No.22 No.63 2016 年 3 月号 http://egonoki.jp/all/ エゴノキクラブ 月刊 680 部発行 情報の集めかた お子さんの入院治療中に、お父さんとお母さんは情報を集める必要を感じるかもしれ ません。ですが、情報の集めかたやマナーが適切でないと、役に立たない情報や人間関 係のこじれに悩まされることもあります。せっかくなら、情報を集めていく過程を味方 につけましょう。新しい出会いがあったり、希望を見いだせる体験をしたりするかもし れませんよ。 1 会いに行ってみよう ほとんどのお父さんとお母さんは、インターネットから同じ病気の治療を したお子さんの情報を得ようとします。ですが、それは単に同じ病気の治療 を体験した親御さんではなく、さらにそれを文章にしたいと思った人です。 文章という限られた情報から推測するより、可能であれば、面会を申し込み、 その人に会って話を聞いてみましょう。 2 電話で話してみよう 相手が忙しくて会えない場合は、電話でコミュニケーションを取るのも一 つの方法です。大事な話をメールのみで済まそうとすると、しばしば誤解を 生む場合があります。メールは文字によって情報を一方的に伝えるからです。 面会や電話は、お互いに手間がかかるけれども、関係をより良い方向に持っ ていってくれますよ。 3 相談者には前向きに見せる 人に相談しながら、情報を集めるとき、思わず現状に対する不満や愚痴も 話し続けたくなります。ですが、ここは考えどころです。自分が不満を話し てすっきりすることより、相手に自分を助けてもらうにはどうしたら良いか を考えてみるのです。そうすると、頑張りたい気持ちを伝えた方が相手は応 援しようと立ち回ってくれるのです。 エディター:国立成育医療研究センター臨床研究開発センター小児がん登録室 佐藤聡美(臨床心理士) ご家族がほしいと思うもの エディタ- 私が小児がんの子どもを育てる親であったなら、ほしいと思うもの。それを形にした のがこのカウンセリング・ニュースでした。気持ちが落ち込むような恐い体験談は読み たくない。でも、どうやって困難に対処していくのかは知りたい。愚痴や不満は目にし たくない。でも、周りの理解を得ていく方法は知りたい。私がご家族の立場であるなら、 そのように考えたと思うのです。ご家族がほしいと思うもの。その一点に集中して、小 児がんの子どもを育てるママとパパへ応援ニュースを書いてきました。 子どもたちは好きで小児がんという病気になったわけではありません。ご家族もまた 何一つ悪くありません。そうであれば尚更、応援する側とされる側は紙一重だと思い、 今できることを行いました。困難を切り抜ける知恵はママとパパのなかに眠っています。 それらを掘り起こし、つなぎ合わせ、集団の知恵としてまとめあげていきました。そう すると、看護師さん、お医者さん、学校の先生、リハビリや心理の先生、レストランや 受付の方、図書館司書さんなど、趣旨に賛同してくださった方々が、このニュースを自 分の接するご家族に届けてくださるようになりました。無数の思いやりでできた小さな 川の流れに乗って、ニュースはあなたにたどり着くのです。 今では北海道から福岡まで毎月 700 名近い読者の方がいらっしゃいます。カウンセ リング・ニュースをまとめたカウンセリング・ブックは 2 万部のリクエストをいただ きました。これは皆さんが作り上げた大きな財産だと思っております。 最後に、この 5 年という時間は大きな実りをもたらしました。ニュースの創刊時に 支えられる側にいた人たちが、今や支える側に回ってくださったということです。治癒 したお子さんの親御さんも、お子さんを亡くされた親御さんもエゴノキクラブの活動を 支えてくださっています。この場を借りて、小児がんの子どもとご家族と関係されるす べての方々に心より御礼申し上げます。そして、6 年目のニュースも一緒に作り上げて いきましょう。 (めろんそーだ) 「めろんそーだ(佐藤聡美) 」さんはエゴノキクラブのお手伝い係です。 私たちは小児がんの子どもと家族ための「エゴノキクラブ」を応援します。 「エゴノキクラブ」でレッツ検索! http://egonoki.jp/all/ カウンセリング・ニュースが受け取れる場所★北海道大学病院小児がんチーム・中通総合病院小児科・宮城県立こども 病院血液腫瘍科・新潟県立がんセンター新潟病院小児科・富山大学医学部小児科・筑波大学附属病院小児科・成田赤十 字病院・帝京大学ちば総合医療センター・千葉県こども病院血液腫瘍科・東京都立小児総合医療センター子ども家族支 援部門・慶應義塾大学医学部小児科・国立成育医療研究センター総合受付&12 階レストラン「つばさ」 ・順天堂大学医 学部附属順天堂医院・東京大学医学部付属病院小児科・神奈川県立こども医療センター・日本医科大学付属病院小児科・ 埼玉県立小児医療センター・埼玉県立岩槻特別支援学校・静岡県立こども病院・名古屋第一赤十字病院小児医療センタ ー・大阪市立総合医療センター小児脳神経外科&患者図書室・兵庫県立こども病院脳神経外科・岡山大学大学院保健学 研究科・全国病弱虚弱教育学校 PTA 連合会★ 禁無断転載ⓒエゴノキクラブ All Rights Reserved.
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