心理学に対するイメージ(1)

東京未来大学研究紀要 2012 年 第 5 号 pp.1-9
心理学に対するイメージ(1)
―心理専攻学部生と非心理専攻学部生を対象とした横断的研究―
岩
智史・大橋 恵・皆川 順
Image of Psychology (1) : Cross-sectional Study for the Undergraduate Students of Psychology Major
and Non-Psychology Major
Satoshi Iwasaki, Megumi M. Ohashi and Jun Minagawa
要約
一般的な心理学のイメージと学問としての心理学に認識の違いがあることが指摘されている。そこで、本学学生を対象
に心理学のイメージ調査をおこなった。その結果、心理学は、地道で理系的な要素が強く難しいイメージであることが分かっ
た。また心理学を学ぶとできるようになることでは、カウンセリングや対人理解につながると考えていることが分かった。
心理学の諸分野の関心では、1 年生は心理学全般に強い関心を持っているが、学年が上がると犯罪、社会心理学を除く分野
で関心が弱くなることが示された。また、社会心理学に対しては、学年が高くなると関心が強くなることが示された。以上
のことから 1 年生は心理学に強い関心と期待を持っているが、学年が上がるにつれ関心と期待が弱まると言える。また、心
理学を学ぶとできるようになることでは、カウンセリングや対人理解は、学年が上がると低下するが、実生活での有用性は
変わらないことが分かった。
キーワード
心理学教育 , イメージ , 大学生
はじめに
大手予備校の調査によると、心理学部は現在も文系学部において、他学部よりも人気のある学科である。
しかしながらその一方で、学問としての心理学と一般的な心理学のイメージとに認識の違いがあることが指
。この学問としての心理学と一般的な心
摘されている(e.g., 松井、2000; 工藤・大山・岩脇・宮埜、2004)
「心理学=カウンセリング、心理学を学べば人のこころが
理学のイメージの乖離に対し、前堂(2005)は、
手に取るようにわかる、心理学=こころ、感情などの深層心理的なステレオタイプ的で一面的なイメージを
持っている」ことを指摘している。この心理学に対するステレオタイプ的で一面的なイメージの形成に関し
て、宮本(1994)、高島・中村(2002)らは「心理学ブーム」におけるマスメディアの影響を指摘している。
実際、マスメディアが発信する情報の多くは、心理学の一領域に偏っていたり、心理ゲームのような心理学
的要素含んだ娯楽であったりするものの、これらの情報を基に心理学のイメージを形成していると言える。
そして、このマスメディアを通じて得られた心理学のイメージと学問としての心理学と境界が曖昧であり、
明確に区分しがたいことも、偏ったイメージを形成する一助になっていると考えられる。
また、心理学の扱う研究対象への人々の興味、関心の高さと研究方法への理解に関して、南風原・市川・
下山(2003)は、心理学が扱う領域に対する人々の興味、関心の高さとその研究方法に対する理解や関心
の低さには隔たりがあるというのが現状であるとしている。同様に心理学観を調査した工藤ら(2004)も
調査結果より、心理学の研究対象や方法の認識が著しく狭く、人間の感情的側面の共感的理解にとどまる傾
向にあること、心理的問題の解決・軽減によって心理学が多様な社会的問題の解決に寄与できると考える傾
向を見出しており、研究対象の興味、関心の高さに反して、研究方法への理解や興味、関心の低さを指摘し
ている。
以上のように、心理学は大学で学ぶ以前に何かしらのイメージを形成しており、必ずしも正しい理解を得
1
岩
・大橋・皆川 : 心理学に対するイメージ(1)
られていないのが現状であると言える。そこで本研究では、学習経験によって心理学のイメージ調イメージ
がどのように異なるか、大学生を対象に調査を行った。
方 法
研究協力者
大学生 582 名、平均年齢 19.21 歳(SD 1.51 歳)であった(表 1)
。なお、調査実施時期は新学期が始まっ
た 4 月上旬の各学年の必修科目時間に実施した。また新入生に対しては、新入生オリエンテーション時に実
施した。
手続き
先行研究(e.g., 松井、2000; 五十嵐・平尾・中村、1999)を参考に作成した 3 つの設問からなる質問紙を
用いた。設問1では、心理学のイメージに関する 12 項目を とてもそう思う(7 点) から 全くそう思わな
い(1 点) の 7 件法で回答を求めた。設問 2 では、心理学を学ぶと出来るようになると思うことに関して自
由記述と 20 項目で回答を求めた。なお、評定段階は設問1と同様の7件法で回答を求めた。設問 3 では、
心理学の領域別の興味・関心に関して 6 項目 とても関心がある(5 点) から 関心がない(1 点) の 5 件法
で回答を求めた。また、どのような分野かイメージできないことも考慮し、 どんな分野かイメージできな
い(0 点) を回答項目に追加した。
結 果
心理学のイメージに関して
心理学のイメージに関する 12 項目の平均値、標準偏差を学年、専攻別を求めた(表1)
。その結果、学年、
専攻に関わらず、心理学は難しい、実践的である、脳研究とかかわりが深い学問である、の 3 項目の平均値
が高いという結果が得られた。
「Q3 曖昧としていて、
次にこれら 12 項目に関して、因子分析(主因子法バリマックス回転)を行った結果、
、
「Q9 客観的である」の 3 項目の因子負荷量が .35 未満で
つかみどころがない」、「Q4 文系的な要素が強い」
あり、共通性の値も .20 未満であった。そこで、これらの 3 項目を除外し、再度因子分析を行った。その結果、
。
累積寄与率は 26.37%と低いものの因子の解釈可能性より 3 因子解を採用した(表 2)
「Q5 理系的な要素が強い」
、
「Q12 統計学などの数学的要素が強い」
、
第一因子は、
「Q7 地道な学問である」、
「Q1 心理学は難しい」の 4 項目から成っており、科学的、理系的要素を表す因子と解釈し「科学的理系的」
「Q2 心理学は楽しい」
、
「Q8 実践的である」の 3 項目から成っ
因子とした。第二因子は「Q6 心理学は暗い」、
ており、
「Q6 心理学は暗い」の因子負荷量が負の値であることから、明るさ、楽しさを表す因子と解釈し「楽
、
「Q10 占いや夢とのかかわり
しさ」因子とした。第三因子は「Q11 脳研究とのかかわりが深い学問である」
「アプローチ方法」因
が深い」の 2 項目からなっており、研究対象、研究領域の認識を表す因子と解釈し、
子とした。
以上の結果を踏まえ、学年と専攻によって各因子の項目平均値に違いがあるか、二要因分散分析を行った。
その結果、科学的理系的因子において専攻と学年の主効果が、楽しさ因子において専攻の主効果が認められ
2
東京未来大学研究紀要 2012 年 第 5 号
表1 学年、専攻別の心理学のイメージの平均値と標準偏差
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表 2 心理学のイメージ因子分析結果(主因子法バリマックス回転)
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た。科学的理系的因子において、専攻の主効果(F(1,580)= 15.77, p < .001)と学年の主効果(F(2,580)
。
= 27.40, p < .001)が有意であり、心理専攻のほうが保育専攻の学生に比べて平均点が高かった(p < .001)
、3 年生のほうが 2 年生よりも平均点が
また、3 年生、2 年生のほうが 1 年生よりも平均点が高く(p < .001)
高かった(p < .01)。このことより、心理学専攻学生のほうが保育専攻の学生よりも心理学に対して科学的
理系的印象をもっており、学年が上がるにつれ、心理学に対して科学的理系的な印象が高くなることが示唆
された。楽しさ因子において、専攻の主効果(F(1,580)= 30.55, p < .001)のみが有意であり、心理専攻
学生のほうが保育専攻学生よりも、心理学に対して楽しいという印象を持っていることが分かった(p
< .001)
。
3
岩
・大橋・皆川 : 心理学に対するイメージ(1)
心理学を学ぶとできることに関して
心理学を学ぶとできることに関する 20 項目の平均値、標準偏差を学年、専攻別に求めた(表 3)
。
表 3 学年、専攻別の心理学を学ぶとできることの平均値と標準偏差
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次にこれら 20 項目に関して、因子分析(最尤法プロマックス回転)を行った結果、
「Q6 他の人たちの持
、
「Q13 心理学は
つ精神的問題を理解しやすくなる」、
「Q7 自分がどのような人間か理解することができる」
科学の一つであり、実験データなどを取り地道な作業を含む」の 3 項目の因子負荷量が .35 未満であり、共
通性の値も .20 未満であった。そこで、これらの 3 項目を除外し、再度因子分析を行った結果、因子の解釈
可能性より 4 因子解を採用した(表 4)。
第一因子は、人の心を理解しアドバイスをすることができる、カウンセリングができるようになる、人の
心のケアができる、といった項目の負荷量が高いことから、カウンセリングに関する因子と考え、
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4
東京未来大学研究紀要 2012 年 第 5 号
表4 心理学を学ぶとできること因子分析結果(最尤法プロマックス回転)
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セリング」因子とした。第二因子は、相手の性格がわかる、次に相手がどう行動するかわかるようになる、
人の考えていることが読めるようになる、といった項目の負荷量が高いことから、他者理解、人間理解に関
する因子と考え、「人間理解」因子とした。第三因子は、人をうまく説得できる、人にだまされにくくなる、
いやな相手とも上手く付き合えるようになる、といった項目の負荷量が高いことから、人付きあい、コミュ
ニケーションに関する因子と考え「コミュニケーションスキル向上」因子とした。第四因子は、実社会で役
に立つ、教育場面で役に立つ、人間関係の改善に役に立つ、といった項目から構成されており、実践的、有
用性に関する因子と考え「実生活有用性」因子とした。
以上の結果を踏まえ、学年と専攻によって各因子の項目平均値に違いがあるか二要因分散分析を行った。
、3 年生が、1
「カウンセリング」因子において、学年の主効果が有意であり(F(2,579)= 8.92, p < .001)
年生(p < .001)
、2 年生(p < .05)と比べ得点が低いという結果が得られた。
「人間理解」因子において、
、3 年生が 1 年生に比べ得点が低いという結果が得
学年の主効果が有意であり(F(2,581)= 3.55, p < .05)
「コミュニケーションスキル向上」因子において、学年の主効果が有意であり(F(2,580)
られた(p < .05)。
、3 年生が 1 年生に比べ得点が低いという結果が得られた(p < .05)
。
「実生活有用性」因子
= 3.29, p < .05)
においては、交互作用、主効果ともに有意ではなかった。
心理学の諸分野に対する認知度および関心度に関して
心理学の諸分野に対する認知度、関心度に関して、専攻、学年別に出現度数を求めた(表 6)
。認知度を
、臨床心理学(8.1%)
、社
訪ねた項目「どんな分野かイメージできない」に関しては、認知心理学(8.3%)
、教育心理学(2.1%)
、発達心理学(2.6%)が少
会心理学(7.1%)への回答が多く、犯罪心理学(1.9%)
5
岩
・大橋・皆川 : 心理学に対するイメージ(1)
表 5 心理学を学ぶとできることに関する学年、専攻、因子別の平均値と標準偏差
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表 6 専攻、学年別の回答項目の度数
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ないという結果であった。
次に、
「どんな分野かイメージできない」と回答した者を除外し、専攻、学年別に平均値と標準偏差を求
めた(表 7)。
次に専攻と学年によって各領域の興味度に違いがあるか二要因分散分析を行った。
、
学年の主効果ともに有意であった(F(2,580)
臨床心理学では、専攻の主効果(F(1,532)= 41.45, p < .001)
。専攻においては、心理専攻の学生の方が、保育専攻の学生よりも関心が高かった(p
= 13.28, p < .01)
< .001)
。また学年においては、1 年生の方が 3 年生に比べ関心が高く(p < .001)
、2 年生の方が 3 年生に比
べ関心が高い(p < .05)という結果が得られた。
6
東京未来大学研究紀要 2012 年 第 5 号
表7 専攻、学年別の平均値と標準偏差
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発達心理学では、学年の主効果のみが有意であり(F(2,564)= 5.21, p < .01)
、1 年生が 2、3 年生に比べ
関心が高い(p < .05)という結果が得られた。
、1 年生が 2、3 年生に比
教育心理学では、学年の主効果のみが有意であり(F(2,562)= 1.75, p < .001)
べ関心が高い(p < .001)という結果が得られた。
、
学年の主効果ともに有意であった(F(2,528)
認知心理学では、専攻の主効果(F(1,528)= 18.22, p < .001)
専攻においては、
心理専攻の学生の方が、
保育専攻の学生よりも関心が高かった
(p < .001)
。
= 5.81, p < .01)。
また学年においては、1 年生の方が 3 年生に比べ関心が高く(p < .01)という結果が得られた。
= 5.48, p < .01)
。2 年生、3 年生の心理専
社会心理学では、専攻と学年の交互作用が見られた(F(2,539)
、心理専攻 3 年生の方が、心理専攻
攻の方が、2 年生、3 年生の保育専攻学生よりも関心が高く(p < .001)
1 年生よりも関心が高い(p < .001)という結果が得られた。
、心理専攻が保育専攻に
犯罪心理学では、専攻の主効果のみが有意であり(F(1,569)= 8.86, p < .001)
比べ関心が高い(p < .001)という結果が得られた。
以上の結果より、1 年生では心理学全般に高い興味、関心を持っているが、学年が上がると臨床、発達、
教育、認知心理学において、興味、関心が下がると言える。また、社会心理学に関しては、心理専攻の学生
において学年が上がると興味、関心も高くなることが示された。
考 察
心理学のイメージに関しては、「地道で理系的で難しそうなイメージ」がある一方で、
「明るくて楽しい」
、
「脳研究や夢、占いとのかかわりがある」というイメージがあることがわかった。また、
学年があがるにつれ、
「理系的で難しそうなイメージ」が高くなることがわかった。このことから、心理学が研究方法として、科
学的なアプローチを行うイメージを持つ一方で、研究対象に対しては漠然としていることが考えられる。ま
た、心理学に対して肯定的な印象を持っているが、このことは本学が心理学部であることから、調査対象学
生がもともと心理学に興味、関心を持って入学していることが考えられる。また、
「科学的理系的」因子の
得点が、学年が上がるにつれ高くなるが、学年が上がるにつれて心理学の基礎科目から専門科目へ深化する
ことと、統計学や実験法といった研究に関する科目履修が増えるためと考えられる。
次に心理学にできることに関しては、「カウンセリング」や「人間理解」ができる、
「コミュニケーション
7
岩
・大橋・皆川 : 心理学に対するイメージ(1)
スキルが向上」する、「実生活で役に立つ」と考えられていることが分かった。ただし、この傾向は1年生
に顕著なものであり、学年があがると低下する。このことは、2、3 年生は既に大学で心理学を学んでおり「心
理学を学ぶとできる」ことに関して理解しているが、大学で心理学を学ぶ前の1年生は、心理学に多くの期
待を寄せていることが考えられる。言い換えれば在校生は大学で心理学を学ぶことにより、自分が考えてい
た「心理学を学ぶとできる」ことと、学問としての心理学との認識の乖離が縮まったと言える。
心理学領域の関心度に関しては、1 年生(特に心理専攻)は各領域に対して、高い関心を持っている。こ
のことは先の心理学に対する肯定的なイメージや心理学を学ぶとできることと関連しており、心理学全般に
対して強い期待を持っていることが考えられる。そして、学年があがるにつれ、心理学のイメージが当初の
イメージと異なることから関心度は低下していくと考えられる。ただし、社会心理学に関しては、心理専攻
学生において学年が上がるにつれ関心度は高くなっている。このことは、未学習の状態では社会心理学のイ
メージを持ちにくいが、2 年生、3 年生で社会心理学領域を専門的に学ぶことにより学生自身の身近な問題
として社会心理学に対する関心があがると考えられる。
以上の結果から、
「心理学ブーム」時の偏った心理学のイメージのみならず、学問としての心理学のイメー
ジも浸透しつつあると言える。そして本学学生が、心理学に対して肯定的な印象を持っており、心理学を学
ぶことによりカウンセリングや人間理解ができることを期待していることが分かった。しかしながら、研究
領域や研究対象に関しては曖昧であり、未だ学問としての心理学と心理学のイメージとに乖離があることも
分かった。そして、結果として学年が上がるにつれ、犯罪心理学、社会心理学を除き興味・関心が弱まるこ
とが推察された。
今回の調査は横断的調査であり、年次を通じての学習の影響に関しては十分な検討が行なえていない。ま
た、調査時期が授業開始直後であることから、ゼミや実験科目修了時のデータは含まれていない。そのため、
今後は縦断的調査を行い、心理学への理解の深化、興味、関心の推移を検討する必要があると言える。
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