エラン大学受験シリーズ センター対策古文・漢文問題 見 本 音声は入れておりませんのでご了承ください。 これは 、「エラン大学受験センター対策古文・漢文」を購入される前の内容見 本です。本電子ブックは古文・漢文のセンター対策用模擬問題五回分(計1 0題 ) からなる 、 音声解説付き教材です 。 内容見本は一回目の古文問題です 。 音声ファイルは重いために、省略していますが、お買い上げいただいた書籍 では、本文の下段「音声」を押すと本文の解説を、また問題番号を押すと問 題解説を行います。 ページの移動について 1.パソコン画面の右、上下三角印を移動させることで、ページを移動できます。 2.パソコンの上(あるいは下)に左右に並ぶバー内の三角印を押すことでも移動できます。 右端の上下三角印の下三角を押して、問題のページに入ってください。 → 一 次の文を読み、後の問に答えよ。 め 音声 筑紫より︵女を︶率て上りし男、もとの妻のもとに据ゑたるに、もとの妻の心いとよ 音 声 ア くて 、うちかたらひてゐたるに 、男は人の国にのみありければ、二人のみなむありける。 イ 筑紫よりきたりける女の、いとしのびて人をかたらひたりけるを、人のとかう言ひけれ ば、 ︵Ⅰ︶よにいでて月にみえずはあふことを知らず顔にていはましものを A このもとの妻の心いとよき人にて、男にも﹁かくなむ﹂とも言はざりけれど、男、他 の方より聞きけれど、聞きもいれず、なほさてありけるに、又よばふ男ありけり。 B かへりごと b 音声 ﹁世の中心うし、かかること聞きいれじ﹂など言ひけることのなむあるを、やうやう 音 声 a この男を思ひやつきにけむ、返 事などして、もとの妻のもとに文をおこせたるを見れ ば、かくあり。 c ︵Ⅱ︶身をうしと思ふ心のこりねばや人をあはれと思ひなるらむ 注1 と 、こりずまに詠みたりけるが 、かくてこのごろへだてたることもなうあはれなれば、 ウ いとあはれと思ふほどに、男は、心かはりにければありしにもあらねば、かの筑紫に親 はらからありければ 、﹁往なむ﹂といひけるを、男も心かはりにければ、とどめずなむ d ありける 。もとの妻ももろともにあり慣れにければ 、かくいふをいとかなしと思ひけり 。 音声 注2 注4 山崎にもろともに行きて、舟に乗せなどするに、男も来たり。 注3 このうはなりこなみの人かたらひて、舟にのりぬれど、かれ︵筑紫の女︶もかなしと 思ふ。 ﹁舟に乗りたまひぬる人の﹂とて、文をもてきたり。ただかくのみぞある。 ︵Ⅲ︶二人こし路ともみえぬ波のうへをおもひかけでもかへすめるかな 2 第一回問題 センター古文・漢文 とありければ、男も妻もいたく泣きけり。漕ぎ出でつれば、返しえせずなりにけりと かや。 ︵注︶ 性懲りもなく、こりることもなく。 ・・ 元の妻。 ・・ 地名。京都から西国へでる折、この地より舟にのり淀川を下った。 ・・ 1・こりずまに 2・山崎 3・うはなり 後からきた女の意。筑紫からの女をさす。 ・・ 傍線部ア、イ、ウの意味として最も適当なものを各群の①∼⑤のうちより、一つ 4・こなみ 問1 ずつ選べ。 ④ ③ ② ① もとの妻と筑紫より来た女が親しくしていた もとの妻と夫とが相談していた もとの妻と筑紫より来た女が相談していた 筑紫より来た女が夫と親しくしていた もとの妻と夫が親しくしていた ア﹁うちかたらひてゐたる﹂ ⑤ ④ ③ ② ① 大変がまんして他の男と会うのを避けていた 人目をさけるように夫とそっと会っていた 大変がまんして夫と会うことに耐えていた たいへん辛抱して他の男を頼りにしていた 人目をさけるように他の男と付き合っていた イ﹁いとしのびて人をかたらひたりける﹂ ⑤ ④ ③ ② ① 夫のもとの妻への思いは変わってしまったので 夫の筑紫から来た女への愛情はあせてしまったので もとの妻と筑紫から来た女の仲も悪くなったので 女の容貌は来た時に比べると見苦しくなったので 筑紫からきた女は普通の女ではなかったので 傍線部A﹁かく﹂のさし示す内容として正しいものを、次の①∼⑤のうちより一 ⑤ ウ﹁ありしにもあらねば﹂ 問2 ④ ③ ② ① もとの妻が筑紫から来たを嫌っているということ もとの妻が筑紫から来た女に口どめされているということ 筑紫から来た女が大変和歌に秀でているということ 筑紫から来た女が別の男と付き合っているということ 私の方が筑紫からきた女より夫を愛しているということ つ選べ。 ⑤ 3 第一回問題 センター古文・漢文 問3 傍線部B﹁世の中心うし、かかること聞きいれじ﹂など言ひけることのなむある ﹁男女の仲はうまくいきません、せっかくの申し出ですがお受けできません﹂ などと女は拒否していたが 世の中はつらいものです 。きっとあなたは私の思いをきいてくれないでしょう ﹂ などと、女は嘆いていたが ﹁この世はつらいものですよ、私が聞き入れなくても嘆かないで下さい﹂など と女は言っていたが ﹁人を恋するのはつらいものです。せめて私の思いを聞いて下さい﹂など女は 頼んでいたが ﹁俗世間の目はうるさいものです。ですからあなたの申し出をお聞きできませ ん﹂と女は拒否したが こ の 歌 は も と の 妻 が 筑 紫 か ら 来 た 女 へ 、﹁ 夜 で か け て も 月 、 す な わ ち 夫 に 見 ら れなければ、知らないふりをして恋人などいないと夫に言えばいいのだ﹂と夫 に黙っておればよいと勧めたものである。 こ の 歌 は も と の 妻 が 、﹁ 月 の な い 夜 に で か け た ら 、 あ な た の 新 し い 恋 人 に 会 う ことができるので、他の人がどう噂しようとも無視するといいのだ﹂と筑紫か ら来た女性に助言している。 こ の 歌 は 筑 紫 か ら 来 た 女 が 詠 ん だ も の で 、﹁ も し も 夜 出 か け て も 月 に 見 ら れ る ことがなかったら、しらないふりをして恋人などいないといえるのに﹂という 内容の歌である。 こ の 歌 は 筑 紫 か ら 来 た 女 が 、﹁ 夜 私 が 出 て い っ て も 月 、 す な わ ち あ な た が 見 な いふりをしてくれたら、私は恋人がいることも露見せずにすみます﹂ともとの 妻に頼む歌である。 こ の 歌 は 筑 紫 か ら 来 た 女 が も と の 妻 に 向 か っ て 、﹁ も し 夜 に で か け て も 月 に 私 の姿が見えないならばばれることはありません。どうか知らないふりをして夫 には言わないでほしい﹂と哀願した歌である。 ︵Ⅱ︶の和歌について、誰のどのような思いを詠んだものか、次の①∼⑤の中よ ⑤ ④ ③ ② ① ︵Ⅰ︶の和歌の説明として最も適当なものを、次の①∼⑤の中より一つ選べ。 ⑤ ④ ③ ② ① を﹂の解釈として正しいものを、次の①∼⑤のうちより一つ選べ。 問4 問5 ﹁あなたのことを厭う気持ちがあるのに、まだこりていないのか、再びあなた なったようだ﹂と男の矛盾した心の苦しみが表される。 ﹁自分自身を厭う気持があるのに、まだこりないのだろうか、また人を好きに り、最も適当なものを一つ選べ。 ① ② のことが好きになった﹂と男がもとの妻への複雑な愛情を表現する。 4 第一回問題 センター古文・漢文
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