働く女性のクルマ選び

Car Life Research : 2006年3月
ガリバー自動車研究所レポート
働く女性のクルマ選び
現代社会での、女性の労働力率は平成16年頃ですでに48.3%を占め
ており、年々その割合は増加している。今回、そのような働く女性達に
注目し、「現代のワーキングウーマン達」が、実際にどのようなクルマ
を好み、どのようなカーライフをエンジョイしているのか調査を行った。
■調査概要
調査期間 2006年3月
調査対象 東京都または大阪府の一般企業で働いている、有職者(パート・アルバイト除く)
または公務員で自動車の運転免許を保有している25歳~39歳の女性
調査実数 1000サンプル(有効回答数)
調査方法 インターネット調査
調査企画 ガリバー自動車研究所
調査協力 C-NEWS
■主な設問
・現在あなたが保有している自家用車のタイプはどれですか?
・主にどんな用途でクルマを運転していますか?
・今後、車を購入するとしたら、あなたが最も重視する要素は何ですか?
・今後、車を購入するとしたら、あなたが車に求めるキーワードは何ですか?
・自分で車を購入するとしたら、あなたはどこで車に関する情報を入手しますか?
・自分で車を購入するとしたら、あなたは男性の意見を参考にしますか?
・それは、どのような要素について、男性の意見を参考にしますか?
■レポートに関するお問い合わせ
株式会社ガリバーインターナショナル 広報部
〒100-6425 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルディング25F
TEL 03-5208-5501 FAX 03-5208-5511
■レポート総合企画/制作 佐藤 誠 (ガリバー自動車研究所)
Car Life Research : 2006年3月
関西の“働く女性”はちっちゃくて経済的な車がお好き!?
~ 軽自動車の保有率、大阪の女性は何と東京の女性の2倍以上!! ~
今回は東京と大阪、2つの大都市で働く女性に調査を実施。まずは現状把握ということで「現在保有している車のタイプ」を
聞いたところ、意外なベスト3が発覚。その裏には、東西で車に対する考え方の大きな違いが浮き彫りになった。
また、車の用途は「買い物」が最も多く、8割弱の女性が車を活用していることがわかった。
■関西で圧倒的に高いコンパクトカー&軽自動車の保有率!! 「だって維持費が安く収まるからエエやんかー」 !?
Q
タイプ
現在あなたが保有している自家用車の
はどれですか? (1000人/複数台保有している方は、最も利用頻度の高い1台について回答)
セダン
13.9%
保有していない
35.3%
保有車のカテゴリーに対して最も多かった回答は「セダ
ン」だが、これは恐らく家族との共有車と考えるのが妥当。
参考となるのはやはり2番目の「コンパクトカー」と、3番
目の「軽自動車」だろう。ここで、この2つのカテゴリーの
保有率に関して、東西で比較した面白いデータがある。
コンパクトカー
13.0%
軽自動車
12.2%
わからない 1.1%
■東京勤務 コンパクトカー:9.2% 軽自動車:7.8%
■大阪勤務 コンパクトカー:16.8% 軽自動車:16.6%
その他 0.9%
つまり、この2つのカテゴリーの保有率を押し上げてい
るのは、明らかに大阪で働く女性たち。関西の節約文化
の証でもあり、東京の見栄文化の証明でもあるデータだ。
ミニバン/ワンボックス
9.7%
クーペ/スポーツカー
2.1%
SUV・クロカン4WD
3.2%
ステーションワゴン
8.6%
■ 車の使い道は「買い物」が78%!! 「デート」はやっぱり男性の助手席がイイ!?
Q
主にどんな
用途でクルマを運転していますか?(単一回答/車を保有している647人)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
51.2
ドライブ
家族などの送り迎え
43.1
旅行
42.3
21.0
デート
15.0
通勤
その他
ほとんど運転していない
80%
78.4
買い物
仕事(外回りなど)
70%
4.9
2.9
12.2
車を保有する女性に用途を聞いたところ、最も多
かったのは「買い物」。女性をターゲットとしたモデ
ルが増えてきたが、こうしたニーズへの対応は売り
上げを大きく左右するかも知れない。例えば「スズ
キ・MRワゴン」の助手席を跳ね上げると買い物カ
ゴがそのまま置けるようになっていたり、日産がC
Mでアピールしている「インテリジェントキー」(キー
をポケットに入れたままでもドアのスイッチを押すだ
けで開閉可能)などは女性の購買意欲をそそる装
備だ。
「デート」での用途は21%と意外に少ないことから、
デートではやはり助手席の方がいいということ。一
方「ドライブ」が5割強ということは、恋人より友人と
の用途が多いという証でもある。
1
Car Life Research : 2006年3月
“働く女性”が求めるのは 「シンプル」 で 「ナチュラル」 で 「割安」 な車
~ 余計なモノは省いた、「無印良品」テイストの車、「ユニクロ」的な車を求めている ~
現代のワーキング・ウーマンが次に買う車に求めるモノは何か?もちろん「購入金額」という要素が大きいのは別として、面
白かったのが「運転のしやすさ」や「ボディーサイズ」といった“車をぶつけたくない”という意識がランキングに表れている点。
また、車に求めるキーワードは「SIMPLE & NATURAL」。女性としては、「無印良品的、またはユニクロ的な車で十分」 という
ことが分かった。
■ “いかにぶつけない車を選ぶか?” という視点から、「運転のしやすさ」 や 「ボディーサイズ」が大事なんです。
Q
Q
要素
今後、車を購入するとしたら、あなたが最も重視する
は何ですか? (回答数:1000人/単一回答)
1
購入金額
265
2
運転のしやすさ
196
3
外装デザイン
152
4
メーカー
74
5
車内空間の広さ
51
6
安全性
44
7
車体の大きさ
41
8
燃費
38
9
維持費
32
10
インテリアデザイン
27
10
走行性能
27
車購入時に重視するのは「購入金額」が最も多
くなっているが、男性との大きな違いが如実に表
れるのは2番目の「運転のしやすさ」であったり、
7番目の「ボディーの大きさ」といった部分。従来
と比較して女性がハンドルを握る機会が増えたと
はいえ、まだまだ運転に自信がない人も多いこと
が要因と考えられる。つまり、ぶつけたり擦ってし
まったりするのを避けるために、「取り回し」と「サ
イズ」を最重視している。もちろん「余計な経費を
かけたくない」という節約的な視点からであろう。
また、約2割の女性が「外装デザイン」を選ぶの
に対し、「インテリアデザイン」はわずか2.7%。女
性は内装にこだわると思っていたが、むしろ「燃費」
や「維持費」の比重が大きいのである。
キーワード
今後、車を購入するとしたら、あなたが車に求める
は何ですか?
(回答数:1000人/単一回答) スピーディー 2.5%
フェミニン 2.9%
ゴージャス 1.5%
その他 1.9%
オリジナリティ 4.1%
パワフル 4.1%
シンプル
20.5%
クレバー 5.2%
クール 5.5%
ナチュラル
13.8%
エレガント 6.6%
キュート
9.1%
リーズナブル
12.6%
ファッショナブル
9.7%
“働く女性”が車に求めるキーワードは、何と「シ
ンプル・イズ・ザ・ベスト!!」という結果。次点にも
「ナチュラル」が入っているだけに、過度に飾らな
い簡素な車に乗りたいようだ。これは高級車に飛
びつくなど、こと車に関しては“バブルの再来”とも
叫ばれる好景気に踊らされがちな男性陣に対し、
女性は地に足がついた車選びをする印象を得た。
「ファッショナブル」や「ゴージャス」はもちろん、
「キュート」といった女性特有の要素すらもいらな
い…。余計なモノを付けるんだったら、むしろ「リー
ズナブル」なモノを!! その他の意見を見ても「エコ
ロジー」や「コンパクト」といったワードが上がるの
み。働く女性は“自然体なクルマ”を求めている。
2
Car Life Research : 2006年3月
「車を買う時は男性を頼りにしてます」が87%!!
~ 女性に聞かれた時のために、“走り” と “お金” に関する知識を入手しておくべき!? ~
“働く女性”が車の情報入手先として期待しているのは「販売店の営業マン」や家族や知人など「身の回りの人」よりも、「
自動車メーカーのサイト」であることが分かった。また、一般的には女性より男性の方が車に関する知識がある。このこと
は“働く女性”もよく分かっていて、車を購入する時は「87%の人が男性の意見を聞く」という結果が出た。その内容は「走り
」と「お金」に関することが多く、我々男性群は最低限の情報は入手しておきたい。 ■ 6割の“働く女性” が参考にするのが 「自動車メーカーのサイト」 !! まだ「ブログ」は1割強だが、今後は↑!?
Q
どこで
自分で車を購入するとしたら、あなたは
車に関する情報を入手しますか? 10% 20% ( 回答数:1 000 人/複数回答)
0%
30%
40%
50%
60%
60.0
自動車メーカーのサイト
54.5
自動車のディーラーや販売店
47.7
家族・友人・知人
37.6
テレビCM
23.7
新聞・雑誌などの記事
18.6
新聞の折り込みチラシ
14.9
雑誌広告
10.8
ブログ
また、新たな情報源として注目の「ブログ」
も1割強の票を集め、今後は数年内に2割、
3割…と増えていくことが予想される。
9.0
新聞広告
その他
ちなみに「それ以外のサイト」は16%。弊
社も【 221616.com 】をはじめとした数種類
のサイトを運営している以上、車を購入する
際は是非とも参考に使って欲しいものである。
16.1
その他サイト
働く女性の情報源は「ディーラーや販売店」
といったお店の営業マン(55%)や、「家族や
知人」など身の回りの人(48%)といった“直
に人に聞く”という意見が多いものの、ネット
時代らしく「自動車メーカーのサイト」を活用
している人が6割 と最も多くなっている。
0.3
■ 車を買う時は頼りにして!!
Q
Q
自分で車を購入するとしたら、
男性の意見
あ なたは
を 参考にしま すか? する (87.0%)
要素
それは、どのような
について、 男性の意見を参考にしますか? (回答数:870人/複数回答)
やはり「車のことは男に聞け!!」ということか、87%の“働く女性”が車を
購入する時に男性の意見を聞くという。
その内容に関しては、やはり「走行性能」や「運転のしやすさ」といった
カタログでは分からない“走り”に関する情報が多い。また、「燃費」「維持
費」「購入金額」といった“お金に関する情報”も男性に期待している。
我々男性群は、いざという時のためにこうした車に関する質問に答えら
れるように勉強しておかなければ・・・ということだろう。
1
走行性能
582
2
運転のしやすさ
560
3
4
燃費
安全性
460
413
5
維持費
353
6
排気量
290
7
基本装備の多さ
288
8
9
購入金額
メーカー
285
279
10
アフターサービス
215
3
Car Life Research : 2006年3月
ブランド品が中古でもアリの時代、中古車にも 「抵抗なし」 が57% !!
~ 魅力的なコンパクトカーが増えた「国産車」 が人気 !! 支払いは 「全額現金」 がお好き ~
“働く女性”に対する二者択一アンケートでは、車の購入に対する意外な意識が判明。女性だから輸入車の人気が高い
のかと思いきや国産車の方が断然人気が高かったり、中古車には過半数以上が抵抗なかったり・・・。また、支払いは「全
額現金」という回答が多く、地味にお金を蓄えている面も見え隠れする。そして4割近くの女性が、ドライブデートの際に男
性に対して“ある行動”を求めていることも明らかになった。
■ 「デートの時はドアを開けて欲しい !!」という女性が約4割…。 この数字に対して男性陣はどう思う?
Q
Q
自分で車を購入するとしたら、「国産車」と「輸入車」ではどちらを選ぶ? 国産車 (87.5%)
Q
Q
ない (57.1%)
今やブランド品がリサイクルショップで普通に
売り買いされている時代。中古車に対するマイ
ナスイメージは薄れてきているのか、過半数を
超える人は抵抗なし。もしや男性よりも・・・!?
自分で車を購入するとしたら、「全額現金」で支払いますか? 「ローン」を組みますか?
全額現金 (56.3%)
ローン (43.7%)
“働く女性”は貯蓄が多い!? 「全額現金」とい
う回答が過半数越え。「ローン」に対するマイナ
スイメージを持っていることもあるのか、金利を
払いたくないのか。それにしてもお金持ちだ・・・。
運転してもらってドライブデートをするとしたら、あなたが乗る時、男性にドアを開けて欲しい?
開けて
もらいたい
(38.5%)
開けてもらいたく
ない (61.5%)
あまり見かけることはないのだが、「ドアを開
けてもらいたい」という女性が4割近くもいるこ
とが判明。ちょっとキザのような気がするが、
男性陣は一度やってみる価値はあるかも!? 初めて彼の車でデートをした時に彼が乗ってきた車を見て、別れようと思ったことはある?
ある
(15.3%)
15.3%)
Q
(12.5%)
12.5%)
「キャリアウーマンはオシャレな輸入車がお
好き!?」かと思いきや、近年になって国産メーカー
が女性をターゲットにした魅力的なコンパクトカー
を出 して きた こ とで 、御覧の結果となった。
中古車を購入することに抵抗がありますか? ある (42.9%)
Q
輸入車
ない (84.7%)
まさか車でそこまでは・・・とは思いつつ、「あ
る」という回答が15%という数字を多いと取る
か少ないと取るか。いずれにしても、“働く女性”
はいろんな視点で厳しい目を持っているだろう。
話題の新型車のCMキャラクターに起用されている二人のうち、あなたが憧れるのは?
「トヨタ・ベルタ」の
鈴木京香(51.8
鈴木京香(51.8%)
「ダイハツ・エッセ」
の黒木瞳(48.2
の黒木瞳(48.2%)
前回“新社会人”に同様の質問をしたところ、
56.5%:43.5%で「黒木瞳さん」の勝利だった。
しかし“働く女性”の視点となると、僅差ながら
も「鈴木京香さん」の勝利。この違いが面白い。
4