画家 金井訓志 K a n a i S a t o s h i さん 常に“新鮮さ”を生み出す それが作家の使命 [profile] 1951年群馬県敷島村 (現・渋川市) 生まれ。 80年〜独立展 (東 京都美術館/独立賞、第60回記念賞・会員推挙) 。 第15回上 毛芸術奨励賞受賞。 92年現代美術選抜展 (文化庁/'95も出 品) 95年文化庁買上優秀美術作品に選ばれる。 2000年日本 テレビ 『美の世界 (人のかたち・金井訓志) 』 。 02年文化庁派遣 芸術家在外研修員としてイタリアに留学。 13年アーツ前橋 開館記念展。ベルギーやソウルなどでも個展開催。独立美術 協会会員、 日本美術家連盟会員、 前橋市民展覧会運営委員、 群 馬県美術会会員。 前橋市在住。 次は前より面白いものを作りたいと思っているだけなので す」 30 年ほど前から前橋を拠点に活動。一昨年、前橋市芸 術文化施設運営検討委員を務め、アーツ前橋の開館に尽力 した。前橋の未来に思いを馳せたとき「芸術を本当に楽し める空間を作りたい」という思いに至った。 「ヨーロッパで はスケッチができる美術館もある。日本では会話も厳禁で 決して親しみやすい場といえな い。芸術を窮屈なものにしてはい けない。アーツ前橋は、ぜひ市民 が能動的に関われる場となって、 芸術の新しい価値観を作り上げて いってほしいですね」と期待を寄 せている。 県内外で精力的に発表を続け る金井さん。黒いカシューを使わ ない新作も既に出来上がってい る。金井さんの挑戦は止まらない。 シンプルな形と線、ポップでカラフルな色使いで、人間 や自然の表情を描き上げる金井さん。そのリアルで潔いタ ッチは、観る人をグッと引き込み、場に圧倒的な存在感を 与える。 金井さんが創作で大切にしていることは「形」 「構図」 「色」 の3つ。30 歳の頃ヨーロッパに渡り「貼金テンペラ技法」 を身につけてから、金箔を用いるなど独自の技法を確立。 数年前から金箔の代わりに黒いカシュー(人工漆)を使い、 より大胆な魅力を加味してきた。そこに加わる、もう一つ の魅力「ユーモア」 。完璧なまでに美しく作り込まれた絵の 主人公がふと漏らす「吹き出し」が醸し出す“ズレ” “間合 い”は絶妙。 われわれ作家は職人とは違い、常に面白いもの、新鮮な ものを生み出していく使命がある。 「驚きや発見がなければ 芸術とは言えない」と言い切る金井さん。 「これを伝えたい、観る人にこう見てほしい、という思 いは一切ありません。ただ四角いキャンバスの中で美しい もの、最高のものをと求めて作り上げてきただけ。常に、 ■㈱ヤマト本社 ギャラリーホール 金井訓志 展 全国各地はもとより海外でも 精力的に個展を開催されている 金井さんの作品から、100~ 200号クラスの大作を中心に 展示しています。普段接するこ との少ない貴重な作品を一堂で 楽しむことができるこの機会 に、個性豊かで、鮮やかな色彩 が印象的な作品の魅力に存分に 触れてみてください。 15 【展覧会概要】 2014年5月 日 (木) から 15 ◉会期 7月 日 (火) 9時~ 時 17 ◉開館時間 土・日曜日 13 ◉休館日 (7月 日・ 日は開館) ◉観覧料 無料 12 16
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