電電 算算 - ja-aomori.or.jp

電電 算算
購買品の棚卸評価法
数量管理品=総平均法︵原価法︶に基づく低価法
三、数量管理品 総平均法による原
価法に基づく低価法
これまで、数量管理品については
﹁最終仕入原価法﹂を採用してきた
が、 シ ス テ ム 修 正 後 は、
﹁総平均法
︵原価法︶
﹂により算出した原価と時
価を比較し、時価が低い場合は時価
まで引き下げることとなる。
これを、
﹁総平均法による原価法に基づく低
価法﹂と呼ぶ。
こ こ で い う 時 価 は、﹁ 正 味 売 却 価
額﹂を用いることとされ、公正な市
場価格を指す。公正な市場価格が観
察できない場合は、期末前後での販
売実績に基づく価格や、契約で取り
決められた売価を用いる。
J Aの場合、破損、品質低下、長
期滞留品等を除いた通常価格で供給
可能な購買品については、時価まで
の引き下げという問題が生じる可能
性は相当少ないものと判断してい
る。
を 当 初 八 十 円 の 売 価 と し た が、
三十円値下げした場合の原価率
を計算してみると、
︶ =%
÷︵
● 原
価法
÷
● 低
価法
=%
に、分母へ値下げを反映
このよう
しない売価還元低価法では原価率が
低くなる結果、期末の繰越購買品額
も少なくなる。
システム対応としては、決算時に
① 原価法原価率により、帳簿原価
額と実地棚卸原価額との差額を減
耗費︵内訳科目設定︶として処理
する。
② さ
らに、①の原価法原価率によ
る実地棚卸原価額と、低価法によ
る実地棚卸原価額との差額を評価
損︵内訳科目設定︶として処理す
る。
値下分は、当該購買品についての
み評価損を計上することとなる。
80
繰越売価+期中受入売価+値上額
︵中央会経営対策部︶
繰越原価+期中受入原価
80
−
50 30
② 売価還元低価法(低価法原価率)
80
−値下額
40 40
繰越売価+期中受入売価+値上額
19
絆 2013.10
繰越原価+期中受入原価
売価管理品= 売価還元低価法
が、次期J Aグループ青森情報・電
算構想において、コンパスJ Aの導
入 を 検 討 し て お り、 現 行 ア ト ラ ス
︵J A 管 理・ 経 済 オ ン ラ イ ン シ ス テ
ム︶に多額のコスト投入は行わない
考 え か ら、 シ ス テ ム 修 正 は 行 わ な
かった。この間、青森県監査部は主
要品目について、新会計基準による
評価額をシミュレーションし、現行
評価額との間に重要な差額がないこ
とを確認し、財務諸表監査における
適正意見を表明してきた。
その後、平成二十四年十一月の本
会理事会において、コンパスJ A導
入は見送られ、現行アトラスをバー
ジョンアップして継続する4次構想
を決定した。
これと同時に、購買品の棚卸評価
方法を、数量管理品については﹁最
終仕入原価法﹂から﹁総平均法によ
る原価法に基づく低価法﹂へ、売価
管理品は﹁売価還元原価法﹂から﹁売
価還元低価法﹂へ変更するための準
備を開始した。
四、売価管理品 売価還元低価法
これまで、売価管理品については
売価還元原価法﹂を採用してきた
﹁
が、システム修正後は﹁売価還元低
価法﹂を採用することとなる。
﹁ 売 価 還 元 原 価 法 ﹂ と﹁ 売 価 還 元
低価法﹂による原価率を下段に記載
した計算式を見るとおり、
分母へ﹁値
下額﹂を反映するのが﹁原価法﹂で、
反映しないのが﹁低価法﹂である。
︵説例︶ 四十円で仕入れた購買品
① 売価還元原価法(原価法原価率)
一、はじめに
県内J Aの購買品の棚卸評価方法
は、ながらく原価法である﹁最終仕
入原価法﹂と﹁売価還元法﹂を採用
してきた。4次構想︵第四次J Aグ
ループ青森情報・電算構想︶の中で
は、低価法を基本としている会計基
準にシステムが準拠するよう平成
二十五年度中に対応する予定である
ことから、新会計基準によりアトラ
ス︵J A管理・経済オンラインシス
テム︶で採用する棚卸資産の評価方
法を紹介する。
二、これまでの経緯
企業会計基準委員会が、平成十八
年七月五日に、企業会計基準第九号
﹁棚卸資産の評価に関する会計基準﹂
︵ 以 下、﹁ 本 基 準 ﹂ と い う。︶ を 公 表
したことから、J Aの購買品の棚卸
評価方法も見直しを余儀なくされ
た。
この時点では、平成二十年四月一
日以降に開始する事業年度から新し
い会計基準への適用が求められた
◆ 原価率の計算式 ◆
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