これは便利! インバウンドカレンダー【中国編】 「訪日タイミング」を知れば、外国人はもっと呼び込める! 外国人観光客誘致カレンダー 第2弾! 報道で大きく取り上げられていますように、この 2010 年 7 月から更なる個人観光ビザ発給要件の緩和策 が施行され、個人ビザを取得対象は現在の 10 倍の 1600 万世帯になると予測されています。それにより、 訪日客数の大幅な増加も見込まれます。是非、中国人観光客の流れを知り、誘致に役立ててください。 以下が、従来とのビザ発給要件の比較です。 従来 対象 地域 年収25万元 (約340万円) 以上の富裕層 緩和策施行後 年収3万∼5万元 (約41万∼68万円) 官公庁や大企業の 課長級以上 変更なし 北京、 上海、広州 内陸部や東北部に広げる ・大手発行のクレジットカードを保有(VISA やマスターカードなど) ・申請を代行する旅行会社が 48 社から 290 社に拡大 ・世帯主が条件を満たせば、2 親等以内の家族の単独渡航も可能 今まさに急成長中の中国人観光客市場への参入は、今後益々企業の重要課題となっていくでしょう。 更に月別の中国人観光客の流れや、中国社会の動向を解説していきます。 第2回 中国インバウンドカレンダー 訪日外国人ランキングの第3位(2009年)――人口世界一の国から観光客が押し寄せてくる! <目次> 1. 中 国人の月別動向 2. ピ ークが分散する中国人観光客 ∼中国人の訪日タイミング∼ 3. 週 末を利用したショッピング旅行 ∼短期旅行商品ニーズの高まり∼ 4. 中 国 NO.1 の銀聯カード(ぎんれんカード)とは? 1.中国人の月別動向 2009 年に訪日した中国人観光客は 101 万人を突破し、銀聯カード(ぎん れんカード *1 注釈)だけでも総使用 額は 200 億円を超えました。海外旅行 熱が高まっている中国人が、どのよう な休暇を利用して日本にやってくるのか、 月別行事を通してみていきましょう! *このグラフ(2009 年度)に加え、 2010 年 1 月∼ 5 月までの累計も 60 万人を突破! 2009年訪日中国観光客数 (月別・単位;人) 出典:JNTO日本政府観光局 1/1∼1/3:元旦 休日獲得日数の目安:3連休 2/13∼2/19:春節 休日獲得日数の目安:7日(一般) 旧暦の年末年始。2009年の大晦日は1/25、 お正月は1/26となり、 2010年の大晦日は2/13、 お正月は2/14と なります。 ※2011年の大晦日は02/02となり、 お正月は02/03となります。 4/3∼4/5:清明節 休日獲得日数の目安:3連休 お盆に当たる節句。家族そろって祖先のお墓参りをする日。 5/1∼5/3:労働節 休日獲得日数の目安:3連休 あらゆる労働者への感謝を含めた休日。 6/14∼6/16:端午節(旧暦5/5) 休日獲得日数の目安:3連休 戦国時代、愛国者であった屈原が、汨羅江 (ミロジャン→中国の川)に追われて自決したのを惜しんだ人々が 始めた慰霊の儀式。各地でドラゴン・ボ‐ト・レ‐スが行われます。ちまきを食べる習慣も。三大節句のひとつ。 7∼8月:夏休み 休日獲得日数の目安:5∼7日 (一般) 、2ヶ月 (学生) 9/22∼9/24:中秋節 休日獲得日数の目安:3連休 秋の名月を家族で愛でます。月餅を贈りあい、バーベキューを食べて、家庭円満を祝います。三大節句のひとつ。 10/1∼10/7:国慶節 休日獲得日数の目安:7日 中華人民共和国の建国記念日を祝う式典が各地で開催されます。 2. ピークが分散する中国人観光客 ∼中国人の訪日タイミング∼ 中国人観光客数が 10ヶ月連続で前年を上回っています。最近は街中でも北京語で会話している 人々とよくすれ違うようになりました。 個人観光ビザの解禁、個人観光旅行ニーズの増加、日中間の航空便の拡大、ビジットジャパンキャ ンペーンの宣伝効果、中国国内の景気刺激策などの影響で、中国人観光客は例年よりはるかに増 えてきています。 PRすると最大限の効果が得られる時期は・・・? 第1位 春 (3・4月) ⇒ ショッピング、お花見 桜を観にきた中国人客数はこの4月だけで15万人を突破し、過去最高を記録したそうです! 大型観光バスに乗っている彼らの姿をみたことがあるでしょう。 第2位 旧正月 ⇒ ショッピング、 温泉 春節前後の時期に航空券の国際線価格が高くなり、座席を予約することが難しくなるほど、 人もお金も海外に大きく動く時期です。 第3位 国慶節 ⇒ ショッピング、 温泉 春節以外に1年中待ちに待った大型連休。 この休みに合わせてハネムーン海外旅行もピークを迎えます。 3. 週末を利用したショッピング旅行 ∼短期旅行商品ニーズの高まり∼ 前頁のカレンダーにより、3 連休が多い気がしませんか? それは、中国政府が休日の分散化を図るため、3、4 年前から労働節(メーデー)の 7 連休を廃止 し、3 連休を複数設けるようになったからです。 そして、この新制度により、訪日旅行ニーズにも変化が起こりました。例えば、北京の旅行会 社の中には、従来の 6 ∼ 7 日間の旅行商品だけでなく、週末や 3 連休を利用して 3 ∼ 4 日間で旅 行できる商品開発に力を入れる傾向が見受けられます。 また、JNTO 日本政府観光局のデータによると、中国人の訪日動機は、 第 1 位 ショッピング(50.9%) 第 2 位 温泉(39.7%) 第 3 位 日本食(23.0%) だそうです。 ショッピングでは化粧品や日本製の最新式電気製品が特に人気があるようです。 中国人の訪日時期&訪日動機に併せた打出しをすれば、より確実なリーチができるでしょう。 4.中国NO.1の銀聯カード(ぎんれんカード)とは? ○注釈*1↓○ ■ 13 億枚以上発行されている驚異のカード=「銀聯カード」 中国ではかなり一般的な決済手段として認知され、すでに 13 億枚以上が発行されているようです。 中国人が海外で口座から現金を引き出す場合には引出限度額は 13 万円 + 手数料の為、手数料がか からず、口座残高がある限り無限に買い物ができる決済機能付きのデビットカードである銀聯カー ドは、海外ショッピングの際、数多く使用されているのです。 ■「銀聯カードは使えますか ?」 中国人観光客が来店し始めるともっとも受ける質問の一つです。中国人観光客誘致の「はじめの 一歩」として、まず、店員の方に銀聯カードを覚えて頂く。そして、銀聯カードの対策は HP の多 言語化と共に最優先事項として対処して頂くのが賢明です。 中国銀聯は三井住友カード株式会社と提携することにより、日本への市場拡大(加盟店開拓業務 と日本人へのカード発行拡大)を行っています。銀聯カード保持者は、ゆうちょ銀行、セブン銀行、 三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行の各ATMにおいて預金の引き出しなどもできるようになっ ており、日本内での銀聯カード認知度も数年のうちに、高くなっていくでしょう。
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