建築都市形成理論と社会との関連について

建築学科
建築都市形成理論と社会との関連について
建築・都市がつくられる際のさまざまな理論がどのような思想的・社会的・
文化的・歴史的状況に影響されているかを探求しています。
■
研究概要
建築史・意匠を専門とし,その分野で学位を取
得しました。
学術研究としては,西洋近代建築史における重
要人物であるル・コルビュジエが創りあげた建築
理論の解釈を通して,その建築理論が,社会背景
としてある近代という時代特有の思想構造に確
固たる基礎をおいて形成されたことが考察され,
また本質的・古典的な建築思潮へと遡及するとい
うことが明確にされました。そこでは,建築的事
象としての論理構築を含んだ人間の制作行為か
らさまざまな状況──思想的,社会的(政策・経
済),文化的・歴史的状況──に影響されつつ建
造物が構築されていく過程が辿られ,それととも
に建築の本質的価値の一端が理解されました。
以来,建築・都市をつくり出す理論に対する興
味もさることながら実践的な活動へも興味の範
囲が拡がり,研究室では学生とともに新しい視点
でまちづくりや地域交流について考えています。
ての住民の交流促進計画,コミュニティーの再生
をめざした集まって住むための施設計画などの
テーマでゼミを行っており,また,特別研究を通
して都市環境における街路空間の雰囲気に関す
る研究が進められています。そこでは,さまざま
な人たちが生活する場所である地域が,施設とし
ての建築物によって息づいたり,交通路としての
街路構成によって愉しくなる,そのようなことが
どのような方法で可能となるかが探求されてい
ます。
地域・場所
施設・建築物
街路・交通
学生たちの若い力と発想の豊かさを借りなが
ら、今後も実践的なものづくり教育を通してまち
づくりや地域交流等を積極的に行っていきたい
と思っています。
村田一也(むらたかずや)
[email protected]
076-288-8189
【生年月】1973 年7月
【職名】講師
模型制作
【学位】博士(工学)
【学位論文名】ル・コルビュジエの建築像──近代的世界
認識に基づく古典的建築理論への遡及──
【学歴・職歴】石川工業高等専門学校建築学科卒業(1994
年)福井大学工学部環境設計工学科卒業(1996)福井大学
大学院工学研究科博士前期課程修了(1998)福井大学大学
院工学研究科博士後期課程修了(2002)石川工業高等専門
■まちづくり,地域交流
現在,研究室では卒業設計を通して,地域との
繋がりをもつ新しい学校のあり方,市街地におけ
る跡地利用計画,能登空港開港にあたって必要と
なるような施設計画,市町村合併に伴う地域性の
変化に対応するような施設計画,水産市場を通し
学校(2002)
【専門分野】建築史,意匠
【研究課題】近代・現代フランス建築思潮史研究,西洋古
典主義建築思潮におけるウィトルウィウス的原理への遡及
【キーワード】近代建築,現代建築,フランス,ル・コル
ビュジエ,Ch.-Ed. ジャンヌレ,ウィトルウィウス