第7号

校長だより
平成27年10月7日 №7
<学校教育目標>
かしこく やさしく たくましく生きる児童の育成
~よく学び よく知り よく鍛える~
キーワード 「出会い 感動 そして笑顔」
【10月の全校集会で紹介した絵本「たからもの」】
10月2日(金)に行った全校集会で校長先生のお話で絵本を読みました。「たからも
の」という絵本。子どもたちは知っていますが、保護者、地域の皆様にも紹介します。
この絵本の主人公はウサギの「ばむ」。ばむは、きれいな青い石を持っていて大事
にしていました。しかしこの石を誰にも見せようとしませんでした。この石はある
天気のいい日に小川に岸で見つけたものです。その日から毎日早く飛び起きて、川
で一生懸命探しました。
森の動物たちが「その箱(たからばこ)の中を見せて。」と言ったのですが、ばむ
は見せようとしません。たからばこの中はきれいな青い石でいっぱい。ばむは毎日
青い石を数え、たからばこをしっかりと腕に抱えて眠るほど大事にしていました。
「なんてきれいなんだろう。ぼくだけのたからものなんだ。これさえあれば何に
もいらないや。」石に夢中になっているばむは、友達とも遊ばなくなりました。
ある朝のこと。きつねとくまが話していました。「そいつはね、そりゃあきれいな
んだから」「ああわしだってあの川でとったよ」これを聞いたばむは、青い石がとら
れてしまうと思い川に向かいました。
その時です。あわてたばむは、まっさかさまに岩の間に落ちました。そして気を
失ってしまいました。「あっ、大変だ!」これを見ていた小鳥はびっくりして森の仲
間に知らせに飛んでいきました。
ばむは森の友達に担がれて家に帰ってきました。森のみんなは心配そう。次の日、
ばむは森の友達の元気な声で目を覚ましました。「ばむ、ばむ、早く良くなってね。
「すぐに良くなるよね!」「ぼくたち、君がいないとさびしいよ」ばむの家はみんな
のお見舞いのプレゼントでいっぱいになりました。
ばむは悩みました。「どうしよう、みんな本当に親切なんだなあ。ぼくは青い石の
ことばかり考えてみんなと遊ばなかったのに。みんなにあの石見せてあげようかな。
だけどほしいっていったらどうしよう。」「きっとほしいって言うだろうな。でもみ
んなあんなに親切なんだもの。」ばむは一生懸命考えました。
そしてとうとうたからばこの中の大事な青い石を友達みんなに分けてあげること
に決めました。「みなさん、本当にありがとう。おかげでぼくは元気になりました。
これはぼくがとっても大事にしていた青い石です。みなさんにあげます。」ばむの友
達は大喜びです。「ありがとう、ばむ。こんなきれいな石を見たのは初めてだ」「よ
かったね、ばむ。また一緒に遊べるね。」
ばむのたからばこには、青い石はもう一つも残っていませんでした。でもばむは
前よりもずっと幸せでした。ばむにはこんなにたくさんの友達がいるのですから。
皆さんもばむみたいに大事なたからばこを持っていますか。
自分のことだけを考えていた「ばむ」と友達のことを本当に心配してくれる森の友達。
ばむのたからばこの中の青い石はなくなってしまいましたが、「友達」というすばらしい
たからものに気づくことができたようです。
この絵本を読んで、「友達」について考えてもらいたくて読みました。困ったとき何で
も相談できる、真剣に考えてくれる友達がいるといいですね。それがあなたの一生の宝物
となることでしょう。
保護者の皆様、地域の皆様の宝物はなんですか?話題にしてみてはいかがでしょうか。