「中国の歴代王朝と遊牧民というのは常に争ってきた仇敵である」 一般に、そのようなイメージが定着しているように思えます。確かに、長い歴史の中ではそのような時 もありましたが、協力し合ったことも実は多く、それどころか、遊牧民の血を引く人間が皇帝となり、漢 人がそれを支えたという王朝も数多くあったのです。 中国王朝としてたいへん有名な隋や唐の皇帝たちも、実は遊牧民の血を色濃く受け継いでいると言 えば、皆さんはどのように思われるでしょうか。しかし、それは中国にとっては決して負の歴史ではあり ません。中国は、遊牧民との共存によってその豊かな奥深い歴史を刻んできたと言えます。 講座では、秦の中国統一から唐王朝の時代までの中国の歴史を、遊牧民の視点から見ていくことに したいと思います。それは、これまで常識となっていた中国の歴史像へ疑問を投げかけ、正しい歴史 像をとらえなおすことでもあるのです。 10月から始まる5ヵ月講座です。 ◆講 師◆ 龍谷大学教授 村岡 倫 ◆受講日◆ 第2木曜日15:30~17:00 ◆受講料◆ 5ヵ月(5回)分 11,000円+税 ◆持ち物◆ 筆記用具 10月 8日 遊牧国家匈奴と漢王朝の誕生─項羽と劉邦と冒頓単于─ 11月12日 匈奴と漢の戦争と平和─武帝から王昭君まで─ 12月10日 『三国志』と遊牧民─匈奴による漢王朝の再興─ 1月14日 匈奴・鮮卑連合国家の展開─北魏から隋へ─ 2月11日 遊牧民の血を引く皇帝たち─新たな中国史を開いた唐王朝─
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