精子の凍結保存に関する説明書 目的: 人工授精、体外

精子の凍結保存に関する説明書
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目的:
人工授精、体外受精・胚移植や顕微授精の治療において、治療実施の当日に精液
採取ができない場合があります。その場合に治療のために精子をあらかじめ凍結
して保存することができます。
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対象&方法:
人工授精、体外受精・胚移植や顕微授精の治療において、仕事や体調によって治
療実施の当日に精液採取ができない場合や精液所見が不良で、治療実施当日に精
子が見つからない可能性がある場合等が対象となります。精子の凍結は KS-VI 保
存液を用いて行い、液体窒素中に投入し保存します。
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凍結保存期間:
凍結保存期間は、男性の生殖年令を超えない範囲とし、特に定めていません。但
し、保存延長の明確な意志表示がなく保存期間が2年を超えた場合や死亡された
場合、当院からご本人への連絡が不能となった場合、ご本人が廃棄を希望した場
合は廃棄の対象となります。
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成績:
日本では凍結融解精子を用いた治療はすでに 50 年以上の歴史があり、現在も多
くの医療施設で実施されています。
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予測されるリスク:
凍結・融解の操作の過程で、一部の精子は破損することが予測され、精子融解後
の生存率は約 70%で、凍結・融解自体がこの方法で出生した児に特に影響を及ぼ
した報告はありません。しかし、この方法により出生した児の長期予後について
はまだ確定したものはなく、今後慎重にフォローしていく必要があると考えられ
ています。
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負担に関する事項
現在、不妊治療の内、人工授精や体外受精、顕微授精、胚凍結保存は保険適用外
の治療法とされています。また、原則的にはそれを目的として行う検査や処置、
投薬にも保険は適用できません。したがいまして当院ではそれらについてあらか
じめ自費診療料金を設定して治療を行っております。くわしく別紙の「不妊治療
自費診療料金について」をご覧下さい。なお、天災など予期せぬ事情(地震、火
災、液体窒素の不足等)により使用不可能となった場合はそれまでにお支払いい
ただいた精子保管料の返金をもって弁済とさせていただきます。
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個人情報の保護
日本産科婦人科学会は生殖補助医療実施医療機関の登録を行っています。これは
安全で質の高い生殖医療を国民の皆さんに安心して受けていただくための制度
で、当院は現在その登録施設になっています。登録施設は学会に治療成績を報告
する義務があり、また、世界の生殖医療の発展のために学会等で当院での成績を
発表することがあります。その際には 個人情報保護法に基づき情報を使用させ
ていただく場合がありますのでご了解下さい。
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治療選択の任意性と撤回の自由
この治療はご夫婦の意志により任意に行われるもので、ご夫婦の両者もしくはど
ちらか一方の申し出があれば、ただちに治療は中止することができます。
絹谷産婦人科医院
院長
絹谷 正之
100501 医説明