高等学校 生物

発行者の
番号・略称
183
第一
1
教科書の
記号・番号
教 科 書 名
生物 304
高等学校 生物
代表著作者
吉里 勝利
編集の基本方針
(1) 「生物基礎」に引き続き,生物や生命現象には共通性と多様性がみられること,および非
生物的要因と生物的要因が関連していることに注目させるようにしました。
(2) 生物や生命現象に対する探究心を高め,生物や生命現象において,未だ解明されていない
疑問点を主体的に探究しようとする探究心を育成するようにしました。
(3) 現代生物学を,分子レベル・遺伝子レベルの生命現象から,生殖と発生にみられる時間的
空間的な調節,個体における環境応答のしくみ,生態系の機能,生物の進化と系統など,ミ
クロレベルからマクロレベルまでの幅広い領域について体系立てて学習できるようにしま
した。
(4) 身近な事物・事象に関する観察・実験を通して,生物や生命現象に関する基本的な概念や
原理・法則などを理解し,生物学的に探究する方法が習得できるようにしました。
(5) 生物や生命現象の中から問題を見出し,観察・実験や探究活動を行い,生物や生命現象は
多様性であるが,共通した機能や普遍的な特性を持つことを理解できるようにしました。
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編集上特に留意した点
ストーリー性を重視し
た展開
「生物」の内容について,読みやすい本文と理解しやすい図や鮮明
な写真を用いて,基本的な学習事項から高度な学習事項までストー
リー性を重視して積み上げ,確実な定着がはかれるように構成しま
した。
現代生物学を体系立て
て学習
発生や環境応答のしくみは,分子レベル,遺伝子レベルで扱うよう
にしました。また,生態や進化などの学習内容も科学的に展開し,
近年の生命科学の急速な進歩を踏まえて,現代生物学を体系立てて
深く学ぶことができるようにしました。
⇒第 5 章(p.202∼220),第 6 章(p.222∼237),第 7 章(p.248∼269)
重要事項を再確認しな
がら学習
「整理」を設置して,学習内容中の重要事項をまとめ,学習上のポ
イントをおさえて複雑な生命現象の流れを一目で理解することが
できるようにしました。
⇒生命現象とタンパク質(p.64),光合成の過程(p.83),真核生物の転
写・翻訳(p.123),動物の発生(p.220),進化のしくみ(p.371)など
興味深い生命現象や生
物学史を紹介
「参考」を設置して,興味を喚起する生命現象や生物学の歴史など
を紹介しました。
⇒赤血球に存在するタンパク質と血液型(p.60),原口背唇の移植実
験(p.209),血縁度と包括適応度(p.324)など
貴重で鮮明な写真を多く掲載しました。これによって,視覚に訴え
貴重な写真を豊富に掲
載
て生物や生命現象に対する興味・関心を喚起するようにしました。
⇒ヒトの性染色体(p.160),サンショウウニの発生(p.188∼189),
ヒキガエルの発生(p.192∼193),ショウジョウバエの体節構造の働
きに関与する調節遺伝子の働き(p.203)など
本文中の実験・観察を目的意識をもって実施することで,科学的な
実験・観察・探究活動で
思考力・判断力を涵養
思考力・判断力を育成できるようにしました。探究活動では研究発
表の場を設け,科学的な表現力を育成できるようにしました。
「生物」の学習指導要領に示された学習内容を超えた事項や,理解
発展的な内容を,適宜導
入
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を補足するような事項を発展として適宜導入し,さらに学習を深め
たい生徒に紹介するようにしました。
教科書の構成
第1編 生命現象と物質
第1章 細胞と分子
1.生体物質と細胞
2.細胞膜を介した物質の移動
3.生命現象とタンパク質
第2章 代謝
1.代謝とエネルギー代謝
2.同化
3.窒素同化
4.異化
第3章 遺伝情報の発現
1.遺伝情報とその発現
2.遺伝子の発現調節
3.バイオテクノロジー
第2編 生殖と発生
第4章 有性生殖
1.減数分裂と受精
2.遺伝子と染色体
発生を学習するにあたって
第5章 動物の発生
1.配偶子形成と受精
2.初期発生の過程
3.細胞の分化と形態形成
4.細胞の分化と可塑性
第6章 植物の発生
1.配偶子形成と胚発生
第3編 生物の環境応答
第7章 植物の環境応答
1.植物の環境応答と植物ホルモン
2.植物の環境応答とそのしくみ
第8章 動物の反応と行動
1.刺激の受容と反応
2.動物の行動
第4編 生物と環境
第9章 個体群と生物群集
1.個体群
2.生物群集
第 10 章 生態系
1.生態系の物質生産
2.生態系と生物多様性
第5編 生物の進化と系統
第 11 章 生物の進化
1.進化のしくみ
2.生物の起源と生物の変遷
第 12 章 生物の系統
1.生物の分類の変遷と系統
2.生物の系統関係