vol.106

病病連携、病診連携を推進し、顔の見えるより確かな連携ネットワークの構築に努めています
vol.106
APR 2015
飯塚病院
外来心臓リハビリテーションについて
循環器内科 田 中 俊 江
耳鼻咽喉科部長就任にあたって
耳鼻咽喉科 部長 原 口 正 大
医師異動情報
漢方あらかると ∼その84∼
表紙の人:循環器内科 田中 俊江 循環器内科 部長 山田 明
地域医療支援病院 臨床研修指定病院 地域がん診療連携拠点病院 福岡県総合周産期母子医療センター
飯塚病院外来心臓リハビリテーションについて
循環器内科 田中 俊江
心臓リハビリテーションとは
心臓リハビリテーション(心血管疾患リハビリテーション;以下心リハ)とは、「医学的な評価、運動処
方、冠危険因子の是正、教育およびカウンセリングからなる長期的で包括的なプログラム」です。
リハビリテーションと聞くと運動というイメージを持たれる方が多いかもしれません。心リハは再発予防
や社会・職場への復帰も含む、より快適な生活(人生)を目指して行うものです。運動療法はもちろん、適切
な食事療法の指導、禁煙や服薬の指導など、多くの内容を含む包括的なものです。そのため、リハビリスタッ
フだけでなく、医師や看護師はもちろん、管理栄養士や薬剤師、臨床心理士など多くの医療専門職が関わり
ます。
心臓リハビリテーションの歴史
心リハは、1930年代の長期安静臥床による心筋 塞の患者さんの急性期管理から始まりました。多くの紆余
曲折を経て、運動療法を中心とした包括的リハビリテーションの概念となりました。最近では、心筋 塞に限
らず、各種の心血管疾患の早期離床・回復・予防へと概念・目標が変化してきました。その過程で、運動療法
が安全に行えることも証明されています。
心臓リハビリテーションの対象となる疾患
心血管疾患の多くにおいて、二次予防は非常に大切です。
心筋
塞・狭心症などの虚血性心疾患、心不全、心臓手術後、大血管疾患(大動脈瘤、大動脈解離など)、
閉塞性動脈硬化症などの末梢血管疾患と、多くの疾患が対象となります。
心臓リハビリテーションの効果
心リハには、以下のように様々な効果があります。
① 運動耐用能の改善
② 自覚症状の改善
(%)
100
80
③ 脂質代謝の改善
60
④ 禁煙率の改善
40
⑤ QOLの改善
⑥ 死亡率の改善
⑦ 安全性(上記の1∼6の効果が安全に獲得可能)
運動療法
0
② 活動時の心臓への負担の軽減
2
3
4
5
6 (年)
100
60
脂質異常症など)の改善
1
P<0.001
(%)
療法の継続が、心機能の回復や治療後の生活の質の向
① 心臓病の原因である生活習慣病(高血圧や糖尿病、
心リハ不参加住民の生存曲線
0
80
す。運動療法にはたくさんの利点があります。
調整した他の住民の生存曲線(期待値)
20
運動療法は、心リハの重要な部分です。適切な運動
上だけでなく、予後も改善することが分かっていま
1
生存率からみた運動療法の有効性
40
調整した他の住民の生存曲線(期待値)
20
心リハ参加住民の生存曲線
P=0.34
0
0
1
2
3
4
5
6 (年)
③ 体力を回復することで快適な動作の確保
非心リハ群での生存率は期待値(他の住民の生存曲線)をはるかに下回
④ 血管や神経の働きを改善する
(Witt BJ, et al. J Am Coll Cardiol 2004;44:988 より引用、改変)
るが(上段 -A)、心リハ群では生存率は期待値に一致している(下段 -B)
⑤ 体を動かすことによる不安やうつの軽減
⑥ 病気の再発予防
⑦ 死亡率の低下 適切な運動療法の主体は、『有酸素運動』と『筋力トレーニング』です。有酸素運動とはウォーキングや自
転車こぎなど、ややきついながらも無理なく継続できる運動です。強すぎる運動は『無酸素運動』となり、血
圧や脈拍が上がりすぎる、運動中の心拍出量が逆に低下する、疲労物質が蓄積するなどの欠点があります。ご
本人の病気や体力・体調に合わせて、少しずつ運動の内容を拡げていくことも大切です。また、適度な運動は
疾患発症後だけでなく、長く継続することがとても重要です。少なくとも3 4ヶ月以上継続すると、運動耐
用能やQOLの改善が得られることがわかっています。
当院での心臓リハビリテーション
当院では、心血管疾患で入院された患者さんに、外来心リハにも参加されることをお勧めしています。週に
1 3回の頻度で、通院していただく期間は基本的に3ヶ月です。個々の事情に応じて頻度や期間は変えるこ
とが可能です(最長約5ヶ月間の通院が保険適応となります)
。
外来心リハ開始までの流れは以下のとおりです(急性心筋 塞の場合の例)
。
か月
3
終了
1か月
退院
日目ごろ
開始
5∼7日目
入院
14
希望者は開始後
150日まで可能
急性心筋梗塞の心臓リハビリテーションプログラム
維持期在宅リハビリ
心リハの説明と
エントリーテスト
病棟で歩行試験
急性期リハビリ︵病棟︶
急性心筋梗塞
患者教育
病気・服薬・食事・運動などに関して多職種が実施
外来通院リハビリ(週1∼3回)
入院中リハビリ(毎日)
歩行筋力トレーニング
エルゴメーター
心リハビリ室で
監視下運動療法
歩行
自転車こぎ
1か月・3か月終了時
検査(CPX, 採血)
終了時評価
開始時検査
(CPX, 採血)
運動処方に基づく運動
退院時評価
開始時評価
(リハビリ開始1週間後)
在宅運動療法(週3∼4回)
(CPX=心肺運動負荷試験)
医師の診察後、主に看護師・リハビリスタッフの指導のもと、心電図モニターを装着して運動をしていただ
きます。自分に合った運動量を体感できるだけでなく、自宅での適切な運動の目安にもなります。
約4名の患者さんが一緒に運動療法を行います。仲間と一緒に行うことで、運動を継続するモチベーション
が高まることが期待できます。また、自宅で行っていただく運動や生活に関しては、患者さん一人ひとりに
合った内容を個別にお伝えします。そのほか必要に応じて、
医師・看護師や管理栄養士、薬剤師との面談もできます。
退院後はかかりつけの先生のところに通院される患者さん
でも、心リハだけ当院に通院していただくことも可能です。
リハビリ訓練室の移転・拡充
4月から、外来心臓リハビリテーションが中央棟1階の外
来心臓リハビリ室で行えるようになりました。退院した患者
さんが外来でも心リハを続けて行える場です。
外来心臓リハビリテーションに関するお問い合わせ
TEL:0948-22-3800(代表) 内線:6914〔担当:澤﨑〕
2
■飯塚病院医師異動情報
新任医師
入社年月日
H27年4月1日付
八木 健司
宮﨑 将之
正月 泰士
池田 浩子
寺松 克人
松口 崇央
救 急 部
肝臓内科
肝臓内科
消化器内科
消化器内科
消化器内科
ヤギ ケンジ
ミヤザキ マサユキ
ムツキ タイジ
イケダ ヒロコ
テラマツ カツヒト
マツグチ タカヒロ
山口 恵梨子
井手 誠
南 陽平
塚本 康寛
河野 正太郎
冨田 佳吾
海野 光昭
酒井 さやか
消化器内科
内分泌・糖尿病内科
内分泌・糖尿病内科
血液内科
膠原病・リウマチ内科
腎臓内科
小児科
小児科
坂本 浩子
向井 純平
栁 忠宏
遠山 篤史
トオヤマ アツシ
竹上 薫
木村 和恵
津田 康雄
福原 雅弘
ヤナギ タダヒロ
小児科
小児科
小児科
産婦人科
循環器内科
外科
外科
小児外科
茶谷 裕
水野 裕理
井上 大輔
塩本 喬平
堀田 謙介
堀田 忠裕
一木 稔生
陣内 駿一
神経内科
神経内科
脳神経外科
整形外科
整形外科
整形外科
皮膚科
皮膚科
ヤマグチ エリコ
サカモト ヒロコ
チャタニ ヒロシ
イデ マコト
ムカイ ジュンペイ
ミズノ ユリ
ミナミ ヨウヘイ
イノウエ ダイスケ
ツカモト ヤスヒロ
シオモト キョウヘイ
カワノ ショウタロウ
タケガミ カオル
ホッタ ケンスケ
トミタ ケイゴ
キムラ ヤスエ
ホッタ タダヒロ
ウンノ ミツアキ
ツダ ヤスオ
イチキ トシオ
サカイ サヤカ
フクハラ マサヒロ
ジンナイ シュンイチ
後期研修医
沖田 絢子
芳賀 聡
山内 大輔
牟田 晃洋
佛淵 由佳
生田 奈央
眼科
眼科
形成外科
歯科口腔外科
病理科
総合診療科
江原 昌弥
小田 大嘉
中澤 太郎
八木 悠
三隅 史郎
総合診療科
総合診療科
総合診療科
総合診療科
総合診療科&消化器内視鏡コース
オキタ アヤコ
ハガ サトシ
ヤマウチ ダイスケ
H27年度
入社初期研修医
ムタ アキヒロ
エハラ マサヤ
オダ タイガ
イクタ ナオ
ナカザワ タロウ
ヤギ ユウ
ミスミ シロウ
赤星 和明
石橋 七生
石原 大輔
小佐々 貴博
北出 一季
熊城 伶己
倉岡 沙耶菜
古賀 直道
自治医科大学
鹿児島大学
九州大学
山口大学
佐賀大学
神戸大学
福岡大学
九州大学
豊田 真帆
西 里美
林 高大
増永 智哉
緑川 麻里
三股 佳奈子
横山 友美
渡邊 功
北海道大学
鹿児島大学
東北大学
九州大学
鹿児島大学
宮崎大学
富山大学
九州大学
アカホシ カズアキ
トヨタ マホ
3
ホトケブチ ユカ
イシバシ ナナオ
ニシ サトミ
イシハラ ダイスケ
ハヤシ タカヒロ
オザサ タカヒロ
マスナガ トモカ
キタデ カズキ
ミドリカワ マリ
クマシロ レイキ
ミマタ カナコ
クラオカ サヤナ
ヨコヤマ トモミ
コガ ナオミチ
ワタナベ イサオ
お世話になりました
集中治療部
水山 勇人
総合診療科後期研修医
松口 崇央
(H27年2月∼H27年3月)
集中治療部
水山 有紀
総合診療科後期研修医
橋本 忠幸
眼科
福本 嘉一
循環器内科
戸伏 倫之
総合診療科後期研修医
三浦 大典
肝臓内科
戸上 公彦
循環器内科
内川 智貴
総合診療科後期研修医
髙增 英輔
肝臓内科
合谷 孟
循環器内科後期研修医師
諸沢 薦
総合診療科後期研修医
岡村 知直
漢方診療科
上田 晃三
消化器内科
下川 雄三
総合診療科後期研修医
井藤 英之
漢方診療科後期研修医
前田 ひろみ
消化器内科
大塚 宜寛
総合診療科後期研修医
坂井 正弘
漢方診療科後期研修医
吉永 亮
消化器内科
友枝 成
内分泌・糖尿病内科
伊藤 淳
救急部
出雲 明彦
消化器内科
馬場 遥子
内分泌・糖尿病内科
佐藤 直市
救急部
裵 惺哲
小児科
齊木 玲央
脳神経外科
古賀 広道
救急部後期研修医
安部 周壱
小児科
石原 潤
皮膚科
岡部 倫子
形成外科
山内 俊彦
小児科
松石 登志哉
皮膚科
木村 七絵
外科
吉田 倫太郎
小児科
大園 秀一
病理部
伏見 文良
外科
中ノ子 智徳
神経内科
鳥山 敬祐
麻酔科後期研修医師
石井 健太郎
外科
河野 淳
神経内科
高嶋 伸幹
初期研修医
鵜木 友都
外科後期研修医
廣瀬 皓介
神経内科
中村 憲道
初期研修医
大屋 清文
外科後期研修医
影山 優美子
腎臓内科後期研修医
原 崇史
初期研修医
國村 和史
外科後期研修医
赤峰 翔
整形外科
後藤 徳雄
初期研修医
米谷 拓朗
血液内科後期研修医
津田 麻理子
整形外科
吉本 昌人
初期研修医
齋藤 大樹
膠原病・リウマチ内科
柏戸 佑介
整形外科
嶋 勇一郎
初期研修医
島 さほ
呼吸器外科後期研修医
平良 彰浩
精神神経科
服部 理裕
初期研修医
末安 巧人
呼吸器内科
安田 裕一郎
総合診療科
尾田 琢也
初期研修医
空野 すみれ
呼吸器内科
向笠 洋介
総合診療科
大杉 泰弘
初期研修医
西園 久慧
呼吸器内科後期研修医
神 幸希
総合診療科
金城 謙太郎
初期研修医
本田 泰悠
産婦人科
松岡 智史
総合診療科
宮﨑 岳大
初期研修医
松岡 咲子
産婦人科
森 博士 総合診療科
胡 暁華
初期研修医
武藤 希
歯科口腔外科初期研修医
王 穎
総合診療科後期研修医
西岡 慧
初期研修医
山田 宗範
歯科口腔外科後期研修医
古賀 幹一
総合診療科後期研修医
齋藤 亜由美
初期研修医
湯野 努
4
耳鼻咽喉科部長就任にあたって
耳鼻咽喉科部長 原 口 正 大 この度、2015年1月16日付けで飯塚病院
耳鼻咽喉科部長に就任いたしました原口正大と申
します。平素より皆様方には耳鼻咽喉科診療にご
協力頂き、誠にありがとうございます。
私は福岡県福岡市の出身で2008年に久留米
大学を卒業しました。久留米大学病院で初期臨床
研修を終えた後、同大の耳鼻咽喉科・頭頸部外科
学講座に入局致しました。入局後は九州がんセン
ター、社会保険田川病院、聖マリア病院で耳鼻科
領域の一般研修を行い大学へ戻り、その後は大学
でいびきや睡眠時無呼吸症候群の専門外来、耳鼻
咽喉科と頭頸部外科の診療に従事して参りまし
た。専門分野は睡眠呼吸障害、頭頸部外科手術で
す。飯塚病院には2013年4月に赴任し、三橋拓之部長の下、医師として勤務していました。部長職は
初めての経験ですが、皆様のお役に立てるように一生懸命頑張っていきたいと思っていますのでどうぞ宜
しくお願い申し上げます。
飯塚病院耳鼻咽喉科は筑豊地区で入院及び手術を行える数少ない耳鼻咽喉科です。月曜日から金曜日ま
で午前中は毎日外来診察を行い、月曜日、水曜日、金曜日は午前中より終日手術を行っています。現在、
常勤医は私と上村弘行医師の2名体制で、外来非常勤医師として中島格久留米大学耳鼻咽喉科・頭頚部外
科名誉教授も外来診察にあたっております。当科へは扁桃周囲膿瘍などの急性炎症疾患や突発性難聴など
の急性感音性難聴など緊急の入院加療が必要な患者さんから、中耳疾患、鼻・副鼻腔疾患や頭頚部腫瘍な
どの手術が必要な患者さんまであらゆる疾患の患者さんが受診されます。特に急性炎症性疾患や急性感音
性難聴は早急かつ十分な初期治療を行わないと重症化することがあり入院治療が不可欠となります。耳鼻
科領域の救急疾患で入院治療が必要な患者さんが十分な治療を受けることができる環境を引き続き維持す
ることが重要であると考えています。
しかし、現在、飯塚病院耳鼻咽喉科は常勤医2名体制であり日常的なマンパワー不足に陥っておりま
す。そのような厳しい状況でも当科の特徴である入院と手術に特化した耳鼻咽喉科を今後も維持すること
を我々の使命と考え、周辺の先生方のご負担を少しでも減らすべく皆で力を合わせて業務に励んで行く所
存であります。そのためには院内各科の先生方や地域の先生方のご紹介とご協力なしでは成り立ちませ
ん。若輩者ではありますが、筑豊地域の患者さんのために少しでも貢献したいと思っています。今後とも
ご指導、ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。 5
漢方あらかると ∼その84∼
さいこけいしかんきょうとう
とうきしゃくやくさん
働く女性の味方! 柴胡桂枝乾姜湯と当帰芍薬散の併用療法
漢方診療科 矢野 博美
ある時、当院の病棟の看護師(48歳女性)が月経前の頭痛と肩凝りを主訴に
漢方外来を受診しました。ぽっちゃり体型ですが全体的に柔らかな水太りです。
顔色が青白く、目の下の隈があり、寒がりで疲れやすく、脈やお腹の力が弱い
さいこけいしかんきょうとう
とうきしゃくやくさん
ので体が弱った状態と考えて、柴胡桂枝乾姜湯と当帰芍薬散を処方しました。
1週間後、
「薬を飲んだその日から右目の痛みが消え、首や肩の凝りがなくなっ
た」とびっくりしていました。月経前の頭痛や肩凝りも消失し、疲れにくくなっ
たと喜ばれました。
さいこけいしかんきょうとう
柴胡桂枝乾姜湯は、体が弱い人向きの処方ですが、職場では体がきつい素振りを見せず、確実に仕
事もこなし、元気に振る舞い、家に帰ってぐったりする「青菜に塩」タイプであると思います。また
1年のうちで春は木の芽立ちの季節であり、植物も人も発揚し、些細なことで言い争い、イライラし
ぼ れい
やすい状態になります。この時期(春先)は、精神安定作用のある牡蛎が入り、ストレスを軽減させ
さい こ
さいこけいしかんきょうとう
る柴胡の含有量が多い柴胡桂枝乾姜湯の適応になる方が増えます。また頭痛や目の奥が痛むという症
状が出やすいようです。
とうきしゃくやくさん
当帰芍薬散は、やはり体が弱った人向きの処方で、顔色が悪く、めまい感があり、足がむくみやすく、
歯痕や胃の辺りで水分が動く音を聞くことが多いです。体型は華奢なことが多く、ぽっちゃり体型で
も水太りの傾向のある方に効果があります。月経痛や月経不順、妊娠中の異常が出現しやすいという
特徴があります。
さいこけいしかんきょうとう
とうきしゃくやくさん
柴胡桂枝乾姜湯と当帰芍薬散の併用は、どちらも体が弱った人向きで、相性は大変良いと考えま
さいこけいしかんきょうとう
さい こ
おうごん
す。柴 胡 桂 枝 乾 姜 湯 ( 柴 胡 、 黄
しゃくやく
せんきゅう じゅつ
ぶくりょう
たくしゃ
、
か ろうこん
けい ひ
ぼ れい
かんきょう
かんぞう
とうきしゃくやくさん
とう き
樓根、桂皮、牡蛎、乾姜、甘草)と当帰芍薬散(当帰、
さいこけいしかんきょうとう
き
とうきしゃく
芍薬、川芎、朮、茯苓、沢瀉)は全く構成生薬が異なり、柴胡桂枝乾姜湯は主に気の異常に、当帰芍
やくさん
けつ
すい
き
けつ
すい
さいこけいしかんきょうとう
とうきしゃくやくさん
薬散は血と水に対応し、気・血・水のすべてに対応しています。柴胡桂枝乾姜と当帰芍薬散の併用
は、厳密な冷え症ではないが冷えっぽい人、ストレスをうちにためる人、神経質で真面目な性格の人
などにおすすめです。
さいこけいしかんきょうとう
かみしょうようさん
とうきしゃくやくさん
かみしょうようさん
柴胡桂枝乾姜湯と当帰芍薬散の併用と最も鑑別を要するのは加味逍遥散だと思います。加味逍遥散
とうきしゃくやくさん
とう き
しゃくやく
じゅつ
ぶくりょう
けつ
すい
さん し
し
は、当帰芍薬散と当帰、芍薬、朮、茯苓と構成生薬が同じで、血と水を裁き、山梔子で熱を冷まし、
さい こ
か み しょうようさ ん
はっ か
柴胡、薄荷で気をめぐらし、気血水に対応しています。加味逍遥散の適応となる方はストレスを受け
流すことが得意ではないが、他人を攻撃するタイプが多いようです。また、人の言うことを聞かな
い、オーバーな愁訴で医師や看護師を翻弄して我が道を行く印象です。
さいこけいしかんきょうとう
とうきしゃくやくさん
柴胡桂枝乾姜湯と当帰芍薬散は、冷える傾向があってストレスを発散できず、うちにためこむタイ
プの働く女性の味方です。特に女性の看護師さんにおすすめの漢方薬です。
『ふれあいネットワーク No.106』
飯塚病院 TEL 0948-22-3800(代表) 〒820-8505 飯塚市芳雄町3-83
発行日:平成27年 4月24日 発行:飯塚病院 マーケティング・広報課
ふれあいセンター診療連携 / TEL 0948-29-8070(直通) FAX 0948-29-8457(直通)
6
8時 分∼
時
11
分 E 休診日
30
診療科
総合診療科
肝臓内科
内分泌・糖尿病内科
血液内科
膠原病リウマチ内科
(予約制)
整形外科
※初診時には原則とし
て紹介状が必要です。
腎臓内科
※初診時には原則とし
て紹介状が必要です。
井村 洋*
中村 権一
清田 雅智
小田 浩之
吉野 俊平
檜田 剛
松永 諭
江本 賢
松浦 良樹
岡村 知直
月
火
水
木
金
PM●
AM○ PM●
AM○/●PM● AM○ AM○/●PM●
●
AM○/●PM●
AM○ AM○/●PM●
●
AM○/●PM● AM○
●
AM○/●PM●
PM●
AM○/●PM●
AM○/●PM●
AM○/●PM●
AM○/●PM●
がん治療支援外来(紹介予約制)(金曜) 13:30∼16:30 檜田 剛
※当面は、
院内紹介のみで、
外部からの予約受付はおこなっておりません。
本村 健太*
矢田 雅佳
千住 猛士
宮 将之
正月 泰士
増本 陽秀
井手 誠*
南 陽平
森 裕子 中嶋 久美子
油布 祐二*
喜安 純一
池田 元彦
塚本 康寛
永野 修司*
内野 愛弓
河野 正太郎
大田 俊行
新井 堅
白石 浩一*
※原則紹介予約制
城野 修
浜崎 晶彦
喜多 正孝
美浦 辰彦
土持 兼信
堀田 謙介
塩本 喬平
堀田 忠裕
武田 一人*
菅原 宏治
三浦 修平
中下 さつき
向井 秀幸
古庄 正英
原 崇史
冨田 佳吾
相良 理香子
中嶋 崇文
前園 明寛
米谷 拓朗
豊永 次郎
○/●
●
●
○/●
●
○/●
●
●
○/●
●
○/●
●
●
○/●
●
○/●
●
●
○/● AM○/●PM●
○/●
●
●
●
●
○/● PM● AM●
○/●
PM● AM○
○/● AM●
AM● ○/● AM●
●
○/●
○/● ○/●
○/● ○/●
●
PM●
PM●
●(AM/PM)
○
●
AM○/●
AM○/●
PM●
PM●
●
○
●
○
●
●
●
○
●
●
●
○
●
○
●
●
●
○/●
●
○/●
●
●
●
●
○/●
●(隔週) ○/●
●
○/●
●
●
●
●
●
○/●
○/●
●
○/●
○/●
○/●
●
○/●
○/●
○/●
●
■ の診療科は予約制です
■ の診療科は初診時には原則として紹介状が必要です
・金曜
(隔週)
)
武田一人/古庄正英
D腹膜透析外来(月曜・水曜・木曜(隔週)
産婦人科
(午前外来) 江口 冬樹* 妊婦健診
●
●
8:30∼11:30
辻岡 寛
●
●
松岡 良衛
○
●
後藤 麻木
●
○
妊婦健診
深見 達弥
妊婦健診
○
中村 寿美得
○
●
●
山本 広子
●
妊婦健診
遠山 篤史
●
妊婦健診
○
○
産婦人科(午後外来) 江口 冬樹*
14:00∼15:00
辻岡 寛
妊婦健診
○
不妊外来
松岡 良衛
●
妊婦健診 (予約制)
後藤 麻木
●
第1,3
深見 達弥
●
●
14:30∼
中村 寿美得
妊婦健診
本庄考Dr
山本 広子
○
●
遠山 篤史
●
皮膚科
幸田 太*
○/●
○/● ○/● ○/●
中川 理恵子 ○/● ○/● ○/●
○/●
陣内 駿一
○/●
○/●
初診時には原則として紹介状が必要です。
形成外科
山内 大輔*
○/● 予約のみ ○/● 予約のみ ○/●
川良 智美
○/● 予約のみ ○/● 予約のみ ○/●
泌尿器科 中島 雄一*
●
○
●
●
足立 知大郎
●
○
●
松原 匠
●
○
●
王丸 泰成
○
●
●
初診時には原則として紹介状が必要です。
神経内科
(予約制) 高瀬 敬一郎*
○
AM○/PM● PM●
○
○
立石 貴久
PM●
○
PM●
○
茶谷 裕
○
○
PM●
向野 隆彦
PM●
○
水野 裕理
○
初診時には原則として紹介状が必要です。
物忘れ外来
(電話にて予約受付)
脳神経外科
(再診は予約制)
外 科
緩和ケア科
(予約制)
呼吸器病センター
呼吸器内科
7
医師名
※担当医は都合により変更する場合があります。当日の担当医は外来へお問合せください。
名取 良弘*
●
※原則紹介予約制(入院中外来も含む)
今本 尚之
村上 信哉
井上 大輔
山田 哲久
手
術
梶山 潔*
甲斐 正徳
古賀 聡
皆川 亮介
木村 和恵
武谷 憲二
(乳腺外科)
吉屋 匠平
津田 康雄
平山 佳愛
井口 詔一
長家 尚
牧野 毅彦*
柏木 秀行
山口 健也
○/●
○
●
●
手
術
●
○
●
●
●
診療科
呼吸器内科
呼吸器外科
海老 規之*
飛野 和則*
向笠 洋介
宮嶋 宏之
靏野 広介
●
○/●
○/●
●
○/●
予約のみ
○/●
○/●
●
●
心臓血管外科
(完全予約制)
※初診時には原則とし
て紹介状が必要です。
循環器内科
(再診は予約制)
○/●
○/●
て院内紹介のみです。
予約のみ
○/●
○/●
○/●
○/●
○/●
●
○/●
て紹介状が必要です。
リハビリテーション科
(紹介予約制)
歯科口腔外科
小児外科
小児科
「入院希望」のご紹介
の際は、事前にご連
絡ください。
漢方診療科
(予約制)
●
●
○
○/●
予約のみ 予約のみ
○/●
○
○/● ○/●
○/●(第1,3のみ)
○/●
火
○/●
○/●
○/●
水
木
○/●
○/●
○/●
●
○/●
●
○/●
○/●
内田 孝之*
松元 崇
小野 友行
平山 和人
安藤 廣美
田中 二郎
金
○/●
○/●
○/●
AM●/PM○
AM●/PM○
●
○/●
AM●/PM○
AM手術紹介 PM手術紹介
水・金曜日の午後はペースメーカー外来です
●心臓手術
(月曜)内田 孝之 ●大動脈瘤外来(月曜)内田 孝之・(木曜)松元 崇
●静脈瘤外来:火曜・水曜・木曜
(第1、3、5のみ)
花田 雄樹
○/●
高橋 潤一
画像診療科(予約制) 鳥井 芳邦*
○/●
○/●
※初診時には原則とし 福谷 龍郎
PM○/●
て紹介状が必要です。 落合 浩一朗
小栗 修一
○/●
放射線治療科
久賀 元兆*
●
○
○
(紹介予約制)
初診時には原則として紹介状が必要です。
眼 科(再診は予約制) 向野 利一郎* ○/● ○/●
○/●
安里 良
○/● ○/●
○/●
受付時間
沖田 絢子
○/● ○/●
○/●
8:00∼10:30 芳賀 聡
○/● ○/●
○/●
向野医師:火/木の診療開
有川 愛子
○/●
始は10:00 からです。
初診時には原則として紹介状が必要です。
耳鼻咽喉科
原口 正大*
手術
○/●
手術
○/●
上村 弘行
手術
○/●
手術
○/●
中島 格
○/● ○/●
※初診時には原則とし
廣川 祥太郎
○/●
PM○/●
予約のみ
○
○/●
○/●
○/●
○/●
月
山田 明*
○/●
○/●
今村 義浩
○/●
○/●
中池 竜一
○/●
○/●
堤 孝樹
○/●
○/●
※初診時には原則とし 稲永 慶太
○/●
○/●
て紹介状が必要です。 田中 俊江
○/●
○/●
中野 正紹
○/●
竹上 薫
○/●
円山 信之
○/●
古川 正一郎
○/●
睡眠時無呼吸外来
(予約制)
:山田 明
(第1. 5木曜)
/中野 正紹
(第3
木曜)
/向笠 洋介
(第2. 4木曜)
ICD外来
(予約制)
:堤 孝樹
(月曜)
消化器内科
赤星 和也*
○/●
本村 廉明
○/●
久保川 賢
○/●
宜保 淳也
PM●
○/●
木下 展克
○/●
長田 繁樹
○/●
徳丸 佳世
○/●
○/●
※初診時には原則とし 宮本 和明
て紹介状が必要です。 細川 泰三
○/●
池田 浩子
○/●
寺松 克人
○/●
松口 崇央
○/●
山口 恵梨子
○/●
宇都宮 蘭
○/●
佐藤 孝生
○/●
内視鏡検査については受診後の完全予約となります
心療内科(予約制) 小幡 哲嗣*
●
●
PM●
●
○
橋口 悦子
●
○/●
※初診時には原則とし
吉原 一文
○/● 第1のみ
て紹介状が必要です。
須藤 信行
○/● 第3のみ
精神神経科(予約制) 本田 雅博*
○/● ○/● ○/● ○/● ○/●
天津 透彦
○/●
●
●
○/●
受付時間
(リエゾンのみ)(リエゾンのみ)
(リエゾンのみ)(リエゾンのみ)
8:00∼11:00 柴田 成子
●
●(第2,4のみ)
○/●
※初診の方は原則とし 丸野 大輔
○
●
井手 ひろみ
山路 義和
浅地 美奈
神 幸希
吉峯 晃平
山本 英彦
大 敏弘*
花桐 武志*
小舘 満太郎
中川 誠
西澤 夏將
※ご紹介は【呼吸器病センター】【呼吸器内科】【呼吸器外科】のいずれでも結構です。
月・水は、手術日ですので、緊急以外は他の曜日にご紹介下さい。
○/●
医師名
(平成27年 4 月13 日現在)
手術
土・日曜・祝日、創立記念日︵6/1︶、年末年始
◇診療予定の医師が学会等で不在となる場合がありますので、あらかじめご了承ください。※詳しくはお電話にてお問い合わせください。TEL 0948│22│3800︵代表︶
︵○初診・●再診︶ E*は各診療科部長です。 E 外来受付時間
00
外 来 診 療 担 当 表
救命救急センター
ご紹介はなるべく火・木曜日にお願いします。
AM●
○
○/●
○/●
○/●
○/●
手術
手術
○/●
○/●
黒木 洋美*
○/●
●
受付時間 AM10:00∼12:00/PM14:00∼16:00
初診時には原則として紹介状が必要です。
中松 耕治*
○/● ○/●
●
●
○/●
千北 さとみ
○/●
●
○/● ○/● ○/●
牟田 晃洋
○/● ○/● ○/● ○/● ○/●
中村 晶俊*
○/● AM手術 ○/● AM手術 ○/●
PM○/●
PM○/●
福原 雅弘
●
手術
●
手術
●
岩元 二郎*
●
●
●
●
坂口 万里江 ○/● ○/● ○/● ○/● ○/●
神田 洋
新生児
大矢 崇志
○/●
忠宏
○/●
八戸 由佳子
○/●
松尾 陽子
AM○/● AM○/●
○/●
荒木 久昭
小児腎臓
吉本 裕良
PM○/●
(循環器)
D専門外来(予約制)D1ヶ月健診(金曜)
D神経発達外来(月・木)近藤 里香子
田原 英一*
○/● ○/●
○/● ○/●
犬塚 央
○/●
矢野 博美
●
●
井上 博喜
○/●
○/●
○/●
土倉 潤一郎
●
●
吉永 亮
○/● ○/●
○/●
前田 ひろみ
○/●
○/● ○/●
貝沼 茂三郎
●
久保田 正樹
○/●
高橋 佑一朗
○/●
救急部 八木 健司・山田 哲久・林 友和・
曳田 彩子・鶴 昌太・生塩 典敬・
太田黒 崇伸・竪 良太
(交替で365日・24時間体制で対応しています)
お詫びと訂正
ふれあい NETWORK No.106 の記載内容に一部誤りがありました。読者および関係者の皆様にご迷惑
をおかけしたことを深くお詫びするとともに、ここに訂正させていただきます。
【3~4 ページ】
「飯塚病院医師異動情報」部分
退職医師内に掲載しております医師のうち、
以下の 13 名の医師は引き続き当院にて診療を行っております。
岡村 知直(総合診療科)
神 幸希(呼吸器内科)
原 崇史(腎臓内科)
前田 ひろみ(漢方診療科)
吉永 亮(漢方診療科)
鵜木 友都(総合診療科 後期研修医)
大屋 清文(総合診療科 後期研修医)
米谷
末安
空野
西園
本田
松岡
拓朗(腎臓内科 後期研修医)
巧人(呼吸器内科 後期研修医)
すみれ(産婦人科 後期研修医)
久慧(家庭医療プログラム 後期研修医)
泰悠(循環器内科 後期研修医)
咲子(産婦人科 後期研修医)