7 教育の情報化研究 [PDFファイル: 1396.6KB]

教育の情報化研究【2年研究1年目】
「確かな学力の向上を図るICTの効果的な活用のあり方を探る」
泉 光祐 ・ 野崎 敏秀 ・ 安西 雄一 ・ 堀池 良枝
確かな学力の向上を図るICTの効果的な活用方法について研究し、全4回の公開授業
を実施し、活用方法を提案・検証する。
はじめに
本研究では、
「確かな学力の向上を図る
ICTの効果的な活用のあり方を探る」
をテーマに、ICT機器及びデジタル教
科書等の効果的な活用について研究を進
めてきた。
今年度は、タブレット端末・デジタル
教科書の活用を中心に研究を行い、公開
授業を通して、確かな学力の向上を図る
ICTの効果的な活用のあり方を探って
きた。
研究の推進にあたっては、文教大学教
育学部教授 今田晃一 先生にご指導いた
だいた。
①実践内容
本時では、「話し言葉を書き言葉にする
活動を通して、表現のしかたに着目して助
言し合い、目的に応じて文や文章にはいろ
いろな構成があることを理解する」ことを
目標に授業を実施した。
話合いや自分の考えの発表に対して積
極的になれるように、授業の始めでは、ウ
ォーミングアップとして、既習漢字をデジ
タル教科書のフラッシュカードを用いて、
声に出だして復習する活動を取り入れた。
また、5年生で学習した敬語を自作のデジ
タル教材で復習し、既習事項を全体の場で
確認することで、個人やグループで活動す
る際に、児童一人ひとりが自信をもって問
題解決に取り組めると考えた。
本時の目標に迫るための手立てとして、
デジタル教科書の書き込み機能やアニメ
ーション機能を活用し、児童が明確に問題
を把握できるよう工夫した。また、学級の
実態を考慮し、身近な内容にした例文を自
作デジタル教材として提示し、課題理解を
図り、学習意欲を高めるようにした。
研究の内容
1 研究の基本方針
(1)確かな学力の向上を図るためには、
授業の中でICTをどの場面で、どの
ように使用したらよいかについて検
討し、学習指導案を作成する。
(2)公開授業を実施し、活用方法を提
案・検証するとともに、研究協議を行
い、成果と課題を明らかにする。
2 研究経過
(1)第1回公開授業
小学校 国語(6学年)
「言葉について考えよう
― 表現を選ぶ ―」
②研究協議
○既習事項の確認でのICT活用(「知
識・技能の定着を図る」「学ぶ意欲を育
む」)
導入における、デジタル教科書のフラッ
シュカード機能を用いた既習漢字の復習
では、提示するテンポに合わせて読み、声
を出していくことが、学習に臨む気持ちを
つくり、授業の活性化につながり、ウォー
ミングアップを図る上で効果的であった。
- 49 -
り多く使おうとする意識が先行してしま
うあまりに、児童が問題把握をする上で、
要点が伝わりづらくなってしまうといっ
たことが生じてしまうことが考えられる。
授業の流れの中で、どの場面でどの機能
を使うことが最も効果的であるのかを、事
前に考えておくことが必要である。
また、敬語の復習では、デジタル教科書
を補うものとして、自作のデジタル教材を
作成し、提示することで、既習事項を、短
時間で確認することができ、展開での活動
を支える足場をつくり、時間を確保する上
で効果的であった。
導入時に、デジタル教科書等のICTを
活用して、繰り返し復習に取り組んでいく
ことは、既習事項を定着させる上で有効で
あると考える。
漢字を書くことについては、全国学力・
学習状況調査の結果を踏まえると、依然と
して課題があり、毎時間の学習中で復習を
取り入れるなどして定着を図る必要があ
ると思われる。今後は、漢字を書くことに
ついても、知識・技能の定着を図るICT
の効果的な活用を考えていきたい。
○意見の集約でのICT活用(「思考力・
判断力・表現力などを育む」)
話合い活動においてタブレット端末を
効果的に活用するためには、日々の言語活
動の充実と積み重ねが重要である。今回の
授業では、いずれタブレット端末がグルー
プに1台の割合で導入され、教室内での使
用環境が整備されることを想定し、言語活
動の充実を図るためにホワイトボードを
活用した。
ホワイトボードにグループの考えを集
約していく活動を通して、言語学習の充実
を図るとともに、話合い活動の場面でのタ
ブレット端末の活用イメージを探ること
ができた。
ホワイトボードの活用においては、発表
時での全体提示の仕方に課題があり、効果
的に共通理解を図ることが難しい点があ
る。この点を解決するツールとして、タブ
レット端末の活用が期待できるので、今後
は、実物投影機とともに、タブレット端末
を使用した意見の集約・発表場面での効果
的な活用について考えていきたい。
③事後アンケートについて
事後に行ったアンケート結果は、次の通り
であった。
○問題把握でのICT活用(「知識・技能
の定着を図る」「学ぶ意欲を育む」)
プロジェクターで投影したデジタル教
科書上で、書き込みやアニメーション機能
を活用することは、児童にとって視覚的に
問題を捉えやすくなるという効果はある。
しかし、教師がデジタル教科書の機能をよ
- 50 -
①当てはまる
②どちらかと言えば当てはまる
③どちらかと言えば当てはまらない
④当てはまらない
の中から一つを選択
前アンケートと比べて、40ポイント以上
高くなり、大幅に増加した。今後も、デジ
タル教科書の機能を活かして、授業の中で
効果的に活用していきたい。
1 授業はわかりやすかった。
②
13%
④
4%
③
4%
①
79%
(2)第2回公開授業
中学校 英語科(第1学年)
「Speaking 2 持ち主をたずねる」
①実践内容
本時では、「Which と Whose を使って持
ち主や持ち物についてたずね、答えられる
ようにする」ことを目標に授業を実施した。
今回の授業では、実際におこりうる場面
を自分たちで想定し、生徒自身の持ち物を
実際に使いながら対話させ、より実践的な
英語でのやりとりを体験させたいと考え
た。そのためには、既習・新出事項の理解
の定着を図る場面、ペアやグループ学習、
全体発表といった言語活動の場面でIC
Tを活用して、生徒の学習を効果的に支援
したいと考えた。デジタル教科書・実物投
影機・動画等のデジタルコンテンツを活用
しながら、その効果的な活用について研究
を行った。
導入では、まずデジタル教科書を用いて
既習事項の確認を行った。その後、課題の
把握や活動の見通しを持たせることをね
らいとして自作デジタル教材を提示し、ペ
ア学習やグループ学習、全体発表に対して
主体的に取り組めるようにした。
展開では、後半の全体発表に向けて、A
LTと教師がやりとりを実演した自作動
画を提示し、発表のイメージを持たせるよ
うにした。動画については、より良いやり
とりを考えさせるために、2種類のやり取
り(良い例と悪い例)を作成・提示した。
言葉をただ伝えるだけではなく、その伝え
方にも配慮させ、コミュニケーションの取
り方も大切であることを意識させたいと
考えた。
発表時には、実物投影機を用いて発表原
稿を提示し、発表する側も聞く側もその内
容を共有理解ができるようにした。
2 ICT教材があることで、敬語の復習が
よく分かった。
②
4%
③
4%
④
0%
①
92%
3 デジタル教科書を使うと,国語の学習の
内容がよく分かる。
③
12%
④
6%
①
59%
②
23%
4 デジタル教科書があることで、今日の授
業の内容がよく分かった。
③ ④
0% 0%
②
8%
①
92%
問4「デジタル教科書があることで、今
日の授業の内容がよく分かった。」につい
て、「当てはまる」と回答した割合は、事
- 51 -
②研究協議
○既習・新出事項の確認でのICT活用
(「知識・技能の定着を図る」「学ぶ意
欲を育む」)
前時の復習として、カードゲームにて単
語の確認を行った後、デジタル教科書を活
用してモデル対話文の音読練習を行った。
読まれた文字が音声と同時に色を変えて
反転していく機能は、読まれている箇所を
確認しながら進める上で効果的であった。
また、反転スピードを調整することができ
るので、生徒の学習状況に応じて提示して
いくことができ、音読練習において効果的
な機能であることが確かめられた。
文字を書いたり塗りつぶしたりするこ
とができるペン機能は、文中で覚えさせた
い言葉を隠して読ませたり、大事なポイン
トを書き加えて提示したりする際に効果
的であった。視覚的な効果を活用して知
識・技能の定着を図ることができることを
確かめることができた。場面が変わると書
き加えたポイントを残しておくことがで
きないので、板書も併用しながら活用して
いくことが必要である。
は 1 枚のスライドにまとめて画面提示して
おくなど、デジタルとアナログを併用しな
がら黒板を活用することができた。
動画の作成・活用では、2種類のやり取
り(良い例と悪い例)を作成・提示したこ
とで、やりとりのイメージを持ち、相手と
の対話において大切なポイントを考えな
がら表現しようとする姿が見られ、表現
力・学習意欲を高める上で、効果的であっ
たと考える。今後は、自分たちのやりとり
を撮影し、その動画で活動を振り返る場面
での活用を考えていきたい。
○課題理解と主体的な活動の促進でのI
CT活用(「知識・技能の定着を図る」
「学ぶ意欲を育む」)
課題と活動の流れを自作デジタル教材
で提示することで、発表に向けたグループ
学習の進め方について見通しを持たせる
ことができた。残しておきたい課題やねら
いについては板書を併用し、いつでも確認
できるようにしたい活動の流れについて
○発表支援でのICT活用(実物投影機)
やりとりの応用表現について、グループ
で考えた原稿を実物投影機で提示しなが
ら発表することで、発表する側の補助資料
とするだけでなく、発表を見る側も確認で
きるようにした。しかし、演じている生徒
達の立ち位置とスクリーンとの位置が離
れてしまい、見る視点が2点に分散してし
まった。やりとりする2人がスクリーンを
間にし、分かれて演じるようにするなど、
原稿が提示されたスクリーンに視点を集
中できるような手立てが必要であった。
- 52 -
③事後アンケート
事後に行ったアンケートの結果は、次の
通りであった。
①当てはまる
②どちらかと言えば当てはまる
③どちらかと言えば当てはまらない
④当てはまらない
から1つを選択
『栄光のとび箱ロード~両足ドン!
両手でグッ!前見てピタッ!~』」
①実践内容
本時では、「課題の解決の仕方を知り、
自分の課題に応じた練習の場や段階を選
ぶ」ことを目標に授業を実践した。
跳び箱運動を通して、技の向上と話合い
活動の充実を図るためのツールとしてタブ
レット端末を活用し、技能の定着と思考力
の向上を目的として取り組んだ。本実践で
は、話合いを活発にするために、昨年度の
実践での成果と課題を踏まえてタブレット
端末を10台用意し、3~4人のグループ
に1台の割合で活用できるようにした。
導入で、跳び箱を行う上で養いたい感覚
を身につけるために、準備運動としての跳
び箱サーキットを行った後、場を変えて、
タブレット端末を活用した活動を行った。
グループ内で、お互いに跳んでいる姿を
撮影し合い、技の改善に向けてアドバイス
をし合った。技のどこを直せばもっとうま
くできるか、どの場所で練習をすればより
技のレベルを上げることができるのかに
ついて話し合うことで、個々の練習に活か
していくようにした。技のポイントを示し
たカードも各グループに配付し、話合いを
支援するようにした。
学習の最後では、その時間に撮影した動
画を確認し、技のポイントと照らし合わせ
ながら、自分や友だちの技の変容を見比べ、
活動のふりかえりをするようにした。
1 授業はわかりやすかった。
④
0%
③ ①
13% 13%
②
74%
2 ICT教材があることでグループ学習や全
体発表への取り組み方がよく分かった。
④
0%
③
20%
①
30%
②
50%
3 ICT教材を使うと英語の授業の内容がよ
く分かる
③
0%
②
70%
④
0%
①
30%
問2の回答から、グループ学習や発表にお
いては、効果的な活用ができるよう研究を
進めていくとともに、授業改善する必要が
ある。問3については、全員が「当てはま
る」と「どちらかと言えば当てはまる」の
どちらかで回答しており、今後もICTを
効果的に活用しながら授業実践をしてい
きたい。
(3)第3回公開授業
小学校 体育科(第5学年)
「器械運動(跳び箱運動)
②研究協議
○自分の技の確認でのICT活用(「技能
の定着を図る」)
タブレット端末にある動画アプリを使
用して、実際の跳躍時の姿を撮影すること
で、普段は見ることのできない自分の姿を
確認することができた。児童からは、「自
分がこんな動きをしているなんて初めて
知った。次に何をするのかがわかりやす
い。」
「自分の悪い部分が分かるから良い。」
- 53 -
などの発言があり、改善ポイントを見つけ
て、次の活動に活かしていく姿を見ること
ができた。また、スローモーションやスト
ップモーション機能を活用することで、児
童が見たい場面に合わせて動きを確認す
ることができ、技能の定着を図る上で有効
であることを確かめることができた。
タブレット端末での動画撮影は、体育学
習などの動きのあるものを確認する際に
有効であると考えられる。ただし、使い始
めの頃には、「自分が失敗する姿を見るの
は少し嫌だ。」「はずかしい。」などの意
見が出ていたので、今回のような活用を行
う際には、児童への配慮を考えて活用して
いく必要がある。
○話し合い活動でのICT活用(「思考
力・判断力の向上」)
「スローで再生するとどこがまだでき
ていないかを教えやすかった。」といった
児童の発言から、動画アプリにスローモー
ションやストップモーションといった効
果的な機能があることと、その利用が容易
であることも学習の中で活用するポイン
トであり、教え合う上でこの機能はとても
有効であった。タブレット端末活用におい
ては、より効果的なアプリを備えておくこ
とが重要なポイントである。
グループで活動に取り組むことで、タブ
レットの画面上に映し出された動画をお互
いに見合い、アドバイスを掛け合う姿が見
られ、話合い活動の充実を図る上で、タブ
レット端末の活用は有効であることを確か
めることができた。
アドバイスをしていく中で、「動画を二
つ並べて写せる機能はないですか。」「い
ろいろな角度から撮れるようにできたら
良い。」といった意見が聞かれ、ツールと
してのタブレット端末の効果的な活用を
考える様子も見ることができた。
技のポイントを示したカードについて
は、動画を見ながら改善点を見つける際の
手立てとして有効であるので、より話合い
の中で活用ができるような学習の工夫が
必要であった。
話合いの場面では、活発にアドバイスを
掛け合う姿をたくさん見ることができた
が、それを個人が練習場の選択に活かして
いく点においては課題があった。事前に場
の説明を十分に行うこと、また児童が場の
ことをよく理解できるようにしておくこ
とが必要であり、課題解決の見通しを持た
せる工夫も必要であった。タブレット端末
を効果的に活用するためには、日々の学習
における課題解決能力の育成が重要であ
ることがわかった。それとともに、タブレ
ット端末は、課題解決や話合いの場面で活
用を積み重ねていくことで、確かな学力の
向上を図るツールとして活用が期待でき
ることも確かめることができた。
- 54 -
○手本動画の提示でのICT活用(「学習
意欲の向上」「技能の定着を図る」)
教師の手本動画を入れておくことで、児
童の動きと比較することができると考え
た。しかし、実際に活用される場面は単元
を通して少なかった。理由としては「どこ
に入っているのか分からなくなった。」
「お
手本の動画よりも自分自身の前のものと
見比べるほうが良かった。」などが挙げら
れた。前者については、タブレット端末内
のフォルダに児童が扱いやすいように保
存することが必要であった。後者について
は、児童が必要な情報を選択して活動に活
かしていた結果であると考えられるので、
準備しておくことは必要であったと考え
られる。また、個別の対応・支援を行う上
でも、活用が期待できると考える。
タブレット端末を活用するにあたって、
今後、期待されることとしては、インター
ネット環境の整備である。無線でのインタ
ーネット環境が整備されれば、動画コンテ
ンツが活用でき、より精度の高い手本を児
童に提示することができる。また、体育の
場面だけでなく、他教科でも、調べ学習な
どが教室だけでなく移動した先でも自由
に行うことができるようになるので、より
効果的にタブレット端末を使用すること
ができるようになると考える。
2 とび箱は運動は好きですか。
②
32%
3 タブレットPCを体育で使用することで,自分
の動きをより理解することにつながりましたか。
④
0%
③
0%
②
32%
①大好き
②まあまあ好き
③あまり好きではない
④きらい
から1つを選択
①
68%
問1においては、事前にとったアンケー
トから大きな変動は見られなかったが、体
育をきらいであるという児童は0になっ
た。問2からは、とび箱が大好きと答えた
児童が7ポイント増えた。好きだと感じる
理由として「みんなで協力していると感じ
たとき」との回答が多かった。本単元を通
して協力することの大切さを学ぶことも
できたと考えられる。問3では、全児童が
タブレット端末を使用することが自分の
動きの理解につながったと回答している。
「普段見えないところが見える」「できて
いないところが具体的に分かる」とタブレ
ット端末の有用性を体感している児童も
いる。また「ゆっくり動きを見られるので
アドバイスがしやすい」「何度も見直しが
できる」という回答もあり、児童が学び合
1 体育は好きですか。
②
29%
①
52%
①つながった
②まあまあつながった
③あまりつながっていない
④つながっていない
から1つを選択
③事後アンケート
単元の終わりに行った事後アンケート
の結果は、次の通りであった。
③
6%
④
3%
③
13%
④
0%
①
65%
- 55 -
うためのツールとしても、タブレット端末
が効果的に使用されたと考えられる。今後
は使用場面の精選や児童が動画を見る際
の視点などをより密に考えていく必要が
ある。
(4)第4回公開授業
中学校 社会科(第1学年)
「南北朝の争乱と室町幕府」
①実践内容
本時は、
「南北朝の争乱から室町幕府の
成立における武家社会の変化を多面的・
多角的に考察し、表現している。
」を目標
に授業を実施した。
本実践では、
「なぜ南北朝の争乱が長き
に渡って続いたのか」について、資料を
読み取り、グループで話し合うことで、
思考力を高めたいと考えた。タブレット
端末は、教師用として2台を活用し、全
体での教材の提示、個別での補助資料提
示での活用を中心にして使用した。
導入では、既習事項の復習や重要語句
の確認、課題への取り組み方の提示を自
作デジタル教材で行い、生徒の主体的な
活動を促進させ、視覚的な問いかけによ
り課題に対する全体への共通理解を図り、
学習意欲を高めるようにした。また、導
入での活動の充実とともに、時間短縮を
図ることで、その後の展開時間を確保す
るようにし、話合い活動の時間が十分取
れるようにした。
話合い活動の場面における机間指導で
は、タブレット端末に保存しておいた補
助資料を活用し、グループの話合いを支
援するようにした。
マウスを必要としないタブレット端末で自
作デジタル教材を活用することで、既習事
項の復習、重要語句や課題の提示がスムー
ズになり、全体での共通理解を図る上で有
効であった。
タブレット端末を2台使用し、1台は自
作デジタル教材のスクリーン提示用、もう
1台は机間指導での補助資料提示用として
活用することで、提示の切り替えを省くこ
とができ効率よく使い分けることができた。
○活動時間の確保でのICT活用「思考
力・判断力・表現力などを育む」
ICTを活用して、導入の時間短縮を図
ることで、展開における思考力・判断力・
表現力を育むための話合い活動の時間を
確保することにつながり、言語活動の充実
を図る上で、ICTが有効であることが確
かめられた。
②研究協議
○既習事項の確認でのICT活用「知識・
技能の定着を図る」
「学ぶ意欲を育む」
タブレット端末を活用して既習事項の確
認をスクリーンの近くで行うことにより、
生徒が聞いている様子を確認しながら、ス
ライドを提示し、
進めていくことができた。
○意見の集約でのICT活用「思考力・判
断力・表現力などを育む」
グループでの活動場面では、机間指導の
際にタブレット端末で資料を提示し、重要
な語句や文章にアンダーライン等を書き
込みながらアドバイスすることができ、意
見を集約させ、話合い活動を支援する上で
有効であった。個別の支援・指導において、
タブレット端末は、様々な活用が期待でき
ることがわかった。
発表では、全グループの考えを黒板に並
べて掲示し、考えの共有と比較をさせたか
- 56 -
ったため、意見の集約・発表をホワイトボ
ードの活用だけで行った。しかし、他グル
ープの考えを理解する上では、一つ一つの
グループの考えをしっかりと拡大投影し、
全体で確かめながら進めていった方が、よ
り効果的に共有化できたと考える。
今後も、
発表での効果的な活用を図れるよう、活用
の工夫を考えていく必要がある。
3 ICTを使うと授業が分かりやすくなる。
②
28%
①
67%
問2「班活動や話合い活動は好きであ
る」について、「当てはまる」と「どち
らかと言えば当てはまる」を合わせた回
答は8割を超えている。しかし、「当て
はまる」に関しては、3割であるので、
今後も言語活動の改善・充実を図ってい
くことが大切であると考える。また、問
3については、「当てはまる」「どちら
かと言えば当てはまる」と9割以上が回
答していることから、ICTの活用が学
力の定着には有効であることを確かめる
ことができた。
③事後アンケートについて
事後に行ったアンケート結果は、次の通
りであった。
①当てはまる
②どちらかと言えば当てはまる
③どちらかと言えば当てはまらない
④当てはまらない
の中から一つを選択
成果と課題
1 社会の学習は好きである。
④
0%
1 タブレット端末の活用について
③ ①
22% 31%
(1)成果
・話合い活動のツールとして扱うことで
児童のより深い思考につなげることが
でき、
思考力を高める上で有効である。
・アプリケーションを活用することで幅
広い学習展開が可能になり、付けたい
力に合わせた活用をすることによって
効果的である。
・動画アプリケーションを使用すること
で、活動後に自分の姿を確認すること
ができ、跳び箱などでは、空中姿勢も
確認することができるので、技能の習
得に効果的である。体育などの動きの
ある学習に関しては効果的である。
②
47%
2 班活動や話合い活動は好きである。
④
0%
③
14%
④
0%
③
5%
①
30%
②
56%
- 57 -
・学習内容の復習ができるアプリケーシ
ョンもあり、楽しみながら復習するこ
とができ、知識を習得する上で有効で
ある。
・動画の編集が容易にできるアプリケー
ションを使うことによって、授業での
学習過程を撮影したものを授業内に編
集し、授業の最後に流すことが可能で
あり、学習の振り返りで活用できる。
・児童が自分の手でタブレット端末を操
作するという活動を入れることで、児
童が意欲的に課題と向き合おうとする
姿勢が見られるなど、学習意欲を高め
る上で有効である。
には、インターネット環境の下、場所
を選ばずに検索ができるようになると
考えられるので、活用の幅が広がるこ
とが期待できる。例えば、理科の観察
などで疑問が生じたとき、その場で情
報を得られることが児童のより深い理
解につながると考えられる。
2 デジタル教科書について
(1)成果
・既習・新出事項の確認が簡単にでき、
知識・技能の習得を図る上で効果的で
ある。
・スクリーンに投影することで、全体で
の学習理解を図るとともに、学習意欲
を高める上で、効果的である。
・デジタル教科書の機能を知り、それぞ
れの機能を単元や授業の流れに応じて
使い分けていくこと、学力向上を意識
して、つけたい力に合わせてICTを
使用することが、活用していく上で大
切であると考える。
(2)課題
・タブレット端末は、使用してみて初め
て分かることもあるので、今後も活用
が有効性であると考えられる学習内
容・学習場面を探り、実践を積み重ね
ていくことが必要である。
・タブレット端末の活用は、アプリケー
ションやソフトの質に左右される部分
が大きいので、効果的に活用できるも
のを探していく必要がある。カメラ機
能以外での可能性も探り、授業実践し
ていく必要がある。
・集音声が高いため、大人数の場所での
動画撮影では、周囲の音声が入り混じ
ってしまい、聴きたい音声が聴き取り
にくくなってしまう。学習環境の工夫
とともに、改善策を探っていく必要が
ある。
・児童がタブレット端末を学習で活用し
ていくためには、操作に慣れていく段
階が必要である。また、機器の扱い・
使用の約束等、事前に指導しておくこ
とも必要である。導入後は、タブレッ
ト端末の活用を年間計画の中に位置付
けていけるよう、活用を整理していく
ことが必要と考える。
・インターネット環境のない中で、活用
研究を行っているが、学校への導入時
(2)課題
・授業の流れの中で、どの場面でどの機
能を使うことが最も効果的であるのか
を選別し、選択しながら活用していく
ことが重要である。不必要に使用しす
ぎても、児童に学習の要点が伝わりづ
らくなるとことも考えられる。
・単元によっては、使える機能と使えな
い機能があるので、板書を併用しなが
ら活用していくことが必要である。
・教科書会社によって、起動面・機能面
において利用のしやすさや内容の充実
に違いがある。これからも自作デジタ
ル教材を積極的に作成し、ネットデジ
タルコンテンツ等も含めて活用するこ
とで、デジタル教科書の活用を補って
いくことが、確かな学力の向上を図る
上で必要である。
- 58 -
国語科学習指導案
綾瀬市立北の台小学校
指導者 野崎 敏秀
1.日 時
平成27年10月21日(水) 第5校時(13:50~14:35)
2.学年・組・場所
第6学年1組(24名)教室
3.単元名
言葉について考えよう「表現を選ぶ」
4.単元について
(1)単元観
この単元では、話し言葉と書き言葉、丁寧体と普通体などの文体などの違いについて考える。ここで取
り上げるのは、単なる文末の違いだけではなく、さまざまな表現上の特性もある。すなわち、語彙的な観
点での言葉の選び方の違い、
「話し言葉」と「書き言葉」との原理的な違いなどである。
「話し言葉」では
言いよどみ、声の出し方といった音声に関するさまざまなことが関わっている。いっぽう、
「書き言葉」で
は、文字を使うという点での特性があるのはもちろんだが、表現を整えることなども必要となる。
学習指導要領との関係では、
「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」の(ア)
「話し言葉と書き
言葉との違いに気付くこと」が直接対応するが、コミュニケーション全般に深く関わりがある。この他、
「話
すこと・聞くこと」のイ「目的や意図に応じて、事柄が明確に伝わるように話の構成を工夫しながら、場
に応じた言葉遣いで話すこと」といったことや、
「書くこと」全般にも関連する。
(2)児童観
本学級の児童は、国語科の学習の流れの中で、言語活動を通して最終的に身につける力を意識して取り
組んできた。その学習活動の中で、少しずつ自らが主体的に取り組むことで課題を解決しようとする児童
が増えてきている。しかし、まわりに関心をよせながら、友達と共に学び合う、友達から学ぶといった点
においては課題がある。また、友達の意見や発表に対する関心が薄い児童もおり、意見の交流にも主体的
でない姿がみられる。
1.国語の学習は好きだ。
④3人
3.話し合い活動は好きだ。
2.国語の学習は大切だ。
③1人
①4人
④2人
②4人
①4人
③5人
②7人
③10人
①19人
- 59 -
②13人
4.デジタル教科書を使うと、授業の内容
がよく分かる。
5.5年生で学習した「敬語」を日常的に
使っている。
④2人
③1人
①当てはまる
④1人
①12人
①6人
②どちらかといえば
当てはまる
③どちらかといえば
当てはまらない
②9人
①当てはまらない
②17人
事前アンケートの結果からは、国語の学習は大切だと多数の児童が考える一方、国語の学習が好きだと
いう児童は半数に満たない。話し合い活動に関する問いに対しては、半数以上が好きだと答えているもの
の、約3割の児童は話し合い活動に消極的な思いを抱いている。学級全体で話し合う、意見や考えを練り
合うといった場面において積極性がもてず、苦手と感じている現状に、学習活動における手立ての弱さを
感じている。デジタル教科書の活用に関する問いに対しては、9割以上の児童は効果があると実感してい
る。ICTの特性を活かし、分かりやすい授業を展開していきたい。また、既習事項の「敬語」に関する
問いに対しても、9割以上の児童が日常的に意識して敬語を使っている様子が伺える。本単元でも敬語の
使い方や使う場面等、既習事項を確認しながら定着を図っていきたい。
(3)指導観
本単元で取り上げる内容には「音声を使うか文字を使うかの違い」
、
「相手や場面による違い」の2つの
概念が関わっている。文字を使って親しい相手に話し言葉のような手紙を書くこともあれば、逆に、音声
を使った表現でも公的な話し方をすることもある。しかし、一般的な傾向としては、書き言葉では、改ま
った表現が選ばれ、話し言葉では、その状況に合わせてカジュアルな表現が出やすい。その点で、典型的
な表現を考え、そこでの「表現の選び方」という観点から、具体的に考えさせていきたい。活動としては、
教科書 P175 の課題を考えさせる他に、新聞や普段の会話の録音など、様々な「言葉」を取り上げ、実際に
使われている言葉の特質を考えてみる活動、そして、それぞれの表現を言い換えてみる活動を取り入れて
いきたい。単なる知識としではなく、実際にいろいろな場面に応じて活用できる力をつけていきたい。
<確かな学力の向上を図るICTの効果的な活用について>
○既習事項の確認(
「知識・技能の定着を図る」
「学ぶ意欲を育む」
)
・毎時間、授業の始めにウォーミングアップとして、既習漢字をデジタル教科書のフラッシュカードを
用いて、声に出して復習する。
(活動の活性化)
・第5学年で学習した「敬語」の復習を自作デジタル教材で行う。
○課題把握の明確化(
「知識・技能の定着を図る」
「学ぶ意欲を育む」
)
・教科書の課題を提示する際はデジタル教科書を用いる。また、教科書以外の課題を提示する際も、教
師が準備した映像や写真をスクリーンに映し出し、児童が視覚的に課題を把握しやすいようにする。
○意見の集約(
「思考力・判断力・表現力などを育む」
)
・話し合い活動において、各自の意見やグループの考え方を集約する際、実物投影機を用いて、スクリ
ーンに映し出すことで、全体の意見や考えを明確にする。
- 60 -
5.単元目標
○話し言葉と書き言葉の特徴を理解する。
○場面や相手に応じて、適切な表現で書いたり、話したりすることができる。
6.単元の評価規準
評価の観点
評価規準
国語への
・話し言葉と書き言葉の違いに興味をもち、場面や相手に応じた表現をし
関心・意欲・態度
書く能力
言語についての
知識・理解・技能
ようとしている。
・書き言葉に表して、表現のしかたに着目して助言し合っている。
・話し言葉と書き言葉のそれぞれの特徴を理解している。
・構成や内容を考え、適切な文を書いている。
7.単元の指導・指導計画(3時間扱い)
時
ねらい
学習活動
関
書
言
評価規準
○言葉での表現には条 ・P172 の例文を皆で読み、この例
関言葉での表現には条件
件によって違いがあ
文を人に伝える表現に変える。
によって違いがあるこ
ることに気付くこと ・変えた例文を読み合う。
とに気付き、その違い
1
ができる。
・例文を変えた理由を考え、どのよ ○
に興味をもっている。
うな条件のもとに文章を変えて
(学習カード)
いるのかを整理する。
○話し言葉と書き言葉 ・
「伝える『方法』による表現の違
言話し言葉と書き言葉の
の違いに気付くこと
い」について学習することを確認
違いに気付いている。
ができる。
する。
(学習カード)
・教材文「伝える方法による表現の
2
○
違い(話し言葉と書き言葉)
」を
読む。
・話し言葉と書き言葉の違いについ
て、表に整理する。
○目的に応じて、表現 ・
「伝える『相手』
『場面』による表
書書き言葉に表して、表
や構成に違いがある
現の違い」について学習すること
現のしかたに着目して
ことを理解する。
を確認する。
助言し合っている。
3 ○話し言葉を書き言葉 ・教材文「伝える相手や場面による
(学習カード・観察)
本
にする活動を通し
表現の違い」を読む。
※ ○ ○ 言目的に応じて文や文章
て、表現のしかたに ・相手や場面による違いを表にして
にはいろいろな構成が
時
着目して助言し合う
整理する。
あることを理解してい
ことができる。
・P175 の設問に取り組み、友達と
る。
読み合う。
(学習カード・発言)
※関心・意欲・態度の評価は、毎回行う活動の中で蓄積したものを学習カードなどで評価する。
- 61 -
8.本時の指導(3/3)
(1)目標
話し言葉を書き言葉にする活動を通して、表現のしかたに着目して助言し合い、目的に応じて文や
文章にはいろいろな構成があることを理解する。
(2)実現状況を判断する際の、具体的な子どもの姿
十分満足できる(A)
おおむね満足できる(B)
努力を要する(C)と判断した
児童への具体的な手立て
書
く
能
力
書き言葉に表す際、表現の
しかたに着目し、友達との考
友達の考えを聞いて、自分は
たに着目して助言し合っている。 その考えと同じか異なるか答え
えの違いや共通点を明確にし
られるように声掛けをする。
て、助言し合っている。
目的に応じた文章の構成を
言
語
書き言葉に表す際、表現のしか
目的に応じて文や文章にはいろ
伝える「相手」
「場面」を確認
理解し、適切な文章を書いて
いろな構成があることを理解し しながら、表現を選ぶように声
いる。
ている。
掛けをする。
(3)展開
過
程
学習活動
(・予想される児童の反応)
1.ウォーミングアップ
は
(既習漢字の確認)
じ
め
指導上の留意点
評価(観点・場所・方法)
(○発問)
(・留意点)
準備物・ICT活用
・大きな声で漢字を読ませるよう
にし、緊張をほぐすようにす
る。
2.前時の振り返り
・伝える方法による表現の違い
ICT活用(デジタル教科書)
・既習漢字の読みをフラッシュカ
ードで提示する。
・前時でまとめた表をもとに確認
する。
(学習課題)伝える「相手」「場面」による表現の違いをまとめよう。
3.どのような「相手」
「場面」 ○「伝える相手」
「伝える場面」
があったのか確認する。
・
(相手)友達、家族、先生
・
(場面)学級会、家庭
にはどのようなものがありま
したか。
・さまざまな「相手」
、さまざま
な
な「場面」があったことをおさ
か
え、表にまとめる。
4.教材文を読み、
「相手」や「場 ○
「伝える相手による違い」
と「伝
面」による違いを整理する。
える場面による違い」の特徴を
それぞれ整理していきましょ
う。
・
「相手」と「場面」の特徴が書
かれているところにサイドラ
インを引かせる。
- 62 -
ICT活用(デジタル教科書)
・教科書の本文を映し出し、スク
リーン上でもサイドラインを引
く。
5.既習事項「敬語」の確認を
する。
・丁寧語、尊敬語、謙譲語の使い
方や例を提示し、5年時に学習
した内容を思い起こさせる。
6.P1751を考え、友達と話し ○次の言葉は、どのような場面で
合う。
な
か
使うことが多いですか。
・
「でも」は、友達と話すときに 「でも」-「しかし」
使うことが多い。
ICT活用(自作教材)
・自作デジタル教材を用いて、テ
ンポよく既習事項の確認をす
る。
ICT活用(デジタル教科書)
・スクリーン上で言葉を移動させ、
使われる場面を考えさせる。
「ちょっと」-「少し」
・
「しかし」は、書き言葉として ・
「話し言葉」
「書き言葉」のいず
使うことが多いと思うが、発
れかだけではなく、場面と合わ
表のような場合は「でも」よ
せて考えさせる。
り、
「しかし」のほうがいいと
書書き言葉に表す際、
表現のし
思う。
かたに着目して助言し合っ
ている。
7.P1752を考え、友達と話し ○次の話を、伝える相手と場面を (ホワイトボード・観察)
合う。
・新聞記事として、家の人に伝
えよう。
・学級会の議題として、提案資
決めて、書き言葉で表しましょ
う。
・例文が話し言葉であることを押
さえる。
料を書いてみよう。
8.学習の振り返りをする。
○学習で気付いたことや分かっ
言目的に応じて文や文章には
たことを、今後の学習や生活のな
いろいろな構成があること
ま
かで、どのようにいかしていきた
を理解している。
と
いかをまとめましょう。
(ワークシート・発言)
め
・伝える「方法」
「相手」
「場面」
によって、適切な表現を選ぶ大切
さを確認する。
- 63 -
英語科学習指導案
綾瀬市立春日台中学校
指導者 堀池 良枝
1.日 時
平成27年11月5日(木) 第5校時(13:35~14:25)
2.学年・組・場所
第1学年1組(15名)
・英語科学習室
3.単元名
「Speaking2 持ち主をたずねる」
4.単元について
(1)単元観
<学習指導要領との関連>
1 目標
(2)初歩的な英語を用いて自分の考えなどを話すことができるようにする。
2 内容
(1)言語活動
イ 話すこと
(イ)自分の考えや気持ち、事実などを聞き手に正しく伝えること。
Speaking2 では、Which と Whose を使って持ち主や持ち物についてたずね、答えられるよ
うにすることをねらいとする。また、生徒自身の持ち物を実際に使って日常で起こりうる場面
を想定し対話させることで、より実践的な英語でのやりとりを体験することができる。グルー
プ学習や全体での発表も行いながらお互いが学び合い、表現力を高めることができる単元であ
る。
(2)生徒観
落ち着いて学習し、ペアやグループ学習にも主体的に取り組める生徒が多い。事前アンケー
ト結果からは、英語で相手と会話をすることが好きと答える生徒は半数にとどまり、会話をす
ることを苦手と感じている生徒も半数をこえている。授業においても、英語を人前で話したり
することに消極的な生徒が多いが、ペアやグループ活動で仲間との会話は楽しく取り組む様子
が見られる。生徒全員がグループ学習などの学び合いを通して、英語で表現することの楽しさ
を感じ、1人1人が自信をもって話せるように支援していきたい。また、デジタル教科書等の
ICTを使った授業について、8割をこえる生徒がその効果があると感じていることから、効
果的なICTの使い方を考えた授業内容を展開していきたいと考える。
- 64 -
①当てはまる ②どちらかと言えば当てはまる
③どちらかと言えば当てはまらない
④当てはまらない
(3)指導観
○事実を相手に正しく伝える力
新出単語・用法である Which と Whose を使い、正しいたずね方と答え方を身に付けさ
せたい。そのために、まず教科書の対話文の音読練習を繰り返し行い、新出事項を定着させて
いく。そして、生徒自身の持ち物を実際に使い、ペアやグループ学習で実際に起こりうる場面
を想定した対話へと展開していきたい。自分たちで考え、対話させることで、より主体的に、
実践的に英語が学べる機会とする。グループ学習においては、役割を分担させ、英語を苦手と
する生徒も学び合いを通して主体的に参加できるように支援していきたい。ペア学習からグル
ープ学習、そして全体発表の学習形態を経て、生徒が表現力を高めていけるように、様々な活
動を取り入れていきたいと考える。
<確かな学力の向上を図るICTの効果的な活用について>
○理解の定着を図る(デジタル教科書、自作デジタル教材)
・新出単語や教科書のモデル対話の導入、既習事項の復習を行う。
【知識・技能の定着を図る】
→一斉指導時における全体での共通理解を図る。
→繰り返し学習による理解の定着を図る。
・課題や取り組み方の提示をし、生徒の主体的な活動を促進させる。【学ぶ意欲を育む】
→課題を把握し、活動に見通しをもち、各グループ活動の助けとなる。
○発展的な内容を提示し、それを共有することで表現力を高める(実物投影機)
・全体発表時に各グループの原稿を提示する。
【思考力・判断力・表現力などを育む】
→各グループの応用表現を視覚で確認でき、発表する側の表現手段として活用できる。
5.単元目標
○Which や Whose を使った文を理解し、どの持ち物か、持ち主が誰かについて、相手に正
しく英語で伝えることができる。
6.単元の評価規準
評価の観点
コミュニケーションへの
関心・意欲・態度
外国語表現の能力
評価規準
・実際の場面を想像しながら、相手に正しく英語で伝えてい
る。
・実際の場面を想像しながら対話文を考え、相手に正しく英
語で
伝えることができる。
言語や文化についての知識・理解
・新出単語、本文内容を理解している。
- 65 -
7.単元の指導・指導計画(2時間扱い)
時
ねらい
学習活動
1 ・新出単語やモデル対
・新出単語、モデル対話文の発
話である教科書本文
音と意味を確認し、音読練習
を読み取る。
を行う。
(一斉、ペア学習)
・各自の持ち物を使っ
・Which を使い、グループ内で
て、グループで持ち
持ち物についての会話練習を
物についてのやりと
する。
関 表 知
評価規準
知新出単語、本文内容を
理解している。
(観察、ワークシート)
※
○
りをすることで、本
文内容について理解
する。
2 ・各自の持ち物を使
・前時の復習を行う。
本
って、グループで持
(カードゲームで単語確認、
時
ち主についてのやり
モデル対話文の穴埋め)
とりの対話を考え、
・グループ内で Whose を使った
全体の前で発表し、
対話文を作成、全体で発表す
相手に正しく英語で
る。
表実際の場面を想像し
ながら対話文を考え、
相手に正しく英語で
伝えることができる。
○
(観察、ワークシート)
伝える。
※関心・意欲・態度の評価は、活動の中で蓄積したものをワークシート(自己評価表)で評価
する。
8.本時の指導(2/2)
(1)目標
・実際の場面を想像しながら Whose を使った対話文を考え、持ち主が誰であるかを相手
に正しく
英語で伝えることができる。
(2)実現状況を判断する際の、具体的な子どもの姿
十分満足できる(A)
おおむね満足できる(B)
努力を要する(C)と判断し
た児童への具体的な手立て
力
外
国
語
表
現
の
能
実際の場面を想像しながら
実際の場面を想像しながら対
Whose を使って持ち主が誰
対話文を考え、相手に正し
話文を考え、相手に正しく英語
であるかを英語でたずねる
く英語で伝えようと工夫し
で伝えている。
ことができるように、モデル
て表現している(声量、ア
対話の内容をもう一度確認
クセント、ジェスチャーな
させ、発音させる。
どに配慮している)
。
- 66 -
(3)展開
過
学習活動
程 (・予想される児童の反応)
1.英語であいさつをする。
2.前時の復習をする。
は
(カードゲーム・モデル対
じ
話文の会話練習)
め
指導上の留意点
(○発問)
(・留意点)
・英語を使用する意識を高める。
・カードゲームはグループで行
う。
・モデル対話文の会話練習は、一
斉学習とペア学習で行う。
評価(観点・場所・方法)
準備物・ICT活用
ICT活用(デジタル教科書)
・穴埋め問題を行い、既習事項
の定着を図る。
持ち主が誰かを英語でたずねたり、答えたりすることができるようにしよう。
3.本時のねらいと活動内容
の説明を聞く。
・声の大きさ、姿勢、笑顔
な
か
・本時の目標を板書する。
・グループ学習の流れをわかりや
すく提示する。
(ワークシートの配付)
○実際に自分の持ち物や単語カ
ードを使いながら、グループで
対話文を作り、実演してみまし
ょう。
・教師が実演した映像を見せ、発
表のイメージをもってもらう。
○相手にしっかりと伝わるよう
な話し方のポイントは何でし
ょうか?
・発表における姿勢、注意点を確
認する。
ICT活用(自作デジタル教材)
・課題を提示し、全体での理解
を図る。
ICT活用(動画)
・動画を流し、発表へのイメー
ジを持たせ、話し方のポイン
トも考えさせる。
4.グループ内で Whose を使 ・グループ(3~4名)で役割分 表実際の場面を想像しながら対
った対話文を作る。
担をさせ、全員が主体的に活動
話文を考え、相手に正しく英
対話文が完成したら、各グ
に参加できるようにする。
語で伝えることができる。
ループ内で音読練習をす
(進行役と記録役を決める。
(観察、ワークシート)
る。
全員が1度は俳優になる。
) <努力を要する(C)と判断し
・各グループの様子を観察し、必
た児童への具体的な手立て>
要に応じて支援していく。
・Whose を使って持ち主が誰で
あるかを英語でたずねること
ができるように、モデル対話
の内容をもう一度確認させ、
発音させる。
5.全体で対話文を実演し、 ・発表をしっかりと聞いて、各自
ICT活用(実物投影機)
発表する。
にグループの発表の評価もす
・各グループの発表原稿を提示
ることを伝える。
して確認させる。
ま
と
め
持ち主が誰であるかを英語でやりとりすることができましたか。
6.ワークシートで本時の振
り返りを行う。
・発表についての自己・他己評価
をさせる。
○本時のねらいが達成できまし
たか。
- 67 -
体育科学習指導案
綾瀬市立早園小学校
指導者
泉 光祐
1.日 時
4:35)
2.学年・組・場所
3.単元名
平成28年1月14日(木) 第5校時(13:50~1
第5学年2組(33名)
器械運動(跳び箱運動)
「栄光のとび箱ロード~両足ドン!両手でグッ!前見てピタッ!~」
4.単元について
≪学習指導要領との関連≫
第5学年及び第6学年の目標及び内容
1.目標
(1)活動を工夫して各種の運動の楽しさや喜びを味わうことができるようにする
とともに,その特性に応じた基本的な技能を身に付け,体力を高める。
(2)協力,公正などの態度を育てるとともに,健康・安全に留意し,自己の最善
を尽くして運動をする態度を育てる。
2.内容
B 器械運動
(1)技能
ウ 跳び箱運動では,基本的な支持跳び越し技を安定して行うとともに,その
発展技を行うこと。
(2)態度
運動に進んで取り組み,約束を守り助け合って運動をしたり,場や器械・
器具の安全に気を配ったりすることができるようにする。
(3)思考・判断
自己の能力に適した課題の解決の仕方や技の組み合わせ方を工夫できる
ようにする。
(1)運動の特性
①一般的特性
跳び箱運動は,基本的な支持跳び越し技(切り返し系・回転系)に取り組み,でき
なかったことができるようになる楽しさを味わったり,高さのある障害物を乗り越え
ることに挑戦したりすることが楽しい運動である。また,友達と協力してお互いの技
を見合うことで技のできばえを高めたり,お互いを認め合う気持ちを高めたりするこ
とができる運動である。
②児童からみた特性
児童からみると,跳び箱運動は,今まではできなかった技ができるようになったり,
練習していた技ができるようになったと感じたりした時に,楽しいと感じられる運動
である。また,難しい技に挑戦する時が楽しいと感じる児童もいる。このような技に
挑戦する時に,友達とアドバイスをし合ったり,協力をしていると感じられたりする
ことが楽しい運動でもある。
- 68 -
(2)児童観
本学級の児童は,体育の学習がとても好きである。1 学期にマット運動に取り組ん
だ際には,練習に意欲的に取り組み,お互いの技を確認しながらアドバイスをする学
習をしてきた。協力して学習に取り組むことができている児童が多い半面,自分が不
得意であったり,興味がもてなかったりするものに関しては,参加の意欲が極端に下
がる児童もいる。そこで,単元名を工夫することで児童の関心をひき,タブレット端
末を導入することで自分の姿を見て技の改善に取り組めるようにする。学習への参加
の仕方の幅を広げることで,児童が楽しみかつ力をつけられるような授業を展開して
いきたい。
また,今回の学習にあたって事前にアンケートをとった。
↑図1 体育は好きですか。
↑図2
跳び箱運動は好きですか。
↑図3 跳び箱運動が好きだと感じるとき(図2で好きだと答えた児童が複数回答)。
↑図4 跳び箱運動がきらいだと感じるとき(図2で嫌いだと答えた児童が複数回答)。
- 69 -
図1から,本学級の児童は,体育学習に対して好意をもっていることがわかる。し
かし,図2を見ると,跳び箱運動に対して約 2 割の児童が好きではないと答えている。
好きではないと感じるときは,図4から「練習してもうまくならないとき」や「うま
く跳びこせなかったとき」,または「痛い思いをしたとき」という理由が挙がった。
過去に痛い思いをしていたり,練習を重ねてもうまくいかなかったりした経験がこの
結果につながったと考えられる。
反対に好きだと感じるときは,図3から「技ができるようになったとき」「技がう
まくなったとき」が圧倒的であり,成功体験がその運動に対して好きか嫌いかにつな
がっていることがうかがえる。また,「難しい技に挑戦するとき」に好きだと感じる
児童も多くおり,まだ経験したことのないことに挑戦することも児童にとっては,プ
ラスに作用すると考えられる。
また図3・図4からは「アドバイスしてもらえたとき」「アドバイスをしたとき」
及び「アドバイスがうまくいかなかったとき」の数値は低く,お互いが協力して学び
合うことへの興味や関心が体育において低いと考えられる。今回の学習では,児童が
タブレット端末の映像を見たり,実際の試技を見たりして,それに対してアドバイス
を行い,お互いを高め合うことの楽しさを感じてもらいたいと考えている。練習に取
り組む中でタブレット端末を『学び合うためのツール』として位置づけ,お互いがお
互いの技を見て高めることにつなげていきたい。
(3)指導観
①場・活動人数の工夫について
今回の学習では,児童に跳び越すことの楽しさや出来るようになる喜びを味わわせ
たいと考えている。「自分はこの技をできるようになりたい。」という児童自身の目
標に向けて練習に取り組ませていきたい。そこで今回の学習では「感覚づくりの場」
「安定した技を習得する場」「発展技に挑戦する場」の3つを設定し,児童が自分の
課題に合った場を選択できるようにする。自分の目標とする技の練習に取り組めるよ
うにすることで児童の学習意欲を引き出していきたい。
↑「感覚づくりの場」
↑「安定した技を習得する場」
- 70 -
↑「発展技に挑戦する場」
児童が活動する際は,同じ目標をもった3~4人の少人数グループで行うようにす
る。目標が同じ,または近いことでアドバイスがよりしやすくなると同時に,少人数
のグループにすることでグループ内でのアドバイスが活発になると考える。この点か
らも児童の学習意欲を引き出していきたい。
②予想される児童のつまずきへの指導・支援
体育の学習でしばしば見られるつまずきとして,自分の技を自分で確認することが
困難なため,改善するポイントが明確にならないことが挙げられる。友だちからアド
バイスをもらうことで分かることもあるが,具体的にアドバイスをすることはなかな
か難しい。そこで今回はタブレット端末を利用し,技を撮影し,それを自分で見たり,
友だちと一緒に見たりしながら自分の動きを振り返り,友だちからアドバイスを受け
られるようにする。こうすることで自分の具体的な姿がはっきりとし,技のどこがで
きていないのかが明確になる。併せて技のポイントが書いてあるシートを用意し,児
童がいつでも技のポイントを確認できるようにしておく。技のポイントを確認させる
ことで,アドバイスの内容もより具体的になると考えられる。また,技の系統図を児
童に提示し,どの技を習得すれば自分のやりたい技に挑戦できるのか,という学習の
道筋がわかるようにする。自分の習得したい技がなかなかできないとき,その前の段
階に立ち戻って練習することで,技の習得に近づけさせたい。
③技能の習得・活用について
本単元の目標は,「基本的な支持跳び越し技を安定して行うとともに,その発展技
を行うこと」である。今回の学習では,技を安定して行うことができるようにするた
めに,授業の始めに「感覚づくりの運動」として跳び箱サーキットを行う。この「感
覚づくりの運動」で,跳び箱運動の要素である,「踏み切り・着手・空中姿勢・着地」
などの感覚や,背中をついて回転する感覚や腕で支持する感覚を養いたい。実際に行
う際は,意識してほしい感覚やポイントを提示,または言葉かけをすることで児童に
意識をさせていきたい。
また,発展した技に取り組む際は,基本的な技で意識した感覚を同じように意識す
ることを伝え,練習に取り組ませたい。
④指導の系統性について
体育科学習指導要領には,「器械・器具を使っての運動遊び」「器械運動」の領域
において,児童の発達段階に合わせて系統的・体系的に指導をすることの重要性が明
記されている。そこで,今回の跳び箱運動においても今後を見据えて中学校との系統
性を意識し,6年生までで習得する必要のある「技能」「思考・判断」「態度」を意
識した指導をしていきたい。
「技能」において,児童は1・2年時「跳び箱を使っての運動遊び」の中で,跳び
箱に乗ったり降りたりしながら遊ぶことで跳び箱に慣れ親しみ,3・4年時には「跳
び箱運動」として,基本的な切り返し系の技や基本的な回転系の技に取り組んできて
いる。この流れを受けて,今回の「跳び箱運動」では基本的な支持跳び越し技を安定
して行うとともに,その発展技を行う。今まで行ってきた基本的な技を中心に,それ
に関連した運動を取り入れながら技に取り組ませ,習熟を図っていきたい。また,5
年時までに身につける必要があった技能が十分身につけられていない児童にも,運動
の楽しさや喜びに触れることができるようにするために,その児童の発達段階にあっ
た指導を考えていきたい。
「思考・判断」においては,1・2年時の「器械・器具を用いた遊びの工夫や遊び
を選ぶこと」に始まり,3・4年時には「基本的な技の練習の仕方を知り,自分の力
- 71 -
に応じた練習方法や練習の場を選ぶ」ということを身につけてきている。今回は「課
題の解決の仕方を知り,自分の課題に応じた練習の場や段階を選ぶこと」が目標であ
る。課題解決の方法の一つとしてタブレット端末を用意し,自分の技の確認を行わせ
る。5年時の発達段階であれば,自分の技を確認することで自分の課題に気づくこと
ができ,練習に生かすことができると考える。これは中学校学習指導要領の保健体育
〔体育分野 第1学年及び第2学年〕2内容 B器械運動の中に記されている「課題
に応じた運動の取り組み方を工夫できるようにする」という部分にもつながりがあり,
中学校との関連付けも期待できる。
「態度」の項目に関しては,先行して中学校1・2年生の内容を指導することもで
きると考える。「器械運動に積極的に取り組むとともに,よい演技を認めようとする
こと」は,お互いを認め合い尊重することにもつながる。また,「分担した役割を果
たそうとすること」では,自分の与えられた役割をきちんと果たす責任感を育てるこ
とにつながる。さらに「健康安全に気を配ること」は,自分の体調や技能に応じた技
を選んで挑戦することで,けがなどの防止につながる。このような点についても意識
して指導していきたい。
(4)確かな学力の向上を図る ICT の効果的な活用について
○自分の姿の確認・友だちへのアドバイス(「技能の定着を図る」「思考力・判断力の向
上」)
・グループ(3人1組)で1台,タブレット端末の動画アプリを使い,技に取り組む姿を
撮影
→グループの中で動画をとりあい,お互いにアドバイスをし合うことで,より密に自分
の技のできばえを確認することができる。
→グループ活動の中にタブレット端末を取り入れることで,児童の話し合いに幅を持た
せる(話し合うためのツールとしての活用)
○事前に各技の手本を撮影し,タブレット端末内に入れる(「学習意欲の向上」「技能の
定着を図る」)
→自分の技と手本を確認することで,動きの違いを児童に把握させることができ,それ
をもとにアドバイスができる。
①動画アプリケーションの活用
→あくまでも選択肢の一つとし,児童が必要になったタイミングで使用すればよいとす
タブレット端末の効果をはかるために「走り幅跳び」での活用実践を行った。技の
る。
ポイントを「助走・踏切・空中姿勢」の3点に絞り,自分はどの技のポイントを意識
して練習するかを決めたうえで,その姿を動画アプリケーションを使って撮影し確認
したりアドバイスを行ったりする学習である。以下のグラフは,その学習の際にとっ
たアンケート結果(図5は事前,図6~8は事後)である。
↑図5タブレット端末は学習の助けになるか
- 72 -
↑図6 タブレット端末は練習に役だったか
タブレット端末を取り入れることで,普段は見ることのできない自分の技のできば
えを,自分の目で確認できるようにすることが効果的であることは,図5・6からわ
かる。図5は事前にとった児童の予想であり,事後にとった図6では走り幅跳びの学
習を通して全児童がタブレット端末の効果を実感したということがわかる。感想の中
には「自分の姿を見ることができ,直すところが分かりやすかった。」「映像を見な
がらの友だちのアドバイスが具体的で,次に何をすればよいのかがよくわかった。」
などがあり,児童がタブレット端末をツールの一つとして意識し,自分の技の改善を
行ったことがうかがえる。跳び箱運動の学習においても,同様に学習に取り入れてい
きたい。動画アプリケーションを使用して撮影した動画はスローモーションやコマ送
りにできるため,自分の技の細かい部分を修正することが可能になる。また,走り幅
跳びと同じくグループ(3人1組)に1台配付することにより,そのグループ内での
話し合いのツールとして活用させたい。撮影した動画を見ながら,お互いの技のポイ
ントについてアドバイスをし合うことで,協力して技のできばえを向上させることに
つながり,児童がより大きな手ごたえを感じることができるのではないかと考える。
↑図7 タブレット端末の師範のビデオと見比べたか
↑図8 見比べたことが練習の役に立ったか
②撮影した動画による比較
走り幅跳びでは,タブレット端末の持ち運びができる特徴を生かし,教師の試技を
児童に撮影させ,練習の際に見比べてもよいとした。教師の手本と見比べることによ
り,自分のできばえを確認することができるのではないかという点から実践した。図
7は,84%の児童が見比べていたことを表し,併せて図8からは,見比べた全児童
が自分の練習に役立てたことがわかる。一方,比べていない16%の児童からは「自
分の動画を見比べるのに時間がかかった」「見ようとしていたが,動画が多くなり探
すのに時間がかかるからやめた」などの時間に対する意見や,「自分よりレベルの高
い人を見るより,自分と同じくらいの人を見た方がいいところや悪いところを見つけ
やすい」という意見が挙がった。
この結果から,跳び箱運動においても師範の動画を準備しておき児童の学習のツー
ルの一つとしたい。必ずしも師範の動画を確認し,比べさせる必要はないものと考え
られるが,児童が学習に役立てるための選択肢の一つとして用意し,自分たちが使い
たいときに使うという方法を取らせたい。そうすることで,児童の中から自発的な考
えが芽生えると考える。受動的ではなく,能動的な活動を促していきたい。
- 73 -
5.単元目標
【関心・意欲・態度】
跳び箱運動に進んで取り組み,約束を守り助け合って運動をしたり,場や器
械・器具の安全に気を配ったりすることができるようにする。
【思考・判断】
課題の解決の仕方を知り,自分の課題に応じた練習の場や段階を選ぶことがで
きるようにする。
【技能】
基本的な支持跳び越し技を安定して行うとともに,その発展技を行うことがで
きるようにする。
6.単元の評価規準
評価の観点
運動への関心・意欲・
態度
運動についての思考・
判断
運動の技能
評価規準
・跳び箱運動に進んで取り組み,約束を守り助け合って運動
をしたり,場や器械・器具の安全に気を配ったりしようと
している。
・課題の解決の仕方を知り,自分の課題に応じた練習の場や
段階を選んでいる。
・基本的な支持跳び越し技を安定して行うとともに,自分の
力に合った発展技を行うことができる。
※関心・意欲・態度の評価は,毎回行う活動の中で蓄積したものを学習カードなどで
評価する。
7.単元の指導計画
時間
ねらい
学習内容
評価の重点項
目
関
1
2
○基本的な支持跳び
越し技を安定して
行うための感覚づ
くりの仕方を覚え
る。
考
○感覚づくりの運動の
仕方を覚える。
○切り返し系・回転系の
基本的な技に取り組
む。
○基本的な支持跳び
○切り返し系・回転系の
越し技のポイント
技に取り組み,自分の
を知り,課題の解決
できていないポイン
方法を知る。
トを知る。
○自分が取り組む課題
を設定する。
- 74 -
評価規準
技
技基本的な支持跳び越し
○
技を安定して行うとと
もに,その発展技を行
うことができる。
(観察・タブレット端
末)
考課題の解決の仕方を知
○
り,自分の課題に応じ
た練習の場や段階を選
んでいる。
(観察・ワークシート)
3
(本
時)
4~
7
○自分の課題の解決
○自分の課題に合わせ
方法を知り,自分の
た技の練習に取り組
課題に応じた練習
む。
の場や段階を選ぶ。
り,自分の課題に応じた
練習の場や段階を選ん
でいる。
(観察・ワークシート)
○
○自分の課題の解決
○自分の課題に合わせ
方法を知り,自分の
た技の練習に取り組
課題に応じた練習
む。
の場や段階を選ぶ。 ○自分の課題の発展技
に取り組む。
○跳び箱運動に進ん
○取り組んできた技を
で取り組み,約束を
見せ合う。
守り助け合って運
動する。
○場や器械・器具の安
全に気を配ったり
する。
8
考課題の解決の仕方を知
考課題の解決の仕方を知
り,自分の課題に応じ
た練習の場や段階を選
んでいる。
(観察・ワークシート)
○
関跳び箱運動に進んで取
○
○
り組み,約束を守り助け
合って運動をしたり,場
や器械・器具の安全に気
を配ったりしようとし
ている。
(観察・ワークシート)
技基本的な支持跳び越し
技を安定して行うとと
もに,その発展技を行う
ことができる。(観察・
タブレット端末)
8.本時の指導
(1)本時の目標
【運動についての思考・判断】
課題の解決の仕方を知り,自分の課題に応じた練習の場や段階を選んでいる。
(2)実現状況を判断する際の,具体的な子どもの姿
評価
項目
運動に
ついての
思考
・
判断
十分満足できる(A)
おおむね満足できる(B)
努力を必要とする(C)と判断した
児童への具体的手だて
・友達のアドバイスや自分の
取り組みの映像を見て,自
分の課題を見つけ,それに
応じた場を選択して練習を
している。
・課題の解決の仕方を知 ・タブレット端末で児童の技を
確認しながら,具体的にポイ
り,自分の課題に応じた
ントを指導する。
練習の場や段階を選ん
・児童の課題に合った場をいく
でいる。
つか用意して,その中から選
ばせる。
- 75 -
(3)本時の展開(3 時間目/8 時間中)
学習内容と活動
教師の支援及び留意点・評価
1.感覚づくりの運動の場を準備する。
は
じ
め
2.感覚づくりの運動を行う。
・壁押し ・馬跳び
・跳び箱サーキット
・①踏み切り②着手③空中姿勢④着地の4点を
ポイントとして挙げ,児童に特に注意して取
り組ませる。
3.グループに分かれて,自分の課題に沿った
場を選び練習に取り組む。
私は開脚跳びのふみきりを強
くしたい!
ぼくは台上前転で足をのばせ
るようになりたいな!
・撮影した姿を見ながら,互いにアドバイス
をする。
・アドバイスがあったポイントを意識し,次
の自分の番に生かす。
な
か
・安全に配慮し,跳び箱は必ず2人で持つこと,
移動は走らないことを指導する。
もう少し,手の付く位置が前
にできるといいよ!
・取り組む際に,タブレット端末を各グループ
に 1 台ずつ用意し,自分たちの姿を撮影させ
る。
・アドバイスをするときは,ワークシートをし
っかりと確認しながらさせる。
・練習の始めと終わりに 1 回ずつ自分の姿を撮
影し,見比べさせる。
なるほど,やってみるよ!
【考】課題の解決の仕方を知り,自分の課題
に応じた練習の場や段階を選んでい
る。
(観察・学習カード)
お
わ
り
4.今日の学習の振り返りをする。
・学習カードに記入する。
・今日の学習でよかったことの発表。
5.片づけをする。
- 76 -
・安全に配慮する。
・学習カードにまとめる際,自分がしたアドバ
イスや,されたアドバイスについて記述する
欄を設けて書かせる。
社会科学習指導案
綾瀬市立北の台中学校
指導者 安西 雄一
1 日
時
平成28年2月9日(木)第5校時 (13:35~14:25)
2 学年・組・場所
第1学年3組(37名)・教室
3 単 元 名
中世の日本 「南北朝の争乱と室町幕府」
4 単元について
(1)単元観
この単元は、学習指導要領・歴史的分野の内容(3)「中世の日本」にあた
り、武士の台頭と武家政権の成立、鎌倉幕府の成立、南北朝の争乱と室町幕府
における武家社会の展開、東アジアとの国際関係を扱っている。これまでに学
習してきた、天皇や貴族を中心とした公家中心の政治体制に変化が現れ、武士
を中心とした中世社会へと変わっていく流れの特色を大きくとらえさせる観
点から、それぞれ、政治・外交面と社会・文化面を中心とする二つの項目から
構成される。その中で今回は、御家人制度を基盤とした鎌倉幕府の成立や、そ
の後の南北朝の争乱と室町幕府の成立といった、武家政権の成立という転換期
の特色を考えさせることで、権力者が天皇や貴族から武士へと変わっていく流
れと、江戸時代まで続く武士を中心とする社会の流れをつかませたい。
(2)生徒観
本学級は、明るく活発な生徒が多く、積極的に発言する生徒も多い。また、
社会科への興味・関心も高く、意欲的である。入学当初は、授業の中での発表
場面において、特定の生徒が発表してしまう傾向があった。そこで、1 学期か
ら調べ学習や班での話し合い活動を取り入れて、生徒自らが率先して活動でき
る時間を作り、多くの生徒が発表や提示を行う機会を作ってきた。
本単元を計画するにあたって、事前に学級の生徒からとったアンケートの結
果は、次のとおりである。
社会の学習は好きである
9%
社会の学習は大切である
当てはまる
当てはまる
3%
37%
51%
9% 0%
どちらかと言え
ば当てはまる
どちらかと言え
ば当てはまる
31%
どちらかと言え
ば当てはまらな
い
0%
49%
3% 0%
当てはまる
34%
どちらかと言え
ば当てはまらな
い
当てはまらない
ICTを使うと授業が分かりやすくなる
班活動や話し合い活動は好きである
17%
60%
どちらかと言えば
当てはまる
どちらかと言えば
当てはまる
20%
どちらかと言えば
当てはまらない
当てはまる
77%
どちらかと言えば
当てはまらない
当てはまらない
当てはまらない
- 77 -
「当てはまる」と「どちらかと言えば当てはまる」を合わせると、学級の約9
割の生徒が「社会の学習は好きである」と回答している。また、約 8 割の生徒が
「班活動や話し合い活動は好きである」と回答している。小学校において、既習
事項を活用して、班で課題に取り組む活動を経験したことを活かし、中学校でも
引き続き取り組んできたことが、班活動等で課題解決に向けて主体的に学ぶ楽し
さを感じている要因の一つと考えている。しかし、どのように課題へ取り組めば
良いかのという見通しを持つことが苦手な生徒もおり、学習への取り組み方につ
いては個人差があるのが実情である。
(3)指導観
本単元では、武士の成長や鎌倉幕府の成立といった武家政権の誕生という既習
事項を活用し、南北朝時代は武家の勢力が一層拡大される非常に重要な時代であ
った。大政奉還がなされるまでのおよそ700年続く武家政権の始まりとなる、
非常に重要な時代であったことに気付かせたい。南北朝の争乱は、南の吉野に公
家中心の朝廷が生まれ、北の京都には武家中心の朝廷が生まれ、およそ60年も
の間続く、日本史の中でもっとも長期的な政権争いである。このことについて、
様々な資料を適切に収集・活用し、調べ学習や班活動を通して多面的・多角的に
考察させることで、一人ひとりの思考力・判断力・表現力の育成をしていきたい。
調べ学習については、家庭学習として事前に行わせ、自分のまとめをしてくる
ことで、話し合い活動の時間を確保したいと考える。調べたことをまとめる作業
が苦手な生徒でも、家庭で取り組むことができるようにするために、キーワード
などを事前に提示することで作業をスムーズに行わせ、授業での話し合い活動を
充実させていきたい。
<確かな学力の向上を図るICTの効果的な活用について>
○学習の理解と定着を図り、学習意欲を高める(タブレット端末・自作デジタル教材)
・自作デジタル教材等で既習事項の復習や重要語句の提示を行う。【知識・技能の定着を図る】
→自作デジタル教材の提示により、一斉指導時における全体での共通理解を図る。
・課題や取り組み方を提示し、生徒の主体的な活動を促進させる。【学ぶ意欲を育む】
→課題を理解させるとともに、活動に見通しを持たせ、グループ活動の助けとする。
○活動の充実を図り、表現力を高める(タブレット端末・自作デジタル教材)
・課題や学習の仕方等を自作デジタル教材で提示し、活動時間を確保することで、話し合い活動
の充実を図る。【思考力・判断力・表現力を育む】【学ぶ意欲を育む】
→活動に見通しを持たせ、グループで主体的・協働的に課題を解決できるようにする。
・活動の助けとなる資料を提示し、個別指導の充実を図る。【思考力・判断力・表現力を育む】
→グループでの話し合い活動を支援し、考えをまとめる手立てとする。
5
単元の目標
<学習指導要領
内容(3)-ア>
鎌倉幕府の成立、南北朝の争乱と室町幕府、東アジアの国際関係、応仁の乱後の
社会的な変動などに関する資料を読み取り、武家政治の特色を考えるとともに、武
士が台頭して武家政権が成立し、その支配が次第に全国に広まるとともに、東アジ
ア世界との密接なかかわりがみられたことを理解し、その知識を身に付ける。
- 78 -
6 単元の評価規準
評価の観点
評 価 規 準
Ⅰ社会的事象へ
武家政権の成立とその支配の広まり、東アジアとの関わり、武家政治の展開や民衆
の関心・意欲・態 の成長を背景とした社会や文化など、中世の歴史的事象に対する関心を高め、意欲
度
的に追究しようとする。
Ⅱ社会的な思
鎌倉幕府の成立や南北朝の争乱と室町幕府、東アジアとの国際関係や応仁の乱後の
考・判断・表現
社会的な変動、武家政治の特色と都市や農村における仕組みや変化について多面
的・多角的に考察し、公正に判断して、その過程や結果を適切に表現している。
Ⅲ資料活用の技
鎌倉幕府の成立や南北朝の争乱と室町幕府、東アジアの国際関係などの社会的な変
能
動などに関する様々な資料を収集し、有用な情報を適切に選択して、読み取ったり
図表などにまとめたりしている。
Ⅳ社会科的事象
武士が台頭して武家政権が成立し、その支配が次第に全国に広まるとともに、東ア
についての知
ジア世界との密接な関わりがみられたことや武家政治の展開や民衆の成長を背景
識・理解
とした社会や文化がうまれたことを理解し、その知識を身につけている。
7
単元の指導・評価計画
※◎蓄積して評価する観点
○学習の定着
(達成と実現の状況)を確かめるために評価する観点
時 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ
学習活動
1
○ 鎌倉幕府の滅亡した理由を元寇や
政治・社会の変化から理解する。
2
本
時
具体の評価規準と評価方法
鎌倉幕府の滅亡した理由を元寇や政治・社会の
変化を理解している。
〈ワークシートの記述内容の確認〉
南北朝の争乱から室町幕府の成立 南北朝の争乱から室町幕府の成立における武家
における武家社会の変化を考える。 社会の変化を多面的・多角的に考察し、表現し
ている。
◎
〈ワークシートの記述内容の点検・話し合い活動の観
察〉
3
○
4
5
6 ○
◎
東アジアとの交流を通して、どのよ
うに室町時代の経済発展がなされ
ていったのか資料をもとにまとめ
る。
東アジアとの交流、室町時代の経済発展の経緯
などに関する様々な資料を収集し、適切に選択
して、読み取ったり図表などにまとめたりして
いる。
〈ワークシートの記述内容の確認〉
◎ 産業の発達にともない、どのように 産業の発達にともない、どのようにして民衆が
して民衆は力を得ていったのかを 成長していったかを社会と関連付けて理解して
社会の様子と関連付けて理解する。 いる。
〈小テストの達成状況〉
応仁の乱後の社会がどのように変 応仁の乱後の社会について、当時の有力な戦国
化していったかを戦国大名の登場 大名や下克上の広まりに関する資料をもとにし
や下剋上の広まりをもとに考える。 て考え、表現している。
義満の北山文化と義政の東山文化
の違いについて、資料を参考にして
関心を持ち、意欲的に追究する。
〈ワークシートの記述内容の点検・話し合い活動の観
察〉
義満と義政の頃の時代背景を踏まえて北山文化と東
山文化の違いについて、資料を参考にして関心を持
ち、意欲的に追究しようとしている。
(ワークシートの記述内容の確認)
- 79 -
8
本時の指導
(1)目標
南北朝の争乱から室町幕府の成立における武家社会の変化を多面的・多角的に考察し、
表現する。
十分満足できる(A)
おおむね満足できる(B)
努力を要する(C)と判断した児
童への具体的な手立て
南北朝の争乱から室町幕府
重要語句や調べるポイントを整
の成立における武家社会の
理・提示することで多面的・多
変化を多面的・多角的に考察 角的に考察し、表現できるよう
し、表現している。
に指導する。
Ⅱ
南北朝の争乱から室町幕府
の成立における武家社会の
変化を多面的・多角的に考
察し、根拠を明らかにして
表現している。
(2)実現状況を判断する際の、具体的な子どもの姿
(3)展開
過
学習活動と予想される
指導上の留意点
評価(観点・場所・方法)
程 生徒の反応(◎学習目標)
(○発問)〈・留意点〉
準備物・ICT活用
1.既習事項を確認する。 ・前時に学習した内容を振り返
・鎌倉幕府が滅亡した。
り、既習事項について、理解の
(後醍醐天皇・足利尊氏) 定着を図る。
ICT活用(タブレット端末)
・既習事項について、自作デジ
は ・建武の新政が失敗した。
タル教材を提示する。
じ
(武士たちが反乱)
め ・南北朝の争乱が起こり、
60年近く続いた。
課題 ○なぜ南北朝の争乱が60年も続いたのか?
2.本時の課題を確認す
~南朝と北朝のそれぞれの主張をもとに考えよう~
る。
ICT活用(タブレット端末)
3.学習目標を確認し、グ ・学習の流れや話し合いの仕方を
・
学習の流れや話し合いの仕方を
ループで話し合う。
提
自作デジタル教材で提示する。
◎各自の資料をもとに考
示し、活動に見通しを持たせ
察し、グループで主張をま る。
・ホワイトボード・マーカー
とめよう
・北朝グループ、南朝グループに 等
・事前に家庭学習で調べて
分かれて、個人の資料をもとに ・ワークシート
な
きた資料の記述を根拠
グループで話し合わせ、それぞ
か
にして、グループで話し
れの主張をまとめさせる。(4
ICT活用(タブレット端末)
合い、ホワイトボードに
~5人ずつ・全9グループ)
・参考資料を提示し、話し合い
主張をまとめる。
・机間指導では、必要に応じて参
を支援する。
考資料を提示し、話し合いを支
援する。
評南北朝の争乱から室町幕
・各グループのホワイトボードを 府の成立における武家社会
4.グループごとに発表す 北
の変化を多面的・多角的に考
る。
朝・南朝に分けて黒板に掲示
察し、表現しているか。
ま ・南朝と北朝のそれぞれの
し、対比できるようにする。
≪Ⅱ 思考・判断・表現≫
と
主張を交互に発表する。 ・発表や資料を参考にして、「な 〈ワークシートの記述内容
め 5.全グループの発表や資
ぜ南北朝の争乱が60年も続
の点検・話し合い活動の観
料をもとにして、個人で
いたのか」について、個人でワ 察〉
課題に対するまとめを
ークシートにまとめさせる。
行い、学習を振り返る。
思
考
・
判
断
・
表
現
社
会
的
な
- 80 -