整備方針及び図書館・ギャラリー計画

■整備方針
1.構造計画
~高い耐震性を持つ構造計画
公共施設を核とする複合施設であり、施設の性質上、災
害時の一時避難所として高い耐震性を持たせることが必要
であると考えます。
東日本大震災における教訓から、内・外装材、天井及び
設備機器等の破損、脱落の防止や、書架の転倒、本の散乱
等の被害を防ぐ安全な構造計画とします。
特に安全性を重視するとともに、コスト縮減や工期短縮
など施工性にも優れた鉄骨造・制震構造(耐震安全性の重
要度係数 1.5 相当)を採用します。
5.コストプランニング
5.コストプランニング
工事費が高騰する現在、将来を見越したコストプランニ
ングが最重要課題と考えます。
特に、職人不足による現場労務費の増加がその主たる原
因となっており、如何に現場作業を減らすかが最大のテー
マです。
工場加工品を増やすなど、現場労務費を減らし無駄の無
い設計とします。
市の中核図書館として必要な機能を満たし、中心市街地
の活性化を担う駅前図書館として、大勢の市民に親しまれ、
利用される図書館を目指します。特に、駅と直結する利便
性を生かし、通勤、通学客が立ち寄り易い環境と新市庁舎、
県南生涯学習センターとデッキでつながることを生かした
連携のとれる施設とします。また、本のある読書サロンと
して、快適な環境の中で長時間滞在できる魅力的読書空間
をつくります。
6.共用施設計画
6.共用施設計画
・ステップガーデンと屋上ガーデン
1.駅前立地特性を生かした中央図書館として
1 階プラザから屋上へ続く、大階段のあるステップガー
デンと屋上ガーデンは、誰でも利用できる駅前のくつろぎ
の場になると考えます。
例えば、軽音楽やストリートパフォーマンスのイベント
の場として大勢の人が集い、憩い、賑う場として計画しま
す。
・駐車場、駐輪場、バイク置場の計画
駐車場は、コスト縮減を図るため立体駐車場を鉄骨造、
別棟として施設北側に配置する計画です。
駐車しやすいよう駐車枠を大きくとり、エレベーター脇
には障害者用駐車場を設けます。また、駐輪場のほか、バ
イク置場も設けます。
2.災害に強い施設計画(災害時事業継続可能な施設)
~ まちなかの一時避難所
・ 開架 20 万、閉架 36 万冊の所蔵ができる中央図書館と
して、資料収集・保存、閲覧・貸出、レファレンスとい
う基本機能が充実し、市民が使い易い図書館、施設の安
全・衛生面に配慮した図書館を目指します。
・ 特に集客、交流、賑わいの場として居心地の良い快適な
空間や青少年の居場所(学習・交流)づくりを重視します。
・ 市民生活に密着し、多様なニーズに応え、暮らしの役に
立つ生活支援型図書館として、開館時間・日数の延長・
拡大など、長時間快適に過ごせる滞在型図書館とします。
3.誰もが利用し易い施設計画
~バリアフリー、ユニバーサルデザイン
(ステップガーデンイメージ)
4.省エネルギーと設備計画
4.省エネルギーと設備計画
~費用対効果重視の省エネルギーと設備システム
●市民の交流・学習活動の支援機能
●人と情報を繋げる ICT 活用支援機能
●図書館サービス網の中核的機能
●豊富な資料群による直接サービス機能
●高度で多様な要求に応える調査研究機能
●保存図書館機能
・ 駅とつながる 2 階は、
まちの情報コーナーと新聞雑誌、
くらし趣味、文庫本コーナー等を設け、気軽に入れる立
ち寄り型図書館です。ベビーカーの乳幼児連れでも入り
やすい児童エリアを設けます。
・ 3 階は、静かな閲覧環境でじっくりと読書や調査研究で
きる計画、ホールを中心に南のレファレンスエリアと北
のポピュラーエリアで構成されます。また、青少年の居
場所として、青少年コーナーを設けます。
・ 4 階は、学習の場として学習室を設けます。約 100 名
収容の研修室は、各種講座や会議、研修に利用できる
AV 設備を備えた多機能集会室を計画します。
・ 館内に交流スペースや休憩スペース、カフェなどを配置
し、居心地の良い空間をつくります。
3.閲覧室環境
3.閲覧室環境・
閲覧室環境・空間計画
市街地型の環境建築として、隣接する鉄道騒音に配慮し
ながら自然採光・通風を積極的に取り入れる、パッシブメ
イン(機械を使用せずに自然環境を取り入れる)な計画です。
屋上緑化や雨水利用などにより環境負荷削減を図るとと
もに、省エネルギーの設備として太陽光発電、LED 照明等
を採用し、併せてイニシャルコスト、ランニングコストを
重視した空調システムとします。
(屋上ガーデンイメージ)
4.職員・サービス部門
4.職員・サービス部門
・ 中核図書館として充実したサービスと資料収集保管機
能を満たす計画です。働き易い環境と、LA(ライブラリ
ーオートメーション)機器を利用した機能的、効率的サ
ービスが出来る計画とします。LA 導入機器としては自
動書庫、返却本自動搬送・仕分機、セルフ貸し出し機、
予約本コーナー等を計画します。
・ 4 階の事務室を管理運営拠点として、館内各階の連絡、
人と物の流れに配慮した効率的計画とします。
・ 市内の分館や学校図書館をサポートする中核図書館と
して、館外サービスヘの物流を考えた動線計画、特に複
合ビルとして各階作業エリアと 1 階荷解作業室との連
絡動線に配慮します。
(新図書館の整備方針)
2.施設計画
2.施設計画
災害時においては、土浦駅や新市庁舎と連携し、帰宅困
難者を受け入れるなど、一時避難所としての機能継続が可
能な施設であるべきと考えます。
発電設備による施設機能の継続と一時避難所として必要
な防災用品を備蓄出来る倉庫を設ける計画です。
段差の少ない床レベルの設定など、バリアフリー新法や
茨城県ひとにやさしいまちづくり条例を考慮した施設計画
とするとともに、ユニバーサルデザインに則り、
「分かりや
すく」「利用しやすく」「安心、安全」な計画です。
■図書館計画
~まちづくりを支援する「図書館」づくり
・ 資料の纏まりと繋がりに配慮した分かり易い配架で、容
易に目的の資料を探すことのできる計画とします。吹き
抜けのある広々としたワンフロアーの閲覧室は、利用者
が資料・情報を求めて書架(木立)の間を散策するイメー
ジ~ 「本の森」をつくります。
・ 個人、グループで、あるいは目的や気分によって閲覧環
境を選べる多様な閲覧空間づくり~一般閲覧席、研究個
席・室や軽読書コーナー、グループ室、リフレッシュ空
間として 2・3 階読書テラス・サロン(東・南・西)や 4
階青少年ラウンジを設けます。
・ 各階のつながりや自然採光・換気の吹き抜け空間、眺望
を生かした快適な閲覧空間をつくります。
(閲覧室イメージ)
■ギャラリー計画
~市民が優れた芸術文化に親しめる場・
市民の芸術文化活動の拠点
本市にゆかりの美術品の展示の場として、また市民の芸
術文化活動の発表の場として、
「市民に開かれた芸術文化の
活動の拠点」となる本市で初めての本格的なギャラリーで
す。大勢の人が集まり賑わう、芸術文化をテーマとした交
流スペースとして整備します。
1.様々な展示会に対応する展示ギャラリー
1.様々な展示会に対応する展示ギャラリー
個人や団体、美術展など様々な展示に対応できるように、
展示ギャラリーとオープンギャラリー2 つの展示空間を設
け、収蔵美術品の常設展・企画展や茨城県で最も歴史のあ
る市展の開催も計画しています。
2.ユニバーサル展示システム(可動式展示パネル)
2.ユニバーサル展示システム(可動式展示パネル)
可動展示パネルにより、展示会以外にも多目的に使える
空間を設けます。
3.ギャラリーホール
3.ギャラリーホール
~駅前の情報・交流スペース
ギャラリーに隣接するエントランスホールは、駅前の市
民サロンとして情報提供と交流を生み出す賑わい空間とな
るようカフェラウンジ等を設けるなど、親しみ易く開放的
な空間となる計画です。
4.付帯施設の計画
4.付帯施設の計画
ギャラリー運営を担う事務室、控え室、準備作業室は可
変性のある間仕切りとし、必要な室環境を確保します。
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