李さんからの韓国特許ニュース2010年6月号(No.9)

レイテック国際特許法律事務所
弁理士 李 賢哲
HP: http://www.raytechttp://www.raytec-patent.com/jp/
SUMMARY
1. 韓国特許紛争ニュース
1) 外国パテントトロール,
外国パテントトロール, LG から特許
から特許買い入れ
特許買い入れ後
買い入れ後、三星に対して
三星に対して侵害訴
対して侵害訴提起
侵害訴提起
2) 三星電子、米国
三星電子、米国で特許侵害として訴えられる
2.韓国特許出願ニュース
2.韓国特許出願ニュース
1) DRAMは低迷、フラッシュメモリー
DRAMは低迷、フラッシュメモリーは好調、 特許出願分析
特許出願分析
外国パテントトロール,
外国パテントトロール, LGから
LGから特許
から特許買い入れ
特許買い入れ後
買い入れ後、三星に対して
三星に対して侵害訴
対して侵害訴提起
侵害訴提起
アメリカのアカシア関連社が提起…
アメリカのアカシア関連社が提起… 国内技術を
国内技術を海外経って訴訟提起の
海外経って訴訟提起の初事例
訴訟提起の初事例
外国のある特許管理専門会社(パテントトロール・Patent Troll)がLG電子の特許を買
い入れた後、三星電子を相手として特許侵害訴訟を提起したことが明らかになった。
国内会社の特許が外国のパテントトロールの手に入れられた後、他の国内会社を相手
として訴訟を起こすことは初めてだ。
19日、電子及び特許業界によれば、三星電子は、3月世界的なパテントトロールとして
知られたアカシア(Acacia)の関連会社であるビデ-オエンハンスメントソリューショ
ン(Video Enhancement Solutions)がコンピューターやDVDプレーヤー、携帯電話など
で動画を再生する時、使われる画質改善技術に対して, 特許侵害訴訟を起こした。ビ
デ-オエンハンスメントソリューションが米ジョージア州北部地方裁判所とテキサス
州東部地方裁判所などに提出した訴状には三星電子以外にもパナソニック、フィリッ
プス、パイオニア, リサーチインモーション、ソニー、シーゲートなどが一緒に提訴
されたことになっている。
問題はこの動画画質改善技術特許が最初LG電子所有だったということだ。LG電子は
2007年この特許を登録した後、特許をずっと維持するよりは特許を売って収益を上げ
ることがましだと判断して、2008年これを国内特許取り引き会社であるアンパ(ANPA)
に越した。ところでアンパが2009年これをアカシアに売却したし、アカイサの関連会
社であるビデ-オエンハンスメントソリューションが今度他の電子会社らを相手とし
て訴訟を提起した。
LG電子はこれに対して "特許を買うことや、売ることは業界では一般的なことであり、
特に特許を保有することで発生する利益より維持管理に投入される費用がより大きい
場合、会社としては売却するしかない"と明らかにした。
LG電子はまた"動画画質改
善技術特許の場合, 2008年特許取引関連国内業社に売却をしたことは事実だが、以後
のことはLG電子としては関与することができないことであり、関与したところもない"
と述べた。
ソース:韓国日報
三星電子、米国
三星電子、米国で特許侵害として訴えられる
三星電子が 23 日、アップルのタブレット PC アイパッドに使われる自社半導体と関連して
特許侵害として米国国際貿易委員会(ITC)に提訴された。
三星電子が米国の知的財産権を侵害したものと判断される場合、ITC は、三星電子の半導
体の米国輸入を制限することもできて帰趨が注目される。
米国のニューメキシコ大学は、同日、三星電子と台湾の最大半導体企業である TSMC がニ
ューメキシコ大学で開発された技術の特許を侵害したとし、それらの企業を ITC に提訴し
た。
ニューメキシコ大学は、提訴状で三星電子と TSMC が電子回路をシリコンウェーハに稠密
に印刷する技術の特許(US6,042,998)を侵害したと主張した。
ニューメキシコ大学は、特にアップルアイパッドに使われる三星電子の半導体、ザイリン
クス及びアルテラに納品される TSMC の半導体に狙いを定めているのことである。
電子新聞
DRAMは低迷、フラッシュメモリー
DRAMは低迷、フラッシュメモリーは好調、 特許出願分析
特許出願分析
携帯電話、スマートフォン、MP3、PMP等、携帯用電子機器の普及が広まる中で、メ
モリー半導体分野の特許出願比率に大きな変化が表れており、注目を集めている。
17 日、韓国特許庁(庁長 イ・スウォン)によると、揮発性メモリーであるDRAM半導
体の特許出願割合は減少し、不揮発性メモリーであるフラッシュメモリー半導体の特許出
願割合は増加していることが明らかになった。
メモリー半導体産業の創世記である1990年代は、DRAM特許出願の割合が80%台
で、フラッシュメモリー特許出願の割合は20%台に過ぎなかった。しかし、モバイル・
移動通信機器が普及し始めた2000年代の初めから、フラッシュメモリー特許出願が急
速に増加し、2003年には特許出願の割合が初めて逆転した。その後、フラッシュメモ
リー特許出願の割合は継続的に増加し、最近は74.6%に達している。これに対し、D
RAMは25.4%に減少しており、1990年代の頃とは完全に逆の状態となっている。
これは、時代の流れに伴う電子機器の需要変化と密接な関係があると考えられる。199
0年代は、パーソナルコンピュータの普及が広まる中、DRAMの需要が増加したことで、
関連特許出願件数も増加した。しかし、携帯電話・MP3・PMP・USB・大容量メモ
リー等、多様な携帯用電子機器が普及し始めた2000年からは、フラッシュメモリーの
需要増加とともに関連特許出願件数も増加した。
DRAMとフラッシュメモリーの特許出願件数の変化を見ると、1990年の場合、DR
AMは117件(78%)、フラッシュメモリーは33件(22%)であった。その後、
フラッシュメモリーの出願件数が毎年増加し、2003年にはフラッシュメモリー625
件、DRAM576件とフラッシュメモリーの出願件数がDRAMを初めて上回った。最
近は、その差がさらに広がり、2006年はフラッシュメモリー特許出願件数が1,20
7件であったのに対し、DRAMは375件と、フラッシュメモリー特許出願がDRAM
特許出願より832件も多かった。2009年は、特許出願件数が若干減少したものの、
フラッシュメモリー特許出願の方がDRAM特許出願より447件(49.2%)多かっ
た。
本分野における2009年度の特許出願人比率は、内国人が85.6%、外国人は14.
4%で、内国人による出願が多いことが分かる。内国人出願は、半導体の主要3社である
三星(サムスン)電子、東部ハイテク及びハイニックスが全出願件数の85.9%を占め、
外国人出願の場合は、東芝、富士通及びIBMの3社が41.2%を占めている。
韓国特許庁の関係者は「最近注目されているスマートフォンやiPad等、生活に便利な
モバイル製品市場が拡大する中で、不揮発性メモリー半導体の需要が増加しており、関連
特許出願も継続的に増加するものと予想される」と述べた。
ソース:フィナンシャルニュース