「 「早めの登 登用」でオ オランダ並 並みの管理 理職比率 率を

2050 年への構想
年
想
公益社団法
法人 日本経
経済研究センター
Japan Ceenter for Ecconomic Ressearch
各論
各 4
日本経済研究
究センターは
は設立 50 周年
年を迎える今年、2050 年の
の日本が活力
力と希望に富む経済社会
策提言プロジ
想」に取り組
であるために
に、今何をす
すべきかの政策
ジェクト「2050 年への構想
組んでいます。
2013 年 11 月 27 日
《働く女性
性と企業の
の声から》
「
「早めの登
登用」でオ
オランダ並
並みの管理
理職比率
率を
―「
「職務明確
確化」が両
両立の助けに―
日本
本経済研究セ
センター・研
研究本部1
女性が
が仕事を続け
け活躍するためには何
何が必要か。5 月に公表した「グロー
ーバル長期予測と 3
つの日本
本の未来(中
中間報告)2」では、起
起爆剤として
て役員や管理
理職の一定比
比率を女性に
に割り当
てる「ク
クォータ制」
」導入を訴えた。その ためには働
働き方改革や
や保育充実な
などの環境整
整備も必
要になる
る。働く女性
性を対象にしたアンケ ートや、企
企業の人事担
担当者への取
取材から具体
体的な課
題を探っ
ったところ、
、育児をしな
ながら働き続
続けたいと考える女性
性には、(1)出
出産前の若手
手段階で
責任ある
る仕事を任せ
せられ成果をあげた経
経験がある、(2)仕事を続
続ける上で職
職務の明確化
化が必要
と考えて
ている、などの傾向があることが わかった。処遇の工夫
夫により女性
性の潜在力を
を引き出
す余地は
は大きい。経
経営者の女性
性登用への リーダーシ
シップや管理
理職の意識改
改革が求めら
られる。
《
要旨 》
出
出産や育児が
があっても女
女性が仕事を
を続けるため
めには何が必
必要か、アン
ンケート調査
査と企
業の
の人事担当者
者への聞き取
取りから探っ
った。浮かび
び上がったポ
ポイントは以
以下の通り。
1. 出産前に仕
仕事を任され
れ成果をあげ
げた人ほど、職業意識を
を高く持ち仕
仕事を続ける
ること
が多い。ある程度の長
長時間勤務も
も厭わなくな
なる傾向があ
ある。若いう
うちにチャン
ンスを
与えることは、役員や
や管理職の一
一定比率を女
女性に割り当
当てるクォー
ータ制とも整
整合的
度の第一歩と
として、早め
めの女性登用
用を位置づけ
けるべきだ。
。
だ。同制度
事を両立させ
せる上で、職
職務の明確化
化が1つのカ
カギになる。予定外の業
業務や
2. 育児と仕事
対応などの
の不確実性を
を減らすこと
とができれば
ば、労働時間
間の長さはそ
それほど問題
題では
ないと考え
えている女性
性が多い。
3. 前向きな女
女性ほど、子
子育てと仕事
事を両立させ
せるための保
保育の充実を
を望んでいる
る。短
時間勤務は
は2歳程度ま
までの乳幼児
児を抱える場
場合は企業と
として配慮す
すべきだが、
、その
年齢を越え
えると保育制
制度の役割が
が大きくなる
る。保育に多
多様な選択肢
肢を設けてい
いるフ
ランスにな
ならい、保育
育環境の整備
備を加速する
るべきだ。
制について、既にその立
立場に達して
ている女性管
管理職や役員
員に聞くと、
、責任
4. クォータ制
感の向上に
に期待する声
声が大きい。女性の働く
く意識はまだ
だ変える余地
地が大きいと
とも言
え、クォータ制がその
の1つの契機
機になる可能
能性がある。オランダ並
並みの女性管
管理職
指すことも必
必要ではない
いか。
登用を目指
用、職務の明
明確化とも経
経営者・管理
理職の能動的
的な行動がカ
カギになる。
。業務
5. 早めの登用
の優先順位
位を厳しく吟
吟味し、事業
業環境が変化
化した時の有
有事の対応を
を含めて、従
従来の
長時間労働
働に依存しな
ない布陣を整
整える構想力
力・調整力が
が必要になる
る。
1
本報告
告は小林辰男、
、猿山純夫の
の各研究員と研
研究助手・外
外園由貴らでとりまとめた
た。女性の働
働き方につ
いて、日
日本IBM、日立製作所、アフラック
ク(アメリカン・ファミリ
リー生命保険
険)の各社より貴重な
情報提供
供をいただいた。この場を
を借りて感謝
謝を申し上げた
たい。
2
http://w
www.jcer.or.jpp/research/long
g/detail4646.hhtml
http://www.jcer.or.jp/
-1-