交 企 乙 達 交 指 乙 達 交 規 乙 達 運 免 乙 達 平 成 1 9 年 部 課 署 長 殿 主 他 00 00 01 01 第 6 6 第 5 9 第 2 5 第 1 5 8 月 2 9 10 10 160 160 号 号 号 号 日 5年 1年 石 川 県 警 察 本 部 長 道路交通法の一部を改正する法律の一部の施行等に伴う交通警察の運営につい て(通達) 道路交通法の一部を改正する法律(平成19年法律第90号)は本年6月20日に 公布されたところであるが、道路交通法の一部を改正する法律の施行期日を定める政 令(平成19年政令第265号)により、同法附則第1条各号に掲げる規定を除き、 本年9月19日から施行されることとなった。 また、同法の施行に伴い、道路交通法施行令及び自動車運転代行業の業務の適正化 に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成19年政令第266号)及び道路交 通法施行規則及び自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律の施行に伴う道路交 通法施行規則の規定の読替えに関する内閣府令の一部を改正する内閣府令(平成19 年内閣府令第66号)が本年8月20日に、指定講習機関に関する規則等の一部を改 正する規則(平成19年国家公安委員会規則第19号)が本年8月23日に公布され、 いずれも、本年9月19日から施行されることとなった。 今回施行される改正規定は、悪質・危険運転者対策の推進を図るための規定の整備 (運転免許を受けることができない期間等に関する規定の整備に係るものを除く。) 、 時間制限駐車区間に関する規定の整備及び外国運転免許証に関する規定の整備に係る ものであり、その改正目的は、飲酒運転を始めとした悪質性・危険性の高い違反行為 に対する罰則の強化による交通事故防止対策の一層の推進及び新駐車対策法制の施行 状況を踏まえた更なる駐車秩序の改善である。 これらの改正の趣旨、内容及び留意事項は別紙のとおりであるので、改正規定が円 滑かつ適切に施行され、所期の目的が達成されるよう、関係事務の運営に万全を期さ れたい。 (企画係 5022、5023) 別紙 (凡例) 「改正法」 :道路交通法の一部を改正する法律(平成19年法律第90号) 「法」 :改正法による改正後の道路交通法(昭和35年法律第105号) 「改正政令 」:道路交通法施行令及び自動車運転代行業の業務の適正化に関する法 律施行令の一部を改正する政令(平成19年政令第266号) 「令」 :改正政令による改正後の道路交通法施行令(昭和35年政令第 270号) 「改正府令 」:道路交通法施行規則及び自動車運転代行業の業務の適正化に関する 法律の施行に伴う道路交通法施行規則の規定の読替えに関する内閣府 令の一部を改正する内閣府令(平成19年内閣府令第66号) 「府令」 :改正府令による改正後の道路交通法施行規則(昭和35年総理府令 第60号) 第1 改正の概要 1 道路交通法施行令の一部改正 (1) 同乗罪関係 同乗の禁止の対象から除外される自動車として、次の自動車を定める ァ トロリーバス ィ 道路運送法(昭和26年法律第183号)第2条第3項に規定する旅客自 動車運送事業の用に供する自動車で当該業務に従事中のもの ゥ 自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律(平成13年法律第57号) 第2条第6項に規定する代行運転自動車 (2) 外国運転免許証制度関係等 ァ 外国運転免許証制度の対象となる国又は地域に、イタリア、ベルギー、台 湾を追加する。 ィ 日本語の翻訳文の作成者に、運転免許証を発給する権限を有する地域の権 限のある機関等を追加する。 ゥ 大型自動二輪車等の二人乗りに係る免許を受けていた期間、初心運転者標 識の表示義務に係る免許を受けていた期間等に関して、本邦の域外にある地 域の権限のある機関の運転免許を受けていた期間も、外国の行政庁の運転免 許を受けていた期間と同様に扱うこととする。 2 道路交通法施行規則の一部改正 (1) パーキングメーター等関係 ァ パーキングメーターの機能の一つとして、車両の駐車時間または駐車を終 了すべき時間を表示しなけれはならないこととする。 ィ パーキングチケットの大きさを改める。 ゥ 時間制限駐車区間が在ることを示す表示板について、2分の1から2倍の 範囲で縮小・拡大することができることとする。 (2) 安全運転管理者関係 安全運転管理者又は副安全運転管理者の欠格要件に、酒気帯び運転、車両提 供、酒類提供、同乗の違反行為を追加する。 (3) 運転免許申請関係 運転免許の申請に当たって、従来の添付書類等に加え、健康保険の被保険者 証、住民基本台帳カード、旅券その他の書類で免許申請者が本人であることを 確認するに足りるものを提示しなければならないこととする。 (4) その他 道路使用許可に係る電子申請手続きに関する規定を削除する。 第2 悪質・危険運転者対策の推進を図るための規定の整備 1 飲酒運転及び飲酒運転幇助行為等に対する罰則の強化 (1) 趣旨 飲酒運転については、昨年上半期の飲酒死亡事故の発生件数がその前年同期 に比べて増加するなど、平成13年の道路交通法改正での罰則強化による抑止 効果に近年陰りが見られていたことに加え、昨年福岡県で発生した幼児3人が 死亡するという痛ましい飲酒死亡事故を契機として、飲酒運転の根絶を求める 国民の声が大いに高まっている。 そこで、飲酒運転の根絶を図るため、飲酒運転を行った者及び飲酒運転をす るおそれがあると認められる者に対する呼気の検査を拒否した者に対する罰則 を引き上げることとしたものである。 また、飲酒運転の根絶を図るためには、運転者本人への対策だけでなく、運 転者の周辺で飲酒運転を助長する行為が行われることを抑止していく必要があ ることから、飲酒運転を幇助する行為の中でも特に悪質な行為である酒気を帯 びている者で飲酒運転を行うこととなるおそれがある者に対し車両等を提供す る行為及び自己の運送の要求等をして飲酒運転が行われている車両に同乗する 行為を禁止し、これらに違反した者等に対する罰則を整備することとしたもの である。 (2) 内容 ア 飲酒運転等に対する罰則の引上げ 次表のとおり、飲酒運転をした者等に対する罰則を引き上げるとともに、 併せて、過労運転等を行った者及び飲酒運転や過労運転等を行うことを下命、 容認した自動車の使用者に対する罰則を引き上げることとした(法第117 条の2、法第117条の2の2及び法第118条の2関係) 。 違反行為【改正後の罰条】 改正前 改正後 酒酔い運転(第65条第1項 )3 年 以 下 の 懲 役 又 は 5年以下の懲役又は 【第117条の2第1号】 50万円以下の罰金 100万円以下の罰 金 酒酔い運転下命容認(第75 3 年 以 下 の 懲 役 又 は 5年以下の懲役又は 条第1項第3号) 50万円以下の罰金 100万円以下の罰 【第117条の2第4号】 酒気帯び運転(第65条第1 1 年 以 下 の 懲 役 又 は 項) 30万円以下の罰金 【第117条の2の2第1号 】 酒気帯び運転下命容認(第7 1 年 以 下 の 懲 役 又 は 5条第1項第3号) 30万円以下の罰金 【第117条の2の2第6号 】 麻薬等運転(第66条) 3年以下の懲役又は 【第117条の2第3号】 50万円以下の罰金 金 3年以下の懲役又は 50万円以下の罰金 3年以下の懲役又は 50万円以下の罰金 イ 5年以下の懲役又は 100万円以下の罰 金 麻薬等運転下命容認(第75 3 年 以 下 の 懲 役 又 は 5年以下の懲役又は 条第1項第4号) 50万円以下の罰金 100万円以下の罰 【第117条の2第5号】 金 過労運転等(第66条) 1 年 以 下 の 懲 役 又 は 3年以下の懲役又は 【第117条の2の2第5号 】30万円以下の罰金 50万円以下の罰金 過労運転等下命容認(第75 1 年 以 下 の 懲 役 又 は 3年以下の懲役又は 条第1項第4号) 30万円以下の罰金 50万円以下の罰金 【第117条の2の2第7号 】 飲酒検知拒否(第67条第3 30万円以下の罰金 3月以下の懲役又は 項) 50万円以下の罰金 【第118条の2】 飲酒運転幇助行為に対する罰則規定の整備 (ア) 何人も、酒気を帯びている者で、酒気を帯びて車両等を運転することと なるおそれがあるものに対し、車両等を提供してはならないこととすると ともに、これに違反した者について、当該違反により当該車両等の提供を 受けた者が、酒に酔った状態で車両等を運転した場合には5年以下の懲役 又は100万円以下の罰金を、身体に政令で定める程度以上にアルコール を保有する状態で車両等を運転した場合(酒に酔った状態で車両等を運転 した場合を除く 。)には3年以下の懲役又は50万円以下の罰金を科すこ ととした(法第65条第2項、法第117条の2第2号及び法第117条 の2の2第2号関係)。 (イ) 法第65条第3項(改正前の道路交通法第65条第2項)の規定に違反 して酒類を提供した者について、当該違反により当該酒類の提供を受けた 者が、酒に酔った状態で車両等を運転した場合には3年以下の懲役又は5 0万円以下の罰金を、身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有す る状態で車両等を運転した場合(酒に酔った状態で車両等を運転した場合 を除く。)には2年以下の懲役又は30万円以下の罰金を科すこととした (法第65条第3項、法第117条の2の2第3号及び法第117条の3 の2第1号関係)。 (ウ) 何人も、車両の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、当該運転 者に対し、当該車両を運転して自己を運送することを要求し、又は依頼し て、当該運転者が酒気を帯びて運転する車両に同乗してはならないことと するとともに、その同乗者が、当該同乗した車両の運転者が酒に酔った状 態にあることを知りながら同乗した場合であって、当該運転者が酒に酔っ た状態で当該車両を運転した場合には3年以下の懲役又は50万円以下の 罰金に、当該車両の運転者が酒に酔った状態で当該車両を運転し、又は身 体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態で当該車両を運転 した場合(同乗者が、当該同乗した車両の運転者が酒に酔った状態にある ことを知りながら同乗した場合であって、当該運転者が酒に酔った状態で 当該車両を運転した場合を除く。)には2年以下の懲役又は30万円以下 の罰金を科すこととした(法第65条第4項、法第117条の2の2第4 号及び法第117条の3の2第2号関係) 。 なお、上記の同乗の禁止の対象となる車両から、トロリーバス、道路運 送法(昭和26年法律第183号)第2条第3項に規定する旅客自動車運 送事業の用に供する自動車で当該業務に従事中のもの及び自動車運転代行 業の業務の適正化に関する法律(平成13年法律第57号)第2条第6項 に規定する代行運転自動車を除外することとした(法第65条第4項及び 令第26条の2関係)。 (3) 留意事項 ア 飲酒運転の根絶を図るため、関係機関・団体と連携して、改正法の内容に ついて周知徹底するとともに、広報啓発活動を推進し、「飲酒運転を絶対に しない、させない」という社会規範の確立を図ること。 また、飲酒運転に対する強力な取締りを推進するとともに、飲酒運転を行 った者の周辺者に対する捜査を徹底し、酒気を帯びている者で飲酒運転を行 うこととなるおそれがある者に対し車両等を提供した者又は飲酒運転を行う こととなるおそれがある者に対し酒類を提供した者及び自己の運送の要求等 をして飲酒運転が行われている車両等に同乗した者の検挙に努めること。 イ 改正規定の趣旨及び内容のほか、特に(2)イの飲酒運転幇助行為に係る違 反の構成要件、立証方法、捜査書類の作成要領等について、教養を徹底する こと。 2 救護義務違反に対する罰則の引上げ (1) 趣旨 いわゆるひき逃げについては、その発生件数が依然として高い水準にあり、 悲惨な結果を生じさせている事案も後を絶たず、その発生の抑止を図る必要が あることから、救護義務違反のうち、人の死傷が運転者の運転に起因するもの である場合について、罰則を引き上げることとしたものである。 (2) 内容 人の死傷が運転者の運転に起因するものである場合における当該運転者によ る救護義務違反の罰則を、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に引き 上げることとした(法第72条第1項前段及び法第117条第2項関係)。 (3) 留意事項 いわゆるひき逃げの発生を抑止するため、関係機関・団体と連携して、交通 事故を起こした場合に救護義務を果たさないこと自体が厳罰の対象となるとい うことについて周知徹底すること。 また、ひき逃げ事件が発生した場合には、迅速かつ的確な初動捜査を実施す るとともに、事故の原因が飲酒運転によるものであると疑われる場合には、事 故前後の飲酒や運転の状況等についての捜査を徹底し、危険運転致死傷罪の立 件も視野に入れて捜査すること。 3 危険防止の措置に関する規定の整備 (1) 趣旨 近年、違反行為を現認等した警察官が自動車等の運転者に対して免許証を提 示するように任意の協力を求めてもこれを拒否する事案が増加しており、警察 官がその運転資格を効率的に確認し、道路における交通の危険を防止するため 必要な応急の措置を講ずることができないなどの問題が生じている。 無免許で車両等を運転している者を的確に把握し、法第67条第4項に規定 する必要な応急の措置を講ずることができるようにするため、車両等の運転者 が道路交通法等の規定に違反した場合や交通事故を起こした場合において、車 両等の運転者が継続して運転させることができるかどうかを確認する必要があ るときは、警察官が免許証の提示を求めることができることとし、警察官から 免許証の提示を求められた運転者はこれを提示しなければならないこととした ものである。 (2) 内容 ア 警察官は、車両等の運転者が車両等の運転に関し道路交通法若しくは道路 交通法に基づく命令の規定若しくは道路交通法の規定に基づく処分に違反 し、又は交通事故を起こした場合において、当該車両等の運転者に引き続き 当該車両等を運転させることができるかどうかを確認するため必要があると 認めるときは、当該車両等の運転者に対し、運転免許証等の提示を求めるこ とができることとした(法第67条第2項関係)。 イ 免許を受けた者は、自動車等を運転している場合において、警察官から法 第67条第2項の規定による免許証の提示を求められたときは、これを提示 しなければならないこととした(法第95条第2項関係)。 4 安全運転管理者等の欠格要件に関する規定の整備 (1) 趣旨 安全運転管理者及び副安全運転管理者(以下「安全運転管理者等」という。) やこれになろうとする者の酒気帯び運転を防止するとともに、事業所における 飲酒運転根絶気運を確立するため、酒気帯び運転を安全運転管理者等の欠格事 由に追加することとしたものである。 また、酒酔い運転の幇助行為は従前より欠格事由とされており、上記のとお り酒気帯び運転も欠格事由とすることから、酒酔い運転及び酒気帯び運転に関 し車両等を提供する行為等についても欠格事由とすることとしたものである。 (2) 内容 安全運転管理者等の欠格事由に、酒気帯び運転並びに飲酒運転に関し車両等 を提供する行為、酒類を提供する行為及び依頼・要求して同乗する行為に係る 罪を追加することとした(府令第9条の9第1項第2号及び同条第2項第2 号)。 第3 時間制限駐車区間に関する規定の整備 1 パーキング・チケット発給設備に関する規定の見直し (1) 趣旨 平成16年の道路交通法改正による新たな駐車対策法制の施行後、駐車秩序 の改善が見られる一方、大型車や二輪車の短時間駐車の必要性について多数の 意見が寄せられているところである。しかしながら、改正前の道路交通法では、 時間制限駐車区間においては、パーキング・メーターを設置することが適当で ない場合に限ってパーキング・チケット発給設備を設置することができること とされていたところ、例えば、二輪車の駐車については、四輪車に比較して車 体が小さいため、パーキング・メーターでは感知できずに作動しないことがあ るなどの支障も見受けられた。 そこで、この種の駐車についても適切に管理することが可能なパーキング・ チケット発給設備を必要に応じて設置できるよう規定を見直したものである。 (2) 内容 公安委員会は、時間制限駐車区間において、パーキング・メーター又はパー キング・チケット発給設備を選択的に設置できることとした(法第49条第1 項関係)。 2 パーキング・メーターの機能に関する規定の整備 (1) 趣旨 改正前の道路交通法では、パーキング・メーターについては、駐車時間を表 示することとされているところであるが、むしろ、駐車を終了すべき時刻が明 示されている方がわかりやすいとの要望も寄せられていることなどから、表示 内容について柔軟な対応が可能となるよう規定を整備するものである。 (2) 内容 パーキング・メーターの機能として、車両の駐車時間又は駐車を終了すべき 時刻を選択的に表示することができることとした(府令第6条の4関係)。 3 その他の規定の整備(改正府令関係) (1) パーキング・チケットの寸法を必要に応じて変更できることとした(府令別 記様式第1の4関係)。 (2) 時間制限駐車区間に関する表示板を図示された寸法の2分の1から2倍の範 囲で変更できることとした(府令別記様式第1の5及び第1の6関係)。 第4 1 外国運転免許証制度に関する規定の整備 趣旨 従来、外国運転免許証制度により、道路交通に関する条約(昭和39年条約第 17号。以下「ジュネーブ条約」という。)に基づく国際運転免許証を発給して いない国であって、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図る 上で我が国と同等の水準にあると認められる免許制度を有している国が発給した 免許証で日本語による翻訳文が添付されたものを所持する者については、本邦に 上陸した日から1年間、当該外国運転免許証で運転することができることとされ ている自動車等を運転することができることとしている。我が国が国として承認 していない地域であっても、我が国と同等の水準にあると認められる免許制度を 有している地域が発給した免許証を所持する者については、本邦における運転を 認めることが適当であると考えられることから、独自の免許制度を有している地 域についても外国運転免許証制度の対象とすることとしたものである。 2 内容 (1) 我が国と同等の水準にあると認められる免許制度を有している本邦の域外に ある地域で政令で定めるものの権限のある機関が発給した免許証(日本語によ る翻訳文で政令で定める者が作成したものが添付されているものに限る。)を 所持する者について、本邦に上陸した日から1年間、当該外国運転免許証で運 転することができることとされている自動車等を運転することができることと した(法第107条の2関係)。 (2) 我が国と同等の水準にあると認められる免許制度を有している国又は地域と して、イタリア共和国、ベルギー王国及び台湾を加えることとした(令第39 条の4関係 )。 (3) (1)の政令で定める者について、自動車等の運転に関する免許に係る免許証 を発行する権限を有する地域の権限ある機関等を加えることとした(令第39 条の5関係 )。 (4) (1)の改正に伴い、本邦の域外にある地域の権限のある機関の免許について、 以下のとおり、外国の行政庁の免許と同等に取り扱うこととした。 ア 免許を受けようとする者が自動車等の運転に関する本邦の域外にある地域 の権限のある機関の免許を有する者であるときは、公安委員会は、政令で定 めるところにより、その者が受けようとする免許に係る自動車等を運転する ことに支障がないことを確認した上で、運転免許試験の一部を免除すること ができることとした(法第97条の2及び令第34条の4第2項関係)。 イ 運転者以外の者を乗車させて大型自動二輪車等を運転することができる者 とされるための運転免許保有期間等の計算に際し 、「地域の権限のある機関 の運転免許」の保有期間も考慮することとした(令第26条の3の3第1項 第3号及び第2項第2号、第26条の4第3号、第33条の6第1項第1号 ホ、同項第2号ハ、第2項第1号ホ、同項第2号ハ及び第3項第2号、第3 4条の2第1号ハ並びに第37条関係)。 第5 1 その他の規定の整備 運転免許申請時に提示を要する書類に関する規定の整備 (1) 趣旨 近年、他人になりすまして免許を不正に取得し、これを犯罪等に使用する事 案が発生しており、社会問題ともなっていることから、運転免許申請時におい て、提示を要する書類を追加することにより本人確認を強化し、この種事案の 未然防止を図ることとしたものである。 (2) 内容 運転免許の申請に当たって、添付又は提示することとされている住民票の写 し等に加え、健康保険の被保険者証、住民基本台帳カード、旅券その他の書類 で免許申請者が本人であることを確認するに足りるものを提示しなければなら ないこととした(府令第17条第2項第7号関係)。 2 電子情報処理組織による道路使用許可の申請書等の提出に関する規定の削除 都道府県警察に対する道路使用許可に関するオンライン申請等について、今後 は、行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律(平成14年法律第 151号)及び行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に 伴う国家公安委員会の所管する関係法令に規定する対象手続等を定める国家公安 委員会規則(平成15年国家公安委員会規則第6号)に基づいて行うこととした ことから、その特例を定めていた道路使用許可の電子申請の手続に係る規定を削 除した(府令第12条の2関係)。 3 指定講習機関に関する規則等の一部を改正する規則 上記改正等に伴い、指定講習機関に関する規則(平成2年国家公安委員会規則 第1号)、届出自動車教習所が行う教習の課程の指定に関する規則(平成6年国 家公安委員会規則第1号)、外国の行政庁の免許に係る運転免許証の日本語によ る翻訳文を作成する能力を有する法人の指定に関する規則(平成6年国家公安委 員会規則第5号)及び運転免許取得者教育の認定に関する規則(平成12年国家 公安委員会規則第4号)について、所要の規定の整理を行った。 第5 経過措置 1 違反行為に付する点数及び罰則の適用関係 (1) 施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例によるもの とした(法附則第12条及び改正政令附則第3項関係) 。 (2) 外国運転免許証制度に係る改正規定の施行前にした違反行為に付する点数に ついては、なお従前の例によるものとした(改正政令附則第2項関係)。 2 安全運転管理者又は副安全運転管理者になることのできない欠格要件関係 改正府令の施行の際現に選任されている安全運転管理者等が改正府令の施行前 にした違反行為に係る安全運転管理者等の選任及び解任命令の規定の適用につい ては、府令第9条の9の規定にかかわらず、改正前の規定を適用することとした (改正府令附則第2条関係)。
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