循環冷却水の電解処理による、 スケール除去性能について

須賀
TECHNICAL
技術報告
REPORT■NO.30209
循環冷却水の電解処理による、
スケール除去性能について
[The scale removal by electrolysis for circulating cooling water.]
須賀工業株式会社
SUG A TECHNIC AL REPORT NO.30209
はじめに
建築設備において、屋外に設置されている冷却塔の循環冷却水系統では、冷却能力を発揮させるために、
水質の維持管理は重要なメンテナンス項目とされています。
水質管理が十分に行われなければ、一般的にスケール障害,腐食障害,スライム障害を引き起こすこと
が知られており、エネルギーロスや過剰な水資源の消費などにつながります。
現状、維持管理においては、薬品注入による冷却水処理が主流となっていますが、
①
投入薬剤の種類と濃度管理
②
排水系に含まれ排出される薬剤
③
薬剤費用の発生
などの問題を抱えています。
ここでは、無薬品処理の一手法である、Ti 電極を用いた電気分解法に着目し、陽極酸化被膜(TiO2)の絶
縁破壊によって得られるスケール成分等の除去性能に関して解説します。
本資料の内容は、循環冷却水にのみ限定されるものではなく、他の用途設備(冷温水,給湯などの補給
水など)にも適用できるものであり、広くスケール成分除去対策の参考資料として活用されることを期待
します。
須賀工業株式会社
須賀工業株式会社
SUG A TECHNIC AL REPORT NO.30209
目
次
1.
Ti電極を用いた電気分解法について
・・・
1
2.
フィールドでの実証実験について
2.1 水処理装置
2.2 実験条件と性能確認項目
2.3 分析・計測方法
・・・
2
3.
フィールドでの実証実験結果について
3.1 電気分解による水処理装置の性能
3.2 電気分解による水処理装置の反応機構
3.3 電気分解による水処理装置の性能評価
・・・
4
4.
まとめ
・・・
9
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1.
Ti 電極を用いた電気分解法について
今回採用している水処理技術は、無薬品処理の一手法として考案された、Ti 電極を用いた電気分解
法です。本方式は、水中に対向して設置された電極(Ti 電極)間に、定電流を印加することにより、
水中の無機質系物質の析出に伴うスケール成分の濃度を低下させます。
定電流電解処理による性能確認実験にて、計測された電圧,電気伝導率と水質分析値の変化を図 1,
図 2 に示します。
80
30
2
電
4A/m
電気伝導率
圧
電気伝導率 [mS/m]
25
電極電圧 [V]
2
2A/m
20
15
2
1A/m
10
1A/㎡
2A/㎡
4A/㎡
70
60
5
50
0
0
4
16
12
8
経過時間 [h]
0
24
20
4
8
12
16
経過時間 [h]
20
24
図 1 電圧と電気伝導率の経時変化
電圧に関しては、一旦上昇しますが、
300
その後低下し 15~17V に収束しています。
:原水
:1A/m2
電気伝導率に関しては、経過時間と共に
次に、水質分析結果では、全ての項目
にて 24 時間処理後の濃度が低下してい
ます。
濃度 [mg/L]
値は減少する傾向を示しています。
:2A/m2
:4A/m2
200
100
本性能確認実験により、Ti 電極を用い
た電気分解法にて、イオン状シリカやカ
0
イオン状シリカ
ルシウムなどの無機質系物質の濃度を
全硬度
カルシウム硬度
硫酸イオン
塩化物イオン
分析項目
低減させることが可能であり、処理効果は、
図2
24 時間電気分解処理後の水質の変化
電気伝導率を計測することによって確認できることが示唆されました。
1
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2.
フィールドでの実証実験について
実際のシステムに適用した際の性能を確認するために、フィールド実証実験を行いました。
実証実験は、地域によって水質に差が生じることが予想されるので、3地域(栃木、長野、静岡)を
選択し、冷却塔を有する既設の循環冷却水システムに、電気分解による水処理装置(名称:DBSS)
を設置して実施しました。
2.1
水処理装置
実験に用いた電気分解による水処理装置には、PVC 製の電解槽と制御盤を内蔵し、電解槽底部に沈
降した Si、Ca、Ti 等を含む沈殿物を、定期的に分離・排出する機能と、カソード析出した固着成分を
剥離するための極性変換機能を有しています。
電解槽の仕様を表 1 に示します。
表 1 電解槽の仕様
項
2.2
目
仕
様
電極サイズ
Ti 電極:JIS2 種,304mm×609mm×2mm 厚
電極設置枚数
アノード用とカソード用各 18 枚を交互に配列
実験条件と性能確認項目
冷却塔の容量は、80,250,450 冷凍トンの 3
水処理装置
種類とし、循環冷却水の電気伝導率は約 40~
100mS/m に濃縮されていました。
電気分解による水処理は、電極に電流密度
3A/m2の定電流を流し、循環冷却水の一部を装
冷却塔
置内に供給し、1 パス処理後に循環系に戻す
方法で、24 時間連続処理を約 6 ヶ月メンテナ
ンスフリーで行いました。装置の外観と実験
フローについては、図 3 を参照してください。
P
定期排出
なお、冷却塔の大きさに応じ電極
面積と処理流量は調整しました。
図3
装置の外観と実証実験フロー
次に電気分解による水処理後の性能を確認するために、下記の7項目を対象に水質の分析,電圧計
測,観察調査などを行いました。
①
装置入口と出口の水質分析
②
処理水の腐食性
③
アノード、カソード間の電圧計測
④
電極板表面状態の観察
⑤
電気伝導率の測定
⑥
分離・排出した沈殿物の成分分析
⑦
循環水・ドレン水における有害物質の有無
2
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2.3
分析・計測方法
性能確認のための分析・計測方法を以下に示し、測定装置の仕様を表 2 に示します。
(1)装置入口と出口の水質分析
・水質分析は、定期サンプリング後に行う。
・分析は、pH 他 12 項目について実施したが、今回は、その中で、溶解性蒸発残留物,イオン状
シリカ,全硬度の 3 項目に着目し、水処理装置の入口と出口の水質分析値を確認する。
(2)処理水の腐食性
・腐食性などを判定するために、安定度指数,飽和指数を計算より求める。
(3)アノード、カソード間の電圧計測
・1 時間毎に、小型電圧ロガーを用いて測定を行う。
(4)電極板表面状態の観察
・定期的に、電極板表面状況の観察を行う。
(5)電気伝導率の測定
・4 時間毎に、処理水の電気伝導率の測定を行う。
(6)分離・排出した沈殿物の成分分析
・採取した沈殿物は、蛍光X線にて成分分析を行う。
(7)循環水・ドレン水における有害物質の有無
・イオンクロマトグラフ及びICP発光分光法にて、有害物質の有無について分析を行う。
3
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3.
3.1
フィールドでの実証実験結果について
電気分解による水処理装置の性能
(1)装置入口と出口の水質分析結果(電気伝導率も含む)
・装置入口と出口の水質分析より得られた各分析項目に対応した濃度の期間平均値を表 3 に示し
ます。
(なお、装置に供給された循環水は、1パスで処理されているため、入口と出口の濃度差
が成分除去性能に該当します)
・分析結果より、電気伝導率,溶解性蒸発残留物,イオン状シリカ,全硬度ともに、成分除去性
能(濃度の低減効果)が確認されました。
表 3 地域別での水質分析結果
(6 ケ月間 2 週ごとの平均値,夏季を含む)
項目
電気伝導率(mS/m)
栃木
長野
静岡
39.2
93.1
60.7
38.3
92.3
59.0
0.9
0.8
1.7
321.6
711.4
458.8
302.0
699.9
448.5
19.6
11.5
10.3
75.6
164.6
82.7
71.6
160.5
81.5
4.0
4.1
1.2
110.5
213.8
208.6
100.2
208.6
196.0
10.3
5.2
12.6
入
口
出
口
差
溶解性蒸発残留物
(mg/L)
入
口
出
口
差
イオン状シリカ(mg/L)
入
口
出
口
差
全硬度(mg/L)
入
口
出
口
差
(2)処理水の腐食性に関する試算結果
・処理した循環水の腐食性などを確認するため、水質分析結果から求めた安定度指数と飽和指数
を図4に示します。
・いずれの地域においても、求めた安定度指数,飽和指数は、スケール性,腐食性に偏ることな
く、大きな変動もみられず、ほぼ安定した数値を示しています。
4
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安定度指数
飽和指数
各
域
指数
飽和指数 SUG
推移
A TECHNIC AL REPORT NO.30209
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
-1
-2
栃木/安定度指数
長野/安定度指数
静岡/安定度指数
栃木/飽和指数
長野/飽和指数
静岡/飽和指数
30
60
90
120
150
180
経過日数(day)
図 4 地域別安定度指数,飽和指数の経時変化
(3)アノード、カソード間の電圧計測結果
・実験期間中の電圧推移を図 5 に示します。
・いずれも 16~21V 付近で推移しており、特徴的な挙動として、振れ幅の大きい電圧振動が確認
されました。
・計測された電圧振動は、電極板金属の Ti 表面にて陽極酸化作用により、酸化被膜(TiO2)の生成
と破壊が繰り返されたことを裏付けています。
23
23
23
21
21
19
19
17
17
21
電圧[V]
電圧[V]
静岡
長野
栃木
17
15
15
15
0
50
100
150
19
0
50
100
150
0
経過日数[日]
経過日数[日]
50
100
150
経過日数[日]
図 5 地域別アノード vs カソード電圧の経時変化
(4)電極板表面状態の観察結果
・アノードおよびカソード表面の写真を、図 6 に示します。
・アノード側の電極板には、縦横に Ti の溶解による線状の溝や孔が観察されました。
・カソード側もアノード側と同様の溝や孔がみられますが、これは一定時間で極性変換を行った
結果、同様の現象が発生したことを示しています。
・カソード側に析出した固着物は、極性変換によって陽極酸化被膜(TiO2)の破壊が起こると同時
に剥離することが確認されました。
5
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アノード側電極
カソード側電極
栃木
長野
静岡
図 6 電極板の表面状態(180 日経過後)
(5)分離・排出した沈殿物の成分分析結果
・排出された、白色沈殿物の写真を、図 7 に示します。
・沈殿物をろ過,乾燥させ、蛍光 X 線より得られた分析結果を基に、Ti 電極由来物を除く成分比
率を表 4 に示します。
・求めた成分比率より、沈殿物には主に Ca、Si、Cl 等が含まれており、この結果は装置入口と出
口の水質分析結果と同様の傾向を示しています。
図 7 排出された沈殿物
表 4 排出された沈殿物の主成分(成分比率%)
化学種
地域
Ca
Si
Cl
Mg
栃木
50.75
20.05
22.11
0.00
長野
27.48
40.99
22.07
3.15
静岡
86.26
4.92
4.85
1.27
6
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(6)循環水、ドレン水における有害物質の有無
・イオンクロマトグラフによる分析結果を表 5 に、ICP発光分光装置による分析結果を表 6 に
示します。
・ いずれの分析結果においても、有害な物質は検出されておりません。
表 5 イオンクロマトグラフによる分析結果(mg/L)
(分析は長野地域のみ)
種
類
循環水
ドレン水
Li+
0.1 未満
Na+
101
91
Ca2+
52
71
Mg2+
10
32
Cl-
119
124
NO3-
64
64
SO42-
143
177
0.1 未満
陽イオン
陰イオン
表 6 ICP発光分光分析装置による分析結果(mg/L)
(分析は長野地域、循環水のみ)
3.2
10 以上
0.1 以上~10 未満
Ca,Mg,Na
Al,Ti
0.1 未満
Ag,As,B,Ba,Cd,Co,Cr,Cu,Fe,In,Li,Mn,Mo,Ni,Pb,
Sb,Se,Sn,Tl,Zn
電気分解による水処理装置の反応機構
本水処理装置における、アノードとカソードの反応は、図 8 に示すような反応機構によって進行し
ていると考えられます。
陽極酸化によって生成した絶縁被膜(TiO2)は、アノード電流により絶縁破壊・剥離が連続して起きる。
↓
この際、電気泳動した水中のアニオンや Si 等は、共沈作用で分離・沈殿する。
H2O→1/2O2+2H+ + 2e-
(1)
(2)
Ti + 2 H2O → TiO2 + 4H+ + 4e-
TiO2はアノード電流により絶縁破壊が起き,Si,アニオン等が共沈で分離する。
↓
-
カソード側では、水の電気分解により水酸基(OH )が発生し pH が高くなるので、電気泳動した Ca,
Mg,Si 等が、溶解度の低下によって析出沈降し、一部は電極表面に析出物として固着する。
H2O + e- → 1/2H2 +OH(4)
(5)
Ca(OH)2 + 2CO2 → Ca(HCO3) 2
Ca(HCO3) 2 + OH → CaCO3 + HCO3 + H2O (6)
図 8 アノード/カソード反応の進行
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3.3
電気分解による水処理装置の性能評価
今回の電気分解による水処理装置において、反応が進行した状態での装置処理能力に関して、下記
に示す成分除去量によって評価を試みました。
式(1)に示すように、水処理装置の入口と出口の処理水に含まれる、溶解性蒸発残留物の濃度を基に、
処理流量から時間当たりの成分除去量を求めました。
M=(R1-R2)/1000×Q×60 式(1)
M :成分除去量〔g/hr〕
R1:装置入口の溶解性蒸発残留物〔mg/L〕
R2:装置出口の溶解性蒸発残留物〔mg/L〕
Q :装置で処理される流量〔L/min〕
地域別での試算結果を表 7 に示します。
表 7 成分除去量(式(1)より算出)
地域
成分除去量
( g/hr)
栃木
11.8
長野
13.8
静岡
12.4
試算結果では、成分除去量はほぼ 12~14g/hr となっており、地域による大きな差は認められません。
さらに、本試算結果を基に年間稼動条件下での除去量を推定したところ、105~123kg/year ほどに
相当し、大きな除去効果が得られることが示されました。
8
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4.
まとめ
電気分解による水処理装置を対象とした今回のフィールドでの実証実験より、次に示す結果が得ら
れました。
①
3 地域の異なる水質において、循環冷却水中に含まれるスケール成分等を物理的に分離・除
去できることを検証し、さらに、絶縁破壊を継続的に発生させ電流を流し続けることで除去
性能が維持できることが確認されました。
②
24 時間の連続処理を、約 6 ヶ月メンテナンスフリーで行った結果、電極板についてはアノー
ドとカソードを定期的に極性交換し、交互に使用することで長期間性能を維持できました。
③
水質分析値及び安定度指数,飽和指数とも、極端に変化することはなく、安定した状態で循
環冷却水中の成分除去を連続して実施可能でした。
④
性能評価として、溶解性蒸発残留物から時間あたりの成分除去量を試算した結果、地域によ
る差はほとんど認められず、水質分析結果とも整合性がとれていました。
冷却水を対象とした、従来の水質管理方法と問題点を以下に示します。
(1)無処理(濃縮過剰運転)
:エネルギーロス、冷凍機高圧カット、漏水
(2)ブロー管理のみ(補給水量大)
:上下水道コスト高
(3)薬剤注入+ブロー管理(薬品の使用)
:薬品代の発生、維持管理の手間大、排水処理の問題
冷却塔の循環水を対象とした水質管理は、濃縮倍率を基にした薬剤投入とブローによる方法が主流で
すが、効果を継続させるには十分な維持管理が必要です。
H2O+熱
外気
充
填
材
充
填
材
外気
濃縮倍数×(Ca2++Cl-・・・)+H2O
ブロー水
蒸発
冷
凍
機
補給水(H2O+Ca2++Cl-・・・)
図 9 ブロー管理による冷却水の水質処理
9
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本水処理装置は、電気分解による硬度成分の析出と、極性変換による析出物の剥離を自動的に行う
ものであり、人手をかけることなくノンケミカルで環境に優しい装置といえ、期待される効果として
は下記の事項が挙げられます。
①
薬品レス(薬品排水の削減)
②
水資源(ブロー水)の省資源化と熱交換効率の up による省エネ化
③
冷却塔、冷凍機の保守費用削減
O2
H2
H2
電
極
電
極
一部固着
◑
(+)
◑
②絶縁破壊
共沈
◑
極
性
変
換
(-)
◑
◑
①電気泳動
析出・沈降
◑
◑
◑
◑
◑ ◑◑
;電極由来成分
電
極
電
極
一部固着
(-)
◑
③極性変換に
よる剥離・沈降
(+)
◑
◑
◑
◑ ◑
◑
◑ ◑ ◑◑ ◑
①電気泳動
析出・沈降
④ドレン自動排出
;腐食原因成分(塩化物イオン等)
図 10
O2
②絶縁破壊
共沈
④ドレン自動排出
;スケール原因成分(硬度分、シリカ等)
電極の反応機構と極性変換
【参考文献】
1)酒井康行著:空調設備の腐食と防食
第3章
冷却水の水管理と配管材,pp64,1996.05,
技術書院発行
2)和氣敏治,堀池誠:冷却水系の腐食抑制剤,材料と環境,50,pp3,2001
3)佐々木国興:冷却水系の腐食と管理
開放式冷却塔,冷凍,第 77 巻,第 897 号,pp48,2002/07
4)高田秋一、川原孝七:クーリングタワー,省エネルギーセンター,pp87,2003 年
5)小倉和美:薬品による水質管理技術,冷凍,第 79 巻,第 922 号,pp3,2004/08
6)仲野崇行,加藤正人,水流
徹:循環冷却水の電解によるスケール除去と電解条件の検討,
第 54 回材料と環境討論会講演集、pp445、2007 年 10 月
7)仲野崇行,加藤正人,水流
徹:循環冷却水の電解によるスケール除去と性能評価,
第 55 回材料と環境討論会講演集、pp467、2008 年 5 月
8)津田崇弘,永井崇昭,朝倉祝治:流動する水道水中の鋼にエレクトロコーティングを形成ざせる
カソード分極条件,第 54 回材料と環境討論会講演集,pp483,2005
9)竹田喜一,中村
勉,小松英寿,仲野崇行,水流
徹:循環冷却水の電解処理による、スケール
除去性能について、
(社)空気調和・衛生工学会大会、pp2155、2008
10
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■循環冷却水の電解処理による、スケール除去性能について
冷却塔の循環冷却水系統を対象に、無薬品処理の一手法である、Ti 電極
を用いた電気分解法に着目し、陽極酸化被膜(TiO2)の絶縁破壊によって
得られるスケール成分の除去性能に関して解説します。
●キーワード:
冷却塔/循環/冷却水/水質管理/無薬品処理/電気分解/省資源/
チタン電極/絶縁破壊/ブロー水/濃縮倍率/電気伝導度/硬度成分/
陽極酸化被膜/DBSS/スケール/除去/カルシウム/シリカ/
電気泳動/省エネルギー/水処理装置/溶解性蒸発残留物/飽和指数/
安定度指数/薬品レス/保守費用削減
分
類 : 須賀 技術報告
SUGA TECHNICAL REPORT
No.30209
資料名 :循環冷却水の電解処理による、スケール除去性能について
発行者 : 須賀工業株式会社
編
集 : 技術研究所