新しいフロンティアへ リテール金融の

企画・制作=日本経済新聞社クロスメディア営業局
リテール金融の 新しいフロンティアへ
金融リテール戦略
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広告特集
2O1O
講演
基調講演
依然として先行きに予断を許さない
世界の金融マーケット。厳しい状況下で、
意欲的な金融機関は、長期的な視点に
立ってリテール部門の再構築を推進し、
日本の金融の過去と未来
アジアの富裕層市場の成長性とビジネス機会
「国際化」に直面する3度目の変革期
リテール金融の新しいビジネスモデル
保守的なアジア富裕層に分散投資の機会を
現在のわが国は、明治維新以来3度目の大きな変革期に直
が芽生え始めている。日本経済新聞社
面している。1度目は明治維新から憲法発布までの
「近代化」
は、昨年12月16日にシンポジウム「金融
の時代。2 度目は敗戦後の「戦後復興」
「経済成長」の時代。
リテール戦略2010」を開催した。経営戦
それでは、3 度目の現在を象徴するキーワードは何か。
「国際
略はもちろん、競争力を高めるためのコ
化」はその有力候補といえる。
ンサルティング、金融商品・サービスな
わが国は長らくアジアで唯一の経済大国であったが、現
ど、日本とアジアのリテール金融を取り
在では中国などの新興国が台頭している。リテール戦略も、
巻く課題について、金融機関の経営者
こうした構造変化にどう対応すべきかが重要な課題である。
そして、内外市場の「現にそこにある需要」に対応するこ
や専門家が講演した。
とがリテール金融に課せられた大きな役割だ。
「国際化」や構造変化に対応し、国内のリテール資産を掘
厚生労働副大臣 前・内閣府副大臣(金融担当)参議院議員
大塚 耕平 氏
り起こすとともに、海外のリテール資産を国内に引き込む
ことが求められる。
2008 年の金融危機を契機に富裕層の資産価値
資対象は自国や隣接地域に偏っている傾向が強い。
は目減りし、世界のウェルスマネジメント・サー
これはまだアジアの富裕層が高品質のウェルスマ
ビス(富裕層向け資産管理サービス)は苦境に立
ネジメント・サービスを受けていないため、分散
たされた。しかし今後、このビジネスの大きな成
投資が十分でない証しといえるのではないか。
長エンジンとして期待されているのがアジアの富
今後、金融機関がアジア向けにサービスを展開
裕層だ。急速な経済発展に伴い、アジア・パシフィッ
するにあたり、気をつけるべき点が5つある。第 1
クのウェルスマネジメント市場は 08 年の 8 兆㌦か
に、顧客を理解すること。第 2 に、魅力的な商品
ら13年に12 兆㌦に伸びると予想する。多くの金融
ラインアップをそろえること。第 3 に、競争力を
機関はすでにアジアの成長性を見込み、シンガポー
持つこと。第 4 に、プロセスをしっかり遂行する
ルなどに拠点を移す動きが本格化している。
こと。第 5 に、バランスのとれたプラットフォー
ただ、アジアの富裕層は投資に対して保守的な
ムを提供すること。以上の5点を踏まえて、ウェ
傾向が顕著だ。アセットアロケーション(資産配
ルスマネジメント・サービスに注力していけば、
分)を見ると、グローバル平均より株式・債券へ
大きな収益源になるに違いない。
IFRSで商品のプライシングも変わる
バンカシュアランス=リテールバンキング進化の鍵
カーディフグループ 日本代表
リー・セオヤン 氏
より 8%高い 29%となっている(08 年)。しかも投
IFRSがもたらすリテール戦略への影響∼住宅ローンを中心として∼
講演
オケージョンこそリテールビジネスの宝の山
オリバー・ワイマン 日本代表パートナー
の投資は 11%低く 43%。現預金がグローバル平均
とう」という反応が返ってくる。銀行以外の金融
日 本 で は 早 け れ ば 2015 年 か ら 国 際 会 計 基 準
機関ではあまり見られないことだ。顧客は銀行か
(IFRS)が強制適用される可能性がある。平木氏は、
時系列分析による累積ベースで計算しなくてはな
らない。また、期待キャッシュフローの見積もり
において、期限前償還率を考慮しなければならな
い」と分析する。
バンカシュアランスは単なる保険の銀行窓販で
らの働きかけを待っているのだ。
IERS の適用がもたらす金融機関への影響について
これを住宅ローンに当てはめると、どうなるか。
はない。リテールバンキングの進化を担う、非常
顧客と接する機会が増えれば、オケージョンを
「単に貸倒引当金の算定方法が変わるだけでなく、
貸倒率がローンの実行後に予想より上昇し、さら
に奥深いビジネスだと考えている。
とらえることができ、より的確なニーズの把握が
貸出金の将来キャッシュフローに影響を与える要
に期限前償還率が予想より低下すれば、ダブルパ
カーディフグループは1973年にフランスでバン
可能になる。すなわち、オケージョンを活用する
素をいかにコントロールしていくかというリスク
ンチで貸倒引当金が急増してしまう。金融機関は
カシュアランスを始めたパイオニアである。「何
ことは、顧客に適した商品の提案を容易にする。
管理面への影響、さらには商品設計を考え直すな
これまで以上に精緻に信用コストを見積もるのと
を売るか」ではなく「どのように売るか」を重視し、
したがって銀行商品に保障を融合した商品も必要
ど、金融機関のリテール戦略は大きな見直しを迫
同時に、住宅ローン金利のプライシング自体をも
その販売手法は今も進化を続けている。
になるだろう。
られる」と指摘する。
見直さなければならない。
国内においては、地方銀行を中心とする金融機
将来的に、顧客の価値観やライフスタイルに合
では具体的にどのような影響があるのか。桑原
IFRS の適用は会計サイドだけでなく、金融機関
関を通じてバンカシュアランスを実践している。
わせた商品を、さまざまなチャネルを通じて提案
氏は「IFRS の実効金利法のもとでは、信用コスト
のさまざまな部門に影響を及ぼす。部署ごとの対
その取り組みの一つとして、2009 年に秋田県の北
できるようになれば、金融機関にとって大きな
を期間構造で考えなければならない。このためデ
応では限界があり、全社的な対応を図っていくこ
都銀行で電話での保険の提案を始めた。顧客に電
チャンスとなるだろう。
フォルト率は単年度ベースではなく、複数年度の
とが求められている。
有限責任監査法人トーマツ
金融インダストリーグループ パートナー
桑原 大祐 氏 公認会計士 平木 達也 氏
話をかけると、「わざわざ電話してくれてありが
青木 淳 氏
カード提携戦略とネットビジネス戦略
「金融リテール戦略2010」
ナビゲーターから
オリバー・ワイマン 日本代表 パートナー
富樫 直記 氏
協賛
ネット戦略で収益構造を変える
口コミ、クーポンなどの永久不滅ポイントがお得
にたまるサービスを統合。非カード会員でも16 歳
クレジットカード業界は2010 年6月に完全施行さ
以上であればサービスが利用できる。永久不滅ポ
過去10 年のリテール金融界における最大の変化
択についても、全体の約 7 割がメーンバンクです
れた改正貸金業法の影響により大きな収益源を失
イントをショッピングの支払いに利用可能にする
は、投資信託や保険などの窓販解禁に代表される
べての商品を買うのではなく、取引する金融機関
い、ビジネスモデルの転換を余儀なくされている。
など、
『ためる』
⇒
『交換する』
⇒
『使う』の循環によ
規制緩和であった。それにより銀行で扱う金融商
を商品本位で選んでいる。今日の顧客は、金融商
クレディセゾンは新たな戦略でピンチをチャンスに
り、ネット会員からカード会員に促す仕掛けとし
品の種類は飛躍的に増加し、リテール金融界はメ
品や金融サービスの利用シーンに応じて、多様な
変えようとしている。林野氏は「アメリカン・エキス
て位置づけている。ネットサイトの充実により、
ガバンクを中心に「総合金融サービス化」が進行
チャネルを使い分けているのだ。
プレスとの提携関係を強化。新たに階層別に 4 種類
カード決済の手数料だけでなくアフィリエイト収
した。
メガバンクのこれまでの「ワンストップショッ
のステータスカードを発行した。さらにウォルマー
益や広告収益など新たな収益源ができた」
一方、リテールの顧客については対照的な変化
ピング」戦略は、必ずしもすべてのニーズを囲い
トグループとの提携やセブン&アイグループとの包
06 年10月にスタートした「永久不滅 .com」は、
が見られた。当社が 2010 年に実施した調査によ
込めていない。この中にあってニッチに特化した
括的業務提携などの提携戦略により、カード取扱高
10 年12月末現在、ネット会員520万人、1 日当た
れば、給与振込口座以外に口座を開いた経験があ
商品や戦略、あるいは新たなフロンティアを求め
の飛躍的拡大を目指していく」と語った。
り取扱高 1.5 億円、月間取扱高 35 億円に拡大した。
覺正氏はネット戦略について説明した。「10年9
ネット会員の個人情報をもとに顧客をプロファイ
月にショッピングモール『永久不滅 .com』に、オー
ル化し、個々のニーズに合った情報を提供するこ
クション、アンケート、音楽・動画、資料請求、検索、
とでさらなる収益の拡大を図っている。
る人は全体の 2 割強いて、そのうち約 5 割がイン
て金融サービスを展開するプレーヤーがリテール
ターネット専業の金融機関だった。金融商品の選
金融界を活性化させるであろう。
クレディセゾン
社長 取締役ネット事業部長
林野 宏 氏 覺正 純司 氏
金融リテール戦略
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広告特集
2O1O
顧客の立場で ビジネスを展開
講演
パネルディスカッション
リテールの新たなフロンティアを求めて
お客様のゴールデンタイム“幸齢時代”実現のための保険窓販戦略
家計のホームドクターとして総合的な提案を
アリコジャパン 日本における代表者・副会長
平野 哲 氏
金融サービス業の我々は家計の「ホームドク
ター」だ。お客様の資産状況を「定期健診」して、
を取っている。具体的には顧客を資産別に 3 千万
の深刻化、増税懸念など、先行き不透明な時代を
3 つのテーマにおける、それぞれの取り組みにつ
円以上、1億円以上、5億円以上でセグメントしサー
迎えようとしている。だからこそ、だれもが幸せ
族関係までトータルで見すえたアドバイスも必要
いて聞きたい。
ビスを提供している。保険商品では、ライフプラ
に年をとっていける「幸齢時代」を目指さなけれ
となる。保険や投信など、一種類の商品が万能薬
後藤 資産運用については、全店を36 のエリア
ンをシミュレーションする独自のツールを使って
ばならない。その実現に向けて金融機関は何をす
となることはない。多様な商品を組み合わせて総
に分け、専任のファイナンシャルプランナー(F
いる。将来のキャッシュフローを可視化し、潜在
べきか、考えてみたい。
合的な提案ができるよう、当社では研修専門会社
P)を約 70 人配置している。FP が顧客ニーズに
的なニーズや必要保障額を明らかにする。これら
1996 年から始まった日本版ビッグバン以降、銀
を立ち上げて現場を支援している。単に集合研修
応じた商品を提供するほか、証券投資については
により学資保険、定期保険などの保障性保険の販
行 窓 販 の 取 扱 商 品 は 多 様 化 し た。個 人 預 金 の
を実施するだけでなく、E ラーニングなども活用
グループ子会社の静銀ティーエム証券が専門的な
売が増加基調となってきている。
20%は国債や投資信託などの金融資産に変化。リ
して、忙しい販売員の方にも効果的な予習・復習
ポートフォリオ提案とアフターフォローを担う体
今耒 銀行ごとの投信販売実績を分析すると、
テールは銀行のコアビジネスとなり、金融リテー
ができるよう支援の仕組みを整えた。お客様が幸
制だ。生命保険のターゲットと考える 30 ∼ 50
都市部とそれ以外とで大きな差が見て取れる。そ
ル戦略は新たなステージに入った。いっそう深み
せに年を重ねていける時代を目指して、金融機関
歳代の層には 2009 年 8 月に設置した保険相談デ
れを踏まえて、投信購入者のすそ野を開拓する場
のあるコンサルティングを実践していかなければ
の皆様と一緒にビジネスを構築していきたい。
スクで生命保険の専任者が保険設計をアドバイス
合、新規口座数を増やす方が効率的な銀行もあれ
する。富裕層のニーズは資産運用だけでなく、相
ば、既存顧客の投信残高を増やした方が有効な場
続対策や資産承継など多岐にわたる高度な対応が
合もある。銀行によって状況は異なっており、そ
必要だ。プライベートバンカー15人を県内の 3 拠
れに応じてアドバイスするのが R&C 室の役割だ。
点に配置し対応している。
ネット専用商品では、資産形成層のサポートを目
目的でお金を別の形態に変える行為③「受益者の
今耒 当社では 09 年に新しい組織としてリ
的にeMAXIS(イーマクシス)シリーズを09年 10
不安とは何か?」―受益者の不安とは理由の分か
サーチ&コンサルティング(R&C)室を立ち上げ、
月に立ち上げた。国内外の株式や債券、不動産投
られる時代であるが、地方銀行として顧客と顔の
銀行窓販の開始以降、販売員に問われた付加価
らない値動き。これらを投資家、販売員双方が確
販売会社の投信販売業務のコンサルティングを強
資信託(REIT)を主な投資対象とするノーロー
見える関係性を重視しながらリテール分野に取り
値は「販売代理」
(ファンドの紹介という運用会
認したうえで、リスク商品購入後をお互いがケア
化している。商品面では投資家のさ
社の代理)から「購買代理」(投資家の立場で運
することにほかならない。QUICK・QBR は、その
らなる開拓を目指し、ネット専用商
用会社にものを言う)、そして金融商品取引法の
ケアをサポートする。
品を開発した。顧客、商品両面での
もとで叫ばれた「情報の仲介」
(販売員と投資家
販売ファンドの組み入れ資産、運用状況やリス
フロンティア開拓に同時に注力して
ク情報をまとめた冊子「ファンドトラック」に加
いる格好だ。
てきた。しかし 2008 年のリーマン・ショックで
え、投資信託の仕組みをタブレット P C、スマー
吉田 当社の顧客は世界中の機関
この流れは頓挫した。投資家は大きく傷つき、販
トフォンやホームページで解説するコンテンツ、
投資家とプライベートバンク(PB)
売員は自信を失った。
携帯電話で販売員の悩みに応えるツールなどがそ
だ。PB を通じ富裕層ビジネスを展
今こそ、リスク商品販売の原点回帰が必要だ。
の一例だ。
開している。債券運用に特化しており、特に社債
ドのインデックスファンドを計10 本取りそろえて
るかを正確に分析することが肝要だ。単なる商品提
それは、
①
「リスク商品とは何か?」―リスク商品
投資家と販売員はリスクに立ち向かっている。
やエマージング債に強みを持つ。現状は欧州の顧
いる。
供だけではなく、販売サポートやコンサルティング
とは購入時点でリターンが決まっていない金融商
私たちは今後とも販売現場の情報も加えながら販
客が圧倒的だが、このたびロイヤル・バンク・オブ・
吉田 我々は常に新しいアセットクラスを開拓
も含めて、銀行の投信販売体制の強化に貢献したい。
カナダ(RBC)の傘下に入ったことで、北米の富裕
し、富裕層や機関投資家に提供している。例えば、
吉田 RBC の傘下にはなったが、運用面におけ
層の資金が新たに増えてくることが予想される。
日本でも昨今、エマージング市場の現地通貨建て債
る独立性は不変だ。ブルーベイとしての持ち味を
富樫 もう少し具体的に商品やサービスについ
券が人気を集めているが、当社では 05 年から運用
生かしたまま、財務基盤はもちろん、信頼度が強
て聞きたい。
している。新たなアセットクラスでのフロンティア
化されたといえる。これまで以上に運用に専念す
後藤 富裕層ビジネスでは、限りある人材を効
になるためには専門家が必要不可欠だ。当社社員
る環境が整ったという意味で、今後のパフォーマ
率的に顧客サービスに充てるためセグメント戦略
の国籍は 33カ国にわたり、言語に関してはほぼ世
ンスに期待してほしい。
ならないだろう。
品②
「資産運用とは何か?」―資産運用とは利殖
楽天グループとのシナジー効果で顧客増やす
協賛
吉田 健一 氏
富樫 資産運用・生命保険・富裕層ビジネスの
売員の情報仲介機能をサポートしていく。
楽天銀行のビジネス戦略
國重 惇史 氏
今耒 康文 氏
ブルーベイ・アセット・マネジメント 北東アジア代表
ことが役割だ。時にはお金の問題だけでなく、家
の間にある情報の非対称性を埋める)へと変遷し
楽天銀行 社長
−資産運用、生命保険、富裕層ビジネス
さまざまな金融商品を処方して解決を手助けする
販売員の情報仲介機能サポートが必要
小林 新 氏
後藤 正博 氏
三菱UFJ投信 代表取締役 専務取締役
少子高齢化に伴う社会構造の変化や、財政赤字
リスク商品販売、原点回帰へ:∼改めて問うアフターフォローの重要性∼
QBR 投資情報事業部 コンサルタント
静岡銀行 代表取締役 取締役専務執行役員
ク後に投げ売りされていた劣後債などを購入して
運用利回りを大幅に改善させた。
当行ではさらなる成長のため、楽天グループの
これからの課題は、1四半期で 5 億円前後の赤字
一員という経営資源を最大限活用している。その
を出している手数料基礎収支(手数料収入―営業
一つが楽天市場をはじめ、楽天グループでやり取
経費)の黒字化だ。この課題を克服すれば、手数
りされるクレジットカードや代引きなどの決済を
料収入だけで経営を成り立たせるという当行の理
当行が引き受けること。もう一つが顧客維持やリ
念にかなり近づくだろう。
ピーターを増やすため、「楽天銀行ハッピープロ
決済手数料の見直しなどで黒字化を進めてきた
グラム」を導入したことだ。取引実績に応じて得
が、それに続く次の一手を模索しているところだ。
られるポイントによってさまざまな特典を提供す
そのうちの一つとして目をつけているのが個人向
るほか、たまったポイントを楽天市場でも利用可能
けローンの拡充。2009 年 4 月に楽天クレジットと
にすることで顧客の利便性をより向上させた。
統合するなど、ローン事業の強化を図っている。
また、これまで預金残高に占める普通預金の比
楽天グループ各社との連携でシナジー効果を発
率を上げることで預金金利を抑制。その一方で利
揮することで、楽天銀行をメーンバンクとして選
回りの低い国債を手放す代わり、リーマン・ショッ
択してくれる顧客をさらに増やしていきたい。
<コーディネーター>
オリバー ワイマン 日本代表 パートナー
富樫 直記 氏
後藤 氏
組んでいきたい。
顔の見える関係性を重視 ―――― 後藤氏
今耒 個人預金残高に対する投信
顧客・商品の新規開拓目指す――今耒氏
にとって極めて重要だ。その比率が
運用に専念する環境が整う―――吉田氏
かを知ることで、投信販売の現状や
残高の割合を把握することは、銀行
他行と比べてどの程度の水準にある
今後の展開が見えてくる。さらに顧
客にどの程度のリスクを負わせてい
界を網羅している。顧客のリスク許容度に応じた
テーラーメードの運用を実践しているのも当社の
特徴だ。富裕層を対象とする PB にとっては税金対
策も業務の重要な位置を占める。顧客の守る資金
と攻める資金を分別し、それにふさわしい税制の
国で管理することが肝心だ。さらに次世代への資
産承継に対するニーズも高いので、運用の時間軸
を意識したリスクレベルを心掛ける。
後藤 今後の課題は、組織や体制、商品を今以
上に充実させていくことだ。それを支える人材育
成が急務であり、スペシャリストとしての処遇の
今耒 氏
あり方や人事制度上の工夫など従来と異なった対
応が必要になってくるだろう。スピード感が求め
吉田 氏