ⅶ 都市側の高齢者へのグリーン・ツーリズムの推進
路
線
バ
ス
﹂
●道路,河川敷の美化運動の実践
●美しい町づくりコンテストの実施
○受け入れ施設の整備
○「食」の正確な情報の発信
○かごしまの「食」推進員との連携
○「地産地消」とかごしまブランド品目の「安心・安全認証制度」の推進
シ
ェ
Ⅲ 地域住民による「受け皿」づくり
Ⅵ かごしまの「食」の発信
﹁
●グリーン・ツーリズムの代表的なタイプの分類
●受け入れ体制の分類
●体験メニューづくりと料金等の設定
●標準的な月別体験コースの設定
●子供たちを対象にした体験メニュー
●北薩地域における「基幹モデルルート」の試案
2
・
北
薩
型
ッ
Ⅱ グリーン・ツーリズムの受け入れ体制の整備を Ⅴ 具体的な体験メニューづくりと 「基幹モデルルート」づくり
1
・
新
幹
線
の
全
面
開
通
と
﹁ ー
●地域住民への呼びかけ,動機づけから行動を
●地域住民・有識者・実践者の研究会の結成とネットワーク整備
●市町推進協議会を立ち上げる
●施設ごとの連絡会議の設立
●地域推進会議の設立
基本戦略
の
創
設
3
・
道
路
標
識
の
充
実
と
資
源
案
内
板
の
設
置
○「体験型農林漁家民宿」などの認証制度
北薩地域の新たな産業の創出
などにより農山漁村の活性化の実現
123∼124
本
編
調査の背景と目的
北薩地域は,川内市や出水市等を中心に広域的な生活・産業関連機能の整備が
進みつつあるものの,若者を中心とした人口の流失が進み,過疎・高齢化が著し
く進行しています。また,川内川沿いに開けた水田地区では,稲作を基幹とする
水田営農が営まれていますが,新たな活性化対策の構築に苦慮している状態にあ
ります。
そのような中で,当地域は米に加え畜産や野菜,果樹等の産地づくりに努めて
いるところです。
一方,北薩地域には,伝統芸能,温泉,棚田,焼酎産業,竹産業さらには鶴
の渡来地,大綱引き等
美しい農山漁村景観や観光資源が豊富であることから,
これらのさらなる活性化対策として,グリーン・ツーリズムの推進が期待されて
いるところです。
なお,九州新幹線鹿児島ルートの一部開業と共に,南九州西回り自動車川内道
路などの開通が予定されていることからも,都市住民等との交流の機会がますま
す増えることが期待される地域であります。
一方では,農林水産物の直売施設,農林漁業体験施設などハード面の整備がす
すみつつある中で,それらの資源を広域的に活用した体制づくりが遅れています。
特に都市住民が滞在して地域住民とふれあえる農林漁業者による体験民宿に
ついては,開業希望者はあるものの,法規制や開業資金などの面からの課題のほ
か,広域的な地域連携による推進体制が整備されておらずその整備・取り組みが
急がれています。
このような状況を踏まえて,地域資源を活用したグリーン・ツーリズムの推進
方策について,総合的に調査・検討し,都市農山漁村交流の促進に伴う新たな産
業の創出など農山漁村の活性化方策を明らかにするためにこの調査事業を実施し
ました。
-1-
グリーン・ツーリズムとは
グリーン・ツーリズムとは,都市住民が農山漁村に滞在して自然,文化,人々
との交流を通じて,休暇を楽しむ余暇活動のことですが,農山漁村を生産の場と
してだけでなく「快適な居住空間」「楽しい居住空間」としてとらえ,都市の人々
等との交流をしていくことにより,農山漁村に社会的,経済的な効果をもたらし
ていこうとするものです。
このようなグリーン・ツーリズムは,いま,新しいレジャーとして,また,農
山漁村を活性化させていく新たな手法として注目を集めているのです。
グリーン・ツーリズムという言葉が日本ではじめて公式に用いられたのは,
平成4年7月の農林水産省がまとめた「グリーン・ツーリズム研究会中間報告」
の中で提唱されてからです。
さらに,平成7年に「農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備の促進に関す
る法律」(農村休暇法)が施行され,その推進が図られているところです。
また,ヨーロッパ諸国では農林漁家に泊り込み,農山漁村を楽しむ活動がすで
に定着しており,それは農林漁家の副収入になり,落ち込みつつある農林漁家の
所得補填策として有効な手段として,また農山漁村の活性化につながることから,
我が国でも推進することとなったのです。
-2-
第1章
北薩地域の概況
-3-
本調査事業の対象地域である北薩地域は,鹿児島県本土の約3分の1を占める県北部地域
にあり,熊本県と宮崎県に隣接している純農村地帯です。
東部に東シナ海があり中央を1級河川の川内川が流れており,北部は霧島連山に囲まれ
た地域です。
管内市町は,4市17町(今回の調査事業の当初企画段階における市町名と数)の広範囲に
わたり,自然条件等が異なるために地域を3地区に分割して整理します。
・出水地域は,出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町の2市4町。
・川薩地域は,川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町
の1市7町。
・伊佐・姶良地域は,大口市,菱刈町,横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町の1市6
町とします。
1.地理的条件と地域の概要と気象
1)地域の概況
(1)出水地域は,地区の北部に位置し南部に紫尾山系等,東部に矢筈山があり,西部は
東シナ海・天草灘に面しています。
中央部の出水平野は,広大な沖積・洪積台地が北西に展開し八代海に面し,肥沃な土地
と海岸地帯の温暖な気候は,農作物栽培に適し好条件に恵まれています。
長島地区は,昭和49年4月に黒之瀬戸大橋の開通によって離島という地理的ハンデイを
脱し,園芸・畜産などの振興が図られています。
出水平野には,毎年シベリアから鶴の大群が飛来し,特別記念物「鹿児島の鶴の渡来地」
として指定を受けています。
(2)川薩地域は,北に北薩地域随一の高さを誇る紫尾山(標高1,067m)を頂上に八重山
系が連なっています。中央を九州三大河川の1つ川内川が貫流しており,その川がもたら
す肥沃な土壌は農作物に様々な恵みをもたらしています。
西は,東シナ海に面しておりその西方に甑列島が浮かんでいます。
川内市には全国で13番目,九州で2番目に建設された川内原子力発電所があります。第1
号機が昭和59年,第2号機は昭和62年に稼働し,総出力は89万kwです。
(3)伊佐・姶良地域は,熊本県・宮崎県に接し,姶良地区の北部は,霧島山系の起伏に
-4-
富んだ地形です。
また霧島は,昭和9年に日本で初めて国立公園に指定され,四季折々の景観の美しさを
楽しませてくれる日本屈指の温泉郷です。
2)気象
■出水地域が平均気温16∼17℃,降水量1,900∼2,300mm
■川薩地域が平均気温16∼17℃,降水量1,900∼2,400mm
■伊佐・姶良地域が平均気温15∼16℃,降水量2,400∼2,700mm
で,県平均気温17.4℃より低い地域です。また,県平均降水量は,2,280mmで,県平均よ
り多い地域に属します。
2.人口の動向
1)人口の推移
鹿児島県全体の総人口は,平成12年度で1,786,194人で世帯数716,610世帯,1世帯当た
り人口2.72人となっており,昭和55年比総人口は100.1%と増加しています。また,世帯数
も118.0%に増加しています。
北薩地域の人口は,平成12年の4市17町で290,649人であり,世帯数は113,191世帯で1世帯
当たり2.49人員となっています。
20年前の昭和55年度と比較した伸び率は県全体では,100.1%と概ね横ばいであるのに,
北薩地域は総人口で96.6%と減少しています。地域別には,川薩地域(101.8%)を除いて出
水(95.7% ), 伊佐・姶良地区(89.2%)とも減少し過疎化が進んでいます。 世帯数は地域
全体で113.3%と増加し,地域別にも全ての地域で増加していますが,1世帯当たり人員で
は85.4%と減少しています。このことは全ての地域で, 「核家族化」が進んできていることを
表しています。
なお,これらの傾向は21市町全ての地域で同じ傾向で,市町ごとの差はほとんどみられま
せん。
川薩地域が減少していないのは,川内市を核として雇用の場が確保できていると思われ,
出水や伊佐・姶良地域での人口減少を和らげるためには,地域内での新たな就業の機会を
創出することが一番大きな課題と思われます。
-5-
図表1−1
地域の人口の動向(国勢調査から)
(単位:人)
鹿児島県
北薩地域全体
昭和55年
301,057
123,365
101,646
76,046
世帯数
607,419
99,936
41,044
32,333
26,559
2.94
3.01
3.00
3.14
2.86
総人口
1,797,824
299,268
127,147
99,632
72,489
世帯数
659,880
106,756
45,436
34,508
26,812
2.72
2.75
2.80
2.89
2.70
総人口
1,786,194
290,649
125,575
97,282
67,792
世帯数
716,610
113,191
48,687
37,033
27,471
2.49
2.57
2.58
2.63
2.47
総人口
100.1%
96.6%
101.8%
95.7%
89.2%
世帯数
118.0%
113.3%
118.7%
114.6%
103.5%
1世帯当人口
84.7%
85.4%
86.0%
83.8%
86.4%
1世帯当人口
比較(H12/S55)
伊佐・姶良
1,784,623
1世帯当人口
平成12年
出水
総人口
1世帯当人口
平成2年
川薩
3.道路・交通の状況
1)鉄道
(1)九州新幹線鹿児島ルート
鹿児島中央駅・博多駅間を結ぶ九州新幹線鹿児島ルートのうち,鹿児島中央駅・新八代駅
間が平成16年3月13日に開業しました。これにより,鹿児島中央駅・新八代駅間が最速34分,
鹿児島中央駅・博多駅間が最速2時間10分で結ばれ,県民の利便性はもとより観光や文化,
産業活動など様々な面において大きな効果が期待されています。この開業効果を最大限に
発揮させるためにも,一日も早い鹿児島ルート全線の開業が望まれています。
しかし,現時点においてもこの九州新幹線の一部開通により,北薩地域にある川内駅及
び出水駅は鹿児島市内はもとより,福岡県内や熊本県内外からの誘客の拠点駅として大い
に期待が持てることになりました。この両駅からの北薩地域全体への路線バスの整備や幹
線国道や県道のさらなる整備と道路標識等の整備が必要と思われます。
(2)在来線
-6-
①JR九州線
鹿児島本線は,昭和45年10月全線電化され,日豊本線も昭和54年10月全線電化が完成し
ています。これらの両在来線は地域住民の生活路線として重要であるとともに,北薩地域
へのアクセス鉄道として重要な路線であり新幹線と同じく各最寄駅からの路線バスなどの
整備,案内を充実する必要があると思われます。
②肥薩おれんじ鉄道
肥薩おれんじ鉄道線は,鹿児島県,熊本県及び沿線の10市町が出資し,平成14年10月31
日に設立された第三セクター鉄道会社「肥薩おれんじ鉄道株式会社」により運営されてお
り,川内・八代間(116.9km・27駅)を結ぶ鉄道です。
平成16年3月13日に九州新幹線鹿児島ルート「鹿児島中央駅・新八代駅間」と同時に開業を
迎えた肥薩おれんじ鉄道は,地域に密着した観光や産業の活性化の役割を担う鉄道として
大きな期待が寄せられています。 この路線は新幹線が通過しない川内,出水間の従来の各
駅をつなぐ生活及び観光路線として川薩及び出水地域にとって重要な路線であります。当
然この鉄道の各駅からの北薩各地域の市町への路線バス等の整備も必要となってきます。
2)道路
(1)九州縦貫自動車道
九州縦貫自動車道は,南九州と北部九州を結ぶ延長428kmの大動脈であり,特に南九州
の産業・経済・文化の発展に大きく寄与するものであります。
平成7年7月に人吉∼えびの間22.3kmが供用され,鹿児島から青森までが,約2,150kmの
高速道路で結ばれました。
県域内においては,平成10年度から整備してきた加治木ジャンクションが平成13年12月
に供用され,九州縦貫自動車道と隼人道路が直結し,更に,東九州自動車道と結ばれまし
た。 鹿児島市地域から伊佐・姶良地域への主要幹線道路として活用されています。
(2)東九州自動車道
東九州自動車道は,北九州市を起点とし,福岡,大分,宮崎,鹿児島の各県を結び鹿児
島市に至る全長436kmの高速自動車国道として昭和62年9月国土開発幹線自動車道建設法に
基づく予定路線に追加されました。
平成14年3月に末吉財部IC∼国分IC間(22.5km)が開通しました。
また,平成15年3月には大隅IC∼末吉財部IC工事着工式が行われました。
(3)南九州西回り自動車道
南九州西回り自動車道は,熊本県八代市を起点として,水俣市,出水市,阿久根市,
川内市などを経由して鹿児島市に至る140kmの一般国道の自動車専用道路として昭和62年
に高規格幹線道路網計画に取り込まれました。
県域内においては,平成14年4月には伊集院IC∼市来IC間(11.1km)が開通するとと
もに一方向のみであった松元ICがフルインターチェンジ化されました。
川内道路については,平成11年9月に工事着手され,平成18年度の全線供用を目標に整
備が進められています。
-7-
(4)地域高規格道路
地域高規格道路は,高規格幹線道路(九州縦貫自動車道・東九州自動車道・南九州自動車
道)を保管し,一般の道路よりも走行性の高い道路として整備が進められています。
北薩
地域では,北薩横断道路が溝辺町と野田町を結ぶ道路で,平成7年4月に紫尾道路(L=6km)
北薩空港道路(L=6km)の2区間が整備区間に指定され,北薩空港道路(L=6km)が平成14年8
月に,紫尾道路の一部が(3.4km)平成15年3月に供用を開始しました。
3)航空
(1)鹿児島空港
鹿児島空港は,昭和47年の開港以来施設の整備や路線の拡充が図られ,現在においては
3,000mの滑走路を有し,年間の乗降客数も600万人を超える南九州の拠点空港として発展
を続けています。
(2)離島空港
本県離島には奄美群島5(奄美・喜界・徳之島・沖永良部・与論),熊毛2(種子島・屋久島)
の計7つの第3種空港があります。
4)国道
当該地域の国道は,3号,223号,267号など合計8本が通っており,全てが鹿児島市内や
溝辺空港などと結ぶ幹線道路となっています。さらに
九州自動車道が伊佐・姶良地区内
を鹿児島市内から南北に走っています。
この中でも特に鹿児島市内から川内市や出水市を経由し熊本県,福岡県に向かう国道3
号線,鹿児島市から入来町,宮之城町を経由して出水市に向かう国道328号線,野田町など
出水地区から溝辺空港に縦に走る国道504号線は主要国道といえます。
これら国道はほぼ全線で改良が済みで,幅員も全線5.5m以上です。しかし緑化済み延長
についてはまだ改良が進んでいない状況であります。
これら国道の交通量は,12時間平日交通量は国道3号線が1万台を超えるだけで,他の国
道は全て1日6千台以下で交通混雑はみられません。
なお,休日と平日の交通量は,国道3号と223号線,328号の3本が休日の交通量が多くな
るだけだ,それ以外は休日,平日それほど変化はみられません。
これら3本の国道は鹿児島市内から熊本県や宮崎県等県外に向かう交通量が多くなるこ
とを表しており,他の国道は地域間を結ぶ道路で全て1.0ポイント以下で休日の渋滞は問
題ありません。
-8-
図表1−2
路線名
平成11年度
区間
延長
km
九州自動車道 66.7
うち北薩
30.4
国道3号
122.7
うち北薩
64.2
国道223号線
40.9
うち北薩
33.1
国道267号線
72.3
うち北薩
72.3
国道268号線
49.4
うち北薩
49.4
国道328号
66.8
うち北薩
47.9
国道389号線
25.3
うち北薩
25.3
国道447号
39.8
うち北薩
39.8
国道504号
118.7
うち北薩
49.8
改良
済み
延長
km
66.7
30.4
122.7
64.2
39.0
33.1
67.1
67.1
47.3
47.3
65.4
46.5
25.3
25.3
38.8
38.8
105.9
39.2
道路交通情勢調査(道路交通センサス)
5.5m 緑化 12時 休日平日
平 日 混雑時平均旅
以上 済み 間平 交通量比
混雑度 行速度(km/h)
改延 延長 日交
km
km
通量 最大 最小 最大 最小 平日 休日
66.7 66.7 13,507 0.86 0.76 0.50 0.25 76.3
76.4
30.4 30.4
- 0.82 0.81 0.29 0.25
122.7 36.3 11,708 1.06 0.65 2.14 0.29 34.5
39.6
64.2 14.3
- 0.88 0.65 1.68 0.70
39.0 10.9 4,868 1.98 0.98 1.22 0.43 41.1
37.8
33.1
3.7
- 1.98 1.05 0.74 0.43
66.4 13.0 4,829 0.93 0.48 1.24 0.32 43.5
45.0
66.4 13.0
- 0.93 0.48 1.24 0.32
47.3 11.5 4.943 0.89 0.68 1.26 0.46 45.1
48.0
47.3 11.5
- 0.89 0.68 1.26 0.46
65.4 18.9 6,301 1.31 0.72 1.41 0.53 46.7
47.4
46.5 13.7
- 0.93 0.72 1.41 0.53
21.3
7.7 4,229 0.84 0.83 0.89 0.37 48.1
48.4
21.3
7.7
- 0.84 0.83 0.89 0.37
35.4
1.4 3,098 0.87 0.71 1.05 0.73 48.4
47.4
35.4
1.4
- 0.87 0.71 1.05 0.73
104.2
4.3 4,455 0.89 0.56 2.01 0.18 43.3
42.7
38.1
1.3
- 0.73 0.59 2.01 0.18
-
-9-
用語
区
間
延
長
:当該調査単位区間の道路延長
改 良 済 み 延 長 :道路構造令の規格に適合するように改築された道路延長
5.5m以上改良済み延長:改良済み延長のうち車道幅員が5.5m以上の道路延長
1 2 時 間 平 日 交 通 量 :平日の午前7時から午後7時までに通過した
休 日 平 日 交 通 量 比 :休日と平日の交通量の比較
(1.0を超えると休日の交通量が多くなる)
平
日
混
雑
度
:平日の混雑度
混雑度:調査単位区間の交通容量に対する交通量の比
交通量(台/12h)
交通容量(台/12h)
混雑度=
交通容量:交通容量とは,道路がもつ車両をどれくらい通せるかの容量をさす。つまり平
均速度をあげるか,密度を高めれば同じ道路であっても たくさんの車を通すこ
とが可能。ただし,車は車間距離が必要なため,交通密度が高まると平均速度が
落ちる傾向がある。そのために平均速度が一般道では30-40km/h,高速道路では
80-100km/h程度が一番交通容量が高いことがわかっている。
混雑時平均旅行速度:調査区間の延長と信号や渋滞等による停止時間を含めた調査区間
の所要時間で除したもの。
1日の内最も混雑している時間帯での車両走行速度(kはm/h)
4.主要産業の動向
1)市町村内純生産の推移
北薩地域における産業別の20年間の純生産額の伸び率を表したのが次の表です。
第1次産業は全体で,82.4%に減少し,その内水産業だけは132.6%に伸びているが,農業,
林業はそれぞれ減少しています。
それに比較し,第2次産業は225.9%に,第3次産業は220.1%にそれぞれ20倍を超える伸
びを示しています。
このことは,後に述べる農家人口,農業就業人口の減少との関連もあるが,第一次 産
業の生産力が極めて弱い事をあらわし,第一次産業の危機的状態であると思われます。
今後,第一次産業の生産力の強化策を模索する必要があります。
- 10 -
図表1−3
市町村所得推計報告書
年度別
産業別
第1次産業
(単位:百万円)
昭和55年
平成2年
平成12年
H12/S55
鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域
(%)
218,351
48,255
263,273
52,652
202,254
39,765
82.4
農業
169,932
36,917
192,778
36,885
153,955
28,623
77.5
林業
17,140
5,462
19,641
6,408
8,354
3,351
61.3
水産業
31,280
5,876
50,854
9,358
39,946
7,791
132.6
565,579
104,318
854,489
167,973 1,038,758
235,693
225.9
13,736
1,486
14,960
5,309
8,684
3,755
252.7
建設業
277,843
48,445
369,794
62,594
408,215
71,056
146.7
製造業
274,001
54,387
469,734
100,070
621,859
160,882
295.8
200,484 2,736,026
406,358
3,229
441,353
220.1
第2次産業
鉱業
第3次産業
1,525,533
卸小売業
408,765
47,492
668,963
74,351
665,644
64,782
136.4
金融・保険・不動産
200,283
24,600
453,535
59,074
609,037
84,888
345.1
運輸通信業
196,915
21,823
244,928
28,762
293,819
32,238
147.7
電気・ガス・水道
20,261
3,986
136,650
76,987
114,455
49,875 1251.3
サービス業・公務
699,309
102,582 1,231,950
167,185 1,545,617
209,570
204.3
2)産業別就業者(15歳以上)の推移
鹿児島県全体の総産業別就業者数は平成12年度828,957人で,平成2年度は820,957人で
101.0%伸びています。その内訳である産業別には,第三次産業が112.6%で増加しており,
第二次産業は概ね横ばいで,農業,林業,水産業などの第一次産業は67.9%と大きく減少
しています。
総就業人口自体はそれほど減少していないのに,第一次産業従事者が減少しているのは
これらの従事者がそのまま第三次産業に移行したことになります。
北薩地域における総就業者数は平成12年度,139,466人で平成2年度143,564人で平成2年
度比で97.1%になり2.9ポイント減少しています。産業別には,鹿児島県全体の傾向と同
様に第三次産業が増加し(9.4ポイント増)第二次産業は概ね横ばい,第一次産業が68.6
%に減少しております。北薩地域においても,県全体と同様に第一次産業従事者が第三次
産業に移行していったことがわかります。
このように北薩地域の第一次産業の従事者が今後も減少していけば,この地域の基幹産
業である農林業の将来が心配されるところであり,新たな就業機会や収入の場を緊急に検
討せざるを得ないと思われます。
- 11 -
図表1−4
総務省「国勢調査」
鹿児島県
S55
H2
(単位:人)
H12
H12/H2
第一次産業
208,603 146,277 99,323
67.9%
第二次産業
205,855 205,890 200,548
97.4%
第三次産業
428,727 467,366 526,217 112.6%
分類不能
計
844
1,133
2,869
253.2%
844,029 820,666 828,957 101.0%
北薩地域
S55
H2
H12
H12/H2
第一次産業
52,149
33,518
22,997
68.6%
第二次産業
38,721
44,305
44,453
100.3%
第三次産業
61,744
65,684
71,870
109.4%
分類不能
90
57
146
256.1%
計
152,704 143,564 139,466
97.1%
川薩地域
S55
H2
H12
H12/H2
次に,北薩地域をさらに,川
第一次産業
19,038
11,082
7,144
64.5%
薩,出水,伊佐・姶良地域と3地
第二次産業
17,751
19,529
20,420
104.6%
域別に分析したのが,左の表で
第三次産業
26,099
29,481
32,416
110.0%
す。川内市を中心とする川薩地
分類不能
21
17
130
764.7%
域は,総就業者数は平成2年度と
計
62,909
60,109
60,110
100%
同じですが,第一次産業の減少
出水地域
S55
H2
H12
H12/H2
は64.5%に著しく減少していま
第一次産業
18,939
13,432
9,854
73.4%
す。
第二次産業
12,257
14,563
14,874
102.1%
第三次産業
19,495
20,448
22,839
111.6%
第一次産業の減少は他の地域よ
分類不能
40
23
12
52.2%
りは少ないのが特長で73.4%に
計
50,731
48,466
47,579
98.2%
とどまっています。
伊佐・姶良地域
S55
H2
H12
H12/H2
伊佐・姶良地域は,他の2地区
第一次産業
14,172
9,004
5,999
66.6%
と異なり総就業者数が平成2年度
第二次産業
8,713
10,213
9,159
89.7%
比,約10ポイントの減少です。
第三次産業
16,150
15,755
16,615
105.5%
分類不能
29
17
4
23.5%
%に,第二次産業は89.7%に減少
計
39,064
34,989
31,777
90.8%
しているのが特徴であります。
- 12 -
出水地域の傾向も同様ですが,
この地区では第一次産業も66.7
3)農家人口
(1)総農家人口の推移
北薩地域の総農家人口を見ると,平成2年108,722人から平成12年79,947人なり,71.5%
に減少しています。地域別にも,川薩地域72.8%,出水地域67.9%,伊佐・姶良地区は62.8
%とそれぞれ減少しています。特に伊佐・姶良地区の減少率が大きくなっています。県全
体の減少率は71.2%となっていますので地域全体としては穏やかな減少の状態とはいえ,
どちらにしても,このままではさらに農家人口は減少すると思われますので地域活性化対
策を今後検討し,人口確保に努める必要があると思われます。
図表1−5
農家人口の動き(農林業センサスから)
(単位:人)
鹿児島県
総農家人口
北薩地域
川薩
出水
伊佐・姶良
昭和55年
596,795
189,284
65,811
81,306
42,167
平成2年
411,345
108,722
43,088
34,940
30,694
平成12年
292,722
79,947
31,349
24,886
23,712
71.2%
71.5%
72.8%
67.9%
比較(H12/H2)
62.8%
(2)農業就業人口における高齢化率
北薩地域における総農業就業人口に占める年齢60歳以上の人の割合は,平成2年は35.5%
であるが,平成12年度は,57.2%とその割合が極端に高くなっています。平成12年度県全
体が52.7%であるのでこの地区の高齢化の進展がみられます。
今後,北薩摩地域の振興を考える場合,60%に近い高齢者対策は緊急の課題といえます。
特に高齢者のこれまで培った体験と経験は貴重な財産です。また,地域住民のまとめ役や
相談役として活躍の出番をいかに作るかです。
図表1−6
年
農業就業人口の動き(農林業センサスから)
地域名
農業就業人口計 うち60歳以上 比率% うち65歳以上 比率%
鹿児島県
うち北薩地域
平成2年
146,695
71,989
49.1
45,957
31.3
34,808
7,116
53.7
5,196
35.5
川
薩
12,983
5,867
59.0
4,051
39.7
出
水
11,642
5,598
47.5
3,935
30.3
伊佐・姶良
10,183
18,581
54.1
13,182
36.1
107,189
73,117
68.2
56,499
52.7
26,401
18,936
71.7
15,106
57.2
鹿児島県
うち北薩地域
平成12年
(単位:人)
川
薩
9,645
7,369
76.4
6,079
63.0
出
水
8,905
5,715
64.2
4,409
49.5
伊佐・姶良
7,851
5,852
74.5
4,618
58.8
3,891,223
2,564,770
65.9
2,057,518
52.9
平成12年 全国
- 13 -
4)作付面積
地域全体の作付面積と耕地面積の変化を分析してみますと,まず作付面積は,耕種部門
の中では,野菜だけが109.2%と伸びているのに対し,他の作物は減少しています。
特に桑(3.7%),麦類(13.3%),は極端に減少し,また,豆類(35.9%),甘藷(38.0%),雑
穀(44.2%),等が減少しています。
稲と果樹は県内でも有数の地帯でありますが,それでも60%前後に減少しています。
さらに,作付延べ面積は,40,727haから25,907haと63.6%に減少しています。
耕地面積の推移についても,昭和55年35,510haが平成12年27,066haと全体で76.2%に減
少しています。
図表1−7
区分
作付け延面積の動き(鹿児島農林統計年報)
昭和55年
平成2年
(単位:ha)
平成12年
比較(H12/S55)
鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域
作付延面積 176,400
40,727
160,600
32,520
130,600
25,907
74.0%
63.6%
稲
43,800
15,781
34,300
13,093
27,600
10,848
63.0%
68.7%
麦類
6,300
1,494
2,760
690
4,070
199
64.6%
13.3%
甘しょ
21,400
2,491
19,800
1,732
13,000
946
60.7%
38.0%
雑穀
3,340
360
2,320
340
1,320
159
39.5%
44.2%
豆類
2,640
675
1,480
432
841
242
31.9%
35.9%
果樹
9,470
3,590
7,240
2,564
5,820
2,121
61.5%
59.1%
野菜
18,430
2,847
21,030
3,295
18,300
3,109
工芸農産物
27,600
2,306
24,300
1,638
22,200
1,271
80.4%
55.1%
桑
2,070
904
591
331
52
33
2.5%
3.7%
飼肥料作物
41,500
10,264
41,600
7,683
32,500
6,383
78.3%
62.2%
その他
150
0
5,230
705
4,890
594
3260.0%
-
耕地面積
147,900
35,510
141,700
31,335
129,600
27,066
田
51,000
19,139
46,400
17,655
41,900
15,878
82.2%
83.0%
畑
96,900
16,371
95,200
13,680
87,700
11,188
90.5%
68.3%
普通畑
75,000
9,432
76,700
8,643
70,800
7,053
94.4%
74.8%
樹園地
18,300
5,467
15,500
3,816
14,500
3,107
79.2%
56.8%
果樹園
9,250
3,519
7,260
2,555
6,020
2,233
65.1%
63.5%
茶園
6,800
998
7,550
914
8,340
839
122.6%
84.1%
桑園
2,180
950
622
347
54
35
2.5%
3.7%
20
0
21
0
49
0
245.0%
-
牧草地
3,640
1,475
3,050
1,220
2,500
1,031
68.7%
69.9%
耕地利用率
119.3
114.7
113.3
103.8
100.8
95.7
84.5%
83.5%
その他
- 14 -
99.3%
87.6%
109.2%
76.2%
5)農業粗生産額の推移
ここでは,農業粗生産額の推移を分析しています。
これまでに,総人口,農業従事者,総農家数,農業就業人口,作付面積,等全てが減少し
てきています。農業粗生産額は20年前の昭和55年と比較し,平成12年は僅かではあります
が,3.9ポイント増加しています。
部門別には,耕種部門で花卉が伸び率が大きく483.1%と約5倍に伸び,次いで芋類150.4
%), 野菜(122.6%),果樹(122.6%),種苗・苗木(118.9%),その他となっています。
畜産部門は,乳用牛部門を除き全て伸びています。
(124.8%)
図表1−8
農業粗生産額の動き(農林水産統計年報から)
区分
昭和55年
平成2年
(単位:百万円)
平成12年
比較(H12/S55)
鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域 鹿児島県 北薩地域
農業粗生産額
370,283 85,849 451,019 95,860 404,800 89,230
109.3%
103.9%
181,211 40,859
211,331 40,603
191,200 35,930
105.5%
87.9%
米
49,232
20,513
42,202
16,755
31,100
12,190
63.2%
59.4%
麦類
2,005
494
771
253
100
20
5.0%
4.0%
雑穀・豆類
2,010
381
1,148
289
800
110
39.8%
28.9%
いも類
23,027
2,580
25,762
3,186
25,900
3,880
112.5%
150.4%
野菜
39,260
6,340
56,771
7,873
50,700
7,770
129.1%
122.6%
果実
9,354
3,816
17,079
6,369
12,300
4,680
131.5%
122.6%
花き
5,983
356
17,785
744
18,300
1,720
305.9%
483.1%
工芸農作物 46,259
5,066
43,035
3,770
45,300
3,430
97.9%
67.7%
種苗・苗木他
4,081
1,673
6,778
1,364
6,800
1,990
166.6%
118.9%
養
蚕
3,320
1,663
971
501
0
30
0.0%
1.8%
畜
産
耕種部門
183,301 42,396
234,646 53,790
206,700 52,900
112.8%
124.8%
肉用牛
43,321
9,464
64,229
15,232
60,000
11,660
138.5%
123.2%
乳用牛
8,368
1,956
9,785
1,861
8,900
1,720
106.4%
87.9%
豚
57,409
14,925
71,081
11,014
64,900
16,590
113.0%
111.2%
鶏
73,923
16,005
88,421
25,499
71,400
20,910
96.6%
130.6%
280
46
1,129
184
1,500
170
535.7%
369.6%
2,451
267
4,071
289
6,800
370
277.4%
138.6%
他畜産物
加工農産物
6)ブランド品及び特産品
鹿児島県は,平成元年から消費者の「食」に対する安心・安全など多様化するニーズに
対応した農林水産物の産地づくりとともに,イメージアップと販路拡大を図るため,農業
においては「かごしまブランド確立運動」を,水産業においては「かごしまのさかな」の
ブランド化を進めています。
- 15 -
県内では農産物においては,これまで12品目17産地が「かごしまブランド産地」に指定
されています。
一方,水産物では,今年,消費者と市場のニーズに応え本県の基幹漁業である養殖業の
経営安定化を図るため,養殖ブリ,カンパチを対象に「かごしまのさかな」認定制度がス
タート,これまで3件・2品目がブランド認定されています。
北薩地域の「かごしまブランド品目」
【野菜】さつまいちご団地のいちご,長島地区のばれいしよ,出水地区のそらまめ
出水地区の実えんどうの4品目。
【果樹】出水の紅甘夏,川薩地区のハウスきんかんの2品目。
【畜産】黒牛,黒豚の2品目。
【水産物】東町漁協のブリがあります。
このように,北薩地域には安心で安全な品質の良いものが産出される産業の基盤
ができており,今後ますますの産地拡大に期待が寄せられています。
南北600キロに及ぶ広大な県土と南国の温暖な気候のもとで,かごしまが世界に誇る農
林水産業を守り育て,かごしまブランドを売り込むため,国の内外への販売促進や,新し
いブランドの育成,地産地消の拡大,食育の推進など積極的に取り組んでいます。
(1)出水地域
当地域には鹿児島ブランドは,6品目あります。
平成5年に指定された「出水の紅甘夏」は,昭和49年の甘夏の枝変わり(突然変異)として
発見され,新植や改植によって産地が拡大し,現在も増加傾向です。
平成9年指定の「長島地区のばれいしょ」は,おいしい「赤土ばれいしょ」として市場
評価が高く,昭和62年∼63年頃から急激に作付が増えましたが現在は横ばいとなりました。
「出水のそらまめ」は,農家の高齢化に伴い作付は減少傾向でしたが,平成11年に指定
を受けてから増加,横ばいに転じました。
また,平成14年には「出水の実えんどう」も加わり賑やかになりました。これら に「鹿
児島黒牛」と「鹿児島黒豚」を加えた6品目で,県内で最もブランド品目の多い地域です。
そのほか,県内随一の生産量を誇る温州ミカンは東町が発祥の地です。また,大型の柑
橘類である阿久根市の「ぼんたん」は産出額日本一です。さらに養鶏も盛んで,県内唯一
2つの専門農協があります。
また身近な海からは,「華アジ」や「海峡アジ」「ブリ」「オサノリ」など多種多様で新
鮮な魚介類が水揚げされており,その加工品なども特産品として販売されています。
(2)川薩地域
この地域の,鹿児島ブランドとして「さつまいちご団地のいちご」,入来・東郷町の「ハ
ウスきんかん」が指定されています。これらに「鹿児島黒牛」と「鹿児島黒豚」を加えた
4品目です。
そのほか,宮之城町の「早堀たけのこ」,薩摩町の「南高梅」,東郷町の「ぶどう」,鶴
- 16 -
田町の「ごぼう」などの特産品があります。
管内では,水稲を中心に消費者の「安心・安全・健康」志向に積極的に応える農林水産
業のさまざまな取り組みが行われています。
(3)伊佐・姶良地域
この地域の鹿児島ブランド品は,「鹿児島黒牛」と「鹿児島黒豚」の2品目です。
特産品の米(伊佐米・棚田米)は県内の約3割を生産し,鹿児島の米どころとして自然条件
を生かした良質米づくりが取り組まれています。さらに金山ねぎ(ブランド指定を目指し
ています),お茶,ぶどう,かき,ナシなどがあります。
5.地域の林業資源
1)市町別公私有林面積
平成13年の林野面積は,鹿児島県が433,256 haでうち,樹林地が93.7%を占め,あとは
竹林が3.8%,未立木地1.1%などとなっています。
一方,北薩地域は総体で95,277 haで県の22%を占めます。樹林地の内訳は,針葉樹林が
67.6%,広葉樹林が32.3%を占めます。
特にこの地域では,竹林面積が広く,県全体の32%を占め,市場に早堀たけのことして
また,竹細工工芸の原材料としての生産が重宝がられています。
なお,広葉樹林は天然林が多く,秋季には紅葉が美しく自然散策のコースとして各地の
山に多くのハイカーが訪れます。これも,グリーン・ツーリズムの大事な地域資源です。
図表1−9
林野面積(平成13年鹿児島県統計年鑑から)
市町
総数
鹿児島県
川内市
樋脇町
入来町
東郷町
宮之城町
鶴田町
薩摩町
祁答院町
川薩地域
出水市
阿久根市
野田町
高尾野町
東町
長島町
出水地域
大口市
菱刈町
横川町
栗野町
吉松町
牧園町
霧島町
伊佐・姶良地域
北薩地域
433,256
14,660
3,694
3,589
5,570
7,018
3,871
3,572
4,521
46,495
9,394
6,335
1,034
2,184
4,476
2,416
25,839
9,960
4,007
4,540
4,787
1,921
7,541
4,154
22,943
95,277
針葉樹
人工林 天然林
213,147 9,352
7,708
49
1,951
0
1,998
1
3,549 3,961
0
2,232 1,835 3,052 26,286
50
6,384
2
3,629
5
746 1,434
1
2,399
7
1,556
1
16,148
16
7,246
33
3,055
3
2,794
2
3,520
8
1,345 4,016
47
2,572
228
14,247
285
56,681
351
樹林地
広葉樹
人工林 天然林
8,024 173,368
295
5,953
106
1,407
90
1,145
73
1,611
217
2,165
67
1,287
179
1,140
71
1,095
1,098 15,803
177
2,404
89
2,038
18
198
39
514
54
1,842
88
678
465
7,674
132
2,283
43
778
386
1,096
140
871
78
280
401
2,661
227
822
1,232
5,730
2,795 29,207
- 17 -
特殊
樹林
1,865
0
0
2
2
4
0
0
1
1
1
0
0
5
計
405,756
14,005
3,464
3,234
5,233
6,345
3,586
3,156
4,218
43,241
8,967
5,761
962
1,988
4,302
2,324
24,304
9,695
3,879
4,278
4,539
1,703
7,125
3,849
21,494
89,039
(単位:ha)
竹林
16,372
557
197
331
290
642
272
402
297
2,988
389
549
57
153
162
77
1,387
228
88
201
219
159
256
76
911
5,286
伐採
未立
更新
災害
木地 困難地
跡地
284 4,552 4,372
2
80
15
0
27
4
23
1
3
25
20
4
26
1
0
4
7
1
13
0
0
6
10
204
48
9
18
10
2
23
0
1
12
2
42
0
0
10
2
9
5
12
114
19
3
24
9
3
32
5
1
56
4
6
19
4
0
58 3
153
3
124
104
10
410
115
32
728
182
その他
1,920
0
0
0
0
6.地域の水産業
1)経営体・漁船・就業者数
北薩地域で,海岸に接する市町は21市町の中で伊佐・姶良地域を除く6市町になります。
6市町で漁業に関する就業者は2,510人,県全体の25.6%を占めます。経営組織はほとんど
が個人経営です。
漁船は動力船が主体で,一部に船外機付漁船を保有しています。就業者の70%は男性で
すが高齢者が多いです。
「かごしまのさかな」ブランド指定の東町のブリ養殖魚は北薩地域の代表的な漁業で北
薩地域全体の半数近くの就業者を誇っています。
図表1−10
市町
総数
鹿児島県 5,435
川内市
61
川薩地域
61
出水市
160
阿久根市
390
高尾野町
36
東町
481
長島町
136
出水地域 1,203
北薩地域 1,264
漁業就業者数等(鹿児島県統計年鑑から)
経営組織別 (数)
漁業
官公庁・
生産 共同
個人 協同
会社 学校
組合 経営
組合
試験場
5,077 13 20 36 287
2
56
- - 3 2
56 0 0 3 2
0
159
- - - 1
381 1
- 3 5
36
- - - 469
- - - 11
1
133
- - - 3
1,178 1 0 3 20
1
1,234 1 0 6 22
1
漁船隻数 (数)
動力
無動
船外機 動力船 漁船
総数 力船
付隻数 隻数 総トン数
隻数
5,394 10 1,110 4,274 46,158
80
- 12
68
336
80 0
12
68
336
147
- 18
129
407
403
- 72
331 1,162
37
4
33
104
428
- 24
404
496
148
- 25
123 1,162
1,163 0 143 1,020 3,331
1,243 0 155 1,088 3,667
就業者数 (人)
男子
女子
計
8,430 1,373 9,803
131
34
165
131
34
165
161
95
256
554
82
636
47
29
76
670 479 1,149
184
44
228
1,616 729 2,345
1,747 763 2,510
2)淡水漁業の種苗別放流状況
北薩地域を流れる10河川に,漁協等が主となって放流する幼魚の種類は極めて多く,鹿
児島県放流量全体の半分以上を占めています。
それを,魚種別にると「おいかわ」は100%が川内川に放流されています。次いで多いのが,
「ふな」で6河川に99%が放流され ,「あゆ」は10の河川に県全体の85%が放流されてい
ます。
最も占有率の低い「うなぎ」でも53%が放流されています。
このように,北薩地域を流れる河川は10を越えますが,毎年多くの魚種が放流されてすく
すくと成長し,やがて成長のあかつきには地域の「食」の資源として人々の生活になくて
はならないものとなります。
- 18 -
図表1−11
淡水魚放流状況(統計年鑑から)単位:千尾(もくずがに,おいかわ=kg))
市町
総数
魚種
あゆ
うなぎ
141.7
877.3
101.7
55.0
8.0
2,000.0
広瀬川
1.6
171.0
0.4
1.6
5.0
120.0
-
高尾野川
0.3
10.0
1.0
-
-
50.0
-
高松川
3.6
55.3
3.5
-
-
150.0
-
川内川
30.0
139.0
21.8
5.0
-
900.0
別府川
17.5
60.0
3.0
30.0
-
-
-
網掛川
0.5
20.0
0.8
1.0
-
-
-
天降川
40.0
260.0
14.0
16.0
-
-
-
手篭川
2.0
5.0
3.0
0.6
-
-
-
22.0
20.0
5.0
-
-
50.0
-
1.7
8.0
1.0
-
-
50.0
-
北薩地域(B)
119.2
748.3
53.5
54.2
占有率(B/A)
84%
85%
53%
99%
鹿児島県(A)
思川
検校川
こい
(注)1,放流サイズ
ふな
やまめ
5.0
63%
もくずがに おいかわ
1,320.0
66%
こい20g,あゆ5g,うなぎ2g,ふな10g,やまめ5g
2,四捨五入の関係で総数と内訳は一致しない
- 19 -
30.0
30.0
30.0
100%
7.
観光業と温泉資源
1)地域の観光客の動向
北薩地域への観光客の入り込み客は年々増加傾向にあります。平成14年度の宿泊観光客
は300万人を超え,そのうち県外客が214万人で全体の72%を占めています。
また,平成12年度より18万3千人増加しています。その増加分は県外客が占めています。
地区別にみると出水・川薩地区が165万7千人で,内県外客が106万6千人で64%を占めてい
ます。伊佐・姶良地区は,134万5千人で内県外客が108万2千人で80%を占めています。この
ように県外宿泊客が増加しているのはこの北薩地区が九州でも有数の温泉地帯であること
と,熊本県及び宮崎県境である事等が考えられます。
図表1−12
地区別宿泊観光客
(単位:千人)
県外客
年
12
13
14
出水・川薩
1,040
1,002
1,066
608
609
伊佐・姶良
925
1,002
1,082
246
1,965
2,004
2,148
854
地
度
県内客
域
計
12
13
合計
14
12
13
14
591
1,648
1,611
1,657
255
263
1,171
1,257
1,345
864
854
2819
2,868
3,002
最近の観光を取り巻く情勢は,観光客のニーズの個性化,多様化,旅行形態の小グルー
プ化等が進み,さらに国際化の進展に伴い我が国を訪れる外国人も増加しており,特に今
後は中国やアジア各国からの観光客の増加が見込まれています。このため北薩地域の特色
ある資源,幅広い観光ポテンシャルの一層の活用を農業資源と一体となり,国内外からの
観光客も視野にいれ誘致やリピーターの確保に努めて行く必要があります。
さらに,地域の市町が一体となり点から面に相互に連携を図り,地域総ぐるみで取り組
むことにより北薩の優れた多彩な歴史,文化にふれあい再び訪れたいと思うような地域づ
くりを進める必要があります。
2)地区別観光の特徴
(1)出水地域
出水地域は,東シナ海の変化に富んだ海岸線に恵まれ,阿久根市の阿久根大島キャンプ
場や松林,長島の黒の瀬戸大橋,出水の鶴,出水市の武家屋敷群,等観光資源に恵まれて
います。東町,長島町は雲仙天草国立公園の管内でもあります。県立公園としては「阿久
根県立自然公園」があります。
- 20 -
(2)川薩地域
川薩地域は,川内川の流域にあたりきんかんやあゆなどの食資源や,県下3大行事のひ
とつである川内川の大綱引き等の伝統行事や夏場の鶴田町のホタル舟の運行,東郷町の藤
川天神の梅,大口市の曽木の滝渓谷や発電所遺稿,宮之城町の美しい竹林,竹工芸の特産
品,入来町の武家屋敷などがあります。
また,宮之城町には,
「県立北薩広域公園」があり,河川や森林等の自然景観を生かし,
芸術性や文化性を備えた北薩摩地域全体のシンボル的公園として整備されています。
さらに,川内市の「川内川流域県立自然公園」と「藺牟田池県立自然公園」も整備され
ています。
観光農園としては,県内でも有数の落葉果樹地帯であり特に東郷町には個人経営の49ヶ
所のぶどう主体の観光農園が開設されています。
(3)伊佐・姶良地域
伊佐・姶良地域は,我が国で最初に国立公園に指定された霧島があり,最高峰の韓国岳
をはじめ天孫降臨の神話で有名な高千穂峰を中心に独立火山の集団からなり,初夏に山肌
を紅色に染める県木ミヤマキリシマ,秋に赤松林の間を彩る紅葉,冬の樹氷など美しい自
然観光を誇っています。また,山麓地帯は神話伝説のロマンと豊かな温泉群に恵まれると
ともに登山やトレッキングのほか乗馬やテニスなどを楽しめる総合施設なども整備され,
霧島高原国民休養地として観光客に親しまれています。
また,全国名水百選に選ばれている栗野町の「霧島山麓丸池湧水」や,同じく棚田百選
に選ばれた「幸田の棚田」や 櫻の名所大口市の「忠元公園千本櫻」も,櫻名所百選に選
ばれています。
- 21 -
3)温泉資源の状況
北薩地域全体には,592の源泉があり温泉を伴う宿泊施設は185施設で県内でも有数の温
泉地帯であります。
出水地域は,阿久根市の阿久根温泉,出水市の川内温泉,野田町等に温泉があります。
川薩地域は,中山間地にある樋脇町の市比野温泉や宮之城町の湯田温泉,鶴田町の紫尾
温泉,さらに祁答院町の藺牟田温泉等があり湯治客が年間大勢訪れています。
伊佐・姶良地域には,県内でも最大の温泉地帯で,230の源泉がある牧園町をはじめ霧
島町のリゾートホテルや栗野町の栗野岳温泉や吉松町の吉松川温泉があります。
この豊かな温泉源をグリーン・ツーリズムの主として宿泊客の受け入れ体としていかに
生かすかが課題であります。「農林漁家民宿」とのセットでの2泊3泊の旅を企画すること
が考えられます。
図表1−13
北薩地域にある温泉郷
(単位箇所数)
市町村名
温泉地名
源泉数
宿泊施設数
川
川内市
川内
23
11
薩
川内市街
31
6
地
草道
6
1
域
樋脇町
市比野
61
28
入来町
副田
8
7
宮之城町
湯田
10
10
宮之城その他
16
4
鶴田町
柏原
3
1
紫尾
4
4
薩摩町
薩摩
5
2
祁答院町
蘭牟田
23
8
下手
4
1
川薩地域 計
194
83
出
阿久根市
阿久根
24
4
水
出水市
白木川内
4
2
地
湯川内
4
1
域
出水
11
2
野田町
野田
10
2
長島町
長島
2
2
出水地域 計
55
13
伊
大口市
大口
8
1
佐
菱刈町
山田
11
14
・
吉松町
吉松川東
31
3
姶
吉松川西
36
3
良
栗野町
栗野岳
6
1
地
牧園町
新湯他11ヶ所
230
47
域
霧島町
湯之野
19
2
霧島神宮
2
18
伊佐・姶良地域 計
343
89
合
計
592
185
- 22 -
第2章
地域資源と文化的資源の現況
北薩地域に現存する地域資源や文化資源等を整理して,今後のグリーン・ツーリズム
の推進に活用するため整理しました。なお,名称,所在地,取り組み内容,連絡先等は資
料編に掲載してありますので参照してください。この章では件数のみ掲載しました。
調査時点は平成16年8月時点であります。
1.地域の市町別国・県指定の文化財の状況
◆県教育委員会の文化財マップによると,国や県指定の文化財が67,市町指定文化財(市
町報告分)が25となっています。
アンケート調査で知名度の高かった出水地域のツル及びその飛来地は国の特定天然記念
物に指定されており,東郷町の藤川天神の臥竜梅や霧島町の霧島神宮本殿などが国指定文
化財であります。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
川内市
13
高尾野町
2
入来町
2
東町
1
東郷町
5
長島町
4
宮之城町
3
大口市
29
鶴田町
2
菱刈町
5
薩摩町
2
横川町
1
祁答院町
1
栗野町
4
出水市
3
吉松町
3
阿久根市
4
牧園町
1
野田町
5
霧島町
2
合計
92
宮之城町
宗功寺墓地
紫尾神社
出水市
武家屋敷
- 23 -
2.地域の棚田・棚畑の状況
◆棚田と棚畑は,日本棚田百選に選ばれた栗野町幸田と入来町の内之尾の棚田をはじめ27
の棚田があります。北薩地域は山間水田地域が多く,そのため棚田が多く,棚畑は長島町,
東町,阿久根市で4ヶ所があります。
市
町
名
棚田
棚畑
市
町
名
棚田
棚畑
川内市
2
出水市
2
樋脇町
3
阿久根市
3
1
入来町
1
東町
1
1
東郷町
2
長島町
2
2
宮之城町
2
栗野町
1
鶴田町
2
牧園町
1
薩摩町
2
霧島町
1
祁答院町
2
合計
27
栗野町
4
幸田の棚田
3.グリーン・ツーリズム事業関連施設の設置状況
(平成16年8月1日現在)
1)総合交流施設
◆総合交流施設は,直売所や農林漁業体験施設,市民農園,食事提供室,キャンプ施設等
の複数の交流機能を整備している施設で,農業公園,森林公園を含み,26施設あり,その
内「温泉施設」が整備されているところが,8施設あります。それ以外は農林水産物など
の即売所となっています。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
樋脇町
1
高尾野町
1
入来町
1
東町
3
東郷町
1
長島町
1
宮之城町
3
大口市
1
鶴田町
2
菱刈町
1
薩摩町
1
横川町
2
祁答院町
2
栗野町
1
出水市
1
吉松町
2
阿久根市
1
霧島町
1
合計
26
- 24 -
宮之城町
ひらかわ屋
大口市
夢さくら館
2)市民農園
◆市民農園は,市町村や農協などが開設主体となって相当数の者を対象に農地を一定の大
きさに区画して都市住民の利用に供する農園で,かつ利用者が播種から収穫まで栽培管理
する農園で入来町,宮之城町,横川町の3ヶ所に存在しています。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
入来町
1
横川町
1
宮之城町
1
合計
3
3)観光農園
◆観光農園は,農家又はその関係者が,不特定多数の観光客やオーナー制度会員などに対
して収穫体験や直売等を行う農園で,果樹を主体に地域内に,106の観光農園があり,町
別には,東郷町に46ヶ所,宮之城町に27ヶ所と多く存在します。品目別にはぶどう園が
最も多く,なし,みかん等となっています。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
川内市
1
阿久根市
1
樋脇町
9
高尾野町
3
東郷町
46
長島町
2
宮之城町
27
大口市
3
鶴田町
2
栗野町
3
祁答院町
2
霧島町
3
出水市
4
合計
106
4)農林漁業体験施設
◆農林漁業体験施設は,農林漁業者又はその組織する団体が運営している旅館で農林漁業
体験の指導などのサービスが可能な施設で,味噌加工体験ができる出水市の「わらび郷」を
はじめ4ヶ所あります。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
薩摩町
1
東町
2
出水市
1
合計
4
- 25 -
5) 有人直売所
◆有人直売所は,地域内外の消費者に直接農林水産物の販売を行える機能をもつ施設で,
44ヶ所あり国,県,市町などの事業で整備された施設も多く,運営は組合や生活研究グル
ープが主体となっています。四季折々の農林水産物や味噌加工品の販売が主体で高齢者の
出品も多く,生きがい対策にもなっています。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
川内市
6
野田町
3
東郷町
4
高尾野町
2
宮之城町
2
長島町
2
鶴田町
2
大口市
3
薩摩町
1
菱刈町
4
祁答院町
3
吉松町
1
出水市
3
牧園町
6
阿久根市
1
霧島町
1
合計
44
野田町
青木の茶屋
東郷町
ふれあい館
6)無人直売所
市
町
名
件
菱刈町
数
2
7)朝市・夕市
◆朝市・夕市は阿久根市の「あくね旬の朝市」等,5ヶ所あります。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
樋脇町
1
阿久根市
2
宮之城町
2
合計
5
8)山村留学
◆山村留学の受入れ校は,4ヶ所の小学校があり,農林漁業体験などができます。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
宮之城町
1
栗野町
1
出水市
1
霧島町
1
合計
4
- 26 -
9)農林漁業体験民宿
◆農林漁業体験民宿は,平成16年10月に東郷町に農家民宿が設置され,3ヶ所になりまし
た。東町・長島町は漁家が経営する民宿で,それぞれ作業体験もできます。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
東郷町
1
長島町
1
東町
1
合計
3
10)農家レストラン
◆農家レストランは,農林漁家又はその関係者が経営し,地域の食材を加工・調理し料
理を提供する施設で入来町,宮之城町,菱刈町,吉松町,牧園町に6ヶ所あります。
市
11)
町
名
件
数
市
町
名
件
数
入来町
1
吉松町
1
宮之城町
2
牧園町
1
菱刈町
1
合計
6
農林水産物加工所
◆農林水産物加工所は,四季折々に産出される野菜類や,果物の加工品などを加工する
施設で,管内に30ヶ所が整備され組織を作り主婦を中心にした運営がなされています。
市
12)
町
名
件
数
市
町
名
件
数
川内市
3
野田町
1
樋脇町
1
東町
1
入来町
1
長島町
1
東郷町
1
大口市
2
宮之城町
1
菱刈町
3
鶴田町
1
横川町
1
薩摩町
1
栗野町
1
祁答院町
2
吉松町
2
出水市
1
牧園町
3
阿久根市
2
霧島町
1
合計
30
恒常的な交流活動
◆恒常的な交流活動は,鶴田町の「奥薩摩ほたる舟」や宮之城町の「ひがん花祭り」など
各市町ごとに四季ごとに定着したイベントも多く,地域の活性化に役立っています。
市
町
名
件
数
市
町
名
件
数
東郷町
5
大口市
2
宮之城町
8
菱刈町
1
鶴田町
2
栗野町
1
出水市
2
吉松町
1
阿久根市
1
霧島町
1
合計
24
- 27 -
宮之城町
ホタル鑑賞会
◆その他,親水施設7ヶ所,ふるさと便4ヶ所,酪農教育ファームが2ヶ所で体験できます。
13)
親水施設
用水路等に棲息する水生動物の生態観察や保護を目的に整備された施設
市
14)
町
名
件
数
市
町
名
件
数
東郷町
1
鶴田町
2
宮之城町
3
阿久根市
1
合計
7
ふるさと便
ふるさとに産出する特産品や農林水産物の加工品等を販売する事を目的にしたもの
市
15)
町
名
件
数
市
町
名
件
数
鶴田町
1
野田町
1
祁答院町
1
長島町
1
合計
4
酪農教育ファーム
市
町
名
件
数
出水市
1
吉松町
1
合計
2
- 28 -
第3章
グリーン・ツーリズムに対する意識調査
1.福岡県民への調査
1)アンケート調査の概要
(1)調査目的
平成16年3月に鹿児島中央駅から新八代まで,新幹線が開通しました。さらに福岡博多
まで「リレーつばめ」と繋ぎ,これまで3時間40分かかっていた所要時間が2時間10分に短
縮されました。つまり,九州の最大都市である福岡市が今後当地域のマーケットとしての
可能性が期待されるようになってきたため,福岡市に住む住民のニーズを明らかにするこ
とを目的にアンケート調査を行いました。
その主要なねらいは
①鹿児島県の北薩地域の観光名所や特産品の認知度について
②旅行する場合の訪問形態について
③グリーン・ツーリズムに対する関心度について
④農家民宿への期待度や関心度について
(2)調査方法
①平成16年9月1日から9月8日まで福岡市博多区の「博多リバレイン」にて鹿児島県農村風
景の写真展が「かごしまフォト農美展イン福岡」として開催されたのを機会に,会場にア
ンケートコーナーを設け8日間にわたり会場来場者に対して面談で聞き取り調査を実施し
ました。
②さらに,平成16年10月5日から11日にかけて北九州市八幡西区の井筒屋で開催された「鹿
児島の物産展と観光展」の会場にコーナーを設け10月5日から6日の2日間面談によりアン
ケートを実施しました。
③また,さらに平成16年10月10日から11日にかけて福岡市博多駅で開催された「博多駅祭
り」での鹿児島物産展コーナーでのアンケートを実施しました。
(3)回収状況
①農美展での回答数は737名
②物産展での回答数は116名
③博多駅祭りでの回答数は149名
3回にわたり実施した福岡県での調査は,有効回答数合計
1,002名でした。
(4)結果の要約
●福岡市周辺の住民約1,000人のアンケート調査の結果,北薩地域の「特産品」や「地名」
に対する知名度はかなり高いものがあり,特に「いも焼酎」「さつま揚げ」「黒豚」「さつ
まいも」等は多くの人に知られています。
●また,「鶴の飛来地」,「温泉地」等も年代を問わず多くの人が知っている実状が把握
- 29 -
できました。
●そういう所に,「九州新幹線を利用して」,「1泊以上宿泊して」「豊かな自然を味わい」
ながら,かつ「地域の郷土料理」を食べ,「作業体験」をし,「農村の人々とのふれあい」
を楽しみたいという人が年代を問わず多いことも分かりました。
●「グリーン・ツーリズムということば」は初めて聞いた人が多く,十分浸透はしていな
いものの,鹿児島の北薩地域へのグリーン・ツーリズムの推進は極めて多くの人達が理解
を示していることから,これらの意向を十分反映するような時期や内容を盛り込んだ計画
づくりが重要だと考えられます。
2)回答者の属性
図表3−1−1
(1)性別
あなたの性別は
無回答
(2.3%)
55.1%,男子が427人で42.6%を占め,
23人
女性の回答者が上回りました。
男
女
1,002名中
回答者の中では,女性が552人で
427人
(42.6%)
552人
(55.1%)
図表3−1−2
(2)年齢
あなたの年代は
無回答
17人 (1.7%)
10代
110人
89人
29人
(11.0%)
60代
175人
30歳代175人17.5%,ついで40歳代
138人13.8%でした。
1,002名中 (17.5%)
(22.9%)
40代
50代
(21.5%)
年代別には,60歳代が229人で,
22.9%,50歳代215人で,21.5%,
(8.9%)
30代
229人
(2.9%)
20代
70代
(13.8%)
138人
215人
- 30 -
図表3−1−3
3)住まい
あなたの住まいは
無回答
その他県
80人
47人
(4.7%)
住まいについては, 福岡市内
(8.0%)
533人53.2% ,ついで福岡市外342
人で,34.1%でした。
福岡市外
なお,県外も80人で8.0%でし
1,002名中 福岡市内
533人
342人
(34.1%)
た。
(53.2%)
3)アンケート結果
(1)北薩地域の地域資源や特産品への知名度
鹿児島県北薩地域の農山漁村の豊かな地域資源や観光名所,特産品のうち,ご存じ
のものは何ですか
その1
まず,鹿児島農美展での分析ですが,回答者737名全員から複数回答をいただき,一番
知名度の高かったのは「いも焼酎」で592名(80%)の人が認識していました。次が「さ
つま揚げ」で578名(78.4%)の人が答え,「鶴の飛来地」,「黒毛和牛」と続いています。
地区のほとんどの資源について知っていると答えています
さらに年代別に分析した結果,30歳代以下の若い層が「さつまあげ」の認知度が高く,
40歳代から60歳代になると ,「いも焼酎」を,60歳代以上は ,「鶴の飛来地」を認知して
います。その他は,伊佐米,さつまいも,水などが挙げられています。
図表3−1−4
北薩地域の地域資源,観光名所,特産品のうちご存じのものは何ですか
農美展 737名中
鶴の渡来地
162
棚田 たんぼ
125
川内大綱引き
210
曽木の滝
263
出水の武家屋敷
さつま揚げ
いも焼酎
黒毛和牛
118
88
若鶏
102
ばれいしょ
きんかん
59
ブリ
58
たけのこ
その他 4
12
無回答
0
100
200
300
484
578
592
373
400
500
- 31 -
600
700
(人)
・農美展(737名)の結果
図表3−1−5
(%)
10代
20代
30代
40代
50代
60代
鶴の飛来地
3.7
9.0
13.1
14.5
15.7
17.5
16.5
14.3
15.1
棚田
たんぼ
5.6
4.3
3.4
5.2
4.7
6.0
5.8
3.6
5.0
川内大綱引き
3.7
2.1
3.4
3.0
5.3
4.0
3.3
3.6
3.9
曽木の滝
1.9
3.4
3.6
5.6
6.6
7.4
11.2
7.1
6.5
出水の武家屋敷
1.9
4.7
5.4
8.0
8.3
9.3
11.9
7.1
8.2
さつま揚げ
18.5
22.6
22.3
19.2
16.2
16.8
15.2
14.3
18.0
いも焼酎
14.8
22.2
20.3
19.7
18.6
17.5
15.2
17.9
18.5
黒毛和牛
14.8
11.5
13.7
13.1
11.4
10.5
10.4
7.1
11.6
若鶏
11.1
3.8
2.3
2.8
2.6
2.5
2.0
3.6
2.7
ばれいしょ
7.4
9.4
3.4
2.8
2.1
2.7
2.3
0.0
3.2
きんかん
5.6
3.4
5.6
4.0
3.6
2.8
2.8
3.6
3.7
ブリ
5.6
0.9
2.3
1.2
2.2
1.6
1.5
3.6
1.8
たけのこ
5.6
2.6
1.4
0.7
2.3
1.2
1.8
14.3
1.8
0.2
0.3
0.1
その他
その2
70以上 無回答 総
計
0.1
博多駅祭り,井筒屋(黒崎店)での鹿児島物産展(265名の結果)での結果
図表3−1−6
鹿児島農美展でのアンケートの選択肢が
北薩地域の地域資源,観光名所のうち
少なかったので「博多駅祭り 」「鹿児島物産
ご存じなものは何ですか
展」でのアンケートは選択肢を拡大して実
(博多駅祭り,鹿児島物産展 265名中)
温泉郷
98
棚田
施しましたので合計265名の結果分析は,こ
25
鶴の渡来地
132
川内大綱引き
36
曽木の滝
その結果 ,「さつま揚げ」が211人で79.6
56
澄み切った星空
%,ついで「芋焼酎」191人72%,さらに「鶴
18
その他
21
無回答
の飛来地」132人49.8%と上位3位は「農美
64
0
20
の項のみ分離して実施しました。
40
60
80
100 120 140
(人)
展」の結果と同じでした。
北薩の3大知名度上位として今後もさら
に,PRを強化し販売戦略を拡大していくべ
図表3−1−7
きと思われます。
北薩地域の特産品農地ご存じなものは何ですか
(博多駅祭り,鹿児島物産展 265名中)
さつま揚げ
いも焼酎
温州みかん
若鶏
黒牛
ばれいしょ
いちご
黒豚
乳牛
きんかん
さつまいも
ブリ
竹製品
その他
無回答
211
191
40
認識度が高い結果となりました。その他は,
霧島(神宮,温泉 ),高千穂(牧場,河原キ
ャンプ場),阿久根大島,川内市(花火大会),
27 49
24
横川町(丸岡公園,駅 ),ホタル,茶,伊佐
155
11
13
また,次に 黒豚,さつまいも,温泉郷 と
米,水,あくまき,椿油,カツオ,ラーメ
33
152
ン,ボンタン等が挙げられています。
12
14
11
0 12 50
100
150
200
250
(人)
- 32 -
(2)訪問希望
鹿児島県北薩地域で,ゆっくり過ごしてみたいと思いますか。
図表3−1−8
北薩地域で,ゆっくり過ごしてみたいと思いますか
「時間があれば行って見たい」「ぜひ行っ
わからない
26人 (2.6%)
て見たい」合計で,94.3%の人が答えており,
無回答
思わない
北薩地方への訪問希望は極めて高いと思わ
24人 (2.4%)
れます。
7人 (0.7%)
1,002名の回答数94.3%の人が回答してい
1,002名中
ることは,今後,グリーン・ツーリズムを
思う
(94.3%)
実施するとした場合,大きな期待がもてる
945人
ものと思われます。
(3)訪問期間
旅行期間は,何日くらいを予定しますか。
図表3−1−9
2泊3日が49.2%で一番多く,次いで1泊2日で37.7%で合計87%の人が宿泊による訪
問を考えていることがわかります。
旅行期間は何日位を予定しますか
無回答
26人
このことは, 距離的な原因によるよりも
日帰り 26人
(2.6%)
(2.6%)
「ゆっくり旅を楽しみたい」 との気持ちの
表れと思われますし,このことから宿泊型
それ以上
80人 (8.0%)
の希望者に答えうる受け入れ体制の整備が
1泊2日 378人
必要と思われます。特に, 農家民宿体制の
1,002名中 (37.7%)
整備が今後必要と思われます。
2泊3日
493人
(49.2%)
(4)訪問の交通手段
交通手段は,何を利用しますか。
図表3−1−10
九州新幹線が49.4%,自家用車が次いで
交通手段は何を利用しますか
31.9%となっています。
無回答 23人 (2.2%)
その他
19人 (1.8%)
このことは,新幹線開通により福岡市
自家用車
からの訪問者も大きく期待できることを
九州新幹線
330人 1,002名中
表していると思われます。その他は,船,
510人
歩き,飛行機,レンタカーなどが挙げら
(31.9%)
(49.4%)
高速バス
74人 (7.2%)
れています。
従来のJR
77人
1,002名の訪問形態をまとめると,「新
幹線に乗り」「2泊3日」で「時間があれ
(7.5%)
ば行って見たい」となり,PRの方法や
- 33 -
誘致活動によってはかなり期待がもてると思われます。
(5)グリーン・ツーリズムに対する認識度
グリーン・ツーリズムということばを聞いたことがありますか。
図表3−1−11
「グリーン・ツーリズム」という言葉への
グリーン・ツーリズムということばを聞いたことがありますか
認識度は 「ある」 と答えた人が41.6%と答え
無回答
ています。
23人 (2.3%)
しかし ,「知らない」が56.1%で, 本来の
ある
1,002名中
ない
「グリーン・ツーリズム」の受け入れ体制や
417人
受け入れ場所が整っていない現時点では当然
(41.6%)
562人
と思われます。
(56.1%)
さらに,年代別に分析すると,回答した人
のなかで, 60歳代から70歳代が聞いたことが
ある人が多く,逆に若い層は聞いたことがない人が多いでした。
なお,無回答は年代についての無回答であります。
図表3−1−12
(%)
10代
20代
30代
40代
50代
60代
ある
10
27
36
40
43
54
52
40
42
ない
90
73
63
60
57
46
47
60
57
0
0
1
0
0
0
1
0
0
無回答
70代以上
無回答
総計
(6)グリーン・ツーリズムに参加の状況
グリーン・ツーリズムに参加したことがありますか。
図表3−1−13
グリーン・ツーリズムに参加したことがありますか
無回答
ある
48人 (4.8%)
87.6%の人が参加したことが「ない」と答
76人
えています。 また,年代別にも,どの層も同
(7.6%)
じような数値で答えています。これも,前問
と同じく,受け入れ体制が整っていない状態
1,002名中
ない
879人
での質問で当然の数値と思われます。
ここでの無回答も,年代項について回答し
(87.6%)
てない割合であります。以下同じ。
図表3−1−14
( %)
参加
10代
20代
30代
40代
50代
60代
70代以上
無回答
総計
ある
24
2
6
8
7
10
10
8
8
ない
76
98
93
91
91
90
89
92
91
1
1
1
0
1
無回答
- 34 -
1
グリーン・ツーリズムに参加したその目的は何ですか。の質問に対して
図表3−1−15
「参加したことがある」と答えた76名
「ある」と答えた人76人中
田植えなどの作業体験
の回答ですが,「田植えなどの作業体験」
30
魚釣りなどの漁業体験
が30名,「農家の人との交流」が15名,で
4
田舎の食べ物を求めて
7
「野菜や魚の購入 」「温泉」となっていま
農家の人達との交流
15
野菜や新鮮な魚類の購入
12
温泉
12
その他
す。その他は,新鮮な野菜を食べた,が
挙げられています。
都市住民に対しての 「田植え体験」は
1
無回答
9
0
10
20
30
(人)
40
今後も魅力ある体験と思われます。
(7)グリーン・ツーリズムに対する期待度
図表3−1−16
グリーン・ツーリズムに参加するとした
グリーン・ツーリズムへどのようなことを期待しますか
豊かな自然
農村らしい雰囲気
前問で,グリーン・ツーリズムにほとん
250
郷土料理
ど参加してないのに,期待度についての回
424
温かいもてなし
答は明確に答えており,「豊かな自然」が5
163
農作業や農産物加工体験
50名で 30% ,ついで 「素朴な郷土料理」
210
農家の人との会話
無回答
場合,どのようなことを期待しますか。
550
252
が424名で21% を占め ,「農家との対話」が
81
第3位で252名で14%となっています。
0 100200300400500600 (人)
なお,年代別にも「豊かな自然」につい
ては全ての年代層で第1位を占めていますし,「素朴な料理」についても同じように答え
ています。
これらのことからグリーン・ツーリズムへの期待度は「豊かな自然の中で,郷土料理を
食べながら,農家の人と語らう」となります。このことは,農家に民宿してはじめて実現
できることで,まさに「農家民宿」への期待度であると思われます。
図表3−1−17
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代以上 無回答 総計
豊かな自然
20
17
16
15
17
19
18
11
17
農村らしい雰囲気
4
6
8
8
7
9
9
6
8
郷土料理
19
16
13
11
13
13
12
11
13
温かいもてなし
9
4
5
7
4
3
6
11
5
農作業や農産物加工体験
5
8
9
9
6
4
2
11
6
農家の人との会話
15
7
7
7
8
8
8
6
8
無回答
28
41
42
43
44
44
44
44
43
- 35 -
(8)「農家民宿」についての感想について
農林漁家が経営する,宿泊型の「農家民宿」が増えることをどう思いますか。
図表3−1−18
83.9%の人が増えることに対して「良
「農家民宿」が増えることについてどう思いますか
無回答
86人
いと思う」 と答え,期待度が極めて高
(5.2%)
52人
どちらとも言えない
い事を表しています。
(8.6%)
良いとは思わない
23人 (2.3%)
1,002名中
良いと思う
841人 (83.9%)
図表3−1−19
( %)
10代
20代
30代
40代
50代
60代
70代以上
無回答
総計
良いと思う
69
52
52
51
50
50
52
55
51
良いとは思わない
0
2
1
2
2
1
1
0
1
どちらとも
5
5
5
6
6
4
5
0
5
無回答
26
40
41
41
43
44
42
45
42
この年代別での「無回答」は年代の項を答えていない人です。
(9)農家民宿があれば宿泊するかどうか
あなたは,このような「農家民宿」があれば宿泊したいですか。
図表3−1−20
「農家民宿」に宿泊したいですか
無回答
わからない
農家民宿があれば,79.6%の人が「宿泊する」
59人
112人 (11.2%)
と答え ,年代別にもほとんど差はみられなかっ
(5.9%)
た。
いいえ
33
(3.3%)
前問と同じく ,「農家民宿」への期待度と宿
1,002名中
泊希望は高い事が確認できると思われます。
798人
はい
(79.6%)
図表3−1−21
( %)
10代
20代
30代
40代
50代
60代
はい
97
50
49
47
48
50
48
36
49
いいえ
0
2
2
3
2
1
3
18
2
わからない
3
8
8
9
7
5
7
0
7
無回答
0
40
41
41
43
45
42
45
42
- 36 -
70代以上
無回答
総計
2.鹿児島市民への調査
1)アンケート調査の概要
(1)調査目的
鹿児島市は鹿児島県の県庁所在地で人口55万5千人(平成15年10月推計人口)であり,
北薩地域へはどの市町へも自家用車で2時間以内で行ける位置にある大都市である。今後,
グリーン・ツーリズムのマーケットとしての可能性が一番期待できるため,鹿児島市在住
の市民ニーズを明らかにすることを目的に調査を行いました。
(2)調査方法
平成16年11月13日と14日の2日にわたり鹿児島市で開催された「かごしまふるさと農林
水産まつり」を機に,会場にアンケートコーナーを設け面接での聞き取り調査を実施いた
しました。
(3)回収状況
会場において実施した有効回答数262名でした。
(4)結果の要約
●グリーン・ツーリズムについての認識は薄いが,イメージとしては「農業体験し,農家
とふれあう」と答え,北薩への旅行目的は「新鮮な農林水産物の購入し,景色を楽しみた
い」と答えています。
●旅行する方法としては,「日帰りで,家族や,仲間と,祭りやイベントに合わせ,自家
用車で行きたい。宿泊するならホテルに家族4人,3万円ぐらいの予算で」となっています。
●市町への要望として,「農林水産物販売所の整備,郷土料理の食べられる施設の整備」
と答えています。また,「美味しい食べ物や,新鮮な農林水産物や魅力的な施設」を北薩
地域に期待しています。
●さらに,「内容のわかる情報の提供と,地元食材を使った郷土料理の提供」を求めてい
ます。
2)回答者の属性
図表3−2−1
(1)性別
あなたの性別は
回答者の中では女性が162名の62%,男性
無回答
90名の34%で,年齢未回答10名でした。
10人 (3.8%)
男
90人
262名中
(34.4%)
女
162人
(61.8%)
- 37 -
図表3−2−2
(2)年齢
あなたの年代は
無回答
10代
3人 (1.1%)
2人 (0.8%)
70代
43人
20代
(16.4%)
れており,60歳代59名23%,50歳代54人で
30代
(15.3%)
21%,次いで70歳代43人16%,40歳代37人
24人
(9.2%)
262名中
60代
年齢別には,ほとんどの年齢層に分散さ
40人
14%でした。なお,年齢無回答は,わずか
40代
59人 (22.5%)
(14.1%)
50代
2名でした。
37人
(20.6%)
54人
図表3−2−3
(3)職業
あなたの職業は
無回答
2人 (0.8%)
自営業
40人
その他
会社員
16人
職業については,専業主婦及び無
14人
(5.3%)
(15.3%)
(6.1%)
した。次いで会社員,パート・アル
専業主婦
公務員
71人
262名中
(27.1%)
21人
(8.0%)
無職
学生
23人
バイト,学生,公務員となっていま
した。
女性が多かったので専業主婦が多
45人
かったと思われます。
(17.2%)
(8.8%)
職が多く,合計で45%を占めていま
パート・アルバイト 30人 (11.5%)
2)アンケート調査の結果について
1,一般的に,都市住民と農山漁村住民との交流活動のことを「グリーン・ツーリズム」
と呼んでいます。このことばを知っていますか。(1つ回答)
図表3−2−4
グリーン・ツーリズムということばを知っていますか
聞いたことがあるが良く知らないが
無回答
1人 (0.4%)
(31.3%)
良く知っているは26%で,ほとんどの
良く知っている
聞いたことがない
82人
多く42% ,聞いたことがない31%で,
68人
262名
人グリーン・ツーリズムについては認
(26.0%)
識が薄いと思われます。
1つ回答
聞いたことがあるがよく知らない
(42.4%)
111人
- 38 -
2,「グリーン・ツーリズム」ということばにどんなイメージがありますか。
イメージとしては,「農林漁業体験を通じて農家とふれあう」が多く,ついで「自然豊
かな農産漁村ゆっくり休日を過ごす」とほとんどの人が答えています。
その他は,良く知らない,農家育ちなのでなつかしい感じがするという意見でした。
図表3−2−5
グリーン・ツーリズムということばにどんなイメージがありますか
81
自然豊かな農山漁村でゆっくりと休日を過ごす
127
農林漁業体験を通して農家とふれあう
直売所等で新鮮な野菜・海産物等を購入する
37
特にイメージはわかない
18
その他 3
無回答
8
0
20
40
60
80
100
120
(人)
140
3,あなたは,普段野菜・果物・水産物などはどこで購入していますか。良く利用してい
るものに2つだけ選んでください。
日常の買い物はほとんどの人が「スーパー」と答えています。次いで生協,郊外の農
産物直売所となっています。
郊外の農産物販売所は今後も期待がもてると思われます。
その他の答えとして,自宅で菜園をしている(3 ),祖父母の家からもらう,知人から
もらう 近所の農産物直売所という意見がありました。
図表3−2−6
普段,野菜・果物・水産物などはどこで購入していますか
百貨店(デパート)
31
生活協同組合コープかごしま
77
八百屋
33
スーパー
185
朝市や露天商店
38
郊外の農産物直売所
61
農家から直接購入
14
宅配
3
その他
7
無回答
0
0
50
- 39 -
100
150
(人) 200
4,あなたは,これまでに北薩地域に旅行をしたことがありますか。
図表3−2−7
これまでに北薩地域に旅行したことがありますか
無回答
行ったことがない
「何回も行ったことがある」が,
(3.1%)
多く61% の人が答え ,「1度だけあ
8人
42人
(16.1%)
る」と合わせると81%の人が北薩
262名中
への旅行経験者となっています。
複数回答
52人
(19.9%)
何回も行ったことがある
一度だけある
159人
(60.9%)
5,今後,北薩地域に旅行をする場合の目的は何ですか。(複数回答可)
「新鮮な農林水産物を購入したい」「旅行で景色を楽しみたい」と答えた人がほとん
どであり,グリーン・ツーリズムに対する期待度は大きいと思われます。
図表3−2−8
北薩地域に旅行する場合の目的は何ですか
農山漁村を旅行し景色を楽しみたい
122
新鮮な農水産物や加工品を購入したい
143
地元の人と交流を楽しみたい
29
農林漁家等が経営している宿泊施設に宿泊したい
28
農林水産業の作業体験や加工体験をしてみたい
18
その他
30
無回答
7
0
20
40
60
80
100 120 140 160
(人)
6,北薩地域に旅行するとしたら誰と行きますか。(1つ回答)
図表3−2−9
北薩地域に旅行するとしたら誰と行きますか
無回答
「家族ぐるみ」と「気の合う仲間」
3人 (1.1%)
合わせて90% の人が複数での旅行
団体ツアー
9人
ひとりで
(3.4%)
気の合う仲間
63人
15人 (5.7%)
ては僅かな人が答えていますので,
小グループの受け入れ体制を整え
(24.0%)
262名中
1つ回答
れば十分と思われます。
家族ぐるみ
(65.6%)
を考えています。団体旅行につい
172人
- 40 -
7,北薩地域に行く場合,期間はどれぐらいが良いですか。(1つ回答)
図表3−2−10
日帰りでの訪問に,54% の人
北薩地域に行く場合,期間はどれぐらいが良いですか
1人 (0.4%)
2人
(0.8%)
が答えて多く。次が1泊2日が37
4人
%の人が答えています。
(1.5%)
鹿児島市内から北薩地域に
日帰り
17人 (6.5%)
262名中
98人
140人
1つ回答
1泊2日
は,1時間30分ぐらいで気軽に
2泊3日
行けるので日帰り訪問が多いと
3泊4日
思われます。
1泊2日のモデル周遊ルートを
一週間以上
(37.4%)
設定して,PRすれば宿泊訪問
無回答
(53.4%)
の誘致は可能と思われます。
8,北薩地域に旅行するとしたらどのような時期に行きたいと思いますか。
(複数回答可)
「祭り,イベント,食材の季節に合わせて」が一番多く,次いで 「祭り,夏休み,休
み,春休み,週末に」となっています。
せっかく訪問するなら楽しく,ゆっくりとの気持ちが感じられます。この結果でも,内
容や時期によっては宿泊の可能性が感じとれます。
図表3−2−11
北薩地域に旅行するとしたら,どのような時期に行きたいですか
正月やお盆の休みに
14
連休・夏休み・冬休み・春休み・週末に
115
祭り・イベント・食材の季節に合わせて
118
観光シーズン等の混雑を避けて
63
訪問先で交流する相手の都合に合わせて
17
その他
2
無回答
6
0
20
40
60
80
100
120
140
(人)
9,北薩地域などの農山漁村に宿泊する場合,宿泊先はどのような所がよいですか。
(複数回答可)
「旅館,ホテル 」,「民宿 」,「公的宿泊施設」 それぞれ同じ位の割合で答えています。
今後,民宿が増えれば宿泊者は十分いると思われます。
その他には,温泉施設のある古民間風旅館という意見がありました。
- 41 -
図表3−2−11
北薩地域などの農山漁村に宿泊する場合どのような所がよいですか
農家・漁家等がやっている民宿
旅館・ホテル
公的宿泊施設(例えば国民宿舎等)
ペンション(洋風の民宿)
コテージ(山小屋風の宿泊施設)
キャンプ場
貸別荘
その他
無回答
81
88
75
29
49
22
4
3
5
0
20
40
60
80
100
(人)
10,北薩地域に行く場合の交通手段は,主に何を利用しますか。(1つ回答)
図表3−2−12
北薩地域に行く場合の交通手段は何ですか
7人
82%の人が自家用車 と
2人
3人 (1.1%)
5人 (1.9%)
(0.8%)
答えています。このこと
(2.7%)
28人
262名中
(10.7%)
1つ回答
(82.8%)
自家用車
は2時間以内で北薩に気
バス
楽に行ける位置にあるこ
鉄道
とを表しているので,道
レンタカー
路整備や道路案内標識な
バイク(二輪車)
どの整備が必要と思われ
ます。
無回答
217人
11,北薩地域では,いろいろな作業体験学習ができます。どのような作業体験をしたい
ですか。
図表3−2−13
「ぶどう等の収穫体験」
どのような作業体験をしたいですか
田植え等の農作業体験
「そば打ち体験」の実際
42
体験希望者 が多く,次い
ぶどう等の収穫体験
114
そば打ち等の加工体験
104
ほたる観察等の自然観察
82
舟釣り等の漁業体験
観察」となっています。
東郷町の「ぶどう狩り
49
森林の作業体験
で「ホタル観察等の自然
観光農園」や鶴田町の「ホ
17
タル舟」さらなるPRに
その他
4
よっておおいに期待がも
無回答
4
てると思われます。その
0
20
40
60
80
100
120
(人)
他には,興味がないとい
う意見がありました。
- 42 -
12,北薩地域に,家族4人で,1泊2日で旅行する場合,交通費・宿泊費・食事代・体験
参加費(材料代・入館料など含む)等の総額がいくら位の金額であれば参加しやすいです
か。(1つ回答)
「2万5千円から3万円」が多く,ついで「特に制限ない」と答えています。したがって,
参加経緯については金額よりも,内容の質を求めていると思われます。
図表3−2−14
北薩地域に家族4人で旅行する場合,どれくらいの金額であれば参加しやすいです
特に制限はない
70
3.0∼2.5万円
74
2.5∼2.0万円
24
2.0∼1.5万円
36
1.5∼1.0万円
32
1.0万円以下
20
その他
1
無回答
5
0
20
40
(人)
80
60
13,お土産を買うとすると,どれくらいの金額が適当ですか。(1つ回答)
お土産については,2,000円∼3,000円が多く,次いで1,000円∼2,000円となっています。
「特に制限なし」も多くの人が答えています。
図表3−2−15
お土産を使うとしたらどれくらいの金額が適当ですか
1,000円以内
34
1,000∼2,000円
80
2,000∼3,000円
85
特に制限なし
57
無回答
5
0
20
40
60
80
(人)
100
14,北薩地域では都市との交流を進めるために,市町村等が次のような施設を運営した
り,ツアーやイベントなどを行っています。次のうち関心のあるものはどれですか。
(複数回答可)
「農林水産物直売所の整備」が一番多く,次いで「郷土料理が食べられるレストラン」
と答えています。 道の駅などでの直売所と併設した郷土料理店はさらに今後期待がもて
ると思われます。都市住民は新鮮な食品や農山漁村の郷土料理への思が強いことが感じら
れます。
- 43 -
図表3−2−16
都市との交流を進めるために,関心のあるものは何ですか
農林水産物直売所
市町村営の宿泊施設・交流施設
郷土料理が食べられるレストラン
貸し農園・観光農園・山菜採り等
ふるさと宅配便・直送販売
棚田や森林の保全等
山村留学
伝統芸能・祭り等
そば打ち・わら細工・みその手作り体験等
音楽祭やスポーツイベント
伝統行事や郷土芸能を中心としたツアー
果樹・農産物・森のオーナー制度
その他
無回答
145
52
125
63
43
15
6
46
71
24
20
27
1
4
0
20
40
60
80 100 120 140 160
(人)
15,北薩地域に,何があれば何度も行きたくなりますか。(複数回答可)
前問と同じく ,「美味しい食べ物 」「新鮮な農林水産物」 に対する期待度が強いことが
さらにわかります。
その他には,温泉(2)という意見がありました。
図表3−2−17
北薩地域に,何があれば何度も行きたくなりますか
魅力的な施設
魅力的な体験メニュー
92
45
低料金な宿泊施設
おいしい食べ物料理
77
143
新鮮な農林水産物
91
緊急時の医療体制
北薩地域までの道路整備
5
11
利用しやすい交通機関
その他
31
2
無回答
12
0
20
40
60
80
100
120
140 160
(人)
16,北薩地域での,「ふる里体験ツアー」等の企画に参加するとしたら,主催者・地元
などに対して要望することは何ですか。(複数回答可)
「イベントの内容がよくわかる情報が欲しい」が特に多く,このことはあらゆるイベン
トや行事に対して情報を求めており,今後のグリーン・ツーリズム推進におけるPRの重
要性がわかります。
また,「地元の食材を使った郷土・家庭料理を食べたい」,「お祭りやイベントなどの行
事と併せて日程を設定」との要望も多くの人が答えています。
- 44 -
図表3−2−18
「ふる里体験ツアー」等の企画に参加するとしたら要望することは何ですか
イベントの内容がよくわかる情報が欲しい
146
その地域独特のもので中味を充実して欲しい
41
集合・解散は都市周辺にして欲しい
21
集合・解散は現地にして欲しい
18
地元の人々との交流時間を長くとって欲しい
19
地元の食材を使った郷土・家庭料理を食べたい
108
お祭りやイベントなどの行事と併せて日程を設定
75
現地を案内してくれるガイドの説明内容を充実
35
体験コースを選択できるように
43
団体行動ばかりでなく自由時間も
28
ツアー参加者同士の交流の時間
11
その他
1
無回答
11
0
20
40
60
80
100 120 140 160
(人)
17,あなたが知っている観光地,特産品,名所・旧跡,達人など何でも教えてください。
まず,観光地,名所,旧跡については,出水のツル,曽木の滝が多く次いで出水の武家
屋敷,各地の温泉,鶴田ダム,藺牟田池となっています。
特産品,達人については,伊佐米,薩摩町の梅,出水のミカン,多く次いで宮之城町の
たけのこ,東町のブリ,阿久根市のボンタンとなっています。
このように北薩地方にあるほとんどの観光地,特産品が鹿児島市民に知られていること
がわかります。
今後,グリーン・ツーリズムを推進するにあたって,こららの資源をうまく活用して「グ
ルメの旅」とか「名所,旧跡めぐり」などの市町域を超えた広域の旅を企画することも考
えられると思います。
- 45 -
図表3−2−19
北薩地域の観光地、名所・旧跡など教えてください
複数回答
出水の鶴(出水市)
曽木の滝(大口市)
出水の武家屋敷(出水市)
各地の温泉(全北薩地域)
鶴田ダム(鶴田町)
いむた池(祁答院町)
高千穂牧場(牧園町)
ちくりん館(宮之城町)
霧島アートの森(栗野町)
霧島温泉(牧園町)
丸池湧水(栗野町)
黒之瀬戸大橋(東町)
発電所(川内市)
大綱引き(川内市)
丸岡公園(横川町)
忠元公園(大口市)
阿久根大島(阿久根市)
かぐや姫の里(宮之城町)
藤川天神(東郷町)
紫尾温泉(鶴田町)
まほろばの里(霧島町)
上場公園(出水市)
温泉(市比野,樋脇)
北薩広域公園(宮之城町)
温泉(宮之城,平川)
栗野岳(栗野町)
栗野温泉(栗野町)
ツルセンター(出水市)
牛車観光(出水市)
道の駅(樋脇町)
新田神社(川内市)
総合運動場(川内市)
港(川内市)
川内温泉(川内市)
農家レストラン(吉松町)
道の駅(宮之城町)
五つ太鼓(宮之城町)
みやまコンセール(牧園町)
がらっぱ公園(菱刈町)
カヌーくだり(菱刈町)
行人岳(長島町)
ぶどう、なしの収穫ツアー(東郷町)
東郷山田おなん講(東郷町)
ホタル見学ツアー(鶴田町)
温泉センターもみじ館(高尾野町)
観音滝公園(薩摩町)
ガラス工芸館(薩摩町)
ゴルフ場(祁答院町)
直売所ロード51(祁答院町)
栗野ハングライダー(栗野町)
幸田の棚田(栗野町)
霧島神宮の足湯(霧島町)
霧島連山
夢見が丘(霧島町)
久七峠(大口市)
江戸彼岸桜(大口市)
十曽の池(大口市)
入来温泉(入来町)
クレインパーク出水(出水市)
東雲の里(出水市)
野間の関所(出水市)
味噌なめての碑(出水市)
山田楽(阿久根市)
ぼんたん狩り(阿久根市)
ぼんたんロード(阿久根市)
ぼんたん館(阿久根市)
道の駅(阿久根市)
夕日(阿久根市)
31
26
13
10
9
9
6
8
6
5 5
5
4 4
4
4 4
3
3 3
3
3
2 2
2 2
2
2
2
1 1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
1 1
1
0
10
- 46 -
20
30
(人) 40
図表3−2−20
北薩地域の特産品,達人など教えてください
複数回答
伊佐米(伊佐地域)
梅(薩摩町)
みかん(出水地域)
たけのこ(宮之城町)
ブリ(東町)
ボンタン(阿久根市)
茶 (北薩地域)
きんかん・ぶどう(東郷町)
焼酎伊佐錦(大口市)
金山ねぎ(菱刈町)
竹,竹製品(宮之城町)
つけもの(北薩地域)
海産物(長島町)
そば(栗野町)
きんかん(入来町)
かんぱち(東町)
湯気院まんじゅう(宮之城町)
渡瀬食鶏の炭火焼き(牧園町)
関平鉱泉(牧園町)
わかめ(北薩地域)
うに(北薩地域)
きびなご(北薩地域)
あじ(北薩地域)
さつまいも(北薩地域)
栗(北薩地域)
黒牛(北薩地域)
きのこ(北薩地域)
わらびもち(菱刈町)
梅(東郷町)
鮎(出水市)
13
10
9
7
6
7
5
5
4
5
3
3
3 3
3
2
1
1
1 1
1
1
1 1
1
1
1 1
1
1
0
2
4
6
8
10
12
14
(人)
- 47 -
市町別並べ替え
図表3−2−21
市町
川内市
樋脇町
北薩地域の観光地,名所,旧跡
回答数
発電所,大綱引き
各4
新田神社,総合運動場,港,川内温泉
各1
道の駅
1
温泉(市比野,樋脇)
2
入来町
入来温泉
1
東郷町
藤川天神
3
ぶどう,なしの収穫ツアー,東郷山田おなん講
宮之城町
鶴田町
ちくりん館
6
かぐや姫の里
3
北薩広域公園,温泉(宮之城,平川)
各2
道の駅,五つ太鼓
各1
鶴田ダム
9
ホタル見学ツアー
1
紫尾温泉
3
薩摩町
観音滝公園,ガラス工芸館
祁答院町
いむた池
計
阿久根市
各1
9
ゴルフ場,直売所ロード51
出水市
各1
川薩地域
各1
62
出水の鶴
31
出水の武家屋敷
13
上場公園
3
ツルセンター,牛車観光
各2
クレインパーク出水,東雲の里,野間の関所,味噌なめての碑
各1
阿久根大島
4
山田楽,ぼんたん狩り,ぼんたんロード,ぼんたん館,道の
各1
駅,夕日
高尾野町
高尾野温泉
1
東町
黒之瀬戸大橋
5
長島町
行人岳
1
計
大口市
出水地域
72
曽木の滝
26
忠元公園
4
久七峠,江戸彼岸桜,十曽の池
各1
菱刈町
がらっぱ公園,カヌーくだり
各1
横川町
丸岡公園
4
- 48 -
図表3−2−22
市町
北薩地域の観光地,名所,旧跡
栗野町
霧島アートの森
吉松町
牧園町
霧島町
北薩地域
市町
入来町
東郷町
宮之城町
薩摩町
出水市
阿久根市
東町
長島町
大口市
菱刈町
栗野町
牧園町
他
丸池湧水
栗野岳,栗野温泉
栗野ハングライダー,幸田の棚田
農家レストラン
高千穂牧場
霧島温泉
みやまコンセール
まほろばの里
霧島神宮の足湯,霧島連山,夢見が丘
計 伊佐・姶良地域
各地の温泉(全北薩地域)
特産品,食べ物,人物など
きんかん
きんかん・ぶどう
梅
たけのこ
竹,竹製品
湯気院まんじゅう
梅
計 川薩地域
みかん
鮎
ボンタン
新鮮な魚(ブリ,カンパチ)
海産物
計 出水地域
伊佐米(伊佐地域)
焼酎伊佐錦
金山ねぎ
わらびもち
そば
渡瀬食鶏の炭火焼き,関平鉱泉
計 伊佐・姶良地域
茶 (北薩地域)
つけもの(北薩地域)
ワカメ,ウニ,キビナゴ,アジ,さつまいも,栗,黒牛,きのこ
- 49 -
回答数
6
5
各2
各1
1
8
5
1
3
各1
77
10
回答数
3
5
1
7
3
1
10
30
9
1
6
9
3
29
13
5
4
1
3
1
28
5
3
各1
18,自由意見(北薩地域活性化のために何が必要だと思いますか)
図表3−2−23
年代 性別 1.広報・宣伝に関すること
10
女
宣伝(テレビ,観光ガイド),親子連れで楽しめるようなところ
20
女
PR不足
20
女
何か魅力のある施設なり,イベントがあれば,出掛けるきっかけになりそう
だと思う
20
女
情報提供
20
女
宮之城の温泉すばらしいのに宣伝がたりない,出水の鶴も行きたいが行きや
すい案内がたりない。
20
女
温泉マップを作って欲しい
20
男
イベント情報を入手しやすく
30
女
いろんな名所,観光地をもっとアピールしてほしい,良いところがあっても
知らない人が多いと思う
30
女
イベントなどを,分かりやすく教えてほしい
30
女
地元の情報を色々なメディアを通じて紹介してほしい
30
女
行きたくなるようなイベントづくりが大切
40
男
PR不足
40
女
宣伝(チラシ,TVなどの)
40
女
アピール度が足りない
40
女
いろいろな所でのイベントを行う
40
女
地域の宣伝不足だと思う
50
女
PRが足りない,そこに行かないとない又は出来ない独自の物を提供するこ
情報の伝達
と
50
女
アンケートで計画されている事PRして実施すること
50
女
情報
60
男
PRをやる
60
男
イベントの案内
60
男
当該地区の人が知らない観地資源にも魅力的なものがある。その様なものを
含めた観光マップを地域別に作成できないだろうか
60
女
PRしてほしい
60
男
テレビでの宣伝を積極的に
70
男
PRしたらいいと思う
70
女
イベントがある時バスツアーがあれば行きやすいと思います
70
女
色んな催しもの
70
女
観光宣伝が足らない
70
男
宣伝
- 50 -
年代 性別 2.道路・アクセスに関すること
20
女
北薩摩への道路整備
20
女
交通機関の充実,バスでいったら不便だった
20
女
道路整備して車での利便性を良くしてほしい
20
女
道路の整備,若者に興味のある観光地
20
女
交通機関の整備
20
男
道路整備
30
女
交通の便が悪くて遠い為,交通整備をよくして欲しい
30
男
道路の整備
30
男
道順がわからないので道路案内を充実すること
40
女
交通アクセスの整備
40
女
西回り高速道路の整備を急いで欲しい
40
男
西回り高速道の整備
50
女
道路案内がまだ親切でない。色々な地域から来るのだから間違いやすい所に
もっと詳しい案内板が欲しい
50
男
交通の便を良くする
50
男
道路をよくしてほしい
60
男
道路が悪い
60
女
交通機関の整備,(行きやすい交通)
60
女
みんながわかる案内
60
男
交通の便,特に鹿児島市よりの便
70
女
交通の便
年代 性別 3.若者が欲しがる施設の整備に関すること
20
女
若い人が行きたくなるような施設の整備
20
女
若者にも受けそうな魅力的な施設を作って欲しい
30
男
地域が高齢化むけになっているようである。若者むけのイベント,観光地,
少しは必要なのではないか!視野をひろげて検討して下さい
60
女
若者をふやすこと
- 51 -
年代 性別 4.自然観察や作業体験を取り入れたプランづくりに関すること
20
男
自然があれば良い
20
女
ファームスティがしたい
30
女
目玉となる資源を活かしたらどうか
40
男
田舎の伝統をかたくなに守ることで都会にない魅力がでると思う
40
男
北薩市町が連携して体験コースの企画を設定してもらいたい
50
女
JRを中央駅からスタート。1日コースで自転車,散歩と2,3時間利用して
帰る。その中に上のようなことを取り入れて欲しい
50
男
定年退職者を10年位定住(農業しながら)できるシステム
50
男
県外から自然を求めてくると思う,だから自然を守るべきだと思う
50
男
ふるさとの原風景を楽しむ。帰ってからの交流(情報交流)
60
女
農業体験など多くすること
70
男
農業体験
年代 性別 5.「食」と「宿」に関すること
30
男
温泉と郷土料理を組み合わせた観光
50
女
女性は食べることに関心があるので食に関する企画を期待する
50
女
宮之城町へ筍料理等食べに行ったが当日になり出せないといわれた,遠方
から行くのでそのような事が無いようにして欲しい
50
女
ぶらりと寄れて自由な所
50
女
安全でおいしい農産物を作ってください
50
男
特産物の充実
60
男
地元の食材を使ったおいしい物が食べられる施設が欲しい。
60
女
魚,食物がおいしいと思い行くが,なかなか手に入れたり食べられない
年代
性別
10
女
観光場所
20
女
温泉施設をたくさん作って欲しい
40
男
大口町には未だに何があるか知らない
40
女
是非,旅行したい
60
男
地域で何をしているか現状がわからない
60
6.その他
無回答 公園
- 52 -
3. 北薩地域住民への調査
1)アンケート調査の概要
(1)調査目的
北薩地域の住民はグリーン・ツーリズムとしての受け入れ体制があるのか,どのような
意識を持っているのかを確認するために実施しました。
(2)調査方法と回収状況
本アンケートは,当該21市町の協力による「選挙人名簿」からの無作為抽出によって,
2,191名を抽出し(各市町約100名),返信用封筒を同封した郵送法による送付,回収を行
いました。
回収数は,599件で回収率(有効回答率)は27.4%でした。
(3)結果の要約
●北薩地域4市17町の599人から,幅広い年代層と,全ての職業人から満遍なく意見を吸
収することができました。
●まず,自分たちが住んでいる地域に対する感想は,自然豊かな郷土に誇りを持ち,のん
びりと暮らすことに生きがいを感じている人が多いことが分かりました。
一方では,遊休地が増えて将来に不安を感じている人もいます。
●また,地域外から多くの人が訪れることを歓迎しています。
●中には実際に自分で「農家民宿をやってみたい」という人が70人に上り,「都市農村交
流によって地域に活気がでる 」,「お年寄りの生きがいができる 」,「地域に移住する人が
増える」などという意見が多く,グリーン・ツーリズムへの期待が大きいことが伺えます。
●この調査結果から,
「受け入れ側」としての住民の認識は極めて高いと思われますので,
今後は,その推進体制の整備が課題と思われます。
- 53 -
2)回答者の属性
図表3−3−1
(1)住まいについて
お住まいの地域は
無回答
(0.3%)
回答者の住まいについては,
2人
川薩地域 が38.7%, 伊佐・姶良
伊佐・姶良
(36.1%)
回答数
216人
599人
地域 36.1%, 出水地域 24.9%,
川薩
無回答0.3%でした。
(38.7%)
232人
出水
149人 (24.9%)
図表3−3−2
なお,各市町ごと(約
お住まいの市町
川内市
樋脇町
入来町
東郷町
宮之城町
鶴田町
薩摩町
祁答院町
出水市
阿久根市
野田町
高尾野町
東町
長島町
大口市
菱刈町
横川町
栗野町
吉松町
牧園町
霧島町
無回答
100名調査)の回答数が
18
48
28
28
28
最も多かったのが樋脇町
で48名,吉松町45名,牧
35
23
園町が42名,東町が40名
23
14
14
と回収数の上位を占めま
22
した。
26
40
35
18
13
22
36
45
42
38
3
0
10
20
30
40
50
(人)
図表3−3−3
(2)年代構成について
あなたの年代は
10代
1人 (0.2%)
20代
24人 (4.0%)
無回答
30代
4人 (0.7%)
102人
42人
70代
(7.0%)
(17.0%)
163人
60代
40代
回答者数
101人
(16.9%)
599人
(27.2%)
年代別には,60歳代(27.2%
で163名 ),50歳代(27.0%で162
名 ),70歳代(17.0%で102名 ),
40歳代が(16.9%で101名)の順
で回答いただきました。
なお,20歳台は24名でした。
50代
年齢的にはバランスのとれた
(27.0%)
対象と思われます。
162人
- 54 -
(3)職業について (複数回答可)
職業別には,農業(兼業)115人,農業(専業)が98人,で農業合計213名で,32.6%を
占めています。
次いで会社員97人,その他 88人,自営業86人,専業主婦66人となっています。
このように無作為抽出によると満遍なく職業が分散されていることがわかります。
図表3−3−4
あなたの職業は
農業(専)
農業(兼)
林業(専) 1
4
林業(兼)
漁業(専)
2
漁業(兼)
公務員 0
自営業
会社員
パート・アルバイト
3
学生
専業主婦
その他
9
無回答
0
98
115
33
86
97
53
66
88
20
40
60
80
100
120
(人)
3)アンケート結果
(1)農山漁村に住んでの感想
あなたは,今住んでいる地域を,日頃どのように感じていますか。(複数回答方式)
の問に対して,「豊かな自然がたくさんある」が383人で回答者の64%が答えています。
次いで ,「静かで落ち着いている」が239人(39.9%),「のんびりしている 」,「人と人
との付き合いが深い」と続いています。
なお,否定的な回答としては,「農地が荒れて心配」「活気がない」となっています。
年代別にも,どの年代でも「豊かな自然がたくさんある」「静かで落ち着いている」と
答えています。その他の意見として,高齢化が進んでいる,過疎化が進んでいる,農業後
継者がいない,余暇を楽しむ場所がない,アクセスが不便,特産物がない,農業に対して
活気がない,農地が不足している,冬が寒い,災害の心配があまりない,温泉が多い,若
者の働く場所がない,等が挙げられています。
図表3−3−5
農山漁村に住んでどう感じていますか
豊かな自然がたくさんある
食べ物が豊富でおいしい
のんびりしている
静かで落ち着いている
人と人との付き合いが深い
何にもないところ
収入が少なく貧しい
活気がない
生活に不便である
農地が荒れて将来が心配
その他
無回答
383
165
214
239
192
66
111
55
149
163
27
4
0
100
200
300
- 55 -
400
500
(人)
図表3−3−6
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答
50
25
21
24
22
20
21
20
0
11
9
8
11
9
8
0
0
17
15
13
12
11
12
0
0
12
12
12
14
15
15
0
50
7
10
13
10
11
11
0
0
5
9
4
3
3
1
20
0
5
6
7
7
5
7
20
0
8
7
8
9
11
5
20
0
4
7
3
3
2
4
0
0
5
1
7
7
13
14
0
0
0
3
2
1
1
1
0
0
0
0
0
0
0
1
20
豊かな自然がたくさんある
食べ物が豊富でおいしい
のんびりしている
静かで落ち着いている
人と人との付き合いが深い
何にもないところ
収入が少なく貧しい
活気がない
生活に不便である
農地が荒れて将来が心配
その他
無回答
総計
22
9
12
14
11
4
6
8
3
9
1
0
(2)外の地域から人が訪れることへの感想(1つ回答方式)
あなたは,自分の住む地域に外から人が訪れることをどう思いますか。の問に対して,
「少しでも多くの人に来て欲しい」が349人で58.3%,次いで「田舎の良さを理解できる
人だけ来て欲しい」が187人で31.3%を占め,合計で89.6%を占めています。
このことは,地域住民の方々が都市住民を受け入れたいと希望している事を表している
と思われます。
年代別の回答でも,年代による大きな差異は見られませんが,30歳代以上の層では,
「多
くの人に来て欲しい」が60%前後でありますが,20歳代は「田舎の良さを理解できる人だ
け来て欲しい」の方が多いです。
なお,「あまり来て欲しくない」はわずか3%でした。全体的に見て来訪歓迎と思われ
ます。その他は,来る理由によるのでどちらとも言えない,田舎の好きな人に来て欲しい,
等が挙げられています。
図表3−3−7
自分の住んでいる地域に外から人が訪れることをどう思いますか
少しでも多くの人に来て欲しい
349
田舎の良さを理解できる人だけ来て欲しい
187
あまり来て欲しくない
16
絶対に来て欲しくない
1
わからない
43
その他
6
無回答
3
0
100
200
300
400
(人)
図表3−3−8
少しでも多くの人に来て欲しい
田舎の良さを理解できる人だけ来て欲しい
あまり来て欲しくない
絶対に来て欲しくない
わからない
その他
無回答
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答
38
60
52
60
61
58
33
50
24
35
30
28
33
0
0
0
6
2
2
2
0
0
2
0
0
0
0
0
100
13
14
6
4
7
7
33
0
0
0
2
1
0
0
0
0
1
1
0
0
33
- 56 -
総計
57
31
3
0
7
1
1
(3)グリーン・ツーリズムに対する認識度について(1つ回答方式)
図表3−3−9
一般的に,都市住民と農山
「グリーン・ツーリズム」ということばを聞いたことがありますか
漁村住民との交流のことを「グ
無回答
リーン・ツーリズム」と呼ん
9 人 (1.5%)
でいます。あなたは,「グリー
ある
回答者数
599人
ン・ツーリズム」ということ
230 人
ばを聞いたことがありますか。
(38.4%)
の問に対して,初めて聞いた
「
」
初めて聞いた
360 人 (60.1%)
が60.1%で,「聞いたことがあ
る」は,38.4% となっていま
す。
これを,年代別にみると20歳代と30歳代の若い層ほど「初めて聞いた」人が多いことが
分かります。
40歳代以上になると概ね半半の認知度になっています。
図表3−3−10
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答 総計
21
19
42
47
35
41
33
39
100
79
81
57
53
65
57
33
60
0
0
1
0
0
2
33
1
ある
初めて聞いた
無回答
(4)グリーン・ツーリズムによる交流活動について
都市住民との交流,いわゆる「グリーン・ツーリズム」では,いろいろなことが出来ま
す。あなたの地域では,どのような交流活動が出来ると思いますか。
ア,都市住民との交流活動で「食べてもらうとしたら」どんな方法がありますか
の問に
対しては(複数回答方式)
図表3−3−11
地域にある「農林水産物
食べてもらうとしたら
農林水産物直売所を利用
456
農産・水産加工物づくりに参加
188
農山漁家レストランを紹介
次いで ,「農産・水産加
工物づくりに参加」,「通信
75
無回答
販売を利用」と続いていま
21
0
多く456名で,回答者の76.
2%の人 が答えています。
49
通信販売を利用
直売所を利用する」が最も
す。
100
200
300
- 57 -
400
500
(人)
年代別には,どの層も同
じように答えています。
図表3−3−12
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答 総計
34
34
37
40
41
46
25
57
100
19
17
14
15
19
15
50
24
6
5
4
6
4
2
0
6
4
9
10
7
4
6
0
10
38
35
35
32
32
32
25
3
農林水産物直売所を利用
農産・水産加工物づくりに参加
農山漁家レストランを紹介
通信販売を利用
無回答
イ,北薩地域で「体験してもらうとしたら」どんなものがありますか。(複数回答方式)
の問に対しては,
「田植え,稲刈り」が最も多く381人,「野菜つくり」202人,「魚釣り・川遊び」172人
と続き,「米つくり」,「野菜,山菜収穫」の順となります。
年代別でもどの層でも「田植え,稲刈り」が一番多い回答となっています。
また,60歳代および70歳代の高齢者では,「野菜つくり」と答えています。
図表3−3−13
体験してもらうとしたら
田植え・稲刈り
茶摘み
摘果・袋かけ
果物の収穫
野菜収穫
山菜収穫
魚釣り・川遊び
炭焼き
木工
竹細工
そば打ち
郷土料理づくり
やさい作り
果樹つくり
米つくり
牛の管理
無回答
381
95
44
117
138
131
172
40
7
40
106
98
202
51
159
85
25
0
100
200
300
400
(人)
図表3−3−14
田植え・稲刈り
茶摘み
摘果・袋かけ
果物の収穫
野菜収穫
山菜収穫
魚釣り・川遊び
炭焼き
木工
竹細工
そば打ち
郷土料理づくり
やさい作り
果樹つくり
米つくり
牛の管理
無回答
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答
50
22
20
18
20
20
25
8
9
5
4
6
4
7
8
3
3
4
1
2
1
0
10
10
7
6
6
3
8
9
7
9
8
7
4
8
5
6
6
8
7
7
8
8
9
11
12
6
7
0
0
3
4
2
2
1
0
1
1
1
0
0
0
0
3
2
3
2
1
2
0
50
5
5
6
5
6
6
17
4
3
5
6
5
6
8
4
7
8
9
16
12
8
1
4
3
3
3
2
8
11
10
9
7
8
9
8
2
5
5
4
5
4
0
1
1
0
1
2
4
8
総計
20
5
2
6
7
7
9
2
0
2
6
5
11
3
8
5
1
ウ ,「泊まってもらうとしたら」,どのような施設がありますか 。(1つ回答方式)の問に
対しては,
- 58 -
図表3−3−15
「近くの旅館」が37.8
泊まってもらうとしたら
無回答
% ,「公民館」が35.6%
農山漁家
30人 (5.0%)
80人
で両方合計で73.4%の人
(13.2%)
が答えています。このこ
近くの旅館
228人
とは,個人民宿としての
回答者数
599人
(37.8%)
体制や条件が整っていな
公民館
(35.6%)
いと思われます。
215人
なお一方では,「農山
空き家を貸し別荘として
51人
漁家」と答えた人が13.2
(8.4%)
%もありました ので,今
後,農家民宿としての受け入れ可能性も高いと思われます。
「空き屋を貸別荘として」が8.4%の回答がありました。農村地域には,多くの空き家
が存在していると思われます。
エ,あなたの地域に家族4人が1泊2日で,宿泊をさせるとした場合,交通費・宿泊費・
食事代・体験参加費(材料代・入園料含む)等の総額がいくら位の金額であれば受け入れ
やすいですか(1つ回答方式)の問に対して,
図表3−3−16
家族4人1泊2日で宿泊させた場合の受け入れやすい金額
制限なし
153
3.0∼2.5万
が,1万5千円から3
83
2.0∼1.5万
万円台の合計では247名
84
1.5∼1.0万
で全体の41.3%を占め
63
1.0万円以下
33
その他
ています。その他は,
「4
17
無回答
万円から6万円 」,「来
85
0
た方が153名で全体の2
5.6%を占めています
80
2.5∼2.0万
「制限なし」と答え
50
100
150
200
(人)
る人に合わせる 」,「わ
からない」,等が挙げら
れています。
(5)あなたが都市住民との交流に参加しようとする場合,どのような事が課題だと思い
ますか。(複数回答方式)の問に対して,
「都市住民が何を求めているかわからない」が225名で37.6%と最も多く,次いで,「交
通の便が悪い」195名で32.6%,「施設整備の費用が大きい」と続いています。
また,「経営のノウハウがわからない」や「地域の理解が得られない」もありました。
その他は,気疲れする,農業経営ができない,高齢で参加できない,都市住民との性格が
合わない気がする,見せる名所や旧跡がない,体に自信がない,準農家が少ない,等が挙
げられています。
年代別にみても,どの年代層も同じように,
「都市住民が何を求めているかわからない」
- 59 -
「交通の便が悪い」と答えています。
図表3−3−17
都市住民との交流に参加しようとする場合の課題点
人手不足
接客の仕方がわからない
都市住民が何を求めているかわからない
経営のノウハウがわからない
宣伝の仕方がわからない
施設整備のための費用負担が大きい
交通の便が悪い
道幅がせまくて通りにくい
規正法が厳しい
地域の理解が得られない
特にない
その他
無回答
129
110
225
67
62
137
195
28
20
76
65
19
30
0
50
100
150
200
(人)
250
図表3−3−18
人手不足
接客の仕方がわからない
都市住民が何を求めているかわからない
経営のノウハウがわからない
宣伝の仕方がわからない
施設整備のための費用負担が大きい
交通の便が悪い
道幅がせまくて通りにくい
規正法が厳しい
地域の理解が得られない
特にない
その他
無回答
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答
7
8
16
9
11
10
33
7
0
11
9
11
6
0
17
0
18
21
19
23
0
7
0
7
4
6
5
0
6
0
4
8
5
3
0
11
0
12
12
13
9
0
22
0
19
16
14
16
33
7
0
2
2
2
1
0
2
0
2
3
1
1
0
6
0
6
7
7
7
0
100
6
0
2
5
7
10
0
0
0
1
2
2
3
0
2
0
2
1
3
5
33
総計
11
10
19
6
5
12
16
2
2
6
6
2
3
(6)農家民宿についての関心度合い(1つ回答方式)
都市住民と農山漁村地区住民との間で,交流活動が盛んになってきていますが,あなた
は,農家民宿について関心がありますか。の問に対して
「興味はあるができない」が多く56.8%の人が答えています。次が「興味がない」が,24
%となっています。
「興味あり,やってみたい」が11.7%で70人が答えています。
年代別にみてもそれぞれの年代間に特徴はありません。
その他は,すでに何回も受け入れたことがある,高齢で関心がない,やってみたいが,食
材がない,等が挙げられています。
- 60 -
図表3−3−19
農家民宿についての関心度
31人
無回答
(5.2%)
その他
興味あり、やってみたいと思う
14人
(2.3%)
70人 (11.7%)
興味はない
回答者数
599人
(24.0%)
144人
興味あるが出来ない
340人
(56.8%)
図表3−3−20
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答
13
7
13
18
7
10
0
61
43
55
53
65
60
33
100
26
43
28
23
20
20
33
0
2
2
3
2
4
0
0
5
2
3
5
6
33
興味あり・やってみたい
興味あり・出来ない
興味はない
その他
無回答
総計
11
57
24
3
4
☆興味ありやってみたいと思う人(70人)を分析しますと,
図表3−3−21
職業
林業(兼)
専業主婦 4人
「職業別」に見たのが下のグラフです
1人
パート・アルバイト
が ,「自営業」の人が最も多くて17人,次
4人
公務員
いで「兼業農家」16人,
「専業農家」10人,
自営業
やって
みたい人
会社員
6人
「会社員」6人,
「公務員」5人と続きます。
17人
いろいろな職業の人が興味を持ってい
ることがわかります。
70人
5人
農業(兼)
その他
その他は,職種不明です。
農業(専) 16人
7人
10人
図表3−3−22
「興味ある」70人を市町別に見ると,最
お住まいの市町
(人)
10 9
8
も多いのが東町の9人,吉松町7人,祁答
やってみたい人 70人
院町・樋脇町の6人,横川町・牧園町が5
人と続いています。
7
6 6
6
5 5
4 4 4
4
3 3 3
2 2 2
2
1 1 1 1 1
0
薩摩 町
菱 刈町
東 郷町
長島 町
出水市
高 尾 野町
大口市
川内市
阿久根市
入来町
鶴田 町
宮之城町
野田 町
霧島町
栗 野町
牧園 町
横川町
樋 脇町
祁 答 院町
吉松 町
東町
0
- 61 -
図表3−3−23
また,年代別では50代の人が最も 多く
年代・性別
(人)
29人で,全体の46%を占めます。次いで40
やってみたい人 70人
30
代,60代となり中高年層に興味のある人
女
5
25
が多いことが分かります。
20
男
さらに男女別では,男性が圧倒的に多
15
5
0
24
4
10
1
1
2
2
9
く,70人中54人が興味を示して います。
1
4
9
8
20代 30代 40代 50代 60代 70代
(7)グリーン・ツーリズムを成功させるために行政になにを希望しますか。
(複数回答方式)
あなたが,都市住民との交流(グリーン・ツーリズム)に参加しようとした場合,これ
を成功させるために,行政等に希望したいことは何ですか。の問に対して,
「公民館の活用」が193名(32.3%),「先進地の情報提供」192名(32.1%),「都市住民
へのPR活動」168名(28.1%),「講習,研修会開催」163名(27.3%)と続いています。
その他は,交通機関の充実,公民館等施設の使用後のマナーの悪い場合の責任,我が町
でもグリーン・ツーリズム活動をしているのか?,生産者にいいものはどんなものか良く
理解させること,等が挙げられています。
図表3−3−24
グリーン・ツーリズムの成功のために行政等に希望したいこと
公民館の活用
ユニークな交流施設の建設
経営ノウハウに関する講習
先進地の情報提供
新しい販売ルートの開拓
都市住民に対するPR活動
関連法案の規制緩和
講習・研修会開催
広域的な推進団体の組織化
アンテナショップの開設
新たなイベントの開催
ホームページの充実
その他
無回答
193
147
84
192
67
168
32
163
143
31
84
73
18
44
0
50
100
150
200
250
(人)
(8)都市農村交流によって地域はどうなると思いますか。(複数回答方式)
あなたの地域(北薩地域)で,都市農村交流事業をすることによって,地域はどうなる
と思いますか。の問に対して,
「地域が活気づく」と答えた人が最も多く,315名・52.6%の人が回答し,次いで,
「お年寄りの生きがいができる」188名で31.4%と続いています。
否定的な意見としては,「都市農村交流は一部の人だけである」「奉仕活動が多くなる」
などもありましたが総数ではわずかでした。 年代別の結果でも,大きな差異はみられま
- 62 -
せん。
図表3−3−25
都市農村交流事業をすることによって地域はどうなりますか
地域が活気づく
商売が出来、所得が得られる
地域に移住する人が増える
お年寄りの生きがいができる
地域の歴史・文化に誇りが持てる
都市農村交流活動は一部の人だけである
奉仕活動が多くなる
多くの人が来て、風紀が乱れる
農林業や漁業が衰退してしまう
大した影響はない
わからない
その他
無回答
315
121
165
188
119
78
136
20
4
38
48
2
23
0
100
200
300
400
(人)
図表3−3−26
地域が活気づく
商売が出来、所得が得られる
地域に移住する人が増える
お年寄りの生きがいができる
地域の歴史・文化に誇りが持てる
都市農村交流活動は一部の人だけである
奉仕活動が多くなる
多くの人が来て、風紀が乱れる
農林業や漁業が衰退してしまう
大した影響はない
わからない
その他
無回答
(%)
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 無回答
22
23
19
26
28
26
40
10
11
12
10
7
9
20
10
9
14
14
13
13
0
14
14
17
13
16
16
20
8
13
7
11
8
10
0
8
10
15
11
10
8
0
10
8
7
5
6
5
0
6
1
2
2
1
1
0
2
0
0
0
0
1
0
100
2
3
2
4
2
3
0
6
5
2
2
4
7
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
1
2
2
3
20
- 63 -
総計
25
10
12
15
9
11
6
2
0
3
4
0
2
4
交流施設利用者への調査
1.アンケート調査の概要
1)調査目的
北薩地域に整備されている農林水産物直売所やレストラン,体験施設などの交流施設を
訪問した利用者(入り込み客)に対して,その訪問形態(目的・きっかけ・人数など)や
その施設の利用回数,満足度,施設利用上の要望等を調査し,今後のグリーン・ツーリズ
ムへの活用法を検討するために調査を行いました。
2)調査方法と回収状況
北薩地域4市17町に設置されている農林水産物直売所やレストラン,温泉施設などの交
流施設の代表者等の協力を得てアンケート調査票を準備し,利用客にアンケートに回答し
てもらいました。
記入後は「アンケート回収箱」に投入す方法で調査を進めました。
アンケート調査票を置く施設の選定については,利用者(入り込み客)の多い施設を町
担当者に選定していただきました。
調査時期は9月∼10月で,施設利用者からの回答数を各市町から40人ずつ回収すること
を目標に置きましたが,21市町・32施設で759人から回答を得ました。
3)結果の要約
●759人の回答者は,北薩地域の人が主体ではありましたが,鹿児島市内や県外の人も多
く含まれています。
●施設を訪れた目的は,回答者の半数以上が女性ですが,「自然を楽しむ」が最も多く
次いで「買い物を楽しむ」,「のんびり過ごす」,「食べ物を楽しむ」と続きました。
●交通手段は「自家用車利用」が圧倒的に多く(86%),バス利用者も6%います。
●施設の利用状況については,初めての人が1/3で,他は「2回目以上」の人です。
常連客が多いことが伺えます。
●また,グリーン・ツーリズムに関する興味あるものは,「自然探索」,「果物摘み」,「そ
ば打ち」「陶芸」「川釣り・川遊び」等に多くの関心を集めています。
●このように,交流施設の多くが買い物など日ごろの生活と深い関わりを持ち,かつ,自
然とのふれあい・心の癒しの場,交流の場としての存在感は大きく,多くの住民に重宝が
られていることから,これらの交流施設をグリーン・ツーリズム推進の核として活用して
いくべきだと考えます。
- 64 -
2.回答者の属性
図表3−4−1
あなたの年代は
7人
無回答
10代
(0.9%)
30人
(3.9%)
回答者の年代別では,50代(24
(12.1%)
70代
53人 (7.0%)
(1)年代構成
20代
60代
30代(17%)60代(16% ),20代(12
(17.4%)
92人
21市町
(16.2%) 32施設
50代
30代
177人
%),70代,20代となり,ほぼ満遍
なく幅広い層から回答を得ました。
132人
759人中
%)が最も多く,以下40代(19%),
40代
(23.3%)
145人
123人
(19.1%)
図表3−4−2
あなたの性別は
(2)性別
無回答
45人 (5.9%)
男女別では,女性が52%で半
数以上を占めています。無回答
女
393人
21市町
32施設
759人中
(51.8%)
が6%います。
男
321人
(42.3%)
(3)住まい(利用者の住所)別には
交流施設を訪れた人の住まいは,北薩地域4市17町の住民が主体ですが鹿児島市内やそ
の他の地域からも北薩地域の交流施設を利用していることが分かります。
その他の地域の中には,姶良南部の人が33人,熊本県17人,宮崎県16人,福岡県11人,
愛知県4人,東京都4人,長崎県3人,広島県3人,大阪府3人など県外の人も多く利用して
います。
鹿児島市内の利用者は95人ですが,それを年代別に見ると50代が最も多く,次いで40代,
20代,60代,70代と続きます。
また,訪問回数を見てみると「初めて」が46%で最も多く ,「2回目」が17% ,「3回
目以上」37%となっており,かなり多くの人が固定客と見られます。
北薩地域の中では,川内市,出水市,大口市など市部の利用者が多く,他の地域も人口
- 65 -
の過小や施設の利用状況による差が見られます。
図表3−4−3
お住まいの場所は
川内市
14
樋脇町
10
入来町
20
東郷町
宮之城町
24
鶴田町
6
薩摩町
14
祁答院町
出水市
25
阿久根市
8
野田町
13
高尾野町
33
東町
7
長島町
大口市
23
菱刈町
28
横川町
13
栗野町
10
吉松町
牧園町
16
10
霧島町
鹿児島市
18
日置郡
肝属郡 2
4
曽於郡
その他
10
無回答
0
20
82
40
55
52
95
127
40
60
80
100
120
140
(人)
3.アンケート結果
(1)今回の訪問はどなたといらっしゃいましたか
図表3−4−4
今回の訪問はどなたといらっしゃいましたか
その他
無回答
32人 (4.2%)
10人
(1.3%)
家族(子供連れ)
団体
67人 (8.8%)
172人
ひとり
21市町
152人
32施設
(19.9%)
759人中
(22.5%)
恋人
(2.6%)
最も多く,以下「夫婦 」,「友
人・知人 」,「ひとり」が20%
の同数で続いています。
また,団体での利用者も9
%います。
施設への訪問形態は,多く
の利用者が複数で訪れていま
夫婦
す。
155人
友人・知人 (20.3%)
20人
「家族(子供連れ」が23%で
156人 (20.4%)
複数回答有
- 66 -
(2)こちらまでの交通手段は何ですか
図表3−4−5
交通手段は「自家用車」が圧
こちらまでの交通機関
(3.9%)
倒的に多く86.4%を占めます。
(0.9%)
他にはバス利用者が5.6%いま
(0.4%)
(1.7%)
す。
自家用車
(1.0%)
バス
(5.6%)
鉄道
21市町
レンタカー
32施設
タクシー
759人中
自家用車
その他
(86.4%)
無回答
661人
(3)ご訪問の目的は何ですか(複数回答可)
図表3−4−6
ご訪問の目的は何ですか
自然を楽しむ
複数回答での結果,多様な
176
食べ物を楽しむ
143
買い物を楽しむ
目的を持って訪問しています。
163
新しい発見を求める
最も多いのが「自然を楽しむ」
52
のんびり過ごす
で,次いで「買い物を楽しむ」,
159
人とふれあう
「のんびり過ごす 」,「食べ物
43
景観を楽しむ
83
他の用件できたついで
を楽しむ 」,「景観を楽しむ」
129
その他
などが上位を占めています。
115
無回答
9
0
50
100
150
200
(人)
〔鹿児島市民の北薩地域の交流施設を訪問した目的〕
図表3−4−7
これを鹿児島市民分だけをピッ
鹿児島市民の訪問目的
クアップしたのが左のグラフです
95人中 複数回答
自然を楽しむ
食べ物を楽しむ
買い物を楽しむ
新しい発見のため
のんびり過ごす為
人とふれあうため
景観を楽しむため
他の用件できたついで
その他
無回答
32
が,同様な傾向です。
24
19
5
従って,自然の豊かな地域で,
26
9
のんびりと 買い物をしたり・食し
18
14
たりすることを目的に訪れた人が
19
多いことを示しています。
2
0
10
20
30
40
(人)
- 67 -
(4)ご訪問のきっかけは何ですか(複数回答可)
図表3−4−8
訪問のきっかけで多いのが
ご訪問のきっかけは何ですか
友人・知人から聞いて
家族から聞いて
通りがかり
インターネット
雑誌
新聞
テレビ
ラジオ
案内パンフレット
その他
無回答
「通りがかり」と「友人・知人
227
79
230
から聞いて」が極端に多いよう
です。
17
27
それに比べて「インターネッ
10
ト・雑誌・新聞・テレビ・ラジ
10
5
オなど」は少ない傾向です。
51
134
31
0
50
100
150
200
250
(人)
(5)ご訪問は何度目ですか(1つ回答)
図表3−4−9
ご訪問は何度目ですか
その施設を訪問した回数は,
無回答
「3回目以上」が半分以上の55%
13人 (1.7%)
を占めており ,「2回目」が11%
はじめて
3回目以上
241人
21市町
418人
(31.8%)
32施設
で,合計すると3分の2以上の人
がその施設の固定客と見られま
759人中
(55.1%)
2回目
す。
このような固定客をいかに大
事にするか が今後の施設運営の
(11.5%)
87人
課題と思われます。
〔鹿児島市民の年代別利用者数と訪問回数〕
図表3−4−10
鹿児島市民の年代別訪問回数
鹿児島市民の施設利用者
95人中
はじめて
2回目
を年代別に見たのが左のグ
3回目以上
ラフです。
20代
これによると,50代が最
30代
も多く,次いで40代,20代
40代
となります。また訪問回数
50代
が3回目以上が最も多いの
60代
が50代です。
20代の若い人は初めての
70代
0
5
10
15
20
25
- 68 -
30
(人)
人が多い結果となりました。
(6)再度訪問したいと思いますか(1つ回答)
図表3−4−11
「再度訪問したい」と答えた人が全体の
再度訪問したいと思いますか
77%を占め,圧倒的です。
無回答 17人
(2.2%)
「思わない」と答えた人の理由は明確で
わからない
思わない
27人
はありませんが20∼30代の人が多い傾向
127人
(16.7%)
21市町
32施設
759人中
(3.6%)
です。
思う
588人
(77.5%)
(7)この地域でゆっくり過ごせる宿泊施設があれば宿泊されますか(1つ回答)
図表3−4−12
ゆっくり過ごせる宿泊施設があったら宿泊しますか
「宿泊する」が38%で最も多く ,「宿
(11.9%)
泊しない」は25%となっています。
無回答
したがって,地域の良さが十分味わ
90人
わからない 21市町
えて,宿泊客が満足するような宿泊施
する
設の整備が必要かと思われます。
32施設
290人
759人 (38.2%)
(24.8%)
188人
しない
191人
(25.2%)
(8)グリーン・ツーリズムに関係することで興味のあるのはどれですか(5つ以内)
「グリーン・ツーリズム」について興味あるものを5つ以内で選んでいただきました。
その結果,最も多いのが「自然探索」で,
「果物摘み」,
「そば打ち」,
「川釣り・川遊び」,
「陶芸」,が上位5位にランクされます。
他には ,「歴史探訪 」,「キャンプ 」,「天体観測 」,と続き,資源や自然の豊かな地域で
の生活を味わいたいという意向が強く見られます。
また ,「そば打ち体験 」,「陶芸体験」の他に ,「炭焼き 」,「木工 」,「竹細工 」,「田植え
・収穫」などの作業体験にも関心を寄せています。
更に50人弱の人が「農家民宿」に興味を持っており,注目すべきことです。
このような交流施設は,都市住民への情報発信基地として,さらに都市住民と地域住民
との交流の場として貴重な存在であり,今後グリーン・ツーリズムを推進していく上で
「核」として大いに活用すべきもので,計画策定に当たって十分考慮すべきものであると
考えられます。
- 69 -
図表3−4−13
グリーン・ツーリズムに関係することで興味のあるのはどれですか
自然探索
歴史探訪
川釣り・川遊び
登山
天体観測
田植・収穫
果物摘み
茶摘
棚田石積み
炭焼き
木工体験
竹細工
陶芸
そば打ち
自然体験
学習体験
山村留学
農業ボランティア
農園オーナー
市民農園
キャンプ
別荘
田舎暮らし
農家民宿
無回答
267
127
175
91
107
35
191
29
31
73
61
67
182
197
97
22
5
25
36
29
115
62
64
47
0
50
95
100
150
200
250
300
(人)
上記の調査項目の他に,施設利用者の旅行経路・回遊状況を調査するために,次の項目
について調査しました。
①出発地点,②寄って来た所,③これから行く所,④よく利用する施設,⑤施設を訪問
して満足した点・不満足な点,⑥施設の改善を要する点,⑦今回の訪問で最も楽しみにし
ている施設等についてそれぞれ記述していただきました。
取りまとめにあたり,759人から膨大な数の場所や施設名が挙げられており,地域全体
での取りまとめは極めて多岐でかつ複雑であること等の理由から2つの地域について事例
としてまとめました。
- 70 -
事例−1
川内市住民の回遊(交流施設利用)状況
◆川内市内の交流施設を訪れた82人が,どこを出発し,どこを経由して,これからどこに
行こうとしているか回遊状況を見るために,川内を事例にまとめてみました。
1,出発地点はどこですか
図表3−4−14
出発地点はどこですか
●出発地点は,川内市内からが67人で,
(14.6%)
川内市内出身者が圧倒的に多く,82%を
無回答
川内市外から
(3.7%)
占めました。
12人
3人
82人中
川内市内から
67人 (81.7%)
2,寄ってきた所はどこですか
図表3−4−15
寄ってきた所はどこですか
川内市内
6人
(7.3%)
回答者の中で川内市内から寄った人は
僅かに6人(18%)で,残りの84%の人は川
川内市外
無回答 82人中
32人
44人
(53.7%)
●82人のうち回答した人は38人ですが,
内市外から訪れています 。(無回答の中
には,どこにも寄らずにこの施設を直
(39.0%)
接訪問した人も含まれていると思われ
ます。)
3,アンケート調査に応じた所(交流施設)
●82人の人が,アンケート調査に答えた場所がどこかを見ると,川内市内のせせらぎ館が
最も多く全体の約32%を占め,次いで東町の川床ふれあい館(12%),樋脇町の(株)田苑酒
造(9%),以下樋脇町の道の駅,東郷町清流館,横川町,祁答院町,長島町などとなってい
ます。
このように,近隣の地域内交流施設をそれぞれに訪れていることがわかります。
- 71 -
図表3−4−16
アンケート調査に応じた所・施設名
東町川床ふれあいの郷
10
樋脇町(株)田苑酒造
7
樋脇町道の駅遊湯館
5
東郷町清流館
5
横川町物産館
4
祁答院ロード51
4
道の駅長島
4
入来町きんかんの里
2
クレインパーク出水
2
東町温泉センター東泉望
2
薩摩町観音滝温泉
2
道の駅阿久根
2
霧島町神話の里
2
その他
0
2
5
4
6
8
10
12
(人)
4,これからどこへ行きますか。
図表3−4−17
●これから行く所は,川内市内と答え
これからどこへ行かれますか
た人は51人中僅かに14人で全体の27%
しかなく,73%の人は川内市外へ行く
川内市内へ
と答えています。
14人
このように,回遊状況は複雑で,多
51人中 (27.4%)
方面にわたっています。
川内市外へ
37人 (72.6%)
5,あなたの好きな場所・良く利用する施設はどこですか
◆「あなたが日ごろ良く利用する施設や好きな場所はどこですか」について記述してもら
ったところ,82人の中で33人から回答を得ました。
●その中で最も多かったのが川内高城温泉が7人,次いで川内せせらぎ館と東郷ゆったり
館が4人でならび,以下長島方面と霧島方面が3人,他は宮之城町ちくりん館・鶴田町あび
ーる館などが1人ずつ挙げています。
それぞれ,自分の生活の中に直結しており,買い物などもしやすい所を挙げているので
はないかと思われます。
- 72 -
図表3−4−18
私がよく行く施設・好きな施設
川内高城温泉
川内せせらぎ館
東郷ゆったり館
長島方面
霧島方面
宮之城ちくりん館
宮之城町平川郷
阿久根マキオ
鶴田町あびーる館
栗野町図書館
いきいきくりの郷
祁答院町いこいの村
樋脇遊湯館
ぶどう狩り
みぞべ特産物店
田浦の道の駅
サンアリーナ
7
4
4
3
3
1
1
1
1 1
1
1
1
1 1
1
1
0
事例−2
2
4
6 (人) 8
「川内せせらぎ館」でアンケート調査に答えた26人の回遊状況
1,出発地点はどこですか
◆川内せせらぎ館を訪れた26人がどこを出発し,どこを経由して,次はどこに行こうとし
ているかを見るためにまとめてみました。
図表3−4−19
出発地点はどこですか
●26人のうち19人(73%)が川内市内を
無回答
出発しています。残りの7人は無記入
7人
でした。
(26.9%) せせらぎ館
26人中
川内市内
(73.1%)
19人
2,寄ってきた所はどこですか
図表3−4−20
地点
人数
高城温泉
1
無回答
25
計
●寄ってきた所はどこですかの質問に対して,1人だけが
高城温泉と答えた以外は無記入でした。
26
- 73 -
3,これからどこへ行きますか
図表3−4−21
地点
人数
●これから行く所を回答した人は僅かに5人で,これから
食事へ
2
行く所は「食事」が2人で,他は高城温泉・自宅・出水へ
高城温泉へ
1
と答えています。
自宅へ
1
出水へ
1
無回答
21
計
26
4,あなたの好きな場所・よく利用する施設はどこですか
図表3−4−22
地点
人数
●回答者8人のうち半数の4人が高城温泉,せせらぎ館3人,
高城温泉
4
サンアリーナ1人となりました。回答者は僅かでしたが,
せせらぎ館
3
よく利用する施設は,事例−1と同様に生活と直結してい
サンアリーナ
1
る施設(くつろぎや買い物をする所)として地域住民から
無回答
18
重宝がられ,また利用されなければならない施設として健
全な利活用が望まれます。
- 74 -
5,市町実務担当者への調査
1)アンケート調査の概要
(1)調査目的
それぞれの市町ではどのような取り組みで「グリーン・ツーリズム」を推進しているの
か,またどのような課題があり今後どう取り組もうとしているのかを検討するために実施
しました。
(2)調査方法と回収状況
調査票を直接,21市町の担当者あてに発送し,回答後は郵送にて回収しました。
全市町から回収できました。
(3)調査結果の要約
●調査地域の各市町で,グリーン・ツーリズムに関する振興計画を作成した市町は僅か
6市町で29%にすぎません。
●他の市町と姉妹提携し交流を続けている市や町は数ヶ町に見られます。その交流内容は,
各施設が行うイベントへの参加や相互交流,農水産物販売拡大に繋がる作業体験や宅配便
契約等その内容も複雑です。
●また,グリーン・ツーリズムの受入先となる市町が,グリーン・ツーリズムに参加する
都市部の人に発する情報としては,新聞や雑誌,広報誌等を使って「ふるさと特産品」
「自然景観」「作業体験」「温泉・ケアハウス」「イベント」など田舎を前面に打ち出す情
報が圧倒的です。
●グリーン・ツーリズムに対する取り組みについては,消極的な市町も見られますが,総
体的には取り組まねばならないとしています。
●それを推進している組織もまだなく,今後組織化やインストラクターやコーディネータ
ーの育成が課題だとしています
※したがって,今後グリーン・ツーリズムの推進のポイントとなる点は,市町の連携を
深めながら「豊かな自然・環境・人」を考慮した計画づくりが重要だと思われます。
- 75 -
2)アンケート結果
(1)これまで,グリーン・ツーリズム振興計画を作成したことがありますか。
図表3−5−1
振興計画を「作成したことがない」
グリーン・ツーリズム振興計画を作成したことがありますか
市町が,14市町で ,「作成したことがあ
無回答
る」は,6市町でした。無回答が1市町
でした。
1市町
ある
21市町 6市町
ない
14市町
図表3−5−2
図表3−5−3
昨年度の観光レジャー客数の傾向
昨年度の観光レジャー客数の傾向
増加傾向
2市町
増加傾向
5市町
無回答
無回答
8市町 日帰り客数
7市町
現状維持
4市町
減少傾向
宿泊客数 現状維持
5市町
減少傾向
4市町
7市町
(2)都市や都市生活者との交流の現状について
問1
交流の実態(一つだけ回答)
図表3−5−4
交流の実態
無回答
交流「している」が多くて12市町, 次
1市町
が,「していない」が6市町でした。
他市町村との姉妹締結市町は宮之城
していない
町,鶴田町,菱刈町,牧園町 の4町でし
た。
6市町 21市町
している
計画中
12市町
2市町
- 76 -
問2
交流の形態と相手先は(複数回答可)
図表3−5−5
それ以外の交流(記入分のみ)
市町村との それ以外 無回答
姉妹提携
市町名
の交流
4
相
入来町
11
7
手
先
問わない
宮之城町 県内外の都市部在住の社会人及び大学生
鶴田町
種子島
市町名
相手先
祁答院町 鹿児島市名山小学校5年生と父母
鶴田町
青森県鶴田町
薩摩町
菱刈町
喜界町
高尾野町 不特定多数
牧園町
長崎県小浜町
長島町
鹿児島市内在住市民
岡山県和気町
横川町
関東一円(関東横川会)
栗野町
関東,福岡
沖
宮之城町 里村
問3
鹿児島生協
交流の内容として
図表3−5−6
交流の内容
相互訪問
姉妹都市以外の交流内容は,「イベ
2
宅配便(産直)契約
農業・農村体験
化交流」が多く「農業・農村交流」
3
スポーツ・文化交流
が3市町で行われていました。
4
イベント参加
6
農産物販売(青空市場)
2
山村留学
1
その他
1
0
問4
ント参加 」「宅配便 」「スポーツ・文
5
その他・・・・田植え
2
4
6
8
(市町数)
行政して感じている交流の意義については(それぞれ2つまで選択可)
図表3−5−7
経済的効果としては,「地域
a 経済効果
地域特産物等の販路拡大
11
観光客等の誘致
町 が答え,次いで「観光客等
7
観光の通年化
の誘致」が7市町,観光の通年
2
企業等からの資本投資 0
化が2市町,農業者の所得向上
雇用機会の増大 0
交流人口増による農業者等の所得向上
1市町が答えています。
1
社会的効果として,「文化・
その他 0
0
特産物等の販路拡大」に11市
人の交流」が12市町,「知名度
2
4
6
8
10
12
(市町数)
の交流」が8市町次いで,郷土
意識の向上で5市町が答えてい
ます。
- 77 -
(3)北薩地域にある宿泊施設の現状
問5
宿泊施設の状況についてあるものに○をつけて,その数を記入してもらいました
北薩地域には,多種多様な宿泊施設が存在しています。まず,市町別に見ると収容人員
が最も多い市町は,牧園町がトップで,霧島町,川内市,出水市,樋脇町,阿久根市,
宮之城町の順となります。軒数の多い市町は,牧園町,川内市,阿久根市,出水市,霧島
町,菱刈町となっています。
図表3−5−8
b 社会的効果
文化・人の交流
12
知名度の向上
8
人材の確保 0
都市生活者の定住化 0
郷土意識の向上
5
その他 0
0
2
4
6
8
10
12
14
(市町数)
代表的な宿泊施設のトップ5は,以下のようになっています。
図表3−5−9
軒数(軒) 収容人員(人)
ホテル(12市町)
44
8,222
旅館(16市町)
91
3,942
民宿(9市町)
29
668
バンガロー(11市町)
63
444
9
221
自炊施設(1市町)
図表3−5−10
(軒)
北薩地域の代表的な宿泊施設
100
(人)
10,000
軒数(軒)
80
収容人員(人)
60
8,000
6,000
4,000
2,000
0
40
20
0
ホテル
旅館
民宿
バンガロー 自炊施設
- 78 -
図表3−5−11
ペ
ン
シ
国
民
宿
舎
ユ
温 町
泉 民
宿 セ
ン
タ
自
炊
施
設
そ
の
他
合
計
ー
国
民
保
養
セ
ン
タ
ー
ン
市町名
の自 バ
研然 ン
修休 ガ
ス
・ 養 ロ
ホ
宿村
テ
泊等
ル
施補
設助 棟
事
業
29 1 1
1
4 63
668 68 35 180 199 544
3
83
民
宿
ー
地
域
旅
館
ョ
ホ
テ
ル
︵
ー
︶
北薩地域 計
川内市
樋脇町
入来町
川
薩
地
域
東郷町
宮之城町
鶴田町
薩摩町
祁答院町
計
出水市
阿久根市
出
水
地
域
野田町
高尾野町
東町
長島町
計
大口市
菱刈町
伊
佐
・
姶
良
地
域
横川町
栗野町
吉松町
牧園町
霧島町
計
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
軒数
収容人数
44
91
6
8,222 3,942 191
10
11
2
604
357 60
4
8
407
380
1
15
3
270
1
12
7
340
3
110
1
23
1
147
1
100
19
31
1,528 1,222
6
14
465
400
3
7
312
279
1
39
2
60
4
98
1
28
0
0
0
0
0
0
3
160
2
2
200
11
977
1
33
6
24
10
80
8
40
1 24
39 144
13
65
6
36
1
6
24
679
4
159
7
130
6
196
0 13
0 224
1
13
5
70
0
0
0
0
0
0
3 19
160 101
5
30
5
50
6
30
1
2
20
50
10
14
1
2
1
4,020 1,190 23 150
180
2
7
3
4 1 1
1,644
512 108 113 68 35
14
36
4 12 1 1
1
5,717 2,041 131 346 68 35 180
1
25
2
140
1
24
0 20
0 299
2
- 79 -
2 1
9 4
256
40 30 221 31 14,371
26
1,104
2
14
40
827
1
15
2
51
4
14
31
641
1
10
30
164
12
250
9
140
2 1
0 4
88
40 30
0 31 3,192
21
893
26
816
0
0
8
36
7
0
8
396
0 0
0 0
70
0 0
0 0 2,141
11
235
17
250
6
30
2
0
4
95
9
39
221
5,924
19
2,504
0 0
9 0
98
0 0 221 0 9,038
(4)情報発信の現状
問6
都市に向けて発信したい情報について(複数回答可)
「ふるさと産品」が16市町が,ついで「自然景観」が14市町,「農業・農村体験案内」
が11市町で答えています。
図表3−5−12
都市に向けて発信したい情報
自然景観
14
農業・農村体験の案内
11
イベント
10
ふるさと産品(特産品)
16
温泉・クアハウス
10
伝統文化・文化施設
4
名所・旧跡
8
その他 0
0
問7
5
10
15
20
(市町数)
情報発信のために使う媒体としては何があるか(複数回答可)
「新聞・雑誌」,「地方自治体の広報」「ラジオ・テレビ」と答えています。
図表3−5−13
情報発信のために使う媒体
新聞・雑誌(記者クラブ)
14
地方自治体等の広報
10
テレビ・ラジオ
10
DM
1
アンテナショップ
1
都会の広報事務所 0
ふるさと情報センター 0
地方活性化センター 0
その他
7
0
2
4
6
8
10
12
14
16
(市町数)
(5)今後の観光・レジャーに対する投資の基本的な方向について
問8
観光投資の基本的方向について(1つだけ回答)
14の市町で「自然環境・農村と調和のとれた投資をする」と答えています。
農村環境や自然を大切にしながらの投資の方向が見えています。
- 80 -
図表3−5−14
観光投資の基本的な方向
今より積極的に大規模投資をする
1
現状維持を基本に追加投資をする
2
自然環境・農村と調和のとれた投資をする
14
投資を抑制する
2
今後投資をしない 0
無回答
2
0
2
4
6
8
10
12 14 16
(市町数)
(6)グリーン・ツーリズムへの取り組み意向
問9
グリーン・ツーリズムへの取り組みについて
「是非取り組みたい」が3市町,「できれば取り組みたい」が13市町,合計で16市町(80
%)が取り組む意向を示しています。
図表3−5−16
グリーン・ツーリズムへの取り組み意向
1市町
ぜひとも取組みたい
3市町
3市町
できれば取組みたい
1市町
21市町
取組みたいとは思わない
わからない
13市町
無回答
問10
推進の際の運営面の課題について
運営面での課題として,「観光農林漁業の組織化」が多く37.1%,ついで「インストラ
クターの養成」22.9%,
「企画コーディネーターの育成」20%と続いています。その他は,
「農家からの希望がない」という意見が挙げられています。
- 81 -
図表3−5−17
グリーン・ツーリズム推進の際の運営面での課題
1件
3件
(2.9%)
(8.6%)
13件
7件
(20.0%)
観光農林漁業の組織化等
21市町中 (37.1%)
35件
インストラクターの養成
環境衛生面の指導研修
(8.6%)
企画コーディネーターの育成
8件 (22.9%)
3件
接客のマニュアル等の整備
その他
(7)グリーン・ツーリズム推進のための組織・関連施設整備・サービスについて
問11
関係機関団体の性格と名称について
法人以外の団体がある市町が10市町で,「いずれもない」「無回答」が10市町で答えて
います。
図表3−5−18
回答数
法人の団体がある
0
法人以外の団体がある
10
第三セクターがある
1
いずれもない
6
無回答
4
法人以外の団体がある↓
入来町
きんかんの里ふれあい館(ふれあいの里営農組合)
東郷町
東郷町観光協会
宮之城町
宮之城町観光協会
鶴田町
観光協会
出水市
北薩摩体験型観光推進協議会
阿久根市
阿久根市観光協会
長島町
長島町グリーンツーリズム推進協議会
大口市
Aコープ田植え交流事業
グリーンツーリズムインヒライズミ&フケ
栗野町
霧島山麓くりの観光協会
霧島町
国立公園霧島観光協会
第三セクターがある↓
祁答院町
いこいの村
- 82 -
問12
民宿・公的宿泊施設等による組織・団体等の有無一元化の状況については
図表3−5−19
回答数
市町村の民宿や公的宿泊施設による組織・団体がある
2
そのような組織・団体ができる見込みがある
2
そのような組織・団体ができる見込みはない
9
わからない
3
無回答
5
組織,団体が出来る見込みないが9市町が答えています。
問13
今後整備を急ぐ公共施設は何か
市町名
名称
東郷町
㈱東郷温泉ゆったり館
霧島町
国立公園霧島観光協会
(3つまで回答可)
今後,整備を急ぐ公共的施設としては,「農産物等販売施設」「交流施設」「体験圃場整
備」と続いています。その他は,「特になし」ということでした。
図表3−5−20
今後整備を急ぐ公共施設
交流施設
7
道路
4
下水道処理施設
3
体験用圃場整備
6
農産物等販売施設
8
講演・広場
1
その他
1
0
問14
2
4
6
8
10
(市町数)
今後の宿泊施設の整備については
今後の宿泊施設整備についての考え方は,「収容能力も整備水準も充分」が43.8%,「収
容能力の増大が必要」が31.3% となっています。
おおむね,現状の施設で充分と思われます。その他は,現状維持,客に魅力ある商品の
開発等挙げられています。
- 83 -
図表3−5−21
今後の宿泊施設の整備について
5市町
7市町
21市町
2市町
2市町
5市町
収容能力も整備水準も十分
収容能力はあるがバス・トイレ等の改善が必要
収容能力の増大が必要
その他
無回答
問15
今後,重点的に整備したい宿泊施設は
民宿が5市町で回答し,次いでホテル,研修宿泊施設となっている。
図表3−5−22
民
宿
軒数
公営の宿泊施設
軒数
ホテル
3
国民宿舎
1
旅館
2
ユースホテル
0
民宿
5
国民保養センター
0
ペンション
0
農林漁業体験実習館等の補助事業の研修宿泊施設
3
その他
0
特になし
1
問16
宿泊施設が直面している課題としては
宿泊施設が直面している課題としては ,「利用客の季節変動が大きい 」「採算が合わな
い」「資金不足」と答え,民宿についての回答も「季節変動が大きい」が多く,次は「サ
ービスが不足」となっています。
図表3−5−23
宿泊施設が直面している課題
5
利用客の季節変動が大きい
1
接客・食事等のサービスが不十分
サービスの基本的知識が不足 0
農繁期とシーズンが重複する 0
バス・トイレ等環境・衛生面の不備 0
4
3
2
1
2
施設の建築・運営費等の資金不足
人手不足 0
0
採算が合わない
その他 0
0
10
3
公営の宿泊施設
2
3
民宿
1
2
4
- 84 -
6
8
10
12
(市町数)
(8)グリーン・ツーリズム関連の先進的な動き
問17
グリーン・ツーリズムを推進する上で参考となる先進的な事例については,
ほとんどの市町が「事例がない」と答え,阿久根市が「魚の加工体験」と回答している。
図表3−5−24
回答数
そのような事例がある
1(阿久根市)
そのような事例がない
17
魚介類を使った加工業が盛んで,観光客
無回答
3
に魚の加工体験をさせる)
問18
→ 魚の加工体験(港町である当市では,
ふるさと体験インストラクター制度の有無については
15の市町で制度がないと答えています。
図表3−5−25
回答数
制度がある
1
制度があると答えた鶴田町
制度を検討中
3
制度はない
15
分野
名称
無回答
2
農業・農産物加工
ソバ打ち,しょうゆ作り,
↓
登録人数
5
わら工芸
林業・林産物加工
竹細工工芸
3
生活・文化・歴史
昔話,歴史,郷土芸能など
26
野外体験・遊び
カヌー
1
その他
パソコン,ソフトテニス,
4
犬の訓練など
問19
自然景観保全のための条例・協定でグリーン・ツーリズムを推進する上で参考と
なるもの
7市町で条例等を設定しており,12市町が条例はない状況です。
図表3−5−26
回答数
立木保存・町並み保存・湖周辺美化など,ふるさとの自
条例等がある
7
然・景観を適切に保全するための条例・協定の申し合わせ
条例等を検討中
0
などがある。
条例等はない
12
無回答
2
(具体的な名称↓)
入来町
入来麓伝統的建造物群保存地区
東郷町
東郷町環境美化推進条例
宮之城町
宮之城町環境美化条例
鶴田町
環境美化条例
出水市
出水市伝統的建造物群保存地区保存条例
長島町
空き缶等ポイ捨て防止条例
牧園町
牧園町生活環境美化条例
- 85 -
(9)今後,グリーン・ツーリズムに取り組む場合のイメージとして
問20
今後各市町で,グリーン・ツーリズムを推進する場合に,核としたい構想として
は
図表3−5−27
市町名
樋脇町
回
答
遊湯館を中心とした町内農産物の販売
温泉客を中心とした宿泊客の増大
スポーツ大会等の開催による地域商店街小売りの活性化
東郷町
フルーツの里東郷
宮之城町
田舎
農作業体験
温泉
鶴田町
豊かな自然環境・環境資源と生かした「人・自然・本物」をキーワードにグ
リーンツーリズムを推進する
農業・林業・水産業・観光業を結びつけた横断的な連携強化を図っていく
出水市
コスモス開花の時期に,いも堀り体験と植木のセリ体験
祁答院町
農業
長島町
推進協議会の充実
受入農家の登録
情報の発信
大口市
一部の地区で行っている事業を全市地区への普及を目指す
現在は,子どもの交流事業(夏休みだけ)のみなので,これを年齢幅を広げ
てあらゆる交流事業を展開していきたい。
菱刈町
農業体験
自然とのふれあい体験
横川町
農業交流センターとバンガローを核として,体験農園や,園芸,畜産農家で
の実習や研修を行い,都市と農村の交流を深めて,本町の特色ある農業や豊
かな自然を活用した発展を図っていきたい
吉松町
吉松町の歴史を活かしたグリーン・ツーリズム
温泉を活かしたグリーン・ツーリズム
牧園町
お茶摘み,田植えなど修学旅行生を対象とした農業体験
霧島町
インストラクター制度を取入,農業・林業等の労働体験の実施
霧島山登山による霧島の歴史,自然環境等の学習体験
(10)都市側への要望
問21
都市からの訪問者に受け入れ側として最も望みたいこと(具体的に)
- 86 -
図表3−5−28
市町村
回
答
宮之城町
田舎なので歩くことが多いということは,少し考えていて欲しい。
鶴田町
グリーンツーリズムを通して鶴田のファンになってほしい
出水市
通過型ではなく,滞在型のツーリズム(宿泊を伴う)
長島町
農村の理解
大口市
一度に多くの体験をすることを望んでほしくない。ひとつの体験をある期間
1,自然環境に対する配慮
2,農村の慣習等に対する理解
のなかで徹底的に体験して欲しい。
菱刈町
町のPR
横川町
自然の大切さや我が国における農業の大切さを学んで欲しいと思う
吉松町
田舎での生活,自然とのふれあい等を通じて人と人とのつながりというもの
を学んでもらい,都市生活に戻ってからも,いろんなことに活かしてもらい
たいと思う。
牧園町
宿泊は牧園町内の旅館・ホテルへお願いしたい。
霧島町
田舎(地元)の多くの事を知って頂く為,学習意欲を強く持って頂きたい
問22
町単位でなく,広域的な都市・農山漁村交流を推進するために,どのようなこと
が重要だと思いますか。については。
図表3−5−29
市町村
樋脇町
回
答
ある程度の重複施設の淘汰,町単位に特色を与え,それを総合的に都市の方
に体験してもらう。
東郷町
情報の共有(各町担当課,施設間),情報の発信
地元住民の意識の高揚と理解
宮之城町
観光ルートの開拓
年間を通じた農作物リストの作成
鶴田町
関係者が他町の地域資源の把握と連携
情報の共有
出水市
情報発信(特にテレビの活用)
長島町
情報ネットワーク等発信
大口市
複数の市町村で組織された広域の組合,団体(例えば農業協同組合など)が
主体となって行う。あるいは,グリーン・ツーリズム推進協議会を複数の市
町村で構成して事業にあたる。
菱刈町
広域市町との連携
吉松町
広域的に行なっていくには,各市町が協力し常に連絡が取れる状況を作り,
情報交換を行う必要があると思う。
牧園町
モデルルートを作り,チラシやパンフレットで旅行代理店や観光情報誌(る
るぶやじゃらん等)に掲載してもらう。
霧島町
各市町の連携を強化し,一部事務組合的な活動が重要
- 87 -
6,交流施設代表者への調査
1)アンケート調査の概要
(1)調査目的
直売所や食堂,作業体験施設などが複合的に整備されている交流施設の運営代表者に,
その施設の建設のための事業名やその施設の利用状況並びに課題等を整理し,今後のグリ
ーン・ツーリズムへの活用について整理する。
(2)調査方法と回収状況
総合交流施設として登録されている北薩地域内の18市町の24施設について同じ項目につ
いてアンケート調査を実施しました。
全ての施設について,代表者の意向を確実に把握するため,各市町実務担当者から施設
代表者にアンケート調査票を配布し,記帳後は返信用封筒で回収した。
回収数は,24施設から100%回収できました。
(3)調査結果の要約
●総合交流施設として登録されている施設の「代表者の声」を直に聞くことができました。
●まず,その施設を建設するために利用した事業は,極めて多種多様な国または県の事業
を導入しています。
●その施設の機能は,農林水産物直売施設やレストラン,体験施設,観光農園や市民農園
など住民の交流を目的にした施設が併設されています。
●ここに訪れる客層は,通りすがりの人や,固定客などが買い物や食事に利用しています
が,年間利用者や売上額にも差があります。概して利用者が多いのが「道の駅」や「直売
所」で,当然売上額も高いです。
●この施設を有効に利用するためにまた売上額を伸ばすために,施設独自でいろいろなイ
ベントを開催しています。横との連携が不足していると思われます。
●施設によっては,施設運営(施設の維持)に課題を持っている所もあります。
これらの施設は,今後のグリーン・ツーリズムに活用する施設として極めて存在価値の高
い施設と位置づけられるものですが,その代表者の意向は必ずしもそのように受け止めて
いないようです。
●従って,今後グリーン・ツーリズムに活用する場合は,施設代表者の意識の改革が最優
先かと思われます。その後体制づくり,役割分担などを明確にし,グリーン・ツーリズム
への重要な施設として利用拡大を図り,地域活性化に繋げたい施設です。
- 88 -
2)アンケート結果
問1
◎
農村交流施設の建設は何の事業で造られましたか
建設のために利用した事業は,極めて多岐にわたっています。
ア,山村振興等農林漁業特別対策事業(新・第三期含む)5施設
イ,新農村地域定住促進対策事業
ウ,中山間地域総合整備事業
2施設
2施設
エ,農山漁村活性化定住圏創造事業
2施設
オ,林業構造改善事業(総合型含) 2施設
カ,ふるさと創生資金
2施設
キ,農村資源活用農業構造改善事業
ク,県単村づくり整備」事業
ケ,都市公園整備事業
コ,過疎債
2施設
サ,無記入
4施設
問2
1施設
1施設
1施設
施設は宿泊できますか
図表3−6−1
施設は宿泊できますか
◎宿泊できる施設は, 24施設中7施設 で,
約29.2%になります。
できる
7施設
◎その施設の収容人員は,最小の施設で
24施設中 (29.2%)
20人, 最大の施設で143人 となり,規模に
大きな差があります。7施設の平均では,
できない
49人となります。
17施設 (70.8%)
問3
運営形態はどうなっていますか
図表3−6−2
運営形態はどうなっていますか
◎「法人経営」と「第三セクター」が3
個人 0
グループ
施設 ,「地区及び集落」と「グループ」
2
法人が経営
が2施設となっています。
3
農業協同組合
「その他」が半数の12施設となってい
1
第三セクター
ます。これを分類すると 地方自治体7施
3
地区及び集落
設,公社・協議会5施設となります。
2
その他
12
0
2
4
6
8
10
12
14
(施設数)
- 89 -
問4
施設はどのような機能を持っていますか
図表3−6−3
施設はどのような機能をもっていますか
◎最も多いのがレストランで,18施
農林水産物等の直売
14
収穫や工芸体験
設に整備されています。
3
市民農園
2
観光農園
2
直売所を有しているのが14施設
で, 11施設に温泉施設が整っていま
レストラン
18
宿泊
また,作業体験のできる施設が3
7
温泉
「その他」の中には,加工品の販
8
0
問5
カ所あります。
11
その他
5
す。
10
15
20
(施設数)
売,会議室,展望所,プール,公園
などがあります。
施設の年間利用者数はどれ位ですか
ア,年間利用者数と
イ,宿泊者数について実数を記入してもらいました。
◎年間利用者は少ない所で約1,000人,多い所で500,000人となっており,施設によりかな
り大きな差があります。
これは,その施設に整備されている施設の状況(機能)によって,利用者・入り込み客
に違いがあるのは当然のことです。
5,000人未満の所が2施設,10,000人未満の施設が3施設です。
24施設の中で,無回答が2施設ありますが,回答のあった22施設の年間平均利用者数は,
139,943人となります。
◎利用者が多い施設は,「道の駅」で,3施設の平均は351,333人となります。
また,農林水産物直売所とレストランを併設している所は全体的に利用者が多いようで
す。
24施設の年間利用者数と売上額
年間利用者数
500,000
年間売上額
400,000
300,000
200,000
400,000
100,000
0
300,000
200,000
100,000
0
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24
施設番号
- 90 -
年間売上額
千円
年間利用者数
人
600,000
図表3−6−4
各施設の年間宿泊者数(記入してある所のみ)
(人)
7,000
◎宿泊者数は,多い所で6千人弱,
5,846
6,000
4,880
5,000
図表3−6−5
最も少ない所は,僅かに20人と
4,598
なっています。
4,000
2,900
2,850
3,000
2,000
1,000
50
0
2
問6
20
3
6
9
16
施設番号
19
23
年間売上額はどれ位ですか
これも代表者に実数で千円単位で記入してもらいました。1ヶ所は無記入でした。
◎年間売上額も施設によってかなり差があります。
最も多い所では3億円を越え,少ない所では100万円未満となっています。
1億円以上を売り上げている施設は8ヶ所で,全施設の35%にあたります。
また,9千万円以下5千万円までの施設が5ヶ所(22%),4千万円以下1千万円までが3ヶ
所となっており1千万円未満が6ヶ所となります。
◎売上額の高い施設は,直売所やレストランを備えている施設は概して売上げが高い傾向
にあります。
なお,直売所や宿泊施設がありながら売上額が少ない施設も見られます。
問7
雇用人員は何人ですか
ア.常勤者数と,イ.臨時雇用者数を実数で記入してもらいました。
◎常勤者がいる所は,24施設中92%に当たる22施設に常勤者を置いています。
残りの2施設は,季節稼働で,臨時雇用者が勤務しています。
常勤者が最も多い所は58人で,その施設は,直売所・レストラン・宿泊施設・温泉施設
等が併設されている所です。
この施設は臨時雇用も16人を採用しており,他の施設に見られない多くの職員を雇用し
ています。
また,最も少ない所は常勤者が1人と臨時雇用者が1人計2人で切り盛りしている所もあ
ります。
また,17施設では季節により臨時雇用を採用しています。
問8
何かイベント的な催しをしていますか
している場合はその内容を記入してもらいました。
- 91 -
図表3−6−6
何かイベント的な催しをしていますか
◎その施設が独自でイベントを実施し
ている所は18ヶ所で,75%です。
その内容は,一年間通してイベント
していない
24施設中
6施設
を開催する所や,季節ごとの感謝祭,朝
(25.0%)
市・青空市などでの農産物の販売,
花
見や花火の開催,コンサート・書道展・
している
18施設
絵画展など,施設開業の節目にPRと,
(75.0%)
入り込み客の増大・確保のためのイベン
トを実施しています。
問9
町内にある他の交流施設(直売所)との連携をとっていますか
図表3−6−7
二者択一で回答してもらいました。
町内にある他の交流施設との連携をとっていますか
◎他の交流施設と連携をとっているかに
ついては,連携しているが10ヶ所の42%,
連携していないが14ヶ所で58%です。
このことは,各施設が単独でイベント
とっている
24施設中
とっていない
14施設
を開催したり,誘客運動したり,また,
10施設
他の施設に負けられないという競争心を
(41.7%)
前面に押し出しているように推察されま
(58.3%)
す。
◎交流施設の数は,県内の他地域に比べて多い地域に属しますが,相互の連携が薄く,自
己完結型の施設運営が多いことが伺える。
◎同じ町内であっても,施設同志の連携不足が気になります。今後の解決すべき課題と思
われます。
問10
施設活用拡大のためにどのような広報活動をしていますか
代表者に記述してもらいました。
◎広報活動は何処の施設も力を入れています。
主な広報手段は,チラシやパンフレットの配布,新聞・ラジオ・テレビ,情報月刊誌,
イベントの企画と開催,ホテル・旅館との連携,旅行誌・外戸本への掲載,インターネッ
トの活用など多くのメディアを活用しています。
また,町広報誌や防災無線を活用したイベントの案内や町内外への出張宣伝販売に努め
ている所など各施設が創意工夫している姿が見られます。
さらに,町出身者に「ふるさと便」として情報を発信している所もあります。
- 92 -
問11
施設運営上の課題は何かありますか
施設の運営上の課題について記述してもらいました。
◎ 施設運営上の課題として最も多いのが,直売所の農産物の安定供給(5ヶ所 ), 施設の
維持管理(5ヶ所),顧客・利用者の拡大(4ヶ所 ),等が多く,近隣に類似の施設が出来
て売上額減少(2ヶ所),人件費確保等経営が難しい(2ヶ所)等となっています。
図表3−6−8
交流施設運営上の課題
直売所の農産物の安定供給
5施設
施設の維持管理
5
顧客・利用者の拡大
4
売上額減少
2
人件費等の確保
2
◎また,情報提供の充実,夜のレストラン集客対策,施設利用者のマナーが悪い,観光地
では繁閑の差が大きい等が課題としてあげられています。
しかし,一方では「駐車場が手狭になって来た」という嬉しい悲鳴を上げている所もあ
ります。
問12
今後,この施設をグリーン・ツーリズムにどう活用して行こうと思いますか。
代表者の考えや意見を引き出すために,それぞれ記述してもらいました。
◎今後のグリーン・ツーリズムの方向付けを見つけるために大いに関心のある項目ですが
代表者から回答が得られました。
グリーン・ツーリズムに対する認識不足や施設運営の方向付けなど施設の代表者にかな
りの意識格差があることがわかりました。
その中で,前向きにグリーン・ツーリズムと向き合っている姿がよく見えるのは,
①
農作業体験を活発にして交流促進をはかりたい・またそうして欲しい(4施設)
②
今ある点の施設を点と結びつけて,グリーン・ツーリズムの中継施設に活用したい
(3施設)
③
地域食材の情報発信基地にしたい(1施設),
④
公園の管理を利用者に体験してもらう(1施設),
⑤
体験型観光の拠点施設にしたい(1施設),
⑥
施設周辺の過疎化がひどく施設の定着のためのPRが必要(1施設),
⑦
GTの事務局として活用している(1施設),
⑧
役場経済課との連携をとっていく(1施設),
⑨
グリーン・ツーリズムはすばらしい考え,集計が終わったら資料の提供を(1施設)
となっています。
- 93 -
7.関係団体・グループへの調査
1)アンケート調査の概要
(1)調査の目的
北薩地域には,商工関係を初め農林漁業に関するいろいろな団体や組織が設置され,情
報交換や生産・販売・開発に関するいろいろな活動を展開しています。
そこで,このような団体や組織がグリーン・ツーリズムに関してどのような認識を有し
ているか,また都市住民との交流で発信する情報は何か,地域の活性化対策についての意
向等を幅広い層から意見を集約するために調査を行いました。
(2)調査方法と回収状況
①調査の方法
本アンケート調査は,市町担当者,農林(水産)事務所,農業改良普及センターの協力
を得て,組織の代表者に対して同一の項目についてアンケート調査しました。
②調査の対象者別回収状況
ア.村おこしグループ13件,商工会青年部11件,イ.観光農園経営者4件,
ウ.酒類製造・販売業者3件,エ.観光バス業者4件,オ.漁業協同組合2件,
カ.生活研究グループ4件,キ.農産加工グループ4件,ク.漁業女性部2件,
ケ.JA女性部4件,コ.林業女性部2件,サ.その他の団体6件,合計60件
回収しました。
(3)結果の要約
●北薩地域にグリーン・ツーリズムを推進することに対する意向としては,回収数60件中
57件(95%)が良いと回答し,都市住民が訪れることを大歓迎しています。
●農村地域の活性化のために必要な対策は,農村住民の意識の醸成と理解の促進が大事で
あり,関係機関の連携や連絡協議会の設立を強く望んでいます。
●都市住民と交流するとした場合,何から始めますかの問に対しては,興味ある人々との
話し合いをし研究会の設立が最も急を要する課題だとしています。
また,先進事例の調査研修も必要だとしています。
●都市住民との交流で発信したい情報は,農村の豊かな自然景観,地域の産物・郷土料理
と答え,前記のアンケート調査結果と同様な結果となっています。
●団体やグループが提案している農村地域の活性化対策としては次のように整理されま
す。
ア
農村の良さ・自然景観・安心安全な食などの情報発信
イ
地域住民の発想の改革・グリーン・ツーリズムは地域全体の問題であるなどの意識
改革
ウ
人材の育成・交通アクセス・地域の環境整備など受け入れ態勢の整備
エ
地域の現状分析,他地域の事例調査,交流の促進や話し合い活動の展開
オ
行政機関の一体化と地域間の連携
カ
都市住民との話し合いによる外部刺激の享受と連携
キ
農村でゆっくり過ごせる経済効果の上がるプランづくり
- 94 -
2)アンケート結果
(問1)あなたは北薩地域にグリーン・ツーリズムを推進することをどう思われますか。
について,質問事項の中から1つ選んでいただきました。
●その結果,グリーン・ツーリズムに関係のある団体や組織の代表者の認識は,「都市住
民が訪れることは良いことだ」と60件中57件(95%)が回答しています。
このことは,都市の住民に農村地域の生の姿を直に見てもらい,交流を通して都市住民
に学ぶと言う姿勢と組織のリーダーとして地域の活性化への意欲が高いことが伺われ,都
市との交流に大きな期待が寄せられているものと思われます。。
図表3−7−1
問1.あなたは北薩地域にグリーン・ツーリズムを推進することをどう思いますか?
質問事項
回答数(件)割合(%)
①都市住民が訪れることは良いことだ。
57
95.0
②都市住民が訪れても,農村は変わらない
1
1.7
③都市住民が訪れることは迷惑だ。
0
0
④特にどうとも思わない
1
1.7
⑤記入なし
1
1.7
しかし,「都市住民が訪れても農村は変わらない」と見ている組織や「特にどうとも思
わない」とする組織もあります。
(問2)農村地域の活性化のために,行政機関や関係者はどのような対策が必要と思われ
ますか。について,5つの質問事項の中から最も重要な事項から順に1から5まで番号をつ
けていただきました。
集計にあたっては,番号ごとに一定のポイントを与え,そのポイント総数の大きいもの
が重要性が高いと判定し順位をつけました。(以下問4まで同じ)
●その結果,最も重要な第1位は,「農村住民の意識の醸成と理解の促進」で,2位が「行
政や関係機関の連携や連絡協議会の設立」,3位は,「受け入れ施設や組織の整備・充実」
となっています。
このように,各組織の代表者は,地域住民の意識改革を訴え,関係機関が連携して連絡
協議会を立ち上げ,さらに,受け入れ態勢の整備を要求しています。
「農村のPR」や「ルートの設定」はその後にという考えです。
図表3−7−2
問2.農村地域の活性化のために行政機関や関係者はどのような対策が必要だと
思われますか?
質問事項
ポイント
順位
1.農村住民の意識の醸成と理解の促進
344
1
2.受け入れ施設や受け入れ組織の整備,充実
302
3
3.モデルルートや観光ルートの設定と開拓
250
5
4.行政や関係機関の連携や連絡協議会の設立
326
2
5.農村の良さの積極的なPR活動
278
4
- 95 -
図表3−7−3
農村地域の活性化に必要な対策
1農村住民の意識の醸成と理解の促進
344
2受け入れ施設や受け入れ組織の整備、充実
302
3モデルルートや観光ルートの設定と開拓
250
4行政や関係機関の連携や連絡協議会の設立
326
5農村の良さの積極的なPR活動
278
0
100
200
300
400
(ポイント)
団体・グループの全体では上記のようになっていますが,これを個別の団体や組織別に
見ると次のようになります。
●村おこしグループの組織は,次のように判断しています。(上位2位まで)
第1位は,農村住民の意識の醸成と理解の促進,第2位は,受け入れ態勢の整備を挙げて
います。
●商工会青年部は,住民の意識の醸成が第1位,2位に連絡協議会の設立を挙げています。
●観光農園の経営者は,連絡協議会の設立が第1位,第2位は受け入れ組織の整備となって
います。
●酒類製造・販売業者と漁業協同組合も同様な順位です。
●観光バス業者は,農村の良さの積極的なPR,受け入れ態勢の整備を挙げています。
●生活研究グループは,農村の良さの積極的なPRと連絡協議会の設立を挙げています。
●農産加工グループは,地域住民の意識の醸成,と連絡協議会の設立
●漁業女性部は,受け入れ態勢の整備とモデルルートの設定
●JA女性部は,受け入れ態勢の整備と連絡協議会の設立
●林業女性部は,モデルルートの設定が第1位,協議会等受け入れ態勢の整備を挙げてい
ます。
これらのことから,団体やグループにより若干の順位の差はありますが,「地域住民と
の話し合いを頻繁に行い,地域住民のやる気を起こさせ,協議会を早く立ち上げる」こと
を強く要望していますので,取り急ぎ小ブロックの,出水地域,川薩地域,伊佐・姶良地
域ごとに協議会設立に向けた話し合いが最重要だと思われます。
- 96 -
(問3)あなたや,あなたのグループが都市住民との交流をすすめるとしたらまず何か始
めますか。に対して,前問と同様に重要な事項から順位をつけてもらいました。
●その結果,最も重要なことは「興味ある人々と話し合いをし研究会の設立」で,第2位
が「先進地視察の実施による研修」,第3位が「交流促進のため実践グループとの交換会」
となっています。
このことは,前問同様,「早い時期に組織をつくり,先進地事例を視察研修して,受け
入れ態勢を整えよう」と意欲的な姿勢が見られます。
とにかく早く動き出そうとする積極的な姿勢が如実に現れています。
このことを受けた体制づくりが急を要する課題だと思います。
以上は,全体の結果ですが,これを団体・グループ別に見ると次のようになります。
●村おこしグループは,次のように判断しています。
第1位に「興味ある人々と話し合いをし研究会の設立」,第2位が「農家民宿など受け入
れ態勢の整備」,としています。
●商工会青年部の組織は,第1位が「先進地視察」,第2位に「実践グループとの交換会」
・「研究会の設立」を挙げています。
●観光農園の経営者は,第1位に「研究会の設立」,第2位に「先進地視察」を挙げていま
す。
●酒類製造・販売業者は,第1位は「研究会の設立」,第2位に「実践グループとの交換会」
を挙げています。
●観光バス業者は,第1位に「先進地研修」,第2位に「研究会の設立」を挙げています。
●漁業協同組合は,第1位に「先進地研修」,第2位に「研究会の設立」と「実践グループ
との交換会」を挙げています。
●生活研究グループは,第1位に「実践グループとの交換会」,第2位に「地域の美化や花
いっぱい運動の展開」を挙げています。
●農産加工グループは,第1位に「研究会の設立」,第2位に「実践グループとの交換会」
を挙げています。
●漁業女性部は,第1位に「先進地視察」,第2位に「受け入れ態勢の整備」を挙げていま
す。
●JA女性部は,第1位に「研究会の設立」,第2位に「美化運動の展開」と「受け入れ態
勢の整備」を挙げています。
●林業女性部は,第1位が「研究会の設立」,第2位に「花いっぱい運動の展開」と「実践
グループとの交換会」を挙げています。
これらのことから,地域住民に対して説明会を開催し,意識を高め,行政等を含む協議
会や,実践者による研究会の立ち上げを望んでいます。
- 97 -
図表3−7−4
問3
あなたや,あなたのグループが都市住民との交流をすすめるとしたらまず何か
ら始めますか?
質問事項
ポイント
順位
1農家民宿などの受け入れ組織の整備
278
4
2興味ある人々と話し合いをし研究会の設立
364
1
3地域の美化運動野はいっぱい運動の展開
226
5
4先進地視察の実施による研修
330
2
5交流促進のため実践グループとの交換会
302
3
図表3−7−5
都市住民との交流は何から始めますか
1農家民宿などの受け入れ組織の整備
278
2興味ある人々と話し合いをし研究会の設立
364
3地域の美化運動野はいっぱい運動の展開
226
4先進地視察の実施による研修
330
5交流促進のため実践グループとの交換会
302
0
100
200
300
400
(ポイント)
(問4)都市住民と農村の交流によって何を発信したいですか。に対しても重要な順に番
号をつけてもらいました。
●その結果,情報発信したい第1位は ,「農村の豊かな自然景観 」,第2位が「農村の地域
で採れた産物を使った郷土料理」で,第3位に「農村のふるさと特産品や工芸品の販売」
となっています。
このことは,当然のごとく「田舎らしさをアピールし,ふる里に産する特産品や工芸品
の販売を通じて地域に所得をもたらそう」とする姿勢が前面に出されています。
このように「グリーン・ツーリズムの目指す方向」が明確になったのではないかと思わ
れます。
以上は,全体の結果ですが,これを団体・グループ別に見ると次のようになります。
●村おこしグループは,全体の意向と同様に,第1位が「農村の豊かな自然景観」,第2位
が「農村の地域で採れた産物を使った郷土料理」で,第3位に「農村のふるさと特産品や
工芸品の販売」となっています。
●商工会青年部は,第1位に「郷土料理」と「特産品や工芸品の販売」,第2位に「豊かな
自然」と「優れた資源や伝統文化」となっています。
●観光農園の経営者は,第1位に「豊かな自然」,第2位に「特産品や工芸品の販売」と「優
れた資源や伝統文化」を情報発信したいとしています。
- 98 -
●酒類製造・販売業者は,第1位に「特産品や工芸品の販売」,第2位に「郷土料理」を挙
げています。
●観光バス業者は,第1位に「豊かな自然」,第2位が「郷土料理」と「優れた資源」とな
っています。
●漁業協同組合は,第1位に「豊かな自然」と「郷土料理」,2位が「特産品や工芸品の販
売」と「温泉や交流施設」となっています。
●生活研究グループは,第1位に「豊かな自然」,第2位に「優れた資源や伝統文化」をあ
げています。
●農産加工グループは,
「郷土料理」を第1位に,第2位に「豊かな自然」をあげています。
●漁業女性部は,第1位に「郷土料理」,第2位に「特産品や工芸品の販売」をあげていま
す。
●JA女性部と林業女性部は,第1位が「豊かな自然」,第2位が「郷土料理」となってい
ます。
※これらのことから,農村らしい豊かな自然に触れさせ,郷土料理を食べてもらい,そし
て地域の特産品や工芸品等を購入もらう。このメニューをしっかりと確立し,そして定着
させていくことがグリーン・ツーリズムの発展に繋がるものと思われます。
図表3−7−6
問4.都市住民と農村の交流によって何を発信したいですか?
質問事項
ポイント
順位
1農村の豊かな自然景観
396
1
2農村の地域で採れた産物を使った郷土料理
346
2
3農村のふるさと特産品や工芸品の販売
310
3
4地域の優れた資源や伝統文化等
254
4
5豊かな温泉や交流施設等
194
5
図表3−7−7
都市住民に何を発信しますか
1農村の豊かな自然景観
396
2農村の地域で採れた産物を使った郷土料理
346
3農村のふるさと特産品や工芸品の販売
310
4地域の優れた資源や伝統文化等
254
5豊かな温泉や交流施設等
194
0
- 99 -
100
200
300
400(ポイント)500
(問5)農村地域の活性化の対策として何が一番大切なことですか。自由に記述してもら
いました。
それを集約すると次のようになります。
団体・グループの代表者が考えていることは,①情報の発信,②住民の意識改革,③都
市住民の受け入れ態勢の整備,④話し合い活動,⑤地域間の連携,⑥都市住民との連携,
⑦経済効果のあるプランづくり
となります。
これを項目ごとに整理すると次のようになります。
図表3−7−8
1,情報発信
2,意識改革
・農村の良さ・自然景観
・グリーンにこだわらないツーリズムで
・特産品の開発・生産
・農業の株式会社的発想の研究
・安心・安全な食(健康)を前面に
・農産物の工業的生産手法の研究
・生産者と消費者との物流の交流
・ITの相互の情報交換の拡大
・農産物の品質の良さをPR
・グリーン・ツーリズムは地域全体の
・観光資源(産物・伝統文化)のPR
問題
・自然環境を守る大切さのPR
・農村住民のやる気・実行力が大切
・農山漁村には自由に働ける楽しみ
・農業はつらい仕事だというイメージを
がある
なくす
3,受け入れ態勢の整備
4,話し合い活動
・人材の育成
・農村地域の現状分析
・接客マナー
・交通アクセスの整備
・他の地域に学ぶ
・組織内に学識経験者の投入
・交流促進
・地域の環境整備
・住民が自由に意見が言える環境づくり
・特産物を品切れさせない
・地域住民の所得水準のレベルアップ
・後継者の育成
・近くのレストランとの連携
・特産品の販路開拓
5,地域間の連携
6,都市住民との連携
・行政機関の支援
・都市住民との話し合い
・話し合いを集落ごとに
・外部からの刺激を
・地方行政機関の一体化と連携
・自然環境を破壊しないことの理解
7,所得の上がるプランづくり
・経済効果の上がるプラン
・南九州の湯布院をめざす
・足湯を生かす
・農家に見返りのあるプランを
・農村でゆっくり過ごせるプラン
- 100 -
次は,団体・グループ別に取りまとめたものです。
図表3−7−9
◎村おこしグループの提案
・ 現時点のグリーン・ツーリズムの取り組みは,都市住民を喜ばせるのに重
点が置かれている
ので住民や農家が経済的・精神的に潤うプランをつくるべきである。
・ 地域住民の意識の高揚・改革が重要。一人ひとりが輝いているか。
・ 受け皿づくりを急ごう。
・ 農村のありのままを自信をもって発信しよう。
・ 自然環境を守ることの重要性を情報発信しよう。
◎商工会青年部の提案
・「グリーン」にとらわれず,「リバー」「スカイ」等全体を考えたプロデュー
スが必要。
・地域の現状を分析し,住民との意見交換を活発に。
そして地域間の連携・交流を。
・豊富な観光資源を活かそう。特に足湯は好評。
・農業はつらい仕事だというイメージをなくしよう。
・交通アクセスをしっかりと整備。 (アクセスの悪い所には客は来ない。)
◎観光農園経営者の提案
・品質の良さをPRしよう。
・外部からの刺激を受け,発想の幅を広げよう。
◎酒類製造・販売工場の提案
・グリーン・ツーリズムは地域全体の問題という共通認識をもとう。
・新しい特産品の開発と生産に努めよう。
・都会の人との交流促進を。
◎観光バス業者の提案
・都市住民との交流を通じてニーズを把握しよう。
・地域の良さを都市部にアピールしよう。
・農業の株式会社的発想の研究,農産物の工業的生産手法の研究,ITによる
相互の情報交換の拡大に努めよう。
・受け入れ側の接客マナーを高めよう。
・直売所には特産物を品切れさせないように常時出荷して欲しい。
・行政・関係機関が団体募集し受入の支援をして欲しい。
- 101 -
◎漁業協同組合の提案
・農村住民の意識の高揚を。
・行政・住民の話し合いを頻繁におこなう。
・都市住民との交流促進
(自然景観・地域で採れた郷土料理・伝統文化の情報発信を活発にしよう。)
◎生活研究グループの提案
・都市住民との心のふれあいを大事にしよう。
・農村でゆっくり過ごせる環境づくりに努めよう。
・後継者の育成。
◎農産加工グループの提案
・体験交流で農家の良さをPRしよう。
・所得水準のレベルアップが大事。
・地方行政機関との一体化と連携を強めましょう。
・農家の良さを理解してもらう情報の発信を。
・消費者との交流は,一回限りに終わらないように。
◎漁業女性部の提案
・農山漁村は自由に働ける楽しみがあることをPRすべきと思う。
・行政や関係機関がも少し手を差し延べるようにして欲しい。
・町の中心部だけでなくもっと周りを見るべきです。特産品は多くあるのだから。
◎JA女性部の提案
・農家は忙しいから受入施設や組織の整備があれば発展すると思います。
・リピーターを相手に受け入れる。
・食事は近くのレストランがあれば便利と思います。
・村づくり話し合いは集落ごとに。
・住民が自由に意見が言える環境づくり。
◎林業女性部の提案
・地元の中高生にも地域の良さを再認識してもらうような働きかけを。
◎その他の団体・組織の提案
・都市との交流を積極的に行う。それで他の地域に目を向け・学び研究する。
・意識改革とやる気。
- 102 -
アンケート結果の総括分析
1.福岡県民への調査から
1)訪問希望,期間,交通手段について
94%の人が北薩地域に行ってみたいと希望し,2泊3日で交通機関は九州新幹線でと答え
ています。
今後,グリーン・ツーリズムを推進し誘客する場合,福岡県民も対象として十分考えら
れるので九州新幹線とセットした情報発信や川内駅,出水駅における案内板などの整備,
さらに駅から地域資源までの道路整備や道路案内が必要と思われます。
2)グリーン・ツーリズムへの認識度,参加状況,期待度について
聞いたことがないが過半数で,参加したことがないが約90%,期待度は,豊かな自然と
郷土料理,農村らしい雰囲気となっています。
現時点では,グリーン・ツーリズムを実践していないので当然参加経験はないと思われ
ます。今後,推進する場合,農山漁村地域から福岡県民など都市部住民への積極的な情報
の発信をすれば効果があると思われます。また,農村の原風景への期待にさらに答えるた
めに地域ぐるみの美化運動や花いっぱい運動,古い伝統文化や郷土料理の復活,さらに古
い民家や蔵などの保存,管理が必要と思われます。
さらに,都市住民の期待に応えるためには,地域の自然や資源を生かした各種のモデル
ルートの準備も必要であります。
3)農林漁家民宿についての感想と宿泊希望の有無について
84%の人が民宿が増えることは良いと答え,民宿があれば民宿に80%の人が宿泊希望と
答えています。
現時点では,宿泊は旅館やビジネスホテルしかない中で,農林漁家民宿に対する期待度
の大きさや,宿泊希望に応えるためには,早急に受け入れ体制を整える必要を感じます。
農山漁村地域活性化の方向はこの農林漁家民宿にあるように思えてなりません。
2.鹿児島市民への調査から
1)グリーン・ツーリズムへの認識,イメージについて
聞いたことがないと良く知らないを合わせて74%の人が答えています。まだまだほとん
どの人が認識していません。このことは農山漁村地域がグリーン・ツーリズムそのものを
実施していないから当然であります。グリーン・ツーリズムのイメージについては,農家
と触れ合う,ゆっくりと休日を過ごしたいと答えています。
従って,受け入れ側の農林漁村側は日帰りにしろ,宿泊にしろスケジュールを過密に組
まないことが大切であります。さらに,都市住民に自由な選択肢のあるプランを準備する
- 103 -
必要があります。
2)誰と,どれぐらいの期間,どのような時期に交通手段は何で行きたいかに
ついて
北薩摩地域に行くときは家族ぐるみまたは,気のあった仲間と日帰りまたは1泊2日で,
祭りやイベントに合わせて行きたいと答えています。
このことは,旅行形態として団体旅行形態でなく,小グループでの受け入れ体制で十分
ですので,民宿がその希望形態にぴったりです。
鹿児島市民対象のグリーン・ツーリズムのプランは,1泊2日のゆったりした,家族ぐる
みや仲間ぐるみ対象の周遊モデルルートや体験プランを設定をすれば誘致は充分可能であ
ります。その場合,例えば「出水の鶴の飛来時期」や「川内市の大綱引き」などのイベン
トとセットすることが誘客に効果的であるし,当然それを連休や夏,冬休みなど子供たち
が参加できる時期と合わせることも必要であります。
さらに鹿児島市民の場合は福岡県民と違い自家用車での訪問形態であるので,道路標識
や各種資源の案内等をルートごとにさらに充実する必要性があります。
3)旅行の目的や宿泊先および作業体験などの要望について
訪問の目的は農山漁村の景色を楽しみ,新鮮な農林水産物を購入したいと答え,旅館,
ホテルに泊まり,民宿があれば泊ると答えています。また,同時にぶどうなどの収穫体験
やソバうち体験,ホタルなど自然観察をしたいと多くの人が答えています。
特に,家族ぐるみの旅行には子供がいるので,子供向けの体験ツアーは効果的でありま
す。従って,観光旅行でない純粋な自然豊かな農山漁村そのものを見てもらい,新鮮な農
林水産物を販売している道の駅や総合交流施設とセットしたルートを開発,PRすべきで
す。
特に現在でもほとんどの市町に農林水産物販売所等は設置してあるので,それらの施設
の連携による積極的な情報発信や集客対策を行えばさらに販売額は増えると思われます。
その対策は早急に行うことです。
宿泊については,現時点で民宿が少ないので,旅館やホテルと答えているわけで,今後
民宿の需要は確実に増えると思われます。そこでは,新鮮でおいしい食べ物を安くで提供
できる体制が必要であります。
3.北薩地域住民への調査から
1)地域外から人が訪れる交流活動や体験活動に対する地元民の感触について
受け入れ側の北薩地域のほとんどの人は外来者の訪問を歓迎し,農林水産物販売所で
地域産物を購入してもらい田植えや稲刈り体験,野菜作り,魚釣り体験が出来ると答えて
います。
これらのことは,新しく事業を導入したり経費をかけて施設を整備しなくても,現在あ
る施設や資源を活用することで可能でありますし,体験についても農林漁村の日常活動そ
- 104 -
のものであります。新しく何かを起こさなくても実施できるのです。
2)外来者の宿泊や農林漁家民宿についての考え方について
宿泊は公民館や旅館と答えています。一方,農林漁家民宿については関心度が高いこと
がわかりました。
農林漁家民宿の開設希望者が12%の人がいることは関心の高さを示しています。
早急に地域内において希望者の調査や意向調査を実施し,開設希望者を対象とした研修
会の実施を通じて,ネットワークをつくり,実践のための研究会の設立を行政などが働き
かける必要があると思われます。
3)都市住民との交流の課題や行政への希望について
地域住民は都市住民の要求がわからない,交通の便が悪い,人手不足と答え,行政には
情報提供や都市住民へのPRの必要性を訴えています。
地域住民の理解と協力がないとグリーン・ツーリズムの推進は前進しません。そのため
には都市住民の意向,希望を地域住民に正確に伝えることが重要です。広報誌の発行など
で定期な情報の発信が必要です。さらに無理のない,地域住民に負担のかけない地域ぐる
みでの推進をはかることが大切です。特に農林漁家民宿については受け入れ側の女性の労
働負担が大きいので,理解と納得のうえでの推進が大切であります。
4.総合交流施設利用者への調査から
1)訪問形態や目的について
施設等への訪問は家族づれや夫婦など複数人での訪問が多く,自家用車利用というのが
わかりました。また,目的は自然を楽しむ,買い物を楽しむ,のんびり過ごすと答えてい
ます。これまでの調査結果とほとんど同じ結果でありますが,県内の人の訪問形態はほと
んど自家用車で家族連れなどの複数人で来ていますので,道路標識,案内板さらには,道
路マップの整備や配布が必要であることがわかります。また,のんびりと買い物を楽しむ
ことが出来るように受け入れ側としては,施設内の休憩所やトイレの充実,途中の名所や
景観の優れた場所などの環境整備や駐車場の確保なども大切と思われます。
2)訪問のきっかけや回数について
訪問きっかけは通りがかりで寄ったと答えています。また,再度訪問したいと78%の人
が答えています。
今後新しく交流施設などを設置する場合の設置場所について,交通量の多い,便利な場
所を選定することが必須と思われます。
また,何回も訪問してくれるリピーターを確保する方策を検討する必要があります。た
とえば,割引回数券の発行なども考えられます。
3)グリーン・ツーリズムにおいて興味のあることについて
- 105 -
グリーン・ツーリズムで最も興味あるものは,自然探索,果物摘み,ソバうち,川釣り,
陶芸と続いています。
人々の興味は極めて多岐にわたります。従って,受け入れ側としては,1カ所や1施設で
それらを備えることは不可能ですので,それぞれの資源や施設が分担して機能を果たすこ
とができるようにすることが必要であります。そのために市町域を超えた連絡会や資源間
の連絡会などが必要と思われます。
さらに,市町を越えた観光ルートやモデルルートを設定して,多様な要望に応えること
も必要と思われます。
5.市町実務担当者と交流施設代表者への調査から
1)グリーン・ツーリズムへの取り組み状況と連携について
21市町中是非取り組みたい,できれば取り組みたいと16市町が答えています。
また,総合交流施設間の連携についてはまだ連携をとっていないと答えています。
これからは,1市町のみでの取り組みでは情報量や物的資源さらに人的資源など充分で
ないと思われますので,ある程度広域市町でのとりくみが効果的であると思われます。そ
のためにはまず,行政が主導となって市町域を超えた地域連絡協議会を設立してもらいた
いものです。
運営面の課題についても,観光業や農林業関係者の組織化が必要と答えていますので,
それらの組織化と合わせて早急に行動してもらいたいと思います。
2)広報活動について
担当者の意見のなかでも情報の発信の重要性と情報の共有の必要性を答えています。
新聞やラジオ,テレビでの広報は経費が必要な場合もあるが,ニュースや記事として掲
載や放送をしてもらう手段をとる方法があります。そのためには話題性のある公共性にあ
るイベントや行事を企画することです。
6.関係団体・グループへの調査
1)今後,具体的な実践推進者になると思われる地域の村おこしグループや商工会青年部
代表者の意見を聞くことができました。
ほとんどの人がグリーン・ツーリズムによる推進で都市住民が訪れることを歓迎してい
ます。そして,具体的な推進方策として,①農村住民の意識の醸成と理解の促進をはかり,
行政や関係機関の連携のための連絡協議会を設立し,②つぎに興味ある人の研究会を立ち
上げ,その人たちで先進地を研修し、③農村の豊かな自然環境と,地域産物を使った郷土
料理や特産品を情報発信することが必要と答えています。これらの意見はこれまで報告し
た,都市住民や地域住民の意見とほとんど一致していました。
- 106 -
第4章
先進地の取組事例
1.グリーン・ツーリズム推進の町・安心院町の取り組みの概況
【大分県宇佐郡安心院町商工歓交課グリーン・ツーリズム推進係】
1)グリーン・ツーリズム推進内容
(1)活動開始の背景
農家が従来からの生産農業だけでは成り立ちにくくなっている現状を認識し,意識改革
をして農業・農村・田舎だからこそできることに取り組もうという考え方を背景に,平成
4年農家中心の8名で「アグリツーリズム研究会」を組織し,勉強会を重ねていった。
しかしながら,農家だけの問題ではなく,全町的なまちづくりとして捉え,農村の未来
のためには,職業や年齢,性別を超えた連携が必要であるという考え方に立ち,「安心院
町グリーン・ツーリズム研究会」と名称変更し,30名程度でスタートした。
(2)官民連携の経緯
平成8年3月
安心院町グリーン・ツーリズム研究会の結成・活動活性化(民間)
平成9年3月
グリーン・ツーリズムモデル整備構想の策定(行政)
〃
グリーン・ツーリズム特別委員会報告書に基づく提案 (議会)
〃
全国に先駆けて「グリーン・ツーリズム取り組み宣言」を議決
平成9年10月
安心院町グリーン・ツーリズム推進協議会設立
平成13年4月
商工歓交課グリーン・ツーリズム推進係を設置
(3)組織等の概要
①安心院町グリーン・ツーリズム研究会
・設立年:平成8年3月
・役員構成:会長1名, 副会長
専門部長を充てる(企画開発部長・環境美化部長・アグ
リ部長・広報部長・農泊部長), 事務局長 1名,書記局長1名,・会員数420
名(平成16年4月現在)
・目的等:
都市との交流により,町の基幹産業である農業を守り育て,発想を変えた新
しい連携のもと,経済的活性化により一軒一軒の足腰を強くするとともに,
この町に住んでいる人がお互いを尊重しながら家族仲良く楽しく暮らし,子
どもたちがそれを誇れるような町にすることを目的に結成された。
②安心院町グリーン・ツーリズム推進協議会
・設立年:
平成9年10月
・構
会長 1名(町長),副会長 1名(助役),委員
成:
議会4名・農業委員会1名・
区長会1名・農協2名・ 農業公杜12名・商工会2名・観光協会1名・青年団1名
・婦人会1名・青年農業者会議1名・グリーン・ツーリズム研究会3名・
農村女性集団連絡協会1名
・目的等:
計19名
「グリーン・ツーリズム取組み宣言」の趣旨にのっとり,町民意識の高揚と
普及,情報発信民間団体への支援,各種関連施策の調整活動等を行いながら,
- 107 -
地域が一体となったグリーン・ツーリズムを推進する。
③安心院町商工歓交課グリーン・ツーリズム推進係
・平成13年4月
行政の機機関に日本初のグリーン・ツーリズム専属の係を設置
(4) グリーン・ツーリズム推進の理念
①グリーン・ツーリズムはまちづくりそのものである。
「農業・観光を含めた産業,福祉,文化,教育,景観等を総合的に取り込み,農村全体
の活性化と自立をめざす」
②都市(消費者)と農村(生産者)の対等な交流により,共生の道を探る。
③閉ざされた農村というイメージを払拭し,農村女性の地位の向上や白立をめざす。
④次代を担う子どもたちに夢を与え,農村に誇りを持たせたい。
⑤心の洗濯に訪れる人々との交流によって,精神的かつ経済的効果と農村安心院の価値を
高めたい。
2)活動の意義と効果
①農業のみならず,文化,福祉,教育,景観等を一体的に取り込み,職業や年齢を超えた
連携による地域活性化に深く貢献しており,全国で取り組まれているグリーン・ツーリズ
ムの先進地として,全国的なネットワークも確立されつつある。
②行政との連携による様々な活動や会員制農村民泊の実施は安心院方式として全国的に認
知され,年間2,800名(平成15年度実績)を超す人に視察・取材・体験学習に訪れていただ
き,町のPRも含め町全体に人的かつ経済的波及効果を与えている。
③この活動により,地域住民もグリーン・ツーリズムは無い物ねだりではなく,「農村に
あるものを活かす」ことにこそ価値があることに気づきはじめ,地域への誇りや白分自身
の輝きといった精神的な潤いをもたらしている。特に活動にかかわる女性や高鈴者は生き
生きとしている。
④農村を舞台として,あるがままの農村の生活を味わってもらう農村に住む人々が主役の
ツーリズムを実践しているため,施設建設・開発の必要がなく,地域資源を守り活かすと
いう農村に相応しいまちづくりにつながっている。
⑤平成14年3月28日付け大分県が各保健所に出したグリーン・ツーリズム通知による運用
により,安心院方式の会員制農村民泊を認める形で民泊の営業許可基準を大幅に緩和した。
これにより,県下に農泊の輪が広がっており,目本のグリーン・ツーリズムの推進に大き
な影響を与えることとなった。
- 108 -
舟板「昔ばなしの家」
代表
中山ミヤ子
(大分県宇佐郡安心院町舟板)
炭焼き,草木染め,豆腐づくり,
そば打ち,牛飼いなど多彩な農業
体験が年中できます。
水稲1.5ha,転作大豆と飼料1.0ha
生産牛2頭の専業農家。
客室は,土壁の二階建て,周りは古い農機具に囲まれ夜はいろりで昔ばなしを楽しみま
す。朝は,牛の鳴き声と小川のせせらぎの音で目覚める静かなところにあります。
また,井戸水をつるべで吊って,五右衛門風呂を薪でわかして入ります。
客室の二階から眺めた,のどかな
田園風景。
昔ながらのいろりに薪で炊いて
田舎料理を楽しみます。
- 109 -
図表4−1
グリーン・ツーリズム宣言事例
グリーン・ツーリズム取り組み宣言
安心院町の特性を生かした「居住空間」「余暇空間」を形成し,農林業をはじめと
した産業の振興と地域の活性化を図る必要があります。
「安心の里」の特徴ある「グリーン・ツーリズム」を町の重要な施策として位置づ
け,長期的に取り組むことを宣言します。
町民の合意と主体的取り組みを基本に地域が一体となって「グリーン・ツーリズム
を推進するため,次の要綱を定めます。
1,地域経営の視点に立った取り組みの推進
地域の産業・文化を守り育みながら,都市との交流と共存による新しい連帯の下
で,地域経営の視点に立った農村の自立と活性化に努めます。
1,安心院らしき景観づくりの推進
鏝絵や清流やぶどうなど地域の資源を活用しながら,安心院らしき景観づくりに
努めます。また,自然との共生や環境の保全に配慮した「やすらぎ」と「誇り」の
ある農村風景で新しい旅文化の創出に努めます。
1,都市との交流基盤整備の推進
滞在施設や関連施設の整備を促進し,女性の積極的な関与や情報発信等にも配慮
した都市との交流基盤の整備に努めます。
平成9年3月21日
大分県宇佐郡安心院町
役場庁舎内の案内板
毎日視察者が多く,今日も3組の視察団が訪れて
います。
安心院町役場玄関
グリーン・ツーリズム推進宣言
の町標柱。
- 110 -
2.長野県のグリーン・ツーリズム取り組み状況事例調査
1)長野県に於ける「交流とふれあいの郷づくり」の推進
【長野県下伊那地方事務所農政課】
平成8年に策定された「2,010年長野県農業長期ビジョン」において「交流とふれあいの
郷づくり」として,都市農村交流が位置づけられる。
グリーン・ツーリズムの推進による就業機会の拡大と所得の確保を図るとともに,活力
ある農村生活の実現と魅力ある地域づくりを促進することを目的として,庁内関係部局に
よる連絡会議(農政・林務・生活環境部等)による調整や関係団体との連絡を図りながら
「交流とふれあいの郷づくり」を推進する。
(1)重点推進事項
①都市農村交流対策事業の実施
②県域交流の推進
③余暇法に基づく市町村計画の策定指導
④体験民宿の育成・登録の促進・インストラクターの育成支援
⑤補助事業・融資事業の活用による受入体制整備
(2)主な支援施策
①平成16年度都市農村交流対策事業の概要
事業名
①
事業内容
図表4−2
事業主体
県グリーン・ツ ・県の推進方策の検討
(単位:千円)
補助率
長野県グリーン 国庫
ーリズム総合戦略 ・各種調査・検討会の開 ・ツーリズム協議 1/2
推進事業
②
催等
成事業
③
会
グリーン・ツー ・体験民宿の運営に関す 農協中央会
リズムビジネス育
る指導,情報提供
3,600
1,800
1,560
780
以内
国庫
1/2
・インストラクターの養成等
以内
地域連携システ ・地域におけるグリーン・ツー 飯 山 市 , 飯 国庫
ム整備事業
事業費 予算額
27,140 13,570
リズム実践計画の策定, 島 町 , 阿 智 1/2
実践活動
村 , 三 郷 村 以内
他10市町村
④
子供たちの農業 ・修学旅行等の短期間体 真 田 町 , 木 国庫
・農村体験学習推
験活動受入等
15,600
7,800
島 平 村 , 学 1/2
進事業
習 旅 行 誘 致 以内
推進協議会
合
計
47,900 23,950
- 111 -
②長野県グリーン・ツーリズム協議会の活動
図表4−3
長野県協議会の例
設立年月
(平成16年7月1日現在)
平成11年10月
県全体
(事務局:県農村整備課)
52
東信州地域 15(市町村単位で会員になっている)
会
南信州地域
8(市町村単位が主体,茅野市は,農業と観光推進協議会で加入)
員
中信州地域 16(市町村単位で加入)
北信州地域 11(市町村単位が主体,山ノ内町は,GT協議会で加入)
全県域
2
事業内容
・都市住民のニーズ調査に基づくモデルコースの開発
・グリーン・ツーリズムの展開に係る各種研究会の開催
・情報誌の発行(グリーンデル ),インターネット・ホームペ
ージの開設など啓発・普及活動等
③グリーン・ツーリズム取り組み市町村における観光地利用者数の変化
(基礎資料:産業振興課『観光地利用者統計調査資料』)
図表4−4
長野県観光者の変化
市町村
(単位:百人)
平成8年
平成15年
グリーン期 ホワイト期
合計
比較 (15/8)
%
名
合計
真田町
12,593
7,306
5,287
11,857
8,446
3,411
94
116
65
飯田市
8,933
7,674
1,259
13,289
11,112
2,177
149
145
173
大町市
40,390
23,175
17,215
30,676
20,928
9,748
76
90
57
白馬村
37,365
12,979
24,386
27,722
13,396
14,326
74
103
59
信濃町
14,024
9,236
4,788
10,747
7,614
3,133
77
82
65
飯山市
15,573
4,543
11,030
15,034
7,895
7,139
97
174
65
県全体 1,014,203 700,831 313,372 982,141 744,673 237,468 96.8
106.3
75.8
※
グリーン期 ホワイト期 合計 グリーン期 ホワイト期
グリーン期=4月∼11月,ホワイト期=12月∼3月
山村体験
「たかやす」伊東和美
(長野県下伊那郡大鹿村)
朝霧の中,緑と谷川の流れとお
いしい空気。
料理は,畑で取れたばかりの野
菜と清流の魚と地酒がメインで
す。
いろりを囲んで心安らぐ何かが
あります。
- 112 -
宿泊体験者は,いろりを囲んでの
郷土料理に舌づつみを打ちました。
いろりには,川魚「いわな」が焼
かれています。
2)長野県飯田市21世紀環境調和型観光産業の推進の取り組み状況
【長野県飯田市産業経済部エコツーリズム推進室】
(1)ツーリズムの推進に至る背景
【都市側】
1.修学旅行の変化…教育効果が少ないと指摘されたスキー修学旅行や奈良・京都など
神社仏閣を観る旅行,安全面で課題の海外旅行から,新しい形の修学旅行や林間・臨
海学校を模索する学校が増える。体験を重視する学校が都市を中心にあらわれた。
2.文部科学省の新学習指導要領が体験重視(ゆとり教育)の方向へ検討を開始した。
3.バブル崩壊後,大型バスを連ね団体行動をとることが減少した。
特に,団体・法人の旅行需要は,景気の先行き不安等を背景に低迷状況にあった。
4.阪神淡路大震災後,都市の安全に対する不安や空虚感を感ずる人が多くなった。
5.余暇時間の過ごし方や消費行動が多様化,観光の魅力が相対的に低下してきた。
6.個人・グループ・家族単位の需要が高くなるとともに旅行ニーズが多様化してきた。
7.田舎や就農志向の高まりが顕著となり,相談に訪れる新規就農希望者が多くなった。
8.本物の食や生産現場に触れたい,安全で新鮮な食べ物を確保したい欲求が出てきた。
- 113 -
【農村側】
1. 観光過疎地といわれ通過型観光が主体であった。このため客当たり消費単価が県内
でも低く,地域を活性化する手段として滞在型観光を増やす使命があった。
2.全国の既存観光地と同様に,飯田下伊那の観光入り込みが激減した。
3.輸入農産物の影響や食生活の変化から生産物の価格低迷が続き,兼業化・離農の傾
向が顕著となった。
4.担い手不足による遊休荒廃地の増加や,上記の理由により総生産額の落ち込みから,
下伊那の地域力(経済力)や税収の落ち込みが見られた。
5.65歳以上人口は33%と3人に一人は高齢者農業であり農家の高齢化が進んでいた。
担い手の不足が顕著となり労力不足により,遊休荒廃地の増加が顕著となってきた。
6.集落機能の低下や農業農村の存続,地域文化の継承等が困難になりつつあった。
こうした双方の動勢を鑑みて,構造的な課題を解決し,地域や農業・農村を存続さ せ
るには産業の連携をはじめ教育・福祉・環境など全ての農村複合的政策が必要であると考
え,都市との交流を基盤とするツーリズムの創設に至った。
(2)都市農村交流の現状
●「体験教育旅行」は,南信州子ども休暇村など当たり前にある資源を活用した多彩な体
験型観光を推進しており,7億を越える経済効果を飯伊にもたらしている。
●「ワーキングホリデー」は,田舎で暮らしたい,本物の農業を経験したいという都市住
民と繁忙期で人手不足や高齢により過重労働ができない農家を繋ぎ,お互いの足りないと
ころを補い合う制度で,金銭の授受等発生しない都市と農村の相互補完で援農ボランティ
ア。本事業は労力確保のみでなく,定住促進,後継者確保,農産物流通改革の向上が図ら
れ,地域に新しい人材を受け入れる仕組みとなっている。
●「南信州あぐり大学院」は,スローツーリズムのパイオニアとして,国内の大きな課題
である「食と農」「
・ 教育」「
・ 環境」「
・ 地域自立」をテーマに,21世紀を「学びの再構築」
と捉え,真に豊かな生活スタイルとは何かを追求することを基本理念とし,より実践的な
「実学」から持続する社会の構築に寄与する人材の育成と交流によるネットワークの構築
をした。
●「どんぐりの森小学校」は,ラーニングバケーション,桜守の旅など自然や歴史,文化
を活かし,さらにその資源保全を図り,次世代へ豊かな資源を継承する新たな中山間地持
続型ツーリズムの取り組みに着手し,16年度において,国立公園等エコツーリズムモデル
推進事業の指定を受けた。
- 114 -
「どんぐりの森」を開設
都会の子と農村の子(下久堅小学校)の交流の架け橋に
長野県飯田市下久堅柿野沢の里山に,東京都渋谷区立中幡小学校が,南信州観光公
社の体験教育旅行で「飯田自然体験学習」の一環としてどんぐりを植栽して3年目。
過去2年は近くの雑木林(約1,000㎡ )に植樹していたが,3年目の今年は集落近く
の造成地(約3,000㎡)に新植と前の年の分も移植して,本格的にどんぐり森づくり
に取り組んでいる。
「中幡の森づくり」は20年後30年後を見越して壮大な夢を描き,これからも後輩達
にも精一杯管理をしてもらおうと東京都の教育委員会も大きな期待を寄せている。
他に,そば打ち体験,炭焼き体験などの体験交流を予定している。
3)都市と農村の自主的相互支援関係(水平的調整)を目的にした交流事業
「ワーキングホリデイ」の取り組み
【目
的】
本事業は,農業や農村に関心を持ち真剣に農業をやりたい,就農を考えているが手探り
で何も解らない方と繁忙期の手助けや後継者のほしい農家を結び,都市と農村住民双方が,
お互いの足りないところを補い合うパートナーシップ事業。
【背
景】
・農家の高齢化が進んでおり,労力不足により遊休荒廃地の増加が顕著となってきた。
・一方,山間部を中心に都市交流が盛んに行われていたが,発展形態のグリーン・ツーリ
ズム事業を平成8年度より取り組み,中学生中心の「体験教育旅行」を提案しつつ,一般
向けの体験ツアーの開発も行ってきた。
・平成11年には,「南信州子ども体験村」を実施し,地域資源(人・自然・文化)を活かし
たツーリズムを推進してきた。
・「 人との交流」をキーワードにした200の体験プログラムを,高齢農家をはじめとする
市民インストラクターが担い,訪れる人に感動を与えると共に,高齢者の生きがい対策と
農業農村の保全に寄与している。
【事業創設の動機】
・都市住民の田舎志向や就農志向の高まりが顕著となり,相談に訪れる新規就農希望者が
多数となってきたが,あこがれだけで実際の農業を勉強したこともない希望者が多く,
また研修場所が無いため苦慮していた。
【基本的な考え方】
○「観光」と明確に切り離す
「労力補完」がメインであり,と「観光」ではないことを受入農家・参加者双方へ明確
な情報伝達をする。(本質的に目的が異なるため,これらの要素を混在させると目的と期
- 115 -
待に対するギャップを生じるため)
○お互いに息切れしない関係づくり
受入農家は農作業のお礼として,農家の生活や農業を教えることに心がける。客として
受け入れるのではなく,家族同様の普段の生活で滞在してもらう。参加者は農作業と農村
生活を体験したり,農業技術や就農,定住等について農家より
直接話が聞けるというお
互いにメリットが出る,あくまで対等な関係(パートナーシップに基づく「協働体」)づく
りを目指す。
このため,金銭の授受(宿泊・体験代,労働賃金)は発生しない。
○作業の明確化と期間の明確化
労力補完が目的であり,農家に負担がかかる受入はしない。作業内容は素人が来て,直
ちにできる作業を選定し,農家自身の作業能率が落ちることを避ける。
時期や期間は農家の繁忙期に限り,労力補完が必要ない時期は受入をしない。
○飯田市流にこだわる
「ワーキングホリデー」という言葉は,もともと海外で一定期間働きながら滞在すると
いう意味で査証等の発行便宜を図っているものであるが,
「飯田市流ワーキングホリデー」
は都市住民が休暇を使い,農家に滞在しながら農作業や林業作業,祭等伝統行事
等を無
報酬でサポートすることである。
都市住民にとって,本物の農家に滞在し,農業の実際や農家との交流にその対価を感じ,
農家にとっては繁忙期に無償で手伝ってくれる人材が滞在費の対価となる。
○リーディングは農家
受入はあくまで農家の主体性を持たせることにより,農家自身の積極性を喚起する。
参加者と直接の結びつきも自由にし,責任も農家自身に感じさせながら,行政はバックサ
ポートに移行していく。ただし,ボランティア保険や事故等の把握は行政として関知しな
くてはならないので,農家との連絡体制を整備する必要がある。
4)市町村とJA・民間企業等で立ち上げた観光公社の事例
∼株式会社「南信州観光公社」∼
(1)南信州観光公社とは?
2,001年(平成13年)1月に,飯田市,阿智村,喬木村,浪合村,平谷村とJA南信州,
信南交通をはじめ10の地元企業・団体の出資により設立された体験型観光による広域地域
振興を目的とした第3セクターの株式会社。
飯田市長が初代の代表取締役。現在は下伊那郡全ての18市町村と民間企業・団体(商工
会議所・金融機関・新聞社等)が出資し,地域を挙げて本物の体験感動旅行を企画してい
ます。
2,001年設立時の資本金は1,435万円,2,004年8月時は2,435万円に増資。
(2)業務の内容
体験プログラム・体験旅行のコーデイネート,体験プログラムの企画開発・受入指導一
- 116 -
般旅行業務,観光案内所の運営,観光開発に関する設計並びにコンサルタント業務,観光
土産品の製造・加工販売,観光に関する宣伝・広告業務,旅館・ホテル・土産品販売店等
の社員教育研修,観光開発のためのイベントの企画・実施,損害保険代理業務などです。
(3)取り組みの概要
①学生団体の農家民泊の要望が年々高まっています。(中学生9割・小高生1割)
②農業体験が全体の4割を占め,農業と関係の深い味覚体験を含めると過半数に及びます。
③中学校の修学旅行の7割はリピーターです。
④農家民泊は,農家1戸当たり平均で1回につき4人づつ宿泊し,年間3回受入で粗収入6万
円位。多い人で年間15回位受け入れる人もあります。
⑤受入農家は10市町村で450軒位。旅館業法でいう登録はその中の1/3だけが取得してい
ます。
他の農家は,「体験型宿泊所」として自炊タイプとのことです
⑥学生に人気の高い種目は,ラフテイング(急流の川下り),渓流釣り,いちご狩り+ジ
ャム作り,農家民泊,そば打ち,乗馬,五平餅作りなどです。
⑦体験プログラムの編成について,農林業体験や味覚体験等地域に頼るものは,地域コー
デイネーターに依頼することが多いです。
⑧「桜守の旅」(日帰りが中心)の企画で一般団体客の利用が増えて来つつあります。
3.福岡県黒木町のグリーン・ツーリズムの取り組み状況
【福岡県八女郡黒木町経済課農政係】
1)「グリーン・ツーリズムくろぎ」の活動の経過
●設立の動機:20年位前に,笠原地域のやる気のある農家で〔百姓会〕を結成。
●平成9年JA県中央会から夏休みにファームステイ受入の要請があり,取り組み開始。
●平成11年「グリーン・ツーリズム研究会」発足。
●平成13年から行政が関与始める。
●平成15年10月3日に「グリーン・ツーリズムくろぎ」を笠原地区7農家でスタート。
●全体行事は2ヶ月おきに農家全体で交流活動を展開。
●研究会会費
参加農家7戸が会員となり,各戸10,000円ずつ計70,000円で運営。
●役員:会長1名,副会長1名,書記・会計1名,任期は2年。
- 117 -
2)「グリーン・ツーリズムくろぎ」のメンバー
図表4−5
2004年度
体験メニューカレンダーから抜粋
メンバー
農業経営と年齢
◆フルーツの中島さん
「ぶどう」専業農家
体験おすすめ
50歳代
たき火・梨の花見・蛍の鑑賞会・もみじ狩り
◆漬け物上手の山口さん 「お茶・米・野菜・梅」の複合農家
60歳代
みそつくり・たかな漬け・茶の手もみ・山桃酒つくり
◆よらんかんの井出さん 「いちご・すもも・桃・野菜」の複合農家
50歳代
たかな・らっきょう・うり・だいこん漬け
◆四季菜館の椿原さん
「米・野菜・お茶」の複合農家
50歳代
ほたるの鑑賞会・川遊び・稲刈り(アイガモ栽培)
◆はな農家の樋口さん
「ガーベラ・ハウスみかん・桃・しいたけ」の複合農家
60歳代
すももの花見・すもも酒・酢つくり
◆なす農家の吉田さん
「なす」専業農家
60歳代
しし鍋料理・山桃酒つくり
◆いちご農家の稲葉さん 「いちご・米・お茶」の複合農家
50歳代
いちご狩り・いちごジャム・酒つくり
3)研究会の活動実績
笠原地区の伝統行事の一つ,無病息災と五穀豊穣を祈る火祭り「どんど焼き」を全体
行事の目玉としながら,地域ぐるみでの受入体験ツアーに情熱を注いでいる。
時期
行事名
15年度実績
16年度実績
1月
お正月のどんど焼き
−
1泊2日
25名
3月
春体感ツアー〔山菜採り・加工〕
−
1泊2日
23名
6月
ホタル鑑賞会
−
1泊2日
33名
8月
夏休みのファームステイ(子どもだけ)
−
2泊3日
28名
1泊2日
52名
11月 収穫祭
1泊2日
28名
※その他:平成16年4月から県立の中・高一貫校が,毎年40人の寮生を対象とした「農
作業体験講座」を開設した。
中学校と高校6年間のうち1カ年は毎月1回〔土・日〕同じ農家に宿泊し,「第二のふ
るさとづくり」をめざしている。
作業体験料は,国が助成する。
※研究会活動の方針
田舎の農家で,ありのままの生活を体験していただく。農家の人は,自分で作ったもの
・地域で採れたものでもてなし,訪れる人は農作業で一緒に汗を流し,交流を深める“普
通のもてなし”をモットーにしている。
- 118 -
笠原集落風景
山合いの純農村集落
「グリーン・ツーリズムくろぎ」のメ
ンバー7人が点在しています
体験農家民宿
「はな農家の樋口さん」
樋口義幸
氏
(福岡県八女郡黒木町笠原)
花き+果樹
経営農家
夫婦と長男で家族経営協定を結び
「グリーン・ツーリズムくろぎ」の会長
を務めています
はな農家樋口さんのガーベラ出荷風景
はな農家樋口さんのハウスソリダゴ
- 119 -
グリーン・ツーリズムくろぎ
規約
(名称及び事務所)
第1章
この会はグリーン・ツーリズムくろぎ(以下「会」という)と称し,事務所を会
長宅に置く。
(目的)
第2章
この会は自然豊かな黒木町の「農業・農村」に関わる体験・交流を通し,相互親
睦を図ると共に価値観を共有することを目的とする。
(事業)
第3条
この会は目的達成のため次の事業を行う。
(1)グリーン・ツーリズム活動に関する知識及び技術の交換
(2)グリーン・ツーリズム活動に関する調査研究
(3)その他目的達成に必要な事業
(構成)
第4条
この会は,第2条(目的)に賛同する会員をもって構成する。
(加入・脱退)
第5条
加入又は脱退しようとする者は,その旨を書面をもって会長に申し出なければな
らない。
(役員)
第6条
この会に次の役員を置く。
会長1名,副会長1名,書記・会長1名
2.役員は,総会において会員の中から選任する。
(役員の職務)
第7条
役員の職務は次のとおりとする。
(1)会長はこの会を代表し議事その他の業務を総括する。
(2)副会長は会長を補佐するとともに,会長不在の時はその職務を代行する。
(3)書記・会計は会計業務及び連絡調整業務担当する。
(役員の任期)
第8条
役員の任期は2年とする。ただし,再任は妨げない。
2.補欠役員の任期は,前任者の残任期間とする。
(総会)
第9条
総会は年1回開催し,会長が招集する。
2.総会は会員の過半数の参加をもって成立し,参加者の過半数の賛同をもって議決する。
3.総会には次の事項を付議し,決定する。
(1)規約の改正
(2)事業報告及び収支決算
(3)事業計画及び収支予算
(4)会費の賦課及び徴収時期の決定
(5)その他必要と認めた事項
4.会長が必要と認めた場合は,臨時総会を開催することができる。臨時総会は会長が招
- 120 -
集する。
(役員会)
第10条
役員会は役員と行事担当者をもって構成し,必要に応じて会長が招集する。
(全体会議)
第11条
全体会議は会員の全員をもって構成し,必要に応じて会長が招集する。
(運営費)
第12条
会の運営費は会員の会費,その他をもって当てる。
(事業年度)
第13条
附則
会の事業年度は,毎年4月1日から翌年3月31日までとする。
この規約は,平成15年10月3日より施行する。
福岡県八女郡黒木町での民宿体験農家
(1)住
所:福岡県八女郡黒木町笠原3437
(2)農家名:樋口義幸(60歳)主な役職
グリーン・ツーリズムくろぎ会長,林業指導
士,元JA八女桃部会長,元JA監事
(3)家族:夫婦と長男(28歳)で,「家族経営協定」を締結。
(4)経営の概況:花き+果樹
花き栽培
果樹栽培
ハウス栽培
ガーベラ
12a(年間4回切り)
ソリダゴ
30a
枝物栽培
黄金クジャクヒバ30a(みかん園転換)
ハウス栽培
温州みかん15a
露地栽培
温州みかん50a
すもも
林産物
ぎんなん
20a
20a
しいたけ栽培
(5)グリーン・ツーリズムへの取り組み
「グリーン・ツーリズムくろぎ」の組織結成時からタッチし,会長に就任。
◎リーダーとしての考え
少子・過疎高齢化が進み,私たちの集落も農家が半分に減ってしまった。昔のように元
気を取り戻すことはできないだろうが,せめて山々に元気な子ども達の声が聞こえるよう
になれば有り難い。このような地域の活性化が目標ですという。「グリーン・ツーリズム
くろぎ」の活動の主体はファームステイが中心ですが,「都市生活では味わえない魅力が
農村にはいっぱい詰まっており,初めて訪れた子ども達は新しい顔を見せてくれる。
大人も同様に,安全な日本食の良さ,自然環境の保全意識,心の豊かさを育む役割を果
たす」と意欲いっぱいに語っている。
- 121 -
第5章
北薩地域のグリーン・ツーリズム推進に向けた
振興方策
グリーン・ツーリズム推進に向けた視点
これまでの各種の意識調査や資源調査などを実施してきました。これらを基に,振興方策の
提言のために次のとおり視点として整理しました。
1.グリーン・ツーリズムについての認識の醸成
グリーン・ツーリズムが今なぜ注目されているのか。またグリーン・ツーリズムを農村地域
の活性化の手段としてどう活かしていくか,関係者全ての人の共通認識として理解しておくべ
き事柄を整理する必要がありますし,地域に住む人々への理解促進も大事な事項です。さらに,
受け入れ対象としての都市部の住民にも的確に情報を発信することも必要です。
2.広域ネットワーク体制の整備
県本土の三分の一を管轄する北薩地域は,これまでの「市町単位」から,
「北薩地域は一つ」
の方向に向けて関係者の意識の統一が最前提となります。21市町での広域協議会設立は最終的
な目標として,取り急ぎ郡単位(地域)協議会結成を急ぐべきです。組織のメンバーとして,
産業別・団体・組織を問わず,各階各層からの参加を求めましょう。当然,市町単位の協議会
の設立は当然と思われます。
3.地域資源活用の再評価による最大限の活用
北薩地域の多種多様な資源を掘り起こし,かつ,最大限に生かす工夫を試み,都市と農山漁
村の交流に活かすモデルコースを編み出すことが大事です。
「ぜひここだけは」と言う北薩地域独特のコースづくりに取り組みましょう。また,コース
を彩る花いっぱい運動や美化活動を定着させ,交流促進に努めたいものです。
4.主役は,ひと,子供たち,女性,高齢者
都市と農山漁村の交流の舞台は,自然豊かな,資源が一杯の「田舎」です。
同時に,そこに住んでいる全ての人が主役ですが,特に,今後の地域を担っていく子供たち,
現在活躍中の婦人層,農村都市交流に意欲の高い高齢者の参画を考慮しましょう。子供たちへ
の「食・農教育」,作業体験を通した修学旅行生の受け入れなども,今後に期待がもてる交流
活動です。
5.安心・安全な地産地消を中心とした食と農林水産の情報発信を
都市住民は,飽食の時代を迎え,田舎の素朴な郷土料理を求めて農村部に足を運んできます。
その大前提となるのが「安心で安全な食材を」です。これを受けて,「食」の安心・安全をあ
らゆる角度からPRし,そして,地域農山漁村の特産品の販売促進に繋げる工夫を凝らしまし
ょう。
6.日本でも有数な「温泉郷」と農林漁業を結びつけた滞在型の推進
北薩地域は,霧島温泉郷を初め多くの温泉があります。この豊富な温泉を活用した滞在型の
1泊ないし2泊型のプランづくりが必要です。
北薩地域の温泉は,それぞれ泉質も違っている事も再確認してコースを編成しましょう。ま
た,コースの中には,農林水産物の直売所,農家レストラン,作業体験,観光農園等とのセッ
トも大事なことです。
- 122 -
総括表
北薩地域のグリーン・ツーリズム推進に向けた振興方策
グリーン・ツーリズム推進の目的は,都市住民が農山漁村に滞在して自然,文化,人々との交流を通じて休
暇を楽しむことにより農山漁村に社会的,経済的効果をもたらそうとするもので,地域活性化の一つの手法
で あ り ま す 。 そ の た め の 基 本 的 な 視 点 と 提 言 , 基 本 戦 略 を 示 し た も の で す 。
基 本 的 な 視 点 と 提 言
交
通
体
制
の
整
備
1.グリーン・ツーリズ 2.広域でネットワー 3.地域資源活用型 4.主役は人であり,子 5.安心・安全な地産 6.日本でも有数な
の再評価による最大 供たち,女性,高齢者 地消を中心とした
ムについての認識の ク体制の整備を
「温泉郷」と農林漁業を
限の活用を
です
醸成
「食」と「農林水産」の 結びつけた滞在型の
発信を
推進
●2005年度から3年間で実行する「短期計画」
●10年間を目途に実施する「中長期計画」とする Ⅰ 住民啓発と研究会の設立 さらに,連絡協議会の設立
●情報発信の基本的な考え方
●各種の具体的な宣伝の方法
○高齢者のグリーン・ツーリズムに関する必要なポイント
○高齢者に対するグリーン・ツーリズムのキーワード
Ⅷ 想定できるグリーン・ツーリズムの「認証」「認定」「登録」
制度の創設
の
創
設
ニ
ク
バ
イ
ウ
イ
﹂
Ⅳ 集客のための多様な情報の発信
Ⅶ 都市側の高齢者へのグリーン・ツーリズムの推進
路
線
バ
ス
﹂
●道路,河川敷の美化運動の実践
●美しい町づくりコンテストの実施
○受け入れ施設の整備
○「食」の正確な情報の発信
○かごしまの「食」推進員との連携
○「地産地消」とかごしまブランド品目の「安心・安全認証制度」の推進
シ
ェ
Ⅲ 地域住民による「受け皿」づくり
Ⅵ かごしまの「食」の発信
﹁
●グリーン・ツーリズムの代表的なタイプの分類
●受け入れ体制の分類
●体験メニューづくりと料金等の設定
●標準的な月別体験コースの設定
●子供たちを対象にした体験メニュー
●北薩地域における「基幹モデルルート」の試案
2
・
北
薩
型
ッ
Ⅱ グリーン・ツーリズムの受け入れ体制の整備を Ⅴ 具体的な体験メニューづくりと 「基幹モデルルート」づくり
1
・
新
幹
線
の
全
面
開
通
と
﹁ ー
●地域住民への呼びかけ,動機づけから行動を
●地域住民・有識者・実践者の研究会の結成とネットワーク整備
●市町推進協議会を立ち上げる
●施設ごとの連絡会議の設立
●地域推進会議の設立
基本戦略
の
創
設
3
・
道
路
標
識
の
充
実
と
資
源
案
内
板
の
設
置
○「体験型農林漁家民宿」などの認証制度
北薩地域の新たな産業の創出
などにより農山漁村の活性化の実現
123∼124
1.地域振興のための基本的な視点と提言
この提言は,北薩地域の市町等の行政関係者はもとより,関係機関団体さらに農林水産
業者をはじめ地域住民の方々を対象にしています。
推進に向けた課題として6項目に整理します。これをうけて,基本的な視点として整理
します。この提言はその後に述べる「基本的な戦略」すべての事項に共通して関連ある提
言であります。
1)グリーン・ツーリズムについての認識の醸成
都市住民を農山漁村地域に受け入れ,グリーン・ツーリズムを企業化し地域振興を
はかることが求められています。お互いが協調しあいながらネットワークつくり推進
することが必要です。
そのためには,まず農山漁村地域に住む人々の理解と認識がなければ,いかなる施
策も前進しません。グリーン・ツーリズムの推進については地域住民がお互いに協調,
理解し地域全体で取り組むことが成果につながります。
また,都市住民に対してもパンフレットの発行などグリーン・ツーリズムに対する
的確な情報を提供し相互の理解を得ることが大切です。
今なぜ,グリーン・ツーリズムが注目されているのか。それは,都市に住む人々の意識
・ニーズの変化であり,次のように整理できます。
①自然に触れたい,田舎で働きたいという自然志向が強まっています。
②自然を見る,聞く,嗅ぐ,味わう,触れるという五感で感じたいという情操教育が求め
られています。
③家族でゆっくり,のんびり過ごしたいなど心のゆとりが欲しい人が増えています。
④毎日の生活の中で,レジャーを充実させたいという人が増えています。
⑤週休二日制や長期休暇,自由時間が増えています。
現代社会は,IT(情報技術)の急速な発展で,目と耳によるバーチャル(仮想)の体
験はいつでも,どこでもいくらでも体験できるようになりました。しかしこの体験は人間
の本来の体験である五感には何も訴えないので「本当の幸福感」は味わえません。やはり
実際に様々な場所に行って,体全体でそこにいる人々の笑顔に接し,おいしいものを口に
しなければ喜びや幸せは感じることはできないと気づいてきたのです。だから人々はゆっ
くりと旅に出たがるのです。その受け皿として「農山漁村」や「農林漁業」がぴったりな
のです。そうなると,それを受け入れる土地に都市の人々を引きつける何かが求められる
のです。
また,受け入れ側の農山漁村地域では,若者が村を出ていき,高齢化が進み村に活気が
ないところもあります。しかし,一方では農林漁業や農山漁村の活性化に向けた新しい視
点からの取り組みが進められています。その具体的な取り組みとして「農林漁家民宿」
「農
林漁家レストラン」「農林水産物直売所」「農林水産物加工」「農山漁村体験」などが考え
- 125 -
られます。つまり,「交流人口を対象とした農山漁村のマーケット化を通じて,グリーン
・ツーリズムを企業化し,地域振興を図る」ことが求められています。これからは,これ
らが単独で行われるのでなく,お互いに協調しながらネットワークをつくり,地域住民が
これらのことを理解し地域全体で取り組むことが大きな効果につながると考えられます。
2)広域でネットワーク体制の整備を
小規模な自治体や個人のみでは具体的なグリーン・ツーリズムの推進やPR活動に
限界があるので市町域を越えた関係者等による広域的推進体制をまず整える必要があ
ります。そしてその協議会で「グリーン・ツーリズム推進基本構想」を作成すること
になります。そのためには当然市町単位の「市町推進協議会」を設立しないと広域協
議会は機能しません。さらに,その市町協議会には,行政組織が信用と責任をもって
推進する体制を整えるために「グリーン・ツーリズム 係」等の設置が必要と思われ
ます。
全国では,5カ所の市町で「係り」をおいて積極的に取り組んでいます。
これから,市町村の合併がますます進み広域的な自治体の形成が目前に迫っています。
人々の行動範囲も交通機関の発達や道路整備の推進と相まって広域化していくと思われま
す。
従って,これからのグリーン・ツーリズムの推進については,小規模な自治体や個々の
施設さらには組織のみでの啓発活動やPR活動ではその成果に限界があります。都市側へ
の情報発信,提供,相互の施設やイベント等のネットワーク化,特産品の開発,関係者の
研修等を効果的に行うためには,市町村域を越えて関係の行政や各種団体,住民組織など
の構成による「広域推進協議会」を組織し広域的推進体制を整備することが重要と考えら
れます。その協議会でまず「グリーン・ツーリズム推進基本構想」を作成し,共通の認識
を持つ必要があります。広域の協議会が機能するためには,当然市町単位の「協議会」の
設立は必要です。
グリーン・ツーリズムは農林漁家民宿,農林漁家レストラン,農林水産物直売所,観光
農園という個人業者の観光事業だから行政は関係ない,農協は関係ないという発想から脱
却しないと前進しません。まさに,グリーン・ツーリズムの核となる仕掛人は,まず広域
化した自治体であります。そして,それを推進する部署を明確にし,責任ある,信用のあ
る仕事を推進するため「グリーン・ツーリズム係」(仮称)の設置の検討も必要であると
思われます。
大分県安心院町は全国初の「グリーン・ツーリズム推進宣言の町」で,「グリーン・ツ
ーリズム推進係」を設置しています。
- 126 -
図表5−1
全国の市町村における「グリーン・ツーリズム係」設置状況
全国で「グリーン・ツーリズム係」等を置いている市町村
①
大分県
安心院町
②
長野県
飯田市
③
岩手県
遠野市
④
高知県
元山市
⑤
福島県
喜多方市
平成16年10月現在
全国で4市1町が設置
3)地域資源活用型の再評価による最大限の活用を
大規模な開発は行わず,既存の地域にある豊かな,貴重な様々な資源を再評価し,
その地域の人々の生活の延長線で最大限に活用し,心のふれあい等人的交流の面を重
視した 地域住民主体のグリーン・ツーリズムを推進することが原点と思われます。
また,美しい農山漁村の風景は都市住民にとって心を和ませる貴重な資源です。美
しい山,川も含めて景観そのものを都市住民と分かち合い大切にする心を育みたいも
のです。
古い建物を残したり,家の回りに花を植えたり,道路沿いの竹垣など村ぐるみでの
「美化運動」や「花いっぱい運動」などの実践集団も育成したいものです。
自分達が住んでいる農山漁村の自然や景観はそのままでも貴重な宝であることにお
互いが気付きましょう。
財政の厳しい時代は今後も続くと思われ,さらに景気低迷が続くなかでの地域振興は,
いま北薩地域にあるさまざまな資源の活用を原点として推進することを薦めます。
大規模な開発は行わず,農山漁村地域にすでにある様々な資源を,その地域の様々な人
々の生活の延長線で最大限に活用し,心のふれあい等人的交流の面を重視し,地域の資源
を再評価し,さらに付加価値を高めることが必要であります。それらの原点に立って,都
市住民の要求に沿って活用することで農山漁村地域が活性化し,新しい開かれた地域づく
りができていくと思われます。
観光事業のように,客の期待に沿ってサービスし利益を得るのでなく,地域で充分話し
合い,地域住民が主体となって地域の資源を生かした事業に取り組むことが,本来の地域
型グリーン・ツーリズム推進の原点と思われます。
さらに,美しい農山漁村の風景は,農山漁村を求めて来る都市住民の人々の期待を満
たす重要な要素のひとつです。古い建物を残したり,家の回りに花を植えたり,道路沿い
に竹垣や,低い生垣を作るなど,一軒一軒の個性のある農林漁家のたたずまいは貴重な財
産です。美しい農山漁村の風景を自分たちの集落に作ることは,単によそから来る人々の
ためだけでなく,お客様と村の人々が美しい村の風景を分かち合う気持ちを持つことが必
要です。さらに美しい村の風景は,村の子供たちの心に自分たちの土地の良さを大切にす
る心を育むことにもなるのです。
- 127 -
また,農山漁村地域には,美しい川,美しい山があります。これらに囲まれた風景を誇
りにすべきです。また,針葉林の多い北薩地域では「晩秋の紅葉狩り」等を生かすことも
ひとつのアイデアと思われます。
グリーン・ツーリズムは,美しい村があって成り立ち,自然や景観そのものが重要な資
源なのです。
4)主役は,人であり,子供たち,女性,高齢者です
地域や都市に住む子供たちに農林漁業の良さ,大切さ,尊さを認識させる情操教育
は極めて大切と思われるので,農山村地域と都市側の両方の子供たちの参画も検討す
る必要があります。
また,今,農村女性の起業活動も活発です。女性の起業活動は社会的に経済的にも
女性の地位向上につながるばかりでなく,女性が個性的で輝いてきます。今,受け皿
として女性の持っている感性,しなやかさ,やさしさ,温かさを時代は求めています。
グリーン・ツーリズム推進において女性の出番を求める時代の風が吹いています。
さらに,農山漁村は人口に占める高齢者の割合が高くなっています。高齢者のもつ
貴重な体験やノウハウを体力と意欲に応じて発揮してもらうことも必要で,グリーン
・ツーリズム推進の主役として参画していただくことを提言します。
都市部の小中学校の修学旅行において,農林漁業体験をする生徒の目に普段教室ではみ
られない輝きを見いだして担任教師が驚き,2泊3日の農林漁業体験を終える離村式では,
毎年のように受け入れ農山漁家の人と抱き合って泣き別れる生徒がいるそうです。
鹿児島県が進めている「子供たちの農業体験学習」では,子供たちが食べ物,植物,動
物,農林漁業,農山漁村に触れることによって 「農業の良さ」「農業の大切さ 」「農業の
尊さ」を認識させる情操教育が進みつつあります。子供たちが初めて芋掘りや,田植え,
さらには稲刈りなど農作業を実際に体験し,夢中になって歓声を上げるといった光景もみ
られます。また,都市部の子供たちに限らず,農山漁村部の子供たちも,最近は直接に農
林漁作業を体験する機会が少なくなっている現状です。
このような中で,子供たちに実際に農林漁業体験をさせることは,情操教育の面からも
大切であることはもちろん,農林漁業,農山漁村の理解促進とともに受け入れ側である農
山漁村の活性化につながります。是非,地域ぐるみでの受け入れ体制の整備を期待したい
ところです。
さらに,いま,農山漁村女性の起業活動が極めて活発であります。近年,食の安心・安
全や地産地消への関心が高まる中,消費者との交流を通じ,消費者と生産者の顔の見える
関係を構築し,「食」と「産地」に対する理解を深める必要があります。地域農林水産物
を活用した直売所,農林水産物加工販売グループ,農村レストラン,ふるさと便などの取
組が推進されていますがこれらの担い手はまぎれもなく地域の農山漁村女性であります。
その結果,県内の起業グループ数は185になり,総売上額は12億円に達する等起業活動を
- 128 -
行う女性の経済的自立が進んでいるのです。
女性の起業活動は社会的,経済的な面で女性の地位向上につながるばかりでなく,女性
が起業人として働くことで元気が出て,個性的で輝いています。また,景気の低迷,ギス
ギスした社会状況のなかで,人々は女性の感性,しなやかさ,やさしさ,温かさを求めて
います。女性の出番を求める時代の風が今確実にあると思われます。
グリーン・ツーリズムの担い手は農山漁村女性が主役の一人であることを基本的認識と
して推進していくことを提案したいと思います。
また,もう一人のグリーン・ツーリズムの担い手として,農山漁村の高齢者があります。
鹿児島県における農業に占める高齢者(65歳以上)の割合が53%を占める現状のなかで,
農林水業,農山漁村の活性化や振興のために高齢者の担う役割が極めて大きいと思われま
す。高齢者が農林漁業に関する貴重な体験やノウハウを体力と意欲に応じて発揮してもら
い ,「暮らし 」「伝統文化」などを次世代に継承 したり,地域住民のまとめ役や相談役に
なることは農林漁業振興や地域活性化につながります。 おじいちゃん,おばあちゃんも
もっともっと地域のために役立ちたいと思っていると思うし,さらに第2の人生を心豊に
過ごしたいと思っているにちがいありません。
県農政部経営技術課の調査によると,県内の農山漁村高齢者活動組織は364グループあ
り,構成員数も17,000名に達しています。
図表5−2
北薩地域での高齢者活動事例
北薩地域での高齢者活動グループの活動事例
市町村
薩摩町
組
織
名
観音滝農産加工
人数
10
平均年齢
60歳
グループ
活
動
内
容
町特産品「南高梅」を使った梅酢風ド
レッシング等を加工し,生協店舗直売
所で販売。年商1,020万円
野田町
青木の茶屋出荷組合
22
70歳
自己出資で地区内に直売所を設置。野
菜,花,加工品を販売。年商4,000万円
菱刈町
下手まごころ市場
23
61歳
農産物簡易直売所を設置,定期的に
消費者交流イベント開催,年商400万円
5)安心・安全な地産地消を中心とした「食」と「農林水産」の発信を
「地域の美味しい新鮮な農林水産物を食べたい」と都市住民はアンケート調査で答
えています。
グリーン・ツーリズムの推進については,消費者に「地産地消」を基本とした健康で
豊かな食生活の普及・定着を図る必要があります。
地域で採れる農林水産物の食材や調理方法にこだわり付加価値を高めて発信すれば
地域産物の消費宣伝にもつながります。
これらを通じて,地域の「食」と「農林水産業」の振興につなげていただきたい。
- 129 -
最近の「食」については,栄養バランスの偏り,食習慣の乱れ,食料の海外依存等が指
摘されています。また,BSEや食品表示問題の発生などにより消費者への「食」に対す
る信頼を大きく損なう結果となりました。このような状況を改善していくためにそれぞれ
の食品がどこからどのように流通して消費者に到達しているのかを正確に情報を発信でき
る仕組み,つまりトレーサビリテイシステムの導入や関心を高めることも必要です
一方,消費者や子供たちは,「食」の生産課程の情報や望ましい食生活に対する知識が
不足しているとの指摘もされています。
このような中,消費者に「地産地消」を基本とした健康で豊かな食生活の普及・定着を
図る必要があります
今こそ,グリーン・ツーリズムを通じ,農山漁村が都市住民の消費者との交流を図り,
生産者と消費者の「顔の見える関係」を構築し,「食の安全」と地域産物の活用,つまり
「地産地消」を積極的に推進するチャンスと思われます。例えば,宿泊施設などで提供す
る食事については,地域で生産される農林水産物の食材や調理法にこだわり,付加価値を
高めることによって,地域産物の消費宣伝にもなることが期待されます。アンケート調査
でも「地域の美味しい新鮮な農林水産物を食べたい」と多くの人々が答えています。
グリーン・ツーリズムの推進は「食」と「農林水産業」の振興そのものと思われます。
6)日本でも有数な「温泉郷」と農林漁業を結びつけた滞在型の推進
豊富な温泉資源に恵まれた北薩地域は,この資源を生かして滞在型の観光農園と
セットした温泉ツアーの企画や,地域食材活用の「食」と「温泉」をセットした「北
薩グルメツアー」等の企画も必要と思われます。観光協会や温泉旅館組合等との話
し合いを是非進めてもらいたいものです。
第1章の地域の概況の項で述べたとおり,この北薩地域は豊富な温泉資源に恵まれてい
ます。この資源をさらに地域振興に生かすため,温泉組合などとタイアップして,温泉客
を対象としてのグリーン・ツーリズムの振興が考えられます。具体的には観光農園とセッ
トの温泉ツアーの企画や,地域食材を活用した地域独特の食事を堪能してもらう「北薩グ
ルメの旅」等の企画が考えられます。2泊3日の旅行のスケジュールの場合に,1泊は「農
山漁家民宿」にもう1泊は「温泉宿」をセットで組み合わせる試みも必要と思われます。
- 130 -
2.グリーン・ツーリズムの実現に向けての基本戦略
1)住民啓発と研究会の設立さらに連絡協議会の設立
グリーン・ツーリズムを具体的に推進するためには,「人」と「組織」が動かなけれ
ば前進しません。そのためには,
①地域住民を啓発し理解を得て
②人材を発掘し,有識者や実践者の「研究会」を立上げ,人材のネットワーク化を図
る
③行政による「市町グリーン・ツーリズム推進協議会」の設立
④既存資源(交流施設や農産物販売所等)相互の連絡会の結成
⑤市町を超えた「広域グリーン・ツーリズム推進協議会」の設立
これらの協議会では
①必要な金額を予算化する
②推進基本計画を作成する
この事が大切です。
そして,そのまとめ役として知識と情熱と実践能力のある専任職員を配置すること
も必要と思われます。
(1)地域住民への呼びかけ,動機づけから行動を起こさせる。
地域ぐるみのグリーン・ツーリズムを起こそうとする場合,グリーン・ツーリズム事業
によって地域が活性化できることを住民に理解してもらうことが大切です。その方法とし
て,まず最初に講演会やフォーラム等を開催して住民を啓発しなければなりません。フォ
ーラムを開催する場合のパネリストは当然,実際の実践者を選び,また,地域内で実践し
ている人が最適であります。さらにパネリストは半数以上農山漁村女性を選ぶことです。
さきに提言したようにグリーン・ツーリズムの主役は女性でないと出来ない場合が多いし
不可欠だからです。
次に,役場やJA組織の既存の広報誌に掲載し住民を啓発することであります。何回も
積極的に啓発活動を展開することです。公的な広報誌は全住民に配布され,信頼度が高い
ので広報担当部署と積極的に連携して啓発していくことが重要です。
また住民を対象に「グリーン・ツーリズム講座」を開設しましょう。主催者は役場で,
住民(市民)講座の一環として開催するのです。年に数回計画的に開催し実践者の体験談
を中心にカリキュラムを組んでいくといいでしょう。
- 131 -
宮之城町「湯田ガラッパ会」会長
4年ぐらい前に長野県飯田市に町内有志5名で
新改義則氏事例報告より
グリーン・ツーリズム研修視察を実
施。宮之城には螢もいる,温泉もあるこの資源を生かして「ホタル川下り」をスター
トさせました。さらに,宮之城には竹もあるということで,竹を使ってのご飯茶碗,
汁茶碗,小皿,箸,コップを作ってもらい,さらに地元婦人の郷土料理でもてなし,
1年目40名程度,2年目24名程度であったが,これからも地域の旅館経営者とタイアッ
プしていくことも検討しています。
(2)地域住民,有識者,実践者の研究会の結成とネットワークの整備
次の段階は,地域内有志によるグリーン・ツーリズム研究会といった組織の立ち上げで
す。「何もしなければ,誰も来ない」のです。
①そのためには,まず人材の発掘です。
市町が異なると,以外と身近な優れた人材を知らない場合が多いものです。今回のアン
ケート調査でも多くの人材やおすすめスポットが紹介されました。素材となる人材や地域
資源を再発見し,案内ガイド,名人,達人など人材の登録制度を立ち上げ情報化する必要
があります。
内閣府,国土交通省,農林水産省では各観光地の魅力を高めるため観光振興を成功に導
いた人々を「観光カリスマ」として認定し,さらなる活躍を支援しています。「グリーン
・ツーリズム」の推進に貢献しさらなる活動を支援するため地域でこのような制度の活用
と人材発掘を是非すすめてもらいたいものです。
図表5−3
観光カリスマとは
観光カリスマとは
従来型の個性のない観光地が低迷する中,各観光地の魅力を高めるためには,観光振
興を成功に導いた人々のたぐいまれな努力に学ぶことが極めて効果が高いと考えられま
す。
そこで政府は,全国各地の観光振興に取り組んでいるリーダーを育成するために「『観
光カリスマ百選』選定委員会」を設立し,その先達となる人々を『観光カリスマ百選』
として認定しています
平成15年の第1回の選定から平成16年11月の第7回までに全国で87名が認定されていま
す。
九州・沖縄地区で12人が認定されていますが鹿児島県からは1人も認定されていませ
ん。
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認定時期別の内訳
地域別内訳
第1回選定(H15.1.29) 11人
北海道地区
6人
中国地区
6人
第2回選定(H15.3.24) 16人
東北地区
11人
四国地区
5人
第3回選定(H15.7.4)
関東地区
10人
九州地区
8人
第4回選定(H15.10.3) 11人
北陸信越地区15人
沖縄地区
4人
第5回選定(H16.2.2)
12人
中部地区
10人
第6回選定(H16.6.25) 10人
近畿地区
12人
13人
第7回選定(H16.11.25)14人
計87人
計87人
九州地区の観光カリスマ認定者は次のとおりです 。(参考 )「」内がカリスマの特徴
熊本県(3人)
後藤
哲也(熊本県南小国町)有限会社新明館代表取締役
「癒し空間演出のカリスマ」
福田
興次(熊本県水俣市)(株)福田農場ワイナリー代表取締役社長
「観光農園による地域づくり・観光振興のカリスマ」
宮崎
暢俊(熊本県小国町)熊本県小国町長
「新しい旅のかたちをリードするカリスマ」
大分県(4人)
首藤
勝次 (大分県直入町)株式会社大丸旅館代表取締役社長
「ドイツ文化を取り入れた温泉再生カリスマ」
鶴田浩一郎(大分県別府市)(株)鶴田ホテル(ホテルニュー ツルタ)代表取締役社長
「大型温泉地再生のカリスマ」
溝口
薫平(大分県湯布院町)株式会社湯布院玉の湯代表取締役
「『心の活性化』のカリスマ」
宮田
静一 (大分県安心院町)大分県グリーン・ツーリズム研究会長
「農村民泊さきがけのカリスマ」
宮崎県(1人)
黒木
定藏 (宮崎県西米良村)宮崎県西米良村長
「『新しいワーキングホリデイ制度のカリスマ』」
沖縄県(4人)
上地長栄(沖縄県観光事業協同組合代表理事)・健次(株)国際サンゴ加工所代
表取締役社長(沖縄県那覇市)・敏夫(多幸山(株)代表取締役社長)
「伝統琉球民家を観光施設として蘇生させたカリスマ三兄弟」
大濱
長照(沖縄県石垣市)石垣市長
「『住んでよし,訪ねてよし』の地域づくりを実践するカリスマ」
白石
武治(沖縄県名護市)株式会社カヌチャベイリゾート代表取締役会長
「リゾートのカリスマ」
竹盛
洋一(沖縄県竹富町)竹盛旅館代表者
「地域主体で自然の保護と活用の両立を実践するカリスマ」
- 133 -
②人材の育成
都市住民をもてなしたり,地域資源を説明,案内する「インストラクター」を育成する
ことも大切です。すでに地域で実践しておられる人材を中心に研究会を実施することも大
切です。
鹿児島県内では,現在29名のインストラクターが,育成されています。
③人材のネットワーク化の推進
人材の発掘,育成と登録が整えば,人材のネットワークを進める必要があります。そし
て,人材が一体となった研究会を立ち上げていく必要があります。
そのためには,講演会や広報誌で呼びかけ,参加者を募ります。また,役場職員等は参
加して欲しい人に個別に呼びかけ,次々と輪を広げて会員を増やしていくのです。研究会
のメンバーには,
・交流活動実績のある人
・体験の指導の出来る人
・料理が好きで,上手な人
・既存の宿泊施設の支配人
・さらに都市から移住してきた人がいれば好都合です。
スタートは少人数でも構いません。何が出来て,何が必要で,何をしたいのか議論する
グループや組織が必要です。いきなり大きな組織は必要ありません。集落単位や校区単位,
と小さな組織から拡大していけばいいのです。そして行政と連携し事業化できるものから
始めていけばいいのです。
研究会の一般的なすすめ方を参考に整理すると
・グリーン・ツーリズムの概念理解のための検討会
・先進的事例の視察または研究
・活用できる地域内資源の整理と活かし方の討議
・どういう推進体制ですすめるか推進組織体制の検討
・ハード面の宿泊施設など受け入れ体制の討議
・体験料金の設定や体験インストラクターの確保
・最後はテストイベントの計画と実践。
となって現実に行動がスタートすることになります。実際の最初の行動として,県などが
実施するモデルツアーをテストイベントとして招致することもいいでしょう。
ただ,このようなモデルツアーを実施する場合,参加者(都市住民)に対して過剰サー
ビスにならないよう留意するべきです。地域住民から「都市住民を甘やかす交流事業はこ
りごりだ」との意見や雰囲気がでると前進しません。グリーン・ツーリズムは,住民であ
る受け入れ側と体験者が経済的にも精神的にも対等の関係であることが重要で,観光業で
はないことを認識する事が必要であります。
(3)市町推進協議会を立ち上げる。
市町単位の「市町グリーン・ツーリズム推進協議会」の立ち上げも必要です。ここでは,
「市町グリーン・ツーリズム基本計画」を作成することが大切で実際の「行動計画」にあ
たるものです。さきの住民の反応,意見を集約していくのは当然です。
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市町が中心となってに担うべき業務
①地域住民への意識の啓発と研究会設立への誘導
②市町単位の「市町グリーン・ツーリズム推進協議会」の設立と推進基本計画の作成
③地域資源の再評価と活用方策の作成
④情報の発信
⑤事業推進のための予算化
図表5−4
鶴田町の組織事例
鶴田町の組織
参考
※活動の現状
都市農村交流活動として,「奥薩摩のほたる舟」,「森と湖に親しむ集い」,「水辺の
楽校鶴田龍舟祭」(ドラゴンボートレース),「ふるさと納涼大会」,「鶴田ジョギング
大会」など,地域の資源を最大に生かしたイベントを開催し,都市住民を初め毎年30
万人が訪れ今後ますます交流人口の増大が見込まれています。
メンバー
(14名)
鶴田町グリーン・ツーリズム
・地域代表(区長・女性農業経営士)5名
推進協議会(座長・町経済課長
・農林業団体(特産品協会長・JA部長)
2名
・推進計画及び推進方策の検討
・商工業団体(商工会・同女性部長・
・普及・啓発及び情報の収集・発信
・交流施設の整備,活用促進の検討
観光協会長)
3名
・県(普及センター次長)
1名
・町(社協・企画・経済課長)
3名
メンバー(7名)
鶴田町グリーン・ツーリズム
推進連絡会
・関連施策の調整及び検討
・農林業団体(JA課長)
1名
・県(普及センター技術主査)
1名
・町(社協・企画・経済係長)
5名
・協議会の検討事項
農林漁業者
地域資源の提供,語り部,
スタッフとしての資質向上
体験交流施設
宿泊施設
交流参加者の受け入れ,情
満足度向上のためのレベル
報発信等
アップ
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図表5−5
大分県安心院町の組織事例
大分県安心院町の組織事例
事例研究
1,名
称
2,設立年度
安心院町グリーン・ツーリズム推進協議会
平成9年10月
3,役員構成
会長1名(町長),副会長1名(助役)
委員
議会4名,農業委員1名,区長会1名,農協2名, 農業公社1名,
商工会1名,青年団1名,婦人会1名,青年農業者会1名,
グリーン・ツーリズム研究会3名,農村女性連絡協議会1名 計19名(内女性4名)
4,目
的
「グリーン・ツーリズム取り組み宣言」の趣旨に則り,町民意識の高揚と普及,
情報発信,民間団体への支援,各種関連施策の調整活動等を行いながら,地域が
一体となったグリーン・ツーリズムを推進する。
(4)施設ごとの連絡会議の設立
交流施設代表者へのアンケート調査で「交流施設相互の連携をとっていますか」の問い
に「とっていない」58%,「とっている」42%でした。現状では相互の連携が薄く自己完
結型の施設運営が多いと思われます。
つまり,管内には多くの既存の地域資源がありますが,それぞれの資源が個別に運営さ
れているのが現状です。そこで各種の施設単位の連絡会議の設立を提案します。
資源(施設)ごとに分類すると
①総合交流施設
⑤有人直売所
②市民農園
④農林業体験施設
⑥農林水産物販売施設(朝市,夕市)
⑧農林漁業体験民宿
⑪ふるさと便
③観光農園
⑨農林漁家レストラン
⑦農山漁村留学
⑩親水施設
⑫教育ファーム
等になると思われます。この施設(資源)ごとの連絡会は北薩全域の会では運営上先に
提案した郡単位が好ましいと思われます。それぞれの施設が個別に運営されている状況か
ら,相互に情報を共有していくことが大切と考えられます。この連絡会では,お互いの会
員リストや顧客名簿などの個人情報の共有化の他,運営上の課題さらに広報の方法などの
議論がなされることが大切です。また,共通の機関誌などが発行できればさらに発展して
いくと思われます。
ただ,個人情報は,本人の了解を得ての共有が前提になります。
(5)地域推進連絡会議の設立
市町実務担当者へのアンケート調査で「都市・農山漁村交流を推進するためには,何が
重要か」について,「広域市町での推進協議会の設立が必要」と多くの市町担当者が答え
ています。
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今回の調査事業の対象市町は川内市,阿久根市,出水市,大口市を含み薩摩郡,出水郡,
伊佐郡,姶良郡の一部の4市17町で鹿児島県本土の約3分の1を占める極めて広域でありま
す。本来ならこの地域全体で広域の仮称「北薩地域グリーン・ツーリズム推進協議会」を
設置すべきであるが,広範囲での協議会は逆に連携が取りにくく,日程調整等困難な面が
多いので,地域単位の「地域協議会」の設立が必要であると思われます。
当然,市町村合併の動きを見極めながら枠組みは設定する必要があります。
例えば北薩を3地区の協議会(名称はそれぞれ仮称)として設立すると
図表5−6
地域協議会の組織例
出水地域グリーン・ツーリズム推進協議会
出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町
川薩地域グリーン・ツーリズム推進協議会
川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町
伊佐・姶良地域グリーン・ツーリズム推進協議会
大口市,菱刈町,横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町
それぞれの協議会は6市町から8市町で構成されることになるが,状況に応じて枠組みを
設定することには異論はありません。
このような,地域的な協議会の設置は,当初は行政主導でスタートすることになります。
メンバーとしては,行政組織,JA等関係機関・各種関係団体代表,消費者代表,農村
女性組織代表,学識経験者等が考えられます。
このように行政主導でまとめ役をする場合の問題は職員の人事異動が多いことです。
グリーン・ツーリズムのような新しい事業は,知識,情熱と実践能力を備えた職員でな
いと前進しません。職員の異動で事業が停滞する可能生が高いので,ある程度長期的に専
任者を配置出来るよう配慮することが大切です。
また,ある程度行政主導で進みだしたら,職員は早い段階で裏方に回り住民の中から積
極的なグループのリーダーなどを見つけてまとめ役になってもらい,自主的活動の基盤づ
くりをしておくことです。このように行政主導でスタートした組織でも徐々に民間主導に
導く努力をしてもらいたいと考えます。
地域協議会の事業内容
(今後2年以内に結成を希望)
①グリーン・ツーリズムの推進に関する基本構想の策定
②都市住民のニーズに基づく体験モデルコースの開発
③グリーン・ツーリズムの展開に関する各種研究会の開催
④情報誌の発行,インターネット,ホームページの開設など啓発,普及活動
⑤広域観光行政組織等との連携による推進展開の実施
なお,県段階の協議会は,「かごしまグリーン・ツーリズム推進会議」として,平成15
年1月に設置されています。
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鹿児島県グリーン・ツーリズム推進協議会
地域グリーン・ツーリズム推進協議会
各市町グリーン・ツーリズム推進協議会
グリーン・ツーリズム係(担当者)
○○研究会
図表5−7
農林漁村民宿連絡会
資源ごと連絡協議会
かごしまグリーン・ツーリズム推進協議会設置要領
かごしまグリーン・ツーリズム推進会議設置要領
第1 目的
地域の活性化と交流人口の増大を図るとともに,都市住民の農林水産業の理解促進,農業者等
の所得向上及び就業機会の増大を図ることを目的として本県における農山漁村の多様な資源を活
かしたグリーン・ツーリズム推進会議(以下「推進会議」という)を設置する。
第2 組織
1 推進会議は,関係機関・団体,消費者,学識経験者等で組織し,別表に掲げる職にある者
(以下「委員」という)をもって構成する。
2 推進会議の委員の任期は,2年とし,再任を妨げない。
3 推進会議には,座長を置くものとし,県農政課長の職にある者をもってあてる。
4 座長に事故ある時は,あらかじめ座長が指名する者がその職務を代行する。
第3 業務
推進会議は,第1の目的を達成するために次の検討を行う。
(1)グリーン・ツーリズムの推進計画及び推進方策に関すること。
(2)グリーン・ツーリズムの普及・啓発及び情報の収集,発信に関すること。
(3)都市農村交流施設等の整備及び活用の促進に関すること。
(4)その他グリーン・ツーリズムの推進に必要な事項。
第4 運営
1 推進会議は必要に応じ,座長が招集する。
2 委員が推進会議に出席できない場合は,それぞれの委員が指名する者を出席させることが
できる。
第5 グリーン・ツーリズム推進庁内連絡会議の設置
1 第3の業務を円滑に推進するため,推進会議にグリーン・ツーリズム推進庁内連絡会
(以下「連絡会」という)を置くものとする。
2 連絡会は,農政部,商工観光労働部,林務水産部及び教育長の別表に掲げる職にある者を
もって構成する。
3 連絡会は,座長の命を受け開催し,次の検討を行う。
(1)グリーン・ツーリズム関連施策の調整検討に関すること。
(2)推進会議の検討事項に関すること。
(3)その他グリーン・ツーリズムの推進に必要な事項。
第6 事務局
推進会議の事務を処理するため,県農政課内に事務局を置く。
第7 その他
この要領に定めるもののほか,会議の運営に必要な事項は座長が別に定める。
付則
この要領は,平成15年1月24日から施行する。
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2)グリーン・ツーリズムの受け入れ体制の整備
グリーン・ツーリズムのタイプとして
①都市近郊の住民を対象にした都市型近郊日帰り型
②宿泊施設や農園などが整備された週末滞在型
③都市部住民と農山漁村の市町などが友好的に体験交流する友好交流型
④体験や資源にこだわりを持って客層をしぼった体験資源こだわり型
⑤個人や民間会社などが実施する民間型などがありそれぞれ特徴があります。
受入体制として,
①個人によるいわゆる「農林漁家民宿」
②集落や一定地区の共同受入れ
③民間有志による受入れ
④市町村など行政第三セクターによる受入れ
⑤温泉組合等民間企業による受入れ等があります。
この中で ,「農林漁家民宿」はグリーン・ツーリズムの滞在型の原点で法的な制限
をクリアーした上で,受入れ主の人柄や料理大好き,さらに健康などの条件が整うと
十分です。
また,受入タイプにしても受入体制にしても,地域住民参加の「地域ぐるみ」の受
入が地域活性化になると思われます。
(1)グリーン・ツーリズムの代表的なタイプの分類
①都市型近郊日帰り型
大都市周辺でのタイプで,車で2時間以内ぐらいでに位置する地域での方式です。北薩
地域は鹿児島市住民からみるとどの地域も2時間以内で行ける地域であります。鹿児島市
民のアンケート調査の結果では「日帰り旅行」希望が54%を占めています。
日帰り客を対象に(つまり,宿泊施設のない)農山漁村資源を体験出来る施設や地域づ
くりで,広くとらえると農村公園,観光農園,そして市民農園なども含まれます。
②週末滞在型
大都市周辺から比較的遠い地域でのタイプで,主として週末に滞在して農林漁業・農山
漁村に親しんでもらう方法で,典型的な方法は,「クラインガルテン」と呼ばれる簡易宿
泊施設つきの市民農園があります。付属の農園の面積は週末に家庭菜園として楽しめる程
度で良いと思われます。区画を数百区画整備している群馬県の倉淵村の例もありますが,
最初から大きく整備する必要はありません。なお,貸出料についても施設の規模や設備内
容によってそれぞれですが年間契約が基本であろうと思われます。
③友好交流型
環境的に対極の位置にある大都市の市や区と農山漁村部の町村とが,姉妹都市や友好都
市となり,交流を通じて都市住民にグリーン・ツーリズムを体験させるタイプです。
また,行政間だけでなく,消費者と生産者の交流,農協と生協との交流などもこのタイ
プになります。
交流の中身としては,小中学生のホームスティ,キャンプ,農山漁村留学,移動教室を
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はじめ農林水産物のオーナー制度,産直制度,自然体験,農山漁村工芸体験,農林水産加
工体験等あり,農山漁村部の資源の特徴によって選択していきます。
④体験資源こだわり型
大都市から離れた地域が郷土料理や宿泊施設など何かにこだわりをもって,特徴を前面
に出し,客層を明確にした体験資源にこだわったすすめ方であります。「これが趣味の人
は,全国からいらっしゃい」という路線であります。従って体験資源の内容,種類はさま
ざまであります。交流の対象も県外など遠距離になる場合も考えられます。
⑤民間型の各種のグリーン・ツーリズム
個人農山漁家や,農事組合法人,有限会社,株式会社などの民間法人によるグリーン・
ツーリズムも各地に出現しているのが現状です。
(2)受け入れ体制の分類
①個人の農林漁家による受け入れ。いわゆる「農林漁家民宿」
グリーン・ツーリズムは「滞在型」が基本です。そうなると原則は宿泊となり,農山漁
村と宿泊をセットに結びつける「農林漁家民宿」が本来のグリーン・ツーリズムなのです。
しかし,北薩地域ではこの個人による「農林漁家民宿」は長島町,東町に2戸あるだけで
まだ普及していないといえます。その理由としていろいろあると思われますが,まず家の
構造が問題であると思われます。
客間の個室化が進んでいない,台所・トイレ・風呂の改善にも金がかかりすぎる等の難
点があり,さらに,
「消防法」
「食品衛生法」
「建築基準法」等の制度上の制約もあります。
このような制約もさることながら,客を接待する農林漁家の主婦に時間の余裕がありま
せん。1日中忙しく働いたうえに見ず知らずの他人の世話までするのは,たしかに負担が
重すぎると思われます。
食事をともなう農林漁家民宿を成功させるには,制度上の条件をクリアーしたうえで,
・受け入れ主の人柄が良いこと。
おだやかで,素朴で,客に応じた話題が選べ,話し好きな人
・料理が好きで,上手なこと
特に,地域食材を活用した郷土料理が提供できれば申し分ない。
・受け入れ主が健康であること
・宿泊施設に囲炉裏があり,トイレは水洗で,風呂が大きい等が整うとさらに充分であ
ります。
農林漁家民宿に欲しい物(参考)
山があり森があり,谷川があり鎮守の森があり,棚田や段々畑があり,
野鳥がさえずり小動物が草木の間から顔を出し,螢が群れ蛙が鳴き。
囲炉裏
自在鍵
こたつ
火鉢
五右衛門風呂
夏場の蚊帳
黒じょか
郷土料理
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縁側
②集落や一定地区の共同事業として受け入れ
集落単位や一定地区の住民が共同して,地域の廃屋,集会施設など活用して受け入れる
方式であります。宿泊施設は事業等活用してコテージ,バンガロー等を建設する第三セク
ター方式もあります。どちらにしても,食事は近所の主婦の協力で地域農林水産物を活用
した郷土料理を囲炉裏を囲んでいただくのが受け入れ側としての原点であると考えられま
す。
③有志による民間共同受け入れ
グリーン・ツーリズムに関心の高い有志が集まり,農林漁業作業等の体験指導にメンバ
ーがそれぞれ特徴を生かして共同で受け入れる体制であります。その受け入れ内容はメン
バーがこだわりをもっていることが大切であります。
④市町村など行政・第三セクターによる受け入れ
グリーン・ツーリズムを組織的に推進する場合の受け入れには,行政が直接事業を運営
したり公社や第三セクター等が運営する方法もあります。資本や人材が必ずしも充分でな
いスタートの段階ではこの方式も必要であると思われます。この場合,宿泊施設,体験施
設,レストラン,売店など総合的に整備できる利点があります。
⑤民間事業・企業による受け入れ
温泉旅館組合が地元果樹農家などと連携し,「果樹もぎとりツアー」を実施したり,ホ
テルが「そば打ち体験ツアー」を企画する例がこのタイプであり,今後このような取り組
みは増えてくると思われます。
このような民間活力による取組は,地域にある「商工会青年部」の協力や参加でますま
す活力が出てくると思われますので是非働きかけを期待したいと思います。
北薩地域は全国でも有数の泉源をもち多くの温泉郷と温泉旅館を有しているので,この
方式での推進も期待できると思います。
このように色々なタイプの受け入れ体制がありますが,民間の受け入れ組織として,北
薩地域ですでに活動している「農業青年組織」や「商工会青年部」などの出番も提案いた
します。
グリーン・ツーリズムが地域活性化に結びつくのは,個人であろうと,民間企業であろ
うとさらに行政機関であろうと,地域住民総参加と理解による「地域ぐるみ」での受け入
れが原点であると考えられます。
その利点を整理すると
①地域の多くの人が参加し,携わるので広く地域の活性化になります。
②地域の農山漁村女性や高齢者の参加を呼びかけ,持っている技能や体験を発揮してもら
うことにより特に高齢者に生き甲斐を与えられます。 高齢者には「名人」と呼ばれる方
がおられ,参加者に対して信用と安心を与える効果があると思われます。
③地域ぐるみであると,行政やマスコミの協力が得やすい。マスコミも新聞やテレビで広
く広報しやすく宣伝効果が高い。そのことで参加者の勇気づけになり自信となるのです。
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3)地域住民による「受け皿」づくり
体制が整えば,地域住民による「受け皿」づくりが必要です。美しい自然いっぱい
の農山漁村をさらに維持,発展するため,道路や河川敷の「美化運動」や「美しい町
づくりコンテスト 」「花いっぱい運動」 などを実施し住民運動を起こすことも必要
と思われます。
新しく制定された「景観法」に基づく「景観協議会」の設立の検討も必要です。
また,受入体制の整備として市民農園開設の可能性や空地や空家さらには,歴史的
にも価値ある「民家」を調査,登録し保存しておくことも必要ですし,本格的な移
住希望者に対して宅地分譲開発の可能性も検討しておくべきでしょう。
さらに,「農山漁村民宿」を開設したい希望者を把握,登録しておくことも必要で
しょう。全国的にも公式に農林漁業体験民宿の登録制度も開設されていますので活
用も考えられます。
(1)道路,河川敷等の美化運動の実践
都市住民のグリーン・ツーリズムに対するイメージとして「自然豊かな農山漁村でゆっ
くりと過ごす」と答えさらに旅行の目的として「農山漁村を旅行し景色を楽しみたい」と
ほとんどの人が答えています。
本来,都市より農山漁村,故郷は美しいというのが一般的認識です。さらにそのことは,
都市住民からも高い評価を受けているのです。これらの美しい自然をさらに美しく保つた
めにこれまで実践してきた美化運動をさらに充実していくことが,グリーン・ツーリズム
の維持につながると思われます。集落単位,校区単位また,学校単位さらに職場単位での
「美化運動」をさらに充実していくことが大切と思われます。 美化運動は,あくまでボ
ランティア活動でありますがその中で「ゴミ拾い運動」が効果的であります。「ゴミ拾い
運動」に参加することで住民のゴミをポイ捨てしてはならないという意識の醸成になるこ
とはいうまでもありません。特に学校教育機関と連携し,小中学生を対象に実施すること
は教育面での効果が極めて高いと思われます。
先進地大分県安心院町では住民参加型の「きれいなまちづくり運動」を展開しています。
また,良好な景観は,国民共通の資源として現在および将来の国民がその恵沢を享受で
きることを目的とした「景観法」も制定されました。今後は行政と住民が協同して景観形
成に関する「景観協議会」等の設定も必要と思われます。
桜の名所百選(大口市
忠元公園)
名水百選(霧島山麓丸池湧水)
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図表5−8 景観法について
景観法について (平成16年12月施行)
1,法の主旨
景観法は,都市,農山漁村等における良好な景観の形成を促進するため,良好な
景観の形成に関する基本理念及び国などの責務を定めるとともに,景観計画を策定
し,景観計画区域における良好な景観形成のための規制や,景観整備機構に対する
支援措置を講ずるためのものであり,国土交通省,環境省,農林水産省が協力して
その整備を図るものです。
2,全体の概要
景観行政団体が定める景観計画により指定し,建築物の建築に対する届け出・勧
告を基本とする緩やかな規制誘導を行います。
その内容として,行政と住民が協働して景観形成に関する協議を行う組織をつくり,
①景観協定を行う。
住民合意による景観に関するルールづくり
②景観地区の指定。
積極的に景観形成を図る地区指定
③その地区で景観上重要な公共施設のを指定し,整備。
道路,河川,海岸,漁港を指定し景観に配慮した整備を行う。
④景観重要建造物・景観重要樹木の指定を行い,積極的に保全をする。
3,計画作成の流れ
市町村が基本構想を作り,県知事と協議し農林水産大臣が指定
問い合わせ先
農林水産省
農村政策課 (TEL
03−3502−8111)
(2)美しい町づくりコンテストの実施
ゴミのポイ捨て禁止や「ゴミ拾い運動」さらには「花いっぱい運動」を実践する団体や
地域を対象として,優良グループの表彰制度はさらにこの運動を盛り上げていくと思われ
ます。つまり,「美しい町づくりコンテスト」を企画することです。そして表彰団体はマ
スコミを通じて,町内一円に広報すればなお効果的であります。
なお,花いっぱい運動は,地元の農業高校と連携をとり「苗作り」等に協力してもらえ
ると思われます。地域に根ざした農業高校として必ず協力してもらえると思います。
花いっぱい運動と関連し小中学校への啓発活動として,すでに実施されている「花壇コ
ンクール」も美化運動の一環として実施するのです。
このように「ゴミ拾い運動」と「花いっぱい運動」をリンクした美しい町づくり美化運
動)を町ぐるみの運動として定着すれば,都市住民はこぞって北薩地域に訪れるでしょう。
北薩広域ゾーンで「美しい村づくり」構想を提案します。
(3)受け入れ施設の整備
さて,次は受け入れ体制の整備が必要となります。
滞在型か通過型かまたその中間型かによって受け入れ体制の整備は異なります。
- 143 -
①滞在型市民農園の開設
まず,滞在型市民農園を開設するとすれば,場所の選定が必要です。どの地区にどれぐ
らいの規模の候補地があるか。そのためには1区画の面積,区画数,宿泊施設を設置する
のか,利用料金はいくらにするのかの検討が必要になります。
これまで,市民農園の開設主体は市町村やJAが主体でありましたが,今後は,構造改
革特区においては市町村やJA以外でも市民農園が開設できるように緩和される見通しで
す。
鹿児島大学
秋山教授の提言
鹿児島大学の秋山邦裕教授によると,鹿児島県加世田市が計画している農業構造改
革特区構想の中では,滞在型市民農園で例をとると,区画数当面30棟程度,宿泊施設き
の規模は小屋20∼50㎡で,農地100∼300㎡であり,料金は月額2∼5万円ぐらいを想定し,
数家族で共同利用すれば料金は下げられる方式をとるとのことです。このような市民農
園の場合,農園が荒れないように「地元管理組合」の設置が必要と提言されています。
図表5−9
(参考)
遊休農地面積
2,000年農林業センサスによる遊休農地面積
鹿児島県
302
ha
北薩地域
113
ha
②既存の「空き家」の調査
過疎化の進行により,空き地や空き家が町内に存在していると思われます。これらの活
用は移住型を希望する都市住民に,ある程度格安で提供出来る資源の一つでもあります。
そのためには,どこにどれだけの面積のどれぐらいの修理経費が掛かる空き家があり,
所有者は誰で,それを手放してくれるのかどうか細かなリストを整備する必要があります。
そのためにはさらに,改修や整備のための予算化も当然必要であります。
この空き家の活用の方法としては2つの方法が考えられます。1つは,都市住民に滞在
型の貸し家として活用する方法と,移住型の希望者へ空き家ごと分譲する方法があります。
どちらを選択するにしても「空き家」の実態調査と改修経費は必要であります。
さらに,これらを「空き家紹介情報」と広報,発送しなければならない事は言うまでも
ありません。
- 144 -
川辺町 「かわなべ森の学校」代表
北島淳朗氏報告より
川辺町の廃校を活用して「かわなべ森の学校」を開講。家族が住み着いて7年目に
なります。毎年3月に会員を募集しますが,約8割が鹿児島市内の人です。平成16年度
は,104家族300人が会員です。
活動の概要は,工芸村,ふるさと村,田主制度,森の中の収穫祭,長屋茶屋を開設。
年間約2,000人の地域住民と交流しており,地域経済への波及は600万円ぐらいと見込
んでいます。
③既存施設の活用と保存
北薩地域は純粋な農山漁村地帯でありますから,歴史的にも優れた「民家」が残されて
いると思われます。さらに倉や屋敷なども多数残されているはずです。もちろんこれらの
資源は空き家と違ってすでに住民が住んでいる場合が多いと思われますので,滞在型とし
て活用することは無理な面があるので,地域の価値ある資源として市町で貴重な文化財と
していかに保存していくか検討してもらいたいものです。何でも消耗品と化した現代の中
でコストをかけず,古いことによっての新しい村づくりを進めて行くことも大切と思われ
ます。
北薩地域では「出水の武家屋敷群」
「入来の武家屋敷群」が残され保存されていますが,
武家屋敷でなくても,「歴史的な民家や倉,屋敷」は地域の財産としていかに保存,保護
するか検討する価値が充分あります。
④宅地の分譲開発の可能性の検討
空き家はなくても,宅地だけの分譲の可能性の検討と土地探しも受け入れ体制として整
えておくべきです。
定年帰農者や本格的移住希望者に対しての要求に応えられる「宅地分譲」は,農山村地
域の人口減少を抑制するだけでなく農山漁村の活性化につながると思われます。
そのことで農林漁家民宿や農林漁家レストランなどの体験者がそれをきっかけに都市部
から農山漁村部に移住を決意するきっかけになると思われます。
農業交流センター(横川町丸岡さくら館)
グラウンドゴルフに興じる高齢者たち
- 145 -
図表5−10
優良田園住宅
優良田園住宅とは,
優良田園住宅とは,農山村地域,都市の近郊その他の良好な自然的環境を形成してい
る地域に所在する一戸建ての住宅で,次の基準を満たすものをいいます。
☆
敷地面積
300㎡以上
☆
建ぺい率
30%以下『建築面積の敷地面積に対する割合』
☆
容積率
50%以下『延べ面積の敷地面積に対する割合』
☆
3階建て以下
優良田園住宅の建設に際しては,地方の創意工夫を生かし,個性豊かな地域づくりを
促進することとし,市町村が主体的に取り組んでいます。
鹿児島県では,鹿児島市が平成14年から取り組んでおり,申請のあった件数は,次の
ようになっています。
年度別には
平成14年度:12件
地域別には
西部地域:10%程度
平成15年度:36件
北部地域:40%程度
平成16年度:26件
南部地域:50%程度
タイプとして
①豊かな退職ライフ型−退職後の老後を送るための住宅
②田園通勤型−田園地域から都市部への通勤のための住宅
③UJIターン型−都市部から地方へのUJIターンのための住宅などがあります。
優遇措置として
①優良田園住宅の建設に対して税制上の措置として,固定資産税の減額措置や不動産取
得税の特例措置があり,
②住宅金融公庫の融資に当たって,融資額の加算や利子補給や融資率の優遇措置があり
ます。
問い合わせ先
国土交通省及び農林水産省
⑤本格的な「農山漁村の民宿」受け入れ体制の整備
先にも述べましたが,グリーン・ツーリズムの宿泊形態は,滞在
型の民宿であります。そのためには,受け入れる「家」と「人材」を登録しなければなり
ません。
都市住民のアンケート調査で,宿泊先はどんな所が良いかの問いに「農林漁家がやって
いる民宿」に30%の人が答えています。
まず,これまで検討してきた,「グリーン・ツーリズム研究会」のメンバーからスター
トすることになると思われますが,人柄,素朴だけど話好き,料理が大好き,健康,宿泊
施設などの条件が整うことが必要であります。
大分県安心院町では平成16年10月時点で15名の農家を登録し,パンフレットをつくり広
報しています。今後も受け入れ希望者が増えるだろうと,役場担当者は言っています。
- 146 -
図表5−11
農林漁家民宿事例
平成16年10月
鹿児島県農政課
鹿児島県内での農林漁家民宿の取り組み事例
参考
市町村 名称
取り組み内容
喜入町 きいれ牧場ミルク工房
(代表者
登録
許可
収容規模
民宿
年月
部屋数 人数
酪農体験,パンづくり,動
H10.3
2
10
H16.3
10
50
S42
5
30
S53
9
50
H8
5
20
釣り,ファンダイビング他
S60
10
40
ぶどう・きんかん・なし・
H16.10
2
6
○
S53.10
5
15
いも堀,釣り
○
S58
10
40
森林の散策,川遊び,そば
○
H13
4
10
○
H7
9
10
H15.3
1
6
H15.8
2
12
S63
1
10
鎮守喜代美) 物達とのふれあい等
笠沙町 笠沙恵比寿
博物館,レストラン,売店, ○
市場,海をステージとした
ガイドツアーやカヌー,自
転車などのレンタル
坊津町 がんじん荘
(代表者
釣り,定置網,わくわく体
上塘昭哉)
○
験
こじま荘
ポンカン・タンカン狩り,
(代表者
小原スヤ子) 稲刈り,いも掘り,釣り,
定置網他
知覧町 ふるさとプラザ
茶つみ,いも堀,みかん狩
知覧さくら館
(代表者
里村
力竹
り,農林産物加工・調理体
稔)
えびすや旅館
(代表者
○
験
他
西薗修郎)
東郷町 ファーム・イン稼木
みかん狩り,山菜採り,虫
捕り,餅つきなど
東町
栄荘
みかん狩り,ビワ狩り,い
(代表者
楠元栄治)
も堀,田植え,稲刈り,釣
り他
長島町 民宿
夕暮荘
(代表者
浜田孝一)
財部町 昔ばなしの宿
(代表者
久長博行)
打ち体験,山菜採り,囲炉
裏や釜戸有
中種子 民宿
町
白南風
(代表者
屋久町 農家民宿
サトウキビ,さつまいも収
榎本元久)
穫,ハマグリ採り
山ノ瀬
ぽんかん・タンカンの収穫
体験等
上屋久 新村牧場
畜産業の体験,島の自然に
町
ふれあう休養
知名町 ビーバーうみ
魚釣り,ダイビング,キャ
ンプ
- 147 -
市町村 名称
取り組み内容
与論町 星砂荘
(代表者
1泊2食5,000円
永井新孝)
登録
許可
収容規模
民宿
年月
部屋数 人数
○
S47
17
51
○
S50
14
35
さとうきび,里芋収穫,潮
干狩り
与論町 楽園荘
(代表者
1泊2食5,000円
本園金盛)
さとうきび収穫,薬草採り,
マリンスポーツ
⑥体験民宿の登録
農林漁業体験民宿の健全な発展を図るため,平成7年に施行された農村休暇法により,
全国農林漁業体験民宿業協会への登録制度が設けられており,平成16年10月現在,全国
で536軒,鹿児島県では図表5−11の16軒の民宿のうち9軒が登録されています。
長島町農業体験民宿「夕暮荘」 経営
浜田孝一氏報告より
体験民宿を経営していますが観光農園や漁業体験を一人でするのは大変です。
また,道の駅の事務局もしています。鹿児島からのバスツアーも実施していますがお
客さんは喜んで帰るが本格的な収入にはなりません。グリーン・ツーリズムとしてと
らえる場合に収入をどう確保するかも今後の課題と思われます。
また,町のグリーン・ツーリズム協議会は,まだ十分に機能しているとは思えませ
ん。
東郷町
川薩ファームレディクラブ会員
稼木きわ子氏報告より
川薩地域の女性農業者の組織である「薩摩ファームレディ倶楽部」は平成13年12月
結成。現在23名の会員でそれぞれテーマを持って活動しています。
平成3年度の県主催の農村婦人海外研修に行きドイツでの農家民宿体験で自分でも
農家民宿をやろうと思い,国の「グリーン・ツーリズムスクーリング」を受講しやっ
と平成16年10月16日に「ファームインかせぎ」をオープンしました。農業体験として
はミカン狩りとシイタケ狩り等を楽しんでもらい,泊まって自然を満喫してもらえる
よう努力しています。
- 148 -
図表5−12
農林漁家民宿の申請の手順とメリット
農林漁業体験民宿の申請の手順とメリット
参考
1,登録の手順
登録を行う場合は,農林水産大臣より「全国農林漁業体験民宿業協会」の指定を受
けた(財)都市農村漁村交流活性化機構に申し込む。登録には,登録手数料3万円,
標識貸出料1万円の計4万円が必要であり,有効期間は3年である。
(1)登録手続きの流れ
①申請
農林漁業体験民宿適正営業規定に従って営業する意向を明らかにし,所定
の申出書と添付書類及び登録手数料3万円を協会あて提出する。
添付書類例:旅館業法に基づく宿泊施設許可書の写し
食品衛生法に基づく飲食店営業許可証の写し
消防法に基づく消防検査済証の写し
②受付
等
登録申出書の内容について確認するとともに,必要な場合は電話や現地調
査の確認が行われる。
③審査
登録審査委員会で審査される。
④決定
審査決定を踏まえて登録の適否を決定される。
⑤登録
登録簿に要録するとともに,登録証等を送付される。
⑥標識
標識の貸し出しの申し込みと貸し出し金(1万円)を送付する。
2,登録のメリット
(1)認定された農林漁業体験民宿としての活動ができる。
(2)グリーン・ツーリズム(登録体験民宿)のネットワークに入れる。
(3)「農林漁業体験民宿」としての総合力向上の研修会に参加できる。
(4)体験・交流に関する指導者等を養成する講習会に参加できる。
(5)都市生活者等に向けて登録体験民宿の情報が配信される。
(6)登録体験民宿への集客対策が強化される。
4)集客のための多様な情報の発信
グリーン・ツーリズムを推進し成功させるには,情報を発信しなければ誰も来ない
でしょう。
情報発信や戦略として,観光行政の一環として九州各県が一体となって取り組んで
いる「九州観光戦略」の手法も参考にしてもらいたい。
まず,顧客リストなどを整備し特定小数の客に定期的にイベント情報を発送したり,
「共通回数券 」「連泊割引券」等の優待券の発行による リピーターの確保 のほか,交
流施設等が共同制作したパンフレットの配付も必要でしょう。
また,地元出身者を対象にした「グリーン・ツーリズム親善大使」の設置による広
報や,さらに新聞社等のマスコミを通じて記事掲載への努力のほか専門誌,インター
ネットの活用も考えられます。
- 149 -
交流施設の代表者へのアンケート調査によると,広報活動はどこも積極的に行っていま
す。手段としてチラシ,パンフレット,新聞,ラジオ,情報紙など活用されています。
さらに,町広報誌や防災無線,「ふるさと便」等も発信していると答えています。
ここでは情報発信のありかたについて整理してみます。
(1)情報発信の基本的考え方
①観光行政の戦略の手法から
グリーン・ツーリズムを積極的に推進するために,情報発信などの戦略としての手法は
「観光行政の戦略」から学ぶことができます。
全国的な,国際的な舞台を相手の観光戦略は,単に一県だけでの戦略では集客できないと
して,九州各県が一体となって取り組むべき施策として「九州観光戦略」を掲げています。
図表5−13
九州観光戦略の概要
九州観光戦略の概要
九州観光戦略委員会事務局資料より
現状分析からみた九州観光の課題
1,九州に行きたくなるようなイメージが希薄
2,海外や首都圏からの訪問希望地として
3,観光ニーズに応える受け皿づくりの遅れ
4,九州観光の一体的な施策推進体制が脆弱
これらの課題を解決するために
戦略4本の柱をたて中・長期で取り組むこととしています。
戦略1−旅行先としての九州を磨く戦略
観光まちづくりネットワークの形成, 観光ボランティアの人材育成や,観光
案内所のレベルアップなど
戦略2−国内大都市から九州に人を呼び込む戦略
九州観光モデルルート発信や,集客ターゲットの明確化,広報PR展開等
戦略3−東南アジアから九州に人を呼び込む戦略
九州観光大使の創設や, 魅力的な旅行商品の開発,大規模イベントの実施等
戦略4−九州観光戦略を進める体制づくり
九州官民合同の推進体制整備や九州観光推進機構の整備等
問い合わせ先
九州観光戦略委員会事務局
(TEL
092−761−4261)
②特定少数の顧客がポイント
対象としてのとらえ方については,不特定多数に発信するのが観光業で,グリーン・ツ
ーリズムはどちらかというと対象が初めからはっきりしている場合が多く,特定少数の客
への情報提供が求められます。不特定多数ではもともと宣伝費用もありませんし,広く宣
伝しても効果は少ないといえます。ま た,グリーン・ツーリズム実施者が個々に発信す
ることにも当然限界があります。従って,先に結成した郡単位の「○○地域グリーン・ツ
ーリズム推進協議会」や市町単位の「○○市町グリーン・ツーリズム推進協議会」さらに
- 150 -
は,施設ごとの連絡会等で広域的にまとまって情報を発信することが大切です。 施設ご
との連絡会で共有した顧客リストなどでの特定少数の客に重点的に配布し,じっくりと時
間をかけて情報発信するのが大切です。
鹿児島市民のアンケート調査でも主催者への要望として,
「イベントへの情報が欲しい」
が最も多い結果でありました。
③継続性をもたせる「共通回数券」や「連泊割引」の発行
類似の宿泊体験型の民宿や交流,体験施設では「共催イベント」の開催や「共通回数券」
さらに,「ポイントカード」を発行すること等も継続的な集客方法として考えられます。
この「ポイントカード」は企業等が発行する本格的なカードでなく,ゴム印を押す程度
の方式で良いと思われます。
また,農林漁家民泊や宿泊体験施設さらに温泉施設などに連泊する場合に,2泊目以降
を割り引く制度を採りいれることも効果的な滞在客の確保対策として考えられます。
(2)各種の具体的な宣伝の方法
①地域資源ごとの冊子とパンフレットの作成
まず,既存の地域資源ごとの冊子を作成する事から始めます。これは市町単位でなく郡
単位の協議会で広域の冊子が必要です。すでに市町単位ではどの市町も「観光パンフレッ
ト」は作成していますが,ここで提案するのは,グリーン・ツーリズムに限定した広域冊
子のことです。その冊子はそれぞれの各交流施設等に設置した「情報コーナー」に置き,
訪れた人に配布したり,地域出身者に郵送すると喜ばれること間違いありません。
パンフレットやチラシ類は内容,行程や料金を案内したもので,各種イベントで集中的
に配布します。この場合,観光専門業者の手法を参考にすると効果的です。
また,地域出身者が集まる会合,例えば,県庁職員などの「○○市町出身者会」はどこ
の市町村でも結成されています。そのような組織や会合を情報としキャッチして配布する
事が大切です。さらに,出身者が住む都市の町内会で配り宣伝してもらうのも方法です。
出身者であるので必ず協力してもらえるはずです。この場合出身者リストを整備しておく
のが当然であります。
さらに,地域出身者を対象に仮称「故郷親善大使」制度の創設を提案します。グリーン
・ツーリズムの宣伝マンとしてお願いするのです。想定される人数は先の郡協議会単位ご
とに「100」人程度は認定してもらいたいと考えます。
鹿児島県では,すでに「薩摩大使」制度を認定し活躍していただいています。この制度
は鹿児島県のすべての分野に関する宣伝マンとして現在 1,110人を認定しています。
- 151 -
図表5−14
鹿児島県薩摩大使制度
鹿児島県薩摩大使制度について
参考
1,制度の趣旨
県勢全般に理解を深めていただき,それぞれの立場から県政に対する提言や意見を
いただくとともに,本県の観光や特産品の県外への紹介・宣伝等,鹿児島県のイメー
ジアップを通じ県勢の発展を図る。
2,大使の委嘱
薩摩大使は,本県に関わりの深い県外出身者の有識者や本県出身者で県外在住の有
識者等(県の各種審議会等の委員,県主催の講演会やイベント等の県の事業に関わっ
た方など)について委嘱している。
3,活動総数
1,110人(平成16年9月27日現在)
4,事業の概要
①薩摩大使の証等の贈呈
委嘱時に楯,証,名刺を贈呈し,本県のPR等に活用いただく。
②情報提供等
県の広報誌や情報誌等を大使へ送付する。
③薩摩大使会議の開催
県勢推進に役立てるため,毎年,知事を座長に薩摩大使数人から,ご意見やご提案
をいただく。
②新聞社への情報提供と記事掲載への働きかけ
以上の他に,イベントの内容が県内向けの場合,地元新聞の地域駐在記者との連携によ
り記事として取り上げてもらう努力や,新聞社やTV会社などマスコミの方々を対象にモ
デルコースなどの体験ツアーを企画することも必要と思われます。
さらに,新聞の地域版に「各種イベントコーナー」があるので積極的に活用することが
大切と思われます。
そのためには,日頃から地元駐在の記者との交流を図り,詳細な情報をかねてから提供
しておくことです。このように,体験イベントなどを記事にしてもらうと宣伝効果があり
ます。さらに記事になる事によってそれらを企画した地域住民のやる気と自信につながり
ます。この場合イベントなどが終了した後の記事では,集客効果や住民のやる気には効果
がありません。できるだけ事前に載せてもらうよう工夫することが大切です。
③専門雑誌,インターネットでの広報
この他にJR関連のパンフレット類に掲載してもらう努力も必要と思われ,さらに旅行
や趣味,グリーン・ツーリズム関連の専門雑誌なども多数発行されているので,情報発信
の手段として活用する方法がありますし,若者や女性を対象として「インターネット」よ
る情報発信はいうまでもありません。若者たちはほとんどの行動のための情報はインター
ネットから得ているからです。
- 152 -
5)具体的な体験メニューづくりと「基幹モデルルート」づくり
受入体制が整えば,都市住民が参加したいと思うメニューを準備しなければなりま
せん。地域資源を生かしたコースを設定し,参加料金や体験指導料も設定しそのメニ
ューは,月別に,対象別に魅力のある「モデルルート」を準備しておかなければなり
ません。是非,小中学生を対象にした「修学旅行」の受入ができる体制も整えてもら
いたいものです。
モデルコースには「 民話の里めぐりコース 」,「歴史を訪ねるコース 」,「子供の日
コース」「母の日コース」などなど設定して,「農山漁家民宿」を宿泊にセットできる
ようにしたいものです。
(1)体験メニューづくりと料金等の設定
①喜ばれるメニューづくり
グリーン・ツーリズムの初期の段階では,都市住民に関心を持たせる体験メニューを準
備する必要があります。内容はさまざまで,地域にある自然,農林漁業,農林水産加工農
村工芸,伝統工芸などの資源を活かして作ります。さらに体験指導者がいることがベスト
です。体験指導料金もあらかじめ設定しておくことが必要です。
体験メニューと料金が設定できたら,メニュー,料金,期間(時期),指導者名,連絡
先(電話番号,住所,責任者)などまとめたパンフレットをつくり,配布広報することに
なります。
これらの「体験メニュー」の作成は,都市住民に魅力がなければ成功しません。そのた
めには都市住民の意向を充分把握することが大切です。地域内に住む都市経験者や都市在
住の出身者さらには都市から移住してきた人の意見を参考にすることです。
②地域資源を活かしたメニューづくり
体験メニューには,具体的に次のようなメニューが想定されます。
・名もない川や森での水遊びや昆虫探し,遊休農地でのどろんこ遊びなどの遊び体験
・田植え,牛の世話,森林の伐採,地引き網体験等の農林漁業体験,
・芋掘り,茸採り,釣りなどの収穫体験
・餅つき,そば打ち,炭焼きなどの加工体験
・いも煮会など郷土料理体験
・わら細工,ドライフラワー,木工体験
・伝統芸能体験
・祭りやイベント体験
・川下り,山登り体験
このように地域には,無限の資源や体験が存在していると思われます。
- 153 -
高尾野町 「(有)ふれあい館 」館長
横峯均氏報告より
ふれあい館を開設して平成16年度で2年目になります。ここでは,農産物直売と,
そば主体の食堂を経営しており,「そば」は冬の食材で夏場の経営はあまり良くあり
ません。鹿児島市から20名がそば打ち体験に来てくれ感動して帰って行きました。
今後はいかに継続させるかが課題です。
直売所では地域の「じいちゃん,ばあちゃん」が元気にがんばっています。
宮之城町「久富木地区公民館」館長
末永忍氏報告より
地域の水田を売り物にした公民館活動を展開してきました。鹿児島市の人たちに田
圃を作ってもらっています。メダカのオーナー制度や田圃のオーナー制度もやってお
り,田圃は収穫時10a当たり籾2俵(1俵35 kg)やります。
その日は竹細工など1日ゆっくりしてもらっています。
田圃のオーナーは今年,16世帯の申し込みです。今後,是非簡易宿泊制度としてやっ
て行く計画です。また,田圃に焼酎用のさつまいもやバケツの田圃も計画しています。
(2)標準的な月別体験コースの設定
客からの問い合わせに対応できる月別の標準的な体験コースを準備しておくことが便利
です。そのためには,
・体験項目を多くしない事
・客がのんびりできる時間を必ず入れる事
・危険な作業,高度な作業は避ける事
・手作りしたものは持ち帰り出来る事
吉松町「上床牧場
等に留意することです。
アンの家」竹中千恵子氏報告より
酪農教育ファーム認定牧場として,「自然体験とレストラン」を開設しています。
営業期間は3月から11月の間で完全予約制です。
体験メニューとして①原生林体験コース②牧場ふれあいコースがあります。
レストラン食事は,オーガニック農園で採れた野菜たっぷりの食事やふれあい体験で
作ったバターや牛乳が出ます。「ゆうすげを見る会」や「ヤイロの森の活動」なども
実施しています。
- 154 -
(3)子供たちを対象にした体験メニュー
①小学生を対象にした体験修学旅行の事例
図表5−15
長野県飯田市の「農林業民宿」事例
長野県飯田市が実施している「農林業体験民宿」
事例
(小中学校の修学旅行の受け入れの内容)
1,受け入れ実績
年度
2001年
2002年
2003年
学校数
84校
107校
101校
人数
9500人
15,000人
35,500人
2, 受け入れ学校の県内外の内訳
県外学校
関東地方
40%
関西地方
40%
中部地方
10%
県内学校
10%
3,時期と曜日
年間で多い時期は5月から6月がほとんど(年間の80%)
その内,土,日曜日 利用
20%
平日
80%
4,経費(最低1泊の宿泊が原則)
農家への支払
6,300円
半日体験料
1,785円
1泊2日合計
8,085円程度
5,作業時間
1日目
午後3時間
2日目
午前3時間
程度が平均
作業内容は受け入れ農家に一任,農山村作業体験なんでも
6,受け入れ農家数
市内登録農家数
600戸
1農家受け入れ実績
年間3日で約10人受け入れ
7,受け入れ体制
飯田市のグリーン・ツーリズム推進室で受け入れ
80%
株式会社南信州観光公社
20%
等
8,その他
①おもてなしはしない
②食事のメニューもなしで,農家一任
③登録農家全体での統一した申し合わせはしてない。
④PRは観光業者にパンフレットを配布。ほとんどがリピーターである。
- 155 -
鹿児島県内での体験型修学旅行の受け入れ実績と計画(鹿児島県教育委員会報告)
鹿児島県が受け入れる修学旅行生徒数は,平成4年が14万2千人,平成14年が6万1千人(県
教育旅行受け入れ対策協議会調べ)と大幅に減少しています。これは,少子化と海外修学
旅行の実施などが原因と思われますが,それよりもPR不足と受け入れ体制の未整備と思
われます。
このうち農作業体験型修学旅行の平成13年度から平成16年9月までの県外受け入れ実績
は次ぎのとおりです。
図表5−16
鹿児島県における修学旅行受け入れ実績
市町村数
桜島町,開聞町,松元町,末吉町,垂水市,吾平町,与論町
受け入れ学校数
15学校
受け入れ人数
2,803人
体験内容
野菜,花作業体験
芋掘り体験,茶手もみ体験,ソーセージ造り体験,
みかん収穫体験,きび刈り体験
受け入れ施設など
など各種
個別農業者
宿泊交流センターなど
このように本県全体でも長野県の飯田市の10%に満たない実績であります。これは,受
け入れ態勢が整っていないからであり,北薩地域では,実績がありません。
②修学旅行受け入れ体制の整備
まず,農林漁家民宿の受け入れ農林漁家の育成が大切で,長野県の飯田市では役場担当
者が1軒1軒農家を巡回し,説得し体制を整えていったとのことであります。受け入れ農
林漁家の登録,旅行業者へのPR,学校関係者へのPRとまず行政当局が行動を起こす事
からスタートすべきと思われます。
受付から実施までの手順
①お客様→事務局
希望プログラムの選定
②事務局
現地受け入れ先との確認・調整
③事務局→お客様
手配結果回答及びバスコースの連絡
④お客様→事務局
途中連絡∼受け入れ実施
⑤事務局→お客様
精算
- 156 -
図表5−17
子供たちの体験事例
参考: 鹿児島県農業・農村振興協会が実施した子供たち体験事例
むらの子まちの子が共に学ぶ
「第3回かごしまこども八百屋さん養成キャンプ」
*
主
催
社団法人 鹿児島県農業・農村振興協会
共
催
宮之城町,宮之城町教育委員会
後
援
鹿児島県
対象者
宮之城町
りゅうすい
*
流 水小学校
6名
えいしん
宮之城町
盈進小学校
10名
鹿児島市
川上小学校
13名
(小学校高学年対象 5,6年生)
*
時
期
平成16年8月4日∼6日 (2泊3日)
*
場
所
宮之城町
*
ねらい
県立北薩広域公園および宮之城ちくりん館ほか
農村地域に住みながら農業体験のない子供たちや,都市部に住み農
業・農村生活を体験する機会のない子供たちが増えています。そこで,
子供たちに農作物の生産の楽しさや大変さを体験しながら理解しても
らうと共にこれらの作物の産地や生産状況さらには,栄養価や料理方
法などをインターネットなどで調査し,これらの情報を消費者へ伝え
るためパフォーマンスの具体的案を考えます。
*
方
法
・むらの子まちの子が1ヶ所に集まり2泊3日のキャンプセミナーを開催
・地域産物について農家の協力で体験学習を実施
・地域に人と伝統的料理法を学ぶ
・スーパー等で売り込み方法を考える
・直売施設等で販売体験をする。
・主催者は一切誘導しない。
*
スタッフ
農家,生活研究グループ,地元インストラクター
農業改良普及センター,役場,協会
等
*
参 加 料
1,000円
*
反省・評価
最終日に子供たちに感じたこと,思ったことを感想文として書い
てもらう。
(感想文の例)
①八百屋さんキャンプはとても楽しくて,新しいお友達もできてうれしかったです。
僕はみんなのことは忘れないようにしたいです。
②この2泊3日で友達がたくさん出来ました。八百屋さんになって楽しかったし,い
い思い出になりました。
③この3日間すごく楽しかったです。3日目の野菜売りが楽しかったです。いい思い
出がたくさん作れて良かったです。
④ニンジンを売りました。とても売れ,とても気持ちいいでした。数え切れないほど
思い出ができました。
- 157 -
(4)北薩地域における「基幹モデルルート」の試案
県外や鹿児島市の都市住民を対象に1泊2日及び2泊3日のグリーン・ツーリズム体験
の「基幹モデルルート」を作成し,広報することが必要と思われます。
鹿児島市民へのアンケート調査では,「お祭りやイベントなどの行事と併せて日程を設
定して貰いたい」と答えていますので,ルートを設定する場合,例えば「川内市の大綱引
き」の行事と併せて設定するなどすると効果的だと思われます。
基幹モデルルートとして想定できるコースを事例として整理すると
①民話の里めぐりコース
地域にはそれぞれ語り継がれた「民話」が残っていると思われます。それらの伝えられた
場所を訪ねるコースを設定する。
②歴史や古道を訪ねるコース
実際の歴史上の名所を訪ねて歴史を学びながら地域を語る。
③小説の里を巡るコース
小説の舞台となった思い出の場所を訪ねる旅の設定。
④温泉をめぐるコース
北薩の豊かな温泉郷を訪ね温泉にゆったり浸かりながら歩く。
⑤地域工芸品体験コース
地域には,宮之城町の竹工芸等の体験できる場所を訪ねるコース。
⑥食グルメコース
地域農林水産物をふんだんに使った伝統的な郷土料理を食べ歩く旅。
⑦湧水を訪ねるコース
栗野町の「丸池湧水」等「名水」を求めるコース
⑧秋の紅葉を訪ねるコース
紅葉率の高い霧島を始めとした「紅葉めぐり」は若い女性にはきっと人気コースとなる
と思われます。
⑨ペットふれあいコース
ペットと同行できるふれあいコース。
このようにコースの設定についても色々なアイデアがあります。例えば祭日や連休とセ
ットするコース などが考えられます。その例として
⑩子供の日との設定コース
5月5日の子供の日に合わせて設定すると間違いなく「親」がついてきます。親子づれの
コースです。観光農園など組み合わせるといいでしょう。
⑪母の日との設定コース
5月第2日曜日が母の日です。子供たちが母にプレゼントするコースを設定するのです。
⑫おじいちゃんやおばあちゃんを対象に「敬老の日」設定コース等,設定すればいいと思
われます。
さて,いくつかの「ルート」を試案しましたので参考に供します。
基点は,鹿児島市及び新幹線の最寄り駅の川内市,出水市とし,1泊2日の日程を想定し
ましたが2泊3日でのゆったりコースでも結構だと思われます。そして,そのうち1泊は,
「農林漁家民宿」を前提としたいものです。
- 158 -
- 159 -
- 160 -
- 161 -
ア.
川薩地域コース
川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町を対象
①
1日目
鹿児島市および川内市発
樋脇町道の駅「樋脇」遊湯館
入来町「きんかんの里ふれあい館」
祁答院町藺牟田池県立自然公園
②
入来麓武家屋敷群
農林漁家民宿(農林漁業体験)
2日目
薩摩町パーク観音滝
薩摩町ガラス工芸館
宮之城町伝統工芸館
宮之城町かぐや姫の里
鶴田町鶴田ダム
東郷町観光農園
樋脇町「遊湯館」
入来町「きんかんの里ふれあい館」
入来町「麓武家屋敷群」
祁答院町「藺牟田池県立自然公園」
薩摩町
観音滝公園
宮之城町
- 162 -
伝統工芸センター
展示物
宮之城町
鶴田町
ちくりん館
東郷町
つるだ特産品販売所自慢館
祁答院町
祁答院町
薩摩町
直売所ロード51
東郷町
世界一郷水車
鶴田町
- 163 -
藤川天神臥竜梅
さつま特産品販売所
とうごう五色親水公園
紫尾温泉名物「あおし柿」
イ.
出水地域コース
出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町を対象とします。
①
1日目
鹿児島市及び出水市発
麓武家屋敷
ツル観察センター及びクレインパークいずみ
伊唐大橋
②
東町日本マンダリンセンター
農林漁家民宿(農林漁業体験)
2日目
道の駅・長島
黒瀬戸大橋
野田郷むらおこし屋
出水市麓
出水市
東町
野田郷武家屋敷通り
高野山公園果樹狩り
武家屋敷
ツル渡来地
ツル博物館「クレインパークいずみ」
日本マンダリンセンター
長島町
高尾野温泉センター
出水市
平成16年冬も1万羽突破
ツル観察センター展望所
東町
道の駅「長島」
高尾野町
- 164 -
民宿「味のブリ亭」
観光ぶどう園風景
出水市
武家屋敷通り
長島町
ウ.
東町
民宿「夕暮荘」
川床ふれあいの郷
阿久根市
道の駅「阿久根」
伊佐・姶良地域コース
大口市,菱刈町,横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町を対象
①
1日目
鹿児島市発
霧島連山
横川町「丸岡さくら館」
②
霧島神話の里
牧園町「きのこの里」
農林漁家民宿(農漁業体験)
2日目
栗野町霧島山麓丸池湧水
霧島アートの森
菱刈町湯之尾温泉郷「ひしかり交流館」
吉松町物産館(ふれあい市場)
大口市曽木の滝公園
大口市焼酎資料館「木樽」
霧島連山
霧島町
- 165 -
神話の里公園
牧園町
栗野町
菱刈町
「きのこの里」
横川町
丸池公園
農業交流センター丸岡さくら館
栗野町
ひしかり交流館
大口市
大口市焼酎資料館「木樽」
大口市
- 166 -
アートの森
曽木の滝公園
平出水地区の稲刈り交流
横川町
横川物産館「よいやんせ」
牧園町
牧園町
坂本龍馬旅碑
霧島町
霧島神宮
栗野町
幸田小学校
農家レストラン「waiwai あとりえ」
栗野町
丸池公園「清流館」
牧園町
吉松町
- 167 -
まほろばの里
ゆったり館
6)かごしまの「食」の発信
グリーン・ツーリズムの推進を通じて,郷土に残っている伝統料理の復活や,伝承
を「かごしまの食の推進員」等の協力をいただき発信し,さらに地場産の農林水産物
の消費拡大や 産地拡大につなげていけばさらなる地域振興になると思われます。また,
鹿児島県が全国に先駆けてスタートした「安心・安全認証制度」の 活用により地域農
林水産物をPRすることも大切と思われます。
(1)「食」の正確な情報の発信
都市住民のアンケート調査の北薩地域への要望として「美味しい郷土の食べ物料理」と
54%の多くの人が答えています。
「食」と「農林漁業」をめぐっては,BSE問題や食品の偽装表示など様々な課題が顕
在化しています。また,我が国の食生活は,健康・栄養についての適切な情報の不足,食
生活の乱れ,食料の海外依存,食べ残しや食品の廃棄の増加等栄養バランスの偏り,生活
習慣病の増加,食料自給率の低下など様々な問題が生じています。
生産の現場である農山漁村生活者は消費者である都市生活者に対して「食」に関しての
正確な情報を提供し,今こそ消費者の視点に立って「食」の安心と安全に対する信頼を得
るチャンスと思われます。
さらに子供たちに対しても,子供の時から「食」について考える習慣を身に付けるよう
「食」の安全,「食」の選び方や組み合わせなどを教える「食育」の促進が叫ばれていま
す。
北薩地域には地域「在来野菜」として,「横川だいこん」,宮之城地域の「甫立メロン」
が存在しております。なお,このほか鹿児島県全域には「ニガウリ」,「ヘチマ 」,「フダ
ンソウ 」,「タカナ 」,「ヤマイモ 」,「豆類」等が在来野菜として現在も各地で自家栽培さ
れ朝市,無人販売所でも販売されています。これらの野菜をPRするとともに,これらの
野菜を利用した栄養バランスの豊かな「郷土料理」や「保存食」も残されています。 都
市生活者に対してこれらの食文化を発信することにより「食」と「農林漁業」の良きパー
トナーとしても期待できると思われます。
在来野菜(伝統野菜)とは ,「長い年月をかけて,その土地の風土の中で永年伝承
されてきた栽培方法で農家が育てきた野菜の固定種です。」
牧園町「WaiWaiあとりえ」
代表 原田則子氏報告より
昭和60年牧園町での町活性化の人材育成のための「むらおこし塾」を受講。
「地域が豊かでないと自分が幸せになれない」との講義を聞き,女性仲間8名で,
有限会社を設立。地域食品のレストラン,加工食品,手作り洋服を販売。レス
トランは郷土料理で朝10時から夕方5時まで営業。霧島の山の中で私の商品は
「霧島の生活提案」と思っています。
グリーン・ツーリズムの主役は「人」だと思います。
- 168 -
(2)かごしまの“食 ”推進員との連携
鹿児島県では,知事を会長とし,庁内関係部,教育庁はもとより生産者団体,消費者団
体,観光業者などで構成した「かごしまの“食 ”交流推進機構」とさらに県下 15の農業
改良普及センターごとに設置された「地域かごしまの食交流推進協議会」で 認定した「か
ごしまの食推進員」が県内に217名(平成16年10月時点)おられます。推進員の方々は一
般消費者を対象にした食の啓発活動や子供たちを対象にした啓発活動を積極的に展開され
ておられますので,連携をとり,伝統料理や郷土料理の伝承,さらに地域産物を使った料
理実習等を「農林漁家民宿」経営者に伝える事も大切と思われます。
(3)「地産地消」と,かごしまブランド品目の「安心・安全認証制度」の推進
地域でとれた農林水産物の品質や鮮度,機能性等について消費者の理解を深め,地場消
費の積極的な拡大や産地育成をはかることは,農山漁村地域の経済的な発展につながると
ともに,健康で豊かな食生活の定着に貢献することはいうまでもありません。
道の駅や農林水産物直売所での販売,さらに学校給食に対応した生産も含め,地域農
林水産物の活用を図ることが大切です。
都市住民のアンケートでグリーン・ツーリズムへの期待度について「豊かな自然の中で,
郷土料理を食べながら,農林漁家の人と語らう」と答えています。一方,北薩地域には,
「かごしまブランド品」がイチゴ,ばれいしょ,そらまめ,紅甘夏,ハウスキンカン,ブ
リとあるので,まずこれらの産物を鹿児島県が全国に先駆けてスタートした「食の安心・
安全認証制度」を活用して,都市からの訪問者に安心な地域産物を届けることが大切と思
われます。そうすることによって,北薩の農林水産物の消費拡大にも必ずつながると思わ
れます。この制度の積極的活用を期待しています。
かごしまの農林水産物認証制度について
鹿児島県産農林水産物を対象に,県が独自に安心・安全な基準を設け,県農業・農
村振興協会が審査,認証する全国に先駆けた制度。認証基準の策定は野菜,果樹から
はじめ今後順次拡大する。農薬や化学肥料の使用に関する生産履歴を確実に記録,保
存することや生産から出荷までの衛生管理の徹底などが義務づけられる。
認証された農林水産物には,登録番号の入った認証マークをつけることができる。
- 169 -
7)都市側の高齢者へのグリーン・ツーリズムの推進
グリーン・ツーリズムのマーケットとして「子育てが終り,経済的・時間的に余裕
があり,元気で行動力の高い人」として都市側の高齢者を対象にすれば需要が拡大
すると思われます。そのためには
①旅行前の情報
②食事の工夫
③健康や体力への配慮
④自然との共存
⑤安心して歩ける対策等工夫が必要と思われます。
高齢者に「豊かな景色を眺めさせ,美味しい食事をとりながら,温泉に入りゆっ
くりと過ごさせる」のです。そうすることでリピーターとしても期待が持てると思
われます。
受け入れ側としての高齢者の持っている貴重な体験やノウハウを活用することの必要性
は,さきに述べたとおりでありますが,ここでは都市側の高齢者のグリーン・ツーリ ズ
ムへの参加促進を求める創意工夫をどうするかを検討してみたいと思います。
グリーン・ツーリズムのマーケットとして大きな対象は「子育てが終わり,経済的・時
間的に余裕があり,元気で行動性行の高い人」が想定されます。
つまり
・定年間近ないし定年を迎えた人で,子育てが終わった人で
・農山漁村に関心を持ち
・積極的に出かけようという前向きな気持ちを持つ人
50歳代をふくむ高齢者をターゲットとしてグリーン・ツーリズムを推進すると需要が拡
大すると思われます。さらに,団塊の世代がリタイアし始める2,007年以降は高齢ツーリ
スト者が増加すると確実に見込まれます。
日本観光協会の「観光の実態と志向」(平成12年)によると,50歳代の旅行目的は「慰
安旅行 」(25%) ,「自然・名物等の見物や行楽 」(23% ),「温泉に入る 」(21%)さらに
旅行先での主な行動で一番多いのが「温泉浴」で以下,「風景を見る」「特産品の買い物」
「施設等の見学」となっており「ゆったり派」が多くなっています。
なお,同行者は「友人・知人」「夫婦」「他の家族」となっており1回当たり旅行費用の
平均は47,000円となっています
今回の鹿児島市民へのアンケート調査での1泊2日で家族4人の体験旅行の金額の目安に
ついては2.5万千円から3万円が多く,次いで「特に制限がない」となっています。この
ように経費についても余裕があると思われます。また,同行者は「家族ぐるみ」と答えた
人が66%います。つまり,高齢者を対象にすることで企業としてのグリーン・ツーリズム
が地域にもたらす影響も大きいと思われます。
このような高齢者を受け入れるためにはどうような展開方法があるか検討する必要があ
ります。
- 170 -
(1)高齢者のグリーン・ツーリズムに関する必要なポイント
高齢者のライフスタイルや旅行に対するニーズから実際のグリーン・ツーリズムの推進
において留意すべきポイントを整理すると。
①旅行前の情報
近年は社会の情報化が急速に進展しています。高齢者への配慮としては,旅行の内容に
よって体力的な目安を「健脚向き,普通,やや困難」などの3段階にきめ細かに表示する
ものや,大きな活字の時刻表のように見やすさに重点をおいた情報を発する等があります。
②食事の工夫
高齢者には,食事面での工夫も配慮することが必要です。高齢者にとっては,食事は旅
の大きな楽しみであり,その土地でしか味わえない野菜や海産物の食材をその土地にあっ
た料理法で提供する良さが望まれます。
③健康や体力への配慮
高齢者にとっての旅は,あまり日程的に無理をせず時間的に「ゆとり」を持つようにし
たいものです。とくに北薩地方の大きな資源である「温泉」は大きな武器です。今後はさ
らに温泉をより健康維持のために活用する方法が望まれます。
④自然との共存
都市部の高齢者にとって,自然に親しむことは旅の大きな目的でもあります。自然と人
間が共存したありのままの姿を楽しむことは,グリーン・ツーリズムとしての最大の楽し
みと考えられます。自然環境を守りながら,豊かな文化生活を維持する地域づくりが望ま
れます。
⑤受け入れ側として安心して歩ける配慮
高齢者が「まち」を自由に安心して散策出来る配慮も必要です。そのためには,
「車道」
と「歩道」の分離,公共トイレの充実,わかりやすい案内表示,ベンチ等の小休憩所,町
全体のバリアフリー化などの外,分かりやすい観光案内やガイドマップの充実などが考え
られます。
(2)高齢者に対するグリーン・ツーリズムのキーワード
都市部に住む高齢者にとって,農山漁村に行く意味はいくつかありますが,農山漁村の
風景や景観を楽しむ,農山漁村の人とふれあう,農山漁村での生活の一部を体験すること,
豊かな食文化を楽しむ,農山漁村の伝統文化,芸能を楽しむことなどです。受け入れ側と
しては日常のこととして「当たり前」のことが都市部の人には自分の過去につながる非常
に「貴重」なことであったり,昔を懐かしむよすがであったりするのです。
したがって,キーワードは「ありのままの,本当の姿」を見せる必要があります。
そして,高齢者に豊かな景色を眺めながら,美味しい食事をとりながら,温泉に入りの
んびりと過ごさせるのです。
- 171 -
8)想定できるグリーン・ツーリズム「認証」,「認定」,「登録」制度の創設
都市住民や地域住民への認知度や信頼度を高めるため,資源や施設,さらに名人,
特産品などを地域が定めたの認定基準に照らして認証制度を設定するとともに共通
のロゴマークを作成することを薦めます。そのことで信頼度が高まります。
グリーン・ツーリズムを推進するにあたって,地域協議会等で認証や認定することによ
って地元の人々はもちろん都市住民への認知度を高め,さらにブランド形成をはかること
になると思われる。そのためには,認定組織を協議会の中に置き認定基準を定めて信頼性
のある認証制度等にする必要があります。さらに共通のロゴマーク(ユニバーサルデザイ
ン)を設置するとさらに信頼度が高まると思われます。
ここでは,再掲も含めてどのような認証や登録の資源があるか整理してみます。
(1)体験型農林漁家民宿の認証
法制度上の条件をクリヤーした農林漁家の認定と登録
(2)ふるさと体験施設
総合交流体験施設施設を優良施設として認定
(3)ふるさと親善大使
地元出身者で地域をPRしてもらうために認定
(4)地域農林水産物ブランド品
北薩地域広域ブランド品として認定条件をクリアーした地域産物を認証
(5)農村レストラン
地域食材を活用した郷土料理のみを提供するレストランを認証
(6)ふるさとの「匠」としての名人
部門ごと地域の名人を認証する。例えば「ぞばうち名人」,「郷土料理名人」
(7)観光案内ボランティア及び観光カリスマの認定
地域資源や施設,名所を案内するガイドさんを登録しておくとともに,さきに紹介した
「観光カリスマ」の登録。
(8)ふるさと特産品
地域農林水産物を利用した加工品を地域の特産品として認定
(9)ふるさと市民農園
滞在型の市民農園を認定,登録
(10)歴史的な民家
保存し,次世代に残しておくべき民家の認定と登録
(11)郷土芸能
入来町の「薪能」など多くの残された「郷土芸能」が北薩地域には残されています。
残すべき貴重なものは,個人にまかせず官民一体となって,支援,保存すべきと思われま
す。
- 172 -
3.交通体制の整備
北薩地域には,九州新幹線,肥薩おれんじ鉄道,九州縦貫自動車道,8本の国道な
ど比較的交通は整備されています。しかし,これらの主要交通機関の駅や主要道路か
ら地域市町間や資源を結ぶ路線バスや道路が整備されていませんので「周遊バス」など
の整備が急がれます。また,地域にある景観や歴史,自然,文化など魅力ある資源と
資源を結ぶ道路(寄り道も含む)を整備する「シーニックバイウェイ」の考えを取り
入れることを提案します。
さらに道路は早さより走りやすさが大切ですので,道路標識の充実や資源施設の案
内版の設置を検討する必要があります。
鹿児島市民のアンケートによると,北薩地域に行く場合の交通手段については,82%の
人が自家用車と答えています。このことは,鹿児島市内のどこからでも,北薩地域のどこ
に行くにも2時間以内で行けるということも理由の一つですが,北薩地域への交通網が整
備されていない事が一番の原因と思われます。現実には,北薩の西部つまり川内,出水方
面への新幹線と阿久根市経由の「肥薩おれんじ鉄道」があるだけで,路線バスは極めて便
数が少ない現実があるのです。このような状況の中で,さらに県外も含めた集客のために
改善すべき課題を地域のみでは解決できない点が多いので県関係部署に提言することも大
切と思われます。
交通アクセスの整備は来てもらうための大きな要素であることを忘れてはなりません。
1)新幹線の全面開通と路線バスの創設
2,004年3月待望の新幹線が部分開通しました。同時に第三セクターの「肥薩おれんじ鉄
道」が在来線をもとに開業したところであります。また,九州自動車道をはじめ高速道路
の整備も年々伸びており,九州各地から北薩地域への時間距離は着実に短くなってきまし
た。さらに各地を結ぶ高速バスの運行も増え便利さは増すばかりです。特に,九州新幹線
部分開通で福岡から鹿児島まで約1時間30分も短縮されたのです。
福岡市民のアンケート調査では,北薩地域に旅行する手段として約50%の人が「九州新
幹線を利用してと答えています。
この新幹線は北薩地域では,川内市,出水市のみの停車駅でありますが,この周辺市町
も含めて,鹿児島市そして県外の八代市,熊本市,久留米市,福岡市など九州都市圏から
短時間でこの地域に行けるという有利性が生じたことは有り難いことです。この2停車駅
と周辺市町との間を結ぶ路線バスの充実を図ることが大切と思われます。
とくに,高齢者の方や多人数の場合は今後,公共交通機関の活用は増える可能性はある
と思われます。
駅を拠点にした路線バスで地域のグリーン・ツーリズムの資源と資源をむすぶ「周遊ル
ート」と「路線バス」の整備,充実が急がれるところです。さらにこの路線バスと地域住
民の移動手段,さらには地域スクールバスとの関連も検討する必要があると思われます。
- 173 -
また,グリーン・ツーリズム専用の「ぐるめバス」つまり,周遊バスも検討できると考
えられます。
2)北薩型「シーニックバイウェイ」の創設
「シーニックバイウェイ」という言葉が今,注目されています。シーニックは「景観」
「景色」で,バイウェイは「わき道や寄り道」の意味で直訳すれば「風光は明媚な寄り道」
となります。発祥は,アメリカで,行政や地域さらにNPOなどが一体となって地域の道
路沿いの景観や自然環境を保全・整備して歩行者やマイカーの旅行者を呼び込む新しい視
点の観光振興策です。すでに北海道で取り組まれています。先ほど(2,004年9月17日)福
岡市でもシンポジウムが開催されました。
具体的には,地域を指定して「景観」「歴史」「自然」「文化」「レクリエーション」「考
古学」の6つの視点から優れた景観の長期的維持と充実,そしてゆったりと楽しむ,地域
と一体となった「寄り道」の整備を進めようとするものです。北海道(千歳−ニセコ,旭
川−占冠のモデルコース)では,地域と行政が両輪となって美しいツーリング環境の創造,
個性的な地域環境の創造,美しく誇りの持てる活力ある地域の創造を目標に進めています。
北薩地域にある魅力ある資源(点)と資源(点)を結ぶ線,つまり道路を整備し,点(資
源)の部分を寄り道として整備していくのです。そして,その線に話題性を持たせて通過,
滞在してもらうのです。さらに,点と点を例えば「道の駅」とすると「道の駅スタンプラ
リー」を開設するのです。全駅制覇者に対してどのような褒賞を準備するかは住民に決定
してもらうのです。
このようにグリーン・ツーリズムの考え方とシーニックバイウェイの考え方はほとんど
一致しています。そして,このような方策は,住民だけでも,行政だけでもできません。
町づくりは,人材育成に尽きます。役場の職員が町の人々と膝を交わし議論するぐらいの
覚悟がないとできません。このシーニックバイウェイ的な感覚を北薩地域で導入出来ない
か,その具体的考え方を先に提案した「地域グリーン・ツーリズム推進協議会」等で検討
していただくことを提案します。
- 174 -
シーニックバイウエイとは?
参考
景色(SCENE)の形容詞シーニック(SCENIC)+わき道を意味するバイウエイ
(BYWAY)=
シーニックバイウエイ SCENICBYWAY。
アメリカでは,増加する国内旅行者への旅行サービスの向上を通して地域の活性化を
目的に1991年(平成
3年)に制定された制度。
日本では,平成14年度の国土交通省の重点施策として取り上げられ,北海道におい
て制度導入モデル検討委員会が設置され,平成17年度からシーニックバイウエイ制度
がスタートする予定になっています。
「みち」を中心に地域と行政が連携し,沿道景観の保全,地域固有の資源活用,観光
客への地域情報の提供等を行う制度。
美しい沿道環境形成や地域の資源を見いだし,保全・活用することにより,そこに住
む人々にとって誇れる地域環境を形成するとともに,訪れる人々にとって安全・快適な
観光環境の創造を図り,豊かな地域資源の中で地域住民と旅行者,地域産業と観光産業
が共生できるような,新しく美し地域の創造を実現する。
沿道景観整備を積極的にすすめるとともに,交通安全対策,ユニバーサルデザインの
導入,歩行者や自転車利用者などにも配慮した,誰もが安全・快適に利用できる美しい
ツーリング環境づくりを目指しています。
3)道路標識の充実と資源の案内板の設置
鹿児島市民のアンケートでの交通手段は「自家用車」が82%を占めています。市民アン
ケートの中に,地域への要望として「道路標識」がなく何回行っても道に迷うとの自由意
見が極めて多かったのです。この北薩地域は確かに地域が広く,国道,県道は整備されて
いますが,それ以外の道路が縦横に走り,地域以外の人は道に迷うし,標識が少ないと思
われます。とくに,夜間に走る時は標識が少なく,回りは農村部で外灯もなく闇の中です。
従って道路標識の充実とさらに,資源施設の案内看板の設置を検討する必要があります。
特にこの資源案内板は北薩広域の共通案内板とし,グリーン・ツーリズムにふさわしい看
板(例えば緑をふんだんに使うとか)にすることを期待いたします。さらに,路面表示も
充実するとさらに効果的な方法と思われます。
道路は基本的には ,「早さ」より「走りやすさ」が原点 です。 その点で 「走りやすさ
マップ」の作成と提供を進める方法があります。これまでの地図は,道路種類別による色
分けがなされているがこれを走りやすいかどうかで色分けするのです。これにより経路選
択の幅が広がり,楽しい旅ができると思われます。また,これまで述べた地域の資源を撮
影スポットに選定し,そのそばに駐車場を整備して「フォートアンドパーキング」として
サービスするのです。鹿児島県内でいち早くこのような各種の対策をとっていけば,北薩
地域を訪問する人は必ず増えると思われます。
- 175 -
資料編
Ⅰ
法律関係
1.農林漁家民宿開設に当たっての関連法律
1)農林漁家民宿の建設及びその活動に関係する法律の一覧
関係法令
用 地の 取 農家 民宿 宿 泊 の 提 農畜 産 物 乳 製品
得
の建 設
供 ・ 食 事 の加 工 品 食 肉製 品
の 提供
販売
等 の製 造
県自然環境保全条
※
○
例
自然公園法
※
○
問い合わせ先
市町村,県環境保護課
市 町 村 ,大 島 支 庁 商 工 水 産 課 ,
県環境保護課
自然公園条例
※
○
市町村,県大島支庁商工水産
課,県環境保護課
鹿児島市土地利用調整課,県
都市計画法
○
○
農地法
○
○
農業振興地域の整
備 に 関 す る 法 律 (農
振法)
○
○
森林法
○
○
土木部住宅課
市町村農業委員会,
県農村振興課
市町村,支庁,農林(水産)
事務所,県農村振興課
市町村,支庁,農林(水産)
事務所,県林業振興課,県
森林保全課
市町村,県地域政策課
景観条例等
○
○
国土利用計画法
○
○
市町村,県企画調整課
市町村・支庁土木課・県土木
建築基準法
○
事務所・建築担当課,屋久島
事務所土木課,徳之島事務所
土木課,県土木部建築課
市 町 村 ,保 健 所 ,土 木 事 務 所 ,
浄化槽法
○
消防法
○
○
県環境整備課
市町村,消防署
県生活衛生課
旅館業法
○
食品衛生法
○
保健所衛生課環境衛生係
保健所衛生課食品衛生担当,
○
○
県生活衛生課
保健所衛生課食品衛生担当
○
食品行政取締条例
県生活衛生課
市町村環境担当課,
水質汚濁防止法
○
○
鹿児島市環境保全課,
県環境管理課水質係,
※この法律自体には規制はありませんが,相談が必要になります
-1-
2)農林漁家民宿に関する主な関連法案等の要点
グリーン・ツーリズムを推進するひとつの手段として,
「農林漁家民宿」を開業するにあたって法
的にクリアーしなければならないことがあります。ここでは「農林漁家民宿」開業に関する主な関
係法案などを整備しましたので参考に供していただきたい。
(1) 旅館業法
平成15年度から,農林漁家が民宿を行う場合,簡易宿所営業の客室延面積の基準が33㎡以上
適用しなくても申請できるようになったが,詳しくは,各保健所衛生課衛生係へご相談下さい。
(2)消防法
避難が容易であるなどの条件を満たす農家民宿等については,消防長または消防署長の判断によ
り誘導灯,誘導標識,火災報知設備の設置が不要になりました。詳しくは,各消防署へご相談下さ
い。
(3) 食品衛生法
原則として,人を宿泊させ食事を提供する場合は,飲食店営業の許可が必要。ただし,素泊型,
自 炊型,農家と一緒に調理する体験型については許可の必要はありませんが,手洗い消毒,食品
の衛生 的な取扱い及び設備器具類の洗浄消毒,防虫防そなどの衛生の確保が必要で す。詳しく
は,各保健 所衛生課へご相談下さい。
(4)建築基準法
民宿として使おうとする部分(客室,食堂,浴室,トイレ,廊下等)の床面積が100 ㎡以上
の場合は,設計図及び申請書を提出し建築主事または指定確認検査機関の確認が必要になりますの
で,まずは,市町村建築担当課へご相談下さい。
(5)浄化槽法
浄化槽の設置については,新設・変更,設置後の水質検査,定期検査,保守点検・清掃等各種規
制があり,また,手続きが異なりますので,まずは市町村水道課へご相談下さい。
(6)水質汚濁防止法
旅館業(旅館業法第二条第一項に規定するものをいう)で使用される厨房,洗濯機,または浴槽
を設置する場合は届出が必要です。詳しくは県環境課へ相談ください。
(7)県食品行商取締条例
アイスクリーム,魚介類,魚肉練り製品を店舗以外の場所で販売する営業行為は,衛生管理上の
基準などの規定に沿った届け出が必要ですので,詳しくは各保健所衛生課へご相談下さい。
(8)農地法
農地に民宿のための施設等を建設するなど農地以外のものに転用する場合,市町村農業委員会へ
除外手続きをする必要があります。
(9)農業振興地域の整備に関する法律
農業振興地域内の農用地区域内にある土地に民宿を建設するなど耕作又は養畜等のための用途以
外の目的に供する場合は,市町村が定める農業振興地域整備計画を変更(農用地区域からの除外)
するための申出を市町村農振制度担当課に行う必要があります。
(10)特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律
農林漁家民宿と併せて,地方公共団体や農業協同組合が市民農園等の貸し農園を開設する場合は,
開設に係る申請書に貸付規定を添えてその特定農地貸付けに係る農地を管轄する農業委員会に提出
し,承認を得る必要があります。
-2-
3)農林漁家民宿に関する主な関連法案の概要
(1)旅館業法
法律の目的
第一条
この法律は,旅館業の業務の適正な運営を確保すること等により,旅館業の健全な発展を
図るとともに,旅館業の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応したサービスの提供
を促進し,もって公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することを目的とする。
定義
第二条 この法律で「旅館業」とは,ホテル営業,旅館営業,簡易宿所営業,及び下宿営業をいう。
2 この法律で「ホテル営業」とは,洋式の構造及び設備を主とする施設を設け,宿泊料を受けて,
人を宿泊させる営業で,簡易宿泊所営業及び下宿営業以外のものをいう。
3 この法律で「旅館営業」とは,和式の構造及び設備を主とする施設を設け,宿泊料を受けて,
人を宿泊させる営業で,簡易宿泊所営業及び下宿営業以外のものをいう。
4 この法律で「簡易宿所営業」とは,宿泊する場所を多人数で共用する構造及び設備を主とする
施設を設け,宿泊料を受けて,人を宿泊させる営業で,下宿営業以外のものをいう。
6 この法律で「宿泊」とは,寝具を使用して前各項の施設を利用することをいう。
営業の許可
第三条 旅館業を経営しようとする者は,政令の定める手数料を納めて,都道府県知事の許可を受
けなければならない。ただし,ホテル営業,旅館営業,又は簡易宿泊所営業の許可を受けた者が,
当該施設において下宿営業を経営しようとする場合は,この限りでない。2 都道府県知事は,前
項の許可の申請があった場合において,その申請に係る施設の構造設備が政令で定める基準に適合
しないと認めるときは,同項の許可を与えないことができる。
営業者の責務
第三条の四 営業者は,旅館業が国民生活において果たしている役割の重要性にかんがみ,営業の
施設及び宿泊に関するサービスについて安全及び衛生上の水準の維持及び向上に努めるとともに,
旅館業の分野における利用者の需要が高度化し,かつ,多様化している状況に対応できるよう,営
業施設の整備及び宿泊に関するサービスの向上に努めなければならない。
営業施設について講ずべき措置
第四条 営業者は,営業施設について,換気,採光,照明,防湿及び清潔その他宿泊者の衛生に必
要な措置を講じなければならない。
宿泊させる義務
第五条 営業者は左の各号の一に該当する場合を除いては,宿泊を拒んではならない。
(1)宿泊し
ようとするものが伝染性の疾病にかかっていると明らかに認められるとき。
(2)宿泊しようとする
者がとばく,その他の違反行為又は風紀を乱す行為する虞があると認められるとき。
(3)宿泊施設に余裕がないときその他都道府県が条例で定める理由があるとき。
宿泊者名簿
第六条 営業者は,宿泊者名簿を備え,これに宿泊者の氏名,住所,職業その他の事項を記載し,
当該官吏又は吏員の要求があったときは,これを提出しなければならない。
その他の規制と留意事項
(1)客室,浴室,洗面所,便所について旅館業法施工令に定める構造設備の基準,県条例等に定
める基準に適合する必要がある。ただし,「客室の延べ床面積は,33 ㎡以上」の規定については緩
和措置がある。
(2)宿泊料を徴収して,寝具類を提供する場合は許可が必要で保健所に相談する。
(3)客室の定員は,階層式寝室を有しない簡易宿所営業にあっては,2㎡につき1人。
問い合わせ先
県保健福祉部生活衛生課
県保健所衛生課
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(2)消
防
法
法律の目的
第一条 この法律は,火災を予防し,警戒し及び鎮圧し,国民の生命,身体及び財産を火災から保
護するとともに,火災又は地震等の災害による被害を軽減し,もって安寧秩序を保持し,社会公共
の福祉の増進に資することを目的とする。
定義
第二条2 防火対象物とは,山林又は舟車,船きょ若しくはふ頭に繋留された船舶,建築物その他
の工作物若しくはこれらに属する物をいう。
3 消防対象物とは,山林または舟車,船きょ若しくはふ頭に繋留された船舶,建築物その他の工
作物又は物件をいう。
管理者の責務
第八条 学校,病院,工場,事業所,興業所,百貨店,複合用途防火対象物その他多数の者が出入
りし,勤務し,又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は,政
令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め,当該防火対象物について消化計画の作成,
当該消防計画に基づく消火,通報及び避難の訓練の実施,消防の用に供する設備,消防用水または
消火活動上必要な施設の点検及び整備,火気の使用又は取扱いに関する監督」,避難又は防火上必要
な構造及び設備の維持管理並びに収容人員の管理その他防火管理上必要な業務をおこなわせなけれ
ばならない。
器具の取扱いと設備や施設の基準
第九条 かまど,風呂場その他火を使用する設備又はその使用に際し,火災の発生のおそれのある
設備の位置,構造及び管理,コンロ,こたつその他火を使用する器具又はその他火の使用に関し,
火災の予防のために必要な事項は,政令で定める基準に従い市町村条例でこれを定める。
第一七条 学校,病院,工場,事業所,興業場,百貨店,旅館,飲食店,地下街,複合用途防火対
象物その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は,政令で定める消防の用に供する設備,消
火用水及び消火活動上必要となる施設について,消火,避難その他の消防の活動のために必要とさ
れる性能を有するように,政令で定める技術上の基準に従って,設置し,及び維持しなければなら
ない。
その他留意事項
1 施設の面積,収容人員などの規模によって必要となる設備が違うので詳しくは消防署などに問
い合わせることが必要である。
2 主な消防設備 誘導灯,避難器具,消火器,消火設備,火災報知,非常警報設備,防炎加工品
の使用等。
3 防火上主要な間仕切壁についても基準があるので,建築士に相談すること。
農家民宿における課題
①農業者などの住宅の一部を民宿用途に供し,民宿部分の用途面積が一般住宅部分の面積と同じか,
あるいは,多い場合は,消防用設備等設置義務が生じる。
民宿用途部分の面積の方が一般住宅部分より小さく,かつ,民宿部分の合計面積が50㎡(約30
畳)以下の場合は消防用設備などの設置義務は生じない。
②一般の住宅にあっても住宅用火災警報機の設置が義務付された。
設置場所
寝室,廊下,階段など
新築の住宅 平成18年6月1日から
既存の住宅 市町村条例で定める日から
問い合わせ先
市町村消防署
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(3)食 品 衛 生 法
法律の目的
第1条 この法律は,食品の安全性の確保のために公衆衛生の見地から必要な規制その他の措置を
講ずることにより,飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し,もつて国民の健康の保護を図る
ことを目的とする。
定義
第4条 この法律で食品とは,すべての飲食物をいう。ただし,薬事法(昭和 35 年法律 145 号)に
規定する医薬品及び医薬部外品は,これを含まない。
4 この法律で器具とは,飲食器,割ぽう具その他食品又は添加物の採取,製造,加工,調理,貯
蔵,運搬,陳列,授受又は摂取の用に供され,かつ,食品又は添加物に直接接触する機械,器具そ
の他の物をいう。ただし,農業及び水産業における食品の採取の用に供される機械,器具その他の
物は,これを含まない。
6 この法律で食品衛生とは,食品,添加物,器具及び容器包装を対象とする飲食に関する衛生を
いう。
7 この法律で営業とは,業として,食品若しくは添加物を採取し,製造し,輸入し,加工し,調
理し,貯蔵し,運搬し,若しくは販売すること又は器具若しくは容器包装を製造し,輸入し,若し
くは販売することをいう。ただし,農業及び水産業における食品の採取業は,これを含まない。
営業や販売の義務
第5条 販売(不特定又は多数の者に対する販売以外の授与を含む。以下同じ。)の用に供する食品
又は添加物の採取,製造,加工,使用,調理,貯蔵,運搬,陳列及び授受は,清潔で衛生的に行わ
れなければならない。
第 15 条 営業上使用する器具及び容器包装は,清潔で衛生的でなければならない。
都道府県の条例
第 50 条の2 都道府県は,営業(食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律第2条第5号に
規定する食鳥処理の事業を除く。
)の施設の内外の清潔保持,ねずみ,昆虫等の駆除その他公衆衛生
上講ずべき措置に関し,条例で,必要な基準を定めることができる。
鹿児島県食品衛生法施行条例 (公衆衛生上講ずべき措置の基準)
第2条 法第 50 条第2項に規定する公衆衛生上講ずべき措置の基準は,別表第1のとおりとす
る。
営業の許可
第 51 条 都道府県は,飲食店営業その他公衆衛生に与える影響が著しい営業(食鳥処理の事業の規
制及び食鳥検査に関する法律第2条第5号に規定する食鳥処理の事業を除く。)であつて,政令で定
めるものの施設につき,条例で,業種別に,公衆衛生の見地から必要な基準を定めなければならな
い。
第 52 条 前条に規定する営業を営もうとする者は,厚生労働省令で定めるところにより,都道府県
知事の許可を受けなければならない。
鹿児島県食品衛生法施行条例 (施設の基準)
第3条 法第 20 条に規定する公衆衛生の見地から必要な施設の基準は,別表第2及び別表第3
のとおりとする。
その他の留意事項
1 宿泊客に食事を提供する場合は食品衛生法上の飲食店営業の許可が必要であるので各保健所に
申請する。その際は,施設基準として専用の調理場の区画,床壁天井の構造,手洗い設備等の規定
がある。
2 さらに,食品の取扱いや施設設備の管理や従事者の衛生などの衛生管理について決められてい
るので,調理場設計の際に保健所との打合せが必要である。
3 許可施設には「食品衛生責任者」を置かなければならないので,資格を持たない場合は食品衛
生協会の実施する講習会を受ける必要がある。
その他留意事項
1 宿泊客に食事を提供する場合は食品衛生法上の飲食店営業の許可が必要であるので県保健所に
申請する。その前提として
厨房の広さ,流し台の数,冷蔵庫の設置場所,床面の高さ等の条件がある。
2 さらに雑排水処理などの衛生管理について決められているので,台所設計の際に保健所との打
ち合わせが必要である。
3 保健所から指示される講習会を受講すると「食品衛生責任者」の資格を取得できる。
農家民宿における課題
民宿において,宿泊客に食事を提供する場合(社会性をもって反復継続して不特定に人に食事を提
供する場合)は,飲食店営業の許可が必要となる。ただし,簡易宿泊所の素泊まり型の場合は許可
を必要としない。また,ホームステイのような食事提供は,許可を要しない。
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問い合わせ先
県保健福祉部生活衛生課
県保健所衛生課食品衛生担当
-6-
(4)建
築
基
準
法
法律の目的
第一条 この法律は,建築物の敷地,構造,設備及び用途に関する最低の基準を定めて,国民の生
命,健康及び財産の保護を図り,もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。
用語の定義
第二条
1 建築物 土地に定着する工作物のうち,屋根及び柱若しくは壁を有するもの,これに付属する
門若しくは塀,観覧のための工作物又は地下若しくは高架の工作物内に設ける施設をいい,建設設
備を含むものとする。
建築の申請及び確認
イ
第六条
建築主は,建築物を建築しようとする場合は,当該工事に着手する前にその計画が建築基準関係規
定に適合するものであることについて確認の申請書を提出し,建築主事から確認済証の交付を受け
なければならない。
第7条 建築主は,確認申請を要する場合の工事を完了した時は,建築主事の検査を申請しなけれ
ばなれない。
6 建築主は,原則として検査済証の交付を受けた後でなければ建築物を使用又は使用させてはな
らない。
違反建築物に対する措置
第九条 特定行政庁は,この法律の規定に基づく許可に付した条件に違反した建築物等は,当該工
事の施工の停止を命ずることができる。
居室の採光及び換気
第二八条 住宅,寄宿舎,下宿等の建築物の居室には,採光のための窓その他の開口部を設けなけ
ればならない。,
2 居室には換気のための窓その他の開口部を設けなければならない。
第三五条の2 旅館等の特殊建築物,いろり等火を使用する室(平屋住宅を除く)等については,
その内装を不燃物性のある材料で仕上げなければならない。
その他の各種の規定や制限
敷地と道路との関係,建ぺい率,建築物の高さ,美観,等の制限が規定されている。
その他留意事項
1 民宿を建築して経営する場合,その場所や規模によって建築基準法により建築物の機能,規模,
構造,設備など各種の検査や確認が必要であるので専門的な知識が必要なので建築士などに相談す
ることが大切である。
2 簡易宿所営業の許可となる農家民宿等については,建築基準法上旅館に含まれるが,住宅の一
部を農家民宿などとして利用するもののうち,客室の床面積合計が33㎡未満であって客室から直
接外部に容易に避難できる等避難上支障がないと認められる建築物については,建築基準法上旅館
に該当しない。
3 建築物全般に関する施設設備の主な基準は次のとおりである。
屋根 屋根は不燃材料で造り,またはふかなければならない。
間仕切壁 間仕切壁は,最低でも防火構造とし,屋根裏又は天井までとする。
廊下の幅 居室の床面積が200㎡を越える階の客室廊下の幅は1.2㎡以上とする。
農家民宿における課題
民宿の場所が,都市計画区域内ならば原則として建築確認が必要であるが,都市計画区域外の場合
は,民宿に使おうとする建物の床面積が100㎡(約60畳)を越える場合に建築確認が必要であ
る。
問い合わせ先
県土木部建築課
県土木事務所
市町村土木,建設関係課
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(5)浄
化
槽
法
法律の目的
第一条 この法律は,浄化槽の設置,保守点検,清掃及び製造について規制するとともに,浄化槽
工事業者の登録制度及び浄化槽清掃業の許可制度を整備し,浄化槽設備士及び浄化槽管理士の資格
を定めること等により,浄化槽による屎尿等の適正な処理を図り,生活環境の保全及び公衆衛生の
向上に寄与することを目的とする。
定義
第二条一 浄化槽 便所と連結して屎尿及びこれと併せて雑排水を処理し,下水道法以外に放流す
るための設備又は施設であって,同法に規定する公共下水道及び流域下水道並びに廃棄物の処理及
び清掃に関する法律の規定により定められた計画に従って市町村が設置した屎尿処理施設以外のも
のをいう。
浄化槽による屎尿処理の基準
第三条 何人も,終末処理下水道又は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条に基づく屎尿処理
施設で処理する場合を除き,浄化槽で処理した後でなければ,屎尿を公共用水域に放流してはなら
ない。
2 何人も,浄化槽で処理した後でなければ,浄化槽を屎尿の処理のために使用する者が排出する
雑排水を公共用水域に放流してはならない。
3 浄化槽を使用する者は,浄化槽の機能を正常に維持するための浄化槽の使用に関する環境省令
で定める準則を遵守しなければならない。
第三条の二 何人も便所と連結して屎尿を処理し,終末処理下水道以外に放流するための設備又は
施設として,浄化槽以外のものを設置してはならない。
浄化槽の基準と管理者の義務
第四条 浄化槽の構造基準に関しては,建築基準法ならびにこれに基づく命令及び条例で定めると
ころによる。
第一〇条 浄化槽管理者は,環境省令で定めるところにより,毎年1回浄化槽の保守点検及び浄化
槽の清掃をしなければならない。
第一一条 浄化槽管理者は,環境省令で定めるところにより,毎年1回指定検査機関の行う水質に
関する検査を受けなければならない。
保守,清掃についての改善命令
第一二条 都道府県知事は,生活環境の保全及び公衆衛生上必要があると認めたときは,浄化槽管
理者などに浄化槽の保守点検又は浄化槽の清掃について,必要な助言,指導又は勧告をすることが
できる。
問い合わせ先
県環境生活部環境整備課,県保健所,県土木事務所
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(6)水質汚濁防止法
定義
第一条 この法律は,工場及び事業場から公共水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の
浸透を規制するとともに,生活排水対策の実施を推進すること等によって,公共水域及び地下水の
水質汚濁の防止を図り,もって国民の健康を保護するとともに生活環境を保全し,並びに工場及び
事業場から排出される汚水及び廃液に関して人の健康に係る被害が生じた場合における事業者の損
害賠償の責任について定めることにより,被害者の保護を図ることを目的とする。
第二条 この法律において「公共用水域」とは,河川,湖沼,港湾,沿岸海域その他公共の用に供
される水域及びこれに接続する公共溝渠,かんがい用水路その他公共の用に供される水路,第二条
第三号及び第四号に規定する公共下水道及び流域下水道であって,同条第六条に規定する終末処理
場を設置しているものをいう。
8 この法律において「生活排水」とは,炊事,洗濯,入浴等人の生活に伴い公共用水域に排出さ
れる水をいう。
届出義務
第五条 工場又は事業場から公共用水域に水を排出する者は,特定施設を設置しようとするときは,
環境省令で定めるところにより,次の事項を都道府県知事に届け出なければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては,その代表者の氏名
二 工場又は事業場の名称及び所在地
三 特定施設の種類
四 特定施設の構造
五 特定施設の使用の方法
六 汚水等の処理の方法
七 排出水の汚染状態及び量
八 その他環境省令で定める事項
留意事項
屎尿処理はもちろん台所や浴室の汚水についても適切な処理が求められ,公共下水道があればそれ
に接続居する,そうでない場合は浄化槽など設置し適正に処理する必要がある。
(合併浄化槽を設置するときは,市町村の助成があるので活用出来る)
問い合わせ先
県環境生活部環境管理課(所在地が鹿児島市以外の場合)
鹿児島市環境保全課(所在地が鹿児島市の場合)
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(7)鹿児島県食品行商取締条例施行規則
許可の申請
第二条 食品行商の許可を受けようとする者は,申請書をその営業地域を管轄する保健所長に提出
しなければならない。
2 営業地域が県の2地域の保健所の管轄にわたるときは,住所地を管轄する保健所長に提出しな
ければならない。
許可の基準
第三条
(1)アイスクリーム類販売業
容器は,清潔な耐水材料で作られ,防虫,防じんの装置が完全であり,直接アイスクリーム類が底
部にふれぬようすのこを敷き,融解水を排除するため,排水口を設けてあること。
(2)魚介類販売業
イ 容器は,金属又は合成樹脂などで作られ,防虫,防塵の装置がしてあること。
ウ 容器は衛生的で十分清掃できる構造であること。
オ 容器は,行商中十分鮮度が保持できるもので,その内部には,取り外しのできるすのこを設け
氷の融解水を排除する装置があること。
カ 清潔で正確な計量器を備えていること。
(3)魚肉製品販売業
イ 容器は,清潔な耐水材料で作られ防虫,防塵の装置が完全であること。
ウ 容器は衛生的で充分清掃できる構造であること。
エ 清潔で正確な秤量器を備えていること。
実施の検査
第四条 保健所長は,第2条による許可の申請があったときは食品衛生監視員をして,前条の基準
に適するか否かの検査をしなければならない。
遵守事項
第七条
(1)駅前その他混雑する場所又は一定の場所で人を待ち受け,又は呼び集めて販売しないこと。
(2)食品の取扱は,携帯用の手指用の消毒器で手指を消毒してから行うこと。
(3)食品は常に衛生的に取扱い,且つ保管され,生産者から消費者の手に渡るまで,汚物,有毒
若しくは有害な物質又は病原微生物に汚染されないように清潔に保持すること。
(6)容器は,常に衛生的に取扱い,且つ保管され,少なくとも1日1回以上洗浄し月3回以上熱
湯,蒸気,乾熱,又は化学的薬剤で消毒すること。
問い合わせ先
県保健福祉部生活衛生課,県保健所
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(8)農
地
法
法律の目的
第一条 この法律は,農地はその耕作者みずからが所有することを最も適当であると認めて,耕作
者の農地の取得を促進し,及びその権利を保護し,並びに土地の農業上の効率的な利用を図るため
その利用関係を調整し,もって耕作者の地位の安定と農業生産力の増進とを図ることを目的とする。
定義
第二条 この法律で「農地」とは,耕作の目的に供される土地をいい,
「採草放牧地」とは,農地以
外の土地で,主として耕作又は養畜の事業のための採草又は家畜の放牧の目的に供されるものをい
う。
2 自作地 耕作の事業を行う者がその事業に供している農地
3 小作地 所有権以外の権原に基づいてその事業に供している農地
4 自作農 自らの所有権に基づいて耕作の事業を行う個人
7 この法律で「農業生産法人」とは,農事組合法人,合名会社,合資会社,株式会社(株式の譲
渡が取締役の承認を要する定めのあるもののみ)
,有限会社をいう。
一 その法人の事業が農業であること。
農地又は採草放牧地の権利移動の制限
第三条 農地又は採草放牧地について所有権を移転し,又は地上権,永小作権,質権,使用賃借に
よる権利,賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し,若しくは移転する場
合には,政令で定めるところにより,当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。
農地転用の制限
第四条 農地を農地以外のものにする者は,政令で定めるところにところにより,都道府県知事の
許可を受けなければならない。
問い合わせ先
県農政部農村振興課,市町村農業委員会
- 11 -
(9)農業振興地域の整備に関する法律
法律の目的
この法律は,自然的経済的社会的諸条件を考慮して総合的に農業の振興を図ることが必要と認め
られる地域について農業振興地域を指定し,その地域の整備に関し必要な施策を計画的に推進する
ための措置講ずることにより,農業の健全な発展を図るとともに,国土資源の合理的な利用な寄与
することを目的とする。
農業振興地域整備計画
市町村が定めるこの計画には,農用地等として利用すべき土地の区域として農用地区域等を定め
ることとなっており,農用地区域を定める規準としては,集団的に存在する農地で20ha以上の広
がりがある区域や,土地改良事業又はこれに準ずる事業で農業の生産性を向上することを目的とし
た補助事業が施行された区域等である。
農業振興地域整備計画の変更
農用地区域内にある土地を農業以外の目的に供する場合は,農業振興地域整備計画変更(農用地
区域からの除外)の手続を行う必要がある。
(10)特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律
法律の目的
この法律は,地方公共団体又は農業協同組合が行う特定農地貸付けに関し,農地法等の特例を定
めるものとする。
「特定農地貸付け」とは
地方公共団体又は農業協同組合が農地(農業協同組合にあっては,組合員の所有に係る農地に限
る。)について行う賃借権その他の使用及び収益を目的とする権利の設定で,次に掲げる要件に該当
するものをいう。
1.政令で定める面積(10a)未満の農地に係る農地の貸付けで,相当数の者を対象として定型的
な条件で行われるものであること。
2.営利を目的としない農作物の栽培の用に供するための農地の貸付けであること。
3.政令で定める期間(5年)を超えない農地の貸付けであること。
特定農地貸付けの承認
地方公共団体又は農業協同組合は,特定農地貸付けを行おうとするときは,その特定農地貸付け
について,申請書に貸付規程を添えてその特定農地貸付けに係る農地の所在地を管轄する農業委員
会に提出して規定による承認を求めることができる。
農業委員会は,承認の申請があった場合において,その申請が要件に該当すると認めるときは,
その旨の承認をするものとする。
- 12 -
(参考)構造改革特区等における農家民宿関係の規制緩和措置
1
特区において実施可能な規制緩和事項
【消防法関係】
事
項
根拠条項
農家民宿における消防
用設備等に係る消防令 消防法第17条
の規定に対する柔軟な
対応(通知の発出)
特 例 措 置 の 条 件
現行制度(誘導灯,非常警報器具,消
火器,避難器具等の消火・防災に係る
設備の設置義務)と同等の安全性が確
保されること。
所管省庁
総 務 省
(消防庁)
平成 15 年
4月措置
【酒税法関係】 第2次提案での措置事項
事
項
根拠条項
特 例 措 置 の 条 件
所管省庁
農家民宿等における酒
農山漁村滞在型余暇活動のための基盤
類の製造免許要件の特 酒税法第7条第 整備の促進に関する法律(平成6年法 財務省
例
2項
律第46号)第2条第5項に定める農
林漁業体験民宿業等を営む農業者が, 平成 15 年
自ら生産した農産物を主原料として, 10 月 措 置
いわゆる「どぶろく 」(濁酒)を製造 予定
する場合には,酒類製造免許の最低製
造数量基準(6キロリットル)を適用
しない。
【農地法関係】
事
項
根拠条項
特 例 措 置 の 条 件
農業生産法人の事業範 農地法施行規則 農地法施行規則第1条の2各号に定め
囲の拡大
第1条の2
るもののほか,当該法人が構造改革特
別区域内で行う都市住民の農業体験そ
の他の農業に対する理解を深めるため
の事業を追加。
2
所管省庁
農林水産省
平成 15 年
10 月 措 置
予定
全国において規制緩和を行う事項(実施時期及び内容が明示されているもの)
【旅館業法関係】
事
項
根拠条項等
規 制 緩 和 の 内 容
実施時期
所管省庁
農 林 漁 家 が 民 宿 旅館業法 農林漁家が農山漁村滞在型余暇活動のた 平成 15 年
を 行 う 場 合 の 旅 施行令第 めの基盤整備の促進に関する法律(平成 度(第2次 厚 生 労 働
館 業 法 上 の 面 積 1条第3 6年法律第46号)第2条第5項に定め 提案におい 省
要件の撤廃
項第1号 る農林漁業体験民宿業を行う場合,旅館 て 平 成 15
業法施行令第1条第3項第1号に規定す 年4月に前
る簡易宿所の面積要件(33㎡以上)を 倒しして実
適用しない。
施)
【道路運送法関係】
事
項
根拠条項等
農 家 民 宿 等 が そ 道路運送
の 宿 泊 者 を 対 象 法第4条
に行う送迎のた
めの輸送が可能
であることの明
確化
【旅行業法関係】
事
項
根拠条項等
農 家 民 宿 が 自 ら 旅行業法
宿 泊 者 に 対 し て 第3条
行う農業体験サ
ービスに関する
旅行業法上の解
釈の明確化
規 制 緩 和 の 内 容
実施時期
所管省庁
グリーン・ツーリズム推進のため,公共
交通機関の利用が困難な地域において, 平成14年 国 土 交 通
農家民宿等がその宿泊者を対象に行う送 度
省
迎のための輸送については,その輸送活
動により旅客輸送に係る公衆の利便が阻
害されるおそれがなく,宿泊者に対する
サービス向上の一環として行うかぎりに
おいて可能であるような運用の明確化を
図る。
規 制 緩 和 の 内 容
実施時期
所管省庁
グリーン・ツーリズム推進のため,農家
民宿が運送,宿泊サービスを自ら提供し 平成14年 国 土 交 通
て,これに農業・農村体験への参加を付 度
省
加して販売する場合は,旅行業法の対象
とならないことにつき,解釈を明確化し,
関係団体・関係者に対し,その趣旨の徹
底を図る。
- 13 -
Ⅱ アンケート調査結果
1.わたしの町の自慢できるもの
(場所,料理や食べ物,遊び,達人)
市町
コメント
件数
連 れ て 温泉
6
川
行 き た 海(西方海岸,ダイビング)
5
内
い場所 寺山
3
市
詳細
高城,東郷,市比野
景観もよく,レストランでおいしい
物が食べられる,夜景がきれい
新田神社
1
伝統的な神社だから
まごごろ館
1
歴史資料館隣
川内川
1
阿久根大島
1
お勧め さつまあげ
3
し た い 川の幸
(あゆ)
2
料理や
(その他)
2
食べ物
(山太郎カニ)
1
郷土料理
2
お 菓 子 類( 柚 餅 子 ,こ っ ぱ 餅 )
3
焼酎
(からいも団子)
1
(ねったぼ)
1
(げたんは)
1
(節句だんご)
1
(かるかん)
1
(あくまき)
1
(その他)
1
(藏の神)
1
(島美人)
1
山菜料理
野生の動物にふれあえる
(たけのこ)
1
(その他)
1
米
1
まぐろラーメン
1
お勧め 海
2
し た い 原子力展示館
1
遊 び や 米,畑づくり
1
活動
竹炭作り体験
1
ホタル乱舞
1
川内川で川下り,釣り
1
少 年 自 然 の 家 で の レクレーション
1
煮しめ,豚汁
川内市山元酒造
しくみが良く判る
家族連れ
「お勧めしたい人」の記入はありませんでした。
- 14 -
市町
コメント
件数
詳細
連 れ て 温泉
12
市比野など
樋
行 き た 丸山公園
8
景観がよい,桜がきれい,自然あふ
脇
い場所
町
れる,
藤本滝
4
癒される
道の駅「遊湯館」
3
無料で温泉水が飲め,足湯もある,
新鮮な野菜が買える
遺跡めぐり
3
倉野磨崖仏,六地蔵塔,武家門(菊
池家)
運動公園
1
サッカー競技場
1
工場見学
1
八重山,丸山
1
鷹ノ巣冷泉
1
自然の空気
1
グリーンランド
1
新しくて安い野菜がある
元村新田用水堰
1
入来町
自然
1
癒しの場
観音滝公園
1
薩摩町
親水公園
1
東郷町
寺山公園
1
川内市
グリーンヒル
焼酎,味噌工場
ゴルフ場
お 勧 め 焼酎(田苑)
9
し た い
ベートーベンを聴いて醸成,芳香旨
口 創 業 明 治 23年
料 理 や 川の幸(山太郎カニ)
4
食べ物
ゴーヤ(料理も含む)
4
(あゆ)
3
(その他)
1
市比野温泉饅頭
1
郷土料理
1
婦人の館の味噌
1
樋脇イチゴ
1
ぶどう狩り
1
山芋
1
オリジナル七草粥
1
お 勧 め し ホタル
3
た い 遊 び 農業体験
3
ホッケー
2
や活動
健康づくり
- 15 -
樋脇川,川内川
正規のとは違う
市町
コメント
件数
お 勧 め 竹工芸,竹細工
2
樋
し た い 市比野温泉
2
脇
遊 び や 鮎とり
1
町
活動
イチゴ狩り
1
筍掘り
1
川遊び
1
小魚とり
1
コミュニティスポーツ活動
1
田んぼでの泥投げ合い合戦
1
山へ探険
1
カードとばし
1
宮之城(工芸センター)
1
東郷町(ぶどう狩り,みかん
1
詳細
公 衆 浴 場 1回 入 り 100均 一
竹細工作り
狩り)
ふれあいサロン
1
高齢者グループとの交流会(竹とん
ぼ,お手玉作り)
観音滝公園(そば打ち,ガラ
1
ス細工作り)
親水公園(川遊び,魚釣り)
1
寺山公園(天体観測)
1
お 勧 め 田中
実夫
7
竹細工職人
し た い 平山
富夫
3
樋脇町史を編さん
人
大十
1
郷土歴史家,陶芸
1
陶芸
連 れ て 温泉
6
入来,諏訪
入
行 き た お勧めしたい料理や食べ物
3
高原,滝,国立電波望遠鏡
来
い場所
武家屋敷
3
あさひ団地
1
温泉が豊富に流れ出る小川
蒲生原集落
1
めがね橋
丸山公園
1
桜
愛宕ビスタパーク
1
入来町全景の眺望可能,春は桜
国立天文台
1
星空がとても美しく,気持ちが落ち
川崎
別府(東町)
町
着く
史跡巡り
1
お 勧 め ハウスキンカン
4
し た い キンカン加工品
2
大粒で甘い,生かじりもできる
料 理 や (ワイン・ふくれ菓子)
食べ物
水
2
- 16 -
八重山からの水
市町
コメント
件数 詳細
お 勧 め 水
2
入
し た い 川の幸
(あゆ)
来
料 理 や ガネ
1
町
食べ物
焼酎
1
郷土料理
1
八重山からの水
1
地鶏の煮物,さつま汁,赤飯,煮し
め
山太郎ガニ
1
かからん団子
1
羊の卵,肉
1
お 勧 め ホタル観察
2
し た い 稲刈り
1
遊 び や カブトムシ,クワガタ採り
1
活動
キャンプ
1
ハイキング
1
川遊び
1
ホッケーグランド
1
ナンコ
1
祁答院町(いむた池)
1
川で手長エビを釣る事が出来る
サイクリング,ボート遊び,釣りな
どが楽しめる
お勧め 右田
幸雄
2
郷土歴史家
秀吉
1
郷土歴史家
連 れ て 温泉
5
東郷温泉ゆったり館など
東
行 き た 藤川天神
5
郷
い場所
五色親水公園
4
五色のライトアップできれい
自然探索
3
広葉樹林の林内指導,林内源泉水,
紫尾山
2
景観がよい
フルーツ狩り
2
なし,ぶどう
キャンプ
1
新田神社
1
田の神ロード
1
彼岸花の里
1
真っ赤に染まる
田海川上流
1
清流,多くの魚種
人
町
伊藤
お 勧 め 川の幸
(あゆ)
4
し た い
(山太郎カニ)
3
料 理 や
(その他)
2
食べ物
(エビ)
1
(そ の 他 )
1
山の幸
2
- 17 -
市町
コメント
お勧め
果樹
件数
( ぶ ど う ),
(みかん) 各2
東
し た い
郷
料理や
郷土料理
2
町
食べ物
にがうり
1
うめ酒
1
初午だんご
1
紅梅餅
1
薬草・川の実
1
(なし)
1
お 勧 め 竹細工
2
し た い 川遊び
2
遊 び や
活動
猪料理,炭焼き
きび,アワ,米,麦など混ぜて蒸す
川内川,田海川(川内川での遊びは危
険 が 伴 う の で ,川 遊 び は 衰 退 し て い る )
川下り
1
カヌー遊び
1
あゆの友釣り
1
イチゴ狩り
1
ぶどう狩り
1
自然体験
1
東郷五色親水公園
1
お 勧 め 山口
忠正
し た い 川原
人
詳細
2
ひょうたん工芸,郷土歴史家
1
元鳥丸公民館長
前田
政義
1
木工
川原
久美
1
陶芸
中園
和子
1
陶芸
山口
忠生
1
郷土歴史家
東郷
道正
1
山元
一友
1
松田
1
陶芸
連れて 北薩広域公園
7
温 泉 , 宿 泊 , アスレチック, バンガロー
宮
行きた ちくりん館
6
新鮮な野菜,果物,手作り菓子,惣菜
之
い場所 紫尾山
4
天気のいい日は種子島が見える,水が
城
町
おいしい,景観がよい
温泉
3
川内川
2
轟木の瀬
1
田,畑
1
歴史資料館
1
湯田
古い町ながらも生活する人達の資料を
見て欲しい
空気がおいしい
1
- 18 -
市町
コメント
件数
お 勧 め 川の幸
(あゆ)
8
宮
し た い
(山太郎ガニ)
5
之
料理や
(その他)
7
城
食べ物
町
山菜料理
(たけのこ)
詳細
6
郷土料理
4
煮しめ,野菜料理
清酒
2
園の露,紫尾の露,伊勢吉どん
地鶏
1
米
1
焼酎
1
そば
1
湯気院の菓子
1
お 勧 め 竹工芸,竹細工
10
竹 トンボ, 風 車 , 鈴 , 夏 休 み 竹 工 芸 教 室
し た い ホタル観察
7
時吉地区
遊 び や 工芸センター
3
竹とんぼ,竹笛
活動
川遊び
2
泊野川
竹炭(竹炭焼き)
2
北薩広域公園
筍掘り
1
泊野竹
れんげ祭り
1
秋の彼岸花祭り
1
山菜採り
1
五つ太鼓の稽古
1
ほたる舟
1
川内川(鶴田町神子)
英二雄
1
活野区
宮之城歴史史料館長
1
お 勧 め し 松下
たい人
連 れ て 鶴田ダム
17
景観がよい,周辺もよい
鶴
行 き た 温泉
15
紫尾温泉は泉質がよい
田
い場所
特産品販売所自慢館
5
健 康 ふ れ あ い センターあ び ー る 館
4
プ ー ル も あ る , お 土 産 コーナーが よ い ,
連 れ て 川内川
2
ホタル鑑賞,花見,流木拾い
行きた
山歩き(紫尾山)
2
空気がよい,活気と癒しが持てる
い場所
永江の滝
1
紫尾神社
1
湖めぐり
1
町
お 勧 め いのしし料理
8
し た い 川の幸
(あゆ)
2
料 理 や
(その他)
2
食べ物
(山太郎カニ)
6
(川エビ)
3
- 19 -
しし鍋
市町
コメント
件数
郷土料理
5
鶴
山菜料理
3
田
紫尾温泉水
3
町
あおし柿
3
湯気院生茶大福
1
酒
1
豆腐
1
味噌加工
1
さつま牛
1
お 勧 め ホタル観察
12
し た い
詳細
がね,煮しめ
園の露,
神子区川内川流域の日本一のホタル。
小学校でホタルを育てている。
遊 び や ほたる舟
12
活動
5月 10日 頃 か ら 2週 間 , 川 を 船 で 下 り な
がらホタルを観賞するイベント。船に
乗って素晴らしいホタルを見て欲し
い。すごい数のホタルの乱舞は日本一
だと思います。
龍舟祭
4
川遊び
3
釣り,ドラゴンボート,カヌー,川内
川やその支川での遊びや自然観察会
紙すき
2
鶴田和紙(川内川を中心とした催しで
老若男女楽しめるイベント
森と湖に親しむ集い
2
たけのこ掘り
1
季節ごとの体験,催し
1
花 見 , ホタル, カブトムシ, 栗 拾 い , そ ば 打
ち
川に親しむ
1
牛の世話
1
農林水産加工
1
竹細工
1
鶴田町年中行事
1
紫尾登山
1
お勧め 道川内
したい
野元
丁
3
郷土歴史家
八千代
2
紙漉
人
- 20 -
市町
コメント
件数
詳細
連れて 観音滝公園
6
キャンプ場がある,夏は涼しくて快適
薩
行きた 藺牟田池
2
四季を感じられる
摩
い場所 曽木の滝
2
町
永野養マス場
1
温泉
1
そば打ち体験
1
北薩広域公園
1
お勧め 手打ちそば
6
したい 南高梅
2
料理や
〃
(加工品)
粒が大きい
2
食べ物 焼酎
2
川 の 幸 ( 鯉 )( 鮎 )( エ ビ )
各1
温泉水
1
梨
1
煮しめ
1
お 勧 め そば打ち体験
2
し た い ガラス工芸体験
3
活動
マスがおいしい
農業
1
大石神社大祭
1
サッカーの プロチームの キャンプ見 学
1
宮之城伝統工芸センター
1
川薩地区の各市町村において季節により全ての体験会が行われている。
「お勧めしたい人」の記入はありませんでした。
連れて 藺牟田池
13
祁
行きた (いこいの村いむた池)
答
い 場 所 矢 立 農 村 公 園「 せ せ ら ぎ の 里 」
景 観 が よ い ,四 季 折 々 の 景 観 ,遊 歩 道 ,
サイクリングやボート遊び
5
わさび園,ニジマスつり
院
温泉
5
大村,黒木
町
「竜仙館」
3
世界一郷水車,そうめん流し
千貫岩
1
静かな所
1
広段林道
1
田舎らしさを味わえる空間
1
お勧め さとっこ揚げ
4
したい 川の幸
( マ ス ),( エ ビ ) 各 1
料理や
(山太郎カニ)
2
食べ物
(その他)
2
郷土料理
4
水
2
- 21 -
さといもを煮たのをフライにする
栗料理,鴨飯,山菜料理,煮しめ
市町
コメント
件数
お勧め そば
2
祁
したい 焼酎(祁答院)
2
答
料理や 米
1
院
食べ物 山芋
1
町
お勧め ホタル観察
5
したい いむた池
4
遊びや 米作り体験
3
活動
川遊び
3
魚釣り
3
竹細工、竹工芸
2
自然散策
1
せせらぎの里
11
ウナギ捕り
1
町内一周駅伝
1
詳細
ボート、 マラソン、 鉄 人 レース、 遊 歩 道 ハイキング
夜の魚とり、釣りの体験
ニジマス釣 り 、 ワサビ田 、 サンコ太 郎 ( 水 車 )
お勧め 柏原
神一郎
1
歴史に詳しい
したい 小牧
利明
1
歴史に詳しい
住吉
栄蔵
1
郷土史と文化財
軣木
具視
1
郷土史と文化財
宇都
広高
1
竹細工
長沼
益美
1
いのしし,しか捕り名人
1
陶芸釜をもっている人
連れて ツル
9
観察センター,飛来,荒崎
出
行きた あじさい園
2
水
い場所 しののめの里
2
人
いづみ釜
市
上場公園
1
潮干狩り,魚釣り
1
ミカン園
1
武家屋敷
1
焼酎工場見学
1
お勧め 川の幸(あゆ)
3
したい 海の幸(車エビ)
2
料理や 焼酎
2
食べ物 果物(みかん,ぶどう)
2
海の幸(貝類)
(その他)
1
1
川の幸(山太郎ガニ)
1
さつまあげ
1
かるかん
1
- 22 -
空気がおいしい,馬や牛の放牧
米ノ津地区
阿久根港,名護港
市町
コメント
件数
詳細
お勧め 農業・漁業の体験
3
農家(いちご、野菜作りの手伝い)
出
し た い 貝掘り
2
マテ貝とり
水
遊 び や 植木市
1
市
活動
川遊び
1
キャンプ
1
星座観測
1
ホタル観察
1
お勧め 神田
2
陶芸家
北沢
1
ミニ盆栽作り
連れて 阿久根大島
4
海水浴
阿
行 き た 道の駅「阿久根」
4
景観がよい
久
い場所 黒之瀬戸大橋
2
景観がよい
根
牛之浜海岸線
2
大川∼牛之浜
市
朝市
2
農水産加工所
1
番所ヶ丘
1
海,磯,川遊び
1
温泉
1
小平瀬崎灯台(笠山農園)
1
平出石
1
人
和弘
グランビュー阿久根,ABC パレス
ホタル鑑賞,梅鑑賞,山桜
お勧め 山菜
(たけのこ)
5
したい
(その他)
6
ふき,ワラビ
料理や 郷土料理
5
豚骨,煮しめ,だんご汁,とろろ汁,
食べ物 ぼんたん
4
海の幸
(きびなご)
2
( 華 ア ジ ),( ウ ニ ) 各 1
(その他)
5
焼酎
2
阿久根農高の3年A組
1
お勧め ホタル観察
4
し た い 魚釣り
4
瀬 渡 し ( 海 釣 り 2,000円 )、 船 釣 り
遊 び や 川遊び,磯遊び,海水浴
5
脇本海岸
活動
漁業体験
1
大島キャンプ
1
農 業 体 験( 田 植 ,果 樹 の 収 穫 )
2
農林水産加工
1
尻 無 上 ( ツーリングトライアル)
1
あじさい街道
1
- 23 -
市町
コメント
お勧め 浜之上
件数
2
陶芸,郷土史
友喜
1
わらべ陶芸
園田
義美
1
ギター弾き語り,自作詩,曲
根
鶴薗
辰男
1
郷土歴史家
市
中村
良彦
1
松元
晃
1
薩州焼
吉松
美津子
1
詩人
阿
久
し た い 黒蕨
人
訓衛
詳細
連れて 山
3
野
行きた 嶽ダム
2
田
い場所 「野田郷村おこし屋」農産物
1
町
景観がよい,癒される
等直売所
田園風景
1
感応寺
お勧め たけのこ
2
し た い 新鮮な魚
1
料 理 や まり子ばあちゃんのあくまき
1
食べ物
お 勧 め ホタル観察
2
し た い 田植え
1
遊 び や 稲刈り
1
活動
野菜作り(収穫)
1
お勧め 中野
吉人
1
郷土の歴史に詳しい
したい 来仙
義雄
1
野 田 町 老 人 会 長 ,ハ ッ ス ル 老 人( 90歳 )
末春
1
鶴観察センター
連れて 鶴
7
荒崎
高
行きた 海
5
貝掘り,サンセットビーチ
尾
い場所 温泉
2
たくさんある
人
又野
野
採卵場見学
1
町
行人岳
1
上場公園
1
特産品店
1
笠山
1
コスモス,あじさい
1
高 野 山 観 光 レクレーション公 園
1
自然がいっぱい,バンガロー
お勧め 手打ちそば
9
中の市
し た い 海産物
(貝類)
2
料理や
(その他)
1
食べ物 焼酎
1
- 24 -
市町
コメント
件数
お勧め 菓子
(あくまき)
1
高
したい
(チーズ饅頭)
1
尾
料理や
(手作り団子)
1
野
食べ物 山菜料理
町
1
メロン
1
鮎
1
名水
1
お勧め 果樹狩り(ぶどう,なし)
3
し た い ホタル観察
2
遊びや 農業体験
1
活動
詳細
芋掘り
1
米作り
1
鮎とり
1
海遊び
2
釣り
1
マテ貝掘り
1
鶴の観察
1
ぶどう、みかん収穫、稲刈り、田植え
出水でないが、海、川、山、ダム、ホタル観察など、いろいろな所にアク
セスができる。
「お勧めしたい人」の記入はありませんでした。
連れて 行人岳
東
行きた
町
い場所 針尾温泉
19
景観がよい,農村風景や海などが見ら
れる
太陽の里温泉センター「東泉
11
養殖のイカダ
9
郷土料理が食べられる,天然温泉,自
望」
然環境が一番良い所
伊唐島
5
橋
海
5
海岸線の景観
獅子島
4
太 陽 の 里( あ ず ま レジャーランド )
3
漁場
3
ウスイ漁港
温泉
1
桃源郷
加工所
1
魚釣り,貝掘り
1
漁協
1
日本マンダリンセンター
1
川床ふれあいセンター
1
松ヶ平
1
神社
1
- 25 -
市町
コメント
件数
詳細
お勧め 魚介類
(全般)
18
刺身など
東
したい
(ブリ)
14
たたき,にしめ,刺身,汁,照り焼き
町
料理や
( 鯛 ), (タ コ )
各2
食べ物
(貝類)
焼酎
1
(島美人)
7
(島娘)
2
(東のきざし)
1
山菜料理
4
そば
3
赤まき(団子のようなもの)
3
さつまいも
2
みかん
2
じゃかいも
1
でこぽん
1
ピーナッツ豆腐
1
貝飯
ワラビ
お勧め 魚釣り
11
あらかぶ、たこ
し た い 芋掘り
5
さつまいも、じゃがいも
遊びや 船釣り
3
その場(船内)での料理体験
3
田 植 え 、稲 刈 り 、芋 植 え つ け 、芋 掘 り 、
活動
農林漁業体験
等に参加
みかん狩り
2
仕事がミカン博物館で働いており、ミ
カン狩りも実施している。潮風のあた
る日当たりの良い場所で育ったミカン
は自然の味で、甘くて美味しい。
化石探し
2
海もぐり
1
浜遊び
1
海のレジャー
1
農林水産加工
1
田植え
1
稲刈り
1
花作り
1
島めぐり
1
橋めぐり
1
山菜採り
1
つわ、わらび、葉っぱ(だんごの葉)
太陽の里レジャーランド
1
子供
たこ、みな採り、流木探し
陸上と海上からの見学
東町川床に「ほたるの里」づくりが進められている。自然を生かした手造
りの里にしたいと一生懸命です。希望と期待をしているところ。
- 26 -
市町
東
町
コメント
件数
詳細
お勧め 別府
威徳
3
陶芸
したい 黒岩
嶺
1
造形
大平
通
1
床屋主人
杉原
之男
1
人
鷹巣城の先生
1
田中
忠臣
1
寺澤
ミキノ
1
生花の師匠
原口
重行
1
竹細工
梅田
重盛
1
教育者
立野
幸一郎
1
工芸,園芸
宮路
一良
1
芋の先生
9
最高に癒される,景観がよい,
連 れ て 行人岳
長
行きた
島
い場所
町
天草・水俣方面がよく見える
海
8
貝掘り,ウニ捕り,魚釣り,漁り火
道 の 駅 「 長 島 」 ポテトハウス望 陽
8
長島の生活が分かる店
風車公園
4
景観がよい
サンセット長島
3
夕陽がすばらしい
夕日
3
海岸の景観
長島海中公園
2
長島町全体
2
太陽の里
1
ホテルサンセット
1
歴史民族資料館
1
小浜崎古墳群
1
唐隈灯台
1
農産物等100円市
1
お勧め 魚介類
(全般)
16
したい
(アラカブ)
2
料理や
(きびなご)
1
食べ物
(イセエビ)
1
(鯛)
1
(タコ)
1
焼酎
(島美人)
7
(島娘)
2
(島乙女)
1
(その他)
5
赤土ばれいしょ
5
- 27 -
小浜崎から海の景観がよい
市町
コメント
件数
お勧め さつまいも
3
長
したい 郷土料理
3
島
料理や なま酢
2
町
食べ物 手打ちそば
1
ところてん
1
手作り菓子 (かからん団子)
1
(ねったぼ)
1
(赤まき)
1
(ふくれ菓子)
1
お勧め 魚釣り
5
し た い 地引網体験
2
遊 び や ホタル観察
2
活動
イルカウォッチング
1
磯遊び
1
貝掘り
1
川遊び
1
野山の探険
1
農林水産加工
1
ゲートボール
1
詳細
にしめ,がね
ヤフツ川河口
みそ、たれ、だんご作り
自然の中にいるだけで(山や海を見ながら)満足して頂けると思う。
お勧め 林
季治
6
歴史
けんたろう
1
剣道達人
柏木
弘美
1
竹細工
平山
道倫
1
したい 永田
人
林
ヒロ
1
婦人会長
1
元長島町長
連れて 曽木の滝
9
東 洋 の ナイアガラ, 景 観 が よ い , き の こ 園
大
行きた 奥十層
2
口
い場所 発電所
2
児玉
市
清隆
温泉
2
プール付き
エドヒガン桜
1
桜日本一
だいもと公園
1
カワセミのいる国有林からの
1
流れるきれいな川
鹿の鳴き声(11月)
1
大口は昼と夜の気温の較差が大きいので特に夜澄み切った星はきれいで、
年間を通じての星空は最高。
- 28 -
市町
コメント
件数
詳細
料 理 や 伊佐米
2
大
食べ物 郷土料理
2
口
お勧め ホタル観賞
1
市
したい 農業体験
1
田植え、稲刈り,農業・野菜作り
遊 び や 川遊び
1
曽木(水がきれい)
活動
ドラゴンレース
1
湯之尾
1
釣り
1
川舟
1
川舟作成者
1
ふれあいセンターにいらっしゃる方
金波田
1
ひょうたん工芸
坂元
1
ひょうたん工芸
お勧め 赤木
博文
し た い 井手口
人
いのしし料理,野菜料理
杉下
正流
1
郷土の植物に詳しい
永井
利実
1
郷土の歴史に詳しい
宮原
1
郷土の歴史に詳しい
連れて 星空
2
満天の星空,真冬の星空
菱
行 き た ガラッパ公園
2
夕陽がきれい
刈
い場所 曽木の滝
1
町
鶴田ダム
1
楠本公園
1
菱刈金山
1
まごし館
1
町営温泉ランド
川
1
コイ,フナ,イダ,スッポン等 た く さ ん い る
お勧め ゴマ(ゴマ油)
3
鹿北精油
し た い 焼酎(伊佐大泉)
3
料理や 米
3
食べ物 山芋
3
そば
2
金山ねぎ
1
鯉料理
1
ふくれ菓子
1
山菜料理
1
お勧め 川遊び(カヌー教室)
2
し た い 魚釣り
1
遊 び や 田植え、稲刈り体験
1
活動
高齢者とのふれあい活動
1
ひねもす
1
水がきれいで、山水は冷たい
小学生
「お勧めしたい人」の記入はありませんでした。
- 29 -
市町
コメント
件数
詳細
連れて 丸岡公園
9
霧島連山が見え,そばが有名,花壇
横
行きた 物産館「よいやんせ」
4
新鮮な野菜,果物
川
い場所 山ヶ野金山史跡巡り
2
町
グラウンドゴルフ場
1
温泉
1
桜並木
1
安良神社
1
昆虫採集の出来る場所
1
お勧め ふくれ菓子
4
し た い 山の幸
(しいたけ)
3
料理や
(その他)
3
食べ物 そば
2
茶
2
漬け物
2
にがごり,丸岡の漬物
町内物産館の加工食品
1
味噌など
お勧め ホタル観察
4
し た い 湯之尾滝
1
遊 び や 竹細工
1
活動
農林水産加工
1
椎茸菌の植え付け
1
そば打ち
1
散歩
1
お 勧 め 次村
人
3箇所ある
牧田
憲一
1
儀隆
1
川内川、カヌー、ドラゴンボート
柿木部落・・郷土に詳しい
連れて 霧島アートの森
14
川内川,栗野町が見えて景観がよい
栗
行 き た 栗野岳温泉
13
泉質がよい
野
い場所 丸池公園
10
丸池は名水百選。
町
ゆっくりランド
3
栗野町いきいきの郷
3
棚田
3
川遊び
1
三日月池
1
ブルーベリー園
1
お勧め 郷土料理
10
したい
野花しょうぶ野生
煮しめ,いのしし鍋,さつま汁,
「ハヤ」の天ぷら,キビナゴ
料 理 や 鶏の地獄蒸し
9
食べ物 丸池名水
9
焼酎
7
- 30 -
栗野岳温泉
市町
コメント
件数
詳細
お勧め 清酒
5
栗
したい 手打ちそば
4
野
料理や 米
4
ヒノヒカリ
町
食べ物 豆腐
4
地域産の大豆で作る
山の幸
(たけのこ)
2
(ゼンマイ)
2
(しいたけ)
3
(わらび)
3
(その他)
3
こんにゃく
2
手作り菓子(栗野岳饅頭)
1
(ふくれ菓子)
3
( い こ も ち ,草 餅 )
棚田米
2
豚みそ,薬草,栗,梅,茶, 各1
牛乳,焼き豚
お勧め ホタル観察
5
し た い 川釣り
7
大会もある
遊びや 米作り農業体験
4
人気がある
川遊び(轟の瀬カヌー体験)
5
イカダ下り
そば打ち
2
虫取り
2
丸池銘水コンサート
1
豆腐作り体験
1
活動
田んぼゴルフ, 竹馬
栗 野 岳 レクレーション村 アスレチック
ぶどう,なし,栗狩り
カブトムシ, セミ, オタマジャクシ, トンボ, 蝶 々
各1
1
各1
そうめん流し
1
水中動植物の観賞
1
栗野岳の散策
1
桜
1
彼岸花
1
二 渡 地 区 の イルミネーション
1
宮之城町二渡地区
お勧め 砂尾
2
陶芸
したい 元山
1
活りゅう陶庵
人
1
木工
1
郷土の歴史に詳しい
老谷
市来
松塚
利則
1
- 31 -
竹筒を使って
市町
コメント
件数
詳細
連れて 竹中池公園
11
吉
行 き た 上床牧場アンの家
7
松
い場所 木原展望台
6
錦江湾や桜島眺望
魚野パラグライダー基地
5
雲海がきれい
沢原高原
5
珍しい草花が多い
温泉
5
ゆったり館
3
吉松町物産館
3
栗野岳
1
自衛隊演習地
1
川添地区の湧水群
1
お勧め マス料理(加工品含む)
16
したい 鯉料理(料理含む)
8
料理や 郷土料理(いのしし料理)
8
食べ物 竹中池ソーメン流し
7
町
焼 酎 (天 地 水 楽 )
5
汽笛饅頭
5
わき水
4
米
3
漬物
2
吉松牛
2
吉松トマト
1
ヨーグルトゼリー
1
ラーメン荒木
1
ちまき
1
手打ちそば
1
お勧め ホタル観察
13
し た い パラグライダー
9
遊 び や 川 遊 び ,カ ヌ ー
10
活動
魚釣り
3
竹工芸・工房
3
夕すげ自生地
2
農業体験
2
自然林探索
1
森林浴
2
温泉
1
桶寄「ほたるコンサート」
1
ますつかみ
1
- 32 -
ソーメン流しがある
一時的に開放して自然に接する行事
いのしし,牛腸のみそころがし,豚骨
桶寄川、竹中池公園周辺、熊野神社
稲刈り、野菜作り
タブの木の原生林
内臓を出し,塩焼きなどして食べる。
市町
コメント
件数
詳細
お勧め 大崩
紀明
8
吉
したい 大平
澄治
2
松
人
浩
1
歴史家
1
歴史家
町
水谷
二反田
武雄
竹工芸
橋口
洋子
1
体験牧場の奥さん
竹中
勝男
1
吉松∼えびのの自然に詳しい
桑畑
義捷
1
ひょうたん
1
町文化協会長
谷山
冨永
鉄夫
1
梅栽培の名人
福島
鉄夫
1
歴史,地理
つつはの郷土研究の会員
1
手作り市をやっている仲間
1
Uターンした若者
1
連れて 温泉郷
16
牧
行 き た 霧島連山
15
四季を感じられる,空気がおいしい
園
い場所 えびの高原
7
景観がよい
町
霧島神宮
4
滝
4
みやまコンセール
2
大自然
2
関平鉱泉販売所
1
縄文の森
1
和気神社
1
国立公園
1
高千穂牧場
1
霧島神宮駅
1
特産品販売所
1
お勧め 郷土料理
22
ふじの花がきれい
waiwaiあ と り え , ゴ ー ヤ 料 理 , も ん ぺ
したい
おばさん,豚骨料理,猪・鹿肉料理,
料理や
ガネ,煮しめ,芋のにっころがし,有
食べ物
機・無農薬栽培の野菜を使った料理
山の幸
8
関平鉱泉水
6
川の幸
4
牧園茶
4
手打ちそば
3
菓 子 ( イコ餅 , ふ く れ 菓 子 )
2
- 33 -
ワラビ,ぜんまい,しいたけ
うなぎ,あゆ
市町
コメント
件数
詳細
お勧め 牛・豚・鶏
2
牧
料理や 焼酎
1
佐藤酒造
園
食べ物 野菜
1
新鮮
町
お勧め ホタル観察
7
中津川
したい 登山
5
韓国岳、中岳、新燃岳、高千穂の峰
遊 び や 農業・林業体験
5
活動
竹細工・工芸
3
竜馬ハネムーンウォーク
2
山と川
2
自然のふれあい。山菜採りを楽しむ。
鯉やうなぎ、鮎など釣り。
温泉めぐり
1
乗馬クラブ
1
小学生と老人クラブの交流
1
パラグライダー
1
花つくり
1
農林水産加工
1
まほろばの里
1
霧島神宮神楽九面太鼓
1
霧島高原太鼓祭り
1
ウォーキング
1
ハイキング
1
トレッキング
1
大浪の池
1
春、秋(町観光課)
草スキー、ゴーカート
お勧め 谷口
サワ
2
県食改初代会長
したい 早水
セツ子
2
料理,農産加工
美行
2
歴史・史談会の会長
人
万造寺
得田
武市
1
霧島工房
本村
ヨシ子
1
料理,農産加工
深川
マサ子
1
料理,農産加工
原田
則子
1
wai waiア ト リ エ 代 表
宮田
慎也
1
木工木蓮
山中
八州男
1
彫刻
山中
良行
1
彫刻
史談会の会員
1
まほろばの里陶芸教室
1
中津川の郷土料理店
1
牧園町特産協会の方々
1
- 34 -
市町
コメント
件数
詳細
連れて 霧島連山
11
霧
行きた 霧島神宮
11
足湯がある
島
い場所 霧島神話の里
8
景観がよい
町
高千穂牧場
5
温泉
5
国立公園
3
夢見が丘公園
2
霧島民芸村
1
霧島ハイツホテル
1
広葉樹林
1
お勧め 黒豚
8
したい 手打ちそば
7
料理や 手作り菓子
7
食べ物
散歩コース
そばボーロ,クッキー, ちまき,宝来菓子,
みそ団子,ゴマ団子
焼酎(霧島神泉)
4
ブルーベリー(加工品含む)
3
郷土料理(山菜・地鶏)
3
乳製品(ヨーグルト,牛乳)
2
黒牛
1
バーベキュー
1
お勧め ホタルの里(山村留学)
4
観察、クワガタやカブトムシとり、観察など
したい ホタル観察
4
「ホタルを見る夕べ」もある
遊びや 体験(竹工芸,陶芸,農業)
4
ブルーベリー狩りなど
キャンプ
3
河原などで
登山
2
霧島連山
魚釣り
2
アユ、ニジマス
農産加工
2
販売所「ふきのとう」
草スキー
1
活動
お勧め 冷水
つる子
3
陶芸,夢つるこ窯
したい 弥栄
和矢
2
竹工芸
人
高崎
スミ子
2
昔話の語り部
成枝
律雄
2
陶芸
川崎
勝己
1
陶芸
石躍
敏明
1
竹工芸
正治
1
陶芸
伸一郎
1
白土焼
1
クラリネット
宮之内
成枝
長瀬
郷土史家,霧島連山案内人
宮澤
英雄
1
トレッキングのインストラクター
児玉
親吉
1
郷土歴史
馬場
キヌエ
1
手打ちそば名人
- 35 -
2.福岡県民(農美展会場)の自由意見
性別 年代 お住まい
女
50
感
想
福岡市外 最近,都会の空気から逃げ出したい気分です。おいしい空気,植
物,森の香りが欲しいと思っています。信州の方に行きたいと計
画しています。目的は新鮮な空気をもとめるだけです。
男
50
福岡市内 自然が多い処だと思った
男
60
福岡市内 日本は美しい自然を大切にしない国民だと思うので,どうしても
農村等を残し,本来の人間性を取り戻すことが必要だと思う。
女
30
福岡市内 今 ,「スローライフ」が重視されている中,スローライフを実現
できる所だと思いました。今は,自給自足が一番贅沢だと思いま
す。本当の幸せは何かを改めて考えさせられました。
女
20
佐賀県
農業というのは一人では出来ない仕事なので,地域の人が助け合
いながら暮らしている人と人とのつながりの強さが,あの笑顔を
つくりだしてるのだろうと思う。
女
50
福岡市内 この豊かな自然を体感したいものです。
女
60
福岡市内 日本は多くの食料を外国に依存しています。私達は値段が高くて
も国産の作物を願っています。若い方々にも奮起して戴き,国内
の供給量を増やして欲しいものです。
男
40
福岡市内 鹿児島は友人も多く,年に一度は必ず訪れる所の一つだが,何と
いっても,一番楽しみなのはそれらの友人と焼酎を呑む事だろう。
男
70
福岡市内 きれいな自然が残っている。
女
30
福岡市内 自分の知らない豊な自然がまだたくさんあると感じた,イメージ
がすごくよくなった。
男
30
福岡市内 かごしまの温泉などの雑誌,情報誌などが少ない。色々な情報誌
で特集をして欲しい。温泉・グルメなど,良いPRになった。
男
70
福岡市内 鹿児島は歴史的知名度も高く且つ地域資源観光名所も多い所であ
る。俗に流れず ,「良さ」を維持しつづけていって欲しい。現役
を離れ,鹿児島に行く機会もなくなり残念に思い,又,機会があ
れば訪れたい。
?
60
福岡市外 是非一度訪ねたいと思っていますが,知識があまりないので,丁
度良かったです。資料頂いて帰ります。
男
60
福岡市内 九州新幹線を取り入れた最新のPRを利用するべきでは。博多と
鹿児島新幹線つながりを強調しPRすると良いと思う。
男
20
福岡市内 鹿児島というのは農業というイメージが強いので,これからも古
き伝統と新しい時代に見合った農業との共存が実現し続ければ良
いと願います。
男
10
福岡市内 福岡にはこのような自然はあまりなく,人工的なものが多いため
自然に触れたくなりました。心安まることができると思います。
- 36 -
性別 年代 お住まい
男
50
感
想
福岡市外 9月11日(日)職場の仲間6人で鹿児島市内,桜島を観光します。
JRとバスを利用します。串木野の町,棚田は素晴らしかったで
す。
男
50
福岡市内 従来の1県にとどまらず九州を1つの圏としてとらえ,情報発信
から体験までを考えるといいと思う。
女
50
福岡市外 九州新幹線を利用して是非訪れてみたいです。
男
60
福岡市内 ゆっくり自然を楽しみながら旅行したいと思っていますので,グ
リーンツーリズムに機会があれば思い立ってみたいと思います。
男
60
福岡市内 今秋,OB会で少人数の鹿児島旅行を予定しております。
男
30
福岡市内 農家をしていますが(米作り ),以前,古代米(赤米)を作って
いた頃を思い出しました。
女
60
福岡市内 現在仕事をしてるのでゆっくり自分の時間がもてる様になったら
訪れたいと思います。
男
50
福岡市内 鹿児島出身です。先月2年振りに行きました。新幹線が早く全線
開通すればもっと便利になると思います。
男
70
福岡市内 特に大隅半島を1周したい
男
40
福岡市内 漁場が知りたし
男
60
福岡市内 今迄,北部地域は通過地点で立寄ってもゆっくり出来なかったの
で,機会があればゆっくり訪れたいものです。
女
50
福岡市内 自然がすばらしい
男
40
福岡市内 グリーンツーリズムを,疑似体験の場ととらえるのはまちがって
います。農村をこのアンケートの12番のようなステレオタイプ
的な捉え方をするのはまちがっています 。「
( 素朴」とか「温か
い」とか )。これから求められるのは,本物の体験です。本当に
農業に参加できること,本当の自然,そういうものに都会人はあ
こがれているのです 。「素朴」な農村の人々に旅館業のマネゴト
をさせても,うまくいきません。まず役所がそういう考え方をな
おすべきです。体験型であれ,何であれ,都会人は「観光」に飽
きているのです。
男
40
福岡市内 今まで知らなかった鹿児島の事が多くわかって良かった
男
60
福岡市内 農村の人達や子供達のが自然とのふれあいの所が良く出ていたと
思う。私の様に町に住むものはうらやましいような気がする。
女
50
福岡市内 美しい自然や昔ながらのお祭りと,21世紀にも皆んな残してほ
しいものばかりです。ゆたかな緑を見に出掛けたいです。
女
50
長崎県
6年間,過ごした鹿児島にまた,来たようなうれしい気持ちです。
桜島での雄大な風景を思い出しています。温泉も多く,すばらし
い景色と農作物にめぐまれていることを感じました 。「つる」を
近くでみたのも,感激でした。
- 37 -
性別 年代 お住まい
男
30
感
想
福岡市内 鹿児島には1度自家用車で訪問しました。水族館がすばらしかっ
た記憶があります。
女
30
福岡市外 自然が豊かですばらしい。
女
50
福岡市外 素朴さを感じました。
女
60
福岡市外 言葉が聞き取りにくかったのですが沢山の親切な人に出合い良い
思い出となっています。又機会があればぜひ訪ねたいと思ってい
ます。今度は友達に会いに一人で行きたいと思います。
女
50
福岡市外 豊かな自然がいっぱいで心あたたまる風景でした。機会があれば
行ってみたいですね。
女
20
福岡市外 私の両親は,入来町出身です。豊かな自然とあたたかい人柄は残
して欲しい。余計な第3セクターはいらない。そのままで充分す
ばらしい県だと思う。
女
30
福岡市外 人間が行きていくため,今,一番見直さなければいけない原点は
農業だと思います。今日ここで見た農業の姿はとても感動したし,
いやされた気がしました。
女
20
福岡市外 自然が豊かできれいだと思いました。
女
50
福岡市内 鹿児島には何回も行っているが観光地のことだけしか知らなかっ
た気がする。
男
60
福岡市内 一度は鹿児島の民宿に泊まり,ゆっくりしたい。
女
50
福岡市内 特産品等を買ってみたかったと思います。鹿児島という言葉をき
くと何んだか,安心・・・で,ホッとした気分になります。
女
60
福岡市外 鹿児島は明るく素晴らしい土地であることは知っていましたが,
今回又新しいことを知ることが出来ました。ありがとうございま
した。またぜひ行ってみたいと思います。
女
20
福岡市内 機会があれば旅行してみたいと思いました。
女
30
福岡市内 「田舎」とよばれる地域が多いとは思うし,そこに住むことで不
便さによる大変なこともあるとは思いますが,逆に今後はそこに
ひかれて出向く,都会の人間が増えてくるのではと感じてます。
今,もつ良さを失わずにいてほしいと感じました。
男
30
福岡市外 福岡も筑後地域を中心にグリーンツーリズムという運動が行われ
ているようですが,一般の方には浸透していないようです。グリ
ーンツーリズムを求めて県外に行くのであれば農村地域というど
この県にもある雰囲気を提供するだけでなく,その地域の独自性,
特産物や内にある民宿等の活用を打ち出す必要があるような気が
します。
女
20
福岡市内 機会があれば旅行してみたいと思いました。
男
50
福岡市外 商品販売と一緒だったらもっと良い。雑貨,食べ物
女
30
大分県
のどかで自然豊かでほっとしました。
- 38 -
性別 年代 お住まい
女
30
感
想
福岡市外 九州新幹線がとおり身近に鹿児島に行けるようになりました。観
光地だけではなく色々行けたらと思います。
男
40
福岡市内 良い試みだと思います。他県に知ってもらうことはとても大切な
こと,毎年やりませんか。
男
70
福岡市内 あらためて鹿児島自然の美しさ,豊かさにふれた思いがし,是非四
季折々に尋ねて見たいと思います。
男
20
福岡市内 一般的に自然の豊かな地域は交通の便のよくない所が多く車なし
にはなかなか訪れる機会がないと思う。臨機応変に出発するバス
などあれば,便利になり訪れる人も増えるのではないでしょうか。
女
40
福岡市内 最近,畑づくりをしています。つくづくたいへんさがわかりまし
た。農地がきれいです。
女
30
福岡市内 知らないことも多くておどろきました。近いけどなかなか行かな
いのでぜひ機会をつくって行きたいと思いました。
女
70
福岡市内 すぐにでも鹿児島に行きたくなりました。
女
60
福岡市内 とても素的な所だと思いました。沢山の自然とのどかな空気が伝
わって来そうです。以前ナガサキバナに行きまして時間がなくて
ゆっくり出来ませんでしたので次のきかいにはぜひゆっくりと行
って見たいと思いました。
女
30
福岡市外 農村に人を集めるには,年代をしぼってのPRが必要ではないで
しょうか?(小中学生の農業体験など)私と同世代だともっとメ
ジャーな観行地に目がいってしまうような気がします。
女
10
福岡市内 ここと全然ちがっていて空の色がキレイでとてもたのしそう自然
にかこまれていて遊ぶ所もいっぱいありそう(探検とかしてみた
いです。)あと,おいしい米が食べたいです。
女
30
福岡市内 日常生活からちょっと解放された気分になりました。
女
30
福岡市外 村の温かさ,自然の豊かさがすばらしいと思いました。是非,機会
があれば行って,自ら自然にふれてみたいです。
女
20
福岡市内 鹿児島は近いようで遠いイメージですが,この機会に旅行したい
と思いました。
男
50
佐賀県
鹿児島にも棚田がある事を初めて知った。島しょ(屋久・種子・
奄美)のPRはさかんだが,県北部のPRが少ないように思う。
男
60
福岡市内 仕事で数回訪れましたが,ぜひ私的に観光等でゆっくりと巡りた
いと願っています。
男
50
福岡市内 大変参考になった。今後ともどんどんPRしてl下さい。
女
50
福岡市内 新幹線が出来て便利になったけれど,美しい自然,素朴さ等はい
つまでもなくさないでほしい。
女
30
福岡市外 機会があれば是非,そこに行って体験してみたいです。
男
40
福岡市内 もっと郷土のPRを各種団体が協力してやればいいと思います。
- 39 -
性別 年代 お住まい
男
40
感
想
福岡市外 少人数(一家4人)でも体験可能なグリーン・ツーリズムはある
のでしょうか?→参加してみたい。
男
60
福岡市内 新幹線が出来て博多から近くなりました。色々な催し物をどしど
し宣伝して鹿児島をPRしてください。
女
50
福岡市内 出水は2,3年毎に鶴を見に行っています。交通(公共)がもう
少し良くなればいい。
女
20
女
50
福岡市内 九州新幹線を利用し,ぜひ旅してみたいですね。
山口県
仕事をやめて暇になったら是非グリーン・ツーリズム等参加して
みたい。
女
40
福岡市内 農業や自然の大切さを皆が知り,体験できれば生きることを学ぶ
ことが出来ると思います。
男
30
熊本県
子供も自然に触れあうのが大好きなので家族全員で行きたいで
す。
女
20
女
20
大分県
新幹線も出来て近くなったので是非行ってみたいです。
福岡市内 子供がもう少し大きくなったら(現在0歳)グリーン・ツーリズ
ムに是非,参加したいと思います。
女
30
福岡市内 野菜やお米をスーパーでしか見たことのない子供達にどうやって
農作物が出来るのかを体験させたいと思います。
女
40
福岡市内 九州新幹線を利用して是非行ってみたい。
男
50
福岡市内 新幹線が出来たので観光をPRして下さい。
女
50
鹿児島県 博多までは日帰りできる今日,博多から自然を味わうための鹿児
島ツアーを設けてもいいのではないでしょう。
女
40
福岡市外 「九州のムラ」を読んだりしているので,農の大切さやグリーン
・ツーリズムの意義など知ってはいましたが,自治体もこんな活
動(農村を守る)をやっていることをもっと広めるべきだと思い
ます。
女
30
福岡市内 自然の多い所で,農作業をするわけでもなく,日がな何日かぼー
っと山をみたり,空をみて過ごす事もいいのではないでしょう
か?
男
40
福岡市外 一度も鹿児島に足を運んだ事がないので是非,機会があれば足を
運び特産物を食べ,また,豊かな自然をみて農業体験もしてみた
いと思っています。
男
20
福岡市内 鹿児島は新幹線が新しくなって早く行けるよにになったので行っ
てみたい。エコ・ツーリズムは知っていますけど,グリーン・ツ
ーリズムは初めて聞きました。いい試みだと思います。
女
30
福岡市外 ”グリーン・ツーリズム”という言葉を初めて知りました。よい
勉強になりました。
男
60
福岡市内 地元農家の方々とふれあいのある民宿に宿泊したいと思う。
- 40 -
性別 年代 お住まい
女
20
感
想
福岡市内 今では周りの田んぼは運送業者の倉庫と化して,私達の子供達に
祭りや田畑で遊ばせる経験が出来なくなったのがちょっと寂しい
ですね。小学生に是非,修学旅行という機会をもってグリーン・
ツーリズムをたくさん行ってほしいものです。子供はきっと土や
草木に触れることが好きだと思うのです。
女
50
福岡市内 九州を代表する場所だと思います。これからもグリーン・ツーリ
ズム頑張って下さい。
男
70
福岡市内 鹿児島には何回も行きましたが,今迄は全部町中でした。今度は
ゆっくり農村にふれます。
3.鹿児島市民の自由意見
「本文中に掲載」
4.関係団体・組織の意見
「本文中に掲載」
- 41 -
5.北薩地域住民の自由意見
市町 性別 年代 職業
川
女
60
その他
内
市
意見
88歳の実母と2人暮しですので一寸先は・・です。地域
の中で出来る状態ではないと思います
女
60
専業主婦
今,大変テロ事件が発生しています。もし,原子力発
電所にテロ事件が発生して場合川内市は困ります。3号,
4号は反対です
女
30
パート・アルバイト 今までに考えたことがなかったのでよく分かりません
が,地域の発展のためには良いことだと思う
女
50
その他
海にも,山にも近い自然豊な所である。自然に触れ,
自然を共有し農村理解すること,地域偏見をなくし,
豊かな人間社会建設につながればいいと思う,ひいて
は荒廃しゆく農村を救うことになれば大変良いことだ
と思う。雑草生い茂る田んぼが増えること胸が痛む
男
40
会社員
ほんとに真剣に考えているかが大切である,理想だけ
では実現できない
男
40
会社員
今回のアンケート調査で始めて聞いた。周りには全く
知らない人がかなりいる。もっとPRをしてほしい
男
50
その他
阿久根市出身であるが,自然を生かした交流施設を建
設したいが,トイレ,売店,施設に資金がかかる
樋
男
60
農業(兼)
脇
町
事業についての取組み,方法等が分からない。どれ位
の営業面積が最低必要なのか
男
60
農業(兼)
現在の農村の実状から農業の活性化が見えない中で農
村地域の事業整備は市町村が施設整備をなすべきで,
高齢化した農村からは負担が大きくなる
女
30
自営業
都市の人の受け入れはいい事だと思うが,いまいち田
舎の魅力もないし,地域の人の受け入れ体制も出来て
いないし,きてもらうからにはその地域の特産物とか
みんな一緒になって作ったりして教えてくれる人も必
要だし,町一体になって活気の出る町づくりをしなけ
ればならないと思う
無
60
農業(兼)
国道,県道だけが整備され田舎の道路は一向に良くな
回
らない。今の時代,田舎は車がなければ生活できない
答
何をするにも道路の整備からして,行事をやってもら
いたい
男
50
自 営 業 ・ 会 個人的には,いいことだと思うが,わが町では家族で
社員
経営している農家も少なく,農作業体験できる農家が
ないと思う,皆小規模で,世帯主は一人で田植え,稲
刈り時期は家族総出でやる程度である
- 42 -
市町 性別 年代 職業
樋
男
50
農業(兼)
意見
退職された先生方がたくさんおられるのでそういう方
脇
々にお願いして,地域活性化のため,指導など頑張っ
町
てほしい
男
50
自営業
進めてください。高齢者の生きがいにもなり,子供か
ら高齢者までの生涯学習に役立つと思います
男
60
農業(兼)
グリーン・ツーリズムは初耳,田舎の良さを知っても
らう為には必要と思う,特に都会の子供達には農業体
験してほしい(野菜の出来方など)
男
60
自営業
少子高齢化で活気が無い,交流については,いいこと
だと思うが,温泉旅館は受け皿があるが,公共の設備,
組織がないと思う
男
60
農業(兼)
これといった特産品もなく,中山間地帯で名称,旧跡
もなく都会の人達が来てくれる筈もない。そういった
設備もない。グリーン・ツーリズム事業とは,縁遠い
ように思われます。近くに温泉があり,ホテルなどは
ありますが,それも有名でもない。
ただ,温泉に来
たついでに,陶芸の体験でもされるのであれば。また,
野菜の収穫などもできますが,紫いもぐらいしかあり
ません。町内にモデル地区を設置して欲しい
男
70
その他
北薩地域では,入来町浦之名山之口地域,平成7年度か
ら10年度にかけてグリーン・ツーリズム事業が実施さ
れ,現在は「総合交流ターミナル施設 」「市民ふれあ
い農園 」「農村水辺修景施設」等も完成し,運営管理
組織も整い,活力ある地域づくりが進められている
H16.10.12「薩摩川内市」が発足することから,近郊
の温泉や自然での「いやし」を求めた広域的な利用が
見込まれると思われる
男
70
その他
地域内の都市部と農産村の交流も大切,例えば鹿児島
市の特定の団地との相互交流を図る活動(子供や学校,
公民館の間で)
入
男
60
その他
内の尾地区の棚田の活用,山之口地区を「さつまの軽
来
井沢」と銘打ってまず,温泉の発掘,スポーツ施設の
町
建設(県下一)を作って欲しい 。「貸し農園」をつく
り,居住者に耕作してもらう。県都に対し別荘,セカ
ンドハウスとして移住してもらう。八重の鹿大牧場を
乳製品加工まで含めた観光牧場にしてはどうか(東北
の小岩井牧場のような)
- 43 -
市町 性別 年代 職業
入
女
30
意見
パート・アルバイト 田舎暮らしが流行っているということは知っていたが,
来
自分たちの住む町でそういう計画があるとは思わなか
町
った。楽しそうだし,お年寄りが多い町なので,生き
がいになればすばらしいと思う。でも今いろんな事件
があったりするので,都会からたくさんの人が入って
くるのは怖い。本当に平和で治安の良い所なので,受
け入れ側の体制だけでなく来る人達に対しても講習を
するとか,本当に田舎暮らしを楽しみたい人だけ来て
欲しい。阿蘇や霧島のようにペンションを作って欲し
い
女
50
農 業 ( 兼 ) 入来はグリーン・ツーリズム事業として,ふれあいキ
・パート・アルバ ンカンの里を作りましたが,宣伝や運営がかんばしく
女
60
イト
なく,色々な情報を教えて欲しい
専業主婦
都市住民との交流事業で一番大切なのは,やはり心の
ふれあいだと思う。特に受け入れる側の広く暖かい心
ではないでしょうか・私は主人の故郷の入来町に他県
(九州外)から来て4年になるが一番強く感じている
女
60
専業主婦
入来でもグリーン・ツーリズム事業に取りくんでいま
したが,鹿児島市内からでも,難しかったようです。
行政の取組みと住民の関心の度合い
男
40
会社員
都会と田舎を結ぶグリーン・ツーリズム事業,都会の
人が望むのは何だろう?それに応える田舎側の受け入
れ体制は自然の偉大さ,また,人の心のすばらしさ全
ては自然の大きさから勉強,田舎の純粋を伝える,心
のふるさと事業をしたい
男
70
農業(兼)
体が悪く背腰が曲がって,歩くことが大変。自分のこ
とで,精一杯で事業はできない
東
男
50
公務員
過去に,都市のグループのキャンプ用に公民館を使用
郷
させたが,屋外に排便をしたまま清掃せず帰り,使用
町
許可した公民館役員が清掃した苦い経験がある
女
70
農業(専)
今からの若者が根づいて喜んで生活出来る地域になれ
ば良いと思います
女
70
その他
都会方都市ではなく農村型都市で有って欲しい
男
40
農業(専)
都市の人が農業・農村に興味を持ち交流できることは
良い事だ。農業・農村を理解してほしい
男
50
会社員
ベンチャー企業が少しでも多く実現可能になれば良い
(地域の特産物,自然を生かした)
- 44 -
市町 性別 年代 職業
東
男
60
その他
意見
興味はあっても,農地や山林を保有していなければ参
郷
加できない
地域の人々が無償で土地の提供があれば
町
よいが公共用地や施設があれば割合と取り組みやすい
男
60
林業(兼)
荒地を行政で整地して第二の農業を行わせる
男
70
無回答
少子,高齢化がすすむ中,地域に永住する人が増え,
特に若い世代が増えることになれば,地域の活性化に
繋がると思うので,そのためのPRと積極的な行政の
施策が必要である
宮
女
40
会社員
何かを起こそうとする時,まずは住民全員の気持ちの
之
統一というか,住んでいる人達がカッコ良くなければ
城
(活き方や個性)一部だけの気持ちでは何も創れない
町
末端までの教育というか,同じ芽というか,誇りのよ
うなものがなければ一過性で終わると思う
女
50
自営業
山小屋風な所で炭焼き体験等々,いろりを囲んで話を
したり,ゆっくりと流れる時間を過ごせたらよい
女
40
パート・アルバイト グリーン・ツーリズムが行われ交流活動が盛んになり,
都市の人も農山漁村の人たちもみんながお互いを理解
し活動していただけたらすばらしい
女
40
農 業 ( 兼 ) 「いいな」とは思っても実際始めるのは大変なこと
会社員
誰かがやったら手伝いはするけどくらいの気持ちはあ
る。経済力があって,行動力があって,地元を愛する
気持ちがそろわないとなかなかである
女
50
農 業 ( 兼 ) 出来るだけ自然を壊さないように現状維持で交流を捗
会社員
女
50
りたい
パート・アルバイト これから先,高齢化社会のためこのような事をしてく
だされば地域も活性化するのではないでしょうか
女
50
その他
学校の事は知っていたが,このグリーン・ツーリズム
事業は知らなかった。町に人の出入りが多くなると活
気もよくなっていくのではないか
男
50
自営業
都市住民と農山漁民が今後深い交流が出来ることは楽
しみだが,いつ頃なのか分からない。都市住民と話が
出来れば移住されることを望む
鶴
男
50
田
農 業 ( 兼 ) 周囲に観光に当てはまる場所は少ないが,山に囲まれ
公務員
町
自宅周辺は畑,湿田,河が一望でき,星空,夏はホタ
ル,帰るの鳴き声の聞こえる,本当の自然のみです
女
40
パート・アルバイト 田舎暮らしの良さを多くの人にも知ってもらいたい。
素晴らしい自然や美味しい食べ物。都市に住む人達に
も紹介したい
- 45 -
市町 性別 年代 職業
鶴
女
40
農業(専)
意見
事業が実現できたとしても行政はうわべだけで判断し
田
裏方の事にはふたをしてしまっているところもありま
町
すが,もっと本音で成功させて欲しいです
女
40
農業(専)
昨年より鶴田町では,1泊のグリーン・ツーリズムを実
施しています。地域の人々も巻き込んでざっくばらん
な交流が出来たらいいと思います
女
50
会社員
北薩地域は交流する程の農作物もなく,会社員なので,
ボランティアで交流の手伝いぐらいしかできないと思
いながら回答しました
女
50
農業(兼)
古い空家でも立派な建物が多くあるのではないでしょ
うか
老朽化して腐れていくより,何かよい手段があ
るならばそれを別な方法で利用し,例えば都会の人の
宿泊施設などさまざまな利用が出来るようにし,田舎
体験の場として活用して欲しい
女
50
会社員
グリーン・ツーリズム活動が,活発化すれば地域も活
動的になり,人々も明るくなってきそうな気がする
女
50
その他
農家の大きな家が空家になっているので,行政等が必
要なライフラインだけでも手を入れて,数日家族みず
いらずで生活してもらうのもいいと思う
女
60
専業主婦
交流活動は,勇気と奉仕活動を踏まえた人でないと出
来ないと思います。気になるのが,どこまで信頼性を
得られるか。私もH6・7・8年と受け入れ兵庫県(親子
3人)福岡県(祖父母・孫)お蔭様で現在も交流してま
す。季節の野菜を送ったり,結婚式に呼ばれたり,結
構楽しくやっています。今後の再会も計画中です。
男
40
専業主婦
実家に戻ると,我が家を含めその地域一帯,農業体験
にはもってこいの環境が整っている,コンクリート生
活の現代子(わが子)には土に触れ親しむ事は大切に
思う。いつでも提供できる条件ではある。
男
60
農 業 ( 兼 ) 三町が合併してさつま町ができ,宮之城町を拠点とし
自営業
た町造りが必要。北さつまとして,特に川内川流域,
紫尾山系の利用
男
70
その他
この事業は担当者を明確にし,積極的に取り組んでほ
しい,特に川薩地域は知ってもらいたい事が多い
男
70
その他
GTについての基本的な情報提供,研修などが必要
男
70
農業(専)
現在の農村情勢では農作物の植え付け時,収穫時等短
期間で済まなくてはならない(天候,農機具)その時
期は避けたほうがよい
- 46 -
市町 性別 年代 職業
薩
女
20
会社員
摩
町
意見
子供・若者向けの施設を作り,大人も子供も楽しめる
イベントを催したらどうか
女
50
会社員
本事業の実態がわからない,実践を見てみたい
男
70
農業(兼)
交通の利便,対話の対応の方法
男
70
農業(専)
企画されているのはいいことだと思いますが,高齢の
身には,遠慮の気持ちが先立って特別ありません
祁
女
50
農業(兼)
私たちの部落では人数的に少ないですので行政の方か
答
らぜひ参加させてほしいという要望がありましたら考
院
えてもいいのではないかと思います。例えば昔ながら
町
のかまどごはん炊きとかにぎりごはん作りとか子供と
一緒になって学んでいったらと思っています(農作業
を兼ねて例えば一坪菜園とか米つくり)
女
50
パート・アルバイト もう少し早かったら色々と協力してやりたかった。北
薩地域を国際化できたらと思っています
女
50
会社員
ボランティアでするのか,営利目的でするのかで,住
民の関心や,協力体制が違うと思います。参加者自身
が楽しめる企画をお願いします
女
50
農業(兼)パ 温かい田舎の雰囲気と自然の姿ではないかと思う。菜
ート・アルバイト
の花,彼岸花,秋桜など季節ごとに移り行く風景を肌
を通して感じてほしい。田植え,刈入れ,茶摘など興
味を持って新鮮に体験していただけるのではと思う。
女
60
自営業
以上答えたアンケートに希望を込めて期待し乍ら書き
ました。よろしくお願いします
男
50
農 業 ( 兼 ) せめて対向車とすれ違いの出来る県道であってほしい
自営業
男
60
農業(兼)
本事業に不案内の為,又,当地域(祁答院町下手)で
は前例がありません。地域興しの一事業として採用で
きるか,見当してみます
出
女
20
専業主婦
何かが足りない現代に,自然や人に大いにふれあい,
水
生きるすばらしさ,大変さ,有り難さを少しでも感じ
市
てもらいたい。飾らず素を出さないと飽きがきそう。
女
20
会社員
地区によっては,稲作り交流会をやっている所がある
が,まだ,わからない。もう少し勉強する必要がある
女
30
専業主婦
都市住民が何を望むのかが先である気がする。農業に
携わっていないので私自身よくわからない
女
60
専業主婦
農家がグリーン・ツーリズムを受入れ活性化すれば又,
商店街も繁盛すると思う,4年前商売を辞めたが,我が
商店街は活気がなく寂しいです
- 47 -
市町 性別 年代 職業
出
男
30
会社員
意見
地元の良さを残しつつ,都市開発を勧めてほしい。
水
グリーン・ツーリズムを歓進するのには,適度の交通
市
の便の良い田舎の良さ(山,海,川のきれいさ)をも
った北薩は丁度良いかもしれないと思う
男
50
自営業
地域の人にグリーン・ツーリズムの内容,事業等を情
報提供して欲しい
男
70
その他
難しい問題(事業)であるが,相互理解であるという
ことがより大事。これが出来なければ成功は望めない
阿
男
50
その他
30∼40歳の若者がもっと都会の知って欲しい自分の住
久
んでいる土地をよく知って欲しい。都会に住んでいた
根
経験で自分の郷土をよくわかっているつもり。このま
市
まではダメ。
女
60
自営業
若い人が少なくお年寄りが多い。60∼70歳以上の人ば
かり
女
40
パート・アルバ
グリーン・ツーリズム専用民宿を建設して,食事の世
イト
話等,地域住民で交代でやるようにしたらどうか
女
60
専業主婦
職場が少なく若者が少ないのが気になります
男
30
会社員
九州新幹線の構想からはずされ,肥薩おれんじ鉄道で
は関連自治体の理解が得られず,合併もままならない
阿久根市ではあるが,西回り自動車道等の整備が進み,
504号線も整備され,交通の便がよくなれば,きっと地
域のもつホテンシャルの高さをアピールできるに違い
ないと思う
男
40
会社員
農業の先行きに希望がもてるように進めて行くべき。
農家の方は生活の糧として農業をされているので,バ
カンス(遊び)ととらえる都会の方では受入れてもら
えないのではないか?といって,一方的にボランティ
アとも違うと思うので難しく思う
男
50
公務員
乱開発を防止して,自然を残すようにして欲しい
野
男
30
公務員
地域全体で起こしていく雰囲気になること大切と思う
田
女
40
公務員
交流に来られる方の意識の問題また,受入れ側のプロ
町
グラム等しっかりしたものがあれば,事業の成功につ
ながると思う
女
60
専業主婦
田舎には自然がいっぱいある,この美しい自然をこわ
さないように大切に皆で協力できたらいいと思う
女
70
専業主婦
自分が参加しようとした場合,年齢的に出来ない
男
70
農業(兼)
農村・都市住民との交流を通じてこれが地域づくりに
つながっていったらと思います
- 48 -
市町 性別 年代 職業
高
女
20
その他
意見
もっと活気のある町になって欲しい。公園や施設など
尾
がもっと増えれば,グリーン・ツーリズム事業も張発
野
展していくのではないかと思う
町
女
40
パート・アルバイト すばらしい事だと思います。是非,1日も早く実現出来
たらいいと思います
女
50
パート・アルバイト 借家住まいで地元民ではないので,何とも言えません
が,何か活気がないような気がします
女
50
パート・アルバイト 私が選ばれたかわかりませんが,アンケートにはふさ
わしくなかったと思う。参考にならなくてすみません
女
50
会社員
グリーン・ツーリズム事業まだよく分かりませんが,
新聞等で紹介してください。もっと地域のことを知る
必要がありますね
男
50
会社員
若い人がいないので,グリーン・ツーリズムは無理。
男
50
農業(専)
養鶏農家は鳥インフルエンザが頭から離れないのでワ
クチンが開発されない以上,この事業は考えられない
男
60
その他
1.生産者が良品とは何か良く理解すること
2.農協は良品の生産管理を指導すること
3.出水地区のソラマメ,カボチャ宮之城の野菜,熊本
のミカン,トマト,ナスは良い
4.「産地で買うと高い」を改め「新鮮で安い」とする
東
男
40
自営業
町
今こそ地に足のついた生活環境作りに農村部は励まな
ければいけない。都会との交流も大事だと思うが,地
元住民同士の交流・コミュニケーションを充実させた
い。皆が公務員ではなく,必至に働かなければこの時
代に生き残れない
男
50
会社員
自然を求めては,なかなか難しい。健康な方だけとは
限らずバリア化されてないと大変とか,環境は良くて
もルールを守らなかったり,良い事だとはわかってい
ても一体化しないと。まわりは海で都会の人に見ても
らいたい気持ちはある。是非,交流を成功させて満足
度を高めてもらいたい。町に活気が欲しい
女
20
自営業
自分達の生活に皆,いっぱいいっぱいだと思う。そん
な理解のある人がいるのだろうか。場所,資金等の面
など。役場の人なら,もっとよい回答が出来たと思う。
東町は,海,山の幸大好きな人にはいい所だと思う。
女
50
自営業
来られた方々にも集落や公民館活動(運動会,ゲート
ボール大会)などにも参加してもらい田舎での人々の
ふれあい,絆を味わってもらう
- 49 -
市町 性別 年代 職業
東
女
40
会社員
町
意見
田舎の良さを地元に住んでいる人間が再認識する為に
も絶好の機会であり,また,他地域との交流ができれ
ば,生産物のPRにもなり経済的効果は長い目でみれ
ば必ずでてくると思います
女
50
その他
すばらしい事で成功を祈ります
女
50
会社員
グリーンツーリズムって初めて聞きました
興味があ
る。PRしてください。頑張ってください。
女
60
専業主婦
市町役場,地域住民の協力がないと出来ないと思う
男
40
自営業
地域の経済が停滞しているので,いろいろな事業を興
して少しでも地域住民の為にやってほしい
男
50
農業(兼)
会社員
地域の方々の理解を広げ学校設備などの利用で安価で
提供できたらと思う
男
50
農業(専)
人口増加につながれば良いと思う
男
60
農業(専)
是非,計画してほしい
男
60
農業(兼)
地域で行うスタイリストはどんなものでよいのか
交
通機関や施設利用協力体制をどのよいうにしてまとめ
るかが不安である
男
70
公務員
アンケート調査後の生かし方をはっきりしてほしい,
わが町は自然が多く,魚が豊富な所だが,少子高齢化
が進んでいる
長
女
50
自営業
島
町
まず,24時間営業しているコンビニが欲しい
ホーム
センターの様な物があればと思う
女
40
その他
もしグリーン・ツーリズムをするなら,公共団体が大
々的にアピールしてやらないと,一部の人だけやって
も意味ない,興味ある人はすでにやっている
女
40
農業(専)
初めて聞くことだが,町や地域に活力が出てくるなら
ば,これからどんどん推進して欲しい
女
50
専業主婦
よく理解出来ない,この計画が浸透していくのか不安,
もっと説明会など開いたらどうか
女
50
農業(専)
グリーン・ツーリズムはすばらしい事だと思う,地域
の一人一人が思い切って参加協力する事が一番。なか
なか思い切りがなく出来ない
女
50
その他
現在買物は阿久根市,又は出水市鹿児島市へと出掛け
る人がほとんど,なぜ時間掛けてせっかくの休みに出
掛けないといけないか?品物がそろってない,高い,
諸問題があるが,一箇所で何でも揃う商店街づくりを
しないと,小売店のはしごでは活気づかないのではな
いか
- 50 -
市町 性別 年代 職業
長
女
50
パート・アルバイト 今回のアンケートで,答えになったかは分からないが,
島
町
意見
こういう企画があるということを初めて知った
女
50
農業(兼)パ 興味があるがパートと農業で出来そうにない
ート・アルバイト
女
50
その他
地域活性化につながりそうな気がする。組織作りを急
ぐべきだと思います。期待したいです
男
40
農業(専)
我が家の場合 ,(黒豚一貫経営)であり,都市住民に
きてもらっても専門的な技術が必要なため,手伝って
もらうことが出来ない,遊びに来るだけなら迷惑。グ
リーン・ツーリズムを経済活動と考えるならば問題が
あるので ,「新しい親戚,手軽な親戚」という様な方
向のほうが受入れやすいのでは
男
50
自営業
グリーン・ツーリズムを知らない人が多い
男
50
農業(兼)
福祉や食の安全,食育等を検討して総合的な地域活性
化の施策があったらいいと思います
男
50
農業(専)
この地域にて,連休,ゴールデンウイーク等の休日に
観光遊覧,バス活用計画等,遊覧中に旬の農産物,海
産物の収穫を共に,旬の地域特産物の調理等
大
男
60
専業主婦
一人暮らしなので,いい回答がみつかりません
男
50
農業(兼)
大口は自然と米が豊かで,又,売り物であるこのおい
口
しい米を中心に安心安全をキャッチフレーズに都会の
市
子供たちに10年後,20年後に米は大口の米がおいしい
という意識を今のうちにもってもらったら米が大口と
都会をつなぐかけ橋になれるんじゃないかな?
男
女
60
60
自営業
現在取り組みをしている地域の情報や研修会等を開催
会社員
し,わかりやすい説明がその地域に理解させて欲しい
専業主婦
行政の方々にもっと元気を出してもらいたい。中心力
をもって活動してもらいたい
女
70
専業主婦
グリーン・ツーリズムという言葉を初めて聞きました
参加するにしても,ちょっと年をとりすぎています。
体力がないので勉強したくてもできません
女
70
専業主婦
交通の便がわるくて,出来ることが出来ない
女
70
農業(専)
70歳を過ぎ貧しさとの戦い,4から後の問いには興味あ
りません
菱
刈
男
70
農業(専)
もっと若い人にお願いしてください
男
30
会社員
都市住民が来る事により,新しい発見が有るかもしれ
ない。少しでも町が活気づくなら何でもやりたい
町
- 51 -
市町 性別 年代 職業
菱
男
60
その他
刈
町
意見
過疎化,高齢化が進み,グリーンツーリズム事業を推
進するにも担い手がいないのが地域の現状です
男
40
農 業 ( 兼 ) 都市の人々は生活に余裕があるだろうが,農村はあま
会社員
り金に余裕がない。だから,他人ごとに思える(自分
的にはいいことだと思う)
男
60
その他
都会の方々(消費者)と交流を深める前に農業の信頼
を。伊佐地区は“米どころ”と自分達で唄いあってい
るが,全国的に通じていない。今消費者が求めるもの
は,信用できる農薬使用量を知る事。各地で農薬使用
のトレーサビリティも紹介されているが,使用者がイ
ンプットするだけのもので,信用には程遠い。農業に
携らない機関の証明があってこそ信用は増すものであ
る。農業に対する信頼を求めるために農薬の厳しい管
理と分析と公表が必要だと思う。農業地域とて活性化
と交流を深めるためにまずそれが大切だ。
男
70
その他
すばらしい発想ではあるが,都市の住民の半数以上が
田舎(農・漁村)出身ではないか。労働体験や農業体
験を余暇利用と思って来るとしたら,都市農村の交流
がゆがんだものになってしまう恐れがある。この様な
農村振興は真に相互理解として長続きしない。協会の
方々に対する失礼をお許しください
男
70
その他
私達の一番大切な食べ物が大量に海外から輸入される
ことと,最近の調査で,我が国の食料自給自足率が四
割だと発表されている。そして,日本人が自ら多くの
食べ物を自分の手で作らない風潮を早急に改めるよう
努力してもらいたい。グリーン・ツーリズムの趣旨で
は生ぬるい。各々の地区内に自給自足圏を形成し,確
立する方途を手がけるべし。活性化の為に
横
男
40
その他
7年前,長らく務めた会社をやめ帰省したのでよくわか
川
らない。グリーン・ツーリズムで都会人と田舎を結ぶ
町
コーディネーター,プロデュース的仕事をやりたいも
のです 。「新たな所得がもたらされる」という部分に
は懐疑的である。この運動は「都会住民→田舎」の一
方通行が基本でしょうか。山村⇔漁村交流とか,他に
もあると思います。みかん園を持たない田舎の人→み
かん栽培盛んな地域との交流。都会の人は費用を払っ
てでもという基本的な認識があるのか
- 52 -
市町 性別 年代 職業
横
女
30
農業(兼)
川
町
意見
グリーン・ツーリズムという言葉が耳慣れないせいか,
どの様なものなのか,どの様にしたらいいか
女
30
専業主婦
地域全体が自分の町を活性化させようという意識を持
たなければ先に進まない,特に地域によっては外部か
らの人たちを拒む雰囲気があるので,真似する活動よ
り,独自の活動を見出さなければ活性化しない
女
40
パート・アルバイト 大規模農家のような専業農家であれば良いが,共稼ぎ
の兼業農家の我が家としては全く興味がない
女
60
専業主婦
私達の集落では,毎日仕事に追われている方ばかり。
集落が寄ってゆっくり,のんびり,話をしてお茶でも
という機会もないのが現状です
女
60
農業(兼)
多くの人に出会えて,生きがいが出来る
男
30
その他
継続的なアプローチ必要,一瞬だけ盛り上げっても地
域に負担と荒廃を招くだけ,多方面から同時に事業を
進めていくべきだ。都市に住むいろいろな層の人たち
に向けてそれぞれあったプログラムを作りアピールし
たら,どうか。都市の人は今までとは一味違ったサー
ビスを望んでいるのでは?
栗
男
20
会社員
幸田小学校は子供たちを受け入れしています。テレビ
野
等で何回も放送されています。これを人ごとと思わな
町
いで自分の町でもやれたらと思う 。(人の心が1つにな
らなくては出来ない事です)
男
50
公務員
少子化過疎化問題打開策,田舎の良さを知っている人
に話しを聞く事がアピールする上で大切。薩摩シルキ
ーファーム(ホームページあり)
男
50
公務員
人手がかからなくて,空き家,土地(田畑山)など一
ヶ月単位で借りてもらう方法など
男
50
農 業 ( 兼 ) 生活の知恵や知識を潜在的に持っている老人の人々を
会社員
指導者(語りべ)として,家に引きこもらせないよう
な地域活動も必要だと思う
男
50
自営業
男
60
農 業 ( 兼 ) 集落の人々の考えもまちまちで,協力体制がなかなか
林業(兼)
広域な立場から考える必要があるのでは?
得られない。強力な指導者が欲しい。休耕田等等も多
く,その利活用や自然林を整備し,保養や遊びの場作
りになれば事業は成功する
男
60
農業(専)
・行政が先ずパイロット役を育て,住民にPRすべき
・個々の農家に勉強の機会を作るべき
・農家も農村もこのままではすたって行くばかり
- 53 -
市町 性別 年代 職業
吉
男
60
その他
意見
行政(県市町村)が本腰で取り組んで初めて実現する
松
ことで,交流,情報に乏しい。同時に住民に対しPR
町
を強化し,持続性のある交流にしたい
男
70
農業(兼)
都会の方々が田舎の山や川,特に春,りんどうや梅鉢
草等,季節を満喫しながら沢原の畑などにからいもを
植え,秋に地区のお年寄り達と鍋で煮て食べるなどの
交流。老人クラブと相談すれば実施できると思う。ど
ちらも楽しい日々が過ごせるだろうと思う。今,村は
老人で溢れ,70∼80歳で現役で働いている
男
30
その他
上手にやれば地域発展が進むと思う。何の為に交流す
るかはっきりとしたコンセプトが分からない,商売の
為なのか,交流なのか,都会と田舎の地域のギャップ
を埋めるものなのか
男
40
公務員
組織化した中で行わないと単発的にやっても続かない
ボランティアでないので,参加料のとり方が難しい。
男
50
自営業
町の施設,各コミセン等を利用し,団体客を受け入れ
子供達が夏場に実施するキャンプ的な考え方はできな
いものか?温泉,湧水がある私の町で。
男
50
農業(兼)
グリーン・ツーリズムとは初めて聞くことで地区にコ
マーシャルが必要
男
50
公務員
積極的な人づくり,組織づくりに加え,行政が手助け
し全般的な情報提供をなし,一町村だけに片寄ること
なし,北薩地域の全域にわたる体験コースを数種策定
したらどうか
男
50
公務員
まだまだ自分の地域を知らない人が多いのでは。田舎
の都市化が進んでいる。ふるさと再発見の方を優先。
男
50
農業(兼)
一般的にグリーン・ツーリズム事業の内容が底辺の住
民農家に浸透してない。各市町村の一部の人達で経済
的に豊な者達だけの際り事にしか過ぎない。各関係機
関の人たちはもう少し住民の中に入り底辺の人たちを
掘り起こす事が大事だと思う
男
50
自営業
都市部の人には,スローライフの提供になり,田舎の人
には地域の生活を守り育てるために,役立つことにつ
ながると思います
男
50
農業(専)
グリーン・ツーリズムに手を挙げて,補助金なれした
人が補助金ほしさにやっているケースがある
都市部
から来る人は甘さを持って来ると思われる。それに対
応できる時間的な余裕が今の私にはない
- 54 -
市町 性別 年代 職業
吉
男
50
農業(専)
松
町
意見
農作業だけでなく趣味を生かした農家レストランや手
作り市を通じて都市住民との交流が出来たらと思う
男
60
自営業
すべての人々は自分の手で何かを作りたい願望がある,
隣に小さな農地があっても農地法により買えない。規
制緩和の時代に規制を重くするのは最悪,都会の人々
は田舎に望むのは“ド田舎”これはグリーンツーリズ
ムの原点,私は自営業者,用地があればいつでも農業
をやってみたい気持ちはある。主役は農業・農村でも
地域の商売人の話も参考にしていただきたい。
働く
事=所得を考えるのは商売人の方が上,今の農家の人
々を見るとまとまりがない,2反歩の耕地しかない人が
あらゆる農機具を買い揃えるのは不思議
男
60
農業(兼)
特定な人のためだけに利用される事業にならないよう
注意して下さい
男
60
その他
都市との交流が進むと地域に移住する人が増えたり,
人口増加にもつながる
男
70
その他
田舎も住みやすい(吉松町)所ですが,一度集中豪雨
がくると恐ろしい。私達の居るところは他のところよ
り少し低いので,川の水が増してくると水が来るので
豪雨のたびに恐ろしい。そばに住む人もいない家,土
地はあるが水がこない等問題が多い
牧
男
60
自営業
園
町
霧島温泉に住んでいるので,グリーンツーリズムと温
泉観光地との連携等についても検討して頂きたい
男
70
自営業
男
70
農 業 ( 兼 ) グリーンツーリズムの交流によって活力に満ちた農山
林業(兼)
設問の回答例が少ないので回答がしにくい
漁村の再現を期待したい。更に交流を深め農村,漁村
の自然体に
男
70
農業(専)
都市に居住する人と,農林業の人の考え方に問題があ
る。特に農村で仕事をする人は,都市の方々の考えと
は大変な差があると思う。少子化で留学生を受け入れ
た経験があるが,特にそのように感じた
女
30
自営業
私は以前から是非,参加し自分が体験してみたいと思
っています
まず,自分がヨーロッパに行ってグリー
ンツーリズム体験してみたいと思います
女
40
自営業
グリーン・ツーリズムについては興味はありますが,
日々の生活を時間に追われて生活しているため,余裕
がないのが現実
- 55 -
市町 性別 年代 職業
牧
女
50
会社員
意見
私は,鹿児島市内で生まれ育ち,30代半ばから霧島の
園
土地で生活している。最初は,こんな田舎は嫌だと思
町
っていた。市内に比べ,交通や大きなデパート,映画
館などなく不便な所が多かったが,今では,空気もお
いしくいつでも温泉で癒され,車さえあれば,とても
良い所で,桜島の灰で汚れた空気の市内には,今では
暮らせない。※老後だけでなく子育ての人達も空気が
おいしく夏は涼しく,いつでも入れる温泉あふれるこ
の地域に少しでも多くの人々に来て欲しい
女
50
その他
行政が町民の意見を活発に聴かないといけない
女
60
専業主婦
自分個人では出来ないので何人かの有志で,グループ
で出来るなら参加してみたい。私は有機,無農薬の家
庭菜園をやっている。事業をやりたくても畑も田も何
もない
女
60
農業(兼)
グリーン・ツーリズム事業は良いこと思いますが,地
域的に大変難しいと思います
女
60
無回答
年間を通しての受入(農産物等の収穫)時期が異なる
為になかなか,問題点がある
女
70
その他
史跡の探訪,温泉巡り
男
70
農業(専)
グリーン・ツーリズムも大事だが,牧園は観光地なの
で,交流活動も盛んにするべき,他のイベントも利用
してほしい
男
70
農業(専)
農村の生き方は,グリーン・ツーリズム事業が進むに
つれて,農村の行動が前向きに現れ農村の活性化につ
ながる事業で大賛成です
霧
男
30
自営業
島
町
地域の交流がますます盛んになって多くの人が来て欲
しいと思います
男
40
その他
推進団体主体でないと現段階ではどこの地域でも無理
だと思います
私,個人的な考えですが,ボランティ
アとはお金,時間に余裕のある方が出来ることであり,
協力できる人材が少ないのは当然であると思います
否定的で申し訳ないですが自身,あまり興味ありませ
ん。グリーンツーリズム良い事とは思いますが一事的
なことにならないように願ってます
男
50
会社員
名前だけではない事業所にして下さい
女
20
その他
町の案内をしたりすることで今まで知らなかった場所
なども知れて見直す機会にもなると思うが,まず都会
の皆さんが田舎に興味があるかどうかの問題だ
- 56 -
市町 性別 年代 職業
霧
女
50
農業(専)
意見
観光地として以前はホテル,旅館など大変忙しく,活
島
気があったように思う。現在はどこでも温泉,物産品
町
売場と,同じではないか。私が思うには霧島の自然だ
けでは来ない。山へ行ってみないとわからない良さが
ある。現在あるホテル,民宿,旅館を利用しながら,
野菜作り,米作り,その他いろいろ体験して「グリー
ン・ツーリズム」としたらどんなものかと思うところ
だ。農家には広い庭も野菜,果樹畑もある。これも利
用できたら良いのにと思う場所が沢山あるように思う
女
60
自営業
興味は持っていますが自分が参加するとなるとまだ私
には自分の生活がいっぱいで出来そうにありません。
心の広い方々が企画して戴きチャンスがあったら私も
参加できたらなという気持ちは持っています
女
60
農業(兼)
言葉自体,押しつけ官製用語,一部の人達の言葉みた
いで嫌味に聞こえる
女
40
自営業
具体的に参加は出来ないが,このような交流が少しで
も広まれば色々プラスになると思う
女
60
無回答
一人でも多くの人に出会って新しい知識を体験するこ
とは生活に変化が生まれ,人生を楽しく感じるグロー
バル社会。日本人同士だったら言葉も不自由しないの
で,多くの人と出会って交流することは新しい発見を
するのに楽しそうだ
女
70
専業主婦
人情豊かで自然に恵まれた霧島を是非一度散策して欲
しい。9月26日オープンの霧島神宮駅足湯の停車場を1
人でも多くの人に利用して欲しい
男
40
パート・アルバイト ニーズがあるか,持続性はあるか検討必要,場当たり
的な動きではだめだ
男
70
その他
広大な國土の欧米とは異なり,狭い國土の日本の都市
住民は戦後工業化と共に農村からの出身者が多く従っ
て農村の事情は知り尽くしている
必要を感じる者は
連休を利用しての兼業として農業に従事している現状
である
故に農業軽視の者が単に観光だレジャーだと
農村を訪れても弊害の法が多いのではないだろうか
ただし國の安全保障の面からは食糧自給率向上は必要
でこの方面の自覚者が多くなることはよいことである
グリーン・ツーリズムのことはアメリカ,ドイツの農
村民宿,滋賀びわ湖付近の田植えなど新聞で読んだ
女
70
その他
大農家の人たちの意見を参考にしてください
- 57 -
市町 性別 年代 職業
意見
霧島
少しでも若い方々が取り組んでいただければありがた
女
70
農業(専)
町
い。参加協力は致します(自分で出来ることは)
無
無
無
無回答
一市一町の合併が実現すると思う。大口市議には女性
回
回
回
二人もおられるし,公民会組織は活発でありますので
答
答
答
本問題協議会を設置して研究したら如何か?金山葱や
果樹,お米等は特に有望。布計小学校跡は空屋ですし,
蚊もいない高地で樹齢500年を経た山桜もありますので
特記いたします。
- 58 -
福岡市の人々
農山漁村体験交流(グリーン・ツーリズム)に関するアンケート調査
農山漁村体験(グリーン・ツーリズム)をご存じですか?
農山漁村体験(以下「グリーン・ツーリズム」という)とは,農山漁村において農林畜水産体験,
自然,文化,人々との交流を楽しむ余暇活動のことです。
グリーン・ツーリズムは,名所・旧跡を訪ねてまわる観光旅行とは違います。基本的には家族や仲
良しグループといった方々が,一ヶ所に滞在し,自然にふれたり農作業などその地域での体験を楽しん
だりしながら,ゆっくりと楽しむというものです。
グリーン・ツーリズムをすすめることによって次のような効果が期待されます。
① 交流を通じて農山漁家や地元に新たな所得がもたらされる。
② 農山漁村に住む人々の視野が広がるとともに,地域の良さが見直すことにつながる。
③ 都市の人々に農林業や漁業の大切さ,魅力を理解してもらえる。
④ グリーン・ツーリズムに関係するさまざまな分野で,婦人や高齢者などの活躍の場が広がる。
この調査は,鹿児島県北薩地域(下の地図を参照してください)が,活き活きとした地域になる
ために何が必要か,都市と農山漁村の交流についてどのように考えているかをお聞きするものです。
ご多忙のところ大変恐縮ですが,ご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
鹿児島県北薩地域とは,
川薩地域:川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町
出水地域:出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町
伊佐地域:大口市,菱刈町
姶良地域:横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町
の4市17町です。
(財)九州地域産業活性化センター
福岡市中央区渡辺通り5丁目14番12号
TEL
092−713−6735
(問い合わせ先)
(社)鹿児島県農業・農村振興協会
農業コンサルタント部
鹿児島市鴨池新町10番1号 県庁2階
TEL
- 59 -
099−213−7222
福岡市の人々
1,あなた自身について
①
性別は
男性,
女性
②
年代は
10代, 20代, 30代, 40代, 50代, 60代, 70代以上
③
お住まいは何処ですか。
福岡市内,
福岡市以外
(
)
2,鹿児島県北薩地域に関する認識度と旅行先としての志向状況
①
鹿児島県北薩地域には,豊かな資源や観光名所がいっぱいあります。どれをご存じですか。
(例) 温泉郷,棚田,鶴の渡来地,川内の大綱引き,曽木の滝,澄み切った星空。
(
②
)
この地域には,特産品もいっぱいあります。知っているものはどれですか。
(例) さつま揚げ,いも焼酎,温州みかん,若鶏,黒牛,ばれいしょ,いちご,
黒豚,乳牛,きんかん,さつまいも,ブリ,竹製品,
(
)
③
鹿児島県で,ゆっくり過ごしてみたいと思いますか。
④
誰と行きますか。
友人,
⑤
旅行期間は何日位を予定しますか。
日帰り, 1泊2日, 2泊3日, それ以上
⑥
交通手段は,何を利用しますか。
九州新幹線, 従来のJR, 高速バス, 自家用車
家族,
思う,
思わない,
夫婦,
わからない
1人
3,グリーン・ツーリズムに対する認識と期待
①
グリーン・ツーリズムということばを聞いたことがありますか。
ある, ない。
②
これまでにグリーン・ツーリズムに参加したことがありますか。
ある, ない。
その目的は何ですか。
田植えなどの作業体験,
魚釣りなど漁業体験,
田舎の食べ物を求めて,
温泉に,
農山漁家の人達とのふれあい交流に, 野菜や新鮮な魚類の購入に,
(
③
)
グリーン・ツーリズムに参加するとした場合,どのようなことを期待しますか。
豊かな自然,
農山漁村らしい雰囲気,
農林漁業や農産物加工体験,
④
温かいもてなし,
農家の人との会話,
農林漁家が経営する,宿泊型の「農家民宿」が増えることをどう思いますか。
良いと思う,
⑤
郷土料理,
良いとは思わない,
どちらとも言えない
あなたは,このような「農家民宿」があれば宿泊したいですか。
はい,
いいえ,
わからない
☆ご協力,大変ありがとうございました。
- 60 -
鹿児島市の人々
農山漁村体験交流(グリーン・ツーリズム)に関するアンケート調査
農山漁村体験(グリーン・ツーリズム)をご存じですか?
農山漁村体験(以下「グリーン・ツーリズム」という)とは,農山漁村において農林畜水産体験,
自然,文化,人々との交流を楽しむ余暇活動のことです。
グリーン・ツーリズムは,名所・旧跡を訪ねてまわる観光旅行とは違います。基本的には家族や仲
良しグループといった方々が,一ヶ所に滞在し,自然にふれたり農作業などその地域での体験を楽しん
だりしながら,ゆっくりと楽しむというものです。
グリーン・ツーリズムをすすめることによって次のような効果が期待されます。
①
②
③
④
交流を通じて農山漁家や地元に新たな所得がもたらされる。
農山漁村に住む人々の視野が広がるとともに,地域の良さが見直すことにつながる。
都市の人々に農林業や漁業の大切さ,魅力を理解してもらえる。
グリーン・ツーリズムに関係するさまざまな分野で,婦人や高齢者などの活躍の場が広がる。
この調査は,鹿児島県北薩地域(下の地図を参照してください)が,活き活きとした地域になる
ために何が必要か,都市と農山漁村の交流についてどのように考えているかをお聞きするものです。
ご多忙のところ大変恐縮ですが,ご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
鹿児島県北薩地域とは,
川薩地域:川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町
出水地域:出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町
伊佐地域:大口市,菱刈町
姶良地域:横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町
の4市17町です。
(財)九州地域産業活性化センター
福岡市中央区渡辺通り5丁目14番12号
TEL 092−713−6735
(問い合わせ先)
(社)鹿児島県農業・農村振興協会
農業コンサルタント部
鹿児島市鴨池新町10番1号 県庁2階
TEL 099−213−7222
- 61 -
鹿児島市の人々
【回答は,あてはまる番号の左側に○を,その他欄は具体的に記入してください。】
1,あなたの年齢について教えてください。
①10代
②20代
⑤50代
⑥60代
③30代
⑦70代以上
④40代
2,あなたの性別について教えてください。
男性
女性
3,あなたの職業は何ですか。
①会社員
②自営業
⑤ パート・アルバイト
⑥学生
③公務員
⑦専業主婦
④無職
⑧ そ の 他(
)
1,一般的に,都市住民と農山漁村住民との交流活動のことを「グリーン・ツーリズム」と呼んでいます。
こ の こ と ば を 知 っ て い ま す か 。( 1 つ 回 答 )
①良く知っている
②聞いたことがあるが
③聞いたことがない
良く知らない
2 ,「 グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム 」 と い う こ と ば に ど ん な イ メ ー ジ が あ り ま す か 。
①自然豊かな農山漁村でゆ
②農林漁業体験を通して
③直売所等で新鮮な野菜
っくりと休日を過ごす
農家とふれあう
・海産物等を購入する
④特にイメージはわかない
⑤ そ の 他(
)
3,あなたは,普段野菜・果物・水産物などはどこで購入していますか。
良く利用しているものに2つだけ選んでください。
① 百 貨 店( デ パ ー ト )
②生活協同組合コープかごしま
④スーパー
⑤朝市や露天商店
⑦農家から直接購入
⑧宅配
⑨その他(
③八百屋
⑥郊外の農産物直売所
)
4,あなたは,これまでに北薩地域に旅行をしたことがありますか。
①何回も行ったことがある
②一度だけある
③行ったことがない
5 , 今 後 , 北 薩 地 域 に 旅 行 を す る 場 合 の 目 的 は 何 で す か 。( 複 数 回 答 可 )
①農山漁村を旅行し,
②新鮮な農水産物や加工
③地元の人と交流を楽
景色を楽しみたい
品を購入したい
しみたい
④農林漁家等が経営してい
⑤農林水産業の作業体験
⑥その他
る宿泊施設に宿泊したい
や加工体験をしてみたい
(
)
6 , 北 薩 地 域 に 旅 行 す る と し た ら 誰 と 行 き ま す か 。( 1 つ 回 答 )
①1人で行く
②家族ぐるみで行く
③気の合う仲間と行く
④団体ツアーで行く
⑤その他(
)
7 , 北 薩 地 域 に 行 く 場 合 , 期 間 は ど れ ぐ ら い が 良 い で す か 。( 1 つ 回 答 )
①日帰り
②1泊2日
③2泊3日
④3泊4日
⑤4泊5日
⑤1週間以上
- 62 -
鹿児島市の人々
8,北薩地域に旅行するとしたら,どのような時期に行きたいと思いますか。
(複数回答可)
①正月やお盆の休みに
②連休・夏休み・冬休
③祭り・イベント・食材の
み・春休み・週末に
季節に合わせて
④観光シーズンなどの
⑤訪問先で交流する相
⑥その他
混雑を避けて
手の都合に合わせて
(
)
9,北薩地域などの農山漁村に宿泊する場合,宿泊先はどのような所がよいですか。
(複数回答可)
①農林漁家等がやって
②旅館・ホテル
③公的宿泊施設
いる民宿
(例えば国民宿舎など)
④ペンション
⑤コテージ
⑥キャンプ場
(洋風の民宿)
(山小屋風の宿泊施設)
⑦貸別荘
⑧その他(
)
1 0 , 北 薩 地 域 に 行 く 場 合 の 交 通 手 段 は , 主 に 何 を 利 用 し ま す か 。( 1 つ 回 答 )
①自家用車
②バス
③鉄道
④レンタカー
⑤バイク(二輪車)
⑥タクシー
⑦その他 (
)
11,北薩地域では,いろいろな作業体験学習ができます。どのような作業体験をしたいですか。
(複数回答可)
①田植え等の農作業体験
②ぶどう等の収穫体験
③そば打ち等の加工体験
④ほたる観察等の自然観察
⑤舟釣り等の漁業体験
⑥森林の作業体験
⑦その他(
)
12,北薩地域に,家族4人で,1泊2日で旅行する場合,交通費・宿泊費・食事代・体験参加費(材
料代・入館料など含む)等の総額がいくら位の金額であれば参加しやすいですか。
(1つ回答)
①特に制限はない
② 3.0 万 円 ∼ 2.5 万 円
③ 2.5 万 円 ∼ 2.0 万 円
④ 2.0 万 円 ∼ 1.5 万 円
⑤ 1.5 万 円 ∼ 1.0 万 円
⑥ 1.0 万 円 以 下
⑦その他(
円)
1 3 , お 土 産 を 買 う と す る と , ど れ く ら い の 金 額 が 適 当 で す か 。( 1 つ 回 答 )
① 1,000 円 以 内
② 1,000 円 ∼ 2,000 円
③ 2,000 円 ∼ 3,000 円
④ 特に制限はない
14,北薩地域では都市との交流を進めるために,市町村等が次のような施設を運営したり,ツアー
やイベントなどを行っています。次のうち関心のあるものはどれですか。
(複数回答可)
①農林水産物直売所
②市町村営の宿泊施設
③郷土料理が食べられる
交流施設
レストラン
④貸し農園・観光農園
⑤ふるさと宅配便
⑥棚田や森林の保全など
山菜採りなど
直送販売
⑦山村留学
⑧伝統芸能・祭りなど
⑨そば打ち・わら細工
みその手作り体験等
⑩音楽祭や
⑪伝統行事や郷土芸能を
⑫果樹・農産物,森のオ
スポーツイベント
中心としたツアー
ーナ制度
⑬その他
(
)
裏面につづく
- 63 -
鹿児島市の人々
1 5 , 北 薩 地 域 に , 何 が あ れ ば 何 度 も 行 き た く な り ま す か 。( 複 数 回 答 可 )
①魅力的な施設
②魅力的な体験メニュ−
③低料金な宿泊施設
④おいしい食べ物料理
⑤新鮮な農林水産物
⑥緊急時の医療体制
⑦北薩地域までの道路整備
⑧利用しやすい交通機関
⑨ そ の 他(
)
16,北薩地域での,「ふる里体験ツアー」等の企画に参加するとしたら,主催者・地元などに対して要
望 す る こ と は 何 で す か 。( 複 数 回 答 可 )
①イベントの内容がよく
②その地域独特のもの
③集合・解散は,人が集ま
わかる情報が欲しい
で,中味を充実して欲し
りやすい都市周辺にして欲
い
しい
④集合・解散は,現地に
⑤地元の人々との交流時
⑥地元の食材を使った郷土
して欲しい
間を長くとって欲しい
料理や家庭料理を食べたい
⑦お祭りや地元のイベン
⑧現地を案内してくれる
⑨体験コースを選択できる
トなどの行事と併せて日
ガイドの説明内容を充実
ようにして欲しい
程を設定して欲しい
して欲しい
⑩団体行動ばかりでなく
⑪ツアー参加者同士の交
⑫ その他
自由時間も折り込んで欲
流時間を多くして欲しい
(
)
しい
17,あなたが,北薩地域で知っている観光地,特産品,名所・旧跡,達人など何でも教えてください。
18,自由意見 (北薩地域の活性化のために何が必要だと思いますか。教えてください。
)
☆
ご協力
大変ありがとうございました。
- 64 -
北薩地域の人々
農山漁村体験交流(グリーン・ツーリズム)に関するアンケート調査
農山漁村体験(グリーン・ツーリズム)をご存じですか?
農山漁村体験(以下「グリーン・ツーリズム」という)とは,農山漁村において農林畜水産体験,
自然,文化,人々との交流を楽しむ余暇活動のことです。
グリーン・ツーリズムは,名所・旧跡を訪ねてまわる観光旅行とは違います。基本的には家族や仲
良しグループといった方々が,一ヶ所に滞在し,自然にふれたり農作業などその地域での体験を楽しん
だりしながら,ゆっくりと楽しむというものです。
グリーン・ツーリズムをすすめることによって次のような効果が期待されます。
①
②
③
④
交流を通じて農山漁家や地元に新たな所得がもたらされる。
農山漁村に住む人々の視野が広がるとともに,地域の良さが見直すことにつながる。
都市の人々に農林業や漁業の大切さ,魅力を理解してもらえる。
グリーン・ツーリズムに関係するさまざまな分野で,婦人や高齢者などの活躍の場が広がる。
この調査は、皆様方が住んでいる北薩地域(川薩地域・出水地域・伊佐地域・姶良北部地域)が、
活き活きとした地域になるために何が必要か、都市と農村の交流についてどのように考えている
かをお聞きするものです。
御多忙のところ大変恐縮でありますが、ご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
鹿児島県北薩地域とは,
川薩地域:川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町
出水地域:出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町
伊佐地域:大口市,菱刈町
姶良地域:横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町
の4市17町です。
(財)九州地域産業活性化センター
福岡市中央区渡辺通り5丁目14番12号
TEL 092−713−6735
(問い合わせ先)
社団法人 鹿児島県農業・農村振興協会
農業コンサルタント部
(担当:五反田・本地川)
鹿児島市鴨池新町10番1号 県庁2階
TEL 099―213−7222
FAX 099−213−7229
- 65 -
北薩地域の人々
あなた自身についてお聞きします。
(このアンケートに答えている人)
1,あなたのお住まいの市町村名はどこですか。
川内市
樋脇町
入来町
鶴田町
薩摩町
祁答院町
野田町
高尾野町
東町
菱刈町
横川町
栗野町
霧島町
2,性別は?
①男性
②女性
3,年齢は?
①10代
②20代
③30代
⑤50代
⑥60代
⑦70代以上
4,職業(兼業の場合は複数回答で可)
① 農 業 (専 業 ) ② 農 業( 兼 業 ) ③ 林 業( 専 業 )
⑥ 漁 業( 兼 業 ) ⑦ 公 務 員
⑧自営業
⑪学生
⑫専業主婦
⑬その他 (
5,世帯員数は何人ですか?
1人
2人
3人
6人
7人
8人
東郷町
出水市
長島町
吉松町
宮之城町
阿久根市
大口市
牧園町
④40代
④ 林 業( 兼 業 )
⑨会社員
4人
9人
⑤漁業(専業)
⑩ パート・ アルバイト
)
5人
10人以上
1,農山漁村での暮らしについて
( 1 ) あ な た は , 今 住 ん で い る 地 域 を , 日 頃 ど の よ う に 感 じ て い ま す か 。( 複 数 回 答 可 )
①豊かな自然がたくさんある
②食べ物が豊富でおいしい
③のんびりしている
④静かで落ち着いている
⑤人と人のつき合いが深い
⑥何にもないところ
⑦収入が少なく貧しい
⑧活気がない
⑨生活に不便である
⑩農地が荒れて将来が心配
⑪その他(
)
(2)あなたは,自分の住む地域に外から人が訪れることをどう思いますか。
(1つ回答)
①少しでも多くの人に
②田舎の良さを理解で
③あまり来て欲しくない
来て欲しい
きる人だけ来て欲しい
④絶対に来て欲しくない
⑤わからない
⑥ そ の 他(
)
(3)一般的に,都市住民と農山漁村住民との交流のことを「グリーン・ツーリズム」と呼んでいます。
あ な た は ,「 グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム 」 と い う こ と ば を 聞 い た こ と が あ り ま す か 。
①ある
②初めて聞いた
(4)都市住民との交流,いわゆる「グリーン・ツーリズム」ではいろいろなことが出来ます。
あなたの地域ではどのような交流活動が出来ると思いますか。
ア 食べてもらうとしたら
(複数回答可)
①農林水産物直売
②農産・水産加工品
③農山漁家レス
④通信販売を利
所を利用してもら
づくりに参加しても
トランを紹介
用してもらう
う
らう
- 66 -
北薩地域の人々
イ
体験してもらうとしたらどんなものがありますか。
(複数回答可)
①田植え・稲刈り
②茶摘み
③摘果・袋かけ
④果物の収穫
⑤野菜収穫
⑥山菜収穫
⑦魚釣り・川遊び
⑧炭焼き
⑨木工
⑩竹細工
⑪そば打ち
⑫郷土料理作り
⑬やさい作り
⑭果樹つくり
⑮米づくり
⑯牛の管理
ウ
泊まってもらうとしたらどのような施設がありますか
①農山漁家
②公民館を利用
③空き家を貸別
(自分の家)を開放
荘として提供
エ
(1つ回答)
④近くの旅館を
紹介
あなたの地域に,家族4人で1泊2日で,宿泊をさせるとした場合,交通費・宿泊費・食事代・
体験参加費(材料代・入園料を含む)等の総額がいくら位の金額であれば受け入れやすいですか。
(1つ回答)
①特に制限はない
② 3.0 万 円 ∼ 2.5 万 円
③ 2.5 万 円 ∼ 2.0 万 円
④ 2.0 万 円 ∼ 1.5 万 円
⑤ 1.5 万 円 ∼ 1.0 万 円
⑥ 1.0 万 円 以 下
⑦ そ の 他(
円)
(5)あなたの地域で,都会の人に自慢できることを教えてください。
1,連れて行きたい場所 (景観が良い,おいしい物が買える,体がいやされる場所で
あ る , な ど , 具 体 的 に 書 い て く だ さ い 。)
2,お勧めしたい料理や (郷土料理,お菓子,お酒,山・海・川の幸,水等について
食べ物など
教 え て く だ さ い 。)
3,お勧めしたい遊びや (農・林・漁業の体験,川遊び,竹工芸や農林水産加工,ほ
活動
たる観察など)
4,お勧めしたい人
(郷土の歴史に詳しい人,木工や陶芸の名人など,地域で有
名 な 人 の 名 前 を 書 い て く だ さ い 。)
裏面につづく
- 67 -
北薩地域の人々
(6)あなたが,都市住民との交流に参加しようとする場合,どのようなことが課題だと思いますか。
(複数回答可)
①人手不足
②接客のしかたが
③都市住民が何を
④経営のノウハ
わからない
求めているかわか
ウがわからない
らない
⑤宣伝のしかた
⑥施設整備のための
⑦交通の便が悪い
⑧道幅がせまく
がわからない
費用負担が大きい
(バス便が少ない)
通りにくい
⑨法規制が厳し
⑩地域の理解が得
⑪特にない
⑫その他
い
られない
(
)
(7)都市住民と農山漁村地区住民との間で,交流活動が盛んになってきていますが,あなたは農家民宿
について関心がありますか。 (1つ回答)
①興味があり,や
②興味はあるが
③興味はない
④その他
ってみたいと思う
出来ない
(
)
(8)あなたが都市住民との交流(グリーン・ツーリズム)に参加しようとした場合,これを成功させ
るために行政等に希望したいことは何ですか。
(複数回答可)
①公民館の活用
②ユニークな交
③経営ノウハウ
④先進地の情報提
流施設の建設
に関する講習
供
⑤新しい販売ルー
⑥都市住民に対
⑦関連法案の規
⑧いろいろな講習
トの開拓
するPR活動
制緩和
・研修会の開催
⑨広域的な推進団
⑩アンテナショ
⑪新たなイベン
⑫ホームページの
体の組織化
ップの開設
トの開催
充実
⑬その他
(
)
(9)あなたの地域(北薩地域)で,都市農村交流事業をすることによって,地域はどうなると思います
か。
(複数回答可)
①都市から多くの
②さまざまな商売
③交流を契機と
④お年寄りの生
人が来て地域が活
が出来,所得が得
して地域に移住
きがいが出来る
気づく
られる
する人が増える
⑤地域の歴史・文
⑥都市農村交流活
⑦奉仕活動が多
⑧多くの人が来
化に誇りが持てる
動は一部の人だけ
くなる
て,風紀が乱れ
である
る
⑨農林業や漁業が
⑩大した影響はな
⑪わからない
⑫その他
衰退してしまう
い
(
)
(10)北薩地域でのグリーン・ツーリズム事業について,自由にご意見や提案を書いてください。
☆ご協力
大変ありがとうございました。
- 68 -
拠点施設利用者用
農山漁村体験交流(グリーン・ツーリズム)に関するアンケート調査
農山漁村体験(グリーン・ツーリズム)をご存じですか?
農山漁村体験(以下「グリーン・ツーリズム」という)とは,農山漁村において農林畜水産体験,
自然,文化,人々との交流を楽しむ余暇活動のことです。
グリーン・ツーリズムは,名所・旧跡を訪ねてまわる観光旅行とは違います。基本的には家族や仲
良しグループといった方々が,一ヶ所に滞在し,自然にふれたり農作業などその地域での体験を楽しん
だりしながら,ゆっくりと楽しむというものです。
グリーン・ツーリズムをすすめることによって次のような効果が期待されます。
①
②
③
④
交流を通じて農山漁家や地元に新たな所得がもたらされる。
農山漁村に住む人々の視野が広がるとともに,地域の良さが見直すことにつながる。
都市の人々に農林業や漁業の大切さ,魅力を理解してもらえる。
グリーン・ツーリズムに関係するさまざまな分野で,婦人や高齢者などの活躍の場が広がる。
この調査は,鹿児島県北薩地域(下の地図を参照してください)が,活き活きとした地域になる
ために何が必要か,都市と農山漁村の交流についてどのように考えているかをお聞きするものです。
ご多忙のところ大変恐縮ですが,ご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
鹿児島県北薩地域とは,
川薩地域:川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町
出水地域:出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町
伊佐地域:大口市,菱刈町
姶良地域:横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町
の4市17町です。
(財)九州地域産業活性化センター
福岡市中央区渡辺通り5丁目14番12号
TEL 092−713−6735
(問い合わせ先)
(社)鹿児島県農業・農村振興協会
農業コンサルタント部
鹿児島市鴨池新町10番1号 県庁2階
TEL 099−213−7222
- 69 -
拠点施設利用者用
【回答は,当てはまる番号の左側に○を,その他欄は具体的に記入してください。
】
あ な た 自 身 に つ い て お 聞 き し ま す 。( こ の ア ン ケ ー ト に 答 え て い る 人 )
1,年齢
① 10 代
② 20 代
③ 30 代
④ 40 代
⑤ 50 代
⑥ 60 代
⑦ 70 代 以 上
2,性別
①男性
②女性
3,あなたのお住まいの市町村名はどこですか。
川内市
樋脇町
入来町
鶴田町
薩摩町
祁答院町
野田町
高尾野町
東町
菱刈町
横川町
栗野町
霧島町
鹿児島市
日置郡
そ の 他(
)
東郷町
出水市
長島町
吉松町
肝属郡
1,今回の訪問はどなたといらっしゃいましたか(1つ回答)
①家族〔子供連れ〕
②夫婦
③友人,知人
⑤ひとり
⑥団体
⑦その他(
2,こちらまでの交通手段は何ですか
①自家用車
②バス
⑤タクシー
⑥その他(
③鉄道
④恋人
)
④レンタカー
)
3,ご訪問の目的は何ですか (複数回答可)
①自然を楽しむ
②食べ物を楽しむ
⑤のんびり過ごす
⑥人とふれあう
③買い物を楽しむ
⑦景観を楽しむ
⑨その他 (
4,ご訪問のきっかけは何ですか (複数回答可)
①友人,知人から聞いて
②家族から聞いて
⑤雑誌
⑥新聞
⑨案内パンフレット
⑩その他
(
5,ご訪問は何度目ですか (1つ回答)
①はじめて
②2回目
宮之城町
阿久根市
大口市
牧園町
曽於郡
③通りがかり
⑦テレビ
③3回目以上
6, 再度訪問したいと思いますか
(1つ回答)
①思う
②思わない
③分からない
7,今日はどこから出発しましたか。
出発地点名
- 70 -
④新しい発見を求める
⑧他の用件で来た
ついで
)
④インターネット
⑧ラジオ
)
拠点施設利用者用
8,ここに来られるまでに,どこに寄って来られましたか。
寄って
こられた所
9,これからどちらへ行かれますか。
これから
行かれる所
10,この施設の他に,あなたがよく利用する施設名を教えてください。
11,当施設を訪問されて満足された点,不満足だった点は何ですか
① 満足した点
②
不満だった点
12,当施設をご訪問されて改善したほうが良いと感じたことがあれば書いてください
13,今回の一連のご訪問で最も楽しみにしている施設(訪問先)はどこですか
14, この地域で,ゆっくり過ごせる宿泊施設があれば宿泊されますか
①する
②しない
③わからない
(1つ回答)
15, グリーン・ツーリズムに関係する次のことで興味あるのはどれですか
(○は5個以内でお願いします)
①自然探索
②歴史探訪
③川釣り・川遊び
⑤天体観測
⑥田植え,収穫
⑦果物摘み
⑨棚田石積み
⑩炭焼き
⑪木工体験
⑬陶芸
⑭そば打ち
⑮自然体験
⑰山村留学
⑱農業ボランティア
⑲農園オーナー
21
22
23
○キャンプ
○別荘
○いなか暮らし
☆ ご協力 大変ありがとうございました。
- 71 -
④登山
⑧茶摘み
⑫竹細工
⑯学習
⑳市民農園
24
○農家民宿
市町村担当部局用
北薩地域のグリーン・ツーリズムに関するアンケート調査
記入上の注意
この調査は,国の依頼を受けて(社)鹿児島県農業・農村振興協会が,グリーン・ツーリズム
(農山漁村滞在型旅行)に関することをお伺いするものです。この調査結果を踏まえて北薩地域の
活性化方策を提言していこうとするものです。
回答は番号に○をつけていただきますが,いくつでもなどの指示に従って下さい。
また,その他については,できるだけ具体的に記入して下さい。
報告は平成16年9月15日までに報告してください。
アンケートの記入について不明な点がありましたら,下記までお問合せ下さい。
(問い合わせ先)
財団法人 九州地域産業活性化センター
社団法人 鹿児島県農業・農村振興協会
農業コンサルタント部
福岡市中央区渡辺通り5丁目14番12号
(担当:五反田・本地川)
TEL 092−713−6735
鹿児島市鴨池新町10番1号 県庁2階
TEL 099−213−7222
FAX 099−213−7229
1.は じ め に , 貴 市 町 の 事 に つ い て 伺 い ま す 。
市町名
これまで,グリーン・ツーリズ
ある
ない(今後作成予定
年度)
ム振興計画を作成したことがあ
りますか
昨年度の年間総生産額と
総生産額
観光レジャー関連産業の生産額 観光・レジャー関連生産額
昨年度の年間観光・レジャー客 日帰り客
人( 増 加 傾 向 ・ 現 状 維 持 ・ 減 少 傾 向 )
数 と そ の 傾 向( ○ を し て 下 さ い ) 宿 泊 客
人( 増 加 傾 向 ・ 現 状 維 持 ・ 減 少 傾 向 )
2.都 市 や 都 市 生 活 者 と の 交 流 の 現 状 3.貴 市 町 村 に あ る 宿 泊 施 設 の 現 状
問 1 交 流 の 実 態 1.し て い る 2.計 画 中 3.し て い な い
(1と 答 え た 方 は 問 2へ , 他 は 問 5へ )
問 2 交 流 の 形 態 1.市 町 村 と 姉 妹 提 携
市町村名
と 相 手 先 ( い く 2.そ れ 以 外 の 交 流
相手先名
つでも)
問 3 交 流 の 内 容 1.相 互 訪 問 3.宅 配 便 (産 直 )契 約 5.農 山 漁 村 体 験 7.スポーツ・ 文 化 交 流
( い く つ で も ) 2.イベント参 加 4 . 農 畜 林 水 産 物 販 売 6.山 村 留 学
8.そ の 他 (
)
(含 青 空 市 場 )
問 4 行 政 と し て a.経 済 的 効 果
感 じ て い る 1.地 域 特 産 物 等 の 販 路 拡 大 3.観 光 の 通 年 化 5.雇 用 機 会 の 増 大
交 流 の 意 義 2.観 光 客 等 の 誘 致 4.企 業 等 か ら の 資 本 投 資 6.そ の 他 (
)
( そ れ ぞ れ 2 つ ま b.社 会 的 効 果
で)
1.文 化 ・ 人 の 交 流
3.人 材 の 確 保
5.郷 土 意 識 の 向 上
2.知 名 度 の 向 上
4.都 市 生 活 者 の 定 住 化 6.そ の 他 (
)
- 72 -
市町村担当部局用
問5
宿泊施設の状況
(あ る も の に ○
をつけ,数を記
入)
種
別
1.ホ テ ル
2.旅 館
3.ペ ン シ ョ ン
4.民 宿
5.国 民 宿 舎
6.ユ ー ス ホ テ ル
7.国 民 保 養 セ ン タ ー
8.自 然 休 養 村 等 補 助 事 業 の 研 修 ・ 宿 泊 施 設
9.バ ン ガ ロ ー
10.そ の 他 (
)
合
計
4.情 報 発 信 の 現 状
問6 都市に向けて発
信 し た い 情 報
(いくつでも)
問7 情報発信のため
に使う媒体
(い く つ で も )
軒
数
軒
軒
軒
軒
軒
軒
軒
軒
軒
軒
軒
収容人数
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
人
1.自 然 景 観
4.ふ る さ と 産 品( 特 産 品 ) 7.名 所 ・ 旧 跡
2.農 林 漁 業 体 験 の 案 内 5.温 泉 ・ ク ア ハ ウ ス
8.そ の 他
3.イ ベ ン ト
6.伝 統 文 化 ・ 文 化 施 設 (
)
1.新 聞 ・ 雑 誌 (記 者 クラブ) 4.D M
7.ふ る さ と 情 報 センター
2.地 方 自 治 体 等 の 広 報 5.ア ン テ ナ シ ョ ッ プ 8.地 方 活 性 化 センター
3.テ レ ビ ・ ラ ジ オ
6.都 会 の 広 報 事 務 所 9.そ の 他 (
)
5.今 後 の 観 光 ・ レ ジ ャ ー に 対 す る 投 資 の 基 本 的 な 方 向
問 8 観 光 投 資 の 基 本 1.今 よ り 積 極 的 に 大 規 模 投 資 を す る
的な方向
2.現 状 維 持 を 基 本 に 追 加 投 資 を す る
(1つ だ け )
3.自 然 環 境 ・ 農 村 と 調 和 の と れ た 投 資 を す る
4.投 資 を 抑 制 す る
5.今 後 投 資 を し な い
6.グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム へ の 取 組 み 意 向
問9
グ リ ー ン ・ ツ ー 1.是 非 と も 取 組 み た い
問 10以 降 す べ て お 答 え 下 さ い
リ ズ ム へ の 取 組 2.で き れ ば 取 組 み た い
み意向
3.取 り 組 み た い と は 思 わ な い 問 17,18,19の み お 答 え 下 さ い 。
4.わ か ら な い
問 10 グ リ ー ン ・ ツ ー 1.観 光 農 林 漁 業 の 組 織 化 等
2.イ ン ス ト ラ ク タ ー の 養 成
リ ズ ム 推 進 の 際 3.環 境 衛 生 面 の 指 導 研 修
4.企 画 コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 育 成
の 運 営 面 で の 課 5.接 客 の マ ニ ュ ア ル 等 の 整 備 6.そ の 他 (
)
題 (3つ ま で )
7.グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム 推 進 の た め の 組 織 ・ 関 連 施 設 整 備 ・ サ ー ビ ス
問 11 観 光 関 係 団 体 1.法 人 の 団 体 が あ る
名称
の 性 格 と 名 称 2.法 人 以 外 の 任 意 団 体 が あ る 名 称
(い く つ で も ) 3.第 三 セ ク タ ー が あ る
名称
4.い ず れ も な い
- 73 -
市町村担当部局用
問 12 民 宿 ・ 公 的 宿 1.市 町 村 の 民 宿 や 公 的 宿 泊 施 設 に よ る 組 織 ・ 団 体 が あ る → そ の 名 称
泊施設等によ
る 組 織 ・ 団 体 2.そ の よ う な 組 織 ・ 団 体 が で き る 見 込 み が あ る
の 有 無 と 情 報 3.そ の よ う な 組 織 ・ 団 体 が で き る 見 込 み は な い
4.わ か ら な い
今 後 , 整 備 1.交 流 施 設 (総 合 案 内 ・ イベント。 オリエンテーションの た め の ) 2.道 路
を 急 ぐ 公 共 3.下 水 道 処 理 施 設 4.体 験 用 圃 場 整 備 5.農 林 畜 水 産 物 等 販 売 施 設
的施設
6.公 園 ・ 広 場 7.そ の 他 (
)
(3つ ま で )
今 後 の 宿 泊 1.収 容 能 力 も 整 備 水 準 も 十 分 3.収 容 能 力 の 増 大 が 必 要
施 設 整 備 に 2 . 収 容 能 力 は あ る が , バ ス ・ 4.そ の 他 (
)
ついての考
トイレ等の改善が必要
(3と 答 え た 方 は 問 15へ )
え方
今 後 , 重 点 a.民 間 の 宿 泊 施 設 で は ,
的 に 整 備 し 1.ホ テ ル 2.旅 館 3.民 宿 4.ペ ン シ ョ ン 5.そ の 他 (
)
た い 宿 泊 施 b.公 営 の 宿 泊 施 設 で は ,
設 ( a , b そ れ 1.国 民 宿 舎 2.ユ ー ス ホ テ ル 3.国 民 保 養 セ ン タ ー 4.農 林 漁 業 体
ぞ れ 1 つ づ 験 実 習 館 等 の 補 助 事 業 の 研 修 宿 泊 施 設 5.そ の 他 (
)
つ)
宿 泊 施 設 が a.民 宿 で は ,
直 面 し て い 1.利 用 客 の 季 節 変 動 が 大 き い 5.バス・ トイレ等 環 境 ・ 衛 生 面 の 不 備
る課題
2. 接 客 ・ 食 事 等 の サー ヒ ゙ スが 不 十 6.施 設 の 建 築 ・ 運 営 費 等 の 資 金 不 足
(そ れ ぞ れ 3 分
7.人 手 不 足
つまで)
3.サービスの 基 本 的 知 識 が 不 足
8.採 算 が 合 わ な い
4.農 繁 期 と シーズンが 重 複 す る
9.そ の 他 (
)
b.公 営 の 宿 泊 施 設 で は ,
1.利 用 客 の 季 節 変 動 が 大 き い 5 . バ ス ・ ト イ レ 等 環 境 ・ 衛 生 面 の 不
2. 接 客 ・ 食 事 等 の サー ヒ ゙ スが 不 十 備
分
6.施 設 の 建 築 ・ 運 営 費 等 の 資 金 不 足
3.サービスの 基 本 的 知 識 が 不 足
7.人 手 不 足
4.農 繁 期 と シーズンが 重 複 す る
8.採 算 が 合 わ な い 9.そ の 他 (
)
一元化の状況
問 13
問 14
問 15
問 16
8.グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム 関 連 の 先 進 的 な 動 き
問 17 グ リ ー ン ・ 1.農 山 漁 村 の 自 然 の 景 観 , 伝 統 文 化 等 を 活 用 し て 比 較 的 長 期 間 農 山 漁
ツーリズム 村滞在を可能としている事例がある→その名称と企画の特徴)
を推進する
上 で 参 考 と 2.そ の よ う な 事 例 は な い
なる先進的
な事例
問 18 ふ る さ と 体 1.い わ ゆ る ふ る さ と 名 人 (そ ば 打 ち 名 人 ・ 木 工 名 人 ・ 釣 り 名 人 等 の )
験インスト やこれに類するインストラクター制度がある
ラ ク タ ー 制 ( 1を 答 え た 方 は 問 20-1へ )
度の有無
2.そ の よ う な 制 度 を 検 討 中
3.そ の よ う な 制 度 は な い
- 74 -
市町村担当部局用
問 18 ふ る さ と 体
験インスト
ラクター制
度の有無
問 19 自 然 景 観 保
全のための
条例・協定
でグリーン
・ツーリズ
ムを推進す
る上で参考
となるもの
< 問 20-1> そ の 分 野 と イ ン ス ト ラ ク タ ー の 名 称 ・ 登 録 人 数
分野
名称
登録人数
1.農 業 ・ 農 産 物 加 工
人
2.林 業 ・ 林 産 物 加 工
人
3.水 産 ・ 水 産 物 加 工
人
4.特 産 物 生 産 加 工
人
5.生 活 ・ 文 化 ・ 歴 史
人
6.伝 統 工 芸
人
7.野 外 体 験 ・ 遊 び
人
8.動 植 物 の 生 態
人
9.郷 土 料 理
人
10.そ の 他
人
1.立 木 保 存 ・ 町 並 み 保 存 ・ 湖 周 辺 美 化 な ど , ふ る さ と の 自 然 ・ 景 観 を
適 切 に 保 全 す る た め の 条 例 ・ 協 定 。 申 し 合 わ せ な ど が あ る (1を 答 え た
方は具体的な名称をお書き下さい)
2.そ の よ う な 条 例 等 を 検 討 中
3.そ の よ う な 条 例 等 は な い
<具体的な名称>
9.今 後 , グ リ ー ン ・ ツ ー リ ズ ム に 取 り 組 む 場 合 の イ メ ー ジ
問 20 今 後 貴 市 町 村 で 1.
グ リー ン ・ ツー リ ス ゙ ム を
推 進 す る 場 合 2.
に,核としたい
構 想 (自 由 に , 3 3.
つまで)
10.都 市 側 へ の 要 望
問 21 都 市 か ら の 訪 問 者
に受入れ側として
最も望みたいこと
(具体的に)
問 22 町 単 位 で な く 、 広
域的な都市・農山
漁村交流を推進す
るために、どのよ
うなことが重要だ
と思いますか。
☆ご協力,大変ありがとうございました。
- 75 -
総合交流施設
農山漁村体験交流(グリーン・ツーリズム)に関するアンケート調査
農山漁村体験(グリーン・ツーリズム)をご存じですか?
農山漁村体験(以下「グリーン・ツーリズム」という)とは,農山漁村において農林畜水産体験,
自然,文化,人々との交流を楽しむ余暇活動のことです。
グリーン・ツーリズムは,名所・旧跡を訪ねてまわる観光旅行とは違います。基本的には家族や仲
良しグループといった方々が,一ヶ所に滞在し,自然にふれたり農作業などその地域での体験を楽しん
だりしながら,ゆっくりと楽しむというものです。
グリーン・ツーリズムをすすめることによって次のような効果が期待されます。
①
②
③
④
交流を通じて農山漁家や地元に新たな所得がもたらされる。
農山漁村に住む人々の視野が広がるとともに,地域の良さが見直すことにつながる。
都市の人々に農林業や漁業の大切さ,魅力を理解してもらえる。
グリーン・ツーリズムに関係するさまざまな分野で,婦人や高齢者などの活躍の場が広がる。
この調査は,鹿児島県北薩地域(下の地図を参照してください)が,活き活きとした地域になる
ために何が必要か,都市と農山漁村の交流についてどのように考えているかをお聞きするものです。
ご多忙のところ大変恐縮ですが,ご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
鹿児島県北薩地域とは,
川薩地域:川内市,樋脇町,入来町,東郷町,宮之城町,鶴田町,薩摩町,祁答院町
出水地域:出水市,阿久根市,野田町,高尾野町,東町,長島町
伊佐地域:大口市,菱刈町
姶良地域:横川町,栗野町,吉松町,牧園町,霧島町
の4市17町です。
(財)九州地域産業活性化センター
福岡市中央区渡辺通り5丁目14番12号
TEL 092−713−6735
(問い合わせ先)
(社)鹿児島県農業・農村振興協会
農業コンサルタント部
鹿児島市鴨池新町10番1号 県庁2階
TEL 099−213−7222
【 回 答 は 、 当 て は ま る 番 号 の 左 側 に ○ を 、 そ の 他 欄 は 具 体 的 に 記 入 し て く だ さ い 。】
施設名
所在地
- 76 -
総合交流施設
1,農村交流施設の建設は何の事業で造られましたか。
2,施設は宿泊できますか
ア,できる
↓
収容人数は
イ,できない
人
3,運営形態はどうなっていますか
ア,個人
イ,グループ
オ,第三セクター
カ,地区及び集落
ウ,法人が経営
キ,その他(
4,施設はどのような機能を持っていますか。
(複数回答可)
ア,農林水産物等の直売
イ,収穫や工芸体験
オ,レストラン
カ,宿泊
5,年間の利用者数は
ア,年間
イ,そのうち、宿泊者数
ウ,市民農園
キ,温泉
エ,農業協同組合
)
エ,観光農園
ク,その他
(
)
人
人
6,年間売上額はどれくらいですか
千円
7,雇用人数は何人ですか
ア,常勤人数
人
イ,臨時雇用人数
8,何かイベント的な催しをしていますか
ア,していない
イ,している
→ イベント名
その内容
9,町内にある、他の交流施設(直売所等)と連携をとっていますか。
ア,していない
イ,している
10,施設活用拡大のためにどのような広報活動をしていますか
11,施設運営上の課題は何かありますか
12,今後,この施設をグリーン・ツーリズムにどう活用していこうと思いますか
☆ご協力
大変ありがとうございました
- 77 -
人
北薩地域におけるグリーン・ツーリズム調査事業に関する
団体・組織等へのアンケート調査
(社)鹿児島県農業・農村振興協会では、北薩地域の活性化のために、都市住民を迎え
て農林水産業に関する体験交流を行う「いわゆるグリーン・ツーリズム」の推進による振
興方策を作成・検討中です。
今回、このような交流活動に関係する団体や組織の代表者の方々にご意見をお伺いし、
この振興方策に反映させたいと思いますので、ご多忙中恐縮ですがアンケートにご協力く
ださいますようお願いいたします。
団体・組織名
質
問
事
項
ご
(
)
意
見
や
ご
要
望
1,あなたは北薩地域に
1
都市住民が訪れることは良いことだ。
グリーン・ツーリズムを
2
都市住民が訪れても、農村は変わらない。
推進することをどう思わ
3
都市住民が訪れることは、迷惑だ。
れますか。
4
特にどうとも思わない。
(1つ選んでください)
順
2,農村地域の活性化の
1
農村住民の意識の醸成と理解の促進
ために、行政機関や関係
2
受け入れ施設や受け入れ組織の整備、充実
者はどのような対策が必
3
モデルルートや観光ルートの設定と開拓
要と思われますか。
4
行政や関係機関の連携や連絡協議会の設立
(重要な順に番号を)
5
農村の良さの積極的なPR活動
3,あなたや、あなたの
1
農家民宿などの受け入れ組織の整備
グループが都市住民との
2
興味ある人々と話合いをし研究会の設立
交流をすすめるとしたら
3
地域の美化運動や花いっぱい運動の展開
まず何から始めますか。
4
先進地の視察の実施による研修
(重要な順に番号を)
5
交流促進のため実践グループとの交換会
4,都市住民と農村の交
1
農村の豊かな自然景観
流によって何を発信した
2
農村の地域で採れた産物を使った郷土料理
いですか
3
農村の故郷特産品や工芸品の販売
4
地域の優れた資源や伝統文化等
5
豊かな温泉や交流施設等
(重要な順に番号を)
位
5,農村地域の活性化の
対策として何が一番大切
な事ですか。自由に意見
を述べてください。
〔箇条書きに〕
ご協力ありがとうございました。皆様の貴重なご意見をグリーン・ツーリズムの
推進に生かして参りたいと思います。ご活躍を祈念いたします。
- 78 -
参考文献
その1
食と観光戦略について【主要参考文献】作成:秋山邦裕
論文・資料の題目
備考・発表年月
◇21世紀の国土のグランドデザイン
国土審議会(国土交通省)
∼地域の自立の促進と美しい国土の創造∼
◇国家的課題としての観光
1998 年 3 月第5次全国総合開発計画
経日本経済調査協議会 2000 年 6 月
∼ 21 世紀の我が国における使命と役割を考え
る∼
◇ 21 世紀の我が国観光のあり方に関する提言
経済団体連合会 2000 年 10 月
∼新しい国づくりのために∼
◇新世紀の豊かな国土・地域・暮らしの創造
∼農山漁村地域申請への提言∼
建設省・次世紀地域づくり委員会
2000 年 12 月
◇グローバル観光戦略
国土交通省 2002 年 12 月
◇観光立国懇談会報告書
観光立国懇談会 2003 年 4 月
−住んでよし、訪れてよしの国づくり−
◇美しい国づくり政策大綱
国土交通省 2004 年 7 月
◇観光立国行動計画
観光立国関係閣僚会議 2000 年 7 月
◇『景観緑三法』の制定について
国土交通省 2004 年 7 月
◇「家族仕様」のたび文化を開く
長期家族旅行国民推進会議
∼長期家族旅行国民推進会議報告書∼
2004 年 6 月
◇観光白書
国土交通省 各年版・特に 2002 年以降
◇自然と遊ぼう∼グリーン・ツーリズムガイドブック∼
プランニング秀巧社 2001 年
九州GTガイド委員会
◇田舎でよか余暇
南日本新聞社 2002 年
∼かごしまグリーン・ツーリズムガイド∼
資料提供:振興協会
◇グリーンホリデーの時代
岩波書店 2002 年
佐藤誠
◇廃校に暮らす
南方新報 2003 年
北島淳朗・みゆき
∼森の中のスローライフ∼
◇かごしま新観光戦略21
鹿児島県商工観光労働部 2003 年
◇新しい観光・集客戦略:九州経済白書
九州経済調査協会 2003 年
◇フードアイランド九州:九州経済白書
九州経済調査協会 2004 年
◇景観・環境形成のための国土利用のあり方に関 建設省建設政策研究センター
する研究∼独・英・仏・・伊∼
2000 年 6 月
◇ヨーロッパの田舎
新潮社
◇フランス田舎めぐり∼田園で過ごす癒しの旅の JTB
辻・森田・山田・鈴木
2001 年菊間潤吾監修
2002 年
大島順子
すすめ∼
◇トスカーナのおいしい旅∼イタリア田園の隠れ 中公文庫
2002 年
千厩ともえ
家に泊まる∼
◇これからの国土・定住地域圏づくり
鹿島出版社 2002 年
∼都市と農業の共生空間をめざして∼
都市農村共生空間研究会
◇ウオーキング大国イギリス∼フットパスを歩き 明石書店 2002 年
ながら自然を楽しむ∼
- 79 -
平松鉱
論文・資料の題目
備考・発表年月
◇スローフードな人生!
新潮文庫 2003 年
島村菜津
∼イタリアの食卓から始まる∼
◇田園イタリアへ!∼アグリツーリズモの旅∼
NTT出版 2003 年
◇自然と田舎に親しむグリーン・ツーリズム体験 大村書房 2003 年
の宿
篠
利幸
交流活性化機構編
∼全国版∼
◇国際観光学を学ぶ人のために
世界思想社 2003 年
堀川・石井・前
田編
◇日本の風景を殺したのは誰だ?
彩流社 2004 年
船瀬俊介
◇魅せる農村景観∼デザイン手法と観光活用への ぎょうせい 2004 年
ヒント∼
編集・日本交通公社
◇花摘む人∼ヴィラデストワイナリーができるま 新潮社 2004 年
玉村豊男
で∼
◇外国人観光に係る統計情報のあり方に関する研 国土交通省政策研究所 2004 年 11 月
究報告書
- 80 -
参考文献
その2
(社)鹿児島県農業・農村振興協会
文献名
備考・発刊年月
◇地域ぐるみグリーン・ツーリズム運営の手引き 農分協(財)都市農山漁村交流活性
∼都市と農山漁村の共生・対流∼
◇日本的グリーン・ツーリズムのすすめ
化機構
2002 年 11 月
農分協
現代農業 2000 年
∼農のある余暇∼
◇グリーン・ツーリズム実践の社会学
丸善株式会社平成 16 年 2 月
青木辰司
◇農林漁家民宿開業の手引き
著
(財)都市農山漁村交流活性化機構
平成 16 年 12 月
◇鹿児島県観光事情
平成 14 年 4 月
◇田舎でよか余暇
南日本新聞社 2002 年
◇観光白書
平成 16 年度鹿児島県商工観光労働部
◇鹿児島県観光事情
〃
◇21世紀新鹿児島総合計画(第二期実施計画) 鹿児島県
◇鹿児島県統計年鑑
平成5年・14年
〃
◇県民経済計算年報
〃
◇鹿児島県産業マップ
〃
◇市町村民所得推計報告書
昭和60・62年
◇躍動する北薩摩の魅力
◇鹿児島県市町村要覧
◇九州経済白書
◇国勢調査
〃
平成6・13年
〃
1997 年
◇道路交通情勢調査
〃
〃
平成11年
〃
昭和55、平成2・12年
〃
◇市町村別年次別人口及び世帯数の推移
〃
∼昭和10年以降∼
〃
◇鹿児島県国指定・県指定文化財マップ
〃
∼平成11・12年∼
〃
◇鹿児島文化財辞典
〃
◇鹿児島県の農林業
昭和55・平成2・12年 〃
◇鹿児島県の農業
1985 年
〃
- 81 -
目
Ⅰ
次
法律関係
1.農林漁家民宿開設に当たっての関連法律 ………………………………………………………1
1)農林漁家民宿の建設及びその活動に関係する法律の一覧 ……………………………………1
2)農林漁家民宿に関する主な関連法案等の要点 …………………………………………………2
3)農林漁家民宿に関する主な関連法案の概要 ……………………………………………………3
(参考)構造改善特区等に於ける農家民宿関係の規制緩和措置 ………………………………13
Ⅱ
アンケート調査結果 ……………………………………………………………………………14
1.わたしの町の自慢できるもの …………………………………………………………………14
2.福岡県民の自由意見 ……………………………………………………………………………36
3.鹿児島市民の自由意見(この項は本編に記載) ……………………………………………41
4.関係団体・組織の意見(この項は本編に記載) ……………………………………………41
5.北薩地域住民の自由意見 ………………………………………………………………………42
6.アンケート調査票 ………………………………………………………………………………59
※
参考文献 …………………………………………………………………………………………79
- 82 -
北薩地域を中心としたグリーンツーリズムの推進による農村の
活性化方策に関する調査報告書
平成 17 年 3 月発行
発
行:財団法人
九州地域産業活性化センター
〒810−0004
福岡市中央区渡辺通五丁目 14 番 12 号南天神ビル
TEL:092−713−6735
印
URL:http://www.kiac.or.jp
刷:城島印刷有限会社
〒810−0012
福岡市中央区白金 2−9−6
TEL:092−531−7102