埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本2012 私が小説やアートと出会ったのは小学校 のとき。そして高校時代は、その両方への 憧れを沸騰させた時代でした。 高校生だからこそ読むべき本があり、高 校生だからこそいだける感想があると思 います。 感性のかたまりのような皆さんの 心に、 この物語が届くことを願ってやみま せん。 原田マハさんご本人からのコメント ◆キュレーターとして活躍して いた著者の絵画に対する造詣の 深さと愛情が感じられる作品 で、とても楽しく読めました。 ◆著者のキャリアが生かされた 作品。読んだら絶対にルソーの 絵がみたくなる!! 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 この作品の主な登場人物たちは中学三年生で す。高校受験を控えた大事な夏休みに課外活動と して<学校内裁判>を行うという、けっこうムボウ な中三生たちです。作中では法廷で丁々発止のや りとりをする彼らですが、今まさに現役の高校生 の皆さんに読んでもらった場合、意外と子供っぽ く見えるのではないか―そして、それは正しい解 読なのではないか。2 位に選んでいただいたとい う嬉しいお知らせを聞き、ふとそう思って、自分 でも新鮮でした。ありがとうございます。 あと蛇足ですが、司書さんは子供のころの私の 憧れの職業でした。 宮部みゆきさんご本人からのコメント ◆各々にとっては無理もない、正しいという行動を取ってい ても悲劇が広がるやるせなさと、それに立ち向かう中学生た ちの真摯さが胸に響きました。 埼玉県の高校司書からのコメント 新 潮 社 刊 各 一 八 九 〇 円 宮 部 み ゆ き ソ ロ モ ン の 偽 証 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 ナミヤ雑貨店の奇蹟 東野圭吾/角川書店刊 ¥1680 本作は、人生最大の岐路にたった人間たちが、ページを繰るごと に一本の線でつながり合い、張り巡らされた伏線が奇蹟の ように結びついていきます。こんな世知辛い毎日だからこそ、登 場人物たちの人情に触れ、心温まる物語を読んでみませんか? 「東野作品史上、もっとも泣ける感動作」といって過言ではあり ません。 角川書店編集局 高橋優一さんからのコメント ◆悩み相談の手紙が時間を越え、人と人がつながっていくのが印象深い。 ◆どんな悩みにも回答してくれるナミヤ雑貨店。こんなお店が本当にあったら…。 不思議で感動的なお話です。 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 おもかげ復元師 笹原留似子/ポプラ社刊 ¥1260 ~自分のいのちは、自分で磨いて輝かせてあげるもの~「死」 という、いのちの現場から、埼玉県の高校の皆さんにお届けし ます。 「明日生きる保証はない」と、亡くなっていった人達が教 えてくれます。皆さん一人一人の力で、すぐ近くの人達のいの ちも、自分のいのちと一緒に輝かせてください。 笹原留似子さんご本人からのコメント ◆絵日記とセットですすめたいです。どちらにしようか迷いましたが、 あえて書籍を。 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 山中伸弥先生に、 人生と iPS 細胞について聞いてみた 山中 伸弥・緑 慎也/講談社刊 ¥1260 山中先生、初の自伝です。町工場の経営者を父に持って育った幼少期には じまり、「ジャマナカ」と蔑まれた臨床医時代、さらに iPS 細胞に巡り会 うまでの物語が、非常に読みやすく書かれています。「苦難を乗り越える 姿に感動した」 「科学者を目指したい」との読者の声、多数届いています。 講談社編集部 石井克尚さんからのコメント ◆今までの歩みがユーモアを交えて書かれており、また iPS細胞という一般人には難しいものに ついてもわかりやすく説明されている。今をときめく山中教授を大変身近に感じることができま した。 ◆理系の苦手な私にもとてもおもしろく読めました。山中先生の人柄の魅力が伝わってきます。 iPS 細胞についても雰囲気くらいはわかった気がします 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 猫のナナを連れ、ある秘密を抱えて旅に出た青年サトル。 行く先々で出会いと別れを繰り返しながら、一人と一匹 が最後に見る景色とは―― 「別れ」は誮の人生にも平等に訪れます。でも、その悲 しみをも包み込む、大きな大きな幸せがあるのだと伝えて くれる物語です。 文藝春秋 文藝局第二文藝部 八馬祉子さんからのコメント ◆猫が飼いたい。 ◆生徒にも職員にも、哀しいけれど愛される本だと思います。 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 空飛ぶ広報室 有川浩/幻冬舎刊 ¥1680 夢断たれても、仕事も人生も続く!! そんなメッセージが込められた本 作品は、パッとしない毎日を送る男女が、仕事を通じて新しい夢を摑み、 成長していく様が描かれています。 元気と勇気をもらえる小説です。社会で仕事をする面白さ、奥深さも伝 わってくると思います。 幻冬舍 第三編集局 大島加奈子さんからのコメント ◆パイロットになる道を絶たれた青年の成長ストーリー。 航空自衛隊広報部のお仕事小説でもあり、著者の得意分野で読ませ てくれます。 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 きみはいい子 自分のことをすきになるひとが、ひとりでもふえるといいなと願 って書きました。 あなたは、ただそこに生まれてきただけ。あなたはいい子。わた しもいい子。たくさんの方に読んでいただいて、そんな思いがひろ がっていったら、うれしいです。 中脇初枝さんご本人からのコメント ◆学校に勤めている大人として、子ども達に寄り添い、受け入れる ことができるような人になりたいと、心から思った本でした。 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本2012 僕にとって優れた小説とは、あらすじが一言で言えないものです。ところどころで笑 えて、はらはらする部分もあって、楽しい話なのか、悲しい話なのかも分からなくて、 ただ、どこかに世界の秘密が隠されているような。だからこの長編もそういう小説にな るように、できることは全部やりました。読んで「不思議なものを読んでしまったな」 と思ってもらえれば、嬉しいです。 伊坂幸太郎さんご本人からのコメント ◆ 楽しく読めます。そして心に残る 1 冊です。 伊坂 world へ!Go! 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本 2012 雪と珊瑚と 梨木香歩/角川書店刊 ¥1575 ヒロインの珊瑚は、自分の足で立ち、自分の頭で考え行動する女の子。この世界 には、成分表には載らない栄養素がある ──普段、当たり前のように繰り返している営みが、実はどれほどかけがえのな いことの積み重ねかということがじんわり沁みてくる物語です。 角川書店 編集局第二編集部 松崎夕里さんからのコメント ◆人と人とのつながりを深く深く考えさせる物語であると同時に、母と娘の物語でも あると思います 埼玉県の高校司書からのコメント 埼玉県の高校司書が選んだイチオシ本2012 子どものころから「地に足が着いた人」になりたかったのに、私はいまだに落ち 着きがない。そんな自分を素直に表現したのが『本日の浮遊』です。ジャンプし た瞬間を写真に撮るだけですが、かなり「浮遊」に見えます。 世界を見る視点を少し変えてみたら、この写真集ができました。 林ナツミさんご本人のコメント ◆何気ない景色の中、ただ一人浮かぶ女性が一人。ふしぎな 雰囲気の写真集。 埼玉県の高校図書館司書からのコメント
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