地球の未来を守ります

水生生物調査や川の浄化活動
を行い、その成果について5
年生から4年生への発表会が
行われ、この活動が代々受け
継がれていきます。
市が行っている河川水質調
査の結果でも、下の川におい
1
ては水の汚れ具合を表すBO
D︵生物化学的酸素要求量︶の
数値が年々減少傾向にあり
今 日 の 環 境 問 題 は、 地 球 温 暖 化 や 酸 性 雨 な ど の 地 球 規 模 の
問 題 か ら、 身 近 に あ る 水 環 境 や 廃 棄 物 の リ サ イ ク ル 問 題 な ど
に 至 る ま で 幅 広 く あ り ま す。 こ れ ら に 対 す る 根 本 的 な 対 策 は
環 境 へ の 負 荷 を 少 な く す る こ と で す が、 日 常 生 活 の 中 で 環 境
を 意 識 す る と い う こ と は、 現 状 で は あ ま り 多 く あ り ま せ ん。
そ こ で 市 で は、 純 粋 で 豊 か な 感 受 性 を も っ た 子 ど も た ち に 環
境 副 読 本 な ど を 配 布 し、 環 境 に つ い て 勉 強 し て も ら う と と も
に、 学 校 や 家 庭 生 活 の 中 で 環 境 問 題 を 意 識 し、 環 境 と 自 分 た
ち の 生 活 を 守 る た め の 実 践 的 な 取 り 組 み を 行 っ て も ら い、 環
境 の 大 切 さ と 環 境 保 全 活 動 の 意 義 を 実 感 し て も ら う﹁ す か が
わ 環 境 エ コ ク ラ ブ 事 業 ﹂ を 行 っ て い ま す。 今 月 号 で は、 市 内
の 小 学 校︵ 須 賀 川 第 三 小 学 校・ 西 袋 第 二 小 学 校 ︶に お け る、 児
童たちの活動の一部を紹介します。
4.3
1.3
1
0.3
0.3
0.4
0.9
H20.
8月 9月 10月 11月 12月 H21.1月 2月 3月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
(投入前)
(投入休止)
(投入前)
●グラフ1 下の川におけるBODの値の推移(単位:㎎/ℓ)
12.0
8.7
7.7
8.0
4.3
4.6
4.5
4.0
6.7
7.5
5.8
環境家計簿で﹁2つの
エコ﹂を考えよう
エコという言葉には、私た
2.7
0.0
H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
めています。
今 年 は 4 月 日 に、 5、6
年生が下の川に行き、昨年度
取り組んできた6年生から5
年生へ、自分たちが行ってき
た活動内容などの引き継ぎが
行われました。
今後、
5年生の児童たちが、
10.0
7.7
8.1
7.7
H9
H8
H7
H6
H5
9.8
10.1
10.4
7.5
7.1
6.0
30
きれいにしよう、未来の須賀川
称﹁下の川﹂︶の環境美化と水
質浄化活動に取り組んでいま
す。
児童たちは、この活動を通
して、環境問題への意識を深
須賀川第三小学校の活動 ―
―
須賀川三小では、長年にわ
たり、ボランティア団体の﹁須
賀川に清流を取り戻す市民の
会 ﹂ の 協 力 を 得 な が ら、 市
の 中 心 部 を 流 れ る 須 賀 川︵ 通
■ すかがわ環境エコクラブ事業の取り組み
5
子どもたちの
4
環境問題は一朝一夕で解決
するものではありません。私
たち一人ひとりが、今回の子
どもたちの活動のように、継
続して行っていくことが大切
です。
み ん な で 地 球 環 境 を 考 え、
エコライフを実践しましょう。
☟ 市 役 所 環 境 課 ☎︵ ︶9 1
30
続けよう、エコライフ
3
ち人間と自然との調和を目指
す﹁エコロジー﹂と、節約す
る こ と を 意 味 す る﹁ エ コ ノ
ミー﹂の、二つの意味があり
ます。
環境家計簿をつけることに
より、家庭からどれだけ二酸
化炭素が排出されるか、どれ
だけ節約できているか、とい
う﹁2つのエコ﹂を実感する
ことができます。
昨年度は、須賀川二小、西
袋二小、稲田小学校、白方小
学 校 の 4 校、 1 4 7 人 の 児
童に環境家計簿に取り組ん
で も ら い ま し た。 児 童 か ら
は﹁環境家計簿をつけて、エ
コの大切さを知りました﹂な
ど、身近なところからエコを
心掛け、無駄をなくしていこ
うという感想が多く寄せら
れました。
地球の未来を守ります
6
校全体で熱心に取り組んで
います。
8
環境活動が
︵ 右 の ペ ー ジ の グ ラ フ1 を 参
照 ︶、 子 ど も た ち の 活 動 が 水
質浄化に役立っています。
なお、昨年度は大森小、西
袋一小、長沼東小、長沼中に
おいても、県の﹁せせらぎス
クール制度﹂を活用した水生
生物調査などが実施され、ほ
かの小・中学校でも川の活動
に取り組んでいます。
﹁えひめAⅠ﹂で水質浄化を目指す
2
2
0.6
1
1
0.7
0.3
0.5
0
10
10
10
22.6.1
22.6.1
11
12
※1 BOD(生物化学的酸素要求量)
とは
水中の有機物
(汚れ)が微生物によっ
て分解されるのに必要とした酸素の量
で示した水質の指標。水質が悪い
(有
機物が多い)ほど値が大きくなり、水
中に溶けている酸素(溶存酸素)の消費
量が増える
(単位は㍉グラム/リット
ル)。
※2 えひめAIとは
えひめAIとは、酵母菌・乳酸菌・
納豆菌を発酵培養させた酵素を含む複
合微生物のことで、環境や人体には無
害です。また、水中の汚れを食べるこ
とで水を浄化する働きや、アンモニア
などを中和することで悪臭を分解して
消臭する働きを持っています。
※3 環境家計簿とは
環境家計簿とは、家庭から排出され
る二酸化炭素の量を計算するために作
られた家計簿で、ごみの排出量や水道
光熱費などの使用量・料金を記録し、
計算するものです。
2.0
88
を行っています。
調査をするのは5 年生の
児童で、昨年度は6月から
月 ま で の7 か 月 に わ た り 行
われました。その結果、主に
アンモニアの匂いの度合い
を 図 る﹁ ア ン モ ニ ア 態 窒 素 ﹂
が、えひめAIを投入するこ
とにより大きく改善され、え
ひ め A I に よ る 消 臭 作 用 は、
抜群に効果があることが分
か り ま し た︵ 下 の グ ラ フ 2 を
参照︶。
今年も6月よりモニタリン
グ調査を行い、えひめAIの
水質浄化の効果を研究してい
きます。
また、同校では、つる性の
植 物 で あ る ア サ ガ オ を 育 て、
校舎の窓際に真夏の日光を
遮る自然のカーテン、いわゆ
る﹁緑のカーテン﹂を作る活
動を行うなど、環境問題に学
用語解説
その放流水がどのような改善
傾向を示すかを確認する﹁え
ひ めAI モ ニ タ リ ン グ 調 査 ﹂
西袋二小では、
「えひめAI」を利用した水質浄化活動を行ってい
ます。この活動では、水環境の保全や快適な生活環境への関心を
高めることを目指しています(昨年5月に実施した学習の様子)
●グラフ2 H20∼21年度 西袋二小・アンモニア態窒素値(単位:㎎/ℓ)
須賀川三小の5、6年生の児童たちは、下の川にすむ水生生物調査や川の浄化活動に取り
組んでいます。美しい水環境を次世代に引き継ぐことも私たちの大切な責務です(4月30
日・上と左上の写真)
西袋第二小学校の活動 ―
―
西袋二小では、平成 年度
2
から環境浄化微生物﹁えひめ
AⅠ﹂
を合併浄化槽に投入し、
20