要望概要 ㉞二次接着 集成材の日本農林規格(抜粋) 第2条 定義 用 語

資料5-1(第3回原案作成委員会 H27.7.30)
要望概要
㉞二次接着
集成材の日本農林規格(抜粋)
第2条 定義
用
語
定
二次接着
第5条
区
品
質
義
造作用集成材にあっては集成材同士のフィンガージョイントによる長さ方
向の接合接着を、構造用集成材にあっては同一条件で製造された集成材同
士の幅方向の接着又はラミナを積層接着した複数の構成要素に分けて製造
する場合の構成要素同士の積層方向の接着をいう。
構造用集成材の規格
分
二次接着
基
準
1
二次接着に用いる接着剤は、二次接着する集成材又は構成要素の
積層に使用した接着剤と同じ使用環境のものとする。ただし、これ
以外の接着剤を使用する場合にあっては、表示する使用環境は、使
用されている接着剤のうち最も下位の使用環境とする。
2 二次接着により発生する全ての接着層について接着の程度の基準
に適合すること。
3 二次接着後の集成材のラミナ構成は、積層方向及び幅方向のそれ
ぞれの中心軸に対してラミナの品質の構成が対称(非対称異等級構
成集成材における積層方向を除く。)であり、かつ、ラミナの厚さ
が対称であること。
4 幅方向の二次接着をする場合にあっては、接着層の位置が幅方向
の中心面に対して対称であること。
ケース②の場合は認められないのか。認められていないのであれば、認めて欲しい
-1-
資料5-2(第3回原案作成委員会 H27.7.30)
資料5(事前WG
H22.2.16)
二次接着の取扱についての整理
1
現行規格での取扱
現行規格では、「構造用集成材にあっては同一条件で製造された集成材どうしの幅方向又は
積層方向の接着をいう」と規定されており、製造条件が違う集成材どうしの接着は認められて
いない。
「同一条件」としたのは、何らかの規制がなければ、別々の工場で製造された集成材どうし
の二次接着も認めることとなり、その場合強度等級は表示され明らかになっていてもラミナの
構成(異等級の場合どの等級のラミナで構成されているか)等に関しての情報がないため、二
次接着後に強度性能等に問題が生じる可能性が懸念されたことから「同一条件」とすることと
した。
現行規格で認められている構造用集成材の二次接着は以下のとおりである。
(1) 同一等級構成
①
幅方向の二次接着
二次接着層
二次接着
②
積層方向の二次接着
二次接着層
二次接着
③
幅及び積層方向の二次接着
二次接着層
二次接着
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資料5-2(第3回原案作成委員会 H27.7.30)
(2) 異等級構成(幅方向の二次接着)
二次 接 着層
2
最外層
最外層
最外層
最 外層
外 層
中間層
外 層
中間層
外 層
中間層
外 層
中 間層
中間層
内 層
中間層
内 層
中間層
内 層
中 間層
内 層
内
内
層
層
内
内
層
層
内
内
層
層
内
内
層
層
内
層
内
層
内
層
内
層
内
内
層
層
内
内
層
層
内
内
層
層
内
内
層
層
二次 接着
内 層
内 層
中間層
内 層
内 層
中間層
内 層
内 層
中間層
内 層
内 層
中 間層
中間層
中間層
中間層
中 間層
外 層
最外層
外 層
最外層
外 層
最外層
外 層
最 外層
上記以外に想定される二次接着の問題点等
(1) 同一等級構成
二次接着
二次接着層
(問題点)
上図の場合、中間の集成材の使用方向が両サイドの集成材と直交していることにより、現
行規格でのラミナの厚さの基準5cm(実大強度試験又は実証試験を伴うシミュレーション計
算等によって強度が確認された集成材にあっては6cm)以下を超えること、また、構成する
ラミナは原則等厚であることとの規定についても等厚とはならないため、規格に適合しない。
(対応案)
ラミナの厚さの基準及び等厚であることの基準を緩和することにより対応が可能と思わ
れる。具体的な緩和のための案については、集成材の積層方向をラミナの厚さとはせず、使
用方向に関係なくラミナの短辺をもって厚さとし、集成材を構成するラミナの厚さ(積層方
向の辺長)は異等厚も認めることとする。ただし、その場合であっても、中心軸に対しては
対称であること。
-3-
資料5-2(第3回原案作成委員会 H27.7.30)
(対応案の問題点)
通常のラミナの品質の構成とは異なる構成であることから、実大強度試験又は実証試験を
伴うシミュレーション計算等によって強度が確認する必要があると思われる。また、この場
合であっても積層方向の辺長の上限を設ける必要があるのではないか。
(2) 異等級構成
① 積層方向の二次接着(ラミナ厚さは等厚)
層
最 外層
外
中 間層
中 間層
層
層
内
層
内
内
層
層
内
内
層
層
内
層
内
内
中 間層
層
中 間層
外
最 外層
二次接着
内
内
層
層
最外 層
層
層
外
層
層
最外 層
内
内
中間 層
内
内
外
層
層
中 間層
層
層
中 間層
内
内
層
内
層
内
中間 層
内
層
外
内
層
中間 層
内
内
層
層
内
層
内
内
中間 層
層
中間 層
外
最外 層
二次接着層
内
層
層
層
層
内
層
最 外層
内
中 間層
層
中 間層
外
最 外層
二次接着
層
層
層
中間 層
内
層
内
内
層
中間 層
内
層
中間 層
外
最外 層
二次接着層
(問題点)
現行規格では、上図のような場合いずれも集成材ではあるが、規格に規定する「同一条件」
で製造された集成材どうしの接着ではない。
(対応案)
「同一条件」ではないが、同一工場で上記のような製造(二次接着)する場合は、一時接
着とみなす等の対応ができないか。
(対応案の問題点)
二次接着についての定義を改正する必要がある。なお、改正に当たっては、何らかの規制
をする必要がある。(「同一条件」に変わる二次接着を認めるための規制。)
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資料5-2(第3回原案作成委員会 H27.7.30)
②
上記①以外の方法による二次接着
最 外層
外
最外 層
中間 層
層
中 間層
層
中間 層
外
層
中 間層
内
層
層
層
内
層
内
内
内
内
層
層
層
内
層
内
内
層
内
中 間層
層
中 間層
外
最 外層
内
a)
二次接着
内
層
層
内
層
内
内
層
層
層
層
内
層
層
中間 層
内
外
中間 層
最外 層
内
二次接着層
b)
二次接着
(問題点)
上図a)については、上記(1)の問題点と同様の問題がある。
上図b)については、要望のあったものであるが、使用方向が不明である。また、二次接
着前の中間部分は4層のうちの中の2層が別の等級であることからラミナとしては扱えな
い等の問題がある。
(対応案)
上図a)については、上記(1)の対応案と同様の扱いが可能であると思われる。
上図b)については、現行規格での評価方法とは別の評価方法を考える必要があると思わ
れることから、現行規格とは別タイプのもの(構造軸材料)として別規格で対応する必要が
あると思われる。
(対応案の問題点)
上図a)については、上記(1)の対応案の問題点と同様の問題があると思われる。
上図b)については、上図b)以外の構造軸材料も考慮した評価方法の検討が必要であると
思われる。
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資料5-3(第3回原案作成委員会 H27.7.30)
資 料 4 ( 構 造 関 係 分 科 会 H22.11.10)
二次接着の対応方向についての補足資料
◎ 想定される新たな二次接着
A非対称異等級構成集成材
現行とほぼ同じ作業工程である
と考えられることから認めること
として問題ないのではないか。
B異方向二次接着(対称異等級
認めるとした場合、実証試験を
伴うシミュレーション計算等が必
要である。(異方向部分について
は、同一等級とする。
)
C異方向二次接着(同一等級)
異方向の二次接着用部材
が1/4を超える場合
異方向部分が1/4を超えるも
のについては、実証試験を伴うシ
ミュレーション計算等が必要であ
る。
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資料5-3(第3回原案作成委員会 H27.7.30)
D異方向二次接着(同一等級)
異方向の二次接着用部材
が1/4以下の場合
右図のように異方向で貼り合わ
せた場合、方向が異なれば強度も
異なる可能性があるのではないか。
E異方向二次接着(対称異等級構成)
幅方向の二次接着がある場合
左右の積層方向の接着を上記Bどおしの接着と考えた
場合、現行でも認められている方法と考えられるので、
上記Bの段階で実証試験を行えば問題ないのではないか。
F異方向二次接着(対称異等級構成)
異方向の二次接着用部材以外の部材に幅方向の二次接着がある場合
断面が大きく実証試験が難しいと思われるが、それ
ができれば問題ないのではないか。
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