**2016年 2 月改訂(第10版) *2014年12月改訂 日本標準商品分類番号 872113 ジギタリス配糖体製剤 劇薬、処方箋医薬品 (注意-医師等の処方箋により使用すること) 日本薬局方 ジゴキシン錠 0.0625※ 22600AMX00969 21400AMZ00097 承認番号 * 薬価収載 * 販売開始 貯 法:遮光した気密容器 再評価結果 使用期限:外箱に表示の使用期限内に使用すること。 (使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。) 【禁忌(次の患者には投与しないこと)】 (1)房室ブロック、洞房ブロックのある患者[刺激伝導系を 抑制し、これらを悪化させることがある。] (2)ジギタリス中毒の患者[中毒症状が悪化する。] (3)閉塞性心筋疾患(特発性肥大性大動脈弁下狭窄等)のあ る患者[心筋収縮力を増強し、左室流出路の閉塞を悪化 させることがある。] (4)本剤の成分又はジギタリス剤に対し過敏症の既往歴の ある患者 表 【組成・性状】 販売名 成分・含量 (1錠中) ジゴキシン錠 0.0625「KYO」 ハーフジゴキシン KY錠0.125 ジゴキシン KY錠0.25 日局 ジゴキシン 日局 ジゴキシン 日局 ジゴキシン 0.0625mg 0.125mg 0.25mg 乳糖水和物、 トウモロコシ デンプン、セ ルロース、ク ロスカルメロ ースNa、 ヒド ロキシプロピ ルセルロース、 ス テアリン酸 Mg、黄色三二 酸化鉄 添加物 乳糖水和物、 トウモロコシ デンプン、セ ルロース、ク ロスカルメロ ースNa、ヒド ロキシプロピ ルセルロース、 ステアリン酸 Mg 剤 白色~帯黄白 帯黄白色素錠 白色素錠 (割線入り) 色の素錠 (割線入り) 形 大きさ 乳糖水和物、 トウモロコシ デンプン、ス テアリン酸Mg 直径:6.0mm 直径:7.0mm 長径:7.8mm 短径:6.3mm 厚 さ 2.2mm 2.6mm 2.3mm 重 量 80mg 120mg 120mg 57AM1329 2014年12月 2002年7月 1961年8月 2015年1月 2002年7月 2002年6月 ---- ---- 1974年7月 ジゴキシン錠 0.0625「KYO」 ハーフジゴキシン KY錠0.125 ジゴキシン KY錠0.25 KYO 271 KYO 272 KYO 270 裏 側面 識別コード 【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、 特に必要とする場合には慎重に投与すること)】 (1)本剤投与中の患者にカルシウム注射剤を投与すること [「相互作用」の項参照] (2)本剤投与中の患者にスキサメトニウム塩化物水和物を 投与すること[「相互作用」の項参照] 0.25※※ ※ 0.0625、0.125は再評価結果通知後に承認・発売 ※※製造承認承継:2002年4月 販売名 外形 0.125※ KYO 270 【効能・効果】 ○次の疾患に基づくうっ血性心不全(肺水腫、心臓喘息などを 含む。) 先天性心疾患、弁膜疾患、高血圧症、虚血性心疾患(心筋梗 塞、狭心症など)、肺性心(肺血栓・塞栓症、肺気腫、肺線維 症などによるもの)、その他の心疾患(心膜炎、心筋疾患な ど)、腎疾患、甲状腺機能亢進症ならびに低下症など ○心房細動・粗動による頻脈 ○発作性上室性頻拍 ○次の際における心不全および各種頻脈の予防と治療 手術、急性熱性疾患、出産、ショック、急性中毒 【用法・用量】 ジゴキシンとして通常成人に対して 1.急速飽和療法(飽和量:1.0~4.0mg) 初回0.5~1.0mg、以後0.5mgを6~8時間毎に経口投与し、 十分効果のあらわれるまで続ける。 2.比較的急速飽和療法を行うことができる。 3.緩徐飽和療法を行うことができる。 4.維持療法 1日0.25~0.5mgを経口投与する。 ジゴキシンとして通常小児に対して 1.急速飽和療法 2歳以下 1日0.06~0.08mg/kgを3~4回に分割経口投与する。 2歳以上 1日0.04~0.06mg/kgを3~4回に分割経口投与する。 2.維持療法 飽和量の1/5~1/3量を経口投与する。 <用法・用量に関連する使用上の注意> 飽和療法は過量になりやすいので、緊急を要さない患者に は治療開始初期から維持療法による投与も考慮すること。 【使用上の注意】 1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) (1)急性心筋梗塞のある患者[心筋収縮力増強により心筋虚血 を悪化させるおそれがある。] (2)心室性期外収縮のある患者[中毒が発現した場合鑑別がで きないおそれがある。] (3)心膜炎、肺性心のある患者[少量で中毒を起こすおそれが ある。] (4)WPW症候群のある患者[副伝導路の伝導速度を速め、不整 脈が悪化するおそれがある。] (5)電解質異常(低カリウム血症、高カルシウム血症、低マグ ネシウム血症等)のある患者[少量で中毒を起こすおそれが ある。] (6)腎疾患のある患者[本剤の排泄が遅延し、中毒を起こすお それがある。] (7)血液透析を受けている患者 [本剤の排泄が遅延する。また、 透析により、血清カリウム値が低下する可能性があるため、 中毒を起こすおそれがある。] (8)甲状腺機能低下症のある患者 [本剤の血中濃度が高くなり、 作用が増強し、中毒を起こすおそれがある。 ] (9)甲状腺機能亢進症のある患者 [本剤の血中濃度が低くなり、 作用が減弱し、大量投与を要することがある。 ] (10)高齢者[「高齢者への投与」の項参照] 2.重要な基本的注意 (1)本剤を投与する場合には観察を十分に行い、過去2~3週間 以内にジギタリス剤又はその他の強心配糖体が投与されて いるか否かを確認したのち、慎重に投与量を決定すること。 (2)本剤の至適投与量は患者により個人差があるので、少量か ら投与を開始し、観察を十分に行い投与量を調節すること。 [併用注意](併用に注意すること) (1)ジゴキシンの作用を増強する薬剤 臨床症状:本剤の作用を増強することがある。 ジギタリス中毒の症状(嘔気、嘔吐、不整脈等)があらわれ ることがある。 消化器・神経系自覚症状、心電図、血中濃度測定等必要に 応じ観察するとともに腎機能、血清電解質(カリウム、マ グネシウム、カルシウム)、甲状腺機能等の誘因に注意す ること。 措置方法:「過量投与」の項参照。 薬剤名等 機序・危険因子 解熱・鎮痛・消炎剤 インドメタシン ジクロフェナク 等 トラゾドン 機序は不明であるが、本剤の血 中濃度が上昇するとの報告があ る。 抗コリン剤 腸管運動を抑制し、滞留時間が 延長されるため、本剤の吸収が 増大し、血中濃度が上昇すると の報告がある。 アトロピン系薬剤 プロパンテリン 等 強心剤 過度の利尿により低カリウム血 症が起こるためと考えられてい る。 アムリノン 不整脈用剤 機序不明なものも含まれるが、 本剤の腎排泄が抑制されること による血中濃度上昇、あるいは、 薬力学的相互作用による刺激伝 導抑制等があらわれることがあ る。 アミオダロン キニジン ピルメノール フレカイニド ピルジカイニド プロパフェノン ベプリジル 等 β遮断剤 プロプラノロール [原則併用禁忌](原則として併用しないこと) 薬剤名等 臨床症状・措置方法 カルシウム注射剤注) 静注により急激に グルコン酸カルシウ 血中カルシウム濃 ム水和物 度が上昇するとジ カルチコール注射液等 ゴキシンの毒性が 塩化カルシウム水和 急激に出現するこ 物 とがある。 カルベジロール 等 本剤の催不整脈作 用は心筋細胞内カ ルシウム濃度に依 存するものと考え られている。 急激にカルシウム 濃度を上昇させる ような使用法は避 けること。 薬力学的相互作用により、伝導 抑制の増強、徐脈の誘発があら われることがある。また、カル ベジロールでは本剤の血中濃度 が上昇したとの報告がある。 カリウム排泄型利尿剤 過度の利尿により、血中カリウ チアジド系利尿剤 ム値が低下しやすくなるとの報 クロルタリドン 告がある。 フロセミド 等 アセタゾラミド スピロノラクトン 本剤の腎排泄が抑制され、血中 濃度が上昇するとの報告がある。 トルバプタン P糖蛋白質を介した本剤の排泄 の抑制により、血中濃度が上昇 するとの報告がある。 機序・危険因子 スキサメトニウム 併用により重篤な スキサメトニウム 塩化物水和物 不整脈を起こすお 塩化物水和物の血 スキサメトニウム それがある。 中カリウム増加作 レラキシン 用又はカテコール アミン放出が原因 と考えられている。 注)カルシウム値の補正に用いる場合を除く。 アテノロール 利 尿 剤 3.相互作用 本剤は種々の薬剤との相互作用が報告されているが、可能性 のあるすべての組み合わせについて検討されているわけでは ないので、他剤と併用したり、本剤又は他剤を休薬する場合 は本剤の血中濃度の推移、自覚症状、心電図等に注意し、慎 重に投与すること。また、本剤はP糖蛋白質の基質であるた め、本剤の血中濃度はP糖蛋白質に影響を及ぼす薬剤により 影響を受けると考えられる。 本剤の腎排泄が抑制され、血中 濃度が上昇するとの報告がある。 血圧降下剤 レセルピン系薬剤 薬力学的相互作用により、伝導 抑制の増強、徐脈の誘発があら われることがある。 アンジオテンシンⅡ受容体 機序は不明であるが、本剤の血 拮抗剤 中濃度が上昇するとの報告があ テルミサルタン る。 カルシウム拮抗剤 ベラパミル 本剤の腎排泄が抑制され、血中 濃度が上昇するとの報告がある。 ジルチアゼム ニフェジピン 等 HMG フルバスタチン -CoA 還元 酵素 アトルバスタチン 阻害 剤 機序は不明であるが、本剤の最 高血中濃度の上昇が認められた との報告がある。 ポリスチレンスルホン酸塩 腸内のカリウムイオンとのイオ ン交換により、血中カリウム値 が低下するとの報告がある。 P糖蛋白質を介した本剤の排泄 の抑制により血中濃度の上昇が 示唆されている。 薬剤名等 機序・危険因子 薬剤名等 薬力学的相互作用により、不整 脈があらわれることがある。 交感神経刺激剤 アドレナリン 消化性潰瘍剤 スクラルファート水和物 オルシプレナリン イソプレナリン 制酸剤 等 等 胃酸分泌抑制作用により本剤の 加水分解が抑制され、血中濃度 が上昇するとの報告がある。 副腎皮質ホルモン剤 副腎皮質ホルモンにより低カリ ウム血症が起こるためと考えら れている。 ビタミンD製剤 ビタミンD製剤により、血中カ ルシウム値が上昇するためと考 えられている。 カルシトリオール 等 カルシウム経口剤 カルシウム含有製剤 等 習慣性中毒用剤 ジスルフィラム シクロスポリン これらの薬剤により、血中カル シウム値が上昇するためと考え られている。 ジスルフィラム-アルコール反 応時に過呼吸により血中カリウ ム値が低下したとの報告がある。 本剤の腎排泄が抑制され、血中 濃度が上昇するとの報告がある。 抗生物質製剤 エリスロマイシン クラリスロマイシン ガチフロキサシン水和物 テトラサイクリン 腸内細菌叢への影響による本剤 の代謝の抑制、あるいは、P糖 蛋白質を介した本剤の排泄の抑 制により血中濃度が上昇すると の報告がある。 アジスロマイシン 機序の詳細は不明であるが、P糖 蛋白質を介した本剤の輸送が阻 害されるとの報告がある。 アムホテリシンB エンビオマイシン HIVプロテアーゼ阻害剤 リトナビル サキナビル ** エトラビリン テラプレビル 化学療法剤 イトラコナゾール これらの薬剤により、血中カリ ウム値が低下するためと考えら れている。 P糖蛋白質を介した本剤の排泄 の抑制により、血中濃度が上昇 するとの報告がある。 P糖蛋白質阻害作用により、本 剤の血中濃度が上昇するとの報 告がある。 P糖蛋白質阻害作用により、本 剤の血中濃度が上昇するとの報 告がある。 本剤の腎排泄が抑制され、血中 濃度が上昇するとの報告がある。 水酸化マグネシウム ** 抗生物質製剤 オメプラゾール 高カロリー輸液 本剤の吸収が阻害され、血中濃 度が低下するとの報告がある。 リファンピシン P糖蛋白質、肝薬物代謝酵素の 誘導作用により、本剤の血中濃 度が低下するとの報告がある。 サルファ剤 サラゾスルファピリジン 甲状腺製剤 レボチロキシン リオチロニン アカルボース ミグリトール 併用により本剤の血中濃度の低 下が認められたとの報告がある。 セイヨウオトギリソウ (St.John’ s Wort、セント・ ジョーンズ・ワート)含有 食品 薬剤名等 プロピルチオウラシル P糖蛋白質阻害作用により、本 剤の血中濃度が上昇するとの報 告がある。 (2)ジゴキシンの作用を減弱する薬剤等 臨床症状・措置方法:本剤の作用を減弱することがあるの で、併用する場合には本剤の血中濃度をモニターするなど 慎重に投与すること。 薬剤名等 機序・危険因子 カルバマゼピン 併用後、本剤の血中濃度の低下 が認められたとの報告がある。 コレスチラミン コレスチミド 消化管内での吸着により本剤の 吸収を阻害し、血中濃度が低下 すると考えられている。 機序・危険因子 ブピバカイン塩酸塩水和物 薬力学的相互作用によると考え られている。 (4)併用薬剤の作用が減弱される薬剤 臨床症状・措置方法:ヘパリンの作用を減弱するおそれが ある。 薬剤名等 ヘパリン 機序・危険因子 抗凝血作用に拮抗すると考えら れている。 (5)ジギタリス中毒の症状を不顕化するおそれのある薬剤 臨床症状・措置方法:ジギタリス中毒の症状 (悪心・嘔吐、 食欲不振等)を不顕化するおそれがある。 薬剤名等 制吐作用を有する薬剤 メトクロプラミド 甲状腺機能亢進の改善に伴いク リアランスが正常になるため、 本剤の血中濃度が上昇するとの 報告がある。 本剤の排泄が促進され血中濃度 が低下するおそれがあるので、 本剤投与時はセイヨウオトギリ ソウ含有食品を摂取しないよう 注意すること。 (3)ジゴキシンにより作用が増強される薬剤 臨床症状・措置方法:ブピバカイン塩酸塩水和物の副作用 を増強したとの報告がある。 トリメトプリム チアマゾール 本剤の吸収が阻害され、血中濃 度が低下するとの報告がある。 甲状腺機能低下の改善に伴いク リアランスが正常になるため、 本剤の血中濃度が低下するとの 報告がある。 乾燥甲状腺 スルピリド 抗甲状腺剤 等 フラジオマイシン スルファメトキサゾール・ ** ベムラフェニブ 消化管内での吸着により本剤の 吸収を阻害し、血中濃度が低下 するとの報告がある。 水酸化アルミニウム プロトンポンプ阻害剤 ラベプラゾール 機序・危険因子 ドンペリドン 機序・危険因子 これら薬剤の制吐作用のため、 本剤の中毒症状が判別しにくく なる。 等 4.副作用 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を 実施していないため頻度は不明である。(再審査対象外) (1)重大な副作用(頻度不明) 1)ジギタリス中毒:高度の徐脈、二段脈、多源性心室性 期外収縮、発作性心房性頻拍等の不整脈があらわれる ことがある。また、さらに重篤な房室ブロック、心室 性頻拍症あるいは心室細動に移行することがある。初 期症状として消化器、眼、精神神経系症状[「その他の 副作用」の項参照]があらわれることが多いが、それら の症状に先行して不整脈が出現することもある。この ような症状があらわれた場合には、減量又は休薬する など適切な処置を行うこと。 [処置法は「過量投与」の項 参照。] 2)非閉塞性腸間膜虚血:非閉塞性腸間膜虚血があらわれ ることがあり、腸管壊死に至った例も報告されている ので、観察を十分に行い、激しい腹痛、血便等の症状 があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行 うこと。 (2)その他の副作用 (ng/mL) 2.5 頻度不明 消化器 食欲不振、悪心・嘔吐、下痢等 :0.25mg 2.0 :0.125mg 視覚異常(光がないのにちらちら見える、黄視、 緑視、複視等) 眼 精神神経系 めまい、頭痛、失見当識、錯乱、譫妄等 肝 臓 AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇 血 液 血小板数減少 過敏症注) 発疹、蕁麻疹、紫斑、浮腫等 その他 女性型乳房、筋力低下 血 1.5 清 中 濃 度 1.0 0.5 注)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。 0 5.高齢者への投与 高齢者に投与する場合には少量から投与を開始し、血中濃度 等を監視するなど、観察を十分に行い、慎重に投与すること。 [ジギタリス中毒があらわれやすい。] 6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性 が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 [妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。] 7.小児等への投与 小児等に投与する場合には少量から投与を開始し、血中濃度 や心電図等を監視するなど、観察を十分に行い、慎重に投与 すること。[ジギタリス中毒があらわれやすい。 ] 8.過量投与 徴候・症状 ジギタリス中毒が起こることがある[「副作用」 の項参照]。 処置法 (1)薬物排泄:胃内のジゴキシンの吸収を防止するために活性 炭が有効と報告されている。 (2)心電図:直ちに心電図による監視を行い、上記ジギタリス 中毒特有の不整脈の発現に注意する。 (3)重篤な不整脈の治療法:徐脈性不整脈及びブロックにはア トロピン等が用いられる。 (徐脈性不整脈に通常用いられる 交感神経刺激剤はジギタリス中毒には用いるべきではない。) 重篤な頻脈性不整脈が頻発するときは塩化カリウム、リド カイン、プロプラノロール等が用いられる。 (4)血清電解質 1)特に低カリウム血症に注意し、異常があれば補正する。 2)高カリウム血症には、炭酸水素ナトリウム、グルコー ス・インスリン療法、ポリスチレンスルホン酸ナトリ ウム等が用いられる。 (5)腎機能:ジゴキシンは腎排泄型であるので腎機能を正常に 保つ。血液透析は一般に無効であるとされている。 1 3 6 12 【薬効薬理】 ジゴキシンは、心筋収縮力増強作用、徐脈作用、抗不整脈作用、 また、二次的な作用及び腎におけるNa+の再吸収抑制により利 尿作用を有するとされている4)~6)。 【有効成分に関する理化学的知見】 一般名:ジゴキシン(Digoxin) 化学名:3β-[2,6-Dideoxy-β-D-ribo-hexopyranosyl-(1→4)2,6-dideoxy-β-D-ribo-hexopyranosyl-(1→4)-2,6dideoxy-β-D-ribo-hexopyranosyloxy]-12β,14dihydroxy-5β,14β-card-20(22)-enolide O 分子式:C41H64O14 O 分子量:780.94 HO H CH3 H 構造式: H3 C Tmax (hr) T1/2 (hr) AUC0→48 (ng・hr/mL) 0.125mg 0.97±0.42 1.2±0.8 22.1±21.1 5.28±2.12 0.25mg 0.9±0.2 30.1± 7.8 11.59±1.47 1.68±0.45 H H CH3 H H CH3 H HO O H H O O H H O H H O OH OH H H OH H OH H OH 性 Cmax (ng/mL) 48 (hr.) 2.代謝・排泄 本剤は大部分が未変化体で尿中に排泄されるが、一部代謝さ れる。主な代謝物は薬理活性のないdihydrodigoxinとdihydrodigoxigenin、薬理活性を持つdigoxigenin-bis-digitoxiside及び digoxigenin-mono-digitoxisideである。主な代謝酵素は肝薬物 代謝酵素チトクロームP450(CYP)3Aが考えられている。腎排 泄を主経路とし、糸球体濾過とP糖蛋白質を介する尿細管分 泌により尿中に排泄される2),3)。 CH3 【薬物動態】 36 健康成人男子にハーフジゴキシンKY錠0.125又はジゴキシン KY錠0.25を1錠単回経口投与したときの血清中濃度推移 (平均値±S.D. n=8) 9.適用上の注意 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服 用するよう指導すること。 [PTPシートの誤飲により、硬い鋭 角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等 の重篤な合併症を併発することが報告されている。] 1.血中濃度 健康成人男子にハーフジゴキシンKY錠0.125又はジゴキシン KY錠0.25(ジゴキシンとして0.125mg又は0.25mg)を単回経口 投与したとき、血清中濃度は投与後約1時間でCmaxに達し、 0.125mg投与のCmax及びAUCは、0.25mg投与のほぼ1/2であ った1)。 24 投与後時間 状:ジゴキシンは、無色~白色の結晶又は白色の結晶性の 粉末である。ピリジンに溶けやすく、エタノール(95) に溶けにくく、酢酸(100)に極めて溶けにくく、水に ほとんど溶けない。 【包 ジゴキシン錠 0.0625「KYO」 ハーフジゴキシンKY錠 0.125 ジゴキシンKY錠 0.25 装】 100錠(PTP、バラ) 100錠(PTP、バラ) 1,000錠(PTP) 1,400錠(PTP) 100錠(PTP、バラ) 1,000錠(PTP) 〔主要文献及び文献請求先〕 <主要文献> 1)大西明弘ほか:診療と新薬.39:477,2002. 2)Tanigawara,Y.et al.:J.Pharmacol.Exp.Ther.263:840,1992. 3)Woodland,C.et al.:Ther.Drug Monit.20:134,1998. 4)Lee,K.S.et al.:Pharmacol.Rev.23:193,1971. 5)Schaal,S.F.et al.:Cardiovasc.Res.2:356,1968. 6)Kuppfer,J.D.et al.:J.Clin.Invest.44:1132,1965. <文献請求先・製品情報お問い合わせ先> トーアエイヨー株式会社 信頼性保証部 〒330-0834 さいたま市大宮区天沼町2-300 電話 0120-387-999 048-648-1070 D100WX J2 DG031110Z01
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