インターネットの世界で使われる電子メールは、メールサーバ間の転送で

通信ネットワーク補足
DNS その 29
インターネットの世界で使われる電子メールは、メールサーバ間の転送で伝達されます。
そして、そこで使われるプロトコルが SMTP です。またメールの受信では POP3 が使われます。
SMTP で送る
ユーザーA
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
網
SMTP で送る
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
網
受信用 SMTP サーバ
とファイルシステム
受信 したメ ール
を記憶する
メールボックス
送信用 SMTP サーバ
とファイルシステム
電子メールの送信は、この
Simple Mail Transfer Protocol の
POP サーバ
ユーザーB
中継機能で実現されます。
上記ユーザーA から送信されたメールが、ユーザーB に届くまでを説明します。
ステップ1
ユーザーA から送信用 SMTP サーバへ、SMTP でメールを送ります。
ステップ 2
送信用 SMTP サーバから受信用 SMTP サーバへ、SMTP のプロトコルでメールを送ります。
送信用 SMTP サーバは、受信用 SMTP サーバから見た場合、クライアントとして動作しています。
受信用 SMTP サーバ届けられたメールは、メールボックスに記録されます。
ステップ 3
メールの受け取り手(ユーザーB)は、そのメールボックスから POP3 サーバからメールを
ダウンロードします。この時、一般には MUA(Message User Agent)を使って通信します。MUA
のソフトとしては、Outlook Express や Windows Live メールや Thunderbird などがあり
ます。POP3 サーバと MUA の間では、POP3 のプロトコルが使われます。
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)サーバへのコマンドも文字列です。以下では telnet
コマンドで、SMTP サーバに接続して、メールを送信する実験している例です。
telnet mail.scc01 25
220 SMPT サーバドメイン名表示部 ESMTP Sendmail 8.12.6/8.12.6; Tue, 18 May 2004 09:51:33 +0900
HELO xx.xx.xx.xx
250 SMPT サーバドメイン名表示部 Hello pc-4-193 [192.168.4.193], pleased to meet you
MAIL FROM:<送信者のメールアドレス表示部>
250 2.1.0 <送信者のメールアドレス表示部>... Sender ok
RCPT TO:<宛先メールアドレス入力部>
250 2.1.5 <宛先メールアドレス表示部>... Recipient ok
下線部分が、telnet から
DATA
サーバへ送信している部分
354 Enter mail, end with "." on a line by itself
Subject:This is Test Mail
です。
How are you? I am fine.
Well, let's see it again.
.
250 2.0.0 i4I0pXSw023467 Message accepted for delivery
QUIT
221 2.0.0 SMPT サーバドメイン名表示部 closing connection
telnet コマンドは、サーバマシンを遠隔操作(Remote Control)するコマンドですが、 実
質的には、TCP で接続してキー入力した文字列をサーバへ送信し、受信した文字列を表示してい
るだけです。つまり、メール転送は、TCP の文字列のやり取りのみで動いている。
前述の例で、下線部の HELO 、 MAIL FROM 、 RCPT TO 、DATA、 QUIT などがサーバに送信するコ
通信ネットワーク補足
DNS その 30
マンドです。この応答は始めが番号となるメッセージです。この番号が 200 番や 300 番台であれば、正常応答メ
ッセージ、 400 や 500 番台であれば、エラー応答を意味します。
メール受信である MUA と POP3 サーバとのやり取りも、TCP による文字列のやり取りを行います。(メ
ールをダウンロードするなどの指示ができます。)
(1)認証ステップ:POP3 サーバに接続すると、『+OK』から始まる文字列が返されます。
そこで、ユーザーのメールボックスをアクセスするための認証を行わなければなりません。
クライアントから『USER 』の後にユーザー名が続く 1 行を送ります。
『+OK』から始まる文字列が返されば、パスワードを『PASS 』に続く 1 行にして送ります。
『+OK』から始まる文字列が返されれば、認証が終わり、各コマンドが送れます。
(2)認証が終われば、『QUIT』コマンドを送るまで、会話的なやり取りが可能になります。
IMAP(Internet Message Access Protocol:インターネット メッセージ アクセス プロトコル)
メールの受信で POP サーバを使わずに、IMAP のメールサーバを使うケースが増えています。
IMAP は、サーバ側にメールボックスと各ユーザの操作情報を置き、メールをサーバに残したまま閲覧や検索な
どの操作を可能したものです。一般に POP3 に接続するメールクライアントソフトの設定は、使うホスト全てで設
定が必要となりますが、 IMAP ではその必要がありません。これにより自宅、会社、外出先などメールクライアン
トソフトがなくても Web ブラウザで同じ環境のメールを見る事ができます。
File Transfer Protocol
ファイルを転送する時に使わ
れる規則(現在の標準は
RFC959 です)です。右に、
192.169.0.123 の IP アドレス
になっているクライアントから、
FTP サーバに接続して、フィ
ルリストを受信するまでの流
れを示します。
と
の2つの
コネクションを使います。
右の流れで、LIST 命令後に
できる中央の流れが
データコネクションです。
このようにデータコネクション
がサーバ側からクライアント
に接続する形態を、
と呼びます。
逆に、コントロールコネクショ
ンと同様で、クライアントから
サーバに接続する形態を
と呼びます